北九州スマートコミュニティ創造事業 · 0...

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0 北九州スマートコミュニティ創造事業 平成26519北九州スマートコミュニティ創造協議会 資料5

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    北九州スマートコミュニティ創造事業

    平成26年5月19日

    北九州スマートコミュニティ創造協議会

    資料5

  • 1

    ⅰ総論

  • 2

    1.北九州市の目指す将来的な社会像

    環境モデル都市・環境未来都市

    人と地球、そして未来の世代への北九州市民からの約束~ 世界の環境首都を目指して ~

    グランドデザイン(基本理念)

    「真の豊かさ」にあふれるまちを創り、未来の世代に引き継ぐ

    北九州スマートコミュニティ創造事業

    • 住民や事業所などの消費者が、太陽光発電等を設置するとともに、自ら積極的に省エネやピークカットに取組み、エネルギーの消費者=(consumer)から生産消費者=(prosumer)をめざす。

    • 従来からのエネルギー供給者に加え、prosumerである市民や事業者が考え・参加することで自ら使うエネルギーを自ら管理する「デマンドサイド・セルフ・マネジメント」を実現。

    • ダイナミックプライシングとインセンティブプログラムを組み合わせた仕組みを導入。

    実証事業を行って

    • キーワードは「多様性」と「楽しさ」。

    • 今回の実証は、需要家が考え・参加するデマンドサイド・セルフ・マネジメントの可能性を示すことができた。

    • 実証で得られたピークカット効果は、全ての参加者が行動した結果という訳ではない。

    • 「多様な需要家」が「楽しく参加できる」エネルギーマネジメントシステム(ハード、ソフト)を提供することが、エネルギーマネジメントと新ビジネスを両立させ、豊かな暮らしを実現する手段の一つになると考えられる。

    環境で経済を拓く

    都市の持続可能性を高める

    共に生き、共に創る

  • 3

    2.事業全体の実証目標と達成状況

    平成24年度夏季からダイナミックプライシングを適⽤し、概ね20%のピークカット効果を確認

    スタンフォード⼤学等から、学術的に精度の⾼い貴重なデータであると⾼く評価

    ダイナミックプライシング

    CO2削減

    28%減50%減

    CO2排

    出量

    原単

    位(kg

    -CO2/㎡

    年)

    CO2排

    出量

    原単

    位(kg

    -CO2/戸

    ・年

    )ピーク時間帯の節電効果

    (速報値)

    (%)

    ⼀般街区 ⼀般街区

    東⽥地区 東⽥地区

    H24度

    夏H24度

    冬H25度

    3

  • 4

    需要家 EMS 内容 規模ピークカット効果(※1)

    省エネ効果(※2)

    CO2削減

    住民

    見える化表示器の情報を見て、行動する。

    C: 68世帯T:120世帯

    ▲約20%ダイナミックプライシングによる省エネ効果は見られ

    なかった。

    ▲28%

    2 HEMSHEMSが蓄電池や家電の一部をコントロールする。

    4世帯 ー

    事業者

    見える化表示器の情報を見て、行動する。

    41事業所 0.2%

    H23年比H24:▲4.32%H25:▲4.44%(41事業所合計)

    ▲50%4 BEMS-A蓄電池や熱を利用したBEMSを実証している。

    3事業所 ▲19.9%

    5 BEMS-B機器の一部を制御するBEMSを実証している。

    6事業所 ▲2.6%

    C : コントロールグループ・・・従来の電気料金制度、 T : トリートメントグループ・・・ダイナミックプライシングを実施

    目標値は、ピークカット効果:▲15%、 省エネ効果:H17年一般街区比▲20%、 CO2削減効果:H17年一般街区比▲50%

    (※1)ピークカット効果について・住民向け見える化グループの効果はH24夏、冬、H25夏まで、5段階の料金について、コントロールグループとトリートメントグループで比較し、結果をまとめたもの。

    ・HEMSの効果は別途分析。・H24夏の実証では価格弾力性が見られたが、継続するとその傾向はなくなった。・事業者の効果は、直前の時間帯からの変化率を、通常日の変化率と比較した結果をまとめたもの。(H25年冬)

    (※2)省エネ効果について・住民向け省エネ効果は詳細な分析が必要。・41事業所のうち11事業所(27%)がH23年から使用電力量を削減した。

    2.事業全体の実証目標と達成状況

  • 5

    主な意見・節電意識が年々高まっている。電気代に明確にあらわれるので、節電しようという気持ちも増した。・節電意識が高まるとともに、電気使用料の請求書が来るのを楽しみに思えるようになった。・料金設定が目に見えるようになり節電に対して行動するようになりました。・乳児がいるためなかなか節電行動をとることができない。その中で料金が上がるとストレスが溜まる。・現状の価格差なら節電より快適さを優先します。子供が夏休みで在宅なら夏の節電は厳しい。

    【参加した電気料金の変動実証プログラムの感想】 【良くない理由】

    【見える化住民】

    【見える化事業所】主な意見・電気の使用量が見えるようになり、節電を意識した。工場に明り取りの窓を作った。・照明に蛍光灯3本使っていたが、節電を意識し、蛍光灯を2本に減らし反射板をつけた。・蓄熱空調機が休日も稼動していたのを止めるように制御し年間の電気使用量を10%以上削減した。・お客様を不快にさせることはできない。・既に厳しい環境で働いてもらっているこれ以上は難しい。

    需要家毎に電気の使い方が異なるため、エネルギーマネジメントのポイントが異なる。多様な需要家に「気づき」「楽しさ」で応える多様なエネルギーマネジメントの「商品」を提供していく必要がある。

    2.事業全体の実証目標と達成状況

  • 6

    電力網

    ICT網

    3.事業の全体像

  • 7

    ⅱ各論

  • 8

    CEMS

  • 9

    1.これまでの取組と成果(CEMS)

    目標 取り組み 成果 顧客の声

    富士電機

    キューヘン

    自然エネルギー発電量および地域需要の予測

    発電機運転計画や電力貯蔵装置の充放電制御等による、最適需給運用の実施

    需要家EMS連携

    デマンドレスポンスによる需要調整

    数値気象予報に基づく予測機能精度検証

    潮流制御実証

    電圧制御実証

    需要家EMS連携

    デマンドレスポンス

    需要予測精度3.6%~12.6%

    PV発電量予測精度10.86%

    30分±3%に対し、-0.55~0.55%

    規定内に電圧調整

    共通インタフェース仕様に基づく連携およびOpenADR2.0b対応

    蓄電池自立運転システム構築

    蓄電池の製造プロセス改良開発

    蓄電池の充放電寿命、高レート運用、高効率性能の向上

    事業所では,他社の節電や省エネに対する取組みに関心あり

    新日鐵住金

    新日鉄住金ソリューションズ

    エネルギー最適設計ソフトの作成

    ロジック作成、データ収集、精度確認

    解析範囲の拡大 顧客なし

  • 10

    2.今年度に実施予定の事業の概要、実施すべき理由(CEMS)

    今年度の事業概要 今年度の事業の必要性

    富士電機 蓄電複合システムと連係した系統安定化実証(技術実証)

    電圧調整装置,蓄電複合システムと連係した電圧制御実証(技術実証)

    DRASサーバと連係したOpenADR連係によるデマンドレスポンス実証(標準化対応)

    デマンドレスポンス

    災害時に重要負荷を運用継続するため,自立運転を継続する技術の確立

    配電系統の自律運転機器,蓄電複合システムとの協調制御確立

    標準仕様に採用されたOpenADR2.0bを用いた連携を検証する

    キューヘン 逆潮流+需要家負荷などの変化に対応できる全体配電系統の電圧調整検証

    電圧調整装置,蓄電複合システム,CEMSの協調制御確立

    富士電機(蓄電PCS)・古河電工・古河電池

    蓄電池による自立運転時の長時間供給(48時間以上)と電圧周波数安定化の実証

    蓄電池の系統貢献(需給調整、電圧周波数安定化)の効果検証、定量化

    大規模蓄電システムのEMC対策技術検証

    蓄電池の長寿命性能、高効率性能、高レート充放電、効率運用、熱特性の改善、劣化診断

    蓄電池の自立運転によるオンサイト分散型電源の活用、需給制御技術の確立

    次世代蓄電池の運用性能の定量化、長期運用信頼性と長寿命化の評価、ライフサイクルコストの削減効果の検証

    蓄電システムの経済性・市場性の評価、改善提言

    新日鐵住金

    新日鉄住金ソリューションズ

    オプション機能の追加 解析適用範囲の拡大

    熱についても追加検討

  • 11

    3.今後の事業展開の課題と方向性(CEMS)①

    想定される展開先 ロードマップ

    1st Step 2nd Step 3rd Step

    富士電機

    (CEMS)

    (CEMS)

    PPS

    小規模IPP

    海外スマートシティ

    H26年度総合パッケージ提案または既設システムに対しての機能単位提案

    H27年度~海外展開

    キューヘン

    (可変容量リアクトル)

    電力会社

    メガソーラー事業者

    システムインテグレーター

    設備工事会社

    H26年度機能検証とデータの取りまとめ製品PR配電系統への提案

    H27年度製品販売開始(一般需要家)フィールドテスト(電力会社)

    H28年度~製品販売開始(電力会社)

    富士電機(蓄電PCS)・古河電工・古河電池

    (蓄電システム)

    地方自治体、公共施設

    地域新電力

    メーカー(SIer)

    大口電力需要家

    H26年度実証による性能、価値の評価市場調査、PR製品化

    H27年度~H31年度国内外スマコミ、マイクログリッド案件への製品展開量産化、コストダウン推進

    H32年度~国内制度改革、経済性改善による市場拡大、普及

    新日鐵住金

    新日鉄住金ソリューションズ

    請負解析またはパケージソフト販売

    H26年度~パッケージソフト化

    H27年度~29年度フィールド解析によるノウハウ蓄積

    H30年度~実用化検討

  • 12

    3.今後の事業展開の課題と方向性(CEMS)②

    課題 協議会の指摘事項への対応

    富士電機 電力システム改革の方向性との整合が必要 指摘事項なし

    キューヘン 特になし 指摘事項なし

    古河電工 特になし 指摘事項なし

    古河電池 特になし 指摘事項なし

    新日鐵住金

    新日鉄住金ソリューションズ

    特になし 指摘事項なし

  • 13

    HEMS

  • 14

    1.これまでの取組と成果(HEMS)

    目標 取り組み 成果 顧客の声

    シャープ 従来の交流電流住宅と比較して、10%以上の省エネ性能実現の可能性を検証

    直流実証住宅による、CEMSとの連係動作の効果を検証

    H23-24年度:直流家電,直流配電設備を試作し、太陽光発電,蓄電池とともに実証住宅に直流給電システムを構築

    H25年度:実証住宅で直流給電システムの評価開始

    H25年度のCEMS連係実証から、蓄電池容量が充分な場合に1日平均14.8%の省エネ率を確認

    更に、このデータを元に一般家庭を想定して算出した年間平均省エネ率は13.1%

    安全性を含めた法規制の整備と直流給電機器の低価格化に期待

    積水化学 省エネ率TEMS(Town EMS)の運用で、系統電力4%削減

    ピークシフト率蓄電池の運用による40%シフトなど

    タウン共用蓄電池を使った電力融通による運用で太陽光発電を面的に利用

    ダイナミックプライシングに連動しADR実施

    蓄電池と家電を制御

    家電機器ごとの電力、温湿度、照度、在/不在室情報を部屋毎に見える化、及び節電提案

    TEMSの運用で、各住戸毎のエネルギーマネジメントに比し10%削減

    ダイナミックプライシングに連動したADR実施

    蓄電池の制御により、夏季ピークカット率は約90%(太陽光発電なし)

    年間約18,300円の電気代削減効果

    家電制御では、自動OFFされることで節電の意識づけにはなったものの、使いたい時は使ってしまう。制御時間帯も重要。家電の自動制御に抵抗ある住人もいる

  • 15

    2.今年度に実施予定の事業の概要、実施すべき理由(HEMS)

    今年度の事業概要 今年度の事業の必要性

    シャープ 当初計画に基づき、直流システム住宅実証を継続実施し、昨年度取得データの補完・充実を図り、2年間で取得したデータを元に本実証システムの効果を検証

    今年度は、従来の評価に加えて、当システムにおける蓄電池容量を検討

    様々な条件で蓄電池容量に対する省エネ率コスト効果を算出

    直流給電住宅を実現する際の現実的なシステムの提案に向け、蓄電池容量が省エネ率などに与える影響の傾向を調査し、把握しておくことが不可欠

    積水化学 複数家庭用蓄電池システムの統合制御によるTEMSの実証

    HEMSによる蓄電池・家電制御と連動したDR実証の継続評価

    実用化に向け、TEMS運用効果向上を狙った実証地での検証及び実展開想定技術の実証が必要なため

    今年度計画のDP/IP制度下での運用実証によりビジネス化に必要な知見獲得のため

  • 16

    3.今後の事業展開の課題と方向性(HEMS)

    想定される展開先 ロードマップ

    1st Step 2nd Step 3rd Step

    シャープ 想定される展開先:戸建住宅、集合住宅(※太陽電池/蓄電池の普及促進に合わせて)

    他地域での展開: 電力インフラが不十分な途上国などへの事業化を想定

    H30年度~分散電源間高圧直流接続パワーコンディショナ商品化検討直流家電(エアコン、LED照明、冷蔵庫など)商品化検討

    積水化学 TEMS/住宅分譲地 HEMS/住宅

    H27年度~H28年度実用化開発

    H29年度~タウンエネルギーマネジメント事業開始

    課題 協議会の指摘事項への対応

    シャープ 直流給電システム実現に向けた法整備等 直流給電機器の低価格化の実現

    指摘事項なし

    積水化学 太陽光発電電力の自家消費に対するインセンティブ付与

    FIT制度下、家庭用蓄電池からの逆潮流可能な制度の整備

    低圧託送料金の低価格化

    太陽光発電電力(蓄電電力含む)の面的利用による取り組みを実施

    HEMSの機能やADRについて、住人様へのヒアリングにより顧客の声を取得、反映

    顧客(一般住人)へは、経済性と非常時の安心を提供

  • 17

    BEMS

  • 18

    1.これまでの取組と成果(BEMS)①

    目標 取り組み 成果 顧客の声

    オフィスビル 需要家側の機器(照明・空調)を人の動向に応じた省エネ制御をすることで、10%程度のCO2削減

    地域エネルギー安定化に交換するために、BEMSで需給スケジューリング、蓄放電制御運転、デマンドレスポンスなど、最大30%程度のピークカット

    制御可能な機器およびI/Fを導入し、監視・制御システムの開発

    蓄電池を利用した効率的なエネルギー利用システムの開発

    CEMSとの情報連携(気象、料金情報)したBEMSの需給予想・計画・制御するシステムの開発

    省エネ率:約10%

    CEMS連携によるピークカット:最大25%

    ピークシフト:約2%

    DR時間が長い(最大3時間)

    蓄電池のランニングコストが気になる。

    自動制御で業務にメリハリがついた。

    昼休み暗すぎる。

    小規模店舗 店舗エネルギー有効活用 店舗機器制御による省エ

    アイドリングストップによるCO2削減

    CEMS連携店舗EMS開発

    PV、蓄電EMS開発

    商用車冷凍システム開発

    CO2削減:店舗)4.5t/年、商用車)2.4t/年

    省エネ率:7.2%

    ピークカット率:10%以上

    快適性と商品品質への影響を配慮して欲しい

    テナントビル テナントビルのCO2排出量を40%削減する。(平成19年ベース)

    CEMSと連携したBEMSの導入

    テナント毎にBEMSと連動し空調、照明を自動制御

    約42%のCO2削減効果を達成可能

    自社の業務形態と省エネ目標にマッチしたモードを選択でき、ストレスなく省エネが実現できた。

    クリニック 太陽熱を利用したソーラーエコ給湯システムによりエネルギーを大幅削減

    省エネ機器、設備導入により標準医療設備と比較して、トータルで25%程度のCO2削減目標

    地域エネルギー安定化に交換するために、BEMSで需給スケジューリング、蓄放電制御運転、デマンドレスポンスなど、最大15%程度のピークカット

    制御可能な機器およびI/Fを導入し、監視・制御システムの開発

    蓄熱を利用した効率的なエネルギー利用システムの開発

    CEMSとの情報連携(気象、料金情報)したBEMSの需給予想・計画・制御するシステムの開発

    医療機器メーカーとの連携

    省エネ率:約40%(省エネ設備導入効果含)

    CEMS連携によるピーカット:最大約8%

    メールなどによる通知はわかりやすい。

    見える化による患者さまなどへの理解が広まっている。

    医療機関へのプレゼンにも役立つ(スマート医療への取組)

  • 19

    1.これまでの取組と成果(BEMS)②

    目標 取り組み 成果 顧客の声

    病院 ピークカット率目標5~10%

    省エネ率目標3~5%

    管理対象区域の特性に応じて

    具体的な行動指針を表示

    ピークカット率平均7.2%

    省エネ率目標平均3.7%

    現場コミュニケーション端末の画面を気にする職場と気にしない職場がある。

    水素貯蔵施設

    (博物館、

    介護施設)

    CEMS制御下での応答性等運用における課題の抽出

    ピークカット/シフトに資する運用により、CO2削減に貢献

    最適運転計画を構築するための電力→水素貯蔵システムの検証

    電気料金変化に対して、水素製造⇔水素発電を自動切替できることを確認

    大型水素貯蔵設備の設置に対する不安・不満等の声は上がっていない。

    大規模公共施設

    (博物館)

    クラウド型新BEMSソフト開発

    SLAによる新BEMSサービス開発

    サービスビジネスモデル化

    クラウド型新BEMSソフト開発導入

    SLA仕様とリモートオペレーションの実証実験

    CO2削減率:15%

    省エネ率:15%

    ピークカット率:30%

    ピークシフト率:18%

    DPなどは分り易い用語へ

    入館者予測はDR調整の判断材料となる

    省エネレポートにメリットあり

    大規模商業施設

    電力デマンド抑制

    ▲140kW

    スマートSC型BEMSを

    使用してのDRオペレー

    ションの実施等

    電力デマンド抑制▲168kW(平均)

    ピークカット率:約4%

    特になし

  • 20

    2.今年度に実施予定の事業の概要、実施すべき理由(BEMS)

    今年度の事業概要 今年度の事業の必要性

    オフィスビル プライシング制度見直しに伴うシステム改造 (仮想)電力市場取引を想定したネゴシエーション型DR開発実証

    電気/熱利用のシステム統合化

    電力システム改革を想定したシステム開発

    デマンドレスポンスが収入源となることを想定したシステム開発と課題抽出および制度検討

    ビジネス展開を見据えた取組

    小規模店舗 第二次実証(昨年度)に対する改良、追加施策を中心とした実証最終年度としての検証評価

    開発した店舗機器制御による省エネ効果の評価

    テナントビル 製品化を目指した照明自動制御の機能アップ 製品化をめざした、各プロダクトを融合させたパッケージングの検

    討と設計

    国内外の市場を視野に入れたビジネスモデルの検討

    テナントビル、病院・学校など多くの施設に導入可能

    CEMS含めた地域エネルギーマネジメントと連携し、国内外の都市に展開することで成長戦略に貢献

    クリニック 計画通り、昨年度で実証検証を終了 計画通り、昨年度で実証検証を終了

    病院 計画通り、昨年度で実証検証を終了 計画通り、昨年度で実証検証を終了

    水素貯蔵施設

    (博物館、

    介護施設)

    コストメリットのある運用方法の検証

    水素/燃料電池を利用した地域需給バランスの調整

    事業化に向けた課題抽出のため

    納入先にコストメリット提示できる運用方法を検証するため

    大規模公共施設

    (博物館)

    特定市場(大型公共施設)における新BEMSサービス事業の評価

    特定市場以外も含めたSLA仕様の標準化とビジネスモデル検証

    仮想電力市場取引に対応した実証運用の追加

    特定市場をモデルとした新BEMSサービスの実現化

    特定市場以外にも展開できる新BEMSサービスの標準化

    電力市場取引の新機能と運用で今後の普及に対応

    大規模商業施設

    H25年度の実績を踏まえた更なる電力デマンド抑制ポイントの

    見極め、実証検証

    専門店、GMS(直営店)における電力デマンド抑制値が

    低かったことに対する更なるDRオペレーションの抽出

  • 21

    3.今後の事業展開の課題と方向性(BEMS)①

    想定される展開先 ロードマップ

    1st Step 2nd Step 3rd Step

    オフィスビル DPなど新しい電力システムが導入される地域の中小規模ビル

    H26年度北九州スマコミ横展開のため のアセット化と制度検討によるビジネスモデルの構築、営業活動準備海外展開を目的としたパッケージ化

    H26年度~29年度国内外のスマコミ展開検討地域への展開

    H30年度~国内外のスマコミ展開検討地域への展開

    小規模店舗 コンビニ、スーパー 物流会社

    H26年度~H30年度店舗EMSのみ市場展開

    H31年度~蓄電池等の部材コスト低下により、フルシステムの市場展開アイドリングストップ対応冷凍機付き商用車の市場展開

    テナントビル テナントビル 病院・福祉施設

    学校・公共施設

    H26年度ビジネスモデル検討

    H27年度~28年度国内テナント・公共施設・病院向けに展開

    H29年度~海外展開を視野にパッケージとして展開

    クリニック DPなど新しい電力システムが導入される中規模病院

    H26年度北九州スマコミ横展開のため のアセット化と制度検討によるビジネスモデルの構築、営業活動準備医療機関へのスマート医療システムの喚起活動/慰労機器メーカーとのタイアップによる設備開発

    H27年度~29年度国内外のスマコミ展開検討地域への展開

    H30年度~国内外のスマコミ展開検討地域への展開

  • 22

    3.今後の事業展開の課題と方向性(BEMS)②

    想定される展開先 ロードマップ

    1st Step 2nd Step 3rd Step

    病院 病院、オフィスビル、学校、公共施設等、一般的なビル全般

    H26年度営業活動実施

    H27年度~営業展開

    水素貯蔵施設

    (博物館、

    介護施設)

    太陽光発電等を利用した需給バランス調整を行う事業者

    SCでエネルギーマネジメントを行う事業者

    H26年度運用方法の最適化検証信頼性の向上

    H26年度~H31年度実証継続FCメーカによるコストダウン

    H32年度~製品機販売開始

    大規模公共施設

    (博物館)

    特定市場(博物館・美術館)

    特定市場以外(展示会場、オフィスなど)

    H29年度~H30年度九州地区を中心に特定市場にて展開し強化

    H31年度~H32年度特定市場以外を含め全国展開

    H33年度~全国と海外へ

    大規模商業施設

    イオングループショッピングセンター

    H26年度

    事業フィールドの選定

    水平展開検討

    H27年度~

    事業展開

  • 23

    3.今後の事業展開の課題と方向性(BEMS)③

    課題 協議会の指摘事項への対応

    オフィスビル ピークシフトを促進させる蓄エネルギーシステムの導入促進

    設備投資効果が見いだせる料金システムなどの制度を検討

    生産、導入コストの低減

    小規模店舗 導入メリット(省エネによる電力削減)の向上 蓄電池等の部材コスト低減

    指摘事項なし

    テナントビル 各制御機器の製品化に向けた、操作性向上 装置の安定化と保守性の向上

    指摘事項なし

    クリニック ピークシフトを促進させる蓄エネルギーシステムの導入促進

    設備投資効果が見いだせる料金システムなどの制度を検討

    生産、導入コストの低減

    病院 音により知らせるなど、だれでも気づく仕組みを構築も検討が必要

    指摘事項なし

    水素貯蔵施設

    (博物館、

    介護施設)

    太陽光発電等の再生可能エネルギーシステム及び、CEMSの普及が前提

    システムのイニシャル価格のコストダウン

    ネガティブ電力を有効利用することにより、省エネ、CO2削減効果を狙う設備ではあるが、設置先の負荷状況監視を追加し、ランニングコスト削減に、より協力できる制御システム構築を狙うため、ソフト変更を実施。

    OpenADR対応については、当初計画に無かったためシステムが対応できない

    大規模公共施設

    (博物館)

    快適性とDRによる節エネの確実性

    短時間のDR要請機能の導入とオペレーションルール

    DR要請に対応したペナルティとインセンティブの料金の仕組み

    指摘事項なし

    大規模商業施設

    スマートSC型BEMSの導入コストの低減

    CEMSとの運用等に対する制度設計要

    BEMSへの電力デマンド自動抑制機能の追加

    ネガワット取引等によるインセンティブの取得

  • 24

    FEMS

  • 25

    1.これまでの取組と成果(FEMS)

    目標 取り組み 成果 顧客の声

    安川電機 最終目標ピークカット・シフト率10%CO2削減 10%(導入前比)

    H24目標ピークカット・シフト率5%CO2削減 5%

    EMSに適した充放電コンバータ開発

    充放電コンバータの適用評価

    半自動組立ライン向FEMSの開発

    FEMS実証、機能レベルアップ

    ピークカット・シフト率8,8%CO2削減 4%

    充放電コンバータ試作評価

    FEMS実証設備構築

    デマンド制御による蓄電システムのピークカット効果確認

    生産優先のため、直前になって生産計画を変更することは困難

    トヨタ自動車 工場内のエネルギー関連設備の最適制御儒手法・導入メリットを検証

    生産シフトによるピークカット・シフト効果の検証

    地域エネルギー需給バランス最適化への貢献度を検証

    シミュレーションにて以下を実施

    エネルギー見える化によりムダを発見。それを改善する最適制御を検討

    生産シフト可能項目情報を基に、生産シフトによるピークカット・シフト効果を算出

    CEMS連携実証を通じて上記の結果を算出し貢献度を検証

    設備の台数制御等により、約1~2%の省エネが可能

    ピークカット効果:200kW/h

    ピークシフト効果:400kWh/2h

    住宅約200軒分のピークシフトが可能

    予め決定している生産計画をシフトするのは困難

    工場毎にカスタマイズされたDP制度が必要(工場毎にエネルギー特性・運用は大きく異なる為、一律の料金制度は合わない)

    富士電機 ピークシフト率目標約10~15%

    省エネ率目標約1~3%

    ダイナミックプライシングを考慮した製造スケジューリングの表示

    ピークシフト率実績:平均3.9%計算結果:平均14%

    省エネ率1.3%

    運用を変えるのは、難しい

  • 26

    2.今年度に実施予定の事業の概要、実施すべき理由(FEMS)

    今年度の事業概要 今年度の事業の必要性

    安川電機 デマンド制御のレベルアップ蓄電池への放電指令をチューニングし、チャタリング頻度を低減

    夏期季DP実証夏の電力需給カーブとDP発動に応じたFEMSの最適運用を確認

    蓄電システムの頻繁な放電ON/OFFが蓄電システムの寿命や故障に影響を及ぼす可能性を検証

    夏期、冬期を通じた効果の確認今年度の夏期DP効果を確認し、通期での評価を実施冬期DP実証でのCO2削減実績:4%(目標値5%)

    トヨタ自動車 計画通り、昨年度で実証検証を終了 計画通り、昨年度で実証検証を終了

    富士電機 計画通り、昨年度で実証検証を終了 計画通り、昨年度で実証検証を終了

  • 27

    3.今後の事業展開の課題と方向性(FEMS)

    想定される展開先 ロードマップ

    1st Step 2nd Step 3rd Step

    安川電機 上下水道プラント 組立工場

    H27年度~H28年度製品作込み

    H29年度~H30年度上下水道プラントへの展開

    H31年度~上下水道プラントへの展開、および組立工場への展開

    トヨタ自動車 エネルギー(特に熱)を有効利用出来ていない設備を有する工場

    国内外問わず設備の新設・更新計画が有る工場

    H27年度基本機能(見える化,機器最適制御機能等)を有するFEMSをトヨタグループ企業を中心に展開

    H28年度~H30年度CGS等の発電機器の制御機能を有するFEMSをトヨタグループ企業を中心に展開

    H31年度~低コスト化したFEMSを国内外工場へ展開

    富士電機 多品種小ロット製造業の中・大規模工場

    H26年度営業活動実施

    H27年度~営業展開

    課題 協議会の指摘事項への対応

    安川電機 頻繁に設備がON/OFFすること 夏期DP実証での効果確認

    指摘事項なし

    トヨタ自動車 工場毎にエネルギー特性・運用が異なる為、システムのパッケージ化が困難

    指摘事項なし

    富士電機 トップダウン的な指示によって運用を変えてもらう必要あり

    指摘事項なし

  • 28

    交通

  • 29

    1.これまでの取組と成果(交通)

    目標 取り組み 成果 顧客の声

    JX 再生可能エネルギー及びEVが普及した社会における次世代サービスステーションに必要な機能を開発・実証する。

    CEMSとの連携により地域コミュニティの電力需給調整を行える「EV用充電・蓄電システム」と、ドライバーの充電行動を誘導し、環境貢献意識を喚起するための「エコドライブ見える化システム」を統合した「エコドライブ総合支援システム」を開発

    再生可能エネルギーのEVへの充電によりCO2 35%削減

    DP, IPによる再生可能エネルギー発電時間への誘導により、再生化のエネルギー使用率1.5%改善

    エコドライブ支援による電費改善10%

    75%のモニターが下記効果があったと回答

    充電料金の変動に対応した充電行動の変更

    「エコドライブの見える化」や、エコドライブを促すために定期的に発行した「エコドライブ通信」に触発された電費改善行動

    本田技研 水素社会へ向けてFCVユーザーへ新たな価値提供

    燃料電池電気自動車(FCV)からの外部給電実証

    FCVからのビークルトゥホーム(V2H)による家庭への電力供給実証

    一戸建て住宅である北九州エコハウスへのV2H給電実証を50日以上実施

    公共施設への非常用給電実証試験実施

    CO2削減のためには、早く水素が普及すれば良い(ポジティブ意見)

    水素は危なくないか(ネガティブ意見)

  • 30

    2.今年度に実施予定の事業の概要、実施すべき理由(交通)

    今年度の事業概要 今年度の事業の必要性

    JX CEMSと連携した蓄電池の充放電制御によるEV充電への再生可能エネルギー有効利用

    EV急速充電サービス版ダイナミックプライシングの実証試験および効果検証

    より効果的なエコドライブ支援の実施と効果検証

    CO2削減効果の更なる向上

    急速充電サービスによるピークカット・ピークシフトの効果確認

    本田技研 燃料電池電気自動車からのV2H実証試験継続及びそのデータ解析の継続実施

    燃料電池電気自動車からの公共施設へのV2L非常用給電実証試験の実施

    燃料電池電気自動車普及に向け、FCVの新たな価値の継続的訴求が必要なため

  • 31

    3.今後の事業展開の課題と方向性(交通)

    想定される展開先 ロードマップ

    1st Step 2nd Step 3rd Step

    JX サービスステーション H26年度実証試験と効果検証

    H27年度~H31年度EVの普及台数と蓄電池などのコスト状況を見て事業化の検討

    H32年度~EVの普及台数に合わせて順次展開

    本田技研 自治体等に向け災害対策用非常用給電装置

    家庭用としてV2H給電装置

    H26年度~

    災害対策用V2Lとして自治体等の必要性の高いところから導入検討予定

    Hxx年度~

    V2H展開検討予定

    課題 協議会の指摘事項への対応

    JX コストベネフィットが合わない中で魅力的な周辺サービスを提供していくことが重要

    車両情報の2次利用によるサービス提供(故障診断等)

    等の展開

    本田技研 V2H関しての標準化・規格化 指摘なし

  • 32

    デマンドレスポンス

  • 33

    1.これまでの取組と成果(DR)

    目標 取り組み 成果 顧客の声

    ダイナミックプライシング

    ピークカット(効果15%)

    ピークシフト

    省エネ

    住民向け5段階のCPPなど

    事業所向け料金を2倍、5倍にした時の需要コントロール実証

    住民向け約20%のピークカット効果を確認

    事業所向け見える化端末に知らせるだけでは動機付けにならない蓄電池の有無などEMSの機能により効果に差がある

    住宅:電気代に明確にあらわれるので、節電しようという気持ちも増した

    住宅:小さな子どもや夜勤明けの主人が寝ている時に料金が上がるとストレスになる

    事業所:お客様を不快にできない

    事業所:既に厳しい環境で働いてもらっておりこれ以上は厳しい

    インセンティブプログラム

    スマートコミュニティにおける自立的なビジネスモデルの構築

    DRサービスとしてのIPの節電効果および経済効果を検証

    節電効果があることを実証

    現状では経済的な自立が困難であることを確認

    電力データを活用することによってサービス価値の向上が示唆

    ユーザー:現状で満足度は高くないが施策として必要なことを確認

    電力会社:自由化に向け必要性があることを確認

  • 34

    2.今年度に実施予定の事業の概要、実施すべき理由(DR)

    今年度の事業概要 今年度の事業の必要性

    ダイナミックプライシング

    効果の定量化のためのプライシングを適用(リアルタイムプライシング)

    需要調整機能としてCEMSへの組込み

    社会制度としての受容性のアンケート調査

    ピークカット効果の継続性(3年目)の評価

    価格弾力性の再評価

    気温と価格による需要変化(期待値)の定量化

    超低価格CBPによる需要喚起の有効性の評価

    社会制度としての受容性の評価

    インセンティブプログラム

    需要家に能動的に参加してもらう仕組みの導入(宅内表示器でのインタラクション)

    金銭的インセンティブの付与(PTR:ピークタイムリベート)

    需要家へのタイムリーなフィードバック(貢献度の見える化)

    需要変化(期待値)の定量化 → 将来的なCEMSへの組み込みを検討

    電力データを家庭向けエネルギーサービスに活用した際の効果を検証。

    デマンドレスポンスへの関心の喚起

    楽しいプログラムによる需要家の参加意欲の喚起

    ダイナミックプライシングとの効果差の把握

    スマートコミュニティにおける自立的なビジネスモデルの構築に向けた課題解決

    新規性・独自性を重視した電力データを活用したサービスの開発・検証

  • 35

    3.今後の事業展開の課題と方向性(DR)

    想定される展開先 ロードマップ

    1st Step 2nd Step 3rd Step

    ダイナミックプライシング

    PPSなどの電力事業者⇒(計画)北九州市地域エネルギー拠点化推進事業

    H25年度

    デマンドレスポンスのアセット化

    H26年度高圧需要家向けサービス

    H27年度~低圧需要家向けサービス

    インセンティブプログラム

    電力会社

    小売・流通

    H26年度システム改修・実証実ビジネス展開検討

    H27年度~H29年度実ビジネス開始電力以外のエネルギー分野へ参入ビッグデータビジネス展開

    H30年度地域コミュニティの活性化及び自立化への対応

    課題 協議会の指摘事項への対応

    ダイナミックプライシング

    コストとCPP料金の適正化

    多様なサービスへの展開

    電力の需給計画に組み入れられるように確実なものにするためのデータ取得を実証設計に反映

    電気事業者や地域小売業者をDRの採用先としてはビジネスモデルを検討

    コストをかけないDPの実施により、その効果や可能性を確認することができたが、更に大きな効果や確実性のためには、蓄電池の導入は必須である。現在の価格では電気料金のキャッシュフローだけでは回収できないため、BEMSに楽しく魅力ある付加価値を付けるか、外部からのキャッシュフローの生まれる制度が必要

    インセンティブプログラム

    キャッシュフローを踏まえたビジネスモデルの構築

    サービスの位置づけと想定するビジネスモデルを変更

    電力会社の顧客獲得と囲い込のための付帯サービスと位置づけ、電力会社から業務委託を受けるモデルを想定

  • 36

    ⅲ 他地域でのスマートコミュニティ構築に

    関する提言と貢献案

  • 37

    実証成果のビジネス展開について

    •デマンドレスポンスサービスのビジネス展開

    – 北九州で実施したデマンドレスポンス実証のノウハウをアレンジし、ビジネスとして展開予定。

    •独立した電力系統の導入

    – 大規模工場など基盤となる独立系統と共生する街づくり。

    •キーワードは「多様性」と「楽しさ」

    – 個々の需要家の電気の使い方、省エネ・ピークカットの興味に応える多様で楽しい「サービス(料金・その他)」「商品(EMS・ICT)」の提案・導入が必要

    – デマンドレスポンスのためだけの装置はきっと売れない(楽しくない、投資回収できない)。ベースとして需要家にとって魅力ある多様なEMS商品が必要。デマンドレスポンスはその商品の標準機能に。

    – 魅力を生み出す周辺サービスは需要家が自由に追加・削除できる「アプリ」機能として。

    – 更に広がりを求めるのであれば、検針などセンサデータなどの「通信・データアグリゲートサービス」のオープン化、EMS端末の標準化。

  • 38

    北九州モデルの他地域展開

    •国内スマートコミュニティ(例:北九州響灘地区)

    (ポイント)

    産業/業務用需要家のプロシューマー化

    (提言)

    地域のリソースを有効に活用するための制度(リユースFIT)と国の支援策

    廃熱の回収・利用に関する技術開発支援

    水素等の産業リソース利用のための技術開発支援

    •海外スマートコミュニティ(例:インドネシア スラバヤ市、スルヤチプタ工業団地)

    (ポイント)

    国の支援プログラムから民ー民プロジェクトの展開

    (提言)

    民ー民ビジネス拡大のためのビジネス環境整備

    国際標準や商制度の整備への支援

    •震災復興(例:岩手県釜石市)

    (ポイント)

    地域住民のコンセンサスのもとスマート化展開

    (提言)

    復興のシナリオに対応したタイムリーなスマートインフラ構築のための指導と支援策

  • 39

    北九州響灘 地域エネルギー構想

  • 40

    CEMS

    一般電気事業者

    風力発電(30万kW)

    太陽光発電(20万kW)

    (仮)地域エネルギー会社

    地域節電所

    火力発電(200万kW)

    バイオマス発電(10万kW)

    通信ネットワーク

    電力ネットワーク

    学校市施設市役所

    市所有施設

    市施設

    全331箇所

    ・・・

    東田CEMS機能

    STEP1 需要家検針施設見える化

    STEP2 BEMS,HEMS連携STEP3 特定規模電気事業運用

    熱供給事業運用

    工場

    ・・・

    オフィスビル

    その他施設

    市内だけでなくオール九州に供給

    北九州市

    ・・・

    マンション

    民間施設

    病院

    メガソーラ,風力EPC火力発電設備サプライヤバイオコージェネサプライヤ

    BEMSアグリゲータ一括受電マンションMEMSスマートメータ

    富士電機商材

    CEMS構築新電力向け同時同量システム

    北九州響灘 地域エネルギー構想

  • 41

    事業実施の背景・目的

    • 北九州市は、これまで地球温暖化対策の観点から、省エネ・新エネに取り組んできたが、東日本大震災以降、市民生活・産業活動といった地域を支える観点から、安定・安価なエネルギーの供給についても、市として一定の責任をもつこととした。

    ・一昨年度以降の調査・検討を踏まえ、響灘地区を中心に、「北九州市地域エネルギー拠点化推進事業」を、本市の新成長戦略の主要プロジェクトとして取り組んでいるところ。

    ・本事業は、低炭素で安定・安価なエネルギーを供給することを目指すものであり、地域エネルギー拠点の形成は、市の成長を支える基盤として非常に重要となる。また、本市の持つポテンシャルを活かし、オール九州にも貢献することを目指す。

    北九州市地域エネルギー拠点化推進事業の概要

    本市の有するポテンシャル

    ●再生可能エネルギーや高効率火力発電の立地ポテンシャル・風況の良さ、

    ・大規模石炭輸入基地・LNG輸入基地の存在

    ・広大な用地

    ●スマートコミュニティ実証を通じたエネルギーマネジメントノウハウ

  • 42

    事業実現に向けた本年度の検討体制

    ・市、県、国、地元産業界、学識経験者で構成される「北九州市地域エネルギー推進会議」を設置した。

    ・この推進会議の下に、個別の事業検討を進めるため、「火力発電立地検討部会」、「洋上風力発電立地検討部会」のワーキンググループを設置した。

    ・推進会議や部会での検討や助言をもとに、本市において事業実現のための展開スキームをまとめる

    北九州市地域エネルギー拠点化推進事業の概要

    北九州市地域エネルギー推進会議

    【構成員】 ・市、県、国、地元産業界、学識経験者で構成

    【実施事項】 ・事業推進の課題整理 ・全体の事業スキームの検討 ・地域エネルギーマネジメントの仕組みの検討 など

    火力発電立地検討部会

    洋上風力発電立地検討部会

    ≪ワーキンググループ≫

    【構成員】 市役所内部部局、エネルギー関連企業 など

    【実施事項】 ・立地可能性調査 ・事業性調査 ・法規制等課題に対する検討 など

    【構成員】 市役所内部部局、関係機関 など

    【実施事項】 ・立地可能性調査 ・事業性調査 ・法規制等課題に対する検討 など

    北九州市地域エネルギー拠点化推進事業の概要

  • 43

    火力発電立地検討部会

    火力発電立地検討部会の部会メンバー

    1 (株)NTTファシリティーズ 9 (株)日本政策投資銀行

    2(株)Fパワー、(株)IDIインフラストラクチャーズ

    10 日立造船(株)

    3 オリックス(株) 11 富士電機(株)

    4 川崎重工業(株) 12 丸紅(株)

    5ゼネラル・エレクトリック・インターナショナル・インク

    13(株)みずほ銀行、SBエナジー(株)

    6 双日(株) 14 (株)三井住友銀行

    7(株)高田工業所、(株)福岡銀行

    15三井物産(株)、西日本プラント工業(株)

    8 (株)日建設計シビル 16 (株)三菱東京UFJ銀行

    火力発電立地検討部会

    座長 中上 英俊株式会社住環境計画研究所代表取締役会長

    構成員

    松永 守央国立大学法人九州工業大学学長

    近藤 倫明公立大学法人北九州市立大学学長

    羽田野 隆士北九州商工会議所専務理事

    自見 榮祐一般社団法人北九州中小企業団体連合会会長

    近藤 智洋環境省 総合環境政策局環境計画課長

    西 孝之九州経済産業局 資源エネルギー環境部電源開発調整官

    江口 勝福岡県企画・地域振興部長

    梅本 和秀北九州市副市長

    オブザーバー

    戸上 勝喜九州電力株式会社

    執行役員 北九州支社長

    平島 孝三郎西部ガス株式会社

    取締役常務執行役員 北九州支社長

    北九州市地域エネルギー推進会議のメンバー

  • 44

    地域エネルギー会社の実現に向けたステップ(イメージ)

    •市内立地電源から市内需要家への電力供給は、電源整備状況に合わせて3つのステップで実現を目指す。

    •なお、地域エネルギー会社は市内の全事業者に電力を販売するのではなく、契約を締結した事業者のみに電力を販売するものである。

    地域エネルギー会社

    【STEP1~3】

    ・地域節電所でコントロール

    ・見える化、デマンドレスポンス、ネガワットで需要抑制

    市内需要家

    数十万kW規模

    地域に供給

    洋上風力等【STEP2~3】

    需要家に選択肢を提示大規模

    発電【STEP3】

    中小規模発電

    【STEP2】

    ごみ発電【STEP1】

    10万kW

    1万kW

    数十万kW 規模

    自家発余力、ネガワット

    出典:北九州市作成

    将来的には・・・・ネガワット・再生可能エネルギー・安価なエネルギーなどを組み合わせてニーズに合わせた料金メニューを構築

    ・安い電気がほしい・クリーンな電気がほしい・家庭にも送ってほしい

    地域エネルギー会社、エネルギーマネジメントに関する調査検討結果地域エネルギー会社、エネルギーマネジメントに関する調査検討結果

  • 45

    地域エネルギー

    マネジメント

    太陽光発電風力発電(既存)

    需要家

    ・「低炭素・安定・安価の実現」「地域活力の向上」「オール九州に貢献」という目的を

    達成するため、以下の姿を目指す

    本市が目指す姿

    オール

    九州へ

    洋上風力発電

    高効率火力発電

    市・ごみ発電

    ③②

    ① 各種エネルギーの特性を活かした需給を実現(地域におけるベストミックスの実現)

    ② 需要家の省エネ努力の効果拡大、自家発の活用拡大(需要家主体の省エネ社会実現)

    ③ 地域固有の電力の供給と、需要側のピークカット協力により発電体のダウンサイジングに貢献

    ④ 九州全体の安定供給、発電効率向上、再生可能エネルギー割合拡大に貢献

    ⑤ 地域との共生

    ⑤④

    本市が目指す姿

  • 46

    今後の方向性

    ●安定安価な電気を市内に供給するために、高効率を前提に石炭火力発電などの立地を積極的に進める

    《背景》

    ・石炭は、エネルギー基本計画で、「単価も化石燃料の中で最も安いことから、優れた重要なベースロード電源の燃料」「環境負荷を低減しつつ活用していくエネルギー源」と位置づけられている

    ・北九州市は、石炭火力の適地であり、他地区に作るよりも経済面・環境面から見ても有効である

    ●既存のインフラを活用し、スピード感を持って事業を進めるために、中規模火力30万kW程度、洋上風力50万kW程度、合計80万kW規模を短期目標とする

    ●インフラの強化が必要な大規模火力についても、日本のものづくりの上流となる

    高付加価値の素材産業を支援するとともに、オール九州に貢献しうるポテンシャルを踏まえ、実現に向けて最大限尽力する

    電源の確保に向けて

    今後の方向性

    ●火力発電単体の高効率化に加え、再生可能エネルギーの積極導入やネガワットなども含め、地域全体の低炭素化を目指し尽力する

    ●地域への安定・安価なエネルギー供給を担保するために、実施主体となる 「地域エネルギー会社」設立に向けて、以下のような内容を具体的に検討する

    ・地域エネルギー会社の必要性 ・果たすべき役割

    ・需要家ニーズの詳細調査 ・事業性の詳細検討

    ・事業主体

    温暖化対策、地域エネルギーマネジメントの確立に向けて

  • 47

    主な事業

    ・CEMS、BEMS(公共施設、学校、復興住宅、イオン)

    ・復興住宅エネルギー供給、屋根貸し太陽光事業

    ・メガソーラー事業

    ・植物工場事業

    ・エコ漁港、エコ水産加工事業

    釜石市スマートコミュニティ

  • 48

    工業団地向け共用コジェネにより、電力会社の事業機会を拡大。

    (工場自家発電による電力供給機会損失のリカバリ、新しい収入源としての蒸気)

    •自家発電コジェネ電力と蒸気を生成し自家消費

    自家発電コジェネ設備

    蒸気

    電力

    電力 & 蒸気

    従来システム

    •電力会社が各需要家に電力を供給•蒸気需要家は、所有するボイラーで蒸気を供給

    ボイラ

    工業団地向け共用コジェネ

    工業団地向け共用コジェネ

    電力 & 蒸気

    •SPC が電力と熱を供給•SPC は工業団地の敷地内にあるため、安定電力を供給•SPC は需要家に近い位置にあるため、送配電ロスを回避

    SPC(電力会社と設立)

    電力のみを供給する現行ビジネスと比較すると、電力会社は50%程度の潜在的な収入増を見込むことが可能。

    富士電機商材:コージェネシステムクラウドEMS配電自動化

    海外工業団地コンセプト

  • 49

    • 経済産業省「インフラ・システム輸出促進調査事業」を実施(2012年3月~2013年2月)• 北九州市スマートコミュニティ実証実験成果を海外工業団地向けにインフラ輸出• 八幡東田スマートコミュニティ事業の技術・ノウハウ活用• 工業団地入居企業へエネルギー関連サービスを提供

    熱(蒸気)販売

    電力販売

    省エネサービス

    • 現地電力会社(PLN)へ余剰電力を販売スマトラ島

    カリマンタン島

    スラウェシ島

    ジャワ島

    スラバヤ

    現地運営会社(SPC)

    • コージェネプラント等の設計・施工• コージェネプラント等の運営維持管理• 運営維持管理のための原材料調達、熱電供給サービス提供• 省エネサービス 等

    ガス

    現地天然

    ガス会社

    工業団地

    (SIER等)

    電力

    蒸気

    省エネサービス

    現地電力会社

    (PLN)スラバヤ市

    (SIER運営会社他)北九州市

    電力 電力

    (バックアップ)パートナーシップ

    日系企業

    出資支援

    エネルギー(電力・熱)供給&省エネ事業

    SIER:スラバヤ工業団地

    〔出所:Googleマップから作成〕

    インドネシア・スラバヤ工業団地

  • 50

    スルヤチプタ工業団地

    NEDO実証事業(2012年10月 ~ 2016年3月)

    •配電自動化システム•高品質電力供給システム•エネルギー需給管理システム

    インドネシア・スルヤチプタ工業団地

  • 5151

    タイ・プラチンブリ工業団地