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PBPK モデル解析に関する承認審査の現状と PBPK モデル解析ガイドライン(案)の策定 医薬品医療機器総合機構 次世代評価手法推進部 木島 慎一 PMDAワークショップ 小児及び難病等アンメットニーズ医薬品開発におけるファーマコメトリクスの利活用 -曝露-反応解析、生理学的薬物速度論モデル解析のさらなる利用に向けて- July 3, 2019, Tokyo

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PBPKモデル解析に関する承認審査の現状とPBPKモデル解析ガイドライン(案)の策定

医薬品医療機器総合機構次世代評価手法推進部

木島 慎一

PMDAワークショップ小児及び難病等アンメットニーズ医薬品開発におけるファーマコメトリクスの利活用-曝露-反応解析、生理学的薬物速度論モデル解析のさらなる利用に向けて-

July 3, 2019, Tokyo

Page 2: PMDAワークショップ1-2.適用範囲 29 • 医薬品開発における医薬品の承認申請、治験相談等で、規制当局に 提示されるPBPKモデル解析に適用

Outline

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• PBPKモデル解析に関する承認審査の現状とPMDAの取り組み

• PBPKモデル解析ガイドライン(案)の策定

Page 3: PMDAワークショップ1-2.適用範囲 29 • 医薬品開発における医薬品の承認申請、治験相談等で、規制当局に 提示されるPBPKモデル解析に適用

Outline

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• PBPKモデル解析に関する承認審査の現状とPMDAの取り組み

• PBPKモデル解析ガイドライン(案)の策定

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PBPK submissions to the PMDA since 2014

CPT Pharmacometrics Syst. Pharmacol. 2017 6(7) 413-415.

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医薬品承認申請におけるPBPKモデルの利用状況

申請品目数(2014-2016):17品目

PMDA

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PBPKモデル解析の利用目的

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Ping Zhao, 2017 ASPCT Annual meeting

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Ping Zhao, 2017 ASPCT Annual meeting

PBPKモデル解析の利用目的

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薬物相互作用ガイドラインでの言及

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医薬品開発の各段階において、薬物相互作用の可能性を予測し、臨床試験実施の要否又は試験デザインに関する情報を得るために、生理学的薬物速度論(physiologically based pharmacokinetics (PBPK))等を活用したモデリング&シミュレーションが有用である。

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Challenges

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https://www.fda.gov/drugs/news-events-human-drugs/fda-and-ascpt-co-sponsored-ascpt-2019-pre-

conference-pbpk-modeling-development-and-approval-locally

https://www.ich.org/fileadmin/Public_Web_Site/ICH_Products/Guidelines/Efficacy/E1

1A/E11A_ConceptPaper_Final_2017_1017.pdfhttps://www.pmda.go.jp/files/000220202.pdf

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M&S Project Team in PMDA

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M&S Project Team in PMDA

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Clinically relevant specifications settingsupported by PBBM

C-QTc modeling

Pediatric Extrapolation

Small clinical trial

Model qualification and application(e.g. PopPK, E-R, PBPK, QSP)

Therapeutic area specific Issues(e.g. Biomarker, Disease model)

M&S PT

PediatricsWG

CMCReviewer

ReviewTeam

PK/CPReviewer

CV RiskEval. WG

OrphanWG

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M&S Project Team in PMDA

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M&S利用に関する国際的な協力活動

EMA、FDA、HC、TGAとのPMx/M&Sに関するクラスター活動

http://www.ema.europa.eu/ema/index.jsp?curl=pages/partners_and_networks/general/general_content_000655.jsp&mid=WC0b01ac0580953d98

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まとめ

• PBPKモデル解析を活用した申請の増加

• 薬物相互作用での活用の定着

• 活用可能な領域の拡大への挑戦の継続

• 更なる知識・経験の蓄積が必要

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Outline

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• PBPKモデル解析に関する承認審査の現状とPMDAの取り組み

• PBPKモデル解析ガイドライン(案)の策定

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なぜ日本にPBPKモデル解析の文書が必要か?

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医薬品開発への利用の増加

国内外のガイドライン・ガイダンスでPBPKモデル解析に関する言及

PBPKガイドライン・ガイダンスの欧米での先行

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なぜ日本にPBPKモデル解析の文書が必要か?

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医薬品開発への利用の増加

国内外のガイドライン・ガイダンスでPBPKモデル解析に関する言及

PBPKガイドライン・ガイダンスの欧米での先行

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PBPK submissions to the PMDA since 2014

CPT Pharmacometrics Syst. Pharmacol. 2017 6(7) 413-415.

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医薬品承認申請におけるPBPKモデルの利用状況

申請品目数(2014-2016):17品目

PMDA

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なぜ日本にPBPKモデル解析の文書が必要か?

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医薬品開発への利用の増加

国内外のガイドライン・ガイダンスでPBPKモデル解析に関する言及

PBPKガイドライン・ガイダンスの欧米での先行

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EMAFDAPBPKモデル解析に関する記載のある文書(~2018/3)

2011/12: Guideline on the use of pharmacogenetic

methodologies in the pharmacokinetic evaluation of

medicinal products

2012/6: Guideline on the invest igation of drug

interactions

2013/2: Reflection paper on the data requirements for

intravenous liposomal products developed with reference

to an innovator liposomal product

2014/9: Draft inventory of paediatric therapeutic needs

Paediatric oncology

2014/11: Guideline on the pharmacokinetic and clinical

evaluation of modified release dosage forms

2015/3: Reflection paper on the data requirements for

intravenous iron-based nano-colloidal products developed

with reference to an innovator medicinal product

2015 /12 : Gu i de l i ne on the ev a l ua t i on o f t he

pharmacokinetics of medicinal products in patients with

decreased renal function

2016/4: Reflection paper on extrapolation of efficacy and

safety in paediatric medicine development

2016/7: Qualification and reporting of physiologically

based pharmacokinetic (PBPK) modelling and simulation

(Draft)

2017/7: Guideline on strategies to identify and mitigate

risks for first-in-human and early clinical trials with

investigational medicinal products

2018 /1 : R e f l ec t i on pape r on i nves t i ga t i on o f

pharmacokinetics and 6 pharmacodynamics in the obese

population

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2016

2017

2005/2: Clinical Lactation Studies – Study Design, Data

Analysis, and Recommendations for Labeling (Draft)

2018/1: Good ANDA Submission Practices

2017/10: ANDA Submissions — Amendments to

Abbreviated New Drug Applications Under GDUFA

2017/10: In Vitro Metabolism- and Transporter- Mediated

Drug-Drug Interaction StudiesGuidance for Industry (Draft)

2017/10: Clinical Drug Interaction Studies —Study Design,

Data Analysis, and Clinical Implications Guidance for

Industry (Draft)

2016/12: Physiologically Based Pharmacokinetic Analyses

— Format and Content Guidance for Industry (Draft)

2014/12: General Clinical Pharmacology Considerations

for Pediatric Studies for Drugs and Biological Products

(Draft)

2013/1: Clinical Pharmacogenomics: Premarket Evaluation

in Early-Phase Clinical Studies and Recommendations for

Labeling

2012/2: Drug Interaction Studies — Study Design, Data

Analysis, Implications for Dosing, and Labeling

Recommendations (Draft)

2018

JAPAN

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2001/6:薬物相互作用の検討方法について

2014/7: 医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン(最終案)

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なぜ日本にPBPKモデル解析の文書が必要か?

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医薬品開発への利用の増加

国内外のガイドライン・ガイダンスでPBPKモデル解析に関する言及

PBPKガイドライン・ガイダンスの欧米での先行

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(12/01/2016) (07/29/2016)

FDA EMA

PBPKモデル解析に関するガイドライン・ガイダンス

20

DraftDraft

(09/03/2018) (12/13/2018)

FinalFinal

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医薬品開発への利用の増加

国内外のガイドライン・ガイダンスでPBPKモデル解析に関する言及

PBPKガイドライン・ガイダンスの欧米での先行

本邦においてもPBPKモデル解析に関する文書を早急に整備し、開発企業と審査担当者と共通理解を促進することが必要

なぜ日本にPBPKモデル解析の文書が必要か?

2018年度より検討開始

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注意以降のスライドで示すガイドライン(案)の内容は検討中のものであり、今後変更になる可能性があります

スライドで示す内容は文書の記載内容を要約したものです

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文書名

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生理学的薬物速度論(PBPK)モデルによる解析及び解析報告書に関するガイドライン

(案)

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目次(案)

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1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連す

る薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用2-6.考察3.PBPKプラットフォーム4.関連する指針及びガイドライン5.用語一覧

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目次(案)

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1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連す

る薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用2-6.考察3.PBPKプラットフォーム4.関連する指針及びガイドライン5.用語一覧

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1-1.序文

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• 生理学的薬物速度論(PBPK)モデル

• 生理学的、物理化学的、生化学的及び薬物動態学的な要因を踏まえたメカニズムに基づく数理学的なモデルである

• 当該モデルは、メカニズムに基づくモデル構造及びパラメータにより記述され、薬物等の吸収、分布、代謝及び排泄を考慮し、薬物等の組織内及び血中濃度推移の動的な予測を可能とする

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

定義

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• PBPKモデルによる予測は、特定の臨床試験の実施の必要性、時期及び実施方法に関する意思決定に有用な情報を与える可能性がある

• 適切に実施されたPBPKモデル解析の結果は、用法・用量の調節、注意喚起の要否の判断及びそれらの設定根拠として用いることができる

• 特に、薬物間相互作用(DDI)、小児臨床試験の用法・用量、ヒト初回投与試験の初回用量設定では有用

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

1-1.序文

有用性

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• 規制当局に提示される資料の一貫性の維持、治験相談、承認審査等における適時の意思決定の促進、及び適切な情報提供のためのPBPKモデル解析報告書の内容の標準化

• 評価結果が適切に規制当局に報告されるように、結果を報告する際の留意事項及び基本的考え方についてとりまとめたもの

• 解析の結果の利用可能性は、個々の薬剤ごとに判断される

• 今後新たな知見が得られた場合は、科学的な判断に基づき、柔軟な対応を考慮することが必要

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

1-1.序文

目的

留意点

Page 29: PMDAワークショップ1-2.適用範囲 29 • 医薬品開発における医薬品の承認申請、治験相談等で、規制当局に 提示されるPBPKモデル解析に適用

1-2.適用範囲

29

• 医薬品開発における医薬品の承認申請、治験相談等で、規制当局に提示されるPBPKモデル解析に適用

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

Page 30: PMDAワークショップ1-2.適用範囲 29 • 医薬品開発における医薬品の承認申請、治験相談等で、規制当局に 提示されるPBPKモデル解析に適用

目次(案)

30

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連す

る薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用2-6.考察3.PBPKプラットフォーム4.関連する指針及びガイドライン5.用語一覧

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31

• PBPKモデル解析実施の目的、モデル構築に使用した背景情報、モデ

ル構築及びモデルの妥当性の評価方法、結果及び考察に関する概要を記載

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

2-1.概要

Page 32: PMDAワークショップ1-2.適用範囲 29 • 医薬品開発における医薬品の承認申請、治験相談等で、規制当局に 提示されるPBPKモデル解析に適用

2-2.目的

32

• その薬剤の開発における解析の位置付けも含めて記載

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

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2-3.背景情報

33

• その薬剤のPBPKモデル解析に関連する臨床開発上の戦略の概要

• 臨床開発におけるPBPKモデル解析の位置付けの概要

• 必要に応じて図表等も用いながら、解析の位置付け及び開発戦略を示すことが望ましい

• 薬剤に関する情報の概要を記載• 吸収、分布、代謝及び排泄の薬物動態特性に重点を置きながら記載

• マスバランスの説明を参考文献と併せて記載すべきであり、必要に応じて、図などを用いて説明することが望ましい

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

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34

• 有効性及び安全性に関する曝露-反応関係又は有効性及び安全性の主たる根拠となる試験における曝露量に関する情報

• 特定の背景を有する(小児や腎機能が低下した被験者等)集団の薬物動態を推定する場合には、生体パラメータの妥当性を裏付ける根拠情報も示すべき

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

• 物理化学的特性、薬物動態学的相互作用及び薬理遺伝学的な因子による薬物動態への影響に関するデータ等も必要に応じて記載

2-3.背景情報

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目次(案)

35

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連す

る薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用2-6.考察3.PBPKプラットフォーム4.関連する指針及びガイドライン5.用語一覧

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2-4.解析方法

36

• 設定した仮定、生体及び薬剤情報、モデル構造及びその構築過程、シミュレーション条件並びに評価方法に関する情報等、第3者が解析の内容を理解し、再現するために十分な情報を記載する

• モデルの構築、検証、更新、適用等、モデル解析のワークフローも含めて記述する

• ワークフローについては、概要を示した図を含めることが望ましい

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

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37

• 仮定の適切性を裏付けるデータを提示し、モデルの不確定な部分に関する詳細な情報と、それらの仮定がモデル及び解析結果に及ぼす影響を記載

• 仮定の適切性の検討に用いたアプローチ手法及び結果を記載

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

• 生体及び薬剤情報、解析で設定した仮定は、モデル及び解析結果の不確実性を検討及び理解するうえで重要であるため、明確に記載

2-4-1.仮定

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• 情報源は、必要に応じて参考文献を添付し、パラメータ値の設定根拠を記載

• 特定のPBPKプラットフォームの既定値のパラメータを使用した場合にも、その旨が分かるように記載

• 生体パラメータを推定した場合には、その推定方法について記載

• 臨床データを用いて生体パラメータの最適化を行った場合は、最適化の妥当性を示すとともに、用いた手法及び最適化されたモデルの適切性、並びに最適化をモデル構築プロセスのどの部分で行ったかを記載

• 使用した生体パラメータに関する前提条件についても記載

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

• 生体パラメータ及びその情報源を、表等を用いて記載

2-4-2.生体モデルの情報

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39

• 薬剤パラメータ及びその情報源を、表等を用いて記載

• 情報源は、必要に応じて試験報告書又は参考文献等を添付

• 臨床データの結果を用いてモデルパラメータの最適化を行った場合は、用いたデータを含む各パラメータの最適化の方法、最適化に至るまでの経緯及び最終モデルの妥当性を記載

• 用いたパラメータの情報源が複数存在する場合は、選択した値の妥当性を示し、感度分析等の手法を用いてその影響についても考察

• パラメータの推定に影響する可能性のある要素がある場合には、その要素を記載

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

2-4-3.モデル構築に関連する薬剤情報

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• モデルの構造を本解析報告書中で説明し、使用したモデル構造の科学的根拠をそのモデルに関連する仮定と共に示す

• 薬剤パラメータが推定値の場合は、推定方法及び推定に用いた情報源についても記載

• パラメータの推定値については表等を用いて明記するとともに、必要に応じて、その信頼性及び生理学的な適切性についても考察する

• 薬物相互作用の予測をした際には、併用を想定する薬剤の薬剤パラメータ及び薬剤モデルに関する情報についても、検討の対象とする薬剤と同様の情報を示すことが必要

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

2-4-3.モデル構築に関連する薬剤情報

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• シミュレーション条件及び適切性の説明には以下の情報を含める• 検討の対象とする薬剤及び併用薬の投与経路

• 用法・用量及び剤形

• 投与条件(空腹時投与、食後投与等)

• 被験者背景等、シミュレーションを実施するのに必要な母集団及び試験条件に関する情報

• それぞれのシミュレーションで仮定した被験者数と試行回数

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

2-4-4.シミュレーション

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• モデルの検証や感度分析等に用いた方法論や手法を記載

• 目的に合わせてモデル及びシミュレーション結果を評価するべきであり、評価基準は解析の目的によって異なる

• モデル評価はモデル構築及びシミュレーションの中でその目的にとって重要となる部分に焦点を当てて行うべきであるため、検討した評価方法について明記することは重要

• モデル評価は、目的に応じて、モデルによるシミュレーションデータと実測データを比較することにより行うべき

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

2-4-5.モデル評価の方法

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• 実施した感度分析は、すべて報告書に記載

• 感度分析における各パラメータの範囲は事前に定め、その範囲の妥当性は、事前の科学的知見又は推定される既知のばらつきに基づいて考察すべきであり、保守的な検討を推奨

• 重要な仮定については、「ワーストケース」を想定し感度分析を行うことが推奨され、特に不確実性の高いパラメータ値を用いる際には注意する

• 小児集団を対象としてPBPKモデル解析を実施する場合、必要に

応じて消失に関与する代謝酵素及びトランスポーターの成熟度に関連する不確実性についての感度分析を行うことが望ましい

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム• 感度分析は、特にシミュレーションの結果及び考察に影

響を及ぼす可能性が高く、不確実性の高いパラメータについての重要な評価手法の一つ

2-4-5.モデル評価の方法

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目次(案)

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1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連す

る薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用2-6.考察3.PBPKプラットフォーム4.関連する指針及びガイドライン5.用語一覧

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• 予測性能がM&Sの目的に対して許容できない場合は、モデルの改良又は更新を検討すべき

• その場合、改良又は更新を行わなければ、実測データで確認ができない臨床シナリオでの予測にモデルを適用するべきではない

• そのため、当該モデルの性能の限界について言及するとともにモデル評価に関する結果及び情報を記載することは重要

• モデルの予測性能に関する評価結果を記載し、対象となる薬剤の実際の薬物動態学的特徴を一貫して説明又は表現できることを示すことが必要

• それが困難な場合には、そのモデルを特定のシナリオにおけるシミュレーションに使用することはできない場合がある

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

• 目的や課題の検討のために適切であること、及び不確実性のあるモデルパラメータの変動に対して十分に頑健であることを明示するのに十分な解析結果及び情報を記載

2-5-1.モデル評価の結果

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• 予測性能を評価する際には、血中濃度推移のシミュレーションと実測データの比較を重ね合わせてプロット(線形プロット及び片対数プロット)した図として提示• シミュレーション結果の平均濃度推移周りでの実測データの分布傾向やシミュレーションの予測区間に対する実測値のばらつき等を視覚的に比較できる図が有用な場合もある

• シミュレーションデータと実測データから得られる薬物動態パラメータの比較の際には、表形式で記述統計量等を提示

• 血中濃度推移や薬物動態パラメータの予測性能が不良である傾向が認められた場合は、そのことが目的とする検討に与える影響を考察できるよう、逸脱の程度がわかるように図表等を含め十分な情報を示す

• 感度分析を実施した場合には、当該項目に結果を記載• 結果の記載に際しては、図等を用いて視覚的に示すことが有用

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

• モデルの頑健性を示す際には、PBPKモデルの検証や感度分析等、結果を明示

2-5-1.モデル評価の結果

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• 目的に対応したシミュレーションの結果は、明確かつ網羅的に提示

• シミュレーションから得られる薬物動態パラメータの集計結果を示し、必要に応じて図を用いて視覚的に提示する

• パラメータ値は、平均値、標準偏差又は範囲等の記述的統計量で報告

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

2-5-2.モデルの適用

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• モデルの科学的妥当性、不確実性及び限界を考察し、利用目的に応じたシミュレーション結果の適切性を記載• モデルの科学的妥当性:既存の観測値等の情報を考慮して考察

• シミュレーション結果の適切性:目的によっては、平均値だけでなく、個体間変動の大きさも考慮

• 感度分析の結果については、シミュレーションの利用目的、条件及び予想される臨床的影響を考慮して、各パラメータのシミュレーション結果に及ぼす影響を考察

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

2-6.考察

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• パラメータの不確実性やモデルの限界がシミュレーション結果及びその解釈に及ぼし得る影響も考察・評価

• 特定の推奨用法・用量の根拠とする場合• 曝露量と有効性及び安全性の関係を考慮することは有用

• 臨床開発又は臨床使用上の意思決定に用いる場合(臨床試験データの代用、注意喚起の要否又は程度、用量調節の根拠等)

• 結果的に予測が誤っていた場合に患者が被る可能性があるリスクと倫理的妥当性を含め、その適切性について考察

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

2-6.考察

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• 市販のPBPKプラットフォームの使用の有無に関わらず、• 使用したPBPKモデル解析ソフトウェア名、バージョン等の基本的な情報は報告書に記載

• 生体モデル、薬剤モデル、シミュレーション等に関する情報は、前述の「2. 報告書の記載内容」に基づき、適切に報告する

• 市販のPBPKプラットフォームに付属している薬剤モデルや生体モデルを用いる場合も、解析の目的に合わせて定量的予測性能を確認することが必要

• 市販のPBPKプラットフォームに付属している薬剤モデルや生体モデルを修正又は変更した場合は、修正又は変更点については明確に説明し、修正又は変更して使用することの妥当性を示すことが必要

1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲

2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法

2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連

する薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム

3.PBPKプラットフォーム

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1.はじめに1-1.序文1-2.適用範囲2.報告書の記載内容2-1.概要2-2.目的2-3.背景情報2-4.解析方法2-4-1.仮定2-4-2.生体モデルの情報2-4-3.モデル構築に関連す

る薬剤情報2-4-4.シミュレーション2-4-5.モデル評価の方法

2-5.結果2-5-1.モデル評価の結果2-5-2.モデルの適用

2-6.考察3.PBPKプラットフォーム4.関連する指針及びガイドライン5.用語一覧

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まとめ

• 評価結果が適切に規制当局に報告されるように、結果を報告する際の留意事項及び基本的考え方についてとりまとめたもの

資料の一貫性の維持

意思決定の促進

本ガイドラインは、

目次(案)

報告書の内容の標準化

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おわりに

PBPKモデル解析ガイドライン

既存知識の増加経験の蓄積

PMDA開発者(企業)

利用の促進

医薬品開発の効率化

適切・適時の活用活用範囲の拡大

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謝辞

PMDA

石黒昭博落合義徳堀内大士渡部辰悟関口大樹

千葉大学大学院薬学研究院樋坂章博

武蔵野大学永井尚美

筑波大学土岐浩介JPMA

金盛烈阿部貞浩

研究班 PBPKグループメンバー(敬称略)