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構造解析プログラム V-Struct3.5 Structural analysis program V-Struct3.5
Abstract: A new version of the structural analysis program V-Struct for elasto-plastic analysis was developed, which allows the use of various solid elements and numerical integration schemes effective in avoiding the so-called volumetric locking phenomenon. Through benchmark testing analyses it was proved that the analysis accuracy of this new version is satisfactory. 1、緒言 V-Struct は通常の FEM 手法を用いる構造解析プログラムであり,VCAD システム上の重要なアプリケーションソフトウェアの一つとなっている.バージョンアップを経て,今、弾塑性解析機能を備えた新バージョンがすでに開発され、その仕様が表 1 のようになっている.VCAD システムにおいて異なる対象物(設計された人工物と自然物)に対応した形状モデリング,要素生成、データ変換、また可視化などのツールが開発されている.V-Struct3.5 を用いる構造解析はこういった周辺ツールのサポートによって成り立っている.その流れは図 1 のようになっている. Table 1 Specification of V-Struct3.5 Analysis function Static elasto-plastic analysis Boundary conditions Nodal displacement, node-concentrated load Analysis methods Static-explicit FEM, updated Lagrange formulation Element types 4-node tetrahedron, 10-node tetrahedron, 5-node pyramid, 6-node prism,
8-node hexahedron, degenerated 8-node hexahedron, complex element*1 Numerical integration schemes Full integration, selective reduced integration, B-bar, extended B-bar
FE models Degenerated 8-node hexahedral element model, mixed-type-FE model*2, complex element model*3
Plastic flow rule Associated flow rule Yield function Hill’s quadratic yield function Material models Swift model, Voce model Data format(input/output) IDEAS format Operation system Windows Language Compaq Visual Fortran compiler Compaq Visual Fortran 6.6 for Windows
*1:単純 1 次要素のクラスターであり,非圧縮性材料(弾塑性材など)の解析の場合,体積ローキング現象の
緩和に有効である. *2:V-DualGrid によって生成された縮退 6 面体要素モデルにおける 4 面体、ピラミッド、プリズムのような
形状の要素をそれらのスタンダード形式に変換したモデルである.これを使うことにより計算効率が改善できる.
*3:V-DualGrid の凹要素の処理で分割された要素を複合要素としたモデルである.現在では,このモデルにおいて複合要素以外のタイプの要素も存在している.
V-ObjCreator VCAD Framework V-DualGrid vobj vcar cpl
V-cat Vobj2DHE dhe BMP/TIFF
IGES
V-Struct Pre unv MeshConverter unv(MIX)
CPL_to_UNV
Mixed-type-FE model
DHE model
Complex model
V-Struct3.5
unv unv(CPL)
inf
TFC svce sve svb unv V-Struct Post
孫智剛, TEODOSIU Cristian (加工成形シミュレーションチーム)
email: [email protected], [email protected]
Fig.1 Procedure of structural analysis using V-Struct3.5
加工成形シミュレーションチーム Manufacturing process Simulation Team
2、解析方法 2.1 静的陽解法 FEM 定式化(1) 静的陽解法 FEM は以下のような,基準配置を現配置と一致させた updated Lagrange 形式の速度形の仮想仕
事原理式を用いている. また,材料構成式としては客観性のある Kirchhoff 応力の Jaumann 速度とひずみ速度を結びつける速度形の弾塑性構成式を用いている.
ここで,Π& は公称応力速度,。τ は Kirchhoff 応力の Jaumann 速度,v は変位速度,L は速度勾配,D はひずみ
速度,g は塑性降伏関数,H’ は塑性硬化曲線の接線勾配である.また,αは塑性の場合 1、弾性の場合 0 を取る. 応力変換式を用いて公称応力速度が以下のように得られ, これを式(2)に代入すれば次式が得られる. このように,式(5)を有限要素離散化すれば要素剛性方程式が得られ,さらにそれを系全体について組み立
てると全体剛性方程式が以下のように得られる. ここで,U は節点速度ベクトル,F& 節点外力速度ベクトル,また K は全体剛性マトリクスである.静的陽解法では rmin法と呼ばれる方法を用いて 1増分ステップにおいて式(6)が近似的に線形を保つようにステップの増分量をコントロールして解を求めている. 2.2 要素定式化 表 1 に示したように,V-Struct3.5 は 4 種類の要素積分方法を用いている.ここで,B-bar 法と拡張した B-bar法を用いた場合の定式のみを示す.他の 2 種類の方法に対応する定式は文献(1)に譲る. 2.2.1 B-bar 法(mean-dilatation method)(2) 選択低減積分法と同様に,非圧縮性材料の解析の場合における、体積一定の拘束条件に起因した体積ローキング現象を回避するための方法である.この方法では要素の仮想速度勾配を以下のように定義する. ここで,L は本来の速度勾配の体積部分であり,
一方,Lは要素の体積上に L の平均を取ることによって求められる.
式(8)と(9)を式(7)に代入すれば仮想速度勾配は以下のような形になる.
ここで、N は形状関数、v は節点変位速度、np は要素の節点数、EV は要素体積である. このように,式(10)を式(5)に代入すれば要素の剛性マトリックスが以下のように得られる.
∫ ∫∫ +=∂)+(tS v iiiiijklkjilV
epjikl dVvbdSvtdVLLSC δρδ &&
.FKU =
)−−−(=
)+(=+=
ljkilikjkjlikijlklji
klkljiepjiklkllkjijiji
S
LSCLS
δσδσδσδσ
τΠ
21
o&
∫ ∫∫
∫ ∫∫
+=∂
+=∂∂
t
t
S v iiiijV ji
S v iiij
iV ji
dVvbdSvtdVL
dVvbdSvtdVxv
δρδ
δρδδ
&&&
&&&
Π
Π (1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7) 1,2,3);1 =,...,=(
(+=)−(+=+−=+=
ji,np
L)-LvNLLLLLLLLL ijij,ijijijdilijijij
devijij
α
δδδδ αα
),,=(==)++(== 32131
33221131
31 pvavNLLLLL pppp,pp
αααα (8)
ααpV V V
Ep vVdV/adVLdV/L E E E )(== ∫ ∫ ∫ (9)
ijppijijppVE
pijij vavvadV/VavL E δΝδΝ ααααααααα +=]−)[(+= ,, ∫ (10)
)1,2,3sr,q,p,k,l,j,i,
CH
CCCCDC
rspq
rspq
gepqrs
g
erskl
ggeijkle
ijklepijklkl
epijklij
=(
+′−=,=
∂∂
∂∂
∂∂
∂∂
σσ
σσατ
。
加工成形シミュレーションチーム Manufacturing process Simulation Team
2.2.2 拡張した B-bar 法
体積ローキング現象を回避するために開発された複合要素に用いられる方法である.説明の便宜上,ここで 1 例として各四つの 4 節点 4 面体要素と 5 節点5 面体要素から構成された,凹形の 6 面体形状を持つ複合要素を図 1 に示す.図のようにこの要素の構成要素数と節点数はそれぞれ 8 と 9 である. 明らかに非圧縮性解析の場合,各構成要素を体積一定の拘束条件が課される単体要素として扱うと,選択低減積分または通常の B-bar 法を用いても体積ローキング現象は回避できない.そこで,このような複合要素について,その各構成要素の仮想速度勾配を通常の B-bar 法と同様な形で以下のように定義する. ne は構成要素数(ここでは 8)である.ただし,ここでは,Lは通常の B-bar 法を拡張した形で複合要素の体積上にすべての構成要素の速度勾配の体積部分の平均を取ることによって求められる. λnp はλ番目の構成要素の節点数(ここでは 4 また 5),np は複合要素の節点数(ここでは 9),v は複合要素の節点速度,CEV は複合要素の体積を表す.また,θは構成要素節点と複合要素節点との対応関係を与える変数である. 式(13)を式(12)に代入すれば構成要素の仮想速度勾配は以下のようになる.これを用いることによって体積
一定の拘束条件が複合要素レベルに与えられることになる. このように,式(14)を式(5)に代入すれば各構成要素の剛性マトリックスが得られ,
さらにそれらを以下のように組み立てると複合要素の剛性マトリックスが得られる.
3、検証解析 V-Struct3.5 の弾塑性解析精度を検証するためにいくつかの検証解析を行った.ここで,紙面の制限上,その中の 2 つのみを示す.これらの解析には B-bar 法を適用した 6 面体 1 次要素をメインとして用いたが,要素タイプの解析精度に対する影響を調べるために複合要素を含めた他のタイプの要素をも同時に用いた.この 2つの解析において式(17)のような Voce 塑性材料モデルを用いた.また,表 1 のような材料定数を用いた.
Table 1 Material properties used in analyses 3.1 Cook’s membrane problem(3)
これは要素の収束特性を評価するための平面ひずみ変形の解析である.この解析には 6 面体 1 次要素、複合要素および 5 面体プリズム 1 次要素を用いた.図 2(a)にその形状モデルと境界条件を,図 2(b)に各辺の要素分割数が 4 の場合の要素モデルを示す.
E ν σ∞ σ0 δ H 206.9GPa 0.29 0.715GPa 0.45GPa 16.93 0.12924GPa
1 3
4
5 6
7
9
2
8
1,2,3);1 =,...,=()−(+=+−=+= ji,neLLLLLLLLL ijijijdilijijij
devijij λδδδ λλλλλλ
)=;,⋅⋅⋅,=,...,=(
=/)(=/)(=/= ∑∫∑∫∑∑====
1,2,3pnpsnp
vaVdVvaVdVvaVLL sp
sp
CEne
spsV p
CEne
pV p
nene
1;11111
λ
λθ
αλ
λ
θαλ
λ
λ
λ
λ
α
δΙ αλλ
αλ
λ
])−(+[=
)−(+=)−(+=
ijspspspij
sp
ijppsp
spijijpp
sp
spijij
aaNv
vavavNvavaLL
δδδδ
δδ
αλ
αλ
αλ
αλ
αλ
θαλ
θαλ
θαλθαλθαλλλ
,
,
∑=
][=][ne
stpr
stpr
CEKK
1λ
λ
),,=,,,,,;,,=,;,,=,(
])−(+)[+(])−(+[=][ ∫32111 lkjirpnpnpts
dVaaNSCaaNKV kltr
trtrklkjil
epjiklijsp
spspij
stpr
λ
θβλ
θβλ
θαλ
θαλλ
βα
δδδδδδδδλ βλ
βλ
αλ
αλ
LL
,,
(14)
(15)
(16)
(12)
(13)
(11)
[ ] pppy Hexp εδεσσεσ +)−(−)−(=)( ∞ 10 (17)
Fig.1 A complex element
)=,...,=,(
)+()+()+(=][ ∫1,2,3;1 lk,j,i,np
dVaNSCaNK klklV jilkepjiklijijik E
βα
δδ ββαααβΕ,,
加工成形シミュレーションチーム Manufacturing process Simulation Team
図 2(c)は図 2(a)の中に示されている A 点の縦方向変位の異なる各辺の要素分割数における解析結果である.図に示されているように,6 面体要素による解が要素分割数の増加につれて一定の値に次第に収束した.この結果は文献(3)における同種類の要素によるものとほぼ同じようになっている.一方,複合要素からも同じような結果が得られている.しかし,プリズム要素では解は収束しておらず全体的に低くなっている.この場合は明らかに体積ローキング現象が起こっている.
3.2 Necking of a cylindrical bar(3) 図 3(a)にその形状モデルと境界条件を,図 3(b)に用いられた 3 つの要素モデル(6 面体 1 次要素、複合要素および 4 面体 1 次要素)をそれぞれ示す.図 3(a)からわかるように,これは単純な丸棒の引張変形の 3 次元解析である.ただし,ここでくびれ現象(necking)を誘起するために丸棒の直径を両端から中心部にかけて 1.8%減少させた.対称性を考慮して解析には実際のモデルの 1/8 を解析領域として用いた. 図 3(c)(d)に伸長量が 7 の時の変形形状および伸長量の増加に伴う変形荷重の解析結果をそれぞれ示す.これ
らの結果からわかるように, 6 面体 1 次要素によってくびれ現象またそれに伴う限界荷重および変形荷重の減少がうまくとらえられている.ここでの 6 面体要素による結果は文献(3)における enhanced element によるものとほぼ同じであることが確認されている.また,この解析においても複合要素から 6 面体要素とほぼ同じような結果が得られている.一方,4 面体 1 次要素の方はくびれ現象が以上の 2 つの要素ほど顕著ではなく変形が硬くなっている.これに対応して変形荷重も高くなっている. 4、結言 VCAD システム上の構造解析プログラム V-Struct の弾塑性解析バージョン(V-Struct3.5)を開発した.検証解析によってこの新バージョンが満足的な解析精度を持っていることが確認された. 参考文献 1) 日本塑性加工学会編, 非線形有限要素法(1994), コロナ社 2) Hughes T.J.R. Int. J. Numer. Methods Eng. 1980; 15:1413-1418 3) Simo J.C. et al. Int. J. Numer. Methods Eng. 1992; 33:1413-1449
(a) (b) (c) (d) Fig.3 Necking of a cylindrical bar
(a)geometry and boundary conditions (b)FE models (c)deformed configurations (d)load-deformation curves
u
u
12.826
12.595
53.334
A complex element consisting of 8 tetrahedral elements
hexahedral element
complex element
tetrahedral element
(B-bar)
(extended B-bar)
(1-point integration)
F=5.0 44
16
48
A
(a) (b) (c) Fig.2 Cook’s membrane problem.
(a)geometry and boundary conditions (b)FE models with 4 elements per side (c)solution convergence with element refinement
hexahedral element complex element prismatic element
A complex element consisting of 2 prismatic elements
(B-bar) (extended B-bar) (B-bar)
加工成形シミュレーションチーム Manufacturing process Simulation Team