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The Learner Doshisha International Academy, Elementary School December ISSUE November 21, 2014 Volume 42 「試験ひきうけ株式会社」 校長 西澤 由隆 高校 3 年の 3 学期に、私は、日刊クラス新聞を出 すという活動をしました。「がんばれベアーズ」とのタ イトルの B4 版の新聞でした。ワープロやコピー機な どない時代ですから、手書きでのガリ版印刷です。大 学への推薦入学が前年末に決まり、「このままでは緊張 感のない高校最終学期になる」ことを心配して始めた 活動でした。なんとか、日刊を貫くことができました。 2 ヶ月半の間、いくつかの特集で構成をしました。な かでも印象に残るのが最後の特集で、「学年末試験・予 想問題とその模範解答」でした。編集委員のそれぞれ が得意の科目を担当し、「学年末試験に出題されるだろ う」と思った問題を「厳選し」、その模範解答付きで紹 介をしました。その予想が当たったかは、わかりませ ん。先生たちが出そうと思っていた問題を、生徒に先 に「公開」されてしまうと、さすがにそれは使えなく なってしまいます。もしかすると「先生泣かせ」の活 動だったかもしれません。『宿題ひきうけ株式会社』と いう本がありますが、さしずめ「試験ひきうけ株式会 社」というところでしょうか。 11 8 日に「きずな祭」が開催されました。私は、 English Contest」の審査のお手伝いをさせていただ きました。コンテストのテーマが「If I am DIA principal」でした。子どもたちからどのようなアイデ アが出てくるのかなと楽しみにしながら、一方で、す こしハラハラしながら審査に臨みました。「DIA-ES から宿題をなくします」・「DIA-ES ではテストはしませ ん」と宣言する「教頭先生」が登場するのでは心配を していたからです。 当日は、スライドを駆使したスピーチ・ラップなど のリズミカルな歌、そして愉快なコントなど、10 組の 子どもたちの「熱演」に多くの拍手が送られました。 それぞれに素晴らしくって、「Team Work」・ Performance」・「Fantastic」の 3 つの賞をマーナー 先生・荒谷先生と一緒に選んだのですが、それはたい へん難しい作業でした。 そして、何より嬉しかったのは、「Friendship」・ Peace」・「Happy」・「Love」などのキーワードと結 びつけて、望まれる学校像を子どもたちが語ってくれ たことです。そんな楽しい学校にしたいと力強いメッ セージを述べてくれたことです。そこには、「先生泣か せ」の要望はありませんでした。 その他にも、たくさんの企画をご用意いただきまし た。保護者のみなさんの多大なご尽力・ご協力に、心 から感謝を申し上げます。 同志社国際学院初等部 Doshisha International Academy Elementary School 619-0225 木津川市木津川台 7-31-1 7-31-1 Kizugawadai, Kizugawa City 619-0225 http://www.dia.doshisha.ac.jp/ 10 1 日に、校長補佐として横田健司が着任いたしました。大学との兼務の私に代わりまして、毎日、 DIA におりますのでどうぞ、気軽に声をおかけください。

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The LearnerDoshisha International Academy, Elementary School

December

ISSUE

November 21, 2014

Volume 42

「試験ひきうけ株式会社」 校長 西澤 由隆

高校 3 年の 3 学期に、私は、日刊クラス新聞を出

すという活動をしました。「がんばれベアーズ」とのタ

イトルの B4 版の新聞でした。ワープロやコピー機な

どない時代ですから、手書きでのガリ版印刷です。大

学への推薦入学が前年末に決まり、「このままでは緊張

感のない高校最終学期になる」ことを心配して始めた

活動でした。なんとか、日刊を貫くことができました。

2 ヶ月半の間、いくつかの特集で構成をしました。な

かでも印象に残るのが最後の特集で、「学年末試験・予

想問題とその模範解答」でした。編集委員のそれぞれ

が得意の科目を担当し、「学年末試験に出題されるだろ

う」と思った問題を「厳選し」、その模範解答付きで紹

介をしました。その予想が当たったかは、わかりませ

ん。先生たちが出そうと思っていた問題を、生徒に先

に「公開」されてしまうと、さすがにそれは使えなく

なってしまいます。もしかすると「先生泣かせ」の活

動だったかもしれません。『宿題ひきうけ株式会社』と

いう本がありますが、さしずめ「試験ひきうけ株式会

社」というところでしょうか。

11 月 8 日に「きずな祭」が開催されました。私は、

「English Contest」の審査のお手伝いをさせていただ

きました。コンテストのテーマが「If I am DIA

principal」でした。子どもたちからどのようなアイデ

アが出てくるのかなと楽しみにしながら、一方で、す

こしハラハラしながら審査に臨みました。「DIA-ES

から宿題をなくします」・「DIA-ES ではテストはしませ

ん」と宣言する「教頭先生」が登場するのでは心配を

していたからです。

当日は、スライドを駆使したスピーチ・ラップなど

のリズミカルな歌、そして愉快なコントなど、10 組の

子どもたちの「熱演」に多くの拍手が送られました。

そ れ ぞ れ に 素 晴 ら し く っ て 、「Team Work」・

「Performance」・「Fantastic」の 3 つの賞をマーナー

先生・荒谷先生と一緒に選んだのですが、それはたい

へん難しい作業でした。

そして、何より嬉しかったのは、「Friendship」・

「Peace」・「Happy」・「Love」などのキーワードと結

びつけて、望まれる学校像を子どもたちが語ってくれ

たことです。そんな楽しい学校にしたいと力強いメッ

セージを述べてくれたことです。そこには、「先生泣か

せ」の要望はありませんでした。

その他にも、たくさんの企画をご用意いただきまし

た。保護者のみなさんの多大なご尽力・ご協力に、心

から感謝を申し上げます。

同志社国際学院初等部 Doshisha International Academy Elementary School 〒619-0225 木津川市木津川台 7-31-1 7-31-1 Kizugawadai, Kizugawa City 619-0225

http://www.dia.doshisha.ac.jp/

10月 1日に、校長補佐として横田健司が着任いたしました。大学との兼務の私に代わりまして、毎日、

DIAにおりますのでどうぞ、気軽に声をおかけください。

風が冷たくなってきますと早天祈祷会の季節が近づいてきたこと

を感じます。

初めて新島の墓地を訪れたのは、もう昔のことですが、私が同志

社中学校に入学した時でした。入学式の翌日、担任の先生につれら

れて、出会ったばかりの仲間たちと山頂までたどり着いたときに、

「同志社に入ったんだ」と実感したのを覚えています。大学生の間

にも、岡崎公園や哲学の道を散策した時に、急に思い出しては立ち

寄ったものです。

DIAに来てからは、早天祈祷会で学生時代の恩師に出会います。

思わぬ再会です。当時、働き盛りといった恩師達が、定年を迎えら

れ、今は年2回の登山を同窓会のように楽しみにされている姿を見

ていますと、時の流れや人とのつながりを感じさせられます。そし

て、DIAの子どもたちが卒業して大人になってからも、また山の上

で出会えるのではないかと、楽しみに期待しています。

2年2組担任 青田 忍

12月: 喜び December: Joy

詩 クリスマスプレゼント 星がひかりすみきったこの夜にプレゼントをあげましょう 今日かキリストが生まれた日なのです 二

千年を遠くさかのぼった昔 人々の罪をゆるし永遠の生命を与えるためにやってきたのです あれから二

千年 星がひかりすみきったこの夜に 僕は詩を書いています 神でもおりてきそうなこんな夜に 僕の

詩をあげましょうか それともキリストの言葉をあげましょうか「あなたたちは他の人からしてほしいと

思うことをそのまま他の人に行いなさい。」

北原敏直(1975 年中学生で召天、進行性筋ジストロフィー症でした。) Christian Education Committee

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11月おにぎり献金は、16315円集まりました。皆様のご協力に感謝いたします。

12月の活動は9日です。どうぞ覚えてください。よろしくお願いします。

聖句 ヨハネによる福音書 第1章 John 1: 1-5 初めに言(ことば)があった。言は神と共にあった。言は神であった。この言は、初めに神と共にあ

った。万物は言によって成った。成ったもので、言によらずに成ったものは何一つなかった。言の内に

命があった。命は人間を照らす光であった。光は暗闇の中で輝いている。暗闇は光を理解しなかった。 For1 In the beginning the Word already existed; the Word was with God, and the Word was God. 2 From the very beginning the Word was with God. 3 Through him God made all things; not one thing in all creation was made without him. 4 The Word was the source of life,[a] and this life brought light to people. 5 The light shines in the darkness, and the darkness has never put it out.

As our school continues the journey to becoming an accredited IB World School, our current Grade 6 students will have the opportunity participate in the Primary Years Programme (PYP) exhibition in the upcoming winter trimester. The Exhibition is a transdisciplinary inquiry into real-life issues or problems and is the culminating project of the PYP. Students have to demonstrate their engagement with, and synthesis of, the essential elements of the PYP: knowledge, concepts, skills, attitudes and action. It's a celebration of their learning throughout the PYP and an opportunity for them to demonstrate the attributes of the Learner Profile. In the PYP exhibition, it is the process that is more important than the final product. Because it is collaborative learning, the teacher mentor transfers authority to the group and the investigation is open-ended. This encourages students to be independent as individual performance is monitored and assessed by the teachers and mentors. The entire school community is not only invited to join the celebration that is the exhibition, they also have important roles to help support and guide students through the process. Further information regarding the 2015 exhibition will be announced at the start of the winter trimester.

DIA初等部は、現在 IB World School としての認定に向けて取り組んでいますが、現6年生は、まもなく始まる冬学期中に PYP エクジ

ビションをする機会があります。このエクジビションは、実生活における事柄や問題に関しての教科横断的な探究であり、PYP の最後を締

めくくるプロジェクトとなります。子どもたちは、PYP の主要要素である、知識、概念、スキル、態度、そしてアクションを統合するとともに、こ

の探究への取り組み具合を示すことが求められます。また、このエクジビションは、子どもたちが PYP を通して学んできたことの祝いであ

り、Learner Profileに示される資質を示す機会ともなります。PYPエクジビションにおいては、最終的な出来上がりよりもそこへ向かうプロ

セスが大切となります。この学びが協同的なものであるために、教員はそれぞれのグループの子どもたちに主導権を引き渡すとともに、探

究はオープンエンドの(自由で制限のない)ものです。教員や指導者は、子どもたちそれぞれの個別の取り組みを観察して評価しますので、

これは、子どもたちがそれぞれ自分の力で取り組んでいくことを促します。学校コミュニティー全体のメンバーがこの祝いとなるエキジビショ

ンに招かれているのみならず、子どもたちがそのプロセスに取り組むガイドとサポートとなる重要な役割があります。2015 年のエキシビショ

ンに関する詳細は冬学期の初めにお伝えさせていただきます。

Ash von Keisenberg

Grade 6 GANET

「PYP Consultation Visit/コンサルテーションビジット」

11 月 5・6 日に本校の IB からのコンサルタントが来校して、認定に向けたコンサルテーションが行われ

ました。このことについて報告します。コンサルテーションの目的には、①「基準と実践要項」

(standards and practices)の特定の項目を明確化して、確認する、②プログラムの導入に対する(学校の)構

造面または組織面の要件を明確化させる、③継続してプログラムの導入・運用を促す、④学校が、プログ

ラムの認定を受ける準備をサポートする、などが含まれます。

このために、彼は、本校の管理職とはもちろんのこと、全ての担任や専科教員、数名の保護者の方や一

部のお子さん達とも、それぞれ 30 分間、時には、それ以上話し合う時間をもちました。また、初日は、4

校時の時間を使って、16 の授業を見学し、積極的にお子さんたちに話しかけていました。彼曰く、本校の

児童や保護者の方は、PYP のことをよくわかっているとのことでした。最後に、管理職との話し合いで彼

が抱いた印象や改善すべき点の報告がなされました。それら改善が必要な点に本校がどのように取り組む

のかを表した計画を立てて提出することによって、認定への道が開けます。認定への申請は、最後の審査

訪問(Verification Visit)の 6 か月前にする必要があります。来年度中には審査を受けられるよう取り組んで

行きます。

審査訪問の時には、再び一部の保護者の方のご協力を頂くこともあると思います。どうぞよろしくお願

いします。

12月の主な行事・予定

1 Mon 私小連人権研修(午前中授業)

2 Tue

G1 Observation class(AM)

G4 住宅総合研究所

G5 Caroling (p3-4)

G5-2 Observation class(PM) Op

en

Cla

ss Rep

ort W

eek

3 Wed G3 参観(p4-6)

4 Thu G5-1 参観(p1-2)

国際中高教員見学 (p2-4)

5 Fri

クリスマス礼拝(12:30)

ページェント(13:30)

キャンドルライトクリスマス

(17:30)

6 Sat

7 Sun

8 Mon

スペシャルクリスマスコンサート

(Elicia Brown 氏) (P1)

G4 参観(PM)

9 Tue G2 参観 (AM)

10 Wed 保護者学習会 (PM)

11 Thu G4 Caroling (P3-4)

12 Fri 終業礼拝(P1)

授業終了

13 Sat

14 Sun

15 Mon

16 Tue

17 Wed

18 Thu 学びの記録発送日

19 Fri

20 Sat

21 Sun

22 Mon

23 Tue 天皇誕生日

24 Wed

25 Thu

26 Fri

27 Sat

28 Sun

29 Mon

30 Tue

31 Wed

1月の主な行事・予定

1月 6日(火) 新 1 年生および冬学期編・転入オリエンテーション

1月 7日(水) 授業開始 / 始業礼拝

1月 16日(金) 地震による火災避難訓練

冷たい風に落ち葉が舞うようになり、だんだん秋が深まってきま

した。読書の秋を満喫しておられますか。今回は少し趣向を変えて、5,6 年生の図書委員におすすめの絵本を紹介してもらいましょう。 『ごろりん ごろん ころろろろ』

このお話は、短いけれど、とってもいい本です。うさぎさんが作った大きなテーブルを運ぶのに、たくさんの動物たちが手伝ってあげて、みんなで助け合ったというお話です。仕事好きなうさぎさん。最後にはみんなのためにいすを作ってあげました。うさぎさんが作ったいすを運ぶために、たくさんの動物たちがみんなで協力し、助け合っている場面に心が温まります。(5年生 K.M.)

『ろくべえ まってろよ』は、犬が大きな穴に落ちてしまい、それをいろんな人が協力して助ける話です。犬が穴に落ちてしまって、その犬に「まってろよ」とよびかける。子どもたちのやさしさがあふれるいい話です。これと 同じようにみんなで助け合う動物の話で『三びきのやぎのがらがらどん』という本があります。これは 3 びきのやぎたちが協力して大きなトロルのいる橋をわたるという話です。この本もとてもおもしろいので読んでみてください。(6年生 S.T.)

『11 ぴきのねこ』は、5 作あるシリーズの第 1作で、海の向こうにいる大きな魚を 11 ぴきでつかまえにいく話です。仲間との協力の大切さ、失敗してもあきらめないことの必要性、未知のものへの挑戦、ととても意味が深い本です。

(6年生 I.M.) 委員会活動というのは、5,6 年生の特別活動の

中で行っている児童会活動の一つです。5,6 年生がいろいろな委員会に所属し、自主性や責任感を学びながら活動しています。図書委員は、日頃、

図書館の書架の整理や美化を分担したり、雨の日に低学年に読み聞かせを行ったりするという活動をしています。 高学年になると絵本を手にする機会はとても少ないのですが、独

自の素晴らしさがあるので、図書委員として改めてそれに気付いてほしいと思い、1 冊選んで紹介文を書いてもらいました。その中から、特にその絵本の伝えるメッセージをうまくとらえていると感じられた紹介文を集めてみると、不思議なことにすべてに「協力」というキーワードが入っているではありませんか!いろいろな場面で「協力」を大切に学習して来ている DIA の子どもたちだからこそなのでしょうか。

School Library 福本 牧

マーシャ・ブラウン 絵 灰谷健次郎 作 長新太 絵 瀬田貞二 訳(福音館書店) (文研出版)

香山美子 作 柿本幸造 絵

(ひさかたチャイルド)

馬場のぼる 作 (こぐま社)

Creativity 創造性