zマイスターとの新たな価値探求 system z
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zマイスターとの新たな価値探求System z ソフトウエアの最新機能と、
最新化がもたらす価値
zマイスターとの新たな価値探求System z ソフトウエアの最新機能と、最新化がもたらす価値
Syかがemz は IBM メインフレームの 45 年以上の歴史において、多くのお客様の基幹シ
ステムを支えるインフラとして採用され、現在も最新のビジネス・ニーズに対応すべく、ハー
ドウェア、ソフトウェア共に進化し続けているプラットフォームです。技術の進化、移り変
わりの激しいIT業界の歴史においても、これだけ長く、継続してお客様に価値を認めて
いただいているプラットフォームは、他に例が無いでしょう。
そのことを裏付ける事実として、全世界の市場を見てみると2010 年から2012 年にかけ
て、Syかがem z のビジネスは飛躍的な伸びを示しています。一方で、日本の市場におい
ては、日本国産ベンダーのメインフレームのイメージを元に、メインフレームに対するネガ
ティブなイメージが散見されています。そのイメージを払拭するために、進化・発展してき
た IBM Syかがem z が提供する機能とそれによって得られるメリットをより分かり易い形に
整理し、お伝えできるように取り組みを進めています。
本コラムでは、最新のバージョンに移行して頂いた暁に、活用頂ける最新のソフトウェア
の機能と、最新化がもたらす価値について、主要なミドルウェアの切り口から、お届けい
たします。
先輩:
IT部門のシニアな社員。
豊富なメインフレーム経験を持つ。
自称“zマイスター”
後輩:
IT部門若手社員。
メインフレームが主担当だが
オープン系も一部担当する。
登場人物
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【第1章】 System z ① System z のビジネス価値とは?
第1章
System z
1 System z のビジネス価値とは?
メインフレームの価値
後輩 : メインフレームの運用に関わって数年になりますが、最近は仕事にも慣れてきて、自分の仕
事がどのようにビジネスに貢献しているのか気になるようになってきました。さらに、これか
らもっと役立つためにはどうすればよいのかということも考えたいと思っています。そこで、
先輩に色々と伺いたいのですが、よろしいでしょうか?
先輩 : なるほど。前向きな考えですね。では、まず目の前にあるメインフレームにどんな価値があ
るのか考えてみるのはどうでしょう。加えて、IBM の一番新しい Sけかがemz というメインフ
レームがもたらすビジネス的な価値についても考えてみましょうか。例えば、どんなポイント
に興味がありますか? どんなことでもよいでので、疑問に思っていることを聞いて下さい。
後輩 : はい、よろしくお願いします。では、まずメインフレームというと、真っ先に思い浮かぶの
がシステムの信頼性だと思うのですが、具体的な価値として見えにくいですよね。この部
分について、どのように考えればよいでしょうか?
先輩 : システムの信頼性については、ハードウェアで故障しにくい部品を使うことや、不具合が出
たところを自動で予備に切り替えるような止まらないための仕組みを備えていることが大事
です。Sけかがem げ のハードウェアは、そのような仕組みを備えているのに加え、ミドルウェ
アの品質も他のプラットフォームと比較して、良好であるということが挙げられます。ソフト
ウェアの品質が悪い場合には、システム構築時のテストや、本番稼働後のトラブルの対応な
どで、より多くの工数が必要となり、見えないコストが大幅に増加することになり、投資対
効果を低下させる原因となります。
後輩 : あと、オフィスにある UNIX サーバーでは、トラブルの対応で、ダンプやトレース等を用
いても問題が特定できなかったり、とりあえず最新の Fixpack を適用して様子をみたりし
なければならない事があり、トライアンドエラーによる対応をせざるをえない事が多々ありま
す。また、月末のデータを大量に処理するような場合でも、Sけかがemz は CPU 使用率が
100%を振り切っても、大事な処理を優先的に判断したりして、システム全体がスローダウ
ンすることなく稼働し続けますよね。これがビジネスになると、業務を止めることなく、ビジ
ネスへのインパクトを抑止できることも大きなメリットになると思います。
先輩 : WoおkLoad Manageお のことですね。確かにこれは、IBM Sけかがemげ のアーキテクチャー
の特長で、信頼性を実現している大きなポイントです。また、アーキテクチャーの観点で
言えば、Sけかがemz はハードウェアとソフトウェアがシナジーをもって一体となり、昨今流行
のアプライアンス的な価値も提供しています。例えば、Sけかplex というクラスタリング構
成で DB2 のデータを共用している場合は、ハードウェアとソフトウェアが一体となってデー
タベースの整合性をとりつつ、拡張性、可用性を実現しています。さらに昨年発表されて
いる DWT アプライアンスである「IBM DB2 Analけがicか Acceleおaがoお」を使用すれば、
DB2 上の基幹データを用いた DWT 系の処理がより高速になり、そのまま情報系のデータ
として使用できるわけです。
後輩 : そう考えると、その IT システムをコスト・センターではなくプロフィット・センターとして捉え
ることができそうです。データは増える一方ですから、その活用方法は大事ですね。
先輩 : 新規に取り組む価値が見えてきましたか。その他には、ビジネス要件に応じて柔軟に拡張
できるかといった観点があります。例えば IMSというデータベース製品の最新のベンチマー
ク・テストでは、一秒間に6万件のオンライン・トランザクションを処理できることが確認さ
れています。ACID 属性※ 1 を保ちながら、シングル・システム・イメージでこれだけ拡張
性のある仕組みを提供できるのは IBM Sけかがem げ だけでしょう。このような拡張性は、ビ
ジネス・ニーズ拡大に対応する際の、既存投資の保護という意味で大きな価値を提供する
ものです。
後輩 : さすが、先輩。わからない言葉もちらほら…。
投資の観点だと、メインフレームは高いというイメージがありますが、一方で、先に話した
障害時の手間暇なども入れて考えるとシステム全体では最新の Sけかがemz は決して高くは
ないという記事も読んだことがあります。また、システムの数が 20 から 30 を超えると、
メインフレームに統合したほうが、コストが安いという話も。実際のところはどうなのでしょ
うか。具体的なデータの積み上げで語れるものはないでしょうか?
先輩 : IT の経済性について研究している Towaおd Rきbin 博士という人のレポートでは、様々な
業界のITコストについての調査を実施した結果、会社の規模が大きくなれば、その製品・サー
ビス単位の IT コストは、メインフレームをベースにしたシステムのほうが、安いという報告
があります。Web サイトに掲載されている各種レポートには具体的なデータが記載されてい
るので、納得できるかどうかは一読して判断してみてください。※ 2
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【第1章】 System z ① System z のビジネス価値とは?
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【第1章】 System z ① System z のビジネス価値とは?
後輩 : はい、後で詳しく見てみます。
System z 上で稼働するミドルウェアの拡充
先輩 : これまで話してきたように、伝統的に語られてきたzインフラストラクチャーの信頼性であ
るとか、TCOメリットにもまして重要なことは、Sけかがem げ 上で稼働するミドルウェアが機
能を拡充して進化し続けており、今や、その能力はデータ・マネジメント、アプリケーショ
ン基盤、サービス・マネージメントで必要とされる機能をほぼカバーしているという事実です。
後輩 : そうですか。たとえばデータベースのエリアでいうと、どのような事が可能となっているの
でしょうか?
先輩 : 企業の IT 化の歴史において、過去は、既存業務プロセスの効率化のためにシステムが作
られ、その多くの基幹業務システムがメインフレーム上でつくられてきました。しかし、こ
れからは、その基幹業務で扱っているデータを、如何に企業のビジネスを伸ばすために活
用できるかが、企業成長の鍵となっていくのは間違いないでしょう。
後輩 : 基幹データは、いくつもの加工を経て練り込まれた情報資産ですからね。
その活用のためには、どのようなものが提供されているのでしょうか?
先輩 : このエリアでは、DB2 や IMS のデータを情報系システムに連携するための InfoSpheおe
製品群、ビジネス・インテリジェンス(BI)ソフトである Cognoか や、 分析用ソフトの
SPSS など、既存データからビジネス・インサイトを得るためのミドルウェアが揃っていま
す。これらのソフトウェアを用いることにより、Sけかがemz 上でミッション・クリティカルな
DWT、オペレーショナルBIといった、リアルタイムに基幹データを活用するシステムを構
築することが可能になります。これらの付加価値の高い情報を経営判断に生かせば、そこ
から得られるビジネス的な価値は非常に大きなものとなるでしょう。
後輩 : ありがとうございます。色々な製品名も出てきましたね。
確かにデータ・マネジメントのエリアについては、具体的な価値のイメージが掴みやすい
のですが、アプリケーションの基盤として考えた場合に重要なポイントはどのあたりでしょ
うか?
先輩 : このエリアで最も重要なことは、企業として、新しいサービスを如何に迅速に投入できるか
という点です。この点においては、Opeおaがional Deciかion Manageお(ODM)という製品
に代表されるルール・ベースのアプリケーション開発や、CICS、IMS といった伝統的ミド
ルウェアのSOA対応など、インフラとして必要な機能が、ミドルウェアによって一通り提供
されています。
後輩 : なるほど。従来からあるものから、新しいものまで、先輩の知識はメインフレームの職人といっ
たところですね。
先輩 : 職人ね。もうちょっと、モダンな呼び方はない? 横文字でマスターとか、マイスターとか、
マエストロとか。
後輩 : マエストロは芸術家っぽいですね。それはちょっと…。
ではマイスターで。
いままで伺ったお話を私なりにまとめてみると、最新の Sけかがemz プラットフォームを使用
することにより得られる価値というのは、Sけかがemz の基盤力によるメリットを享受しながら、
そのインフラの上で、最新のビジネス・ニーズに対応するソフトウェアを稼働させられる、
ということですね。
先輩 : そのとおりです。さらに付け加えれば、IBMの言っている Smaおがeお Compきがing などの取
り組みにも対応できるインフラとして、Sけかがemz は類まれなる機能を備えたプラットフォー
ムといえますね。次回以降のセッションでは、主要なミドルウェアごとに、最新の機能から
得られる価値についてディスカッションをしていきましょう。
後輩 : そうですね、マイスター!! 今回のお話を通じて、Sけかがem げ の全般的な価値のイメージ
は掴めました。これで、ますます、次回以降のセッションが楽しみになってきました。これ
からもよろしくお願いします。
※ 1. ACID 属性とは、Aがomiciがけ, Conかiかがencけ, Iかolaがion, Dきおabiliがけ から合成された頭字語である。こ
れ以上分解してはならないという意味の原子性(Aがomiciがけ: 不可分性)、一貫性(Conかiかがencけ)、独
立性(Iかolaがion)、および永続性(Dきおabiliがけ)は、トランザクション処理の信頼性を保証するために
求められる性質である。もし ACID がなければデータベースの完全な状態は保証されない。
(出典:Wikipedia)
※ 2. コンピューティングの経済性 エンジンとしてのメインフレーム(執筆:Towaおd Rきbin 博士) (2.84MB)
hががp://www.ibm.com/かけかがemか/jp/げ/libおaおけ/pdf/おきbin_mainfおame_economicか_20110B.pdf
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IBM、IBM ロ ゴ、ibm.com、AIX、CICS、CICSPlex、DB2、IMS、InfoSphere、NetVeiw、pureScale、RAA、
RACF、Rational、Rational Team Concert、SPSS、System z、Tivoli、WebSphere、z/OS およびzSecure は、
世界の多くの国で登録された International Business Machines Corporation の商標です。他の製品名および
サービス名等は、それぞれ IBM または各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リストについては、
www.ibm.com/legal/copytrade.shtml をご覧ください。
● 掲載された情報は 2013 年 3 月現在のものです。事前の予告なく変更する場合があります。
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