阿部版 3回で分かる「a幼稚園」学
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園内研修① 資料の一部 2014.10.31TRANSCRIPT
2014.10.31
阿部版 3回で分かるアイリス学
第1回 (全3回)
アイリス園内研修
14年10月31日金曜日
- 1982年、秋田県生まれ。- 色々あって現在、 千葉大学大学院人文社会科学研究科 特別研究員 千葉大学、日本大学、静岡大学 非常勤講師 NPO法人企業教育研究会 理事 など
博士(学術)- 専門分野は、教育方法、カリキュラム論(たぶん)。- 初めてアイリスに来たのは、2006年(たぶん)。
14年10月31日金曜日
イントロダクション
14年10月31日金曜日
話の流れで
をすることになった訳ですが
研修明日の準備が
もう知ってる
ねむい
これ
何の役にたつの
14年10月31日金曜日
学校 school
σχολη
scholaスコレースコラ
ヒマな時間(!?)14年10月31日金曜日
• 「アイリスとは何か?」「どんなカリキュラム?」→自分のことは、案外よく分からないモノ?→自己紹介、できますか?
• 附属幼稚園は、すごいことやってるの?→どう思いました?
• 人は「なぜなぜ連鎖」から逃れたい!→ヒマな時間だからこそできる「なぜ?」
で、何をやりましょうか?
14年10月31日金曜日
• 「ピタゴラ装置のキットを販売してくれ」とよく言われるが、断り続けている。
• 「身近にあるモノで、自分なりのピタゴラ装置をつくってほしい。」
• 何かを始めた人と、それを追う人は違う。
• 壮一郎さんと、私たち。
ピタゴラの佐藤雅彦さんの話
https://www.facebook.com/JapanPrize.NHK?fref=ts
14年10月31日金曜日
• 「自分を知る」って、どういうこと?
ex. 犬と猫の違い? チワワと柴犬の違い?
• 自分以外の何かとの「違い」を語ることで、
自分のことの説明ができたり(できなかったり)する。
• アイリスの事例だけで博論が認められた!
→他と違う何か(オモシロサ)があるから?
「アイリスとは何か?」とは何か?
14年10月31日金曜日
(1)保育にかぎらず、広く学習・発達についての
「今」を知る。(これが教育界の新ジョーシキ!)
(2)阿部の博論を中心に、保育研究として何が違
うのかを考える。(「ごっこ遊びやろう」って言う?)
(3)ゲスト 相馬靖明先生から、公立の
カリキュラムなどについて聞く→→
楽しい楽しいこれから3回のカリキュラム
14年10月31日金曜日
ここから本題です
14年10月31日金曜日
アイリスの
を考えるとはいうが、
カリキュラム
14年10月31日金曜日
そもそも
って何?
カリキュラム
14年10月31日金曜日
カリキュラム(curriculum)の語源は
競馬場などの「コース」
14年10月31日金曜日
• もとの意味は「コース」→「人生の来歴」
→「教科課程」→「教育課程」(今日のカリキュラム)
• 重要なのはカリキュラムを編成する人がいると
いうこと。おそらくその人には意図がある。
• カリキュラムの編成によって、子どもの学び・
発達は変わる。これがカリキュラム論の前提。
そもそもカリキュラムって?
14年10月31日金曜日
• ロック(1632-1704)子どもは「タブラ・ラサ」教えることの重要性を説く。
• ルソー(1712-1778)「消極教育」子どもの発見子どもの自発性を重視。
こんな話は、はるか昔から
14年10月31日金曜日
では、カリキュラム論の「今」は?
詳しい人に、聞け!14年10月31日金曜日
佐伯胖の「学びのドーナッツ論」
佐伯胖(1995)『「学ぶ」ということの意味』より作成
• もとは、ヒューマンインタフェース論
• 教育とは、〈教える―教えられる〉だけなのか?
• 学び(発達)を、「文化的実践への参加」と定義したところが画期的!
• 人は、誰か・何かとともに、学ぶ存在である。
I YOU THEY
第一接面 第二接面
共同体への誘い 文化的実践の世界
14年10月31日金曜日
「学びのドーナッツ論」✕ アイリス!?
I YOU THEY
第一接面 第二接面
共同体への誘い 文化的実践の世界
• YOUとしての先生。
• YOUとしてのお友だち。
• THEYとしての水族館、Y’sマート、アナ雪……。
• THEYとしての「つくしタウン」「おうちこわし」「林間保育」……。
• ドーナッツとしてのアイリス文化(大人も!?)
佐伯胖(1995)『「学ぶ」ということの意味』より作成
14年10月31日金曜日
佐伯だけじゃない、学び≒参加論
師匠 先輩 新人
十全的な参加 周辺的な参加
• 「正統的周辺参加論」レイヴ&ウェンガー→知識は状況に埋め込まれている。
• 「認知的徒弟制」ブラウン
• 「わざ」言語(身体知) 生田久美子
• 旧来的な知識観、学習者観を批判的に考えている
14年10月31日金曜日
• 旧ソビエトの心理学者(1896-1934)
• 「発達の最近接領域」Zone of Proximal Development (ZPD)
• 保育でいうと→「遊びの中で子どもはひとつ背伸びをする」
すべての根っこにヴィゴツキー?
ひとりでできる
だれかとならできる→足場かけ・足場づくり
14年10月31日金曜日
• スキナー(1960s)客観主義、行動主義
実験して、刺激と反応を見る。知識を
先生の頭から子どもの頭にコピーする。
• だったら、PCを見てればいい?
ロボットが教えればいい?
• (反論)教室は実験室じゃない!? もっと人と人は関わって
いる、人間関係は複雑だ、先生の気分もある…。
• 知識を構成していく過程こそ、学びでは!(1990s頃~)
ムズカシイ言葉でいうと、客観主義から構成主義へ
14年10月31日金曜日
客観主義的な「コース」と、
構成主義的な「コース」は違う。
14年10月31日金曜日
• アイリスにはアイリスなりの「コース」があるはず。
• まず、客観主義? 構成主義?
• どんなYOUだったらいいの?
• どんなTHEYを見せたいの?
• どんな「文化的実践」をしているの?
• どんな「わざ」言語を使ってるの?
• 大人も学ぼう!? 師匠は誰? 師匠は構成主義?
で、アイリスはどうなの?
14年10月31日金曜日
• アイリスが見せるTHEY(社会)って、あまりにリアルじゃない?
→何のためにリアルに触れさすの?
→「足場づくり」の限界はあるの?
• アイリスのつくるTHEY(つくしタウン)って、カオス……?
→どんなルールでまとまっていくの? 偶然?
→あるいは、あまりまとまらない方がいいの?
• つまり、(多くの人が思う)アイリスのオモシロサって、
THEYへの認識の仕方に特徴があるってことなんじゃないか?
たぶん、佐伯的THEYをつくっていくのってムズカシイんだと思う。
その具体的な方法論として、アイリスを見て、知りたいのだと思う。
アイリスへの疑問 from阿部
14年10月31日金曜日
• ヴィゴツキーを発展させた、バフチン、ワーチ。
「声」メタファーによる社会分析。「腹話」「ポリフォニー」
• 社会ネットワーク分析。
「異質原理」(←同質原理)をどう読み解くか?
グラノベッター「弱い紐帯」、バート「構造的空隙」
違う良さのデザイン
アイリスを分かりたくて学んだこと
保育者?ある子ども?
14年10月31日金曜日
• アイリスの保育は、「学びのドーナッツ論」など構成主義的な学
習・発達論を連想させる。
• ただし、アイリスの保育には、どうもTHEY世界の認識の仕方に独
自のものがあるように思われる。佐伯理論にみな共感しつつも、そ
の方法論は謎のままなのでは?
• アイリスなりのTHEY世界がどうつくられていくのか?
その分析は阿部の博論で試みた。→次回!
• アイリスの保育は、保育の言葉でない言葉で語りたくなる。「保育
の言葉で語れないということ」に意味はある(と思う)。
さしあたりのまとめ
14年10月31日金曜日
おまけ
14年10月31日金曜日
• 来訪者は問う。
「アイリスの教育課程はどのようになっていますか?」
• この質問は何を聞きたいのか。
「書かれたカリキュラム」を聞きたいのか?
「語られるカリキュラム」を聞きたいのか?
• 「声」は消える。「文字」は残る。
「声」は嘘をつかない。「文字」は嘘になりうる。
「文字」は「郵便」的。郵便は正しく届かないこともある。
• どうやってアイリスの教育課程を語るべきか? 書くべきか?
「アイリスのカリキュラムとは?」とは?
14年10月31日金曜日
おわり
14年10月31日金曜日
(1)保育にかぎらず、広く学習・発達についての
「今」を知る。(これが教育界の新ジョーシキ!)
(2)阿部の博論を中心に、保育研究として何が違
うのかを考える。(「ごっこ遊びやろう」って言う?)
(3)ゲスト 相馬靖明先生から、公立の
カリキュラムなどについて聞く→→
楽しい楽しいこれから3回のカリキュラム
14年10月31日金曜日