せいしょ聖書について...日本同盟基督教団教会教育部 2about bible...

☆目次

Lesson 1 聖書せいしょ

とは…………………………………………1

Lesson 2 聖書せいしょ

の流なが

れ………………………………………3

Lesson 3 旧約きゅうやく

聖書せいしょ

・律法りっぽう

の書しょ

……………………………5


聖書せいしょ

・歴れき

史書ししょ

………………………………7


聖書せいしょ

・諸書しょしょ

…………………………………9


聖書せいしょ

・預言書よげんしょ

………………………………11

Lesson 7 新約しんやく

聖書せいしょ

・福音書ふくいんしょ

………………………………13


聖書せいしょ

・使徒しと

の働はたら

き…………………………15


聖書せいしょ

・手紙てがみ

…………………………………17


聖書せいしょ

・黙示録もくしろく

………………………………19

聖書せいしょ

について About Bible

日本同盟基督教団・教会教育部発行 March 20, 2012 v.1.0.0

About Bible 聖書について Study for

Christian Youth

1

Lesson１聖書せいしょ

とは

1．聖書せいしょ

が書か

かれた歴史れきし

聖書せいしょ

は、旧約きゅうやく

聖書せいしょ

、新約しんやく

聖書せいしょ

という二ふた

つの部分ぶぶん

からなっています。あの分厚ぶあつ

い聖書せいしょ

のおよそ 3分ぶん

の

2が旧約きゅうやく

聖書せいしょ

、残のこ

りの3分ぶん

の1が新約しんやく

聖書せいしょ

です。旧約きゅうやく

聖書せいしょ

は合計ごうけい

で39巻かん

の書物しょもつ


聖書せいしょ

は27巻かん

の

書物しょもつ

に分わ

けられています。聖書せいしょ

はとても長なが

い時間じかん

をかけて、たくさんの人ひと

たちの手て

によって書か

き記しる

され

ました。旧約きゅうやく

聖書せいしょ

は、紀元前きげんぜん

1500年ねん

頃ごろ

から、それまで口伝くでん

（人ひと

から人ひと

へ言い

い伝つた

えること）として伝つた

え

られてきたものが文章ぶんしょう

としてまとめられていったようです。新約しんやく

聖書せいしょ

は早はや

くからパウロが書か

いた手紙てがみ

が諸教会しょきょうかい

で読よ

まれていたので、諸教会しょきょうかい

でそれらの手紙てがみ

が書か

き写うつ

され、保管ほかん

されていました。福音書ふくいんしょ

な

ども同おな

じように書か

かれ、これがやはり諸教会しょきょうかい

で書か

き写うつ

されて保管ほかん

されるようになり、紀元きげん

2世紀せいき

あたり

までには、現在げんざい

の新約しんやく

聖書せいしょ

のほとんどが教会きょうかい

によって受う

け入い

れられていました。このように旧約きゅうやく

聖書せいしょ

39巻かん


聖書せいしょ

27巻かん

が正典せいてん

として正式せいしき

に受う

け入い

れられるようになりました。

2．聖書せいしょ

の目的もくてき

これだけの長なが

い時間じかん

をかけ、多おお

くの著者ちょしゃ

によって書か

かれた聖書せいしょ

ですが、一貫いっかん

した目的もくてき

がちゃんとある

のです。それは、私わたし

たちが神様かみさま

の祝福しゅくふく

に招まね

き入い

れられ、幸さいわ

いな生活せいかつ

を送おく

ることができるようになる

ことです。

聖書せいしょ

が伝つた

えようとしている私わたし

たちの幸さいわ

いとは、私わたし

たちがお金持かねも

ちになったり、人生じんせい

で成功せいこう

したり、

人々ひとびと

の間あいだ

で有名ゆうめい

になったりすることではありません。私わたし


に愛あい

されていることがわかり、私わたし

たちの人生じんせい

に神様かみさま

が計画けいかく

していてくださることを受う

けとめていくことです。そのような人生じんせい

は、なくな

ることのない平安へいあん

で満み

たされ、神様かみさま

を心こころ

から礼拝れいはい

し、賛美さんび

し、感謝かんしゃ

することができるのです。

しかし、このようなすばらしい人生じんせい

をおくるために、どうしても乗の

り越こ

えなければならない問題もんだい

があ

ります。それは私わたし

たちに罪つみ

があって、神様かみさま

と正ただ

しい関係かんけい

を持も

つことができないということです。

そのような私わたし

たちを救すく

うために、神かみ

のひとり子こ

であるイエス様さま

がこの世よ

に遣つか

わされ、十字架じゅうじか

にかけら

れ、そして死し

からよみがえってくださったのです。この神様かみさま

のすばらしい救すく

いの約束やくそく

は、聖書せいしょ

66巻かん

の全すべ

ての書物しょもつ

の中なか

で、いろいろな形かたち

で語かた

られています。あなたも、神様かみさま

の救すく

いの計画けいかく

がどこに書か

かれてい

私わたし

たちが手て

にしている聖書せいしょ

は、「世界せかい

のベストセラー」と言われています。よく売う

れてはいますが、実際じっさい

に「最初さいしょ

から最後さいご

まですべて読よ

みました」という人ひと

は少すく

ないようです。あなたは聖書せいしょ

とどのように関かか

わ

っていますか？聖書せいしょ

に親した

しむために、このレッスンでは聖書せいしょ

とはどのようなものかをいっしょに学まな

んで

みましょう。

☆日本同盟基督教団教会教育部 2


Christian Youth

るのだろうかと興味きょうみ

を持も

って聖書せいしょ

を読よ

んでくださいね。

3．神かみ

のことばと啓示けいじ

聖書せいしょ

は神様かみさま

が私わたし

たちに「啓示けいじ

」された書物しょもつ

です。「啓示けいじ

」とは、神様かみさま

がご自じ

分ぶん

の真理しんり

を明あき

らかにして

くださることです。神様かみさま

が永遠えいえん

の昔むかし

より、私わたし

たち人間にんげん

に対たい

してお考かんが

えになっておられたことが、聖書せいしょ

を書か

く人々ひとびと

の手て

を通とお

して書か

き表あらわ

され、それらの文章ぶんしょう

が集あつ

められて聖書せいしょ

となったのです。

テモテへの手紙てがみ

第二だいに

3章しょう

16節せつ

では「聖書せいしょ

はすべて、神かみ

の霊感れいかん

によるもので、教おし

えと戒いまし

めと矯正きょうせい

と義ぎ

の訓練くんれん

とのために有益ゆうえき

です。」と語かた

られています。「霊感れいかん

」というのは、神かみ

様さま

がご自じ

分ぶん

のお考かんが

えを人間にんげん

の

手て

を通とお

して書か

き表あらわ

したということです。

私わたし

たちが所属しょぞく

する日本にほん

同盟どうめい

基督きりすと

教団きょうだん

の信仰しんこう

告白こくはく

第だい

１条じょう

には、次つぎ

のように語かた

られています。

「１．旧きゅう


聖書せいしょ

66巻かん

は、すべて神かみ

の霊感れいかん

によって記しる

された誤あやま

りのない神かみ

のことばであって、救すく

い主ぬし

イエス・キリストを顕あら

わし、救すく

いの道みち

を教おし

え、信仰しんこう

と生活せいかつ

の唯一ゆいいつ

絶対ぜったい

の規範きはん

である。」

今いま

も生い

きておられる本当ほんとう

の神様かみさま

がお書か

きになった聖書せいしょ

だからこそ、私わたし

たちの救すく

いと生活せいかつ

のための

唯一ゆいいつ

絶対ぜったい

のよりどころとなるのです。

このレッスンをよく理解りかい

することができるように、次つぎ

の聖書せいしょ

箇所かしょ

を自分じぶん

で開ひら

いて読よ

んでみましょう。読よ

んだら、□にチェッ

クを入い

れましょう。

□ 創世記そうせいき

1章しょう

（神かみ

はことばをもって世界せかい

を造つく

られた）

□ 詩篇しへん

119篇へん

（みことばの恵めぐ

み）

□ ローマ人じん

への手紙てがみ

16:25～27（聖書せいしょ


）

□ テモテへの手紙てがみ

第二だいに

3:16（聖書せいしょ


）

□ ヘブル人じん


4:12（みことばの役割やくわり

）

□ ペテロの手紙てがみ

第二だいに

1:20～21（聖書せいしょ

は神かみ

のことば）

ここを読よ

んでみよう

3


Christian Youth

Lesson２聖書せいしょ

の流なが

れ

キーワードは「契約けいやく

」

チャートを見み

てください。真ま

ん中なか

の破線はせん

でかこったところが、聖書せいしょ

の主おも

な出来事できごと

です。右側みぎがわ

がその

出来事できごと

に対たい

して神様かみさま

がどのような計画けいかく

を持も

っておられるのかを表あらわ

しています。神様かみさま

のご計画けいかく

の中なか

で、

ところどころにキーワードが出で

てきます。それは「契約けいやく

」という言葉ことば

です。

聖書せいしょ

の内容ないよう

や歴史れきし

を考かんが

える時とき

、「契約けいやく

」という言葉ことば

はとても大切たいせつ

です。旧約きゅうやく

聖書せいしょ

と新約しんやく

聖書せいしょ

の「約やく

」

はその「契約けいやく

」を表あらわ

しています。旧約きゅうやく

聖書せいしょ

では神様かみさま

が与あた

えてくださった古ふる

い契約けいやく

のことが語かた

られ、新約しんやく

聖書せいしょ

では、神様かみさま

が与あた

えてくださった新あたら

しい契約けいやく

のことが語かた

られています。神様かみさま

はすべての歴史れきし

を通とお

し

て、古ふる

い契約けいやく

を土台どだい

とされて、さらにその契約けいやく

を更新こうしん

して新あたら


を与あた

えてくださったのです。

神様かみさま

の契約けいやく

とは、神様かみさま

が人間にんげん

と直接ちょくせつ

に交か

わされたもので、人々ひとびと

が神様かみさま

の言葉ことば

を信しん

じ、その存在そんざい

を疑うたが

わず、神様かみさま

に従したが

うなら神様かみさま

からの祝福しゅくふく

を与あた

えられるというものです。まずアダム（創世記そうせいき

3:14～19）

に対たい

して与あた

えられ、次つぎ

にアブラハム（創世記そうせいき

12:1～3、15:4～5など）に、そしてモーセ（出しゅつ

エジプト記き

19～23章しょう

）、ダビデ（Ⅱサムエル記き

7章しょう

）に対たい

して契約けいやく

が更新こうしん

されていきました。

そして、ついにイエス・キリストによる新あたら


が与あたえ

えられることとなったのです。誰だれ

でもイエ

ス様さま

を信しん

じることで神様かみさま

との契約けいやく

に入い

れられることができるのです。そして、私たちわたしたち

の罪つみ

が赦ゆる

され、神かみ

の子こ

の立場たちば

に戻もど

していただき、永遠えいえん

の命いのち

をいただく者もの

となることができるのです。




箇所かしょ

を自分じぶん

で開ひら

いて読よ



クを入い

れましょう。


3:14～19（アダムとの契約けいやく

）


12:1～3、15:4～5（アブラハムとの契約けいやく

）

□ 出しゅつ

エジプト記き

19～23章（モーセとの契約けいやく

）

□ サムエル記き

第二だいに

7章しょう

（ダビデとの契約けいやく

）

□ エレミヤ書しょ

31:31～34（新あたら


）

このレッスンでは、聖書せいしょ

がどのような時代じだい

背景はいけい

の中なか

で記しる

されていったのかをいっしょに考かんが

えましょ

う。聖書せいしょ

の時代じだい

に起お

こったたくさんの出来事できごと

と、それに対たい

する神様かみさま

のご計画けいかく

を関係かんけい

づけたチャートを見み

て、どの書しょ

がどの時代じだい

のことを記しる

しているか、何なに

について記しる

しているかを簡単かんたん

に確認かくにん

しましょう。

ここを読よ

んでみよう



Christian Youth

人間の罪と堕落

十戒授けられる

ダビデ王国

イスラエル王国分裂

イスラエル王国崩壊

バビロン捕囚

イエス･キリスト誕生

イエス･キリストの死と復活

弟子たちの活躍

世界の終わり

祖国帰還

アブラハムの召命

出エジプト

約束の地獲得

人間救済の計画が具体的に始まる

偶像礼拝への裁き

契約が破られた事への神の怒り

神様のあわれみを示す

古い契約を更新

新しい契約を始める

キリストを信じる者に契約が

成立する

新しい契約に生きる者たちの

証し

新しい契約を信ずる者たちが

永遠に生きる

ダビデと契約し、

救い主のモデル提示

契約を破る民への裁き

イスラエル民族を救いに選ぶ

神様の救いのモデルを提示する

イスラエルとの契約を結ぶ

神様に従う信仰を見る

創世記、出エジプト記

レビ記、民数記、申命記

エゼキエル書、ダニエル書

エズラ記、ネヘミヤ記、エス

テル記、ヨブ記、ゼカリヤ書、

マラキ書など

４福音書、使徒の働き、ペテ

ロ、パウロの手紙類

黙示録

列王記、イザヤ書、ミカ書な

どの預言書、歴代誌など

士師記、ヨシュア記、ルツ記、

サムエル記、詩篇、箴言、伝

道者の書、雅歌

その時期に記された

おもな書物（全ての書物を載せてはいません）

聖書の主な出来事神様のご計画

天地創造神様の栄光をあらわす

5


Christian Youth

Lesson３旧約きゅうやく

聖書せいしょ

－律法りっぽう

の書しょ

創世記そうせいき

創世記そうせいき

は、神様かみさま

による世界せかい

の創造そうぞう

から始はじ

まり、人間にんげん

が誕生たんじょう

していく様子ようす

(1、2章しょう

)、その人にん

間げん

が罪つみ

を

犯おか

してしまったこと（3章しょう

）、また神様かみさま

の言い

いつけを守まも

らなかったことにより、人間にんげん

を戒いまし

める大洪水だいこうずい

が

起お

こされたこと（6～9章しょう

）、人間にんげん

の話はな

す言葉ことば

がバラバラになってしまった理由りゆう

(11章しょう

)、さらに、神様かみさま

と

契約けいやく

を結むす

ぶ民たみ

となるために選えら

ばれたアブラハムとその子孫しそん

たちの生活せいかつ

が描えが

かれています(12章しょう

)。神様かみさま

の不思議ふしぎ

な導みちび

きでイサクの子こ

ヤコブの子こ

ヨセフがエジプトで総理そうり

大臣だいじん

となり、最終的さいしゅうてき

には、アブラハ

ムの子孫しそん

であるイスラエルの民たみ

はエジプトに住す

むことになりました。

出しゅつ

エジプト記き

出しゅつ

エジプト記き

では、エジプトの奴隷どれい

となっていたイスラエルの民たみ

を解放かいほう

するために神かみ

がモーセを召め

し

出だ

したこと、そしてさまざまな困難こんなん

を乗の

り越こ

えて、出しゅつ

エジプトをなしとげたこと(1～11章しょう

)、そこから

モーセに導みちび

かれて十戒じっかい

が与あたえ

えられたシナイ山さん

までの歩あゆ

み (12章しょう

以降いこう

）が記しる

されています。特とく

に大切たいせつ

な

のは、神様かみさま

と契約けいやく

を結むす

んだ民たみ

が神様かみさま

を礼拝れいはい

する民たみ

となるために必要ひつよう

な戒いまし

めが与あたえ

えられ(20～23章しょう

、

25～31章しょう

など)、それを実行じっこう

していく人間にんげん

の姿すがた

が描えがか

かれています（24章しょう

、35～39章しょう

）。神様かみさま

はイ

スラエルの民たみ

を全世界ぜんせかい

の代表だいひょう

として選えら

ばれ、彼かれ

らの姿すがた

を通とお


に従したが

うことの幸さいわ

いをお示しめ

しにな

られたのです。

レビ記き

「レビ記き

」は、エジプトから解放かいほう

され、これからいろいろな民族みんぞく

に囲かこ

まれて生活せいかつ

していくイスラエル

の民たみ

に向む

けて、「神かみ

の民たみ

」であり続つづ

けるために神様かみさま

が示しめ

した様々さまざま

な規定きてい

が書か

かれています。いけにえを

どのようにささげるか、祭司さいし

としての仕事しごと

はどのようなものか、神かみ

に心こころ

を向む

けるために安息あんそく

日にち

や祭まつ

り

をどのように守まも

るか等など

、かなり具体的ぐたいてき

な内容ないよう

です。

民数記みんすうき

「民数記みんすうき

」はその書名しょめい

のとおり、民たみ

の人数にんずう

を数かぞ

える出来事できごと

があったことに由来ゆらい

しています。神様かみさま

の約束やくそく

してくださった国くに

を目指めざ

す旅たび

の途中とちゅう

での人口じんこう

調査ちょうさ

(1～4章しょう

)やイスラエルの民たみ

がどのような仕組しく

みでま

このレッスンでは、旧約きゅうやく

聖書せいしょ

の最初さいしょ

の区分くぶん

である「律法りつほう

の書しょ

」を説明せつめい

します。書物しょもつ

としては、「創世記そうせいき

、

出しゅつ

エジプト記き

、レビ記き

、民数記みんすうき

、申しん

命記めいき

」です。この部分ぶぶん

では、神様かみさま

が人間にんげん

と契約けいやく

を結むす

び、私わたし

たちが

神様かみさま

の戒いまし

めを守まも

って生い

きることの幸さいわ

いが語かた

られています。



Christian Youth

とまって生活せいかつ

をしたらよいのか(5～10章しょう

)が記しる

されています。また、十戒じっかい

が与あた

えられたシナイ山さん

から

約束やくそく

の地ち

に至いた

るまでの民たみ

の歩あゆ

みが記しる

されています。そこには、約束やくそく

の地ち

の手前てまえ

まで来き

て、自分じぶん

たちの考かんが

えと経験けいけん

だけで判断はんだん


に逆さか

らったために、神様かみさま

がさらに40年間ねんかん

も荒野あらの

をさまよわせたこと、民たみ

の

神様かみさま

に対たい

するさまざまな反逆はんぎゃく

などについても記しる

されています(13～15章しょう

)。

申しん

命記めいき

「申しん

命記めいき

」の「申しん

命めい

」ということばは、もう一度いちど

言い

う(復習ふくしゅう

する)という意味いみ

があります。40年間ねんかん

、荒野あらの

をさまよう中なか

で育そだ

った新あたら

しい世代せだい

のイスラエルの人々ひとびと

のために、人生じんせい

の最期さいご

にモーセがもう一度いちど

、神様かみさま

のお考かんが

えを復習ふくしゅう

するつもりで語かた

ったものです。きびしい荒野あらの

の旅たび

も守まも

られ、神様かみさま

に養やしな

ってもらった

経験けいけん

から、イスラエルの新あたら

しい世代せだい

の民たみ

に、どのように神様かみさま


し、どのように従したが

うべきかを語かた

っ

ています。そして新あたら

しいイスラエルの指導者しどうしゃ

としてヨシュアが任命にんめい

されたことを記録きろく

しています。

このように、「律法りつほう

の書しょ

」の部分ぶぶん

では天地てんち

創造そうぞう

と堕落だらく

、神様かみさま

に従したが

う者もの

たちの歴史れきし

が重かさね

ねられていき

ます。さまざまな人間にんげん

の不信仰ふしんこう

にもかかわらず、神様かみさま

の計画けいかく

は着実ちゃくじつ

に進すす

んでいきました。




箇所かしょ

を自分じぶん

で開ひら

いて読よ



クを入れましょう。


１:１～3:24（天地てんち

創造そうぞう

と人間にんげん

の堕落だらく

）


12:1～4、18:1～15、22:1～14（アブラハム）


28:10～19、32章しょう

（ヤコブ）


45章しょう

（ヨセフ）

□ 出しゅつ

エジプト記き

1:1～14、2:1～15、

3:1～14（イスラエルの民たみ

とモーセ）

□ 出しゅつ

エジプト記き

20:1～17（十戒じっかい

）

□ レビ記き

1章しょう

（全焼ぜんしょう

のいけにえ）

□ 民数記みんすうき

21:1～9（民たみ

の反逆はんぎゃく

と神かみ

の救すく

い）

□ 申しん

命記めいき

5:1～21（十戒じっかい

を復習ふくしゅう

）

□ 申しん

命記めいき

34章しょう

（モーセの死し

とヨシュア）

ここを読よ

んでみよう

7


Christian Youth

Lesson４旧約きゅうやく

聖書せいしょ

－歴れき

史書ししょ

ヨシュア記き

神様かみさま

はイスラエルの人々ひとびと

を神様かみさま

が約束やくそく

された地ち

に導みちび

くリーダーとしてヨシュアを選えら

ばれました。ヨ

シュアはモーセの忠実ちゅうじつ

な部下ぶか

であり、また神様かみさま

の約束やくそく

を信しん

じた人ひと

でした。彼かれ

は約束やくそく

の地ち

に人々ひとびと

を導みちび

き

入い

れました。そしてそこに住す

んでいた異教いきょう

の民たみ

を倒たお

してイスラエルの人々ひとびと

が住す

む領地りょうち

を確保かくほ

しました。

士師記ししき

「士師記ししき

」はヨシュア記き

に続つづ

く歴史れきし

を記しる

しています。約束やくそく

の地ち

でイスラエルの12部族ぶぞく

は領地りょうち

を確保かくほ

す

ることにある程度ていど

成功せいこう

しました。そのうちに、かつて神様かみさま

が自分じぶん

たちをどれほど助たす

けてくださったのか

を忘わす

れて、偶像ぐうぞう

礼拝れいはい

や性的せいてき

に堕落だらく

した生活せいかつ

を始はじ

める人々ひとびと

がでてきました。神様かみさま

はそんな彼かれ

らを悔く

い改あらた

め

に導みちび

き、ご自分じぶん

に対たい

する信仰しんこう

を回復かいふく

させるために試練しれん

を与あた

えます。イスラエルの人々ひとびと

はそのたびに、

自分じぶん

たちの過あやま

ちを認みと

め、悔く

い改あらた

め、神様かみさま

に祈いの

り求もと

めます。神様かみさま

はその祈いの

りにこたえてくださり、イス

ラエルの人々ひとびと

を解放かいほう

するためにリーダーをお選えら

びになるのです。彼かれ

らのことを「士師しし

」と呼よ

び、オテニ

エル、デボラ、ギデオン、エフタ、サムソンは士師しし

として有名ゆうめい

です。サムエル記き

に出で

てくるサムエルは、

その最後さいご

の士師しし

、また、イスラエルの最初さいしょ

の本格的ほんかくてき

な預言者よげんしゃ

です。

ルツ記き

士師しし

が治おさ

めていた時代じだい

に起お

こった一人ひとり

の女性じょせい

の物語ものがたり

が「ルツ記き

」です。ルツはイスラエル人じん

エリメ

レクとナオミの間あいだ

に生う

まれた息子むすこ

と結婚けっこん

しました。ところが、夫おっと

と死し

に別わか

れ、ナオミが祖国そこく

に戻もど

る時とき

に一緒いっしょ

についていくことにしたのです。ベツレヘムに着つ

いたルツはボアズという遠とお

い親しん

せきの畑はたけ

で

落穂拾おちぼびろ

いをしました。ルツの信仰しんこう

深ぶか

い生い

き方かた

と義理ぎり

の母はは

に対たい

する献身的けんしんてき

な姿すがた

がボアズの目め

にとまり、

ルツとボアズは結婚けっこん

をすることになります。二人ふたり

の間あいだ

に生う

まれた子こ

どもの子孫しそん

がダビデ王おう

であり、イエ

ス様さま

の歴史れきし

につながっていくのです。この書物しょもつ


のとても大切たいせつ

な教おし

えである「贖あがな

い」について語かた

っています。「贖あがな

い」とは代価だいか

を払はら

って買か

い戻もど

すことです。

サムエル記き

、列れつ

王記おうき

、歴代誌れきだいし

旧約きゅうやく

聖書せいしょ

の第だい

２の区分くぶん

は、イスラエルの民たみ

の歴史れきし

を扱あつか

っている「歴れき

史書ししょ

」です。書物しょもつ

としては、ヨ

シュア記き

からエステル記き

までです。内容的ないようてき

には、約束やくそく

の地ち

に到着とうちゃく

したイスラエルの民たみ

がヨシュアの指導しどう

のもとで領地りょうち

を獲得かくとく

し、やがて王国おうこく

を築きず

き、その王国おうこく

が分裂ぶんれつ

し、敵てき

に滅ほろ

ぼされ、外国がいこく

に連つ

れて行い

かれた

後のち

、再ふたた

び祖国そこく

に戻もど

ってくるまでの長なが

い期間きかん

にわたる出来事できごと

を扱あつか

っています。



Christian Youth

「サムエル記き

」はサウル、ダビデ、ソロモン王おう

によって築きず

かれたイスラエルの統一とういつ

した王国おうこく


を

記しる

しています。ソロモン王おう

以降いこう

は北きた

と南みなみ

に王国おうこく

が分裂ぶんれつ

し、それぞれの国くに

に神様かみさま

に従したが

うよい王おう

や神様かみさま

に

逆さか

らう悪わる

い王おう

がいました。「列れつ

王記おうき

」と「歴代誌れきだいし

」は、ほぼ同時期どうじき

の出来事できごと

を違ちが

う視点してん

で書か

いています。

「列れつ

王記おうき

」は主おも

に北きた

イスラエル王国おうこく

の歴史れきし

を、「歴代誌れきだいし

」は主おも

に南みなみ

ユダ王国おうこく

の歴史れきし

を描か

いています。

重要じゅうよう

な出来事できごと

をあげてみましょう。①神様かみさま

は民たみ

の求もと

めに応おう

じられ、イスラエル史上しじょう

最初さいしょ

の王おう

として

サウルが選えら

ばれました。②神様かみさま

は、ご自じ

分ぶん

の命令めいれい

にそむいたサウルを退しりぞ

け、ダビデを王おう

として選えら

ばれ

ました。③神様かみさま

はダビデの子孫しそん

を絶た

やさないという契約けいやく

を結むす

ばれました。後のち

に救すく

い主ぬし

イエス様さま

はダビデ

の子孫しそん

として生う

まれます。④ダビデの姦淫かんいん

（かんいん）の罪つみ


は、人間にんげん

の弱よわ

さ・みにくさととも

に、心こころ

から悔く

い改あらた

める時とき

に赦ゆる

されることを示しめ

しています。⑤ソロモンがダビデの跡あと

を継つ

ぎ、神殿しんでん

を建設けんせつ

しました。⑥ソロモンの死後しご

、イスラエルは北王国きたおうこく

と南王国みなみおうこく

に分わ

かれました。⑦神様かみさま

は預言者よげんしゃ

を通とお

し

て人々ひとびと

の間違まちが

いを繰く

り返かえ

し警告けいこく

しましたが、人々ひとびと

は悔く

い改あらた

めませんでした。北王国きたおうこく

はアッシリヤによ

り、南王国みなみおうこく

はバビロンによって滅ほろ

ぼされ、イスラエルの人々ひとびと

は捕囚ほしゅう

として連つ

れて行い

かれました。

エズラ記き

、ネヘミヤ記き

、エステル記き

祖国そこく

を離はな

れ、バビロンで細々ほそぼそ

と生活せいかつ

していた人々ひとびと

は、いつか祖国そこく

に帰かえ

る日ひ

を願ねが

っていました。やがて

預言者よげんしゃ

エレミヤの預言よげん

の通とお

りに、ペルシャ王おう

によってイスラエルの人々ひとびと

は祖国そこく

に戻もど

る許可きょか

を与あた

えられま

した。祖国そこく

に戻もど

ってきた者もの

たちは、預言者よげんしゃ

ハガイ、ゼカリヤなどの励はげ

ましによって、ついに神殿しんでん

を再建さいけん

することにこぎつけました。人々ひとびと

は祭司さいし

エズラの指導しどう

によって、聖書せいしょ

の戒いまし

めに忠実ちゅうじつ

に生い

きることを

決意けつい

しました。このような内容ないよう

を記しる

しているのが「エズラ記き

」です。

神殿しんでん

はついに再建さいけん

されましたが、祖国そこく

はまだ廃墟はいきょ

のままでした。その状態じょうたい

を悲かな

しんだネヘミヤがペ

ルシャから帰国きこく

してエルサレムの城壁じょうへき


しました。これは「ネヘミヤ記き

」に記しる

されています。

また、祖国そこく

に帰国きくに

せず、そのままペルシャに残のこ

ったイスラエルの民たみ

もいました。ペルシャ王おう

の妃きさき

にな

り、イスラエルを救すく

ったエステルの話はなし

が「エステル記き

」です。




箇所かしょ

を自分じぶん

で開ひら

いて読よ



クを入い

れましょう。

□ ヨシュア記き

1:1～9（モーセの後継者こうけいしゃ

ヨシュア） □ 士師記ししき

6:7～7:25（士師しし

ギデオン）

□ ルツ記き

4:１～2（ルツと贖あがな

い） □ サムエル記き

第一だいいち

3:１～4:22（預言者よげんしゃ

サムエル）

□ 歴代誌れきだいし

第一だいいち

29:1～30（ダビデからソロモンへ）

□ 列れつ

王記おうき

第一だいいち

8:1～61（ソロモンの神殿しんでん

建設けんせつ

）

□ 列れつ

王記おうき

第一だいいち

17:１～18:46（預言者よげんしゃ

エリヤ）

□ 列れつ

王記おうき

第二だいに

24:１～25:30（ユダ王国おうこく

の滅亡めつぼう

）

□ エズラ記き

5～６章しょう

（神殿しんでん

の再建さいけん

）

ここを読よ

んでみよう

9


Christian Youth

Lesson５旧約きゅうやく

聖書せいしょ

－諸書しょしょ

ヨブ記き

ヨブ記き

は、ヨブという人ひと

が非常ひじょう

に大変たいへん

な苦難くなん

を経験けいけん

することを記しる

しています。その苦難くなん

に対たい

して4人にん

の人ひと

たちとヨブとがやり取と

りしています。人間にんげん

の経験けいけん

する苦難くなん

の中なか

で、神様かみさま

への信仰しんこう

をどのように考かんが

え

るのかという壮大そうだい

なテーマが語かた

られています。神様かみさま

が幸しあわ

せをもたらしてくれるから神様かみさま

を信しん

じるので

しょうか、神様かみさま

が善ぜん

であるのにどうして苦くる

しみがあるのでしょうか、こういった問題もんだい

に誰だれ

もが直面ちょくめん

す

る時とき

があります。ヨブも同おな

じでした。そんな時とき

、ヨブ記き

は私わたし

たちに力ちから

と知恵ちえ

を与あた

えてくれます。

詩篇しへん

「詩篇しへん

」はたくさんのテーマに分わ

かれています。モーセ、ダビデ、ソロモンから、無名むめい

の信仰者しんこうしゃ

に至いた

る

まで多おお

くの人ひと

が書か

いています。とても長なが

い期間きかん

にわたって書か

かれた神様かみさま

のことを語かた

る「詩し

」が集あつ

められ

ています。詩篇しへん

はエルサレム神殿しんでん

での礼拝れいはい

の時とき

に歌うた

われるために作つく

られました。

詩篇しへん

には、神様かみさま

の私わたし

たちへのいつくしみや愛あい

の素晴すば

らしさが語かた

られます。また、神様かみさま

を信頼しんらい

するこ

と、賛美さんび

すること、信仰しんこう

の喜よろこ

びが語かた

られています。あるいは、神様かみさま

に対たい

する心こころ

をこめた祈いの

りもあれば、

自分じぶん

の身み

の上うえ

の不満ふまん

を率直そっちょく

に訴うった

える詩し

もあります。

新約しんやく

聖書せいしょ

でもイエス様さま

がしばしば詩篇しへん

を引用いんよう

されています。詩篇しへん

の中なか

にイエス様さま

ご自身じしん

のことを語かた

る

預言よげん

もあります。また、個人こじん

や共同きょうどう

で神様かみさま


する時とき

に用もち

いる楽器がっき

も登場とうじょう

し、当時とうじ

の音楽おんがく

事情じじょう

を知し

ることもできます。音楽おんがく

好ず

きな人ひと

なら、その視点してん

で詩篇しへん

を読よ

むこともできます。詩篇しへん

はいろいろな読よ

み方かた

ができて興味きょうみ

がつきません。

箴言しんげん

「箴言しんげん

」は人生じんせい

と信仰しんこう

のための格言集かくげんしゅう

とも言い

われます。あるいは、信仰しんこう

生活せいかつ

をどのように具体的ぐたいてき

に送おく

るべきかを書か

いていると考かんが

えることもできます。統一とういつ

したテーマがあるわけではありません。短みじか

いこ

とばでテンポよく、信仰者しんこうしゃ

としての生い

き方かた

を覚おぼ

えることができるようにしたようです。ソロモン王おう

がお

もな著者ちょしゃ

と考かんが

えられています。きっとあなたにも気き

に入い

った箴言しんげん

の言葉ことば

が見み

つかりますよ。


聖書せいしょ

の第だい

３の部分ぶぶん

は「諸書しょしょ

」あるいは「知恵ちえ

の書しょ

」と呼よ

ばれています。書物名しょもつめい

としては、「ヨブ

記き

」、「詩篇しへん

」、「箴言しんげん

」、「伝道者でんどうしゃ

の書しょ

」、「雅歌がか

」がそれに当あ

たります。諸書しょしょ

の大半たいはん

が「詩し

」の形かたち

をとっ

ています。内容ないよう

は人間にんげん

の生い

き方かた

や真理しんり

を簡単かんたん

にまとめた格言かくげん

のようなもの、神様かみさま

をほめたたえる賛美さんび

の

歌うた

、愛情あいじょう

を持も

つことの素晴すば

らしさなどが書か

かれています。



Christian Youth

伝道者でんどうしゃ

の書しょ

「伝道者でんどうしゃ

の書しょ

」は人生じんせい

の裏うら

も表おもて

も知し

り尽つ

くしたソロモン王が、神様かみさま

への単純たんじゅん

な信仰しんこう

を持も

つことを訴うった

えています。「空くう

の空くう

。伝道者でんどうしゃ

は言い

う。空くう

の空くう

。すべては空くう

。」と語かた

る１章しょう

２節せつ

は、多おお

くの人々ひとびと

に人生じんせい

の

意味いみ

を考かんが

えさせるものです。いきなり「空くう

の空くう

」と言い

われると、多おお

くの人ひと

はビックリしてしまうでしょ

う。でも、この書物しょもつ

を読よ

んでいくと、人ひと

は必かなら

ず死し

を迎むか

えなければならないのですが、死し

ぬことだけをめ

ざして生い

きているわけでもない、神様かみさま

こそが人間にんげん

の生い

きるための確たし

かな目標もくひょう

であることが語かた

られてい

るのです。あなたも必かなら

ず自分じぶん

の人生じんせい

を見み

つめる時とき

があるはずです。そんな時とき

にこの「伝道者でんどうしゃ

の書しょ

」は

とてもすばらしいガイドとなることでしょう。

雅歌がか

「雅歌がか

」は英語えいご


では「歌うた

の中なか

の歌うた

」（Song of Songs）と呼よ

ばれています。どうしてそう呼よ

ばれ

ているのでしょうか？緑みどり

豊ゆた

かな木陰こかげ

や花咲はなさ

く野原のはら

で、あるいは牧場まきば

、果樹かじゅ

園えん

の中なか

で夫婦ふうふ

あるいは恋人こいびと

が

愛あい

する者もの

に対たい

する自分じぶん

の純粋じゅんすい

な愛あい

を訴うった

えているからです。「雅歌がか

」を読よ

むと、この主人しゅじん

公こう

たちの姿すがた

を

通とお

して、愛あい

し愛あい

される関係かんけい

の素晴すば

らしさがよく伝つた

わってきます。その純粋じゅんすい

な愛あい

の姿すがた

は、最終的さいしゅうてき

には

神様かみさま

と私わたし

たちや教会きょうかい

の関係かんけい

が語かた

られていると理解りかい





箇所かしょ

を自分じぶん

で開ひら

いて読よ



クを入れましょう。

□ ヨブ記き

1章しょう

（ヨブの試練しれん

）

□ ヨブ記き

9章しょう

（ヨブの訴うった

え）

□ ヨブ記き

38～42章しょう

（神かみ

の答こた

えとヨブの応答おうとう

）

□ 詩篇しへん

1篇へん

、23篇へん

□ 詩篇しへん

42篇へん

、73篇へん

□ 詩篇しへん

100篇へん

、121篇へん

、139篇へん

□ 箴言しんげん

1:1～9、3:5～12、8:32～36

□ 箴言しんげん

17:1、17、25:21～28、29:18、

30:5～6

□ 伝道者でんどうしゃ

の書しょ

1:1～3、3:1～8、

4:9～12、12:1～14

□ 雅歌がか

1:2～3、8:6～7

ここを読よ

んでみよう

11


Christian Youth

Lesson６旧約きゅうやく

聖書せいしょ

－預言書よげんしょ

1. 預言者よげんしゃ

たち

預言書よげんしょ

には、イスラエルの歴史れきし

に登場とうじょう

する預言者よげんしゃ

たちが書か

いた預言よげん

の言葉ことば

が記しる

されています。イザヤ

書しょ

からマラキ書しょ

まで、合計ごうけい

で 17 の書物しょもつ

、16人にん

の預言者よげんしゃ

が登場とうじょう

します。イザヤ、エレミヤ、エゼキエ

ル、ダニエル、ホセア、ヨエル、アモス、オバデヤ、ヨナ、ミカ、ナホム、ハバクク、ゼパニヤ、ハガ

イ、ゼカリヤ、マラキの預言者よげんしゃ

たちです。預言者よげんしゃ

とは、神様かみさま

から預あず

かった言葉ことば

を語かた

る人ひと

のことです。神様かみさま

から人々ひとびと

に対たい

するメッセージ、神様かみさま

への信仰しんこう

を失うしな

いつつある民たみ

を反省はんせい

させるために神様かみさま

が民たみ

をお叱しか

り

になる言葉ことば

、励はげ

ましの言葉ことば

、未来みらい

への約束やくそく

などが書か

かれています。預言書よげんしょ



以外いがい

にも、

ナタン、エリヤ、エリシャなど「歴れき

史書ししょ

」の中なか

で登場とうじょう


もいます。

2. 預言者よげんしゃ

の働はたら

きとは？

預言者よげんしゃ

は世襲制せしゅうせい

（子こ

が親おや

の仕事しごと

を継つ

ぐこと）の働はたら

きではなく、神様かみさま

から選えら

ばれた人ひと

だけがその働はたら

き

につくことができました。彼かれ

らの活躍かつやく

した時代じだい

は、古ふる

くはダビデの時代じだい

から、イスラエルの民たみ

がバビロ

ン帝国ていこく

に捕とら

えられ、その後のち

、祖国そこく

に帰かえ

ってきた後あと

の時代じだい

まで続つづ

きます。その間あいだ

、イスラエルの国くに

は異国いこく

に滅ほろ

ぼされ、異郷いきょう

の空から

の下もと

で祖国そこく

を思おも

い、困難こんなん

の中なか

で信仰しんこう

の再確認さいかくにん

をする歴史れきし

をたどっていきます。

その時々ときどき

に預言者よげんしゃ

は人々ひとびと

の前まえ

に現あらわ

れ、時とき

には王おう

に助言じょげん

をする立場たちば

として働はたら

き、神様かみさま

と人間にんげん

との正ただ

し

い関係かんけい

がどのようなものであるかを思おも

い出だ

させようとしました。しかし、人々ひとびと

は神様かみさま

に逆さか

らい、祖国そこく

を

失うしな

うという神様かみさま

からの裁さば

きを受う

けることになります。

3. メシヤ預言よげん

特とく

に預言書よげんしょ

の中なか

で大切たいせつ

な内容ないよう

の一ひと

つは、イエス様さま

がメシヤ(救すく

い主ぬし

)であることを預言よげん

する「メシヤ

預言よげん

」というものです。クリスマスに必かなら

ずといっていいほど読よ

まれるイザヤ書しょ

７章しょう

14節せつ

は、イエス様さま

がインマヌエル（神様かみさま

が私わたし

たちと一緒いっしょ

にいてくださるという意味いみ

）であることを預言よげん

しています。イザ

ヤ書しょ

53章しょう

に描か

かれている「苦難くなん

のしもべ」の姿すがた


の十字架じゅうじか

の苦くる

しみを預言よげん

しています。エ

ゼキエル書しょ

47章しょう

１～12節せつ


がメシヤに従したが

う者もの

には命いのち

を与あた

える水みず

となられることについて

預言よげん

しています。ヨエル書しょ

２章しょう

28節せつ

、3章しょう

13～14節せつ

ではメシヤ到来とうらい

の後のち

に聖霊せいれい

が遣つか

わされることに


聖書せいしょ

の中なか

の第だい

4 の区分くぶん

は、「預言書よげんしょ

」です。たくさんの預言者よげんしゃ


からの言葉ことば

を預あず

かって

人々ひとびと

に伝つた

えた内容ないよう

が中心ちゅうしん

です。イスラエルの国くに

が滅ほろ

ぼされる前まえ

の時代じだい

から、滅ほろ

ぼされて外国がいこく

に移住いじゅう

さ

せられ、やがて祖国そこく

に戻もど

ってくる時代じだい

までの、かなり長なが

い時間じかん

の中なか

で起お

きる事こと

を書か

いています。長なが

さの

関係上かんけいうえ

、この学まな

びでは預言書よげんしょ

を一ひと

つ一ひと

つ説明せつめい

することは省略しょうりゃく

します。



Christian Youth

ついて預言よげん

されています。この預言よげん

は使徒しと

の働はたら

きのペンテコステの時とき

に成就じょうじゅ

しました。マラキ書しょ

４章しょう

ではバプテスマのヨハネの誕生たんじょう

についての預言よげん

が有名ゆうめい

です。ぜひ、実際じっさい

に聖書せいしょ

を開ひら

いて読よ

んでみまし

ょう。預言者よげんしゃ

たちが語かた

ったイエス様さま

に関かん

する預言よげん


によってすべて成就じょうじゅ

しました。その事こと

か

らも、神様かみさま

が歴史れきし

を支配しはい

されて、私わたし

たちをなんとかして救すく

おうとされた熱あつ

い思おも

いが伝つた

わってきます。

こうして、預言書よげんしょ

は旧約きゅうやく

聖書せいしょ

と新約しんやく

聖書せいしょ

をつなぐ役割やくわり

を果は

たしています。

4. 中間ちゅうかん

時代じだい

（旧約きゅうやく

から新約しんやく

までの間あいだ

）

預言書よげんしょ

の中なか

で一番最後いちばんさいご

に書か

かれたマラキ書しょ

の後のち


の時代じだい

が始はじ

まるまでのおよそ400年間ねんかん

を「中間ちゅうかん

時代じだい

」といいます。中間ちゅうかん

時代じだい



の中なか

に記録きろく

されていません。ところが、この中間ちゅうかん

時代じだい

に大おお

きな政治的せいじてき

変化へんか

が起お

こります。

中間ちゅうかん

時代じだい

にイスラエル地域ちいき

はペルシャ帝国ていこく

からギリシャ帝国ていこく

、そしてローマ帝国ていこく

が次々つぎつぎ

と支配しはい

する

ようになります。新約しんやく

聖書せいしょ

はローマ帝国ていこく

の支配しはい

の中なか

で誕生たんじょう

していきました。人々ひとびと

が使用しよう

する言語げんご

も変化へんか

し、ヘブル語ご

だけではなく、ヘブル語ご

の親しん

せきのようなアラム語ご

やギリシャ語ご

が使つか

われるようになりま

した。

神様かみさま


する形かたち

にも変化へんか

が起お

きました。バビロンに捕とら

われている間あいだ

に、神殿しんでん

ではなく会堂かいどう

で礼拝れいはい

す

る形式けいしき


しました。後のち

に祖国そこく

に戻もど

った人々ひとびと

は神殿しんでん


しましたが、会堂かいどう

も建設けんせつ

し、そこで安息あんそく

日にち

の礼拝れいはい

を守まも

るようになりました。それが安息あんそく

日にち

の会堂かいどう

で起お

こったさまざまなイエス様さま


の背景はいけい

になります。イエス様さま

の弟子でし

たちの働はたら

きや、後のち

にパウロが異邦人いほうじん

に伝道でんどう

している時とき

にもよく会堂かいどう

が使つか

わ

れました。




箇所かしょ

を自分じぶん

で開ひら

いて読よ



クを入い

れましょう。

□ イザヤ書しょ

1:1～20、6章しょう

、7:1～17

□ イザヤ書しょ

53章しょう

□ エレミヤ書しょ

1:5～8、29:10～14

□ エゼキエル書しょ

47:1～12

□ ダニエル書しょ

3:16～18、6:1～24

□ ホセア書しょ

11:1～4、ヨエル書しょ

2:18～29

アモス書しょ

8:11、オバデヤ書しょ

12～14節せつ

□ ヨナ書しょ

1章しょう

～4章しょう

□ ミカ書しょ

5:2、ナホム書しょ

1:7～15、ハバクク書しょ

2:1～4、

ゼパニヤ書しょ

3:14～17

□ ハガイ書しょ

1:2～11、ゼカリヤ書しょ

9:9、マラキ書しょ

3:8～10

13


Christian Youth

Lesson７新約しんやく

聖書せいしょ

－福音書ふくいんしょ

福音書ふくいんしょ

とは？

「福音ふくいん

」とは、「良よ

い知らせ」（good news)という意味いみ

です。「イエス様さま

こそが私わたし

たちの救すく

い主ぬし

です」

という良よ

い知し

らせを書か

いたものが「福音書ふくいんしょ

」です。「マタイの福音書ふくいんしょ

」、「マルコの福音書ふくいんしょ

」、「ルカの福音書ふくいんしょ

」

は、内容ないよう

が似に

ている部分ぶぶん

が多おお

くあるので、「共きょう

観かん

福音書ふくいんしょ

」と言い

われています。「ヨハネの福音書ふくいんしょ

」は、少すこ

し別べつ

の視点してん

からイエス様さま

のメッセージを中心ちゅうしん

に書か

いています。

マタイの福音書ふくいんしょ

「マタイの福音書ふくいんしょ

」は、イエス様さま

の弟子でし

である元もと

「取しゅ

税人ぜいにん

」マタイによって書か

かれました。この福音書ふくいんしょ

は、ユダヤ人じん

が読よ

んでくれることを意識いしき

して書か

いています。イエス・キリストが旧約きゅうやく

聖書せいしょ

の預言者よげんしゃ

たち

によって預言よげん

されたメシヤ(救すく

い主ぬし

―ギリシャ語ご

でキリスト)であることが強調きょうちょう

されています。旧約きゅうやく

聖書せいしょ

の預言よげん

の言葉ことば

を引用いんよう

し、その預言よげん

がキリストによって成就じょうじゅ

した(完全かんぜん

に達成たっせい

した)ことを強調きょうちょう

して

います。つまり、長なが

い間あいだ

人々ひとびと

が待ま

ち望のぞ

んでいたダビデの子孫しそん

として登場とうじょう

するメシヤこそ、このイエス

様さま

であることをマタイは伝つた

えています。

マルコの福音書ふくいんしょ

「マルコの福音書ふくいんしょ

」は、使徒しと

ペテロの弟子でし

ともいえるマルコによって書か

かれました。マルコは、エル

サレム教きょう

会かい

の有力ゆうりょく

な指導者しどうしゃ

マリヤの息子むすこ

であったようです。今いま

でいえばクリスチャンホームの２代目だいめ

という立場たちば

だったかもしれませんね。マルコの福音書ふくいんしょ


の生涯しょうがい

をコンパクトにまとめてい

ます。超自然的ちょうしぜんてき

な働はたら

きをされるイエス様の姿すがた

を力強ちからづよ

く簡潔かんけつ

にまとめています。次つぎ

から次つぎ

へとイエス様さま


が連続れんぞく

し、読よ

む人ひと

にメシヤであることが「なるほど！」と思おも

えるような内容ないよう

となっています。

マルコはおもにローマにいるクリスチャンに向む

けて書か

いたようです。

ルカの福音書ふくいんしょ

「ルカの福音書ふくいんしょ

」はパウロの弟子でし

の一人ひとり

である医者いしゃ

ルカによって書か

かれました。ルカは「使徒しと

の働はたら

き」

新約しんやく

聖書せいしょ

の第だい

1 の区分くぶん

は「福音書ふくいんしょ

」です。「福音書ふくいんしょ

」は「マタイの福音書ふくいんしょ

」、「マルコの福音書ふくいんしょ

」、「ル

カの福音書ふくいんしょ

」、「ヨハネの福音書ふくいんしょ

」を含ふく

んでいます。救すく

い主ぬし

イエス様さま

の言葉ことば

と行動こうどう

が記録きろく


なぜ福音書ふくいんしょ

は 4 つもあるのでしょうか？それは、4人ひと

それぞれの視点してん

で記録きろく

してある方ほう

が、より深ふか

く

イエス様さま

を理解りかい

できるからです。３D（3次元じげん

-Dimension-）以上いじょう

の４G（４つの福音書ふくいんしょ

-Gospel-）で、イ

エス様さま

が超立体ちょうりったい

映像化えいぞうか




Christian Youth

も書か

いた人ひと

です。クリスマスの時とき

には必かなら

ずといっていいほどルカの福音書ふくいんしょ

が読よ

まれます。１～２章しょう

に

かけて、イエス・キリストがどのように誕生たんじょう

したかが書か

かれています。「まことの神かみ

なる方かた

」が「まこ

との人ひと

」として歩あゆ

まれたことが強調きょうちょう

されています。この福音書ふくいんしょ

は、ユダヤ人じん

以外いがい

の人々ひとびと

のために書か

か

れているようです。

ヨハネの福音書ふくいんしょ

「ヨハネの福音書ふくいんしょ


の弟子でし

であったヨハネによって書か

かれました。この福音書いんしょ

は、他ほか

の３

つの福音書ふくいんしょ

とはちがって、出来事できごと

の起お

こった順番じゅんばん

にではなく、イエス様さま

が旧約きゅうやく

聖書せいしょ

で語かた

られている父ちち

なる神様かみさま

と同おな

じ力ちから

、権威けんい

を持も

っていることを示しめ

そうとしています。この福音書ふくいんしょ

が書か

かれた時代じだい

は、教会きょうかい

が異端いたん

（いたん・間違まちが

った教おし

え）に苦くる

しめられていましたから、イエス様さま

こそがまことの神かみ

様さま

であるこ

とを確認かくにん

できるように工夫くふう

された内容ないよう

になっています。

ヨハネの福音書ふくいんしょ

にある３章しょう

16節せつ

の「神かみ

は、実じつ

に、そのひとり子ご

をお与あた

えになったほどに、世よ

を愛あい

さ

れた。それは御子みこ

を信しん

じる者もの

が、ひとりとして滅ほろ

びることなく、永遠えいえん

のいのちを持も

つためである。」は、

聖書せいしょ

の中心ちゅうしん

とも言い

えるみことばです。ぜひ、しっかり暗記あんき

しましょう。




箇所かしょ

を自分じぶん

で開ひら

いて読よ



クを入い

れましょう。

□ ルカの福音書ふくいんしょ

1:5～2:52、マタイの福音書ふくいんしょ

1:18～25、ヨハネの福音書ふくいんしょ

1:1～5

（キリストの誕生たんじょう

について）

□ マタイの福音書ふくいんしょ

6:5～15（祈いの

ることについてのキリストの教おし

え）

□ マルコの福音書ふくいんしょ

3:13～19（十二じゅうに

弟子でし

の任命にんめい

）


8:5～13（百人ひゃくにん

隊長たいちょう

のしもべのいやし）

□ マルコの福音書ふくいんしょ

4:35～41（嵐あらし

をしずめる）


9:35～38（キリストの宣教せんきょう

）


9:10～17（五千人ごせんにん

の給食きゅうしょく

）


15:11～32（ほうとう息子むすこ

のたとえ）


19:1～10（ザアカイ）


23:33～53（キリストの死し

）

□ ヨハネの福音書ふくいんしょ

20章しょう

（キリストの復活ふっかつ

）


28:16～20（大宣教だいせんきょう

命令めいれい

）

ここを読よ

んでみよう

15


Christian Youth

Lesson８新約しんやく

聖書せいしょ

ー使徒しと

の働はたら

き

1. 聖霊せいれい

降臨こうりん

と教会きょうかい

誕生たんじょう

（1～5 章しょう

）

「ペンテコステ」とよばれる祭まつ

りの時とき

に、聖霊せいれい

が天てん

からくだって来こ

られ、驚おどろ

くべき奇跡きせき

をもって働はたら

かれたことが記しる

されています。その事こと

から弟子でし

たちは、聖霊せいれい

に支配しはい

されて、イエスがまことの「メシア

（キリスト）」であることを大胆だいたん

に人々ひとびと

に伝つた

え始はじ

めました。その結果けっか

としてイエス様さま

を主しゅ

と信しん

じる教会きょうかい


しました。

2. ステパノ殉教じゅんきょう

（6～7 章しょう

）

教会きょうかい


し、教会きょうかい

の人数にんずう

が多おお

くなるにつれてさまざまな問題もんだい

が生しょう

じてきました。そこで使徒しと

た

ちは教会きょうかい

のいろいろな奉仕ほうし

を任まか

せるために、7人にん

の執事しつじ

を選えら

びました。その中なか

の一人ひとり

であるステパノは、

すばらしいクリスチャンでしたが、偽いつわ

りの証言しょうげん

によって裁判さいばん

にかけられ、殉教じゅんきょう

しました。

3. サマリヤ伝道でんどう

（8 章しょう

）

ステパノの殉教じゅんきょう

をきっかけに、エルサレム教会きょうかい

にいるクリスチャンたちに対たい

する迫害はくがい

が激はげ

しくな

り、クリスチャンはいろいろな場所ばしょ

に散ち

っていき、出で

かけた先さき

で福音ふくいん

を伝つた

えていきました。ピリポとい

う人ひと

はサマリヤ地方ちほう

で福音ふくいん

を伝つた

え、その地方ちほう

の人ひと

たちがクリスチャンになっていきました。またピリポ

は聖霊せいれい

の導みちび

きで、エチオピアからやってきた高官こうかん

と出会であ

い、彼かれ

に福音ふくいん

を伝つた

えました。このように、迫害はくがい

によって福音ふくいん

が広ひろ

がっていったのです。

4. パウロの回心かいしん

（9 章しょう

）

後のち

にパウロと呼よ

ばれるようになるサウロが、クリスチャンを迫害はくがい

するためにダマスコに行い

く途中とちゅう

、

復活ふっかつ

されたイエス様さま

と出会であ

ってクリスチャンになり、異邦人いほうじん

に福音ふくいん

を宣の

べ伝つた

える使徒しと

に変か

えられました。

彼かれ

によって、全世界ぜんせかい

への福音ふくいん

伝道でんどう

が現実げんじつ

のものとなっていったのです。

5. 異邦人いほうじん

（いほうじん）に対たい

する働はたら

きかけ（10～12 章しょう

）

10章しょう


するコルネリオというローマの百人ひゃくにん

隊長たいちょう

が、ペテロを通とお

して信仰しんこう

を持も

ったことから、

異邦人いほうじん

に対たい

する伝道でんどう

が本格的ほんかくてき

に始はじ

まりました。その後のち

、使徒しと

の働はたら

きの主おも

な記録きろく

はパウロの伝道でんどう

の記録きろく

と

新約しんやく

聖書せいしょ

第だい

２の区分くぶん

は、「使徒しと

の働はたら

き」です。「使徒しと

の働はたら

き」は、ルカが「ルカの福音書ふくいんしょ

」の続つづ

きと

して書か

きました。生う

まれたばかりの教会きょうかい

が、どのようにしてキリストの福音ふくいん

を伝つた

えていったのか、どの

ように成長せいちょう

していったかが記録きろく




Christian Youth

なっていきます。パウロはバルナバの協力きょうりょく

によってアンテオケ教会きょうかい

の主要しゅよう

な指導者しどうしゃ

となりました。

6. 伝道でんどう

旅行りょこう

（13～21 章しょう

）

13～14章しょう

ではバルナバとパウロが第だい

1回目かいめ

の伝道でんどう

旅行りょこう

に出で

かけたことが記録きろく

されています。途中とちゅう

、

ユダヤ人じん

クリスチャンたちと福音ふくいん

の理解りかい

の問題もんだい

を確認かくにん

するためにエルサレム会議かいぎ

が行おこな

われました（15

章しょう

）。この会議かいぎ

で、「福音ふくいん

を信しん

じるだけで救すく

われる」という聖書せいしょ

の教おし

えを再確認さいかくにん

しました。第だい

２回目かいめ


旅行りょこう

では、ヨーロッパにまで福音ふくいん

を伝つた

えることになりました（16～18章しょう

）。さらにパウロは３回目かいめ

の

伝道でんどう

旅行りょこう

に出で

かけました（18～21章しょう

）。これらの旅行りょこう

の途中とちゅう

で、パウロは以前いぜん

に訪おとず

れた教会きょうかい

あてに

手紙てがみ

を送おく

りました。このように、パウロは訪問ほうもん

と手紙てがみ

によって教会きょうかい

を励はげ

ましました。

7. パウロの逮捕たいほ

と裁判さいばん

のためのローマ行い

き（22～28 章しょう

）

3回目かいめ


旅行りょこう

を終お

えてエルサレムに戻もど

ってきた時とき

、パウロはユダヤ人じん

たちによって捕とら

えられ、裁判さいばん

にかけられました。しかし、その裁判さいばん

のなかで、彼かれ

は、自分じぶん

が無実むじつ

であることを証明しょうめい

するために、ロー

マ皇帝こうてい

に裁判さいばん

を願ねが

い出で

て、ローマに行い

くことになりました。

こうして、イエス･キリストの命令めいれい

のとおりに(マタイ 28:19、マルコ 16:15)、ユダヤ地方ちほう

からサマリ

ヤ地方ちほう

、そしてローマ帝国ていこく

が支配しはい

している地方ちほう

にまで教会きょうかい


していきました。クリスチャンが増ふ

えていき、彼かれ

らが所属しょぞく

する教会きょうかい

が成長せいちょう

するにつれて問題もんだい

も出で

てきました。パウロやペテロは手紙てがみ

など

を通とお

して、それらの教会きょうかい

にさまざまな助言じょげん

をし、教会きょうかい

は整ととの

えられていきました。




箇所かしょ

を自分じぶん

で開ひら

いて読よ


んだら、□にチェック

を入い

れましょう。

□ 使徒しと

の働はたら

き 1:3～14（キリストの昇天しょうてん

）

□ 使徒しと

の働はたら

き 2:1～47（ペンテコステと教会きょうかい

）

□ 使徒しと

の働はたら

き 3:1～4:4（男おとこ

のいやしと宣教せんきょう

）

□ 使徒しと

の働はたら

き 6:1～7（教会きょうかい

のために執事しつじ

を選えら

ぶ）

□ 使徒しと

の働はたら

き 7:1～60（ステパノの殉教じゅんきょう

）

□ 使徒しと

の働はたら

き 9:1～19（サウロの召命しょうめい

）

□ 使徒しと

の働はたら

き 10:1～48（異邦人いほうじん

の救すく

い）

□ 使徒しと

の働はたら

き 13:1～12（パウロの第一回だいいっかい

伝道でんどう

旅行りょこう

）

□ 使徒しと

の働はたら

き 15:1～35（エルサレム会議かいぎ

）

□ 使徒しと

の働はたら

き 16:1～40（パウロの第二回だいにかい

伝道でんどう

旅行りょこう

）

□ 使徒しと

の働はたら

き 18:1～11（パウロの第三回だいさんかい

伝道でんどう

旅行りょこう

）

□ 使徒しと

の働はたら

き 27:1～26（パウロのローマへの旅たび

）

□ 使徒しと

の働はたら

き 28:16～31（パウロのローマでの宣教せんきょう

）

ここを読よ

んでみよう

17


Christian Youth

Lesson９新約しんやく

聖書せいしょ

－手紙てがみ

1. 各教会かくきょうかい

に送おく

られた手紙てがみ


にあてた９通つう

の手紙てがみ

は、ローマ、コリント、ガラテヤ、エペソ、ピリピ、コロサイ、テサロニケ

の各かく


に送おく

られました。これらの手紙てがみ

は、みなパウロによって書か

かれました。それぞれに特徴とくちょう

があ

ります。

「ローマ人じん


」は、パウロがローマにある教会きょうかい

のクリスチャンにあてて書か

きました。イエス様さま

を信しん

じることで救すく

われるという福音ふくいん

の中心ちゅうしん

を確認かくにん

しています。「コリント人じん


」は、不道徳ふどうとく

の問題もんだい

、

聖餐式せいさんしき

のあり方かた

、イエス様さま

の再臨さいりん

の理解りかい

についての混乱こんらん

などについて書か

いています。「ガラテヤ人じん

への

手紙てがみ

」では、福音ふくいん

と律法りっぽう

の関係かんけい

について、行おこな

いではなく信仰しんこう

によって救すく

われることを強調きょうちょう

していま

す。

「エペソ人じん


」では、教会きょうかい

はキリストにある家族かぞく

であること、クリスチャンがキリストのよう

に生い

きていくことの大切たいせつ

さを語かた

っています。「ピリピ人じん


」はキリストにある喜よろこ

びを強調きょうちょう

して

います。「コロサイ人じん


」は、間違まちが

った教おし

えについて注意ちゅうい

をうながすために書か

かれました。「テサ

ロニケ人じん



が再臨さいりん

される時とき

はどのようであるかを示しめ

すために書か

き送おく

られました。

2. 個人こじん

に送おく


パウロは、自分じぶん

の弟子でし

であるテモテ、テトス、ピレモンにあてて、個人的こじんてき

な手紙てがみ

を4通つう

書か

いています。

「テモテへの手紙てがみ

」は、牧師ぼくし

としてどうあるべきかを書か

いて、テモテを励はげ

ましています。「テトスへの手紙てがみ

」

は、教会きょうかい

の責任者せきにんしゃ

としての働はたら

きについて書か

いています。「ピレモンへの手紙てがみ

」は、ピレモンのもとか

ら逃亡とうぼう

した奴隷どれい

のオネシモを、キリストにあって受う

け入い

れてほしいと書か

いた愛あい

に満み

ちた美うつく

しい手紙てがみ

です。

3. ユダヤ人じん

クリスチャンに送おく


「ヘブル人じん


」はユダヤ人じん

のために、イエス様さま

こそが救すく

い主、神かみ

の大祭司だいさいし

であり、神かみ

へのただ一度いちど

の犠牲ぎせい

となった方かた

であることを説明せつめい

しています。著者ちょしゃ

はよく分わ

かっていません。「ヤコブの手紙てがみ

」はイエ

ス様さま

の弟おとうと

ヤコブが書か

いたとされています。信仰しんこう

に基もと

づいた愛あい

の行おこな

いの大切たいせつ

さが語かた

られています。「ペ

テロの手紙てがみ

」は、ペテロが迫害はくがい

の中なか

にあった教会きょうかい

を励はげ

まし、キリストの再臨さいりん

に希望きぼう

を持も

つことの大切たいせつ

さ

新約しんやく

聖書せいしょ

の第だい

３番目ばんめ

の区分くぶん

は、「手紙てがみ

」です。新約しんやく

聖書せいしょ

には全部ぜんぶ

で２１の手紙てがみ

があります。これらの手紙てがみ

は、著者ちょしゃ

もあて先さき

もさまざまです。この学まな

びでは、「各教会かくきょうかい

に送おく

られた9通つう

の手紙てがみ

」、「個人こじん

に送おく

られた

4通つう

の手紙てがみ

」、「ユダヤ人じん

クリスチャンに送おく

られた8通つう

の手紙てがみ

」というように大おお

きく３つに分わ

けてみていき

ましょう。



Christian Youth

を訴うった

えています。「ヨハネの手紙てがみ

第一だいいち

」は使徒しと

ヨハネがキリストに従したが

う者もの

たちに、互たが

いに愛あい

し合あ

う生い

き

方かた

を追お

い求もと

めるように励はげ

ました手紙てがみ

です。「ヨハネの手紙てがみ

第二だいに

」では間違まちが

った教おし

えを伝つた

えるにせ教師きょうし

に対たい

して注意ちゅうい

をするようにと語かた

っています。「ヨハネの手紙てがみ

第三だいさん

」はヨハネの弟子でし

たちに、ヨハネの生い

き方かた

を

見習みなら

って歩あゆ

むように勧すす

めた手紙てがみ

です。「ユダの手紙てがみ

」は教会きょうかい

に入はい

り込こ

んでいるにせ教師きょうし

たちに注意ちゅうい

する

ように記しる

された手紙てがみ

です。

これらの手紙てがみ

は、キリスト教きょう

の教おし

えが確立かくりつ

していくためにとても大おお

きな影響えいきょう

を与あた

えました。そして

今いま

も私わたし

たちの生い

き方かた

に大おお

きな励はげ

ましと指針ししん

を与あた

えてくれます。




箇所かしょ

を自分じぶん

で開ひら

いて読よ



クを入い

れましょう。

□ ローマ人じん


5:1～11

□ コリント人じん


第一だいいち

12:1～11

□ コリント人じん


第二だいに

4章

□ ガラテヤ人じん


5:13～24

□ エペソ人じん


2:1～10

□ ピリピ人じん


２:6～11

□ コロサイ人じん


1:9～23

□ テサロニケ人じん


第一だいいち

4:13～18

□ テサロニケ人じん


第二だいに

2:1～12


第一だいいち

4:6～16


第二だいに

4:1～8

□ テトスへの手紙てがみ

3:1～8

□ ピレモンへの手紙てがみ

8～20

□ ヘブル人じん


11:1～6

□ ヤコブの手紙てがみ

2:14～26


第一だいいち

2:21～25


第二だいに

3:8～13

□ ヨハネの手紙てがみ

第一だいいち

4:7～21

□ ユダの手紙てがみ

3～4

ここを読よ

んでみよう

19


Christian Youth

Lesson10 新約しんやく

聖書せいしょ

－黙示録もくしろく

1. 黙示録もくしろく

とはどのような書物しょもつ

なのか

黙示録もくしろく

は使徒しと

ヨハネが、迫害はくがい

を受う

けていたクリスチャンたちに希望きぼう

を与あた

えるために、神様かみさま

からのたく

さんの教おし

えをまとめた文章ぶんしょう

です。紀元きげん

90年代ねんだい

後半こうはん

に、多おお

くの象徴的しょうちょうてき

な表現ひょうげん

を使つか

って書か

きました。

当時とうじ

のクリスチャンたちは、大変たいへん

な迫害はくがい

の中なか

にいました。自分じぶん

たちは悪魔あくま

から攻撃こうげき

を受う

けていて、も

うだめなのではないかと悲かな

しむ人々ひとびと

もいました。しかしヨハネは、神様かみさま

は目め

には見み

えなくても、この世界せかい

を支配しはい

しておられ、イエス様さま

によってまもなくクリスチャンたちは勝利しょうり

を与あた

えられると励はげ

ましています。

2. 黙示録もくしろく

をおもしろくする鍵かぎ


は理解りかい

するヒントが分わ

かると、とても面白おもしろ

い書物しょもつ

です。

①７つの教会きょうかい


２～３章しょう

にある７つの教会きょうかい

にあてたメッセージには、どこにも「勝利しょうり

を得え

る者もの

」への約束やくそく

が

語かた

られています。この「勝利しょうり

を得え

る者もの

」と、どのような「戦たたか

い」であるのかは、後のち

に続つづ

く幻まぼろし

によっ

て明あき

らかにされていきます。

②「７つの幻まぼろし

」

未来みらい

の幻まぼろし

が語かた

られていく場面ばめん

で注目ちゅうもく

するべきことは、「７つの封印ふういん

の巻物まきもの

の幻まぼろし

」、「７つのラッパ

の幻まぼろし

」、「７つの鉢はち

の幻まぼろし

」です。これらの幻まぼろし

は実現じつげん

されていく順じゅん

になっていないので、ややこし

くなります。

③「竜りゅう

」、「獣けもの

」、「にせ預言者よげんしゃ

」、「大だい

バビロン」

サタンは自分じぶん

の配下はいか

にある「獣けもの

」、「にせ預言者よげんしゃ

」、「大だい

バビロン」を使つか

ってクリスチャンを攻撃こうげき

します。

「獣けもの

」は神様かみさま

を冒涜ぼうとく

（ぼうとく）しながら全世界ぜんせかい

を支配しはい

するようになり、全世界ぜんせかい

で「獣けもの

」や「竜りゅう

」

が礼拝れいはい

の対象たいしょう

なります。「にせ預言者よげんしゃ

」は「獣けもの

」を礼拝れいはい

させるために多おお

くの「しるし」をもたらし、人々ひとびと

を惑まど

わしてイエス様さま

から目め

をそらせる働はたら

きをします。

④ハルマゲドン

イエス様さま


されることによって、地上ちじょう

に巣す

くう悪魔あくま

とその手下てした

たちの働はたら

きが滅ほろ

ぼされる時とき

が来き

ます。そうならないように、サタンの手下てした


と最後さいご

の戦たたか

いをするのが「ハルマゲドンの戦たたか

い」

です。もちろん、勝利しょうり

をするのは神様かみさま

の側がわ

です。

ついに、聖書せいしょ

の最後さいご

の区分くぶん

「黙示録もくしろく

」になりました。新約しんやく

聖書せいしょ

の中なか

の「預言よげん

」です。たとえや幻まぼろし

な

どを用もち

いて文章ぶんしょう

が書か

かれているので、分わ

かりにくいところがあります。



Christian Youth

⑤千年せんねん

王国おうこく

ついにイエス様さま


されます。そして敵てき

が滅ほろ

ぼされます。サタンは自由じゆう

が奪うば

われ、千年せんねん

の間あいだ

しば

られて底そこ

知し

れぬところに追お

いやられます。その千年間せんねんかん

については、いろいろな解釈かいしゃく

があります。

⑥サタン滅亡めつぼう

この千年せんねん

の間あいだ

、サタンは神様かみさま

の厳きび

しい監視かんし

の元もと

におかれ、また、過去かこ

に殉教じゅんきょう

した人ひと

たちが復活ふっかつ

し、

その人ひと

たちが千年せんねん

の間あいだ

統治とうち

すると書か

かれています。その千年間せんねんかん

の後のち

にサタンは解と

き放はな

たれて、もう一度いちど

自分じぶん

の勢力せいりょく

を回復かいふく

しようとしますが、ついに火ひ

と硫黄いおう

の池いけ

に落お

とされて永遠えいえん

に滅ほろ

ぼされてしまうので

す。

⑦最後さいご

の審判しんぱん

その後のち

に最後さいご

の審判しんぱん

が始はじ

まります。その時とき

には、「いのちの書しょ

」に名な

を記しる

されていない者もの

たちは、サ

タンやその手先てさき

と共とも

に永遠えいえん

の裁さば

きを受う

けます。

⑧新天しんてん

新地しんち

いのちの書しょ

に名な

を記しる

されている者もの

たちは、新あたら

しい天てん

と地ち

に住す

むことになります。永遠えいえん

の平和へいわ

と安全あんぜん

と

自由じゆう

の中なか

で神様かみさま

と共とも

に過す

ごす喜よろこ

びがあります。

3. まとめ

以上いじょう

が黙示録もくしろく

の簡単かんたん

な説明せつめい

です。黙示録もくしろく

には確たし

かにわからないところがたくさんあります。しかし、

「むずかしい」、「分わ

からない」とさけてしまわずに、ぜひ最後さいご

まで読よ

んでみてください。まことの花婿はなむこ

（は

なむこ）であるイエス様さま

のために、私わたし

たちが花嫁はなよめ

のように神様に扱あつか

われて永遠えいえん

の都みやこ

に住す

む時とき

が必かなら

ず

訪おとず

れます。その時とき

がもう間ま

もなく来く

ると聖書せいしょ

は語かた

っています。その時とき

が来く

るまで、あなたにとっては悲かな

しいことやつらいこと、あるいは「どうしてこんなことが起お

こるのか」と矛盾むじゅん

を感かん

じたりすることがあ

るかもしれません。しかし、必かなら

ずイエス様さま

は再臨さいりん

してくださって、神様かみさま

の完全かんぜん

な勝利しょうり

が実現じつげん

します。私わたし

たちはその時とき

を期待きたい

して、その日ひ

を待ま

ち望のぞ

んでいきましょう。マラナタ！（主しゅ

よ、来き

たりませ！）




箇所かしょ

を自分じぶん

で開ひら

いて読よ



クを入い

れましょう。

□ 黙示録もくしろく

1:1～8


3:14～22


20:1～15


21:1～8


22:1～21

せいしょ 聖書について...日本同盟基督教団 教会教育部 2about bible...

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せいしょ聖書について...日本同盟基督教団教会教育部 2about bible...