しんけんな - web東奥...動きや風の 向きを事前 に チェックす るだけでな...

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使 つがる市と北海道白老町 交流�年 3面八戸の新たな屋内リンクは国際規格 5面スクールカウンセラー 気軽に相談を 7面東京五輪どうすれば外国人便利 9面縄文遺跡群を「世界の宝」に �面東奥こども新聞第�号が完成しまし た。県内の小学5、6年生�人が記者を 務めました。小学生記者が自分で取材し て書いた記事が満載の新聞は、全国でも あまり例がなく、注目を集めています。 こどもたちの頑張りをご覧ください。 出陣前のねぶた「大森彦七と千早姫」と父・手塚茂樹 調 調 使 調

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Page 1: しんけんな - Web東奥...動きや風の 向きを事前 に チェックす るだけでな く、 海に来た人 に自分から 声を かけ、どん な人が泳ぎ 来

 【五所川原市東峰小6年・片

岡陸】最近、母方の祖父が病気

とつ

ぜん

で亡くなった。突然のことで最

初はあまり実感がわかなかっ

た。しょっちゅう会っていたか

ぼく

らだ。僕は今まで生きていた人

が死ぬということがよくわかった。そし

て人は必ず死ぬんだということもよくわ

かった▼そもそも人は自然死を望んでい

るはずだ。でもその前に立ちはだかるの

が病気だ。病気にならないために、多く

の人が栄養や運動の面などで健康に気を

使っている▼しかし、自殺する人も多い

のはなぜだろう。いじめや借金などによ

なや

る深い悩みがあるのだろうが、自殺する

人の気持ちが自分にはよくわからない。

家族にめいわくをかけるし、いじめた側

が変わるわけではないとさえ考えてしま

う▼また、外国には戦争やテロも多いけ

れど、それで命を落とした人たちは絶対

そんな死に方は望んでいないと思う。政

治家の中に「戦争で取り返せばいい」と

暴言をはいた人がいたけれど、僕はおか

しいと思う。僕は戦争は大きらいだ▼人

も虫も魚も植物もいつかは死ぬ。でもそ

の前に生まれた意味を考えてほしい。わ

からないかもしれないが、生まれた意味

ちゅう

は必ずある。それを果たしている途中か

もしれない。かべはいつかこえなければ

ならない。でも逃げてはいられない。死

ぬのはこわい。でもこわがってはいられ

ない。さあ人生の続きを楽しもう。

つがる市と北海道白老町交流�年 (3面)

八戸の新たな屋内リンクは国際規格 (5面)

スクールカウンセラー気軽に相談を (7面)

東京五輪、どうすれば外国人便利? (9面)

縄文遺跡群を「世界の宝」に (�面)

 東奥こども新聞第�号が完成しまし

た。県内の小学5、6年生�人が記者を

務めました。小学生記者が自分で取材し

て書いた記事が満載の新聞は、全国でも

あまり例がなく、注目を集めています。

こどもたちの頑張りをご覧ください。

出陣前のねぶた「大森彦七と千早姫」と父・手塚茂樹

出来島海水浴場で活動する齋藤さん(手前)

仕事を終えてホッと一息つく篤志さん㊧

と(右から)真弓さん、翔君、昂輝さん

 【つがる市穂波小5年・

大渕蒼空】つがる市の出来

島海水浴場とマグアビーチ

には、遊びに来た人が安全

に楽しく海水浴ができるよ

うに見守るライフセーバー

がいる。ライフセーバーの

かんきょう

活動は、けがの予防、環境

すな

はま

のため砂浜のごみ拾い、海

けん

に危険な生物がいないか、

また危険な場所はどこかを

あく

しゅ

だん

把握し、救助は最終手段と

して事故防止につとめ、海

での安全を守ることだ。

 つがるライフセービング

クラブ会長の江良聡さん

(�)によると、2003年

につがる市車力町に海水浴

場マグアビーチが作られた

際、利用者が安全に海水浴

を楽しめるよう同クラブが

発足した。同クラブは日本

ライフセービング協会(J

めい

LA)に加盟している県内

ゆい

いつ

唯一の団体だ。

 クラブ発足2年後には、

齋藤俊史さん(�)が同クラ

ブのライフセーバー第1号

となった。齋藤さんは体を

動かすことや泳ぐことが得

意で、人の助けになること

がやりたかったため、ライ

フセーバーになった。ライ

フセーバーになるには、J

にん

てい

LA認定ウォーターセーフ

ティ資格とBLS(一次救

しょ

命処置)資格、そして最低

限の泳ぐ力が求められる。

 齋藤さんがライフセーバ

ーとしてのやりがいを感じ

るのは、海水浴シーズンを

無事故で終えることができ

た時だという。そのために

シーズン中は天気予報で雲

の動きや風の向きを事前に

チェックするだけでなく、

海に来た人に自分から声を

かけ、どんな人が泳ぎに来

ているのか、どのくらい泳

げるのか把握しているそう

だ。

 齋藤さんは「海や自然の

中で遊ぶときは天気予報を

チェックし、体調を整え正

しい判断をしてほしい」と、

広い海を見つめながら話し

た。

 つがるライフセービング

クラブは、ライフセービン

グ活動のほか、子どもたち

に水辺で事故を起こさない

ための知識を教える活動な

どをしている。

だい

いろど

 ねぶたの醍醐味は彩りの

あら

あら

美しさと、荒々しく力強い

はくりょく

ぜつ

迫力だ。正反対の二つを絶

みょう

妙なバランスで表現するこ

れい

ゆう

そう

とで、華麗で勇壮なねぶた

が生まれる。そのためには、

日ごろから絵や仏像などの

ちょうこく

彫刻を見たり、さまざまな

資料を調べるなど、常に情

報へのアンテナを高くする

ことが大切という。

 また、夜に行われる祭り

だからこそ気を付けなけれ

ばいけないこともある。オ

レンジと黄色、緑と黄緑な

どう

けいしょく

ど同系色を使い過ぎると、

あざ

昼は色鮮やかに見えても、

夜明かりがともされると、

色の境目が分からなくなり

同じ色に見えてしまう。そ

のため、花や生き物など自

然界の色も参考に、互いの

色を引き立てる組み合わせ

を考えるのだという。

 ねぶたは、江戸時代から

記録が残る伝統行事であ

る。長く続いている分、多

くの題材や台数が出てい

る。

 父は「その中でも、みん

おどろ

なを驚かせるようなねぶた

を作りたい」と意気込みを

語った。

 【青森市浪館小6年・手塚彩花】東北三大祭りの一つ、青森ねぶ

かい

さい

た祭は、8月2~7日の6日間開催され、終わった後はほとんどの

ねぶたが解体されてしまう、はかなくも美しい祭りだ。ねぶた師で

さい

父の茂樹(�)は、5歳の時に見たねぶたに感動し、そのことがきっ

かけでこの仕事に就いた。今でもそのねぶたは一番印象に残り、ね

ぶた師としての原点になっている。

 【三沢市三沢小6年・根城壮輔】

家族との時間を増やしたい。理想

とする農業の会社を形にしたい

―。そんな思いで三沢市へUター

ンしてきた人がいる。株式会社ア

とりしまりやく

グウィルの代表取締役社長、浪岡

篤志さん(�)だ。

 篤志さんは高校卒業後、進学の

ために上京。大学卒業後、東京の

しゅうしょく

飲食店に就職するが、早朝から深

夜まで仕事。太陽を見る時間もな

いそが

けっ

こん

い忙しい日々で、結婚し子どもが

産まれても、家族と過ごす時間が

全くない日が続いた。

 「人間らしい生活がしたい」。

実家が農家だった篤志さんは「農

家は朝早いが、家族との時間を作

もど

ることができる」と、地元に戻る

ことを決意。2012年に家族を

連れてUターンした。

 実家で仕事をするにつれ、自分

の理想をかなえたいとアグウィル

を立ち上げた。社名はアグリカル

チャー(英語で「農業」の意味)

とウィル(英語で「未来意思」の

意味)からとった。

 「家族との時間が作れることが

一番うれしい。戻って来て良かっ

た」と篤志さんは話す。東京から移

住した妻の真弓さん(�)も「自然

がいっぱい。食べ物もおいしいし、

子育てしやすい」とほほ笑んだ。

こう

 長男で中学2年の昂輝さん

(�)、次男で小学4年の翔君(9)

と4人で三沢での生活を楽しんで

いる。

そく

しん

 三沢市には移住促進事業の一つ

として、三沢市へUターン・Iタ

ーンし、今後住むことを約束して

家を建てたり、家や土地を買った

りした場合にお金の手助けをする

じゅうたく

えん

住宅取得支援事業助成金があり、

活用件数は2016~�年度の3

年間で計�件だった。

 三沢市政策調整課の馬場洋一郎

さん(�)は「三沢市は、駅と空港

もう

があり交通網が発達しているのに

加え、太平洋、小川原湖といった

自然がある。米軍基地があり、身

ちが

近なところで違う文化に触れられ

る特色もある。あなたのオンリー

ワンが必ず見つかります!〝み〟

て、きて〝さ〟がそう〝わ〟んだ

ふる!」とにこやかに話した。

          

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大久喜海岸でごみを拾う児童ら

「釜臥山スキー場から見える景色がおすすめ」と話す濱田さん

VR動画専用ゴーグルをつけて三陸ジオパークのパノラマを楽しむ蜂屋さん

ガールスカウト青森県第3団のリーダーとして活動する内山さん

学校田で田植えを体験する多賀台小5年生=今年6月

高屋敷町内にある

多賀台小の学校田

自然を楽しみながら歩く参加者

 【十和田市三本木小6年

・宮内希実】十和田湖ウオ

ーク2019が7月�日、

湖畔(こはん)で開かれた。

1周(約�㌔)、ファミリー

(約�㌔)の二つのコース

に分かれて、県内外から1

137人が参加した。参加

者たちは、自然を楽しみな

がらゴールを目指した。

 1周コースは、午前6時

に出発。ファミリーコース

は休屋から子ノ口へ遊覧船

(ゆうらんせん)で移動後、

休屋に向かった。完歩した

参加者たちは「自分の足で

歩くのはいいこと」、「みん

なと完歩できてうれしい」

などと笑顔を見せていた。

 楽しむ場をつくりたいと

いう願いから始まった十和

田湖ウオークは、今年で�

回目を迎えた。開催(かい

さい)当初は、八戸市のウ

オーキングクラブ・MTC

�が運営していたが、会員

の高齢化(こうれいか)によ

り、�年に大会中止という

話が持ち上がった。しかし、

たくさんの「続けてほしい」

という声に後押(あとお)し

され、十和田市や十和田奥

入瀬観光機構など多くの団

体の協力を得て、同ウオー

ク実行委員会が発足した。

 現在は、同会事務局の山

下晃平さん(�)を中心に運

営を引き継(つ)いでいる。

山下さんは「参加者がより

よく歩けるよう、これから

もがんばりたい」と力を込

(こ)める。小山田久十和

田市長(�)は「十和田湖は

日本でも有数の絶景地なの

で、多くの人に知ってもら

い、楽しんでもらえたらう

れしい」と話した。

しんけんな表情でウニをむく児童たち

 【八戸市大久喜小6年・新沼舘ゆあ】八戸市の大久喜

小学校(長倉一志校長)の全校児童�人が6月6日、学

校近くの大久喜海岸で清掃(せいそう)活動を行った。

海岸清掃は年2回、春と秋に行っていて、1970年か

ら�年続いている伝統ある行事だ。

 大久喜小の卒業生で

わたしの父・新沼舘健

治(�)は「昔よりごみ

が少なくなっている。

�年続いてきた伝統の

成果が目に見えて表れ

ていて良かった」と話

す。しかし、ごみが全

くなくなったわけでは

ない。海岸清掃で集め

たごみの種類で多いの

はペットボトルだ。他

にもライターや発泡

(はっぽう)スチロー

ルなどがたくさんあっ

た。その中にまじって、

ハングル文字のついた

漁具なども。児童たち

が集めたごみは�㍑入

り9袋(ふくろ)もあ

った。

 7月�日に八戸市内

で開かれた「はちのへ

環境(かんきょう)フ

ェア」で講演した三陸

ジオパーク認定(にん

てい)ガイドの関下斉

さんは「海流のえいき

ょうで日本だけでなく

外国のごみも流れ着

く。これは日本だけで

なく世界規模(きぼ)

の問題だ。そんな現状

の中、�年も続いてい

る海岸清掃はすばらし

い」と、大久喜小の取

り組みを評価した。

 講演を聞いた大久喜

小児童たちは、ごみ拾

いを続け、「捨(す)

てない」「捨てさせな

い」をめあてに地域(ち

いき)で協力し、ふる

さとの海は自分で守る

―という意識を強くし

ていた。

 【八戸市根岸小6年

・杉本よし埜】八戸市

から宮城県気仙沼市ま

で南北約220㌔にわ

たる「三陸ジオパーク」

は、日本最大のジオパ

ークである。しかし2

017年の日本ジオパ

ーク委員会の審査(し

んさ)では、地域(ち

いき)や関係者の三陸

ジオパークに対する理

解や活用が進んでいな

いなどの理由から、2

年間の条件付き再認定

(さいにんてい)を受

けている。このため八

戸市などの関係者は、

今年秋の再認定審査に

向け、三陸ジオパーク

を市民に知ってもらお

うとさまざまな取り組

みを行っている。

 ジオパークとは「大

地の公園」を意味し、

地球科学的に貴重(き

ちょう)な地質や地形

のほか、そこに暮(く)

らす人や動植物、歴史

や文化、産業など、多

くの価値(かち)を含

(ふく)んでいる。�

年4月現在、日本では

�地域が日本ジオパー

クに認定され、このう

ち青森県内には三陸ジ

オパークと下北ジオパ

ークの2地域がある。

 �年から三陸ジオパ

ーク認定ガイドとして

活動している八戸市の

関下斉さん(�)は7月

�日、八戸ポータルミ

ュージアムはっちで行

われた「はちのへ環境

(かんきょう)フェア」

で「三陸ジオパークに

は成り立ちが異(こと)

なる多様な岩石が存在

(そんざい)する、日

本のジオパークでも貴

重な場所。私(わたし)

たちの身近にジオはあ

るので、楽しく、遊び

を通して学んでほし

い」と、市民を前に熱

く語った。

 また岩手県の三陸ジ

オパーク推進本部は

「三陸ジオパークVR

(仮想現実)動画」専

用ゴーグルを作成し、

八戸市内にも3カ所に

設置してPRに力を入

れている。このうち種

差海岸インフォメーシ

ョンセンターでは�歳

(さい)以上であれば

動画視聴が可能で、初

めて体験した同市白銀

小6年の蜂屋海晴さん

(�)は「三陸ジオパー

クの成り立ちが分か

り、(目の前に)36

0度広がる景色を見ら

れて面白かった」と楽

しそうに話していた。

 八戸市観光課施設

(しせつ)グループリ

ーダー佐々木淳一さん

は「自治体や関係者そ

れぞれの取り組みによ

って三陸ジオパークが

無事に再認定を受け、

ジオパークを活用した

地域活性化が進むこと

を期待したい」と力を

こめた。

 【三沢市木崎野小6

年・種市琴美】ガール

スカウト青森県第3団

(三沢市)のリーダー

内山紗里菜さん(�)

は、小学1年生から高

校1年生までガールス

カウトを続けていた。

県外の大学を卒業後、

本県で教員になった

が、第3団の関係者か

ら声をかけられたのを

きっかけに、2013

年からスカウトの成長

をサポートする立場に

なった。

 現在、第3団にはス

カウト�人、リーダー

6人の計�人がいる。

ガールスカウトは、い

ろいろな活動を通して

自分でできることを増

やしたり、パトロール

(小グループ)活動で

仲間と協力することを

身に付けたりするのが

目的。活動内容は、2

月のワールドシンキン

グデイに合わせた米軍

三沢基地での日米ガー

ルスカウト交流とホー

ムステイのほか、キャ

ンプ、三沢まつりでの

プラカード持ち、ぼき

ん活動、5月�日の「ガ

ールスカウトの日」の

PRなどだ。

 内山さんがリーダー

として団員をまとめる

ために心がけているこ

とは、団員の名前をお

ぼえて呼(よ)んであ

げること、パトロール

の時にパトロールリー

ダーが動きやすいよう

に指示を出すこととい

う。

 またガールスカウト

を続けて良かったこと

は「高校1年生の時に

行った全国キャンプで

日本中にお友達ができ

たこと」と話し、リー

ダーとして「スカウト

が成長していることが

うれしい」と笑顔で話

した。

 【八戸市大久喜小6

年・中村彩矢香】八戸

市の大久喜小学校(児

童数�人)は6月�日、

学校近くの大久喜漁港

で「しおかぜ遠足」を

行った。

 しおかぜ遠足とは全

校児童でウニむきを体

験する行事で、この日

は�人が参加した。ウ

ニをむく時は、スプー

ン付きのピンセットと

ざるを使う。殻(から)

からウニの身をつぶさ

ないようにていねいに

取り出し、ざるに入れ

て水で洗(あら)い、

ごみを取る。児童によ

っては、みそ汁用のお

わん2杯(はい)以上

もむく「名人」もい

た。

 約2時間のウニむき

が終わると、児童たち

お待ちかねの食事タイ

ムだ。ご飯の上にたく

さんのウニをのせてウ

ニ丼(どん)を作り、

みんな笑顔で「うまい」

と言いながら食べた。

 児童がむいたウニ

は、南浜漁協大久喜・

法師浜両生産部会のダ

イバーが海にもぐって

とったもので、ムラサ

キウニとバフンウニが

用意された。大久喜生

産部会長の中村義一さ

ん(�)は「ウニをむい

たことがない子どもた

ちに殻むき体験をさせ

たいと思った」と笑い

ながら話した。

 しおかぜ遠足は20

04年度から�年間続

く大久喜小の伝統行事

で、ウニのおいしさだ

けでなく、ウニをむく

ことも楽しくて、児童

らを幸せにしてくれ

る。児童たちは「浜(は

ま)の文化を受けつい

でいくために、これか

らも、しおかぜ遠足を

大切にしたい」と話し

ていた。

 【むつ市第一田名部

小6年・相坂佑姫】「下

北ジオパーク」が20

16年9月9日に「日

本ジオパーク」に認定

(にんてい)されてか

ら、今年で丸3年をむ

かえる。下北ジオパー

クの魅力(みりょく)

について、年間約7万

6千人が来館するむつ

市の「むつ来さまい館」

の館長、濱田賢一さん

(�)に説明してもらっ

た。

 「ジオパーク」は、大

地・地球を表す「ジオ」

と公園を表す「パーク」

を組み合わせた造語

で、「大地の公園」を意

味する。ジオ(大地)に

エコ(自然)とヒト(生

活・文化)を加え、これ

らのつながりを学び、

楽しむことができる場

所がジオパークだ。

 下北ジオパークのテ

ーマは「海と生きる『ま

さかり』の大地~本州

最北の地に守り継(つ)

がれる文化と信仰(し

んこう)~」。下北地域

(ちいき)は太平洋・津

軽海峡(かいきょう)・

陸奥湾(むつわん)とい

う三つの海に囲まれ、

「まさかり」の形をした

本州最北端(さいほく

たん)の地という特徴

(とくちょう)がある。

 ジオパークを形づく

るジオサイトは、下北

半島5市町村に�カ所

ある。濱田館長のお気

に入りは、砂(すな)

でできたくちばしのよ

うな地形「砂嘴(さし)」

で有名な「大湊・芦崎」

だという。

 濱田館長は「まずは

県内外の多くの人にジ

オサイトを訪(おとず)

れてもらい、その迫力

(はくりょく)や壮大

(そうだい)さを味わっ

てほしい」と話した。

 さらに「スタンプラ

リーもあるのでジオサ

イトを巡(めぐ)り、

お気に入りを見つけて

みては。いずれは世界

ジオパークに認定され

ることを期待したい」

と笑顔で語った。

 【八戸市多賀台小5

年・大塚千穂】八戸市

の多賀台小学校(亀谷

孝子校長)5年生は毎

年、5月下旬(げじゅ

ん)から6月上旬にか

けて、多賀台地区の高

屋敷町内にある学校田

で「まっしぐら」の田

植え体験を行ってい

る。児童は地域(ちい

き)住民から米作りを

学びながら、地域のつ

ながりの大切さも学ん

でいる。

 学校田のお世話をし

ている高屋敷町内会長

の田畑稔さん(�)は

「高屋敷町内では、古

くから米作りを行って

きた。多賀台小の子ど

もたちにも農業に興味

を持ってほしいという

願いから田んぼ(�㌃)

を学校に貸すようにな

った」とふり返る。2

002年に学校田の利

用がスタートした時、

児童たちは田植えと稲

刈(いねか)り、庭じま

いを体験していたが、

�年からは苗代(なわ

しろ)見学や稲わらを

使っての縄(なわ)な

い教室も行っている。

 また、児童に田植え

や水管理、稲刈りなど

を教え、収穫(しゅう

かく)後にまっしぐら

を精米して児童全員に

5㌔ずつプレゼントし

ている田中進さん(�)

は「子どもたちは作業

を喜んでやってくれ、

精米した米を『おいし

い』と言って食べてく

れるので、やりがいを

感じる」と、にこやか

に語った。

 �年度に米作り体験

をした同校6年の新田

みゅうさん(�)は「素

足での田植え体験は初

めてだったけれど、上

手にできた」と笑顔。

「(田中さんからプレ

ゼントされた)まっし

ぐらは1年かけてでき

たお米なので、家族で

味わって食べた」と話

していた。

     

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 【十和田市三本木小6

年・尾崎柚果】私(わた

し)は夏休みの自由研究

で、学校の同じ学年の人

たちに、ちょっと変わっ

たアンケートをしてみ

た。題材は「魔女(まじ

ょ)、魔法(まほう)使

いについて」だ。

 この記事を読んでいる

人の中で「魔女なんてい

るわけない」と思った人

は多いだろう。私は「ハリ

ー・ポッター」シリーズ

が好きなので、みんなが

どんなことを考えている

のか知りたいと思った。

 でも、いざアンケート

用紙を渡(わた)す時に

なると、とても不安にな

った。からかわれるので

はないかと怖(こわ)くも

なった。しかし、私は学

校のみんなを信じた。私

には、私を大切に思って

くれる友達がいるから

だ。そう考えると、どん

どん自信がわいてきた。

 実際には私のことを笑

う人はだれもいなくて、

みんな真剣(しんけん)に

考えてくれた。「すごい」

といった声も聞こえた。

一番うれしかったのは、

「○○ちゃんはなんて書

いた?」とみんながアン

ケートについて話し合っ

てくれたことだ。私は緊

張(きんちょう)がほぐれ

たのか、涙(なみだ)が出

てしまいそうだった。

 アンケートの結果は

「魔女や魔法使いはいな

い」という意見がやっぱ

り多かった。でも「魔女

の宅急便(たっきゅうび

ん)」の物語やゲームの

世界のことを書いてくれ

た人もいた。

 魔女や魔法使いを信じ

ない人は「見たことがな

いから」だと思う。でも、

人は世の中の全部を見る

ことはできない。魔女や

魔法使いは、いるかもし

れないし、いないかもし

れないのだ。

 私は一応、「魔女や魔

法使いはいる」と信じた

い。昔からいろんな物語

が伝わっているが、そも

そも人々は魔女や魔法使

いのことをいつから信じ

るようになったのか。そ

して、なぜ「本当はいな

い」と思う人ばかりでは

ないのか。これは私が魔

女や魔法使いについて考

える原点である。

 【八戸市根城小5年・源

新裕明】この前新聞で、十

和田市で西洋野菜が作ら

れ始めた―という記事を

見た。イタリアンやフレ

ンチといった洋食店を中

心に需要(じゅよう)が高

まっているからだそう

だ。そこで、お母さんと一

緒(いっしょ)に十和田市

の道の駅「とわだぴあ」に

行ってみることにした。

 とわだぴあには、ビー

ツ、ルバーブ、コリンキ

ー、スイスチャードなど

のスーパーで見たことの

ないようなさまざまな西

洋野菜が売っていた。珍

(めずら)しい野菜のそ

ばには、どのように料理

をするとおいしく食べら

れるのか、おすすめの食

べ方が書かれたカードが

置かれていた。これなら

初めて見る野菜でも安心

して買えると思った。

 ぼくが一番興味を持っ

たのはルバーブだ。ルバ

ーブの見た目はフキにそ

っくりで、葉っぱには毒

があって食べられない

が、茎(くき)をかんでみ

るととても酸っぱい。ど

のように食べられている

のかを調べてみたら、外

国では「パイプラント」と

呼(よ)ばれるほどお菓子

(かし)作りには欠かせ

ない材料だとわかった。

 とわだぴあでもらった

カードを参考にして、早

速お母さんと一緒にルバ

ーブのジャムを作ってみ

た。ルバーブは煮(に)

るとあっという間に水分

が出てきて、�分ほど煮

込(にこ)んだらドロド

ロになった。ドロドロと

した緑色のジャムは見た

目が不思議だったけど、

食べてみたら甘酸(あま

ず)っぱくてとてもおい

しかった。

 十和田市は西洋野菜の

生産者を支援(しえん)

しているそうだ。いつか

ぼくの家の近所のスーパ

ーで、十和田産の西洋野

菜がいつでも買えるよう

になるかもしれない。

「ぜひ郷土館に来てください」と笑顔で話す佐藤さん

縄文土器などについて説明してくれた小林さん

たくさんの土器などがな

らぶ森田歴史民俗資料館

講習会で手びらがねをひろうする田村さん

「西の高野山 弘法寺」の歴史などついて話してくれた白戸さん

キンボールを通じて交流を深めるつがる市と白老町の児童たち=つがる市提供(ていきょう)

 交流事業は「つがる

市姉妹都市協会」(�

西貢造会長)が主催(し

ゅさい)し、2005

年から�年間続いてい

る。なぜつがる市と離

(はな)れた地が姉妹

都市となり交流するよ

うになったかという

と、旧森田村出身の平

田源三郎氏が大正時代

の終わり頃(ごろ)か

ら昭和時代の初めにか

けて白老村(現在の白

老町)の第3代村長を

務めたことがきっかけ

だ。

 白老町の名産品の中

で最も代表的なのが

「白老牛」で、つがる

市で毎年行われる「メ

ロン・スイカフェステ

ィバル」でも振(ふ)

る舞(ま)われている。

つがる市からも、白老

町の「白老牛肉まつり」

にアップルジュースな

どの農産加工品を出

品、販売(はんばい)

しており好評だ。

 白老町を訪(おとず)

れたつがる市の児童た

ちは、戸田安彦町長を

表敬(ひょうけい)訪

問したほか、「キンボ

ール」と呼(よ)ばれ

る町で盛(さか)んな

スポーツを通して町内

の児童と交流を図っ

た。瑞穂小の古川優花

さん(�)は「白老町の

友達が2人できた。白

老牛もおいしかった」

と話した。

 この事業に携(たず

さ)わって5年目のつ

がる市企画(きかく)調

整課の三浦至学さん

(�)は「これからもこ

の事業が続いていくこ

とでお互(たが)いのよ

さをもっと知ってもら

いたい」と笑顔で語っ

た。

 【青森市筒井南小5

年・山内悉瑞】青森市

の青森県立郷土(きょ

うど)館は1973(昭

和�)年に建てられた、

青森県の考古・歴史・

民俗(みんぞく)・自

然等の資料を展示(て

んじ)・解説している

総合博物館だ。他にも、

資料の調査研究や収

集(しゅうしゅう)保

管、県民向けの土曜セ

ミナーや学校での出前

授業など教育普及(ふ

きゅう)活動を行って

いる。

 同館の歴史展示室

「産業の近代化と交通

の発達」を担当(たん

とう)する学芸主幹の

佐藤良宣さん(�)は、

小さい頃(ころ)から

電車が好きだったた

め、郷土館では青森―

東京間の鉄道がどうや

って開業したか、また、

青森県と他の地域(ち

いき)との交流につい

て絵や地図、道具、書

類などを読み解いて研

究している。

 青森県内では室町時

代に今の愛知県などで

作られた瀬戸物(せと

もの)や、縄文時代の

新潟産ヒスイなどが発

見されているため「青

森県は昔から海を通じ

ていろいろな地域(ち

いき)と交流があった

のではないか」と佐藤

さんは語る。青森県で

は江戸時代以前の古文

書(こもんじょ)が少

ないため、郷土館では

発くつした資料で展示

を補(おぎな)っている

そうだ。鎌倉時代に書

かれた県内についての

内容の文書のうち、中

央(幕府=ばくふ)から

送られたものは漢字が

使われていて、地元の

武士が書いたものは仮

名文字が多いそうだ。

 青森県は昔から自然

が豊かで、三方を海に

囲まれているため、外

の地域から文化が入

り、県内各地でいろい

ろな文化が発達した。

佐藤さんは研究につい

て「深い知識が得られ

ることがやりがい」と

いい、子どもたちに向

け「昔のことを勉強し、

未来を予測する想像力

を身につけてほしい」

と語った。

 【つがる市穂波小6

年・�西智海】今は令和

の時代だが、そのずっ

と前の縄文(じょうも

ん)時代には、たくさん

の土器や土偶(どぐう)

が作られていた。それ

らをたくさん展示(て

んじ)しているのが、つ

がる市の森田歴史民俗

(みんぞく)資料館だ。

 縄文時代は草創(そ

うそう)期、早期、前期、

中期、後期、晩(ばん)期

の6期に区分されてい

る。森田歴史民俗資料

館では石神遺跡(いせ

き)(縄文時代前期~中

期)から出土した数え

きれないほどの土器な

どを展示している。

 資料館によると、古

い時代の土器はシンプ

ルなかたちで、時代が

進むにつれてかざりが

ついたものが多いそう

だ。その中で219個

の土器が国重要文化財

に指定されている。

 つがる市教育委員会

社会教育文化課学芸員

の小林和樹さん(�)

は、数えきれないほど

の土器がある理由につ

いて「この辺では、畑

などから多くの土器が

出土し、ため池の水位

が下がると土器片(へ

ん)が出てくることも

あり、地域(ちいき)

の人が寄付してくださ

るから」と話した。

 有名なのは「人面付

き深鉢(ふかばち)形土

器」「板状土偶」「円筒

(えんとう)土器」の

3種類。なかでも人面

付き深鉢土器は人気が

あるという。土器のほ

かに、たくさんの矢じ

りも見つかっている。

 最近は「北海道・北

東北の縄文遺跡群」が

世界文化遺産(いさん)

の推薦(すいせん)候

補(こうほ)に選ばれ、

大きな話題になってい

る。森田歴史民俗資料

館は縄文のことをくわ

しく知ることができ

る。見学者は多くが県

外からやってくるとい

う。

 【つがる市穂波小6

年・新岡大翔】つがる

市には高野山真言宗

(しんごんしゅう)「西

の高野山 弘法寺(こ

うぼうじ)」があり、

多くの人たちに親しま

れている。

 お寺は約850年前

に開創(かいそう)さ

れたと伝えられてい

る。住職の白戸裕智さ

ん(�)によると、お寺

の名前は所在地が西津

軽郡の高野という所だ

ったことと、極楽浄土

(ごくらくじょうど)

が西の方にあるという

意味をこめてつけられ

たという。

 お寺では、亡(な)く

なった人の供養(くよ

う)、家内安全や交通

安全のご祈祷(きとう)

をしている。冬以外は

いつもいそがしく、草

刈(か)りなどの境内

の整備、お札作りの仕

事もあるという。

 白戸さんはお寺の

長男として生まれ、お

坊(ぼう)さんになっ

た。

 大変な仕事は「火性

三昧(かしょうざんま

い)祈祷法会(ほうえ)」

と呼(よ)ばれる修行

で、危険な火渡(わた)

りの行などをするこ

と。うれしいことは、

お寺に来た人たちに感

謝されることだとい

う。

 供養などで来た人を

あまり悲しませないよ

うに、話し方に気をつ

かうようにしていると

いう白戸さん。「お寺

の住職たちが集まった

時に、意見交換(こう

かん)するのが楽しい。

いろいろな職業の人た

ちと知り合えたこと

が、お坊さんになって

よかったことだ」と話

してくれた。

 【つがる市稲垣小5年・佐々木麻緒】つがる市の小学5年生�人が

8月5~7日の日程で、同市の姉妹都市である北海道白老町を訪問(ほ

うもん)し、「つがる市児童交流体験プログラム」を行った。児童た

ちは白老町の歴史・文化を学び、町の児童らと交流を深めた。

 【青森市浪打小6年

・和田綺音】青森市の

浪打小学校(赤坂裕子

校長)では、5月から

ねぶた本番の8月まで

の毎週水曜日の夜、ね

ぶたばやしの講習会が

行われた。これは、同

市PTA連合会のねぶ

た運行と、地域(ちい

き)のこどもねぶたの

運行に向けたもので、

希望する児童と保護者

が参加している。

 指導しているのは、

JRねぶた実行プロジ

ェクトで活躍(かつや

く)するはやし方で、

代表者の子どもが同校

に在学していた縁(え

ん)で約�年前から始

まった。

 指導にあたる講師

は、普段は看護(かん

ご)師や大工など、さ

まざまな仕事をしてい

る。6月からねぶた本

番までは、ほぼ毎日は

やしの練習をしている

という。

 講師の1人、田村真

理子さん(�)は、奥内

小学校の子ども教室で

働いている。仕事終わ

りで講習会にかけつけ

るため、時間に間に合

わないこともあるのが

大変だという。

 ねぶた本番前、田村

さんに講師をしていて

良かったことを聞くと

「練習をがんばり、市

P連の運行での晴れ姿

(すがた)を見ると毎

年感激(かんげき)す

る。今年も楽しみにし

ています」と笑顔で話

した。

                       

Page 4: しんけんな - Web東奥...動きや風の 向きを事前 に チェックす るだけでな く、 海に来た人 に自分から 声を かけ、どん な人が泳ぎ 来

「FMごしょがわら」について説明してくれた須々田さん

「FMごしょがわら」のスタジオで生放送にのぞむ張間さん

 【つがる市柏小5年

・三上夢可】五所川原

市のコミュニティーF

M局「FMごしょがわ

ら」は、今年7月で開

局5周年を迎(むか)

えた。毎日、地元の人

たちへ向けて安心・安

全に関する情報や、暮

(く)らしに役立つ情

報を届(とど)けてい

る。

 「FMごしょがわら」

を運営する会社「五所

川原エフエム」営業部

長の須々田光央さん

(�)によると、コミュ

ニティーFM局は東日

本大震災(だいしんさ

い)をきっかけに普及

(ふきゅう)し、全国

に300局以上あると

いう。

 「FMごしょがわら」

は半田秀美社長をはじ

め「五所川原をもっと

盛(も)り上げたい」

という強い思いを抱

(いだ)いた地元の有

志によってつくられ

た。

 須々田さんは「災害

が起きたら、住民が安

全に早く避難(ひなん)

できるよう、情報を発

信し続けるので、日ご

ろから防災インフォメ

ーションという番組を

聴(き)いてほしい」

と語った。

 コミュニティー局は

一般(いっぱん)のラ

ジオ局とは違(ちが)

い、最大出力は�㍗で、

聞こえる範囲(はんい)

が限られている。しか

し、ふだんの放送は地

域(ちいき)のさまざ

まな催(もよお)し、

企業やお店の情報など

身近な内容が多い。

 生放送の番組などを

担当(たんとう)して

いるラジオパーソナリ

ティーの張間陽子さん

(�)は「私(わたし)

は昔からずっとラジオ

っ子。�代になって、

ようやく念願のパーソ

ナリティーになれた」

と話した。

 そして「毎日、良い

緊張感(きんちょうか

ん)の中、みなさんに

元気をお届けできるよ

う、事前の準備を重ね

て放送にのぞんでい

る」と笑顔で語った。

「気軽に相談に来てください」と話す山内さん

裁判官の仕事などについて説明してくれた伊東さん

「青森に来て良かった」と笑顔で話す伊東さん

「ナムコで思いっきり楽しんでもらいたい」と話す佐野さん

お客さんのかみを切る木村さん

櫻田結衣(青森市浜田小5年)

人気の「黒糖ミルクテ

ィー」をおすすめする

店長の北村さん

人気の塩カルピスバタ

ーパンをPRする店長

の加藤さん

 【弘前市時敏小6年・奈良颯大】

青森地方・家庭裁判所(さいばん

しょ)弘前支部長を務める伊東智

和さん(�)に、裁判所や裁判官の

仕事についてインタビューした。

伊東さんは「裁判所には悩(なや)

んだり困(こま)ったりした人が

来る。裁判では勝つことも負ける

こともあるが、この裁判官の判断

なら納得(なっとく)できると思

ってもらえるようにしたい」と、

常に公正な仕事を心がけている。

 【つがる市穂波小6

年・佐々木萌衣】つが

る市木造に、木村智晶

さん(�)が経営する

「NANEA(ナネア)」

という美容院がある。

「NANEA」の由来

は、ハワイ語で「いや

し」。お客さんをいや

して気持ち良くさせた

いという意味が込(こ)

められている。

 木村さんは小さいこ

ろからヘアアレンジが

大好きで、それが美容

師になりたいと思うき

っかけとなったとい

う。�年間、県内の美

容院で技術をみがき、

出産を機に独立。地元

つがる市に自分の店を

オープンさせた。

 オープン直後は、な

かなかお客さんが来て

くれず、苦労したとい

う。なんとかお客さん

を増やそうとチラシを

配ってPRした。その

努力がむくわれ、今で

は小さい子どもからお

年寄りまで来店する近

所で人気の美容院とな

っている。

 同店では、肩(かた)

もみのサービスも行っ

ており、それを目的に

来るお客さんも多い。

木村さんは「途中(と

ちゅう)でつらくても

逃(に)げずにがんば

った。おかげで今美容

師を続けられている。

みなさんもつらくても

逃げなければ成功する

はずです」と笑顔で話

した。

 【つがる市穂波小6

年・長谷川舞桜】五所

川原市のエルムの街シ

ョッピングセンター2

階にあるゲームセンタ

ー「namco(ナム

コ)」は、いつも大勢

の人でにぎわってお

り、たくさんの笑い声

であふれている。休日

は、のべ1200人も

の来場者が訪(おとず)

れる。同店には、ゲー

ム機が約260台あ

り、その中でもここ数

年はクレーンゲームが

人気だという。

 �年前のオープン当

初から同店で働く佐野

昭二さん(�)は「大変

なこともあるが、お客

さんからありがとうと

言われると、うれしく

て元気がもらえる」と

この仕事の魅力(みり

ょく)を語る。また、

自分が景品を工夫して

並(なら)べたクレー

ンゲームで、来場者が

楽しんでいる姿を見る

と、とてもうれしくな

るという。

 佐野さんが働く上で

心がけていることが二

つある。一つ目は、あ

いさつ。ナムコに近づ

くと、常に佐野さんの

大きくて元気な声が聞

こえてくる。

 二つ目は、笑顔で接

すること。来場した人

に笑顔になってもらう

ために、自分も笑顔を

欠かさないという。「せ

っかくナムコに来てく

れたお客さんには、思

いっきり楽しんでもら

いたい」と笑顔を見せ

る。

 元気いっぱいの佐野

さんだが、はじめから

ゲームセンターで働こ

うと思っていたわけで

はないという。「何げ

なくはじめた仕事だっ

たが、働くうちに楽し

くなり、�年以上続い

た。だから、これと決

めつけず、いろいろな

ことにチャレンジして

みることが大切」と話

してくれた。

 【青森市浪館小6年

・齋藤実柚】青森市浜

田にあるパン・スイー

ツ店「リトルプリンセ

ス」は、2015年9

月にオープンし、若い

人から家族連れ、年配

の人まで幅(はば)広

い世代が訪(おとず)

れる人気店だ。店内に

入るとかわいらしいデ

ィスプレーとともに並

(なら)べられた焼き

たてのパンの香(かお)

りが漂(ただよ)って

いる。

 この店では、毎朝5

時�分から6人体制で

約100種類千個以上

のパンを作っている。

中でも1番人気のパン

が「塩カルピスバター

パン」だ。このパンの

特徴(とくちょう)は、

約�㌢ある細長い形。

なぜこのような形にな

ったのか。店長の加藤

洋平さん(�)は「イン

パクトのある見た目だ

けでなく、食べやすさ

も重視(じゅうし)し

た」と話す。1日15

0本以上売れていると

いう。

 パン作りについて、

加藤さんは「お客さま

目線で、おいしそうに

見えるパンにすること

を心掛(が)けている」

とこだわりを語る。同

店では、パンのほか、

チーズタルトも作って

おり、今後スイーツに

も力を入れていくとい

う。

 さらに、県産リンゴ

をたっぷりぜいたくに

使った「りんご食パン」

を開発。加藤さんは「青

森の魅力(みりょく)

を知ってもらうため、

全国に発信していきた

い」と意気込(いきご)

みを話した。

 【青森市沖館小6年

・淺利虎白】青森市新

町のみちのく銀行青森

支店2階にある「みち

のくエブリデイプラザ

青森」は、普通(ふつ

う)の銀行と違(ちが)

ってお金自体は扱(あ

つか)っておらず、お

金に関する相談を受け

付け、無料でアドバイ

ス等をしている。

 事前予約制で土・日

・祝日も営業し、子ど

もが遊べるスペースも

あるため、同プラザの

スタッフは「予約制で

じっくりお客さまのお

金の相談ができるの

で、家族みんなで来て

ほしい」とよびかけて

いる。

 同プラザ青森の山内

玲さん(�)によると、

エブリデイプラザで受

ける相談の具体的な例

は、ライフプランニン

グ(人生設計)、保険、

投資信託(しんたく)、

つみたてNISA(少

額投資非課税制度)、

iDeCo(イデコ、

個人型確定拠出=きょ

しゅつ=年金)やロー

ンなど。一番多い相談

はローンだそうだ。

 エブリデイプラザで

働く4人は全員ファイ

ナンシャルプランナー

2級の資格を持ってい

て、来店客のいろいろ

な相談に答えることが

できるように、日々勉

強をたくさんしてい

る。来店客に間違った

情報を教えないように

するためだ。また相談

を受ける時は、来店客

が自分のペースで話せ

るような雰囲気(ふん

いき)にして、どうし

たいかをしっかり聞く

ようにしているそう

だ。

 同プラザは平日仕事

があって銀行に来られ

ない人や、直接お金に

関する話を聞きたい人

などが多く来るため、

土・日曜日は来店客が

増える。予約が多い時

は通常の時よりスタッ

フを増やして対応して

いるという。

 営業時間は午前�時

~午後6時。月2回、

午後5~6時にiDe

Co、つみたてNIS

Aといった制度の相談

会を開催(かいさい)。

休日セミナーも開いて

いる。エブリデイプラ

ザは青森支店のほか、

八戸市の田向支店内に

もある。

 伊東さんは裁判官に

なって�年目。裁判官

を目指した理由につい

て「専門家(せんもん

か)としての仕事がし

たかった。人の言い分

を聞いて判断するとい

う裁判官の仕事が自分

に向いているかなと思

った」と語った。

 伊東さんの説明によ

ると、弘前支部には5

人の裁判官が配属され

ている。このうち3人

が地方裁判所と家庭裁

判所、2人が簡易(か

んい)裁判所の仕事を

している。判決が出る

までの期間は、平均す

ると民事事件が9カ月

くらい、刑事(けいじ)

事件が3カ月を少し超

えるくらいかかるとい

う。

 通常の裁判は裁判官

が1人、重大事件の場

合は3人で担当(たん

とう)するのが基本。

弘前支部の裁判は、民

事事件では交通事故の

損害賠償(ばいしょう)

や建物の明け渡(わた)

し、金銭トラブルが多

く、刑事事件では交通

事故、窃盗(せっとう)、

詐欺(さぎ)、傷害(し

ょうがい)の事件が多

い。

 裁判は過去にあった

出来事をいろいろな証

拠(しょうこ)にもと

づいて事実認定(にん

てい)し、法律(ほう

りつ)をあてはめて判

断する。土地の境界問

題などの裁判では、裁

判官が現場に出向くこ

ともあるという。

 本を調べたり他の裁

判官に相談したりする

こともあるが、最後は

担当する裁判官が自分

で判決を行わなければ

ならない。

 伊東さんは「どう判

断するか難(むずか)

しい事件もあるが、い

っぱい悩んだうえで、

ひとつの判断にたど

り着いたときに、やり

がいを感じる」と語っ

た。

 さらに伊東さんは

「民事裁判で提案した

内容で和解がまとま

り、双方(そうほう)

の人から『ありがとう

ございました』と言っ

てもらった時に、よか

ったなと思います」と

笑顔で話した。

 【つがる市穂波小6

年・笹森葉月】青森放

送報道局アナウンス部

の伊東幸子さん(�)

は、毎日のニュースな

どを県民に分かりやす

く伝えるアナウンサー

だ。

 伊東さんは福島市の

出身。2003年に青

森放送に入社して�年

目だ。青森市の青森放

送本社で取材に応じた

伊東さんは「青森で生

活していてとても幸せ

です。やはり青森とご

縁(えん)があったん

だと思います」と笑顔

で語った。

 「仕事で大変なこと

は何か」と聞いてみる

と、伊東さんは「たと

え自分にどんなことが

あっても、テレビカメ

ラやマイクに向かうと

きは、平常心で伝える

こと」と話した。

 一方で「自分につら

いことがあっても、伝

える仕事があるという

ことが、自分に元気を

くれることもある。大

変なことと良かったと

思うことは、つながっ

ているかもしれない」

と語った。

 ニュースを読むとき

に気をつけることは、

「読む」よりも「伝え

よう」ということを意

識すること。ニュース

の中に出てくる人の気

持ちに寄りそう気持ち

で伝えるように心がけ

ているという。

 ニュース番組などで

は落ちついているよう

に見える伊東さんだ

が、「実は心臓(しん

ぞう)はドキドキ。『は

い、OKです』と声が

かかった瞬間(しゅん

かん)に汗(あせ)が

たくさん出たり、手が

ふるえたりすることも

ある」と笑った。

 これからの目標をた

ずねると「テレビの視

聴者(しちょうしゃ)

やラジオのリスナーか

ら信頼(しんらい)さ

れるアナウンサーにな

ること。この仕事が大

好きなので、一生をか

けて伝える仕事をして

いけたらなと思ってい

る」と話した。

 【青森市筒井小6年

・金谷心花】五所川原

市のエルムの街ショッ

ピングセンターに7月

�日、タピオカスイー

ツ専門(せんもん)店

「Bull Pulu

(ブルプル)」がオー

プンした。お店の名前

の由来は、社長が飼っ

ているフレンチブルド

ッグの「ブル」と、タ

ピオカのプルプル食感

から「プル」、それら

を合わせてブルプルと

なったという。

 ブルプルは、全国に

約�店舗(てんぽ)あ

り、東北では五所川原

と仙台の2店舗のみ。

黒糖(こくとう)味の

タピオカが入ったドリ

ンクは�種類で、中で

も人気なのが、黒糖ミ

ルクティーだ。味はも

ちろん見た目もかわい

い。また、カップのサ

イズや氷の量も選べる

ので、自分好みのタピ

オカドリンクが楽しめ

る。

 海外でも人気のタピ

オカは、キャッサバと

いうイモの一種を使っ

て作られている。ブル

プルでは、本場のタピ

オカドリンクに近づけ

るために、台湾(たい

わん)からタピオカや

茶葉を直輸入して本場

の味を提供(ていきょ

う)。タピオカのもち

もちした食感を味わっ

てもらえるように、で

きあがりからお客さん

に渡(わた)すまでの

時間を早くして、でき

たてを楽しめるように

している。

 同店にはたくさんの

お客さんが訪(おとず)

れ、1時間待ちの人気

ぶり。店長の北村雅則

さん(�)は「お客さん

がたくさん来てくれる

ことにやりがいを感じ

る。チームワークも良

くとても楽しい」と笑

顔で話した。

     

Page 5: しんけんな - Web東奥...動きや風の 向きを事前 に チェックす るだけでな く、 海に来た人 に自分から 声を かけ、どん な人が泳ぎ 来

中学生に指導する小林さん㊧

山内悉瑞(青森市筒井南小5年)

舘田果歩(青森市油川小6年)

山間コースの集団走で、先頭を引っ

ぱるキャプテンの亀田君(手前右)

卓球を教えながら球出しをする齊藤さん

古川先生(右から2人目)が見守る中、練習する卓球部員

 【つがる市穂波小6

年・神柚羽】つがる市

穂波小学校の古川久夫

先生(�)は、穂波小に

ふにんしてきて2年

目で、卓球(たっきゅ

う)部のかんとくだ。

卓球を教える時に気を

つけていることは「ま

ず練習しやすいかんき

ょうを整えること」と

語り、「夏場は熱中症

(しょう)にならないよ

う適度なきゅうけいを

取り、水分ほきゅうを

心がけている」と話す。

 古川先生は部員たち

に「自分たちでいろい

ろ相談しながら考え

て、自主的に練習でき

る選手になってほし

い」と期待する。6年

生部員については「た

よりになるし、下級生

の面どうみも良い。何

より男女とも部員同士

が仲良しだ」と話す。

部活動を通して「心の

強い人になってほし

い」と願いを語った。

 【青森市浪館小5年

・神和花】青森市の沖

館小学校で練習してい

る「沖館ジュニア」と

いう卓球(たっきゅう)

のクラブチームがあ

る。コーチの齊藤正彦

さん(�)は「試合で勝

って喜ぶ子どもたちの

顔を見るのが好き」と

語り、教え子たちに県

で1位を取らせるのが

目標という。

 沖館ジュニアは毎週

土・日曜日に活動して

いて、現在、市内の小

中学生�人が加入して

いる。

 齊藤さんは、中学1

年の時に野球でかたを

いためたことから、中

1の3学期からおよそ

3年間、卓球をやって

いたという。そして�

年前、自分の子どもが

卓球を始めたのをきっ

かけに指導者になっ

た。

 市内のいくつかの小

中学校で卓球を教えて

いたが、�~�年前、

沖館小・中の卓球部の

顧問(こもん)や保護

者の人たちから「クラ

ブチームを作ってほし

い」とたのまれ、沖館

ジュニアを立ち上げた

そうだ。

 沖館ジュニアでは、

齊藤さんのほか、浪館

小卓球部顧問の蠣崎公

毅さん(�)もコーチと

して子どもたちの指導

に当たっている。

五所川原陸上クラブの

生徒たちに囲まれる森

さん(中央)

【写真上】YSアリーナ八戸の外観について説明

する山川さん【同下】今秋にオープンするYSア

リーナ八戸の内部

 八戸市長根屋内スケ

ート場主幹・山川賢二

さん(�)によると、八

戸市は�年に屋内スケ

ート場整備事業に着手

した。�年9月上旬(じ

ょうじゅん)に着工し、

完成まで約4年かかっ

た。敷地(しきち)面積

は約6万2千平方㍍、

建築面積は約2万2千

平方㍍。地上3階、地

下1階建てで高さは約

�㍍、アリーナ(競技

場)の広さは1万4千

平方㍍で、総整備費は

約126億円になる。

 施設(しせつ)の中

心となるスケートリン

クは国際規格の1周4

00㍍、幅(はば)�

㍍のダブルトラックに

なり、トラックの中地

には人工芝(しば)の

フットサルやグラウン

ドゴルフのコートが1

面、バレーボールやバ

スケットボールなどが

行えるコートも2面あ

る。さらに、スケート

初心者向けのサブリン

クが1面、スケートリ

ンク外地にはランニン

グコースもある。

 他にもトレーニング

室や会議室、交流サロ

ンなどのいろいろな設

備がある。アリーナを

取り囲む固定の観客席

は約3千席、アリーナ

全体を活用すると約9

千人が収容(しゅうよ

う)可能となる。オー

プン後初の競技大会と

して今年�月�~�

日、全日本スピードス

ケート距離別選手権

(きょりべつせんしゅ

けん)大会が開催(か

いさい)される。

 YSアリーナ八戸の

今後について、山川さ

んは「八戸まちなか広

場『マチニワ』のように

市民のみなさんが気軽

に利用できる新しい交

流の場として利用して

もらいたい」と話した。

 【つがる市柏小5年

・工藤寧々】五所川原

陸上クラブは、五所川

原市の三輪小学校で毎

週土曜日に活動してい

る。現在は小学1~6

年生�人が入会してい

て、楽しそうに練習を

している。

 同クラブでコーチを

つとめる森紀彦さん

(�)は「学生の時から

陸上競技をやってい

て、好きな陸上を仕事

としてやってみたかっ

たから」と指導者にな

った理由を語る。陸上

の指導を続けて�年。

「生徒が試合で良い結

果を出すことと、生徒

が楽しく練習をしてい

るのを見ることが楽し

い」という。指導する

時は「子どもたちがけ

がをしないように、そ

して具合が悪い子がい

ないか」気を付けてい

るそうだ。

 森さんは青森市の青

森総合スポーツクラブ

でも陸上を指導してい

る。「最近陸上をやる

子どもたちが少なくな

ってきているので、も

っと多くの子どもたち

に陸上をやってみたい

と思ってほしい」と願

いを語った。

 【八戸市根城小5年・源新裕明】

2019年秋にオープンする八戸市

長根の屋内スケート場「YSアリー

ナ八戸」は、長年親しまれてきた長

根リンクの老朽化(ろうきゅうか)

により造られた。氷都八戸の新しい

シンボルとして活用が期待される。

 【十和田市ちとせ小

5年・根岸真結】十和

田市なぎなた協会会長

で、小学生から一般(い

っぱん)までを指導し

ている小林輝子さん

(�)は、元三本木高校

体育科の教諭(きょう

ゆ)。もともと新体操

(しんたいそう)が専

門(せんもん)だった

小林さんが、なぎなた

を始めたのは1972

年のこと。なぎなたが

国体種目に決まった時

に、学び始めたという。

初めて経験するなぎな

たは、新しい発見も多

く、楽しくて全国の講

習会に出向いて夢中で

なぎなたを学んだとい

う。

 同校では1980年

に、女子の体育でなぎ

なたが必修となった。

卒業生たちは「武道は

初めてだったけど、礼

儀(れいぎ)を学べた

し『面! すね!』と

声を出してなぎなたを

振(ふ)るのは楽しか

った」、「相手と心を

合わせてきれいに技が

決まると気持ちよかっ

た」、「運動は苦手だ

ったが、なぎなたの授

業は楽しくて大好きだ

った」などと当時を振

り返る。

 現役で活躍(かつや

く)し続ける小林さん

は、元気の秘けつにつ

いて「人と接すること。

人の成長や進化に出合

うことで、エネルギー

をいただいている」と

語り、「なぎなたの魅

力(みりょく)は全て

を忘れて一点集中でき

るところ。夢は生涯(し

ょうがい)現役でなぎ

なたを続けること」と

笑顔で話した。

 【野辺地町野辺地小

5年・島谷粋明】野辺

地町の野辺地小、若葉

小、馬門小の3校のス

キー部が一体化し、本

年度発足した「野辺地

クロスカントリースキ

ークラブ」が7月�~

�日、町内で合宿を行

い、部員�人がトレー

ニングに汗(あせ)を

流した。

 昨年度まで3校の各

スキー部は別々に活動

を行っていたが、本年

度から新たな組織で活

動をスタートさせた。

現在の部員数は1~6

年生�人。

 合宿2日目の7月�

日は同町の烏帽子岳で

登山を行い、選手みん

なで声を掛(か)け合

いながら山頂(さんち

ょう)を目指して歩き、

チームの友情と絆(き

ずな)を深めた。最終

日の�日は1周3㌔の

山間コースを低学年は

5周、中学年6周、高

学年は7周する耐久

(たいきゅう)レース

を行い、参加者全員が

完走した。

 コーチの尾駮直人さ

ん(�)は「今年はチー

ムづくりが大きな課

題。一致(いっち)団

結してクラブを盛(も)

り上げていきたい」と

真剣(しんけん)な表

情で語った。

 キャプテンの亀田華

来(はく)君(�)=馬

門小6年=は「3校合

同のクラブになり仲間

が増えた。みんなをま

とめ、クラブチームと

して、また個人として

も成長できるようにこ

れからもがんばってい

きたい」と力強く語っ

た。

 同クラブは今後、町

内外のマラソン大会や

スキー大会に参加し、

リレーや個人種目での

上位入賞を目指す。

                       

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右から佐藤飛龍君、東璃咲さん、赤平柚杏さん、伊藤思里さん

右から伊藤海優さん、柏谷咲花さん、三浦璃空君、伊藤紗雪さん

とう

ゆう

伊藤 海優さん

 竜飛をPRするため、

見出しや大事な言葉をカ

ラフルに目立たせるよう

にがんばった。

かしわや

さい

柏谷 咲花さん

 調べたことをまとめて

書くのが大変だった。見

た人が三�に来てくれた

らうれしい。

うら

三浦 璃空君

 見てほしいところをカ

ラーペンでなぞるなど、

きれいに色分けする作業

がむずかしかった。

とう

伊藤 紗雪さん

 おすすめの場所や食べ

物など、みんなで考え協

力しながら、いい新聞を

つくることができた。

東奥こども新聞係では、小学生のみなさんが作った楽しい新聞を探しています。情報をお寄せください。東奥こども新聞係 電話017・739・1106

じぇっと

佐藤 飛龍君

 階段国道部分を担当。

362段あるなど、調べ

るうちに驚(おどろ)きと

発見がたくさんあった。

あずま

東  璃咲さん

 町の紹介をしながら、

写真をどういうふうに配

置するかなど、きれいに

見せる工夫をした。

あかひら

あん

赤平 柚杏さん

 どう書いたら、観光客

が来てくれるかを考えな

がら制作した。町の良さ

を伝えられたと思う。

とう

こと

伊藤 思里さん

 字の大きさに気を付け

ながら記事を書いた。大

好きな三�に観光客が増

えてほしい。

 海に山に豊かな自然に囲まれた外ケ浜町の

三�小学校(傳法尚弘校長)。全校児童�人しょう き ぼ

の小規模校で、先生も子どもたちもみんながじ まん

仲良し、笑顔が絶えない明るさが自慢です。み りょく

大好きな町の魅力を知ってほしいと、6年生

8人が、4人ずつのグループに分かれて壁新ちょう せん

聞づくりに挑戦しました(実物の大きさはた

て109㌢、横�㌢)。

 赤平柚杏さんらのグループは、「三�観光かい だん たっ ぴ さき

新聞」と題し、階段国道や竜飛埼灯台などおかい せん てい きょう

すすめの観光地や、海鮮料理を提供する地元

で評判の飲食店など、写真をちりばめながらしょう かい

紹介。文字の大きさに気を付けて、見やすく

読みやすい紙面づくりを心がけました。

 三浦璃空君らのグループは「すごいよ!! 

みんまや!!新聞」を題字にした新聞を作りま

みなもとのよし つね

した。源義経伝説が残る義経寺や�石にスポ

ットを当て、資料を調べながら分かりやすく

まとめました。三�自慢の本マグロはインパ

クトのある写真を使って説明、見出しはカラ

フルな色でメリハリをつけ、読者の目を引く

よう工夫を加えました。どちらの新聞も、地つ

元愛がぎゅっと詰まった力作に仕上がってい

ます。

 同校では日ごろから、体験したことを作文じっ せん

や新聞にまとめる取り組みを授業で実践して

います。たん にん

 担任の水谷弘志先生は「子どもたちだけの

力で楽しく自由に作ってもらいました。予想

以上の出来栄え。まとめる力が年々アップし

ている」と児童たちの成長ぶりに目を細めて

いました。

     

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あい さか ゆ き

相坂 佑姫 (むつ市第一田名部小6年)あさ り こ はく

淺利 虎白 (青森市沖館小6年)いし た ゆう ま

石田 悠馬 (十和田市三本木小5年)い とう さ え

伊藤 紗英 (むつ市第二田名部小6年)おい く ぼ

老久保ひなた (三戸町杉沢小6年)おお つか ち ほ

大塚 千穂 (八戸市多賀台小5年)おお ぶち そ ら

大渕 蒼空 (つがる市穂波小5年)お ざき ゆう か

尾崎 柚果 (十和田市三本木小6年)か さい とも み

�西 智海 (つがる市穂波小6年)かた おか そら

片岡  空 (五所川原市東峰小6年)かた おか りく

片岡  陸 (五所川原市東峰小6年)か とう り の

加藤 梨乃 (青森市泉川小5年)かな や この か

金谷 心花 (青森市筒井小6年)きく た

菊田めりあ (青森市浪打小5年)きた やま れい

北山  礼 (青森市三内西小5年)く どう ね ね

工藤 寧々 (つがる市柏小5年)く どう りん

工藤  凛 (青森市浪館小6年)げん しん ひろ あき

源新 裕明 (八戸市根城小5年)さい とう み ゆう

齋藤 実柚 (青森市浪館小6年)さくら だ ゆ い

櫻田 結衣 (青森市浜田小5年)さ さ き ま お

佐々木麻緒 (つがる市稲垣小5年)さ さ き め い

佐々木萌衣 (つがる市穂波小6年)ささ もり は づき

笹森 葉月 (つがる市穂波小6年)さ とう みずき

佐藤  瑞 (青森市長島小6年)しま や し もん

島谷 志門 (つがる市柏小5年)しま や ただ あき

島谷 粋明 (野辺地町野辺地小5年)じん のど か

神  和花 (青森市浪館小5年)じん ゆず は

神  柚羽 (つがる市穂波小6年)しん ぬま だて

新沼舘ゆあ (八戸市大久喜小6年)すが わら あり さ

菅原 有紗 (中泊町武田小6年)すぎ もと の

杉本よし埜 (八戸市根岸小6年)たて だ か ほ

舘田 果歩 (青森市油川小6年)たね いち こと み

種市 琴美 (三沢市木崎野小6年)た むら ゆ ら

田村 優來 (つがる市稲垣小5年)つ しま ゆ め

對馬 優愛 (青森市浪館小5年)て づか あや か

手塚 彩花 (青森市浪館小6年)とき た なな み

時田 七海 (青森市大野小6年)なか むら あ や か

中村彩矢香 (八戸市大久喜小6年)な ら あい ら

奈良 愛來 (青森市大野小6年)な ら そう た

奈良 颯大 (弘前市時敏小6年)なり た ゆ か な

成田柚歌捺 (つがる市柏小5年)にい おか か れん

新岡 花連 (つがる市穂波小6年)にい おか ひろ と

新岡 大翔 (つがる市穂波小6年)ね ぎし ま ゆ

根岸 真結 (十和田市ちとせ小5年)ね じょう そう すけ

根城 壮輔 (三沢市三沢小6年)の ざき

野崎さくら (つがる市穂波小6年)はし もと ゆう か

橋本 有香 (十和田市三本木小6年)は せ がわ ここ な

長谷川心響 (つがる市穂波小6年)は せ がわ ま お

長谷川舞桜 (つがる市穂波小6年)ふく し あゆ と

福士 歩人 (青森市泉川小5年)ふく だ ひろ うみ

福田 大海 (佐井村佐井小5年)ふじ た ま な

藤田 茉那 (八戸市根岸小6年)まえ だ かん な

前田 栞菜 (深浦町修道小6年)まえ だ とも き

前田 知輝 (深浦町修道小5年)まつ おか なお き

松岡 直輝 (八戸市八戸小6年)まつ だ せい おう

松田 成央 (十和田市藤坂小6年)み かみ め い

三上 愛結 (青森市泉川小5年)み かみ ゆめ か

三上 夢可 (つがる市柏小5年)みや うち のぞ み

宮内 希実 (十和田市三本木小6年)や しま

八島さくら (弘前市豊田小6年)やま うち こと み

山内 悉瑞 (青森市筒井南小5年)わ だ あや ね

和田 綺音 (青森市浪打小6年)

アンケートに答えてくれたクラスメートたち

 【つがる市柏小5年・

島谷志門】周囲が田んぼ

や、りんご畑に囲まれて

いる、つがる市の柏小学

校。全校児童265人の

明るく楽しい学校だ。将

来(しょうらい)なりた

い職業について、同小の

児童�人を対象にアンケ

ートを行った。

 回答した中で一番多か

ったのが、スポーツ選手

と指導者で、9人だった。

そのうち6人が男子で、

国内のスポーツ選手が世

界でたくさん活躍(かつ

やく)している姿(すが

た)を見て、あこがれを

持つ人が多くいた。

 2位は、動画を投稿(と

うこう)して広告収入(し

ゅうにゅう)を得るユー

チューバーで5人だっ

た。自分の好きなことを

生かしてお金を稼(かせ)

ぎたいという回答が目立

った。

 3位は、パティシエと

会社員でそれぞれ同人数

の4人。菓子(かし)職

人のパティシエは、お菓

子好きな女子からの回答

が多かった。ほかには、

歌手、声優(せいゆう)、教

師、技術者、書店員などさ

まざまな回答があった。

 アンケート結果を見た

同校の神彰彦校長(�)は

「夢を持っている人は輝

(かがや)いています。

ぜひ夢を追いかけてくだ

さい」と語った。

泉川小の音楽集会ではく力の歌声をひろうする全校児童

説明会の参加者に部活動を紹介する生徒たち

浜田小で保護者と話す小笠原さん

開校当時の大野小の航空写真

 【青森市大野小6年・時田七海】

青森市の大野小学校は今年、創立

(そうりつ)�周年をむかえた。

児童数は7月�日現在で571人

(�クラス)。藤森照秋校長(�)

は「いつの時代においても、子ど

もたちの笑い声が校舎内にひび

き渡(わた)る教育が永遠に続く

ことを願っている」と笑顔で語

る。

 大野小は「知恵(ちえ)深く 

やさしく 強い 大野の子」を教

育目標に掲(かか)げ、「知・徳

・体」のバランスを意識した学校

教育を進めている。

 学校が創立したのは1980

(昭和�)年4月1日。当時の児

童数は788人(�クラス)で、

創立�周年をむかえた�年は89

8人(�クラス)、�周年の�年

は710人(�クラス)、�周年

の2009年は816人(�クラ

ス)と増えたり減ったりしている。

 藤森校長によると、開校当時は

学校周辺が整備されておらず、ま

わりは田んぼと畑ばかりだった。

その後、住宅地(じゅうたくち)

やショッピングセンター、大型店

ができたため周辺の人口が増え、

児童数も増えたが、最近は少子化

のえいきょうで減ってきている。

 校歌は1981年2月�日に作

られた。藤森校長は、校歌の結び

の歌詞(かし)「かおれ 四季の

風 美しく」について「生まれも

能力も適性もすべてがちがって当

たり前の児童は、季節にたとえれ

ば春夏秋冬のようにそれぞれ美し

く、かけがえのないもの―という

教育理念を表している」と説明。

「これからも開校当時のこの理念

を忘(わす)れずに、地域(ちい

き)住民と保護者と教員が一緒

(いっしょ)になって、子どもた

ちのための教育を行いたい」と語

った。

 大野小は�月6日、同校で�周

年記念式典を開く。

ユーモラスな話で周囲を和ませる秋元校長

学校だよりを作成する菊池校長

優しく笑顔で接してくれる坂本先生

三上愛結(青森市泉川小5年)

 【十和田市三本木小

6年・橋本有香】十和

田市の県立三本木高校

付属中学校(岩川亘宏

校長)で7月�、�日、

同中の受験希望者向け

に説明会が行われた。

同中は県内公立校で初

めての併設(へいせつ)

型中高一貫(いっかん)

校で、今年�年目を迎

(むか)えた。1学年

�人と少人数だが、6

年間を見通した授業を

行うことで、さまざま

な分野で活躍(かつや

く)できる生徒の育成

を目指す。

 説明会では、同中の

生徒たちが進行の全て

を担当(たんとう)。

学級での話し合いがと

ても活発であること

や、英語と数学は少人

数制の授業で質問しや

すい環境(かんきょう)

にあることなど、同中

の特色を生徒たちが寸

劇(すんげき)で披露

(ひろう)した。また、

参加した小学生を交え

ての学校クイズや、活

動紹介(しょうかい)

なども行われ、参加者

に「文武両道でたくさ

んの可能性を伸(の)

ばすことができる」と

PRした。

 学校紹介部門長の工

藤大夢さん(�)は「付

属中は生徒全員が活発

で生き生きしている。

とても良い学校なの

で、ぜひ受験してほし

い」と語った。生徒会

長の佐伯道玄さん(�)

は「初めての中学受験

は緊張(きんちょう)

すると思うが、自信を

持つことが大切」と話

した。

 同中では本年度、�

月�日に入学者を選抜

(せんばつ)する適性

検査、�月1日に面接

を実施(じっし)し、

県内のいろいろな地域

(ちいき)から小学生

が受験に挑(いど)む。

 【青森市浜田小5年・櫻田結衣】青森県スクールカウンセラーの小笠原

美知子さん(�)は、スクールカウンセラーの仕事を始めて�年目。現在、

明の星短期大学(青森市)学生相談員と浜田小学校など青森市内5小中学

校のスクールカウンセラーとして活動している。「小さな相談から大きな

悩(なや)みまで、気軽に聞かせてほしい」と呼(よ)びかけている。

 小笠原さんによる

と、親からの相談内容

は不登校に関すること

が多い。子どもからの

相談で多いのは友達関

係だ。

 小笠原さんはスクー

ルカウンセラーとして

「その人(相談者)の

ことを分かろうとする

ことを心がけている」

という。

 相談者の子どもは、

言いたくないことは言

わなくてよいし、ひみ

つは守る。だが相談内

容によっては先生や親

に言わなくてはならな

いことがあるという。

そういう時は、相談者

がそのことに同意して

から伝えるようにして

いる。「休み時間やほ

うか後、ろうかを歩い

ている時など気軽に声

をかけて」と笑顔で話

す。

 スクールカウンセラ

ーに相談したいけれ

ど、近くにいなくて相

談できない子どもはど

うしたらいいのか。小

笠原さんは「そんな時

はまず身近な人、たと

えば家族や先生に話し

てみるのもいい」とア

ドバイス。

 そして「困(こま)

っていることや悩んで

いることをだれかに話

すだけで心は軽くなる

もの。自分のことを分

かってくれる人はきっ

といます」と話してい

た。

 【深浦町修道小6年

・前田栞菜】深浦町大

戸瀬中学校(生徒数�

人)の校長室の壁(か

べ)には、「夢なき者

に成功なし」という吉

田松陰の言葉が貼(は)

られている。秋元辰一

校長(�)は「子どもた

ちに夢を持って、一生

懸命(けんめい)頑張

(がんば)ってもらい

たい。そのために子ど

もたちが失敗をこわが

らず、何事にも挑戦(ち

ょうせん)してくれる

ように、先生方には子

どもたちを教え導くよ

うにとお願いしてい

る」と語る。

 秋元校長は、音楽大

学へ行ってオーケスト

ラの演奏家(えんそう

か)になるのが夢だっ

たという。しかし父親

から「地元に帰ってき

て自分の好きな音楽を

子どもたちに教えるの

も価値(かち)がある

ことだよ」と言われ、

中学校の音楽の先生に

なったそうだ。

 校長の仕事は、先生

たちの相談に乗ること

や、学校に送られてき

た文書に目を通すこ

と、先生に仕事を割

(わ)りふりすること

などだ。また、生徒の

教育活動や授業を頑張

っている姿(すがた)

をちゃんと見ること、

学校の環境(かんきょ

う)整備などを日々心

がけている。

 わたしの兄で同校2

年の前田悠人(�)は

「校長先生は毎日学校

の掃除(そうじ)をし

ていて感心する。元気

で優(やさ)しくて、

お話がとてもユーモラ

ス。学校生活が楽しい」

とうれしそうに話す。

 秋元校長は「大戸瀬

の子どもたちは、自分

の子どものようにかわ

いい。あいさつができ

る子どもになってほ

しいので、自分から大

きな声であいさつをし

ている」と笑顔で語っ

た。

 【深浦町修道小5年

・前田知輝】「『あい

さつは心の鏡』。元気

なあいさつ、さわやか

な笑顔で一日の学校生

活を頑張(がんば)っ

てほしい。全校児童�

名が元気のよいあいさ

つをしながら、人に優

(やさ)しく、たくま

しく、自分の夢や目標

に向かって、一生懸命

(けんめい)に頑張る

学校にしたい」と語る

のは、深浦町修道小学

校の菊池久美子校長

(�)だ。

 修道小は深浦町の北

側にあり、校舎の窓(ま

ど)からは日本海が見

える。また近くには日

本一の大イチョウの木

があり、菊池校長はそ

んな環境(かんきょう)

が好きだという。「学

校にとても協力的な地

域(ちいき)の人たちや

6年生と一緒(いっし

ょ)に、朝のあいさつ運

動を実施(じっし)し

ている。子どもたちが

元気にあいさつする様

子を見ると安心し、ち

ょっと元気がない場合

は心配になる」という。

 同校では、児童会が

中心となって「なかよ

しタイム」など楽しい

集会活動を行ってい

る。「全校児童はみん

な仲良しで優しい子ど

もばかり。子どもたち

が学校生活でたくさん

の活動や学習ができる

ように、教育活動を整

えて、今後も子どもた

ちの成長を見守りた

い」と笑顔で語った。

 【青森市泉川小5年

・三上愛結】青森市浪

館泉川にある泉川小学

校は、今年7月現在で

全校児童数が788人

と県内一の小学校だ。

1975年の創立(そ

うりつ)から�年をむ

かえたが、なぜこんな

に児童数が多いのだろ

うか。長内宏明校長

(�)は「学区内に大野

ニュータウンができ、

そこに引っ越(こ)し

て来る人が増えたから

ではないか」と理由を

語る。

 5年3組担任(たん

にん)の坂本知美先生

(�)は、児童の人数が

多くて良い点について

①たくさん友達ができ

る②エネルギーがある

から行事が盛大(せい

だい)でにぎやかにで

きる③仲間がたくさん

いるから切磋琢磨(せ

っさたくま)して力を

伸(の)ばすことがで

きる―など、さまざま

という。人数が多くて

大変なことは、教室や

遊ぶ場所に余裕(よゆ

う)がないことや、学

校全体で行動する時に

多少時間がかかること

などがある。

 県教育委員会などの

資料によると、青森市

内の小学校の児童数は

2015年度、浜田小

がトップだったが、�

年度からは泉川小が児

童数701人で市内ト

ップになった。県内で

見ると、�年度までは

八戸市の白山台小が児

童数トップだったが、

�年度に白山台小から

西白山台小が分離(ぶ

んり)・新設されたた

め、泉川小がトップに

なった。泉川小の児童

数はあと数年がピーク

で、その後は減ると予

想されている。

 【つがる市穂波小6

年・長谷川心響】つが

る市の穂波小学校(桑

村哲二校長)に今年の

春、転任してきた坂本

寿美子先生(�)は3年

生の担任をしている。

 小学生のころの夢

は、学校の先生になる

ことだったという坂本

先生は、とても優しく、

いつも笑顔で話してく

れる。

 クラブ活動ではバド

ミントン、委員会活動

では放送委員会に取り

組み、全校の児童と関

わっている。

 教師としていつも心

がけていることは、笑

顔で子どもたちに接す

ることだという。注意

するときは、人として

大切なことや、これか

ら生きていくうえで必

要なことを伝えたいか

らだそうだ。同小では

先生と子どもたちの距

離(きょり)が近く、な

んでも話せるのが魅

力(みりょく)。坂本先

生は「子どもたちから、

たくさんの元気がも

らえる」と笑顔を見せ

る。

 坂本先生は「穂波小

のみんなは、明るく素

直な子どもたちでとて

もかわいい。毎日学校

に来るのが楽しみ」と

話した。

                       

Page 8: しんけんな - Web東奥...動きや風の 向きを事前 に チェックす るだけでな く、 海に来た人 に自分から 声を かけ、どん な人が泳ぎ 来

店内で作業をする三浦さん

フェルト製のお弁当セ

ットなどたくさんの手

作りおもちゃが売られ

ている「くれよん」

ピアノのレッスンを受ける生徒

ペットボトルロケット大会に参加したクラブ員、保護者、指導員

絵本の読み聞かせを楽しむ園児たち

七夕のお茶会で、子どもたちにお茶をたてた水島和子さん

出来上がった作品を前に笑顔を見せる生徒と塚本先生㊧

鳳至真貴園長

小野和子所長

 店主三浦順平さん

(�)は、本好きだった

ため東京都内と青森市

で長い間、書店に勤(つ

と)めた。その後20

15年�月に青森市古

川に古書らせん堂を開

き、昨年�月に今の場

所に店を移した。

 三浦さんは「本は一

つの入れ物。本を書い

た人の考えが絵や文字

として中に詰(つ)ま

っている。その入れ物

を開けるのが、本が好

きな人だ」と、本の魅

力(みりょく)を話す。

本そのものの美しさも

魅力といい、三浦さん

自身も、古本屋めぐり

をするのが好きとい

う。

 「普通(ふつう)の

書店には今の本しかな

いけれど、古書店には

昔の本や品切れになっ

た本もあって、知らな

い本に出合えるワクワ

ク感がある。お客さん

が『探(さが)してい

た』と(目当ての本を

見つけて)喜んで買っ

ていってくれるのがう

れしい」と語った。

 【青森市長島小6年・佐藤瑞】青森市新町に

ある「古書らせん堂」の店内には、主に小説や

詩集、美術関係の本がずらりと並(なら)んで

いる。店内に置かれた本は約1万冊(さつ)あ

り、店主が好きなジャンルの本ばかりだ。古書

以外にも、小さな出版社を応援(おうえん)し

ようと新しい本も置いている。お目当ての本を

探(さが)して県外から来るお客さんもいる。

 【五所川原市東峰小

6年・片岡空】五所川

原市少年少女発明クラ

ブは、2000年2月

に設立され今年で�年

目をむかえた。

 このクラブはさまざ

まなものづくりに挑戦

(ちょうせん)し、科

学する楽しさや面白さ

を学ぶクラブで、これ

までの修了生(しゅう

りょうせい)はのべ5

56人もいる。本年度

は小学3年から中学2

年までの計�人が、4

月から1年間活動に参

加する。クラブの指導

員は、学校の先生や退

職された先生などが�

人いて、ボランティア

で子どもたちにていね

いに指導している。

 本年度の活動内容

は、ペットボトルロケ

ット作り、竹とんぼ作

り、消しゴム版画作り、

いもむしロボット作

り、銅板レリーフ作り

のほか、ドローン体験、

科学の夢の絵コンテス

トへの応募(おうぼ)、

ロボットコンテスト大

会への参加など、内容

はもりだくさんだ。

 6月�日に五所川原

市の北斗(ほくと)グ

ラウンドで行われたペ

ットボトルロケット大

会では、100㍍を超

(こ)える大飛行がた

くさん見られ、とても

もりあがった大会とな

った。

 クラブの会長を務め

る福士寛美さん(�)は

「子どもたちがものづ

くりに挑戦し、喜びを

実感することが、きっ

と明日からの心身の成

長への強みになると信

じている」と語った。

 またクラブ員OBの

木村昴さん(五所川原

高校1年)は過去に県

内の大会でロボコン大

賞を受賞し、全国大会

にも2度出場した経験

をもつ。卒業後もとき

どき活動の手伝いにき

ていて、「このクラブ

で学んだ多くのことを

後輩(こうはい)に伝

えたい」と語った。

 【中泊町武田小6年

・菅原有紗】五所川原

市一ツ谷にあるいけば

な小原流の華道(かど

う)教室には、塚本悦

子先生(�)の指導のも

と、�人の生徒が稽古

(けいこ)にはげんで

いる。8歳から�歳ま

での老若(ろうにゃく)

男女や外国人がおり、

それぞれの段階(だん

かい)に応じて技法や

表現方法を学び、花を

生けている。

 最年少のつがる市柏

小3年の中村瑳里さん

(8)は、1年生のとき

に華道を始めた。「お母

さんが小原流の教授だ

ったので、やってみた

いと思いました。お母

さんよりも上手になり

たい」と笑顔で話した。

 瑳里さんと並(なら)

んで花を生けていた、

トリニダード・トバゴ

共和国から日本に来て

2年になる、マリア・

パンティンさん(�)。

マリアさんは、同市内

の小・中学校で外国語

指導助手(ALT)と

して勤務(きんむ)し

ており、華道を始めて

3カ月だという。「日

本の文化にとても興味

があります。まず茶道

を習って、次に華道に

チャレンジしました。

華道が一番好きです」

と瞳(ひとみ)を輝(か

がや)かせていた。

 塚本先生は、「いろ

んな人と出会えて、お

花のことについてお話

しできることが楽し

い」と優しく語る。先

生も生徒も、お花を生

けるまなざしは真剣

(しんけん)そのもの。

日本の伝統文化の一つ

華道は、着実に受けつ

ながれている。出来上

がった作品を前に笑顔

があふれていた。

 【八戸市根岸小6年

・藤田茉那】八戸市の

八戸ポータルミュージ

アムはっち4階にある

「おもちゃハウスくれ

よん」は、就学(しゅう

がく)前の子ども向け

おもちゃの店だ。子育

て中の母親や子育てを

終えた女性らが縫(ぬ)

った手作りの布製おも

ちゃ、スタイなどベビ

ー用品がたくさん販売

(はんばい)され、プ

レゼントとして買って

いくお客さんが多いと

いう。

 くれよんを運営する

同市のNPO法人はち

のへ未来ネット代表の

平間恵美さん(�)によ

ると、同ネットは子ど

もと親が希望と安心感

を持って幸せにくらせ

る地域(ちいき)づく

りを目指している。く

れよんは「お母さんた

ちが家で仕事をしてお

金を得ることで、社会

とつながっていけるよ

うに」(平間さん)と、

2012年夏にオープ

ンした。

 約9・9平方㍍の店

内には、300個以上

の商品がならんでい

る。そのほとんどは、

布のおもちゃのパーツ

をぬい合わせるソー

イングスタッフと、オ

リジナルの布小物作家

の女性約�人による手

作り品。同ネットは、作

業の対価として売上金

の一部を女性たちに支

はらっているという。

 パズルなどの木製お

もちゃは、市内の障害

者施設(しょうがいし

ゃしせつ)の人たちが

作っている。

 人気商品は、フェル

ト製(せい)のままご

とセットやお弁当セッ

ト、伝統工芸品の八幡

馬(やわたうま)の形

をした木製のプルトイ

(引き車)「子馬(こ

ま)ちゃん」などだ。

 店名には、親も子ど

もも、そしておもちゃ

の作家もいろいろな

「色」(個性)があっ

ていいよ―という意味

がこめられている。く

れよんのスタッフ、小

平るり子さん(�)は

「子どもたちが安全に、

楽しく遊べるおもちゃ

づくりを心がけてい

る」と話していた。

 【つがる市穂波小6

年・野崎さくら】五所

川原市の「いとか学園」

(水島康雄園長)は、

五所川原システム合同

会社が運営する民間学

童保育施設(しせつ)

である。昨年7月�日

にオープンし、学校の

ほうか後や土曜日、長

期休みにたくさんの小

学生が利用している。

 いとか学園では月1

回、子ども食堂が開か

れる。メニューは季節

に合ったものが用意さ

れ、7月6日は冷やし

うどんだった。アレル

ギーがある人のことを

考え、トッピングを選

ぶことができる。また

この日はお茶会が開か

れ、子どもたちはいと

か学園会長の水島和子

さん(�)がたてたお

茶と手作りのお菓子

(かし)を味わい、楽

しい時間をすごした。

 学園で子どもたちは

自由に遊んだり、宿題

をしたりできる。工作

で自分だけのオリジナ

ル作品を作ることもで

きる。五所川原市南小

の坂本優宇さん(9)

は「工作でプラネタリ

ウムを作って楽しかっ

た」、中泊町薄市小の

中井梨緒さん(�)は

「ピアノがひけて楽し

い」と話していた。

 園長の水島さん(�)

によると、いとか学園

の名前の由来は命の

「い」、尊(とうと)

びの「と」、輝(かが

や)くの「か」からと

ったそうで「一人一人

が命を大切にして輝い

てほしいから」と語る。

たくさんの子どもたち

に利用してもらえるよ

うにチラシを作って新

聞に折り込(こ)んで

いるほか、学校の前で

配布しているそうだ。

 【青森市浪打小5年・菊

田めりあ】青森市浪打にあ

る青森明の星短期大学付属

音楽教育研究所は、今年で

創立(そうりつ)�周年を

迎(むか)えた。1947

年に開設された青森明の星

高等女学校のピアノ教室が

始まりで、シスターのジゼ

ール・ドルイン先生が初代

所長を務めた。

 幼稚園(ようちえん)の

年中児から高校3年生まで

約�人がピアノを学んでい

る。6人の先生たちは、生

徒一人一人を大切にするこ

とを心がけているという。

このため、生徒たちにとっ

て研究所は、自分の第二の

家のように安心してすごせ

る場所になっているよう

だ。

 今までの卒業生は約15

00人で、その中には世界

的に有名なシンガー・ソン

グライターの矢野顕子さん

がいる。

 現在の所長の小野和子さ

んは「ピアノのいいところ

は、いやなことがあっても

ピアノをひけば気分転換

(てんかん)になる」と話す。

 現代の子どもたちはスマ

ートフォンやゲーム機を使

って遊ぶことでコミュニケ

ーションをとることが多い

とされる。小野さんは「仲

間たちといっしょに音楽を

かなでることは豊かな感性

や心が育つすばらしいこ

と。子どもたちには音楽に

たくさんふれてほしい」と

語った。

 研究所は毎年、明の星ホ

ールでピアノ発表会を開い

ている。今年は�月�日に

「ロマン派(は)の作曲家」

というテーマで開かれると

いう。小野さんは「ぜひた

くさんの人に聴(き)きに

来てほしい」と語った。

 【つがる市柏小5年

・成田柚歌捺】つがる

市にある「かしわこど

も園」には、135人

の園児が通っている。

園長の鳳至(ふげし)

真貴さん(�)をはじ

め、�人の職員が働い

ている。

 1964年に柏村

(当時)の保育所とし

て開所し、2010年

から社会福祉(ふくし)

法人柏友会(はくゆう

かい)が運営している。

�年には「幼保連携型

(ようほれんけいがた)

認定(にんてい)かし

わこども園」となった。

 鳳至さんによると、

同園が保育をする中で

最も大事にしているこ

とは「子どもたちが心

も体も元気に楽しく過

ごせること」「いろい

ろなことに興味や関心

を持つこと」「仲間と

いっしょに活動できる

こと」だという。

 1年間の中で最もい

そがしい時期が4月

で、入園・進級した園

児たちが新しい環境

(かんきょう)になれ、

安心して落ち着いて過

ごせるようになるまで

だという。卒園式、運

動会、発表会などの前

にもいそがしくなるそ

うだ。全職員が心がけ

ていることは「事故に

あわないよう安全に気

をつけること。その中

で子どもたちが楽しく

過ごせる活動にするこ

と」という。

 保育教諭(きょうゆ)

になるためには何が必

要か。鳳至さんは「ま

ず、子どもが好きであ

ること。学校で保育の

勉強をして資格をとる

こと。自分がいろいろ

なこと、楽しいことを

体験すると良い。あと

できっと役に立つ」と

答えた。

 「これからの子ども

たちに一番必要なこ

と」についてたずねる

と、鳳至さんは「興味

のあることに失敗をお

それず挑戦(ちょうせ

ん)してほしい。仲間

といっしょに相談しな

がら挑戦することもい

い。その積み重ねが小

学校でも役に立つは

ず」と語った。

     

Page 9: しんけんな - Web東奥...動きや風の 向きを事前 に チェックす るだけでな く、 海に来た人 に自分から 声を かけ、どん な人が泳ぎ 来

地場産品で三戸町の魅力をPR

する五十嵐さん㊧と船場さん

青森県地場セレクトおすすめのサバ缶バーを紹介(しょうかい)する中山さん

青森らしさを表現したフードコート

ホップの試験栽培に取り組んでいる奥本さん

ビール作りに使わ

れるホップの花

「あおもりおまもり手帳」を

手に「災害から県民の命を守

りたい」と話す鳥山さん

福田大海(佐井村佐井小5年)

笑顔で取材に答えるディクソ

ンさん㊧と通訳の平野さん

手間ひまかけて栽培した自まん

のスイカを持つ祖父・新岡光治

 【青森市大野小6年

・奈良愛來】災害から

県民の命を守るため、

県は2018年9月、

防災ハンドブック「あ

おもりおまもり手帳」

を県内の各家庭に配布

した。災害時の避難(ひ

なん)の仕方や避難所

での過ごし方などが分

かりやすく紹介(しょ

うかい)されている。

 県危機(きき)管理

局防災危機管理課の鳥

山一成さん(�)による

と、内閣府(ないかく

ふ)の調査では、青森

県民の防災に関する意

識は全国と比べて高く

ないという。

 �年3月の東日本大

震災(だいしんさい)

以降(いこう)、県内

で大きな災害は起きて

いないが、地震、大雨、

洪水(こうずい)、台

風といった災害はいつ

起こってもおかしくな

い。そこで、いざとい

うときに自分の身を守

るため、防災意識を高

めてもらおうと、防災

ハンドブックを作った

という。

 県は今年3月から、

家庭での災害備蓄(び

ちく)を推進(すいし

ん)する「みんなで防

災キャンペーン」を行

った。その際、青森市

内のスーパーマーケッ

トでアンケートをした

結果、�%の人が「防

災ハンドブックを家

庭に置いている」と答

え、内容を定期的に読

んでいる人は�%だっ

た。

 鳥山さんは「『あお

もりおまもり手帳』の

ことをぜひ知って、内

容を確認(かくにん)

して友達や家族で話し

合い、防災についても

っと関心をもってほし

い」と語った。

 県防災ホームページ

では、手帳の内容を紹

介したり、防災に関す

る情報をのせたりして

いる。さらに県職員に

よる無料の出前トーク

も行っている。

 米国人のアダム・デ

ィクソンさん(�)は十

和田市で�年間住み、

市内で英会話教室を営

んでいる。十和田国際

交流協会の平野美智さ

んの通訳(つうやく)

で取材に応じたディク

ソンさんは「オリンピ

ックにはさまざまな人

種の人がやってくるた

め、多数の言語のパン

フレットや看板(かん

ばん)の用意が必要だ」

と述べた。

 また「スマートフォ

ンなどで使える『オリ

ンピックアプリ』があ

れば便利なのでは」と

話した。これはディク

ソンさんのアイデア

で、いつ、どこで、何

の競技を行うのかなど

がボタン一つで分かる

ものだ。

 ディクソンさんは

「目的地までどのよう

に行くか、通訳できる

人はどこにいるのかな

どが母国の言語で分か

れば、さらに素晴らし

い。これさえあれば、

母国にいるかのように

過ごせて便利になる」

と話した。

 日本の不便な点につ

いてたずねると、ディ

クソンさんは「日本の

大きな都市はとても混

んでいて道路がせまい

ので、車を運転するの

が怖(こわ)い」と指

摘(してき)した。一

方で「十和田市は道路

が広くて碁盤(ごばん)

の目のようになってい

るので分かりやすい」

と話した。

 ディクソンさんは

「小学生は一番良い

ときだ。創造(そうぞ

う)する力を大切に

育ててほしい。日本に

は良いところがたく

さんある。日本人とい

うことに誇(ほこ)り

をもって」と笑顔で語

った。

 もう1人、十和田市

の外国人指導助手(A

LT)として三本木小

学校で英語を教え、こ

のほど退任したオー

ストラリア出身のゾー

イ・カークランドさ

ん(�)は「日本は海外

と比べ、クレジットカ

ードが使えないとこ

ろが多く、困(こま)

ることがある」と話し

た。

 さらに、日本の子ど

もたちに向けて「外国

人に出会ったら、自分

が海外に行ったときに

何をしてほしいかを考

えて行動しよう」と語

った。

 【十和田市三本木小6年・尾崎

柚果】2020年、東京でオリンピッ

クが開催(かいさい)される。日

本には多くの外国人が来るだろ

う。その時、私(わたし)たちは、

外国人とどう関わっていけばよい

のだろうか。十和田市内の外国人

2人に聞いた。

 【三戸町杉沢小6年

・老久保ひなた】仕事

で訪(おとず)れたこ

とを機に、三戸町が大

好きになったという五

十嵐淳さん(�)は、昨

年夏に仙台から同町に

移住してきた。「町の

人はとても優(やさ)

しく、食べ物がとても

おいしい」と話す五十

嵐さん。しかし、地元

の魅力(みりょく)に

気づいていない町民が

多いことに、もったい

なさを感じているとい

う。

 同町での五十嵐さん

の活動は、インターネ

ットを活用した商品の

輸出や販促(はんそく)

のほか、町の魅力発信

だ。今年1月には「は

るか」という品種のリ

ンゴをタイに輸出し

た。「はるか」を使っ

たりんごジュースの販

売にも携(たずさ)わ

っている。果汁100

%のジュースは、糖度

(とうど)約�度の濃

厚(のうこう)な甘(あ

ま)さと香(かお)り

が特徴(とくちょう)

で、県外からの注文も

多く、人気商品だとい

う。

 このジュースを作っ

ているのが、同町「丸

末農業生産」の船場敏

さん(�)。船場さんは、

リンゴのほかサクラン

ボやトマトなどの農産

物を作り、商品開発や

販売(はんばい)を手

がけている。「五十嵐

さんと仕事をして人脈

が広がり、自分が作っ

た農産物が国外に輸出

できるようになった」

と笑顔を見せる。

 五十嵐さんは「三戸

産のおいしいものがた

くさん売れるように、

応援(おうえん)して

いきたい」と力を込

(こ)め、船場さんは

「自信をもって野菜や

果物を作り、ひと味違

(ちが)ったおいしさ

を世界に届(とど)け

たい」と意気込(いき

ご)みを語った。

 地元産品の販路拡大

(かくだい)に向けて、

今後も2人は協力関係

を深めていく。「農家

の苦労は多いが、考え

方や方法を変えると新

たな発見があり、可能

性がつながっていく」

とうれしそうに話し

た。

 【つがる市穂波小6年・新岡花連】つがる

市屏風山(びょうぶさん)地帯のスイカ、メ

ロンは、とてもおいしいと言われている。

おいしさの秘密(ひみつ)は、夜と昼の

激(はげ)しい気温差にある。私の祖

父母、新岡光治(�)と洋子(�)は、スイ

カとメロンを栽培(さいばい)してい

る。品種は、「ミニ黒太陽」「ひとりじめ」

というスイカと、「ホームラン」「タカ

ミ」というメロンだ。

 スイカやメロンは、毎日世話をしな

ければならず、とても手間がかかると

いう。祖父母が年を取り、重い物を持

つことが難(むずか)しくなってきた

ことから、いまでは小玉のスイカを作

るようになった。今年はスイカ3千個、

メロン4200個を収穫(しゅうかく)

した。

 祖父母は「食べてくれた人が笑顔で

おいしいといってくれるのがうれし

い」と栽培を続ける理由を話した。そ

して「屏風山地帯のスイカとメロンは

とてもおいしいので食べてほしい」と

笑顔を見せた。

 【青森市泉川小5年

・福士歩人】青森市の

青森空港ビルは6月�

日、旅客ターミナルビ

ル2階にフードコート

「フォレストダイニン

グ」をオープンさせた。

同ビル総務部長の田辺

孝志さんによると、こ

れまで同ビルにはフー

ドコートがなく、だれ

でも気軽にくつろげる

場所を提供(ていきょ

う)したいとの思いか

ら新設したという。

 延(の)べ床(ゆか)

面積は350平方㍍。

客席を120席設け、

テーブル席のほか1人

でも利用しやすいよう

カウンター席も用意し

た。また、電源(でん

げん)コンセントを設

置し、だれでも自由に

利用できるようにし

た。フードコートは、

森の中のレストランを

イメージし、リンゴを

かたどったブナコのペ

ンダントライトなど、

青森らしさを表現し

た。

 お店は、カレーが楽

しめる「カフェ709」

や、和食を提供する「あ

じまし亭(てい)」、

青森みそカレー牛乳ラ

ーメンが味わえる「か

わら」の3店舗(てん

ぽ)。どれもこれもお

いしそうで目移りして

しまうが、おすすめは、

青森市民のソウルフー

ド「青森みそカレー牛

乳ラーメン」だ。営業

時間は午前�時から午

後8時半(ラストオー

ダーは午後8時)。

 【佐井村佐井小5年

・福田大海】佐井村で

は今年5月から、花が

ビールの原料となる

「ホップ」と、酸味の

強い果実で知られる

「カシス」の試験栽培

(さいばい)が始まっ

た。関係者たちは新し

い名産品として育てる

ことを目指している。

 ホップ栽培の中心と

なっているのは、村民

たちが結成した「日本

で最も小さくかわいい

漁村づくり推進(すい

しん)プロジェクトチ

ーム」の人たちだ。

 チームリーダーの奥

本太朗さん(�)は「み

んなが話し合った結

果、ホップを栽培して

みることになった」と

話した。いろいろな種

類のホップを村内の海

手と内陸部に植えて、

育ち具合を比べる。い

ずれはクラフトビール

を作ることで、地域を

PRし、人とのつなが

りが増えることを目指

しているという。

 カシス栽培は弘前市

の会社「弘前倉庫」が

取り組んでいる。佐井

村産業建設課長の長島

幸雄さん(�)による

と、弘前倉庫から相談

があり、空いている農

地をカシス栽培のた

めに貸すことになっ

た。

 佐井村では、高齢化

(こうれいか)により農

家も減り、空き農地が

増えている。そうした

なか、広い農地でカシ

ス栽培をするという新

しい取り組みにより、

耕作放棄地(ほうきち)

の解消につながり、景

観も良くなり、地元の

若(わか)い人たちの

仕事の選択肢(せんた

くし)が増えることが

期待されるという。

 【青森市浪館小6年

・工藤凛】青森市の県

観光物産館アスパムで

は、本県の観光情報を

発信したり、県内各地

の食や名産品をはん売

したりしている。

 同館1階に「青森県

地場セレクト」という

店がある。同店では、

ホタテやサバなどの海

産物、リンゴやニンニ

クを使った加工食品な

ど、県内のさまざまな

特産品や、話題の商品

を取りそろえている。

 同店で働く中山ひと

美さん(�)のおすすめ

商品は、八戸沖でとれ

た前沖(おき)サバを

原料にした「八戸サバ

缶(かん)バー」だ。

スタミナ源(げん)た

れや、ゆずこしょう、

トムヤムクンなど、7

種類の味が楽しめる。

中でも1番人気は、ス

タミナ源たれ味だとい

う。「それぞれの味を

食べ比べてほしい」と

話す中山さん。

 同店で取りあつかう

商品は、約200~3

00種類。商品をさが

しに、店で働くスタッ

フが直接、土産店や道

の駅などに足を運ぶこ

とも。店には、観光客

だけではなく、地元の

人も多く来店するとい

う。中山さんは「多く

の人に県産食材の良さ

を知ってもらえたらう

れしい」と話した。

                       

Page 10: しんけんな - Web東奥...動きや風の 向きを事前 に チェックす るだけでな く、 海に来た人 に自分から 声を かけ、どん な人が泳ぎ 来

「生き物を保護するた

めの研究に取り組んで

いる」と話す東さん

佐藤瑞(青森市長島小6年)

笑顔で会話を楽しむ上坂さん㊧と平上さん

ドクターヘリの構造や役割について説明する今さん

「食べ過ぎと運動不足に注意して」と話す野呂先生

薬局で仕事をする相馬さん

 【十和田市藤坂小6

年・松田成央】八戸市

立市民病院の院長兼

(けん)臨床(りんし

ょう)研修センター所

長で医師の今明秀さん

(�)は、救命救急医療

(いりょう)に重要な

役割(やくわり)を果

たしているドクターヘ

リに乗り、多くの患者

(かんじゃ)を救って

いる。

 ドクターヘリの主な

役割は、大けがをした

人や急病になった人が

いると消防から出動要

請(ようせい)を受け

ると、同病院の医師や

看護師(かんごし)を

乗せてすぐに現場に

向かう。一秒でも早く

治療を開始すれば、救

命率の向上やその後の

社会復帰率に大いに

関わってくる。このた

め今さんは「救急現場

での命に関わる応急

処置(しょち)の時間

は限られているので、

大事なところを先に

治療し、大事ではない

ところは後回しにす

る」ことを心がけてい

る。

 ドクターヘリは、時

速200㌔で現場に向

かう。八戸市から十和

田湖まで約�㌔の距離

(きょり)を約�分で

かけつける。救命救急

医療では、119番通

報した市民、通報に対

応する消防機関、病院

の医師、看護師、ヘリ

の機長、検査技師、事

務担当(たんとう)者

らが協力し連携(れん

けい)することが大事

という。

 今さんが医師を目指

した理由は「困(こま)

っている人を助けたい

と思ったから」と話す。

将来(しょうらい)医

療従事(じゅうじ)者

を目指す子どもたちへ

「医療従事者の仕事は

患者さんとくわしいお

話をし、病気を治すこ

と。そうなるためには、

自分からお話をするこ

と、そしてお話をたく

さん聞けるようになる

といい。小学生のころ

からお話上手になるこ

とが大切」とアドバイ

スする。

 今さんの今後の目標

は「人口が減少してい

る青森県をばん回させ

ること。そのためには、

若(わか)い人たちの

就職(しゅうしょく)

先の確保が大事。まず

は病院をもっと大きく

し、雇用(こよう)の

場を増やしたい」と熱

く語った。

 【八戸市八戸小6年・松岡直輝】

弘前大学農学生命科学部生物学科

教授の東信行さん(�)は、農耕地

帯を中心に、鳥類や魚類などを研

究している。これまで、リンゴ園

にフクロウの巣箱を設置し、害じ

ゅうであるハタネズミの個体数の

増加を抑制(よくせい)する研究な

どで成果を挙げている。

 東さんは北海道空知

郡で生まれ、1997

年に弘前大で研究を始

めた。子どものころか

ら生き物に囲まれた自

然豊かな環境(かんき

ょう)で育ち、生き物

が好きだったため、小

学校の卒業文集に「動

物学者になりたい」と

書いたという。

 東さんが研究の時に

注意していることの一

つは「なるべく生き物

にストレスを与(あた)

えない」。研究のため

に魚や鳥を捕獲(ほ

かく)しなければなら

ないが、その時のスト

レスを最小限にしよ

うと考えているそう

だ。

 現在は調査技術が進

歩し、川の水を汲(く)

み、水中の環境DNA

を調べるだけでその川

にいる生物の種類が

分かるようになった。

実際にその技術を用

いて馬淵川上流の生物

を調べたところ、本州

ではめずらしいハナ

カジカという魚がいる

ことが分かったそう

だ。

 自然環境を守るた

め、子どものうちから

できることについて、

東さんは「生き物に興

味を持ち、イベントに

参加するなどして自

然環境の保全に加わっ

てほしい」と話してい

た。

 【十和田市三本木小

5年・石田悠馬】十和

田市にある医療(いり

ょう)法人泰仁会(た

いじんかい)が運営す

る有料老人ホーム「コ

ーポラスようか」は、

今年で開設�周年を迎

(むか)える。この施

設(しせつ)では、障

害(しょうがい)や病

気などにより自宅(じ

たく)での生活が難(む

ずか)しい高齢者(こ

うれいしゃ)が暮(く)

らしている。

 現在�人が暮らして

いて、最高齢は�歳(さ

い)。車いすや歩行器

などを使用している人

もいる。施設の職員、

訪問(ほうもん)看護

師(かんごし)、訪問

介護員(かいごいん)

が毎日、入居者の体調

の観察しながら、排(は

い)せつ、入浴、食事、

通院介助などの日常生

活を支援(しえん)し

ている。

 訪問介護員の上坂乃

里子さん(�)は「介護

をするには体力が必要

で、とても大変だが、

入居者がリハビリを重

ねて少しずつ歩けるよ

うになったり、笑顔や

会話が増えてどんどん

元気になったりするこ

とは、とてもうれしい」

と話した。そして「入

居者から『ありがと

う』と言われた時が、

ものすごくやりがいを

感じる」と語った。

 入居者の平上エスさ

ん(�)は「自宅で暮ら

していた時は、いつも

一人でさびしかった

が、ここでの生活を始

めてからは、毎日いろ

いろな職員が声をかけ

てくれるので、楽しく

生活ができている」と、

笑顔で話した。

 【弘前市豊田小6年

・八島さくら】弘前市

扇町にあるファルマ弘

前薬局の取締役(とり

しまりやく)薬剤(や

くざい)部長で薬局長

の相馬渉さん(�)は、

薬剤師を目指した理由

について「父親が医者

で、自分が病気の時な

どに薬をくれた。その

とき、なぜ薬は効くの

だろうと興味を持った

から」と語った。

 薬剤師になってうれ

しいことは「薬をもら

った患者(かんじゃ)

さんからありがとう

と言われること。それ

に小さいお子さんが成

長していく姿(すがた)

を見るなど、患者さん

と長いお付き合いが

できること」と話した。

 さらに「大変なこと

は特にないが、仕事は

忙(いそが)しく、毎

日とても充実(じゅう

じつ)している」と笑

顔で語った。

 相馬さんによると、

ファルマ弘前薬局は健

康サポート薬局に認定

(にんてい)されてい

て、約�人のスタッフ

のうち、�人が薬剤師

として働いている。健

康教室を開いたり、服

用している薬とサプリ

メントの相性など、薬

や健康に関する相談

にも応じたりしてい

る。

 また、在宅(ざいた

く)訪問(ほうもん)

も行っており、高齢(こ

うれい)者などの自宅

や地域(ちいき)の施

設(しせつ)を訪問し

て、薬の管理や服用の

サポートを行ってい

る。

 患者さんとのコミュ

ニケーションのなか

で、薬が飲みにくい場

合は錠剤(じょうざ

い)を小さくしたり、

飲み忘(わす)れが多

い場合は薬を一包に

したりして、さまざま

な工夫をしているとい

う。

 【つがる市稲垣小5年・田

村優來】本県は昔から「肥満

度が高い」と言われている。

肥満度を高くしないためには

どうしたらよいのか、つがる

市稲垣小学校の養護教諭(き

ょうゆ)、野呂裕佳子先生に

話を聞いた。

 野呂先生は本県の肥満度が

高い原因について「青森県人

は料理の味付けが濃(こ)い

ので、ごはんをたくさん食べ

てしまいがち。また、車社会

なので、歩く機会も少なく運

動不足も考えられる」と話し

た。

 本県の小学校肥満傾向(け

いこう)児出現率は、すべて

の学年で全国平均を上回って

おり、中でも3~6年生で高

い傾向が見ら

れる。同小で見

ると、4年生が

一番高く、全国

と比べて�・7㌽高い�・

3%と3倍近い開きがあっ

た。

 肥満にならないために野呂

先生は「夜食やおやつ、ジュ

ースなどを控(ひか)え、食

べ過ぎに注意する。そして、

適度な運動をすることが大

切」と強調し、「青森県の人

が健康で元気に暮(く)らせ

るようになってほしい」と話

した。

 【青森市浪館小5年

・對馬優愛】青森市の

ツルハドラッグ大野店

の調剤(ちょうざい)

薬局には、高坂さんと

いう女性の薬剤師(や

くざいし)が働いてい

る。高坂さんが薬剤師

になろうと思ったの

は、小学生の時に保健

係になったことがきっ

かけだ。

 けがをした友達に

「大丈夫(だいじょう

ぶ)?」と声をかける

と、ほっとした顔をし

て、笑ってくれたのが

うれしくて、「具合が

悪い人のお手伝いを

したいと思った」とい

う。

 薬剤師になって良か

ったことは、患者(か

んじゃ)さんに「あ

りがとう」と言われた

時や、「薬のおかげで

治った」といううれし

い知らせがあった時

だ。

 お医者さんに診察

(しんさつ)してもら

う時に聞けなかったこ

とを薬剤師に聞く患者

さんも増えているとい

う。

 仕事で大変なこと

は、薬の名前にはカタ

カナが多いので、読み

間違(まちが)いをし

ないように細心の注意

を払(はら)い、1日

中気が抜(ぬ)けない

ところだ。

 相手の年齢(ねんれ

い)や性格によって、

対応の仕方を変えるよ

うにしているという

高坂さん。優(やさ)

しくて穏(おだ)やか

な笑顔を忘れない薬剤

師の仕事ぶりに、薬局

を訪(おとず)れる患

者さんたちも安心した

様子で利用している。

     

Page 11: しんけんな - Web東奥...動きや風の 向きを事前 に チェックす るだけでな く、 海に来た人 に自分から 声を かけ、どん な人が泳ぎ 来

山車の前額を制作する祖父・伊藤力

「さまざまなイベントを通して縄文遺跡群をPRしたい」と話す岡田室長

世界遺産登録を目指す縄文遺跡群の一つ青森市の三内丸山遺跡

髪の毛を寄付するため、髪を束にして切っていく村林さん

新しい発見について説明

する舘山さん

橋本有香(十和田市三本木小6年)

 【青森市三内西小5年

・北山礼】青森市の三内

丸山遺跡(いせき)では、

現在も発掘(はっくつ)

作業が続いている。その

中で最近新たな発見があ

った。発掘調査を進めて

いる三内丸山遺跡センタ

ー保存(ほぞん)活用課

文化財保護主事の舘山友

香理さん(�)によると、

沢(さわ)の方へ続く溝

(みぞ)状の跡(あと)

が見つかったという。こ

の溝状の跡は、底の部分

が人工的に平らに削(け

ず)られていることが確

認された。

 また、溝状の跡の両脇

(りょうわき)からは、

柱の跡も見つかった。溝

の断面の様子から、使っ

ては埋(う)めてという

作業を繰(く)り返して

いたと思われる。どんな

目的で使われていたか

は、これから詳(くわ)し

く調査していくという。

 これまでの発掘から、

三内丸山遺跡は飛び抜

(ぬ)けて大きい遺跡と

いえる。中でも重要なの

は、大型掘(ほ)っ立て

柱建物(6本柱)だ。直

径約1㍍の栗(くり)の

木の柱は、石のおのを使

い、力を合わせて作られ

たと考えられている。さ

らに、住居跡は約650

棟(とう)、子どもの墓

は約900基見つかって

いる。

 縄文(じょうもん)人

の暮(く)らしも徐々(じ

ょじょ)に分かってきて

いる。三内丸山遺跡で見

つかった縄文ポシェット

は、編み目の工夫が施(ほ

どこ)されており、現代

でも使われている技法だ

という。そのほかにも、

動物の骨を細工した釣

(つ)り針(ばり)や漆

器(しっき)などが出土

している。

 同センター同課副課長

の茅野嘉雄さん(�)は

「縄文人は、自然の恵(め

ぐ)みを利用しながら安

定した生活を送っていた

と考えられる」と話した。

 【青森市泉川小5年・加藤梨乃】本県、北海道、岩手県、秋田県にある�の縄文遺跡(じ

ょうもんいせき)で構成される「北海道・北東北の縄文遺跡群」が7月�日、世界文化遺産

登録の国内推薦候補(すいせんこうほ)に決定した。2020年2月までに国連教育科学文

化機関(ユネスコ)に推薦書を提出し、審査(しんさ)を経て、�年に世界遺産登録される

かどうかが決まる。

 【むつ市第二田名部

小6年・伊藤紗英】下

北地方最大の夏祭り、

むつ市の「田名部まつ

り」が8月�日から�

日まで開かれた。

 五つの町内による各

組がそれぞれ山車(ヤ

マ)をつくって勇壮(ゆ

うそう)に練り歩き、笛

や太鼓(たいこ)の音が

響(ひび)きわたり、大

勢の人を楽しませた。

 義勇組(小川町)の山

車の見送り絵を198

0年から描(えが)いて

いる私(わたし)の祖

父伊藤力(�)は「今年

の題材は後醍醐(ごだ

いご)天皇(てんのう)

を助けようとした児島

高徳、前額は新元号令

和のもとになった万葉

集だ」と話した。

 児島高徳は昔、後醍

醐天皇の危機(きき)

の時、天皇を助けよう

とした。だが、なかな

か助けられなかったの

で、天皇の宿所の桜の

木を削(けず)り「必

ず助けてくれる人がい

ますよ」という意味の

詩を書いた。それを見

た天皇は心をうたれた

という。

 前額の万葉集の絵

は、「令和」のもとに

なった歌の序。山上憶

良(やまのうえのおく

ら)が関係していると

もいわれる。さらに憶

良の歌「銀(しろかね)

も金(くがね)も玉も

なにせむにまされる宝

(たから)子にしかめ

やも」も記した。「お

金よりも何よりも子ど

もの方が大事だ」とい

う意味だという。

 長年絵を描いている

祖父は「楽しいのは上

手に描けたときで、大

変なのは思い通りに描

けない時。気を付けて

いることはどんなとき

でも手をぬかないで描

くこと」と語った。そ

して「みんなが見てく

れるとやりがいがあ

り、うれしくなる」と

話した。

 【青森市油川小6年

・舘田果歩】医りょう

用ウィッグ(かつら)

を待っている子どもた

ちが全国に約200人

いる。病気などで髪(か

み)を失った�歳(さ

い)未満の子どもたち

だ。子どもたちの医り

ょう用ウィッグを作る

ため、切った髪の毛を

寄付するヘアドネーシ

ョンという活動があ

る。7月下旬(げじゅ

ん)、その活動に参加

する美容室でヘアドネ

ーションを体験してみ

た。

 医りょう用ウィッグ

を一つ作るには、�~

�人分の髪の毛が必要

になる。人毛のウィッ

グは人工毛と違(ちが)

い、ヘアカラーやパー

マが可能で、自然な見

た目が特徴(とくちょ

う)だ。

 私(わたし)はこの活

動を知り、約2年間か

けて腰(こし)まで髪の

毛をのばした。寄付に

必要な長さは�㌢以

上。活動に協力してい

る青森市の美容室「K

ANAN

hair

(カナンヘアー)」の美

容師、村林学さんに約

�㌢髪の毛を切って

もらった。寄付する髪

の毛は、海外の工場で

トリートメント処理

(しょり)をするので、

よほどいたんでいない

限り、そめていても、パ

ーマをかけていても、

白髪でも大丈夫(だい

じょうぶ)だという。

 切った髪の毛は、大

阪(おおさか)のNPO

法人「ジャパンヘアド

ネーション&チャリ

ティー(JHD&C)」

に送られ、さまざまな

手順を経て、希望する

子どもたちに届(と

ど)けられるという。制

作にかかる費用は、全

て募金(ぼきん)や寄

付でまかなわれ、無償

(むしょう)で提供(て

いきょう)される。

 村林さんの妻で同店

クリエーターの礼奈さ

んは「海外では、髪の毛

を切ったら寄付をする

のが当たり前の国がた

くさんある。日本では

まだまだ知られていな

いので、多くの人に活

動を知ってもらいた

い」と期待を込(こ)め

る。

 県による世界遺産登

録に向けた本格的な取

り組みが始まったのは

�年。登録には国から

ユネスコに推薦されな

ければならず、登録審

査は1国1件に制限さ

れている。なぜ長い時

間をかけて登録を目指

すのか。県世界文化遺

産登録推進室の岡田康

博室長(�)は「遺跡は

縄文から現代に受け継

(つ)がれた大切な遺

産。登録されれば世界

の宝(たから)となる」

と語る。

 登録を目指す上で課

題もある。ピラミッド

や万里の長城(ちょう

じょう)などと違(ち

が)い、縄文遺跡群は

多くが地下に埋(う)

まっているため、遺跡

の価値(かち)をどう

分かりやすく伝えるか

が難(むずか)しいと

いう。「貴重(きちょ

う)な遺跡を未来に残

すために頑張(がんば)

らなければいけない」

と意気込(いきご)む

岡田室長。国内外で縄

文文化や縄文遺跡の価

値を伝えるイベントな

ど、さまざまな活動を

行い、子どもから大人、

海外での縄文ファン

を定着させたい考え

だ。

 岡田室長は「ぜひ遺

跡に行って縄文を体感

してほしい。そして、

いろんな人に魅力(み

りょく)を広めてほし

い」と話し、「遺跡が

有名になれば観光客が

増えて、地域(ちいき)

全体が元気になる。地

元の人の誇(ほこ)り

や自信にもつながる」

と、世界遺産登録の実

現に向けて期待を寄せ

ている。

                       

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