01 表紙 (1) · 地理空間情報リテラシーの向上のため...

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国土地理院広報 2017 5 | 1 「くにかぜ」内部公開(科学技術週間) 1.平成 29 年度国土地理院業務概要---------------------------------------------------------------------2 2.平成 29 年度(第 58 回)科学技術週間報告-------------------------------------------------------7 3.熊本地震等災害対策関係功労者に感謝状 ~全国の 49 団体に贈呈~---------- ------------- 8 4.今年も防災アプリを募集しています!-------------------------------------------------------------------9 5.6 月 3 日「測量の日」関連行事を全国各地で開催------- -------- -- -------- ----------------------10 6.国土地理院 ことばのミニ辞典 ~第 10 回「古地図コレクション」~-------------------11 7.G空間EXPO2017 の開催が正式決定しました!00000000000000000 -Geoアクティビティコンテストの応募方法について----------------------------------12 8.4 月の報道発表・6 月の主な行事予定 ------------------------------------------------------------12 20175月発行 第587号

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Page 1: 01 表紙 (1) · 地理空間情報リテラシーの向上のため の活動を積極的に実施します。 3.地理空間情報及び測量技術等の標準化 の推進 (1)

国土地理院広報 2017 年 5 月| 1

「くにかぜ」内部公開(科学技術週間)

1.平成 29 年度国土地理院業務概要---------------------------------------------------------------------2 2.平成 29 年度(第 58 回)科学技術週間報告-------------------------------------------------------7 3.熊本地震等災害対策関係功労者に感謝状 ~全国の 49 団体に贈呈~----------------------- 8 4.今年も防災アプリを募集しています!-------------------------------------------------------------------9

5.6 月 3 日「測量の日」関連行事を全国各地で開催-----------------------------------------------10 6.国土地理院 ことばのミニ辞典 ~第 10 回「古地図コレクション」~-------------------11 7.G空間EXPO2017 の開催が正式決定しました!00000000000000000

-Geoアクティビティコンテストの応募方法について----------------------------------12 8.4 月の報道発表・6 月の主な行事予定 ------------------------------------------------------------12

2017年5月発行 第587号

Page 2: 01 表紙 (1) · 地理空間情報リテラシーの向上のため の活動を積極的に実施します。 3.地理空間情報及び測量技術等の標準化 の推進 (1)

2| Geospatial Information Authority of Japan

―――――――――――――― 総 務 部 ――――――――――――――

総務部は、院全体を管理運営する役割、各部・センター・地方測量部等と連絡調整する

役割及び対外的な情報発信窓口としての役割を担っており、その役割を確実かつ円滑に

実施します。また、重点項目として、コンプライアンス推進の強化や効果的かつ継続的な

広報活動に取り組みます。

―――――――――――――― 企 画 部 ――――――――――――――

企画部は、「基本測量に関する長期計画」に示した目指すべき社会の実現を加速させる

ため、各部・センターと連携し、地理空間情報活用推進、国際活動、公共測量、防災、入

札・契約等に関する施策の推進を図ります。

1.測量等に関する基本施策の企画・推進

(1) 基本測量に関する長期計画及び研究

開発基本計画を推進します。

(2) 測量技術者の確保・育成方策、測量・

地図分野の広報の強化などを議論する

測量行政懇談会、「国土を測る」意義と

役割を考える談話会を関係部局で連携

して開催するなど広報戦略を進めます。

2.地理空間情報の活用推進

(1) 地理空間情報活用推進基本計画(第

3 期)の着実な推進を図ります。

(2) G空間 EXPO の企画運営を行うととも

に、国土交通省としてGeoアクティ

ビティコンテスト等を実施します。

(3) 地理教育の現場の支援、児童生徒の

地理空間情報リテラシーの向上のため

の活動を積極的に実施します。

3.地理空間情報及び測量技術等の標準化

の推進

(1) 実利用が可能となった新技術を作業

規程の準則に規定するため、改正に向け

た検討を実施します。

(2) 測量成果の品質確保及び公平性・透

明性の観点から「総合評価落札方式」等

における技術評価基準等の必要に応じ

た見直しを実施します。

4.測量行政の推進

公共測量において新技術の導入を促進

するため、UAV や地上レーザを用いた測量

作業マニュアル等について普及啓発を行

い i-Construction を推進します。

5.G空間インフラ分野の国際競争対応

地理空間情報分野における国連との協

力関係の構築、測量分野の海外展開進捗の

ための技術支援を行います。

6.防災対策の推進

(1) 防災関係機関と密接な連携を図ると

ともに、国土交通省防災センターで統

合災害情報システム(DiMAPS)の支援を

実施します。

(2) 国土地理院ランドバード(GSI-LB)の

取組を通じて、災害時の緊急撮影にお

ける UAV の運用を実施します。

―――――――――――――― 測 地 部 ――――――――――――――

測地部は、国民が安心して豊かな生活を営むことができる経済社会を実現するために

必要な位置情報基盤の整備・提供を実施するとともに、地震・火山活動等の災害軽減の

ための観測及び監視を実施します。また、国土調査において地籍調査の円滑な実施及び

測量精度の確保を図るために必要な基準点改測等を実施するとともに、南極地域観測第

Ⅸ期6か年計画に基づき南極地域における測地観測を実施します。

1.位置情報基盤の整備・提供

(1) 国際的に整合のとれた我が国の位置 (緯度、経度、標高)の基準を維持管理

するために、石岡測地観測局でVLBI観

測、相関処理及び解析業務を実施する

とともに、VGOS仕様の広帯域観測を実

平成 29 年度国土地理院業務概要

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国土地理院広報 2017 年 5 月|3

施します。また、我が国の標高体系を維

持するために、水準点の改測を行い、測

量成果を提供します。

(2) 利用者ニーズが高い基準点や地殻変

動が複雑な地域、基準点の重要性などを

勘案し、基準点の復旧測量と現況調査を

実施します。また、地殻変動の影響を取

り除いて位置情報を高精度化するため

に必要な地殻変動パラメータを提供し

ます。

(3) 海洋基本計画における「離島の保全等」

のため、離島に関する基本的情報である

位置情報(三角点)を整備します。

(4) 場所情報コードを活用した屋内外の

シームレスな位置情報基盤の高度な利

活用を推進します。

2.地殻・地盤変動を監視し減災への貢献

(1) 陸域観測技術衛星2号「だいち2号」の

観測データを利用した干渉SAR技術に

よる確度の高い地殻・地盤変動の全国

監視を行い、関係機関へ情報提供と結

果を公開します。また、国内外で発生し

た地震、火山活動等によって生じた地

殻変動の臨時解析を実施します。

(2) 地震防災対策強化地域、南海トラフ

地震防災対策推進地域等を中心に、短

周期で地殻の上下変動を監視します。

また、地盤沈下等の状況を把握するた

め、指定された地域の水準測量を実施

します。

3.世界各国と協働で測地測量の推進

(1) アジア地域のリーダーとして引き続

き測地基準座標系に関する国連総会決

議の実施に貢献していきます。

(2) 国際VLBI事業(IVS)と連携し、国際地

球基準座標系(ITRF)の構築やGNSS衛星

の軌道決定に必要な地球の自転速度

(UT1)の観測等を実施します。

(3) 南極地域観測第Ⅸ期計画(H28~H33)

に基づき、南極地域において測地観測を

実施します。

4.地球の物理的性質の観測・解析

地球内部の現象に起因する重力・地磁気

の時間変化と空間分布を把握し、その基準

を与えるため全国各地において観測を実

施します。

5.地籍調査のための測量

地方測量部等と連携しながら、都道府県

からの要望に基づき、地籍調査に必要な基

準点の改測を実施します。また、地籍調査

事業工程管理及び検査規程細則の規定に

基づき、地籍測量の技術的な事前調整等を

行います。

6.共同研究・調査研究

(1) 情報通信研究機構、大阪府立大学及び

宇宙航空研究開発機構と超長基線電波

干渉計に関する共同研究を行います。

(2) 干渉SARの利用拡大に関する研究開発、

電子基準点データによる水準点の標高

変動補正の検証、ジオイド・モデルの維

持管理に関する研究開発、VGOSに関する

研究開発等の調査研究を行います。

―――――――――――――― 地理空間情報部 ――――――――――――――

地理空間情報部は、多様な地理空間情報を誰もが容易に検索・入手・利用を可能とする

地理空間情報ライブラリーの運用、コンテンツの拡充を行うとともに、地理空間情報の基

礎となる地図情報等を広く安定的に提供するための取組等を実施します。

1. 地理空間情報ライブラリーの運用の推進

(1) 地理院地図の運用、地理院タイルの提供、

地理院地図パートナーネットワークの運営、

ベクトルタイル提供について基本図情報部

と協力して検討を行います。

(2) 地理空間情報ライブラリーコンテン

ツの拡充とサイト等システムの運用を

実施します。

(3) 基準点、地図及び空中写真等の登録・管

理、閲覧・謄抄本交付を行います。また、

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4| Geospatial Information Authority of Japan

基準点成果等閲覧サービス、地図・空中写

真閲覧サービスの管理・運用を行います。

2.産学官における連携・協力

(1) 国・地方公共団体等における電子国

土基本図を中心とした地理空間情報の

効果的・効率的な活用を促進するため、

国土地理院プロダクツのプロモーショ

ン活動を継続して取り組むとともに、

地理空間情報の相互活用の促進を図り

ます。

(2) 地理空間情報の活用を促進するため、パ

ートナーネットワーク等を通じて、産学官

の連携強化を図ります。

3.国土地理院行政情報システム維持管理

及び情報セキュリティ対策

(1) 次期共同利用電子計算機システム及び国

土交通省行政情報基盤システムの構築(平

成30年度)に向けた検討を実施します。

(2) ネットワークの監視、サイバー攻撃対応

等、情報セキュリティ対策の強化を図ります。

―――――――――――――― 基本図情報部 ――――――――――――――

基本図情報部は、地理空間情報に関する社会のニーズを踏まえた事業の実施と情報提

供を基本理念とし、電子国土基本図が利用者にとってさらに価値ある使いやすいものと

なるようにさらなる改善を図りつつ、電子国土基本図・基盤地図情報の着実な整備・更新・

提供を行います。また、これら事業遂行に必要な技術開発を実施します。さらに、測量用

航空機「くにかぜⅢ」による災害対応等、災害時においてニーズを踏まえた現況把握・情

報提供を確実かつ迅速に行います。

1.電子国土基本図(地図情報)の更新 (1) 道路、建物等位置の基準としての基

盤地図情報、及び地形・地名等の国土管

理に必要な情報を統合した、新たな国

の基本図として、電子国土基本図(地図

情報)及び国土広域情報の円滑な更新

を図り、基盤地図情報、電子地形図

25000、電子地形図 200000、数値地図

(国土基本情報)、数値地図(国土基本

情報 20 万)、多色刷 2 万 5 千分 1 地形図(印刷図)等を提供します。

(2) 都市計画基図等による面的更新を実

施します。

(3) 地方整備局や都道府県等の公共施

設管理者と連携し、新規開通する道路

等、公共施設の迅速更新を実施します。

(4) 地方公共団体等との連携による登山

道調査の結果に基づき、更新を実施しま

す。

2.電子国土基本図(正射画像)の整備

都市計画区域及びその周辺において、地

方公共団体のニーズも勘案しつつ、空中写

真撮影を実施し、正射写真画像を整備・提

供します。

3.電子国土基本図(地名情報)の整備

(1) 居住地名、自然地名等の電子国土基

本図(地名情報)を整備・更新し提供を

行います。

(2) 公共施設、住居表示住所、信号交差点

等の位置データを整備・更新し提供を

行います。

(3) 2020 年東京オリンピック・パラリンピ

ック競技大会に向けて、電子国土基本図

(地図情報)の主要な注記データについ

て、英語表記の整備を実施します。 4.全国都道府県面積調

電子国土基本図(地図情報)を用いた面

積計測を着実に実施し、「全国都道府県市

区町村別面積調」を公表します。

5.人工衛星画像による地図情報整備 人工衛星画像を活用して離島の地図情

報の整備・更新を行います。 6.「くにかぜⅢ」の運用 (1) 「くにかぜⅢ」により、災害時の撮影

及び情報提供を行うとともに、平時に

は関係機関等への迅速な情報伝達のた

めの訓練を実施します。

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国土地理院広報 2017 年 5 月|5

(2) 国土の保全・管理等に重要な離島等

の現況把握を行うなど、機動性のある

測量用航空機の運用を行います。

7.南極観測

南極地域観測第Ⅸ期計画(H28~H33)に

基づき、南極地域の地理空間情報を整備・

更新します。

8.技術研究開発

(1) 次世代の地図情報提供手段として、

ベクトルタイルの仕様を検討し、生成

ツールを開発します。

(2) 航空機 SAR を用いて、火山火口地形

や大規模土砂災害発生の状況を把握す

るための技術開発を行います。

(3) 将来の電子国土基本図等の基盤的な 地理空間情報の三次元化に向け、三次

元データの効率的な整備手法の検討を 行います。

―――――――――――――― 応用地理部 ――――――――――――――

応用地理部は、地理調査を推進し、環境保全及び災害防止に資する地図等とその数値化

情報の収集・処理を行います。これらの業務によって得られた成果等を速やかに公表・刊

行するとともに、ホームページや地理院地図等を通じて幅広く提供します。

1.地理調査の推進

(1) 脆弱地形分類データ作成

土砂災害や液状化の起こりやすさなどの自

然災害リスクを持った地形分類データを整備

します。

(2) 治水地形分類図の更新

治水対策の基礎資料として整備した治水地

形分類図を更新します。

(3) 火山地形分類データ・火山基本図整備

火山活動により形成された地形や浸食・堆

積地形の分布状況を表示した火山地形分類デ

ータの整備、火山周辺の地形等を詳細に表し

た火山基本図の整備・更新を行います。

(4) 湖沼調査

詳細な湖底地形の調査を行い、浚渫(しゅん

せつ)計画、漁業振興等の基礎資料となる湖沼

図を更新します。

2.防災等に役立つ地図の収集・処理・提供

(1) 地形の理解に役立つ地図の作成・公開

地理教育や防災の基礎資料となるデジタル

標高地形図の作成・提供、地形が立体に見え

るアナグリフ画像等の提供を行います。

(2) 火山に関する地理情報の普及啓発

火山災害対策要図を作成し、火山防災協議

会等の関係機関に提供・調整を行います。

(3) 全国活断層帯情報整備

全国の活断層帯を対象に、断層の詳細な位

置、関連する地形の分布等の情報を整備・更

新します。

(4) ハザードマップポータルサイト等の運営

ハザードマップポータルサイト及び地点別

浸水シミュレーション検索システム(浸水ナ

ビ)の管理・運営を行います。

(5) 災害対策地理情報の整備

指定緊急避難場所情報の整備・提供及び災

害対策用図の整備を行います。

―――――――――――――― 測地観測センター ――――――――――――――

測地観測センターは、我が国の測量に位置の基準を与え、地殻変動の監視を行うため、①電子

基準点、験潮場、地殻活動観測場、REGMOS(GNSS火山変動リモート観測装置)等における連続観

測データの収集・解析・監視・提供、②観測施設の維持管理、③これらに係わる企画立案・調整・

調査研究、④地震調査委員会の庶務の処理を行っています。

平成 29 年度は、測量・地殻変動監視・位置情報サービスの基盤となる GNSS 連続観測システム

(GEONET)の安定的な運用を継続するとともに、新たな解析戦略の実運用に向けた改良、津波予

測支援システム(REGARD)の性能向上等、測地観測に関する技術的基盤を強化します。

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6| Geospatial Information Authority of Japan

1.データやプロダクトの利活用推進

(1) GEONETの安定運用を行います。

(2) 電子基準点データがより適切に利用され

るよう、ホームページ上の品質及び解説情報

の拡充を継続して行います。

(3) 関連団体と連携し、i-Construction(情報

化施工)等における電子基準点データの利

活用を促進します。

(4) マルチ GNSS 測量の普及を図るとともに、

公共測量の作業規程の準則への反映に向け

た検討を行います。

2.地殻変動の監視強化

(1) マルチ GNSS を活用した新たな GEONET の

定常解析戦略の実運用に向けた改良を行いま

す。

(2) REGARDの運用を行うとともに、地震規模

の推定の性能を向上させるためのシステム

調整を行います。

3.国際貢献の推進

(1) 電子基準点海外展開の技術的支援を行い

ます。

(2) 石岡測地観測局内に設置しているGNSS観

測点を国際GNSS事業(IGS)に登録し、観測

したマルチGNSSのデータを提供することで、

ITRF(国際地球基準座標系)の維持に貢献し

ます。

――――――――――――― 地理地殻活動研究センター ――――――――――――

地理地殻活動研究センターは、測量、地理空間情報の整備活用に関連する行政施策の取組を的

確に進めていくことを目的として研究開発を行っています。また、地震予知連絡会等各種会議の

事務局として運営するほか、他機関が主催する会議への参加や資料提供等の対応を行います。こ

れらの活動に関しては、国内外の関係機関との交流を積極的に進めるとともに、研究成果の発

信・流通に努めます。

1.研究開発

当研究センターでは、4 つの基本的課題

である

①地理空間情報の整備力・活用力の向上

②次世代の地理空間情報活用社会の実現

③防災・減災

④地球と国土の科学的把握

にかかる、以下の 6つの特別研究を行います。

・干渉SAR時系列解析による国土の地盤変

動の時間的推移の面的検出に関する研

・地形・地下構造を考慮した地殻変動の分

析に関する研究

・精密単独測位型 RTK(PPP-RTK)を用いた

リアルタイム地殻変動把握技術の開発

・精密重力ジオイドに基づく高さ基準系

の構築に関する研究

・迅速・高精度な GNSS 定常解析システムの

構築に関する研究

・浸水状況把握のリアルタイム化に関す

る研究

その他、一般研究として、22 の研究課

題を行います。

2.関係会議の円滑な運営と研究成果の発信

(1) 関係会議の円滑な運営と参加

地震予知連絡会、海岸昇降検知センター等

を運営するほか、地震防災対策地域判定会、地

震調査委員会、科学技術・学術審議会測地学分

科会、火山噴火予知連絡会に参加し、研究成果

の発信を行います。

(2) 研究評価

研究の実施に当たっては、国土地理院研究

評価委員会等による厳正な評価を受けます。

(3) 研究開発のためのニーズの把握

火山噴火予知連絡会、地震予知連絡会や外

部機関からの研究開発に対する社会的ニーズ

の把握を適宜行います。新規研究開発は、国

土地理院内外からの要望に基づいて選定しま

す。

(4) 外部機関等との連携及び研究成果の積極

的な発信

研究の実施に当たっては、共同研究等を通じ

て外部機関との連携を進めます。研究成果は、

講演会、学会発表、学術誌等への論文投稿やホ

ームページ、twitterによる情報配信を通じて

積極的に公表します。

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国土地理院広報 2017 年 5 月|7

(5) 災害発生時の対応

被害地震等が発生した場合には、地殻変動

緊急解析を行い、結果を速やかに関係機関に

提供します。

今年で第 58 回を迎えた科学技術週間は、

科学技術に関し広く国民の関心と理解を

深め、我が国の科学技術の振興を図るため

毎年開催されており、4 月 17 日から 23 日

までの期間中、つくば市内の各研究機関に

おいても施設の一般公開等が行われまし

た。

「地図と測量の科学館」では、18 日から

毎日「施設ガイドツアー」を実施したほか、

18 日と 21 日に、測量用航空機「くにかぜ」

の内部を特別に公開しました。

ガイドツアーの様子(日本列島球体模型)

「日本列島空中散歩マップ」を熱心に見学する

中学生

科学技術週間中の来客者数は延べ 870 名

で、団体申込みの減少により、昨年度(966

名)を下回る結果となりましたが、ガイド

ツアーを楽しみに開館と同時に来られた

方や、体験学習で見学に訪れたつくば市内

の中学生は、楽しそうに地球ひろばの日本

列島球体模型や「くにかぜ」の内部を見学

していました。この科学技術週間をとおし

て、「地図と測量」を、より一層親しんでい

ただけたものと思います。

三角点や水準点の案内を聴く様子(標石展示コー

ナー)

「タッちず2」で自分の家を探す中学生

なお、「地図と測量の科学館」は、地図や測量に関する歴史、原理や仕組み、新しい技術

などを総合的に展示する施設です。土日も見学できます。皆様のご来館を心よりお待ちして

おります。 (総務部)

平成 29 年度(第 58 回)科学技術週間報告

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8| Geospatial Information Authority of Japan

九州地方測量部(4 月 11 日) 関東地方測量部(4 月 11 日)

近畿地方測量部(4 月 11 日) 北陸地方測量部(4 月 11 日) 北海道地方測量部(4 月 13 日) 中部地方測量部(4 月 12 日)

国土地理院では、災害対策活動等の円滑かつ

的確な推進を図ることを目的として、災害対策

活動等に顕著な功績があった個人又は団体に対

し、国土地理院長が感謝状を贈呈することとし

ました。

第1回目である今回は、平成 28 年の熊本地震

や台風第 10 号による大雨等の国土地理院が実

施した災害対策活動において、被害状況把握の

ための空中写真撮影、災害復旧等の事業に必要

な測地基準点の復旧測量及び地図・写真図の整

備・提供に尽力いただいた 49 団体に、災害対策

関係功労者として感謝状を贈呈しました。

贈呈式は 4 月 11 日から 13 日まで、各地方測

量部において実施しました。

近年、大規模な災害が多発しており、南海

トラフの巨大地震や首都直下地震も懸念され

ています。

こうした中、国土地理院は、「災害対策基本

法」に基づく「指定行政機関」としての責務

を果たすため、職員以外の個人、又は団体の

ご協力をいただきながら、適時、的確な災害

対策活動を実施してまいります。

(企画部)

熊本地震等災害対策関係功労者に感謝状 ~全国の 49 団体に贈呈~

各地方測量部で贈呈式に参加された皆様

災害対策関係功労者感謝状贈呈対象者(五十音順)

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国土地理院広報 2017 年 5 月|9

国土地理院と本省水管理・国土保全局は、国土交通省をはじめとする国の機関等が保有している防災に役立つオープンデータのより一層の活用を推進するため、災害時等に役立つ防災アプリケーションを広く募集しています。

国土地理院ではオープンデータの活用促進

や防災意識の向上を目的とした防災アプリケ

ーション(以下「防災アプリ」という。)公募

の取組を平成26年から毎年実施しています。

4年目となる今年は、浸水想定区域データや

指定緊急避難場所データ(下図)など、災害

時における住民等の円滑かつ迅速な避難を確

保するためのさまざまな防災に関する地理空

間情報を活用した防災アプリを広く募集して

います。

指定緊急避難場所データ

(国土地理院のウェブ地図「地理院地図」)

なお、ご応募いただいた防災アプリのうち、

学識経験者等により構成される審査委員会に

おいて優良アプリとして表彰するとともに、

10月12日(木)から14日(土)に都内で開催され

るG空間EXPO2017の中でご紹介することとし

ております。

G空間EXPO2016の様子

防災アプリの応募は6月1日(木)まで(防

災アプリの提出は8月4日(金)まで)となっ

ており、まだまだ皆様からの創意工夫をこら

した防災アプリのアイデアをお待ちしており

ます。

本取組の詳細については、以下のページを

ご覧ください。

<関連サイト>

防災アプリ公募の取組のページ

http://www.gsi.go.jp/kikaku/bousai-app.html

【昨年の防災アプリ大賞】

ハザードチェッカー(兵庫県立大学)

現在地あるいは指定した地点の気象防災情

報と災害ハザードの有無を、多言語対応のテ

キストと色等でわかりやすく知らせてくれる

アプリであり、浸水想定区域データの活用や

わかりやすさ、多言語対応や今後の一般市民

への普及などで高評価を得ました。

H28防災アプリ大賞

ハザードチェッカー(兵庫県立大学有馬研究室)

(応用地理部)

今年も“防災アプリ”を募集しています!

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10| Geospatial Information Authority of Japan

ブロック 主   な   行   事   名

「測量の日」記念『測量体験学習』(札幌市内の小学校 7月上旬予定)

第15回北海道測量技術講演会(札幌市:札幌第1合同庁舎講堂 平成30年1 月25日)

第29回「測量の日」記念 - 地図と測量のミニフェスタ -    (仙台市:スリーエム仙台市科学館 6/3)

第25回山形県高等学校サーベイコンテスト(山形県総合運動公園 6/7)

奥州市測量フェスティバル(奥州市前沢地区 6/10)

「日本水準原点」一般公開  (千代田区:憲政記念館構内 5/24)

「くらしと測量・地図」展 (新宿区:新宿駅西口広場イベントコーナー 6/7~9)

地図パネル展(金沢みらい図書館(石川県金沢市) 6/8~6/10)

験潮場及び電子基準点見学(新潟県柏崎市 新潟工科専門学校の学生 6月上旬)

地図教室と測量実習(富山県富山市立長岡小学校 6月)

小学生と学ぶ「経緯度と日本の測量」(石川県金沢市立中央小学校 6月)

空間情報技術事例発表会(福井県福井市 6月下旬)

「ジュニア防災フェスティバル」へのパネル出展(富山県広域消防防災センター(富山県富山市)8/11)

地図教室(福井県内の小学校 9月~10月)

石川県高等学校測量技術コンテスト(石川県金沢市立工業高等学校 10月上旬)

県地域振興局地域整備部主催土木フェア及び商工会議所主催産業フェスティバル(新潟県中越地域の5地区 10月上旬~11月上旬)

「ジュニア防災フェスティバル」へのパネル出展(富山県広域消防防災センター(富山県富山市) 2月)

北海道

北 陸

関 東

東 北

ブロック 主   な   行   事   名

平成29年度「測量の日」中部地区記念行事 測量技術講演会(ウインクあいち6/8)

地図教室(中部管内4県の小学校 6月中旬~9月下旬)

測量競技会への取組支援(愛知県立稲沢高校 6/13 ・ ものづくりコンテスト 場所日時未定)

国土交通DAY (名古屋市:名古屋合同庁舎2号館 7月下旬)

「測量の日」記念フェア2017 (大阪市:大阪合同庁舎4号館 6/6)

測量体験学習 (京都府城陽市立寺田南小学校 5/25)

測量体験学習 (奈良県大和高田市立高田小学校 6/2)

測量体験学習 (滋賀県東近江市立八日市西小学校 6/8)

測量体験学習 (奈良県安堵町立安堵中学校 10月上旬)

測量体験学習 (大阪府内の小学校 実施日未定)

測量体験学習 (兵庫県内の学校 実施日未定)

歩測体験コーナーを開設 (兵庫県内のイベント 実施日未定)

中 国 第22回中国地区測量技術講演会 (広島市:広島県民文化センター 6/22)

「測量の日」記念講演会(高知市:ザ クラウンパレス新阪急高知 5/18) 

「測量の日」記念講演会(高松市:サン・イレブン高松 7/3) 

測量・地図学習会 (四国管内の高等学校4校、小学校1校)6月実施予定

九 州 「測量の日」記念講演会 (福岡市内 6/29)

「測量の日」パネル展(那覇市:沖縄県庁県民ホール 6/5~7)

「地図と測量」の体験学習 (那覇市内の小学校 6/8)

中 部

近 畿

四 国

沖 縄

国土地理院では、測量の意義及び重要性について、国民にわかりやすく伝え一層の理解を深めるとともに、地理空間情報のさらなる利活用の促進を図るため、関係省庁、地方公共団体、関係団体等の協力を得て、6 月 3 日「測量の日」を中心に全国各地で関連行事を実施します。

国土地理院「地図と測量の科学館」(つくば

市)では、6月4日(日)、『「測量の日」特別企

画~遊んで学んで地図と測量の世界2017~』

を開催します。

この企画は、国土地理院が提供している

様々な地理空間情報をわかりやすく紹介する

とともに、子どもから大人まで楽しみながら

地図と測量に関する体験ができる内容となっ

ています。

今年は、極寒の南極や噴火後の西之島での

測量について職員が講演を行うほか、長久保

赤水生誕 300 年記念ミニ展示なども行います。 また、当日は、測量・地図に関する普及・

啓発に顕著な功績のあった方々に対し、感謝

状の贈呈式も行います。 詳しい内容については、地図と測量の科学

館ホームページに掲載します。

http://www.gsi.go.jp/MUSEUM/index.html

是非この機会に地図と測量の世界に触れら

れてみてはいかがでしょうか。皆様のご来場

を心よりお待ちしています。入場は無料です。

■全国各地で実施される主な行事

(総務部)

6 月 3 日「測量の日」関連行事を全国各地で開催

Page 11: 01 表紙 (1) · 地理空間情報リテラシーの向上のため の活動を積極的に実施します。 3.地理空間情報及び測量技術等の標準化 の推進 (1)

国土地理院広報 2017 年 5 月|11

●第10回 「古地図コレクション」とは

「古地図コレクション」トップページ

昔の日本はどういう風景だったのか。町並みは今とどれくらい違うのか。こういうこと

を教えてくれるのが古地図です。国土地理院では、昔の日本の姿を知るうえで貴重な地理

資料である古地図を保管・管理しています。

これらの古地図は、歴史的、文化的にも価値があります。また、学術研究をするうえで

も重要な資料です。国土地理院が保管・管理している古地図を誰でも自由に閲覧すること

ができるように国土地理院のホームページで「古地図コレクション」として公開していま

す。

「古地図コレクション」では、主に江戸時代後期から明治時代初期に作成された古地図

を、伊能図、日本図、地方図、国図等の 13 カテゴリに分類し、名前・大きさ・彩色・作

成年・作者・版元等の情報を目録として整理して、古地図の画像といっしょに公開してい

ます。

利用方法は、最初に閲覧したいカテゴリを選んで、その中にある古地図の名前をクリッ

クすると、その古地図の画像や目録、解説文を見ることができます。さらに、一部の古地

図については、高精細な古地図の画像を見ることもできます。

原本を、たくさんの人に直接見てもらうことは、古地図が汚れたり、破れたりする心配

があるため、なかなか難しいのですが、「古地図コレクション」ではそのような心配はあ

りません。

みなさん、興味がありましたら是非、見に来てみませんか。

「古地図コレクション」(http://kochizu.gsi.go.jp/)

(地理空間情報部)

国土地理院 ことばのミニ辞典 ~第10回「古地図コレクション」~

昔ってどんな地図があったの?昔の地図を簡単に見ることができないかな?

インターネットで確認できる「古地図コレクション」があるぞ。

詳しく聞いてみよう。

Page 12: 01 表紙 (1) · 地理空間情報リテラシーの向上のため の活動を積極的に実施します。 3.地理空間情報及び測量技術等の標準化 の推進 (1)

12| Geospatial Information Authority of Japan

G空間 EXPO2017 は、日本科学未来館(東京・お台場)において 10 月 12 日(木)・13 日(金)・

14 日(土)の 3 日間開催することが正式に決定しました。 国土地理院では、今年も「Geoアクティビティコンテスト」をはじめ展示、講演等様々

なイベントを計画しています。現在、Geoアクティビティコンテスト事務局では、開催期

間中に展示及びプレゼンテーションを行っていただく、「プレゼンター(出展者)」を募集し

ています。応募方法及び応募先は下記をご確認ください。

多くの方のご応募をお待ちしております。 (企画部)

Geo アクティビティコンテストの応募先と詳しい内容

以下のサイトから募集要項を入手してください

【G空間EXPO公式Webサイト http://www.g-expo.jp/ 】

応募用紙に必要事項をご記入の上、郵送又は電子メールにより送付してください。

E-Mail:[email protected] Geoアクティビティコンテスト事務局宛

郵 送:〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番 国土地理院

企画部 地理空間情報企画室 Geoアクティビティコンテスト事務局宛

平成29年 6 ⽉ 23 ⽇ (⾦)17時 必着

記事の内容は、国土地理院ホームページ>2017 年 報道発表資料 (http://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/press-2017.html)をご覧ください。

国土地理院広報は、国土地理院ホームページ>広報誌>国土地理院広報

(http://www.gsi.go.jp/WNEW/koohou/index.html)に掲載しています。

G空間 EXPO2017 の開催が正式決定しました!

-Geoアクティビティコンテストの応募方法について-

4 月の報道発表

7 日 熊本地震等災害対策関係功労者に感謝状を贈呈

~全国の 49 団体に贈呈~ 企画部

10 日 平成 29 年 3月の地殻変動について 地理地殻活動研究センター

27 日 アプリで災害リスクを想定内に

-防災に関するオープンデータを活用したアプリを募集- 応用地理部

28 日 戦前の東京 23 区が見渡せる空中写真を地理院地図上で初公開

~かつての外濠や渋谷川の状況がわかります~ 地理空間情報部

6 月の主な行事予定

3/10~6/25 企画展「地震災害を考える」

4 日 2017「測量の日」特別企画

「測量の日」における功労者感謝状贈呈式

7 日 第 46 回国土地理院報告会

9 日 地震調査委員会

応募⽅法

応募先

締め切り