地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針...

22
地理空間情報活用推進の政府の取組と施策 内閣官房地理空間情報活用推進室長/ 国土交通省政策統括官 平成29年11月24日 北本 政行 1 15回衛星測位と地理空間 情報(G空間)フォーラム

Upload: others

Post on 30-May-2020

0 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

地理空間情報活用推進の政府の取組と施策

内閣官房地理空間情報活用推進室長/

国土交通省政策統括官

平成29年11月24日

北本 政行

1

第15回衛星測位と地理空間情報(G空間)フォーラム

Page 2: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

本日の講演内容

1 地理空間情報活用推進基本計画について

2 G空間情報センターについて

3 シンボルプロジェクトについて

4 政府の推進体制について

2

Page 3: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

様々な地理空間情報を電子地図上で一体的に処理し、各種情報の相互の位置関係の把握やデータ間の関連性の分析などを行い、地理空間情報を高度に活用することを可能とするシステム。

地理空間(G空間)情報と活用推進の歩み

• 空間上の特定の位置を示す情報やその関連情報のことであり、地形図や都市計画図などの地図データ、 空中写真データ、道路や河川などの台帳データ、人工衛星で観測された車両や携帯電話の位置情報など多様な種類がある。(紙地図→電子地図、静的情報+動的情報)

• 平成19年には地理空間情報活用推進基本法が議員立法により成立し、同法に基づく基本計画が第3期まで策定されている。

地理空間情報とは

統計情報(人口分布など)

木造住宅情報

一人暮らし高齢者情報

基盤的地図情報

地理情報システム(GIS)とは

重ね合わせると

(重ね合わせデータ例)

地理空間情報活用推進のこれまでの歩み

平成19年 地理空間情報活用推進基本法の制定

平成20年 地理空間情報活用推進基本計画(第1期)の策定 ・GISの基礎となる基盤的地図の整備 ・我が国独自の準天頂衛星「みちびき」の初号機の開発・打ち上げ

平成24年 地理空間情報活用推進基本計画(第2期)の策定 ・東日本大震災を踏まえた防災・減災への活用の推進 ・準天頂衛星初号機による様々な実証実験 ・G空間情報センターの位置づけと構築に向けた準備

平成29年 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の策定 ・準天頂衛星4機体制による高精度測位サービスの提供 ・G空間情報センターを中核とした共通の情報基盤の構築 ・東京2020オリパラ大会をG空間社会のショーケースに

3

Page 4: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

4

(Rinspeed社HPより )

地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その1)

1.地理空間情報の活用推進政策に関する認識

①地理空間情報はイノベーションの源泉 全国各地の人流や物流、インフラの状態などIOTにより収集された莫大な地理空間情報 →情報の重ね合わせにより、異なる事象の融合

から新たな製品やサービスが生まれ得る

②地理空間情報の流通と利活用の飛躍的な向上

○ 平成30年度に準天頂衛星4機体制を確立し高精度測位等のサービス開始

○ G空間情報センターの本格稼働

③地理空間情報によって新たな産業・サービスが次々に創出

(例) ・センチメーター級高精度測位による自動走行支援 ・屋内外をシームレスにナビゲーション

④災害から命を救う地理空間情報 ○ 災害情報の集約・共有システム、準天頂衛

星のメッセージ機能を活用した初動対応・応急対策の向上

○ 国土強靭化

⑤東京2020大会の機会をG空間社会のショーケースに

○ 訪日外国人へのおもてなしサービス ○ 地方への誘導、全国各地への移動支援 →インバウンド観光の推進、観光立国の実現

⑥G空間社会の実現により経済の好循環を目指す

○ 2020年を弾みとし、基幹的なインフラとして全国展開

○ 我が国の技術・ノウハウ等を海外展開

Page 5: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

5

(Rinspeed社HPより )

2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針

地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

IoT・ビッグデータ・AI などの先端技術を活かした 世界最高水準のG空間社会の実現により「目指すべき姿」

①災害に強く持続可能な国土の形成 一人一人の命を救う情報収集・共有等による災害対応力の強化・高度化、社会資本維持管理の効率化・高度化

②新しい交通・物流サービスの創出 高精度測位情報による新時代の交通・物流システムの実現

③人口減少・高齢社会における安全・安心で質の高い暮らし 多様で豊かな暮らしのための高齢者等へのモビリティ向上サービス、住民の身近なサービス分野での利活用

④地域産業の活性化、新産業・新サービスの創出 地方創生を加速するIT農林水産業、i-Constructionによる省力化・生産性向上

⑤地理空間情報を活用した技術や仕組みの海外展開、国際貢献の進展 測位インフラ、関連ビジネス、人材育成等をパッケージ化し世界に拡げる 東京2020大会をG空間社会のショーケースに

屋内外測位環境 (準天頂衛星4機体制等)

G空間情報センター (地理空間情報流通促進)

地理空間情報に関する リテラシー教育、人材育成

Page 6: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

G空間社会のイメージ

準天頂衛星とは 日本独自の測位衛星。日本のほぼ真上(準天頂)に滞留可能であり、8の字軌道によりアジア・オセアニア地域にも衛星測位サービスの提供が可能。2018年度に4機体制を構築し、cm級の高精度測位を行うことが可能。さらに2023年度を目途として7機体制の確立により、準天頂衛星のみでGPSに依存することなく測位が可能。

パブリックデータ (オープンデータ)

G空間情報センター

安否情報など

双方向通信の活用

高精度でリアルタイムの位置と時刻

新時代の交通、物流システム 世界に拡げる 地方創生を加速

高付加価値のG空間情報の循環システムの形成

ビッグデータ リアルタイムデータ

多様で豊かな暮らし 国土を守り、命を救う

準天頂衛星

防災対策システム 離島への物流網 ストレスフリー環境 i-Construction IT農業 技術・サービスの海外展開

G空間関連市場規模は2020年度には 約60兆円に拡大 (2012年度は約20兆円)

出典:情報通信白書(2013年版)

G空間情報センターとは 各主体が整備するG空間情報を集約し、より一層利用価値の高い情報へ加工・変換して、誰もがいつでも容易に、かつ円滑に検索・入手できる、G空間情報の流通・利活用の中核としての機能を有する。

6

Page 7: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

(Rinspeed社HPより )

地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その3)

3.地理空間情報の活用推進に関する具体的施策

1.地理空間情報を高度に活用するための基盤と環境の整備 ①新たな価値を自律的に生み出す地理空間情報の活用の仕組みの構築 ②準天頂衛星システムの整備の推進及びその利活用の促進等 ③社会の基盤となる地理空間情報及びGISの整備促進 2.高精度な地理空間情報の高度な活用 ~東京2020大会をショーケースに ①高精度な地理空間情報の高度な活用による新産業・新サービスの創出 ②東京2020大会において我が国の姿を世界に 3.暮らしの中で実感できる地理空間情報の活用 ①災害に強く持続可能で強靭な国土の形成 ②安全・安心で質の高い暮らしの実現 ③行政の効率化・高度化の推進 4.地理空間情報の活用による海外展開・国際貢献 5.地理空間情報の整備と活用を促進するための総合的な施策 ①関係主体の推進体制、連携強化 ②知識の普及・人材の育成等の推進 ③研究開発の戦略的推進 ④重点的に取り組むべき施策(シンボルプロジェクト) →次ページ 7

Page 8: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

基本計画のミッションとシンボルプロジェクト

①国土を守り、一人一人の命を救う

②新時代の交通、物流システムを実現する

③多様で豊かな暮らしをつくる

④地方創生を加速する

⑤G空間社会を世界に拡げる

① 準天頂衛星システムを活用した避難所等における防災機能の強化

② 津波浸水被害推計システムの運用

③ G空間防災システムの普及の促進

④ 高度な自動走行システムの開発・普及の促進

⑤ 準天頂衛星を活用した無人航空機物流事業の促進

⑥ 屋内空間における高精度測位環境づくりの促進

⑦ G空間情報センターを活用した大規模イベント来場者等の移動支援

⑬ 地理空間情報の循環システムの形成

⑧ 農業機械の自動走行技術等の開発・普及の促進

⑨ 地理空間情報とICTを活用した林業の成長産業化の促進

⑩ i-Constructionの推進による3次元データの利活用の促進

⑪ 中小企業・小規模事業者の研究開発・サービスモデル開発の推進

⑫ 電子基準点網及び準天頂衛星システムを活用した高精度測位サービスの海外展開

⑬ 地理空間情報の循環システムの形成(再掲) 8

Page 9: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

9

1 地理空間情報活用推進基本計画について

2 G空間情報センターについて

3 シンボルプロジェクトについて

4 政府の推進体制について

Page 10: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

G空間情報センターとは

各主体が整備する地理空間情報を集約し、より一層利用価値の高い情報へ加工・変換して、誰もがいつでも容易に、かつ円滑に検索・入手できる、地理空間情報の流通・利活用の中核としての機能を有する。

地理空間情報活用推進基本計画(第3期)における位置付け

データ保有者

国・地方公共団体 研究機関

データ利用者

国・地方公共団体 防災関係者

情報サービス業

G空間情報センター 加工・変換 提供

情報サービス業 民間企業等 個人・民間企業等 情報の循環

運用開始 (H28年11月)

防災

情報等の付与

(新たな付加価値)

農林水産 電子地図 航空写真 交通

暮らしの安全・安心、利便性・生産性の向上、新たな産業・サービスの創出

カープ

ローブ

10

Page 11: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

データ提供元や、データの種類、データの属性(タグ)による絞り込みや、キーワード検索もできる。さらに、検索したデータは、ダウンロードしてユーザのGIS上で重ね合わせや可視化などによって様々な用途に活用することもできる。

データの利活用分野などを考慮して、G空間情報センターが独自に分類した属性で管理することで、検索の利便性向上だけでなく、データの利活用の機会創出を図ることができる。

①データ提供 - G空間情報センターの主な機能

11

G空間情報センター/データセット検索ページ

センターに登録された様々な種類の地理空間情報は、データの分野、提供者、地域等の 属性で管理されており、ユーザーは必要なデータを検索して、素早く容易に入手できる。

データ分類

検索・ダウンロード機能

Page 12: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

12

②ショーケースによる利用促進 - G空間情報センターの主な機能

G空間情報センター/ショーケース紹介ページ

18:00 18:00 19:00 19:40

水郷祭り 開催場所 島根県松江市 花火打上時間 20:00~21:00 来場者数 約43万人 (2日間合計)

22:00~23:00

会場周辺における人の流れ

23:00~24:00

会場周辺の混雑度 駅構内出入り口の人流

21:10

大規模イベント当日の人の流れや混雑度を見える化

イベント開催時間の前後の人の流れや混雑度を地図上で可視化することで、誘導看板設置場所や宿泊施設等の検討に活かすことが可能。

センターに登録された複数の地理空間情報の重ね合わせや可視化によってどのような利活用が 可能になるか、具体的な例を示すことにより、より多くのユーザーに地理空間情報の活用を促す。

花火打上場所 最寄り駅 (松江駅)

Page 13: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

データ利用者 データ提供者

13

発生した大規模地震の 震度の分布データ

地震発生後の 流動人口データ

流動人口データとの組み合わせにより、滞留人口を想定でき、被災者数の想定や避難誘導対策などに活用可能。

③災害時データ提供 – G空間情報センターの主な機能

大規模災害時に、臨機応変、迅速に被害状況把握等を可能とするデータが扱えるよう 事前にデータ提供者等と災害時協定を締結

提供データ分類 締結団体(提供データ)

地図データ NTT空間情報 …GEOSPACE

航空写真

レーザ計測データ

国際航業株式会社 …航空写真、レーザ計測データ

株式会社パスコ …航空写真、レーザ計測データ

アジア航測株式会社…航空写真、レーザ計測データ

朝日航洋株式会社 …航空写真、レーザ計測データ

動的データ 株式会社ナビタイムジャパン …リンク旅行集計データ

株式会社Agoop …流動人口データ

利用目的 締結団体

被害状況把握 地図作成

特定非営利活動法人クライシスマッパーズ・ジャパン

オープンストリートマップファウンデーションジャパン(OSMFJ)

IT活用 ソフトウェア支援

減災インフォ

一般社団法人 情報支援レスキュー隊(IT DART)

OSGeo財団 日本支部

防災教育 大阪市立大学都市防災教育研究センター(CERD)

G空間情報センター

災害時のデータ活用のイメージ

マップ機能

G空間情報をWeb地図上で重ね合わせて閲覧可能

※画像はイメージです

Page 14: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

14

1 地理空間情報活用推進基本計画について

2 G空間情報センターについて

3 シンボルプロジェクトについて

4 政府の推進体制について

Page 15: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

基本計画のミッションとシンボルプロジェクト

①国土を守り、一人一人の命を救う

②新時代の交通、物流システムを実現する

③多様で豊かな暮らしをつくる

④地方創生を加速する

⑤G空間社会を世界に拡げる

〇 準天頂衛星システムを活用した避難所等における防災機能の強化

〇 津波浸水被害推計システムの運用

〇 G空間防災システムの普及の促進

〇 高度な自動走行システムの開発・普及の促進

〇 準天頂衛星を活用した無人航空機物流事業の促進

〇 屋内空間における高精度測位環境づくりの促進

〇 G空間情報センターを活用した大規模イベント来場者等の移動支援

〇 地理空間情報の循環システムの形成

〇 農業機械の自動走行技術等の開発・普及の促進

〇 地理空間情報とICTを活用した林業の成長産業化の促進

〇 i-Constructionの推進による3次元データの利活用の促進

〇 中小企業・小規模事業者の研究開発・サービスモデル開発の推進

〇 電子基準点網及び準天頂衛星システムを活用した高精度測位サービスの海外展開

〇 地理空間情報の循環システムの形成(再掲) 15

Page 16: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

高度な自動走行システムの開発・普及の促進

SIP成果(基盤地図のデータフォーマットや精度管理

方式、位置参照方式)を踏まえ、 「ダイナミックマップ基盤株式会社」を設立※。

※ ダイナミック構築検討コンソーシアム7社及び国内自動車メーカー10社が出資

路面情報、車線情報 3次元構造物など

交通規制情報、道路工事情報、 広域気象情報

事故情報、渋滞情報、 狭域気象情報など

ITS先読み情報(周辺車両、 歩行者情報 信号情報など)

紐付け

基盤

動的情報(<1sec)

准動的情報(<1min)

准静的情報(<1hour)

静的情報(<1day)

競争領域

協調領域

共用(基盤)データ

付加データ

○ 高度な自動走行システムには、自己位置推定、走行経路特定のために高精度な 3次元地図データ(ダイナミックマップ)が必要。

16

Page 17: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

準天頂衛星を活用した無人航空機物流事業の促進

熊本県・天草諸島において、準天頂衛星システムの高精度測位を活用した無人航空機の自動飛行による物資輸送を実証。

技術的課題が明らかになる一方、輸送は成功裏に実施され、実証は成功した。 今後、目視外自律飛行含め、国内外の他の離島でも実証を重ね、準天頂を利用し

た物流の事業化につなげていく。

天草諸島実証(平成28年11月29/30日)

エンルート

準天頂衛星 GNSS受信アンテナ

衛星通信機器

■ 実施体制

取りまとめ:日立造船 無人航空機:エンルート、ヤマハ発動機 通信・運航システム:日立造船 実証自治体:熊本県、上天草市

半径5m

風向風速計

安全柵 離発着場

17

Page 18: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

世界に先駆けて高精度な測位環境を実現し、外国人・高齢者・障害者をはじめ誰もがストレスを感じることなくオリンピック・パラリンピックを楽しむためのきめ細かなおもてなしサービスに活用

東京オリンピック・パラリンピックの成功に向けて 技術の進歩

~東京を、日本を訪れる方に世界最先端、最高級のおもてなしを~

【屋外測位】

• 2018年に準天頂衛星が4機体制となり、高精度な測位が可能になる

【屋内測位】

• 様々な手法により屋内測位技術の開発が進められており、共通基盤化の検討が進められている

【電子地図】

• 地図作成技術の高度化等により、高精度な電子地図の作成が容易に

• 屋内3次元地図標準仕様の検討が進められている

Ο 東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年には、準天頂衛星4機体制、屋内測位技術の進歩等により、「高精度測位社会」の実現が見込まれる

準天頂衛星

写真+レーザー測量 MMS

Ο 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を

円滑に開催するとともに、その開催効果を日本全体に

広げるためにはソフト面でのきめ細かな対応が必須

【移動】

• オリンピック会場の配置は当初計画よりも分散化。個々の会場への円滑な移動が課題

• 東京の交通ネットワークは世界でも例を見ないほど高密度であり、駅構内も複雑 例)渋谷駅は鉄道4社が乗り入れ、地上・

地下を含めて8層の複雑な構造

【観光】

• ハード整備のみで世界各国の言語に対応し、きめ細かな案内をすることは困難

渋谷駅構内図(出典:東京メトロHP)

東日本大震災時の新宿駅(出典:新宿区)

【安全・安心】

• 外国人をはじめとした東京に不慣れな人々が円滑に避難できる環境の整備が必要

出典:JAXAホームページ

出典:三菱電機(株) 出典:(株)U’s Factory

出典:国土地理院資料

18

屋内空間における高精度測位環境づくりの促進

Page 19: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

○ GPS等の衛星測位情報を活用した運転アシスト装置の導入が進んでいる。

○ ①2018年までにほ場内での農機の自動走行システムを市販化すること、②2020年までに遠隔監視で無人システムを実現することを目指し研究開発等を推進中。

①運転アシスト装置の普及

②2018年の自動走行システム市販化に向けた動き

③2020年の無人システム実現に向けた研究等の動き

・ロボット農機の安全確保ガイドラインを3月に策定 ・1月25日にクボタ社が6月からの試験販売を発表

・実用化に向け、人検知技術の評価手法の開発に着手 ・全国普及に向け、準天頂衛星に対応した安価な受信機を開発中

第三者との接触!?

検知して停止

目標

【2018年まで】 有人監視下でのほ場内の自動走行システムを市販化

【2020年まで】 遠隔監視下での無人システムを実現

・北海道を中心に直進アシスト装置が加速度的に普及 ・トラクターや田植え機などアシスト装置を組込んだ農機も市販化

「未来投資に向けた官民対話(平成28年3月4日)」における安倍総理からの指示事項

農業機械の自動走行技術等の開発・普及の促進

19

Page 20: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

20

1 地理空間情報活用推進基本計画について

2 G空間情報センターについて

3 シンボルプロジェクトについて

4 政府の推進体制について

Page 21: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

政府の推進体制 5つの推進チーム

国土を守り、一人一人の命を救う

新時代の交通、物流システムを実現する

多様で豊かな暮らしをつくる

地方創生を加速する

G空間社会を世界に拡げる ● 国際展開推進チーム 議長 内閣府(宇宙)、国交省(地理院) 副議長 文科省

● 防災システム高度化推進チーム 議長 内閣府(防災) 副議長 内閣府(宇宙)、総務省(ICT)

● 交通・物流高度化推進チーム 議長 内閣府(科技) 副議長 経産省(宇宙)、国交省(技調課、地理院)

● 質の高い暮らし推進チーム 議長 国交省(国情課) 副議長 内閣府(宇宙)、総務省(ICT)、国交省(地理院)

● 地方創生推進チーム 議長 農水省、国交省(技調課) 副議長 内閣府(宇宙)、林野庁(計画課)、中企庁

基本計画(第3期)の ミッションとシンボルプロジェクト

①準天頂衛星システムを活用した避難所等における防災機能の強化

②津波浸水被害推計システムの運用

③G空間防災システムの普及の促進

④高度な自動走行システムの開発・普及の促進

⑤準天頂衛星を活用した無人航空機物流事業の促進

⑥屋内空間における高精度測位環境づくりの促進

⑦G空間情報センターを活用した大規模イベント来場者等の移動支援

⑬地理空間情報の循環システムの形成

⑧農業機械の自動走行技術等の開発・普及の促進 ⑨地理空間情報とICTを活用した林業の成長産業化の促進 ⑩i-Constructionの推進による3次元データの利活用の促進 ⑪中小企業・小規模事業者の研究開発・サービスモデル開発の推進

⑫電子基準点網及び準天頂衛星システムを活用した高精度

測位サービスの海外展開

⑬地理空間情報の循環システムの形成

○ 地理空間情報活用推進会議

○ 地理空間情報活用推進会議幹事会

○ G空間プロジェクト推進WG

21

※ それぞれのチームは、産学官民連携の下、取組を進めている。

Page 22: 地理空間情報活用推進の政府の取組と施策2.地理空間情報の活用の推進についての基本的な方針 地理空間情報活用推進基本計画(第3期)の概要(その2)

政府の推進体制 内閣官房地理空間情報活用推進室

北本 政行 室長

内閣官房内閣審議官

/国土交通省政策統括官

平井 裕秀 室長代理

内閣官房内閣審議官

小原 昇 室長代理

国土交通省大臣官房審議官

内閣官房内閣参事官

内閣官房内閣参事官

内閣府宇宙開発戦略推進事務局参事官

内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)付参事官

総務省情報通信国際戦略局技術政策課研究推進室長

文部科学省研究開発局宇宙開発利用課長

経済産業省製造産業局航空機武器宇宙産業課宇宙産業室長

国土交通省大臣官房技術調査課長

国土交通省国土政策局国土情報課長

国土交通省国土地理院企画部長

地理空間情報活用推進室(H29年4月発足)

22

佐伯 浩治 室長代理

内閣府宇宙開発戦略推進事務局審議官