02 書いてから考えよう

京大サマーデザインスクール2014

京大サマーデザインスクール2014　

　(c)2014 西尾泰和(サイボウズ・ラボ)

西尾泰和

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書いてから考えよう

書いてから考えよう　

　　

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どちらが簡単？

・暗算・筆算

書いてから考えようなぜ書いてから考える？

　　

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・目隠し将棋・普通の将棋


普通の将棋 = 駒や盤を見ながら戦う将棋　

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・頭の中だけで考える・書いて、見ながら考える


　　

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記憶は脳の負担→思考の邪魔！


　　

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6

書いて考えるほうが簡単


　　

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アイデアを書きだすのは将棋の駒を用意するのと

同じこと


　　

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脳の負担を減らして考えることに集中しよう


　　

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演習


　　

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京大サマーデザインスクール2014演習課題

他人が読める字で。この演習では質ではなく量が評価される。時間は2分　

学び方の改善に「関係あるかもしれないこと」を時間内に数多く書いてみよう

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何か質問？

書いてから考えよう演習

　　

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スタート！


　　

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書いた枚数ランキング

書いてから考えよう演習結果

　　

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すらすら書けなくても気を落とさないで！コツを習得するのがこの講義の目的だから！


　　

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関係あることではなく関係あるかもしれないことを書きだすのはなぜか？

書いてから考えよう関係ある *かもしれない* こと

　　

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・正しいかどうか　・役立つかどうか　・関係するかどうか

最初からはわからない


　　

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「関係あるかも」→「確かに関係ありそう」

→「～という理由で関係がある」と徐々に明確になる


　　

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最初に書き出す段階でハードルを上げすぎてはいけない

書いてから考えよう


　　

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フレームワークの導入


　　

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改善案が思いつけなくてあたりまえ

書いてから考えようフレームワークの導入

いまスラスラ出る人は先に考えてたことを書いているだけかも？　

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フレームワーク（枠）が思いつきを支援する

書いてから考えようフレームワークの導入

オズボーンのチェックリストなんかもこの一種、質問が言語化を促す　

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「理想と現実」フレームワーク

書いてから考えよう「理想と現実」フレームワーク

　　

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解決すべき問題は何か？

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「問題」とは何か？分解してみよう

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問題≠悪。理想を捨てれば問題はなくなる。それでは何も改善しない。　

現実理想ギャップ

「問題」とは理想と現実のギャップ

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何が理想なのか？なぜそれが理想なのか？


　　

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何が現実なのか？*なぜそうなのか？


「それは事実？解釈？」も重要。例えば「Aさんが私を嫌っている」は解釈　

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「解決策」が最終的に得たいもの、そこへのステップを細分化した　

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どうすればギャップをなくせるか

how?解決策

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「理想と現実」を学んだ。これを踏まえて同じ演習をする


時間は2×3分　

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何が理想なのか？なぜそれが理想なのか？


…に関係あるかもしれないこと、思いついたことを何でも。2分　

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何が現実なのか？なぜそうなのか？



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事実？解釈？

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どうすればギャップをなくせるか

how?解決策

原因をなくす？影響を防ぐ？悪い影響を取り除く？

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何か質問？


　　

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スタート！


　　

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書いた枚数ランキング

書いてから考えよう演習結果

　　

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38

「アイデアを出そう」と言われても

なかなか書けない

書いてから考えようアイデアを書けない理由

「関係あるかもしれないことでいい」と言われても、なかなか書けない　

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なぜ書けないのか？を考えることは助けになる


　　

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書けない理由は大きく分けて５つある


　　

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完璧主義

書いてから考えようアイデアを書けない理由 1/5

　　

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「アイデアは一時に　完全な形で現れるものだと思っている人が多いが　そんなものではない」

トーマス・エジソン


p256A.オスボーン(2008)『創造力を生かす : アイディアを得る38の方法』豊田晃訳, 創元社

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最初から完璧なものを作ろうとして手が止まる

完成度高めるのは後でやろう


　　

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かっこつけ


　　

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すごいアイデアを出したい。こんなアイデアしか出ないのかと思われるのが怖い。

そう考えて、何も出せない。


　　

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自分を過大評価して設定したハードルが自分には高すぎてクリアできていない


これってむしろかっこわるい　

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「間違ってはいけない」という価値観


　　

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正しいかどうか不確実なものを避けてしまいがち


　　

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ほぼ正しいことを10個やって9個成功、1個失敗するのと不確実なことを100個やって30個成功、70個失敗するのと

どっちがいいか？


失敗した際に失うものの大きさによってどちらの戦略がよいかが決まる　

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外科手術なら失敗したら大変だ

しかしアイデア出しは失敗しても大した問題ではない恐れずに出した方がいい


　

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発散と収束を同時にしようとする


　　

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52

「このアイデア、技術的に実現できるかな…」


　　

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53

「問題の半分だけは　解決できるけど　残りの半分が…」


　　

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「このアイデアは実行すると　法律に触れるかも…」


　　

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55

そういうこと考えるのは書いた後にしよう


　　

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熱湯と冷水を同じ蛇口から

出すことはできない


『創造力を生かす』p273　

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0から何かを思いつくことと成功率を100%に近づけることは

別物

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58

ひらめきを判断力に妨害される前に

紙に書き留めるとよい


『創造力を生かす』p93　

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オリエンテーションプロジェクトの全体像：おおまかな流れ

　　

発散収束発表準備

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2日目後半までずっと発散のフェーズ

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自分のアイデアがつまらなく見える


　　

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自分ではつまらないと思ってるアイデアも他の人から見ると

「その発想はなかった」かもしれない


人に見せる前に葬ってしまうなんてもったいない！　

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62

今は欠点があってもあとで欠点が解決されて

すごいアイデアに成長するかも


欠点があるからといって葬ってしまうなんてもったいない！　

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63

書いたものは改善できる書かなかったものは消えてしまう


書かなかったせいで消えてしまうなんてもったいない！まず書くんだ！　

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64

ちょっとしたコツ


　　

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65

書くことが苦手な人は誰かに話しかけるつもりで話す内容のメモを取ればよい


チャットを使ったり、実際に話しかけて録音したりでもよい　

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漢字がわからない？

カンジがわからなければカタカナでかけばいい


　　

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67

言葉でうまく表現できない


　　

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68

言葉でうまく表現できない？絵でも録音でも録画でもなんでもよい。大事なのは脳の外にだすこと


　　

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69

・完璧でなくてよい・かっこつけない　・間違えても良い　・評価は後回し　　・まず脳の外に出せ

書いてから考えようまとめ

　　

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演習


　　

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京大サマーデザインスクール2014演習

時間は8分　

自分の学び方の改善に「関係あるかもしれないこと」をなんでも書いてみよう

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何か質問？


　　

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スタート！


　　

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京大サマーデザインスクール2014演習結果

　　

時間を測って枚数を競うのはここまで

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京大サマーデザインスクール2014演習結果

WSの外で思いつくかもしれない→忘れる前にメモ！　

今後は思いつき次第付箋を追加してOK

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京大サマーデザインスクール2014お願い

複数枚になってもよい。全部見えるように。後から追加するので余白を残して。　

A3の紙に付箋を並べて貼り右上に名前を書いて下さい

あとでコピーして共有します

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ブレインライティング

ブレインライティング　

　　

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ブレインライティング演習課題

　　

いままでに書いた付箋をA3の紙に並べて貼りました

これを時計回りで隣に渡します

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受け取った人がすること（１）

全部の付箋に目を通して“自分に関係あるかも”

と思ったら星印を書き込む

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（１）と合わせて5分　

受け取った人がすること（２）

思いついたことを可能な限りたくさん付箋に書く

(付箋はその紙に貼る)

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一周することで得られる情報

どの付箋に他人が注目したか他人が付箋を見て何を思ったか

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スタート！


　　

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昼休み


　　

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みなさんの手元に全員分の付箋のコピーを配布しました


　　

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まずは全部を読み直してみて自分が星印をつけた付箋を必要なら書き写しましょう


　　

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まずは全部を読み直してみて自分が星印をつけた付箋を書き写し手元の付箋に加えましょう


読みなおして「必要ない」と思った付箋は写さなくてOK　

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その過程で関係ありそうな付箋が更に見つかったらそれも追加

なにか思いついたらそれも追加


　　

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終わったら紙から付箋を外して机の上に重ならないように

並べてください


　　

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解説この演習は “ブレインライティング”

と呼ばれる手法をこの後行う個別でのKJ法に合わせてカスタマイズして

作られました。

書いてから考えようブレインライティング

　　

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京大サマーデザインスクール2014参考文献

　　

Dave Gray, Sunni Brown, James Macanufo (2011)『ゲームストーミング : 会議、チーム、プロジェクトを成功へと導く87のゲーム』野村恭彦監訳,武舎広幸, 武舎るみ訳, オライリー・ジャパン

A.オスボーン(2008)『創造力を生かす : アイディアを得る38の方法』豊田晃訳, 創元社

高橋誠(2007)“ブレインライティング短時間で大量のアイデアを叩き出す「沈黙の発想会議」” 東洋経済新報社

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このスライドは、サイボウズ・ラボの西尾泰和と竹迫良範が、京都大学サマーデザインスクール 2014で行った「学び方のデザイン」の講義資料の一部です。

他のスライドは http://nhiro.org/kuds2014/ で見つけることができます。

　このスライドについて

　　

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http://nhiro.org/kuds2013/

http://nhiro.org/kuds2013/

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