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TRANSCRIPT
国の研修機関におけるQGIS
鎌田 高造(国土交通大学校 測量部長)
国土交通大学校って?
学校教育法第一条でいう「大学」でない「国土交通大学」ではありません(笑)
防衛大学校、気象大学校、税務大学校 etc.
国土交通省の職員のための研修施設です平成10年までは「建設大学校」と言いました
平成11年の省庁再編で、運輸省の研修施設と合併して、現在の姿に
国土交通大学校って?
東京都小平市にあります
大昔は、測量技術者の養成のみをやっていました(映画「劒岳 点の記」の頃とか)
戦後、建設技術の研修機能が付加されて
次第に建設省色が濃くなって
今に至ります
正門前からの眺め
敷地はこんな感じ
誰に研修をしているの?
基本的に国土交通省の職員相手ですが
最近は地方公共団体の職員も受け入れています
道路行政を筆頭に、国でも地方公共団体でも似たような仕事を(分担して)やっているので、必要なスキルは同じでしょ、という理屈ですね
どんな研修をしているの
短いものだと数日、たいてい2週間くらい
測量研修だけは特殊で、最長11ヶ月というものがあります測量士補の資格が取得できます
長時間の研修が法で義務づけられています
全寮制です講義は日中のみですが、課題を出すので夜間
も作業が必要です
燃料補給をする者も結構いますが・・・・
国土交通大学校におけるGIS系の研修研 修 名 定員 期 間 概 要
地理空間情報活用推進(Ⅰ期、Ⅱ期)
30 8/22 – 8/262/06 – 2/10
地理空間情報の基本的な性質や取り扱い方法、GISの初歩などを通じて、行政の見える化及び情報共有を進めるための考え方や技術を習得する
環境・まちづくりGIS 30 6/22 – 7/01 GISを利用して環境に配慮したまちづくりを進めるための考え方や技術を習得する
地域防災GIS[地震災害]
23 2/20 – 2/28 GISを地震発生後の初動や復旧・復興に活用するための考え方や技術を習得する
地域防災GIS[水災害]
23 11/30 – 12/08 GISを水害防止及び水害発災後の対策に活用するための考え方や技術を習得する
地域情報コミュニケーション
20 10/11 – 10/14 GISとSNSを組み合わせて、地域住民と行政の意思疎通を図るための考え方や技術を習得する
社会資本GIS[道路]
30 10/11 – 10/14 GISを利用して道路管理を効率化するための技術を習得する
社会資本GIS[河川]
30 11/29 – 12/02 GISを利用して河川管理を効率化するための技術を習得する
このほか、測量技術系の研修があります
測量部という組織
測量技術とGISの研修を担当していますGIS系の研修は、直前のスライドのとおり
総勢14名(うち13名が国土地理院からの出向組)
測量技術は、自前で教えることが多い
GISは外部講師を招く方が多い
シラバスを考えて研修計画を立てるのが最大の仕事外部講師の手配、接遇
研修員の対応窓口全般(教務課と分担)
GIS 研修
これまでは、Arc-GIS 中心標準的なカリキュラムはだいたい次の通り
GISの最低限の使い方
GIS を使って所管行政の問題を解決するための考え方
地理空間情報の取り扱いに関する基本的な考え方
行政の見える化、情報共有による効率向上などを進めるための技術
プロプライエタリの限界
Arc-GIS は(もちろん)良いGISです
Arc-GIS を保有している組織はまだ少ない地方公共団体の財政規模だと、購入経費が
すぐには用意できないことが多い
なんとか経費が用意できても、調達手続きに時間を要することも
調達できた頃には、研修効果が消滅していたり・・・・orz
Quantum GIS に目をつけた!
FOSS4G だから、自由に使える研修効果が消えないうちに、使い始めることが
できる
人事異動があっても、異動先ですぐ使える
FOSS4G だから、経費を要しない調達手続きを要しない
財政規模に関係なく調達できる
QGIS って、実は行政向きのGISだった!?いや、OSS に共通の性質かもですが・・・
Quantum GIS 使っています
嘉山さんには何度も講師で来て頂きました
OSGeo.jp 主催ハンズオン水準の講義をして頂いています
好評です(当然)
特に、先月の社会資本GIS[道路]研修では、ほぼ全ての研修員が「早速仕事場で使うぞ!」と感想を述べています。
「今回の研修では、ツールとしてのOSSの授業が非常に有意義であったと感じている」
演者と Quantum GIS2009年から OSGeo.jp ともおつきあいさせ
て頂いていますFOSS4G Tokyo/Osaka は、どちらも3回目の参加になります
2011年からOSGeo.jpの末端会員です
Quantum GIS の普及に努めるのは当然ですね
演者とGIS電子国土webシステムも、オープンソース
化を進めましたFOSS4G Tokyo 佐藤壮紀氏のプレゼン参照
仕事場のGIS環境を統一しようと(こっそり)目論見中つくばでもQGIS勧めてます
最近は若手が自発的に使うようになってきました
実は、1995頃も建設省のGIS担当でした
演者の立場
地理空間情報が広く使われること
地理空間情報の利用に当たって権利関係の処理が煩雑にならないよう工夫すること
民間の健全な地理空間情報の利用を阻害しないこと
使いやすいツールを広めること
Quantum GIS は絶好のツールだと認識
行政は潜在的に大きな市場?
GISの必要性は、頭では分かっている
実際に手を動かした人間の数はごく僅か
Arc-GIS その他のお仕着せGISについては、ハードルが高いと思っている
QGISは、思ったほどハードルが高くなかったと実感した
もっと広めてくれと意見してきた研修員も
初期費用が抑制できることは大きな魅力
来年度の国土交通大学校
QGISの授業数を増やす予定
研修ごとの実習時間も増やす方向
私をはじめ、内部で教えることができる人材を増やしたい
行政の現場で、実際にQGISが使われる場面を増やしたい
がんばりますとりあえず、15日、16日と講義を受け持ちますw
自前でマニュアルも作ってみた
Quantum GIS
中味は、本当に初歩の初歩
111/11/09 Quantum GIS
1. CRS
2.
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4.
5.
ここまでで60枚のスライド
• CRS•
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111/11/09 Quantum GIS 61
簡単なデータを作らせるだけ
111/11/09 Quantum GIS 164
• OSGeo.jp– Quantum GIS foss4g
– ver.1.60
•– Quantum GIS
•– Quantum GIS
111/ 11/ 09 Q uan tu m G IS
この資料を作成するにあたって、以下の方々及び組織にお世話になりました
• OSGeo.jp– Quantum GIS その他 FOSS4G の普及を進めてい
る団体です
– ver.1.60 マニュアルの日本語訳を作成しています
• 農業環境技術研究所 岩崎亘典さん– Quantum GIS を演者に紹介して下さいました
• 朝日航洋 嘉山陽一さん– 国土交通大学校で Quantum GIS の講義を担当し
て下さいました
18811/10/11 はじめての Quantum GIS
この資料を作成するにあたって、以下の方々及び組織にお世話になりました
• MAPconcierge 古橋大地さん–標準地域メッシュ shape ファイルを提供しています
• 農研機構 寺元郁博さん– 基盤地図情報25000WMSを公開しています
• (株)オークニー 森 亮 さん–電子国土WebシステムのOSS化その他でさまざまなアドバイスを頂きました
• http://qgis.osgeo.org/– Quantum GIS を提供しています
18911/10/11 はじめての Quantum GIS
参考資料
• http://www.osgeo.jp/user_guide/user_guide.html– ver.1.60 の網羅的な日本語マニュアルです。
• http://www.slideshare.net/wata909/qgis– ver.1.40 の初心者向けマニュアル、前編。
• http://www.slideshare.net/wata909/qgis-4631062– ver.1.40 の初心者向けマニュアル、後編。
• Quantum GIS基本操作 及び 同応用操作– 嘉山さんによる国土交通大学校での研修資料。
– これら5点は、このマニュアルを書く上で大いに参考になりました。改めて感謝の意を表します。
19011/10/11 はじめての Quantum GIS
参考図書入門Webマッピング FOSS4G HANDBOOK
19111/10/11 はじめての Quantum GIS
国の研修機関におけるQGIS
ご清聴ありがとうございました