20110424aurantiochytrium
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Algae Biofuel
planT/Energy
BREAKTHROUGH TECHNOLOGY: AURANTIOCHYTRIUMオーランチオキトリウム
藻類はオイルをつくりさすことが可能で、そ
の中でもオーランチオキトリウムはその生産
能力がとても高く、また、産生するオイルは
重油に相当する炭化水素であり、使い道が広
く、ジェット燃料にまで応用できる。
さらに、オーランチオキトリウムを利用する
と具体的にどのくらいのオイル生産が可能と
なるのか? 1ha の広さに深さ 1mの培養装置
を作ったとしよう。4日ごとに収穫していく
とすると、年間約 1,000t のオイルがとれるこ
とになる。倍加時間を 4時間として 4時間ご
とに 67%を収穫し、同量の新鮮培養液を継ぎ
足すという連続生産システムにすれば年間 1
万トン以上のオイルがとれることになる。
Tons of Oil/ha/YearCorn トウモロコシ 0.2
0.5
0.8
1.0
1.2
6.0
47-140
1,000-10,000
Soybeans 大豆
Rapeseed アブラナ
Oil Palm アブラヤシ
Micro Algae 微細藻類
Aurantiochytrium&Botryococcusオーランチオキトリウム&ボトリオコッカス
日本の耕作放棄地 28.4 万 ha日本が一年間に輸入する石油
1.9 億t
約 2 万 haの面積が必要
約 2.6 万 ha
約 2.1 万 ha
東日本大震災で被害を受けた農地
宮城と福島の被害面積だけでも
有機排水 固形物を沈殿される
一次処理水(容存有機物が多い)
二次処理水(窒素やリンが多い)
オイルを生産 オイルを生産
オーランチオキトリウムを活性汚泥として投入
ボトリオコッカスを投入
オーランチオキトリウム残骸 ボトリオコッカス残骸
メタン発酵
家畜の飼料
=
槌
釜
竈
楢
茨
茨
茨
藻類産業創成コンソーシアム * 発起人・機関(順不同)
* 渡邉 信 筑波大学大学院教授
* 井上 勲 筑波大学大学院教授
* 白岩善博 筑波大学大学院教授
* 彼谷邦光 筑波大学大学院教授
* 堀岡一彦 東京工業大学大学院教授
* 細矢 憲 東北大学大学院教授
* 河地正伸 国立環境研究所主任研究員
* (株)デンソー
* (株)コスモステクニカルセンター
* 巴工業(株)
* (株)ネオ・モルガン研究所
* 三和農林(株)
* 出光興産(株)
* (株)地球快適化インスティテュート
* キッコーマン(株)
* (株)旭リサーチセンター
* (株)豊田中央研究所
* (株)新産業創造研究所
* (株)熊谷組
* (株)TOZEN
* (株)日揮
* 住友重機械工業(株)
渡邉 信 筑波大学大学院教授
オーランチオキトリウムの未来
オーランチオキトリウムによるオイル生産は実用化されるのか ? されるとしたら何年後なのか?
渡邉先生は 10 年をめどに考えている。「10 年以内に実用化できないと、世界が持たない。ただし、実用化にあたっては、
スケールが大きい実験が必要。実験室内ではなく、プラントレベルでの実験を行い、コストの計算をしなければなりませ
ん。それには予算も、人手もかかります。日本はどこまで投資する気があるのか?そこが一番の問題です。」
今の私たちの生活は液体燃料なしに成り立たない。液体燃料=エネルギーの確保は国家の根幹なのである。
「アメリカはエネルギーが国を守るという考えが非常にクリアです。そのための技術革新に対して国としてお金をつぎ込
んでいる。日本はどうか?そこまでの危機感はあるのだろうか?」
アメリカは藻類エネルギープロジェクトに軍も関与しているため全貌は不明であるが、わかっているだけで 1500 億円相
当を投資しているという。一方、日本では藻類エネルギ―プロジェクトに投資している金額は数十億円に過ぎない。それ
でも渡邉先生は日本でこの研究を進めることにこだわる。
「ここまでの研究は日本の税金で行われてきました。日本の皆さんに還元しなければなりません。そして、藻類からオイ
ルを作りだす技術は日本だけではなく、世界全体を救うために必要です。技術で社会をいい意味で変える。これがイノベー
ションです。ほら吹き扱いもされていますが、私は日本を石油輸出国にしてみせますよ!」