20141025伝統シンポ 灸

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Health & Medicine


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灸療法における診察診断と治療

経絡治療学会 徳島部会大上勝行

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1)鍼と灸の基本的な治療上の特性(特徴)

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経絡治療の診断と治療

すべての疾病を

経絡の虚実状態として把握し、

それを主に鍼灸を用いて補瀉し、

治療に導く伝統医術である。          『日本鍼灸医学・基礎編』 

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診断と治療1. 診察–四診(望聞問切)  経絡の虚実、病理状態を把握

2. 診断(証をたてる)– 選経・選穴–手技の決定• 鍼• 灸

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鍼の補瀉

①大小②迎随③深浅④呼吸⑤出内

⑥開闔⑦提按⑧弾爪⑨捻転⑩揺動

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灸の種類• 透熱灸–8分灸–糸状灸

• 温灸–直接灸–間接灸–隔物灸

• 灸頭鍼

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透熱灸

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透熱灸1. 形状良質の艾を半米粒大から米粒大に柔らかくもんですえる。

2. 手技1. ツボを取り、画びょうを刺すように艾をたてる。2. 火をつけ焼き切る場合と 8分 9分で留める場合とがある。3. 母子次指を添えて、火力を調整する。4. 燃え尽きると同時指頭でゆっくり押さえる。熱が奥にしみ通るようなイメージで、押さえる。

3. 目的虚実にかかわらず、硬結。陽虚の際は、陥凹。

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温灸

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温灸1. 形状

1cmほどの三角すい状にもみ固めた荒艾を用いる。2. 手技

9分程度燃やしたところで取る。ほんのりと発赤、発汗させる。3. 目的手技は補法。発汗させれば瀉法。させなければ補法。表に近い浅い部位の陽気や水の停滞、硬結に有効。

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灸頭鍼

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灸頭鍼1. 形状鍼が立つぐらいまで刺し、鍼柄に 2cmほどの大きさに丸めた荒艾をつけて火をつける。鍼は 1寸から 2寸。 3番から 5番。2. 手技体表面が発赤する程度がよい。 1〜 2回温める。3. 目的深部にある陰実の硬結を目標とする。体表部を温め陽気が漏れないようにする。

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鍼>灸• 手技による微調整–気–新病

• 技術さえあれば、あらゆる状態に対応できる–虚実–寒熱–瘀血・気滞・痰飲

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鍼<灸• 硬結–血–久病

• 極虚–元気の不足–陽虚

• 幅広い適用–家庭でのセルフケア

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2)灸による虚実に対する補瀉手技

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透熱灸の補瀉

• もぐさを柔らかく捻る• 皮膚に軽く付ける

• 灰の上に重ねてすえる• 熱の穏やかなもの• 小艾炷

• もぐさを硬く捻る• 皮膚に押しつけて密着させる

• 灰を取り除いてすえる

• 熱の激烈なもの• 中以上の艾炷

補 瀉

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温灸の補瀉• 表の補瀉• 手技としては補法• 汗をかかせれば瀉• 汗をかかさなければ補

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灸療法の実際• 虚実よりも硬結の硬軟–虚<実

• 経絡の流れが悪くなると–空ろなところは虚→柔らかい硬結–滞ったところは実→硬い硬結

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3)仮定症例:変形性膝関節症に合併した膝関節水腫に対する灸治療

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膝関節症の灸療法• 診察–変形・腫脹・熱感・痛みなどの位置を確かめる–走行経絡をみる

• 施灸–病変部周辺に温灸–走行経絡の遠隔部反応点に透熱灸–陽部反応点に透熱灸もしくは灸頭鍼

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4)灸の手技、治療ポイントの選択、ドーゼの決め方

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選穴とドーゼ• 選穴–病変部周辺反応点–経絡上反応点–病理病証に合わせた考察による

• ドーゼ–熱が通るまで–硬結が和らぐまで

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5)灸治療の適応と不適応

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灸の不適応• 患者の不同意• 要注意–糖尿病患者–化膿部位–月経中–出血中–上半身への多壮灸

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6)著効を示したケース:症状や愁訴とその方法

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灸がよく効く症状• 麦粒腫• 咽喉痛• 膀胱炎• 婦人科系疾患• 逆子