平成22年度 自作教材教具集 - ishikawa-c.ed.jpmeiwas/kyoura/h22_jisakukyouzai.pdf ·...
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平成 22 年度
自作教材教具集 第 1 集
石川県立明和特別支援学校
教材ライブラリー課
目 次
自立活動 ボタン練習「動物列車」 1
自立活動 ボタン練習衣 2
自立活動 木製ベンチ椅子 3
自立活動・日常生活の指導 握りつまみ付スプーン 4
自立活動・生活単元学習・理科 握手でメロディ 5
日常生活の指導 トイレットペーパー巻き取り練習機 6
作業学習 片手用バリ取り自助具 7
作業学習 輪ゴム装着補助具 8
作業学習 堆肥入れ補助具 9
音楽・和太鼓部 和太鼓運搬用の台車や車輪 10
全教科 まじきりくんZ 11
日常生活の指導 見通しカード(朝の会・帰りの会) 12
全教科 スケジュールボード 13
算数 おかいものすごろく 14
算数 つぶつぶいちご 15
算数・数学 ゴム掛け遊び -図形の学習- 16
国語・算数 書見台 17
理科・生活単元学習 太陽光発電の展示 18
生活単元学習 獅子頭 19
生活単元学習・食育 ヒントカード 20
体育・遊びの指導 ストラックアウト 21
保健体育 転がりにくいサッカーボール 22
ホームルーム・学年集会 高等部の人権教育プレゼン 23
全教科 ブラックパネルシアター台 24
動きをサポート・使うとできる!一人でできる!
わかるをサポート・見たら分かる!わかると安心!わかるとできる!
わかるをサポート・楽しくまなぼう!
1
【教 材 名】
ボタン練習「動物列車」
【教科・領域】
自立活動
【対 象】
ボタンのとめはずしが
うまくできない児童
【ね ら い】
・楽しくボタンのとめはずしの練習をする
○教材の概要
・フエルトで動物や人の顔を作り、目をボタンにしてとめはずしできる
ようにする。
○工夫点
・子どもの好きな動物や列車を題材にした。
・ボタンの糸足を長くしたり、大きなボタンを使ったりして、かけはずしが
簡単にできるようにした。
○使用方法
・自立活動の時間だけでなく、休み時間等に遊びながらボタンの練習をする。
○効果・改善点
・衣服の着脱場面ではボタン練習に抵抗のある児童でも、本教材では楽しんで
ボタン練習をすることができた。
・動物などの大きさをもう少し小さくした方が扱いやすい。
ボタンをはずすと目を
つぶっているような刺
繍をした ボタン穴を大きめにし
て扱いやすくした
動きをサポート・使うとできる!一人でできる!
2
【教 材 名】
ボタン練習衣
【教科・領域】
自立活動
【対 象】
小学部児童(弱視)
【ね ら い】
・ボタンをはめたり、外したりする。
・ボタンは色で、ボタン穴は指で探って、正しくボタン止めをする。
○教材の概要
・ベスト型の服。表がピンク、裏が白の
キルティング地。
・横穴5つ。ボタンの大きさ21mm。
○工夫点
・ボタンは色で判断できるように児童が好む5色にした。
・はめやすいように糸足を1cm と長めにし、じょじょに短くしていった。
・横穴下方に小さなビーズを1~5個つけて、手探りで区別できるようにし
た。ビーズの色は初め黒にし、手探りの様子を見ながら透明の物に変えた。
・はめやすいように最初はボタン穴をゆるくし、徐々に小さくした。
○使用方法
・最初机上で練習した。目を近づけて見、確かめるように促した。
・服を着、「水色のボタンは1番目。(ボタン穴の)ビーズが1個。人差し指
にボタンさんおいで~」等と手掛かりを言葉にしながらボタンはめを行っ
た。
○効果・改善点
・苦手意識を持っていたボタンはめだったが、ボタンの色に興味を持ち練習
することができた。
・思った以上に簡単にはめることができ、制服も同様の工夫をしてもらった。
制服でもすぐにできるようになり、児童の自信につながり、糸足や穴を普
通の長さや大きさに近づけることができた。
動きをサポート・使うとできる!一人でできる!
3
【教 材 名】
木製ベンチ椅子
【教科・領域】
自立活動
【対 象】
肢体不自由部門
児童生徒
【ね ら い】
脊柱側湾や骨盤後傾のある児童生徒が、適切な座位姿勢を習得するため。
○教材の概要
夏期休業中の保護者交流製作会にて製作した。
肢体不自由部門の児童生徒が授業で使用する特別教室や廊下に配置し、移動
時にベンチ椅子に座って休息をとることができる。
足裏や踵が床に付いて安定して座れるように、座面板を床から約 30 ㎝ぐらい
の高さに設置した。
○工夫点
持ち運びしやすい軽量なものにするため、必要最低限度の木材を使用。
強度と安全性を考慮して、組み立て時に長めのスマートビスを 2 本ずつ深く
入れた。
また、ビスが露出しないように丸棒で隠した。
座面の角をトリマーで削り、身体に触れても安全なものにした。
○使用方法
座面にお尻を置いて、自分で姿勢が保持できない場合は、後ろに倒れないよ
うに介助者が横に座る。
股関節の外転を促すために、両下肢を開いて座る場合もある。
○効果・改善点
教室やトイレ前、廊下に配置したことで、歩行訓練の移動中や歩行中の休息
に活用することができる。
仕上げに表面を薄くニスを塗装してあるだけなので、長い期間使用するため
には、何度か表面のニス塗装面を磨き落として、新たに塗りなおす必要あり。
動きをサポート・使うとできる!一人でできる!
4
【教 材 名】
握りつまみ付スプーン
【教科・領域】
日常生活の指導
自立活動の指導
【対 象】
小学部児童
【ね ら い】
・スプーンの持ち方の習慣化
・手指の操作能力の向上
○教材の概要
・つまみを握るように持つことでスプーンの持ち方の練習ができる。
・親指、人差し指、中指の操作を練習できる。
○工夫点
・スプーンの握り位置を変えられるようにつまみの取り付け箇所を移動で
きるようにした。
○使用方法
・給食の場面や自立活動での手指の操作
トレーニング時に使う。
○効果・改善点
・スプーンの持ち方を児童が意識するようになる。
・スプーンを持つ手指の形を児童がとりやすくなった。
動きをサポート・使うとできる!一人でできる!
5
【教 材 名】
握手でメロディ
【教科・領域】
生単、自立活動、理科
【対 象】
全児童生徒
【ね ら い】
握手をするのが楽しくなる
○教材の概要
金属棒を握ると体に流れるわずか
な電流を増幅し、電子メロディーが
鳴る。
2人以上で手をつないで金属棒を
握っても鳴る。
○工夫点
・2個のトランジスタにより、高い
感度が得られる。
・電子メロディが鳴ることで楽しい
気分になる。
・スイッチの消し忘れを防ぐため、
LEDをつけた。
○使用方法(例)
・電極を接触させるとメロディを奏でる
・金属に接触させる → 金属探しの活動
・人体で触れる → 手をつなごう
・電極を水につける → 水がたまった合図
○効果・改善点
・登校時にこの教具を用いて握手したところ、機嫌がよくなった。
・クラス全員で手をつないで鳴らすのに成功し、結束力を確かめられた。
・部品がむき出しなので、巾着袋などに入れて保護するとよい。
メロディ
2SC1815
2SA1015
LED
10kΩ
10kΩ
300kΩ
51Ω
SW HOT
COLD
動きをサポート・使うとできる!一人でできる!
6
【教 材 名】
トイレットペーパー巻き取り
練習機
【教科・領域】
日常生活の指導
【対 象】
小学部児童
【ね ら い】
・トイレットペーパーを適量引き出し、切ったり畳んだりすることができるよ
うにする。
○教材の概要
・トイレ以外の場所で、トイレットペーパー使用の練習ができる。
○工夫点
・引き出す際に安定するように、下部の板を大きめにした。
・普段のトイレでの使用に近い使い心地にするため、フォルダ部は市販のも
のを使用した。
○使用方法
・机上に置き、紙を引く、手で押さえて切る、畳むといった動作を一緒に行
う。
○効果・改善点
・なかなか紙を切れずにいっぱい引き出していた児童が適量で紙を切ること
ができるようになった。
・まっすぐ紙を切れるように、フォルダ上部の手で押さえる部分に目印を付
けるとよい。
木製
ペーパー用フォルダ
(市販のもの)
動きをサポート・使うとできる!一人でできる!
7
【教 材 名】
片手用バリ取り自助具
【教科・領域】
作業学習
【対 象】
肢・高等部
【ね ら い】
片手に麻痺がある生徒が、一人でしょう油容器のバリ取り作業をできるよう
になる。
○教材の概要
V字ガイド(木製)
スリット(L字金具2本)
材料
L字金具
C型クランプ
○工夫点
・やや斜め上方に材料を引っ張った時にもうまくひっかかるように、L字金
具でスリットを作った。
・製品(しょう油容器)が傷まないよう、金具には布を貼り、木材にはニス
を塗った。
・材料をスリットに挿入しやすいよう、V字型ガイドをつけた。
○使用方法
作業テーブルにC型クランプで固定し、バリのついたしょう油容器をスリ
ットに差し込んで片手で引きちぎるようにする。
○効果・改善点
・これまではバリの片方を教員に持っていてもらったが、自分の力だけでバ
リとりができ、喜んで作業をするようになった。
・V字ガイドが水平方向だけでなく鉛直方向にもあれば、自分で材料を挿入
しやすくなるだろう。
動きをサポート・使うとできる!一人でできる!
8
【教 材 名】
輪ゴム装着補助具
【教科・領域】
作業
【対 象】
高等部委託業務班
【ね ら い】
輪ゴムを開いて保持し、物を止めることができるようにする。
○教材の概要
・口の小さいところ ・徐々に下に転がす。・ある程度下までいったら・パチンと音が
から輪ゴムを被せる。 コップに紙をさす。 すれば輪ゴムが
(机に置いてもいい。 とまる。
その場合は両手で輪ゴ
ムを被せることが可能。)
○完成○ ・紙をコップから引きぬく。
○工夫点
・自力で広げなくていいように、元の輪ゴムの大きさのまま被せられるように
口を小さくした。
・紙コップをつけることで留めたいものが入れられて、輪ゴムを最後まで転が
すと自然に留められるようになっている。
○使用方法
・輪ゴムを自力で広げて物を留められない時に使用する。
○効果・改善点
・握力のない生徒でも輪ゴムで留める作業がスムーズにできるようになった。
・継続的にある作業内容ではなく即席で作ったものなのでつなぎ目等が粗い作
りなので今後また使用する際は改善したい。
動きをサポート・使うとできる!一人でできる!
9
【教 材 名】
堆肥入れ補助具
【教科・領域】
作業
【対 象】
高等部 委託業務班
【ね ら い】
一定量を計量すると同時にこぼさず袋に入れられるようにする。
○教材の概要
○ガムテープの芯を転倒防止に○満タンになったら袋を被せる。○逆さにして袋詰め
使いすくった堆肥を流し込む。
○完成○
○工夫点
・入れる方の紙コップよりすくう方の紙コップを一回り大きくし、入れる際に
多少こぼれてもほぼ一回の量で適量が入るようになっている。
・ここまで入れるというめやすが見やすいように紙コップとトイレットペーパ
ーをつなぐビニールテープを堆肥と同系色の黒にし、足りない時に自分で気づ
けるようにした。
・袋を被せて逆さにした時に堆肥がこぼれないように袋がはみ出る所をビニー
ルテープで隠し、こぼれを防ぐようにした。
○使用方法
・一定量をこぼさず入れることが難しい時に使用する。
○効果・改善点
・堆肥をすくって補助具に入れ、袋を被せて逆さにし袋詰めをして封をすると
いう一連の流れが理解でき、声かけなしで全ての工程を一人で行うことができ
た。
・エコを意識し、壊れてもすぐ作れるもので作ったが、今後他の生徒も継続的
に使用するなら丈夫なものに改良していきたい。
動きをサポート・使うとできる!一人でできる!
10
【教 材 名】 和太鼓運搬用の台車や車輪
【教科・領域】 音楽科ほか和太鼓を使う授
業、和太鼓部
【対 象】
全児童生徒
【ね ら い】 和太鼓を乗せている台に着脱可能な専用台車を設けることで、子供たちが“安全に”そし
て“自分たちで”準備や後片付けができる環境をつくる。
○教材の概要 太鼓は重い楽器である。とりわけ、現代の「締(しめ)
太鼓」は鉄金具・ボルト。ナットで締め付けるため、昔の
紐タイプと比べて、小さな見かけ以上に重い。そこで、締
太鼓については台に乗せたまま運べ、そのまま保管できる
専用台車を製作した(写真1)(写真1)(写真1)(写真1)。
「長胴(ながどう)太鼓」には専用台に直接車輪と紐を
取り付けた。現在、本校にある長胴太鼓のうち一つだけ、 台車がT型で車輪が3つのものがある(写真2の矢印A)(写真2の矢印A)(写真2の矢印A)(写真2の矢印A)。 ((((↑↑↑↑))))写真1写真1写真1写真1 ((((↓↓↓↓))))写真写真写真写真2222
車輪が小さいため移動が多いと痛みやすく、3点で太鼓を
支えるため台に少しでもずれて太鼓を載せると倒れやすい。
そこで台車の太鼓を支える突起に目立つペンキを塗る(写(写(写(写
真3の矢印B)真3の矢印B)真3の矢印B)真3の矢印B)とともに、目印となる角柱(写真3の矢印(写真3の矢印(写真3の矢印(写真3の矢印
C)C)C)C)を取り付けた。太鼓側面が角柱に触れず、かつ、3つ
の突起の中に納まれば、絶対に倒れない。T型台車の車輪
が小さいため、太鼓を載せたT型台車もろとも運ぶ特製の
台車(写真2の矢印D)(写真2の矢印D)(写真2の矢印D)(写真2の矢印D)も製作した、
「大太鼓」には直接車輪を取り付けた(写真4)(写真4)(写真4)(写真4)。
○工夫点 「締太鼓」を台に載せたまま動かすと重心が高いため、安全の
観点から専用台車の面積を太鼓台の幅よりもかなり広くするとと
もに、音楽室など教室のドアレーン溝を横切るときに傷まないよ
うやや大きめの車輪を使用した。 ((((↑↑↑↑))))写真3写真3写真3写真3 ((((↓↓↓↓))))写真4写真4写真4写真4
「締太鼓」では板の面取り(角を落とすこと)を、「大太鼓」で
は車輪上部にスポンジを取り付けることで、体に当たっても怪我
にならないようにした。大太鼓については台の脚より大きな車輪
をつけねばならず、その設計に苦労した。
○使用方法 大きな子は太鼓本体を押し、小さな子は台車に付けられた紐を
引っ張ると、ちょうどよい高さになってよい。
○効果・改善点 小中学部の子供たちも自分たちで準備、あとかたづけを行っている。
動きをサポート・使うとできる!一人でできる!
11
【教 材 名】
まじきりくん Z
【教科・領域】
全教科
【対 象】
小学部児童
【ね ら い】
周りからの刺激を遮断し、活動に集中できるようにする。
○教材の概要
○工夫点
・使用しないときは Z 字型に折りたたみ、コンパクトに収納できるようにした。
○使用方法
・個別学習の際に教室内に設置し、周りからの刺激を受けにくいコーナーを作
る。
・着替えコーナーの前に設置し、周りから見えないようにする。
○効果・改善点
・周りから見えないことで、気持ちが途切れず集中して学習や着替えができる
ようになった。
折りたたみ時
材料
角材、ベニヤ板、丁番、
キャスター、
動きをサポート・使うとできる!一人でできる!
12
【教 材 名】
見通しカード
(朝の会・帰りの会)
【教科・領域】
日常生活の指導
【対 象】
高等部生徒
【ね ら い】
・時間的な見通しをもつ。
・指示がなくても一人で行動する。
○教材の概要
・済んだカードは、 ・時間を意識できるよう明記する。
「おしまいポケット」に入れる。
○工夫点
・絵や図、文字やモデルを補助的に用いる。
○使用方法
・教室の着替えロッカーに貼りつけたり、手元にもってカードをめくったり
することで、次の行動に見通しがもてるようにする。
○効果・改善点
・指示がなくても次の行動に見通しをもち、一人で行動することができるよう
になったが、時間を意識して行動するまでには至っていない。
見通しカード
(ラミネート加工) Oリング
(市販のもの)
わかるをサポート・見たらわかる!わかると安心!わかるとできる!
13
【教 材 名】
スケジュールボード
【教科・領域】
全教科
【対 象】
小学部児童
【ね ら い】
・一日のスケジュールを知る。
・やりたいこと、行きたい場所等を教師に告げる。
○教材の概要
○工夫点
・すぐにとれてしまわないようマジックテープを使用した。
・写真カードは児童の要求等に合わせ、その都度作成することにした。
○使用方法
・一日のスケジュールを児童に示し、終わったものからとっていく。
・児童が写真カードで「~したい」と意思表示した場合は、その活動ができる
時間に写真カードを貼り「ここでできるよ」と告げる。
○効果・改善点
・一日のおおよその流れが分かり、安定して過ごせるようになった。
・写真カードを使い意思表示する機会が増えた。
写真カード
裏にマジックテープ
スケジュールカード
裏にマジックテープ
表にもマジックテープ
(写真カード貼り用)
スケジュールカード、写真カードは児童の手の届くところに・・・
時間の流れ・・・
わかるをサポート・見たらわかる!わかると安心!わかるとできる!
14
【教 材 名】
おかいものすごろく
【教科・領域】
算数
【対 象】
硬貨を見て金額が言える
児童
【ね ら い】
・持っている硬貨で適当な金額を支払う買い物の練習を楽しみながらする。
○ 教材の概要
・黒板に掲示できるすごろく。止まったマスにカードが入っていたら、買い物
ができる。ポケットには「のみもの」「おすし」「ダイソー」などいろいろなカ
ードが入っている。
○工夫点
・
○使用方法
・手持ちのお金を教師に渡し、おつりをもらう学習ができる。
・「おやつをかう」では色々な値段のお菓子が入った箱を用意し、そこから選べ
るようにした。
○ 効果・改善点
・ウォールポケットにしたことで学習したい内容に合わせて種類を簡単に増や
したり減らしたり、ゴールやカードの位置などを変えたりでき、児童に合わせ
やすい。
・すごろくのあとに残金を数え、買った品物や値段を確認し、記入するプリン
トをすることで記録が残り、次回の学習につなげることができる。
市販のウォールポケット
ラミネートしたカード
洗濯ばさみを駒にし、
とめる。
わかるをサポート・楽しくまなぼう!
15
【教 材 名】
つぶつぶいちご
【教科・領域】
かず
【対 象】
小学部児童
【ね ら い】
・数の学習で具体的に操作をするときに使う。
○教材の概要
○工夫点
フェルトにして低学年の子どもが5までの数なら片手で持てるくらいのおお
きさにした。小さいビーズをつけて触覚でも感じるようにした。
○使用方法
・10までの量を数える。
・「多い・少ない」比較を行う。
・数の分解の理解のために使用。
○効果・改善点
わかるをサポート・楽しくまなぼう!
16
【教 材 名】
ゴム掛け遊び
-図形の学習-
【教科・領域】
算数・数学
【対 象】
中学部生徒
【ね ら い】
・図形の模倣が出来ない生徒が、図形の特徴に気付けるようになる。
・自分で作った図形を使って、書く練習が行える。
○教材の概要
・数学の授業で、図形を模倣してプリントに書くことが出来ない生徒のために
製作した。図形の特徴を把握する段階と、書く練習の段階の二つがある。
○工夫点
・見本をホワイトボードにしたことで、プリントと違って複数の図形を練習
することが出来る。
・ぴったりと重なるアクリルプレートを作ったことにより、自分で作った図
形の特徴を見ながら写して書くことが出来るようにした。
○使用方法
・まずホワイトボードに教師が見本を描き、生徒がボードにゴムを掛ける。
・できた図形を別紙に記録し、次の図形を練習する。
・色々な図形をゴムで作れるようになったら、プレートを使って、ゴムの線
をなぞって書く練習をする。
○効果・改善点
・プリントでは正方形や長方形しかできなかった生徒が、写真のような複雑
な図形でも形作ることができるようになった。
・まっすぐに線を引けない生徒が、点をたどって線を結べるようになった。
教師用ホワイト
ボード
(市販のものに
シールを貼付)
生徒用木製ボード
(1×6材で製作)
生徒がゴムを掛
けて作った図形
ボードにかぶせて、
下から透けて見える
ゴムをなぞれるプレ
ート
わかるをサポート・楽しくまなぼう!
17
【教 材 名】
書見台
【教科・領域】
学習(国語、算数など)
【対 象】
小学部児童
【ね ら い】
・注視して学習に取り組めるようにする
○教材の概要
・注意散漫な児童生徒の目の前に教材教具が置けるように、机に設置して使え
る
○工夫点
・好きな角度に調節できるようにしてある
・書物が落ちないように受けをつけてある
・クランプで机に固定できるよう、土台を広めに取ってある。
○使用方法
・机上に置く
・自分の見やすい角度に調節する
・教材教具の設置
○効果・改善点
・注意の移りやすい児童に使用したところ、目の前に教材があるため注視できるようにな
った。衝立と併用することで、さらに視覚刺激が減少し集中して学習に取り組めるように
なった。
わかるをサポート・楽しくまなぼう!
18
【教 材 名】
太陽光発電の展示
【教科・領域】
理科、生単(環境学習)
【対 象】
肢体不自由部門児童生徒
【ね ら い】
節電意識を高め、再生可能エネルギーに関心を持たせる。
○教材の概要
太陽電池で作った電気でLEDイルミネーシ
ョンがいつまでも点滅する。
○工夫点
・旧県立養護学校にあった入門用太陽光発電
(ソーラーパネル、バッテリー、コントロ
ーラー)を利用。
・市販のLEDイルミネーションを9分割し
12Vで動作するようにした。(下図)
・直流12Vで動作するLED交互点滅用コント
ローラーを自作。(右図)
・アルミアングルでソーラーパネル台を製作。
・付属機器をツールボックスに収納し、屋外への設置が可能。
○使用方法
・日当たりが良く通行の妨げにならない場所にソーラーパネルを置き、イル
ミネーションを排水パイプなどに引っ掛ける。
・晴れていると見えにくいが、室内に引き込んだ時や荒天時は、LEDの光
がよく目立つ。
・付属の交流100Vインバーターで、携帯電話を充電したり家電製品を短
時間動かしたりできる。
○効果・改善点
・消費電力は 0.3W以下で、一晩中光らせてもバッテリーが持つことから、L
EDの省エネ効果が実感できる。
・旧県養での熱心な取り組みを象徴的に思い出すのに役立つ。
・近いうちに常設する場所を決定し、イルミネーションを延伸したい。
わかるをサポート・楽しくまなぼう!
19
【教 材 名】
獅子頭
【教科・領域】
生活単元学習
【対 象】
小学部児童
【ね ら い】
・日本の伝統芸能を知り、獅子舞体験を楽しむ。
○教材の概要
・段ボール製で、口の開け閉めができる。
○工夫点
・実際に、大人が獅子になりきれるように、獅子頭を大きめにした。
・親しみが持てるように、目を大きめにした。
○使用方法
・和太鼓などの音楽に合わせて、獅子舞をする。
○効果・改善点
・子どもが操作しにくいため、持ち手をつけたらよい。
わかるをサポート・楽しくまなぼう!
20
【教 材 名】
ヒントカード
【教科・領域】
生活単元学習(理科的)
食育
【対 象】
高等部生徒
【ね ら い】
・ヒントカードを使って、「良いうんち」をするための方法を
食事の取り方や生活の仕方からみつけ、自分の考えを短冊に書く。
○教材の概要
○工夫点
・写真フォルダを使用→①生徒に合わせてアレンジが効き、
分量も自由にコントロールすることが可能である。
→②ホワイトボードマーカーを使用することで、
繰り返し記入することが可能である。
○使用方法
・解答を二者択一し、ホワイトボードマーカーで記入する。
・記入例を参考に、自分の考えを短冊に書く。
○効果・改善点
・いつもであれば、使い方を二度三度説明しなければ理解が難しい生徒が、
一度の説明で活用できていた。
・自信をもって自分の意見を発表することができた。
写真フォルダ
(市販のもの)
Oリング
(市販のもの)
わかるをサポート・楽しくまなぼう!
21
【教 材 名】
ストラックアウト
【教科・領域】
体育、遊びの時間
【対 象】
全校児童生徒
【ね ら い】
・的をねらって、ボールを投げる
・正確にボールを当てる
○教材の概要
・狙ってねげる活動の教材として、また投げることができるようになった児童
生徒への余暇活動への発展の道具
○工夫点
・キャスターを付けて可動式にした
・的は両面使用可能にしてあり、マジックテープを使用し脱着しやすくしてあ
る。テープの量で、難易度を変えられるようにしてある
・土台を広めに取ってあり、ボールや片づけ用のかごが設置できるようにして
ある
○使用方法
・広い水平な場所に設置する
・ある程度離れた距離から、ボールを投げて的に当て落とす
○効果・改善点
・マジックテープの量をもう少し考えて貼り付けるとよかった。ボールは、染め球を使用。
強度をもう少し上げれば、ゴムボールが使えると考える。
わかるをサポート・楽しくまなぼう!
22
【教 材 名】
転がりにくいサッカーボ
ール
【教科・領域】
保健体育科
【対 象】
高等部生徒
【ね ら い】
・転がりにくいボールを使用することで、ドリブルが苦手な生徒でも容易に練
習できるようにする。
○教材の概要
形状:正12面体
表面:段ボール
中身:新聞紙
○工夫点
・形状を正 12面体にすることで適度に転がるようにした。
・中に新聞紙を詰め込むことで、飛びすぎないようにした。また、重量感がでるため、蹴
る感触を味わえるようにした。
・色付きのガムテープを使用することで、ボールを見やすくした。
・大小 2 つ制作することで、体力差に応じられるようにした。
○使用方法
・ドリブルの練習時に、通常のサッカーボールと同じように使用する。
○効果・改善点
・転がりにくいため、ボールタッチの回数が増え、コントロールしやすくなった。
・コントロールしやすくなったため、今まで歩きながらドリブルしていた生徒も走りなが
らドリブルできるようになった。
・蹴る力が弱すぎると転がらない。
わかるをサポート・楽しくまなぼう!
23
【教 材 名】 高等部の人権教育プレゼン
【教科・領域】 ホームルーム・学年集会等
【対 象】 知的障害教育部門:高等部
生徒
【ね ら い】
知的障害のある生徒たちに、人権についてよりわかりやすく理解してもらう。
○教材の概要 アメリカ合衆国に初の黒人大統領が就任したのは2009年1月のことである。石川県の
人口の約2倍にあたる200万人がその“歴史的な瞬間”に立会いたいと集まった。なぜ、
“歴史的な瞬間”なのか?。それは、法の下の平等を謳っていながら、肌の色だけで差別さ
れてきた歴史があるからだ。
オバマ大統領が尊敬してやまない黒人指導者「キング牧師」の39年の人生を(製作者の
判断で)5つのキーワードでたどり、最後には「社会にはいろいろな人がいること」を示し、
「こころのチェックをしてみよう」で終わるプレゼンテーションを作成した。
○工夫点 人権教育の教材をつくるにあたって、下記のことに迷ったり留意したりした。
①「知的」障害のある人への差別等を知的障害の生徒たちに話題に出してよいか迷った。
また「知的」障害というものの理解ができるか…足の不自由な人については車椅子を
見せ、聴力が不自由な人については耳をふさぐ体験をさせればおおよそイメージはつ
くが、「知的」障害はイメージしにくいという現実があった。
②肌の色だけで差別された…ということは、生徒にわかりやすい。
③人種差別撤廃を非暴力で訴え続けてきたキング牧師の人生は生徒にはわかりやすいも
のだが、日本の子供たちや教師にはあまり知られていないため、黒人大統領就任は導入
としてうってつけであった。
④講話をわかりやすくするために、イラストとアニメーションを多用することでストーリ
ーを目でも追えるようにするとともに、当時の写真を使って「その時代の証拠」として
リアリティーを持たせた。また、存命中のキング牧師の姉の言葉を写真とともに示すこ
とで、決して“古い歴史”ではないことを伝えた。
○使用方法 学年全体講話の後で、生徒の実態に応じてクラスで振り返りができるよう、2週間ほど前
に先生方にこのプレゼンテーションがあるサーバー上の場所を示した。そうすることで、全
体講話と同じ写真やイラストを使って、振り返りプリントをそれぞれの教員が作ることがで
きた。
○効果・改善点 オバマ大統領を割りと多くの生徒達が知っていた。そのため、授業開始時の食いつきが
たいへんよかった。キング牧師について知っている生徒は皆無だったが、有名な「モンゴメ
リーのバス事件」を話すと「ひどい」「おかしい」という声がたくさんあがった。
先生方からは、「わかりやすい話だった。生徒達も興味を持って聞いていたと思う。(同意
見多数)」「黒人差別撤廃の歴史をなぞることによって人権が徐々に確立されていったこと
が、視聴覚に訴える形で出ていた。」「生徒はとても盛り上がっていました。」との感想があ
った。(回覧方式にて)
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【教 材 名】
ブラックパネルシアター
台
【教科・領域】
さまざまな教科
【対 象】
小学部児童
【ね ら い】
・児童が楽しんでお話の世界へ入り込む。
○教材の概要
・ブラックシアターをいろんな場所で楽しめる
○工夫点
・不要となった視力検査台をリサイクルした
・蛍光灯の内側にアルミ箔を貼り、反射を大
きくした
・土台を安定させるために、キャスター台に
固定し可動式にした
○使用方法
・パネルの裏面にあるスイッチを入れブラックライトを点灯させる
・蛍光塗料を使用したパネルを使用しお話を進める
○効果・改善点
・パネルを大きく見やすくした。しかし、土台とのバランスが悪くなり、キャスターを付
けたが大きくなりすぎた。部屋に入れる際は、パネルを外して入れなければいけない。
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