品質管理教育教材研究会記録 教材開発及び研修での利用 研究...

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品質管理教育教材研究会記録 教材開発及び研修での利用 研究会の終了にあたって品質管理学会関西支部 教育教材開発研究会 メンバー 荒木孝治 清水貴宏 橋本紀子 稲葉太一 和雄 北廣和雄 濱口勝重 山田耕一 松井直樹 岡田拓治

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品質管理教育教材研究会記録

教材開発及び研修での利用

—研究会の終了にあたって—

品質管理学会関西支部 教育教材開発研究会

メンバー

荒木孝治 清水貴宏 橋本紀子

稲葉太一 鴫 和雄 北廣和雄

濱口勝重 山田耕一 松井直樹

岡田拓治

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目次

第 1章 品質管理教育教材開発研究会の目的 2

第 2章 パッティング機 6

2.1 パッティング機実習の詳細な手順 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7

2.2 パッティング機の進化 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12

2.3 さらなる改善に向けて . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12

第 3章 ゴム動力車 14

3.1 使用する市販教材の概要 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 14

3.2 実験計画法の教材としての必要要件 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 16

3.3 実験装置の全体像 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 16

3.4 実験の計画と実施・解析 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 18

3.5 実験結果の解析 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 18

付録 A パッティング機の部品および組立 22

A.1 パッティング機 ver.1 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 22

A.2 パッティング機 ver.4の部品および組立 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 33

付録 B 教材編 — パッティング機 35

B.1 高校での利用例 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 35

B.2 大学での利用例 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 52

B.3 海外講習用資料例 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 63

B.4 日科技連 BC-O実験計画法ケーススタディ教材 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 74

付録 C 教材編 — ゴム動力車 75

C.1 日科技連 BC-O実験計画法ケーススタディ教材 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 75

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第 1章

品質管理教育教材開発研究会の目的

品質管理教育教材開発研究会は,2009年 12月 1日にスタートし,約 6年が経過した.メンバー

は約 10名で推移してきた.現メンバーを表 1.1に示す.

本研究会の目的は,受講生が,ものづくりやそれを支える品質管理に対して興味を持つことがで

きるように,企業や学校における教育で使える教材を開発し,教育の仕方やマニュアルも併せて提

案することである.

本研究会で考える教材の特色は,近年はやりのバーチャルなものではなく,あくまで物理的な

「もの」にこだわることにある.*2 なぜなら,現実のものづくりでは,いくら立派な「図面」があっ

ても,それを実現する段階でばらつき等を生じ,図面通りにならないからであり,教材の利用の中

でとくにばらつきに関する理解を深めてもらいたいからである.なお,本研究会発足の基礎には,

長年企業で品質管理教育を行ってきた清水貴宏(パナソニック (株))の品質管理教育への危機感

表 1.1: 品質管理教育教材開発研究会メンバー

主査*1 関西大学 荒木 孝治

幹事 パナソニック(株) 清水 貴宏

主査*2 関西大学 橋本 紀子

神戸大学 稲葉 太一

(株)村田製作所 濱口 勝重

品質文化塾 鴫  和雄

積水化学工業(株) 北廣 和雄

パナソニック(株) 山田 耕一

(元)日本科学技術連盟 松井 直樹

(一財)日本科学技術連盟 岡田 拓治

オブザーバー パナソニック(株) 橋本 元

方  暁

山田 大介

兵庫県立加古川北高等学校 林  宏樹

ゲスト (株)小西金型工学 小西 修史

*1 第 15回から第 34回まで.*2 第 1回から第 14回まで.*2 「学校にコンピューターを導入しても生徒の成績が著しく向上することはなく,それどころか学業を妨げることさ

えあるとの報告を 15日,経済協力開発機構(OECD)が発表した」http://www.jiji.com/jc/a?g=afp_all&k=

20150916033251a

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と,学校(小・中・高・大)における統計教育の復権につとめてきた橋本紀子(関西大学)の危機

感がある.

研究会では,素早くプロトタイプを作成し,それを改良していくなかで,よりよいものを作り出

していくというラピッド・プロトタイピングの考えを用いて,第 1号の成果物である「パッティン

グ機」を開発した

これは,ゴルフのパットを模した物理的シミュレーション機である.利用法は,ゴルフのパター

に見立た振り子状のハンマーで一定の狙いの距離だけ鋼球を転がす.パターの振り上げの高さに

より転がる距離が変化するがとともに,パターの軸の太さやヘッドの素材を交換することにより,

パッティングの内容を変えることができる.

また,部材の組み立ても利用者が行うようにしている.そのため,組み立ての精度も実験結果に

影響を与えることになる.部材としては,100円ショップで購入できるものを積極的に利用し,極

力,低予算となるように工夫している.

パッティング機は,教材として優れていたものの,パット部の製作費用や長期使用時の破損・修

復等のランニングコストの課題があった.そのため,これらの課題を克服する教材として「プロペ

ラ走行機」(後に,「ゴム動力車」)の開発に取り組んだ.

こうした物理的教材の考案・制作・改善は,研究会メンバーが楽しみながら進めることができた.

このプロセスは PDCAのサイクルの実践であり,これはものづくりの基本であることを改めて確

認した.教育教材の開発は,開発者,それを用いるセミナーの講師・推進者も成長させることがで

きる.教育者自らが品質管理を実践し,生徒や受講者に取り組み姿勢を示すことが,最大の教育に

なると考えられる.今後もパッティング機・ゴム動力車がいろいろな形に発展し,活用されること

を願っている.

次に学会等での発表実績を示す.また,表 1.2に各種研修での利用実績を,表 1.3に研究会の開

催実績を示す.なお,本稿は,これら学会発表,教育研修での教材に基づいて構成されている.

学会関連の主な発表

1. 清水貴宏,品質管理教育教材開発研究会 (2010).「品質管理教材『パッティング機』の提

案”,日本品質管理学会第 94回研究発表会(関西支部)

2. 品質管理教育教材開発研究会,清水貴宏,濱口勝重 (2011).「品質管理教育教材『パッティ

ング機』の活用事例と FMEA教育への応用」,日本品質管理学会第 97回研究発表会(関西

支部)

3. 品質管理教育教材開発研究会,橋本紀子,荒木孝治,稲葉太一 (2011).「学校統計教育にお

ける品質管理教育教材の実践例」,日本品質管理学会第 97回研究発表会(関西支部)

4. 林宏樹,稲葉太一,荒木孝治,(社)日本品質管理学会関西支部品質管理教育教材開発研究

会 (2012).「教室内で実験ができる!データの採取から分析まで」シミュレーション器材

(パッティング機)を用いたデータの分析教育実践報告~データの適切な採取から回帰分析

と 2 群比較まで~」,第 8回統計教育の方法論ワークショップ

5. 林宏樹,稲葉太一,荒木孝治,(社)日本品質管理学会関西支部品質管理教育教材開発研究

会 (2012).「教室内で体験できる!データが散らばっている『感覚』を標準偏差という『数

字』で納得しよう」,兵庫県・高等学校統計教育セミナー

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6. 荒木孝治,品質管理教育教材開発研究会 (2012).「品質管理教育教材開発研究会報告」,日本

品質管理学会第 100回研究発表会(関西支部)

7. 濱口勝重,品質管理教育教材開発研究会 (2013).「品質管理教育教材『パッティング機』の

進化と活用事例」,日本品質管理学会第 103回研究発表会(関西支部)

8. 松井直樹,品質管理教育教材開発研究会 (2013).「品質管理教育教材『プロペラ走行機』の

提案」,日本品質管理学会第 103回研究発表会(関西支部)

9. 林宏樹,(社)日本品質管理学会関西支部品質管理教育教材開発研究会 (2013).「シミュレー

ション器材(パッティング機)を用いたデータの分析授業実践報告:データの適切な採取か

ら回帰分析と 2群比較まで』」,統計数理研究所・理数系教員指導力向上研修会(香川 II)

10. 品質管理教育教材開発研究会,濱口勝重 (2014).「市販のゴム動力車を用いた品質管理教育

 第 2報」,日本品質管理学会第 106回研究発表会(関西支部)

11. 清水貴宏 (2014).「企業で必要とされている統計的思考と学校教育への期待」,日本科学教

育学会 第 34回年会 広島大会

12. 品質管理教育教材開発研究会,濱口勝重 (2015).「市販のゴム動力車を用いた品質管理教育

 第 3報」,日本品質管理学会第 109回研究発表会(関西支部)

表 1.2: 教育研修での利用実績(*印はゴム動力車,他はパッティング機を利用したもの)

実施年 月 実施団体 内 容

2011 2 日本科学技術連盟(大阪) 品質管理ベーシックコース「実験計画法ケーススタディ」

5 神戸大学 統計の考え方

5 関西大学 データに基づく不確実な事象の把握と問題解決

12 兵庫県立加古川高校 データの分析

2012 2 日本科学技術連盟(大阪) 品質管理ベーシックコース「実験計画法ケーススタディ」

2 ユニチカ(株) 品質管理教育

3 東京学芸大学 西村圭一研究室に貸与

11 (株)カネカ 高砂工業所 品質管理教育

2013 2 (株)村田製作所 実験計画法演習

2 日本科学技術連盟(大阪) 品質管理ベーシックコース「実験計画法ケーススタディ」

3 兵庫県立篠山鳳鳴高校 データの分析

4 (株)村田製作所 実験計画法演習

5 (株)羽咋村田製作所 実験計画法演習

10 松山大学 演習第一

11 兵庫県立福崎高校・総合科学コース データの分析

2014 2 日本科学技術連盟(大阪) 品質管理ベーシックコース「実験計画法ケーススタディ」∗

4 (株)カネカ 大阪工場 品質管理教育

11 パナソニック(株)AP社 ベトナム設計技術者品質基礎研修

2015 2 日本科学技術連盟(大阪) 品質管理ベーシックコース「実験計画法ケーススタディ」∗

4 (株)小諸村田製作所 実験計画法演習

5 (株)小諸村田製作所 実験計画法演習

8 パナソニック(株)AVC社 新入社員品質基礎研修

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表 1.3: 研究会開催日時

開催年 回 開催月日  時 間 

2009 第 1回 12月 1日(火) 18時 00分 ∼20時 15分

2010 第 2回 1月 12日(火) 18時 00分 ∼20時 00分

第 3回 3月 6日(土) 9時 00分 ∼15時 00分

第 4回 5月 15日(土) 9時 00分 ∼12時 00分

第 5回 6月 28日(月) 18時 00分 ∼20時 30分

第 6回 8月 26日(木) 18時 00分 ∼20時 00分

第 7回 10月 22日(金) 18時 00分 ∼20時 00分

第 8回 12月 17日(金) 18時 00分 ∼20時 30分

2011 第 9回 2月 3日(木) 18時 00分 ∼20時 30分

第 10回 4月 13日(水) 18時 00分 ∼20時 10分

第 11回 6月 6日(月) 18時 00分 ∼20時 00分

第 12回 8月 1日(月) 18時 00分 ∼20時 00分

第 13回 9月 8日(木) 18時 30分 ∼20時 00分

第 14回 11月 17日(木) 18時 30分 ∼20時 00分

2012 第 15回 1月 20日(金) 18時 30分 ∼20時 00分

第 16回 3月 8日(金) 18時 30分 ∼20時 00分

第 17回 5月 17日(木) 18時 30分 ∼20時 45分

第 18回 7月 30日(月) 18時 30分 ∼20時 45分

第 19回 10月 20日(土) 13時 00分 ∼16時 30分

第 20回 12月 22日(木) 13時 00分 ∼16時 30分

2013 第 21回 3月 14日(木) 18時 30分 ∼20時 40分

第 22回 5月 17日(金) 18時 00分 ∼20時 00分

第 23回 7月 29日(月) 18時 30分 ∼20時 30分

第 24回 11月 14日(木) 18時 30分 ∼20時 10分

2014 第 25回 1月 23日(木) 18時 30分 ∼20時 30分

第 26回 3月 15日(土) 10時 00分 ∼16時 00分

第 27回 5月 30日(金) 18時 30分 ∼20時 20分

第 28回 7月 24日(木) 18時 10分 ∼20時 40分

第 29回 9月 30日(木) 18時 00分 ∼20時 00分

第 30回 12月 11日(木) 17時 30分 ∼19時 00分

2015 第 31回 2月 23日(月) 18時 00分 ∼20時 00分

第 32回 5月 14日(木) 18時 30分 ∼20時 30分

第 33回 7月 31日(水) 18時 30分 ∼20時 00分

第 34回 9月 16日(水) 18時 30分 ∼20時 30分

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第 2章

パッティング機

パッティング機は,ゴルフのパットを模した物理的シミュレーション機である(図 2.1,図 2.2

参照).利用法は,ゴルフのパターに見立てた振り子状のハンマーで狙いの距離だけ鋼球を転がす.

パターの振り上げの高さにより転がる距離が変化するとともに,パターの軸の太さやヘッドのゴム

素材を交換することにより,転がりの距離を変えることができる.

部材の組み立ても利用者が行うようにして,組み立ての精度も実験結果に影響を与えるようにし

ている.部材としては,100円ショップで購入できるものを積極的に利用し,極力,低予算となる

ように工夫している.

図 2.1: パッティング機

図 2.2: 横から見たパッティング機

このように,パッティング機とは,

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� 振り子のように振れるパターを用いて

� ボールを指定した距離に転がす装置

� 原理が比較的単純でわかりやすく

� 模擬実験に適した

教材である.

研修の手順の簡単な例を次に示す.このとき,ゲーム性を持たせ,楽しみながら学ぶように工夫

することが重要である.

1. 手法の講義,実験の説明

2. パッティング機の組み立て,設置

3. 練習とばらつきの改善

4. 目標値に合せるための実験(単回帰,実験計画法)

5. 目標発表,最適条件の決定

6. 確認実験(Cpk 算出)

7. 結果発表(優勝チームの決定)

2.1 パッティング機実習の詳細な手順

2.1.1 実験の概要

1. 目的:あなたたちは,パッティング機を使って対象となる鋼球(以下,球)を次に示す距離

に精度良く止めることを要求されている.設備概要:パッティング機の概要を次に示す.

2. 要求事項:球が** cm(セミナー当日に指定)に精度良く止まる条件を設定してほしい.

2.1.2 実験の進め方

手順 1 現状把握のための確認実験

現在の状態を把握するために,確認実験を行う.実験データは分布を確認するために n=30

を収集する.

手順 2 要因の抽出

目標に対して現状把握の状態のギャップから特性要因図(図 2.3)等を使って要因の抽出を

行う.

手順 3 要因の絞り込み

特性要因図などを使って抽出した要因を使って課題に対するメカニズムを推定し,要因の絞

り込みを行う.要因の絞込みで要因数が多い場合,要因を絞り込むための予備実験と分析を

行う(例:多変量解析).実験で取り上げる要因(以下,因子という)をクラブヘッド(因子

A),クラブ材質(因子 B),クラブ高さ(因子 C),おもり(因子 D)とする.

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図 2.3: 特性要因図

1. 因子 A:クラブヘッド素材

2. 因子 B:クラブシャフト(径)

3. 因子 C:クラブ高さ

4. 因子 D:おもり

手順 4 水準の決定

絞り込んだ要因に対して,それぞれ水準を決定する.

水準例

1. 因子 A:クラブヘッド素材 3種 3水準

2. 因子 B:クラブシャフト 3種 3水準

3. 因子 C:クラブ高さ 3水準

4. 因子 D:おもり 3水準

手順 5 実験を設計する

実験を設計する.このとき,実験計画法,品質工学,最適値探索法などが一般的に用いられ

る.今回の場合,次の点から,応答曲面法を適用する.

1. 要因間の交互作用の有無が確認できていない

2. 距離の狙い値:望目

      距離の精度 (ばらつき):望小

3. 実験数をなるべく少なくしたい

応答曲面の場合,中心複合の設計が一般的だが,今回は,次の理由で 3水準系の直交配

列表を適用する(実験設計例を以下に示す).

(a) 4つ要因の水準数が 3である

(b) 要因 Aと Bは水準間の設定を行うことができない

実験水準の設定は以下のように行う(表??).決定した実験の方法を図 2.4に示す.

例:要因 A:クラブヘッド 3種(プラスチック,スポンジ,ゴム)

手順 6 実験を実施する

27組の全ての実験を行う.結果の例を図 2.4に示す.

実験例では 1実験 10回の繰り返しを行った.それぞれの実験の平均と分散を求めた結果を

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表 2.1: 因子の水準

因子 −1 0 1

A:クラブヘッド素材 プラスチック スポンジ ゴム

B:クラブシャフト径 3mm ϕ 4mmϕ 5mmϕ

C:クラブ高さ 4cm 6cm 8cm

D:クラブ重さ 4g 8g 12g

表 2.2: 実験順序

実験順序 因子 A 因子 B 因子 C 因子 D 平均 分散

1 −1 −1 −1 1

2 0 −1 −1 0

3 1 −1 −1 1

4 −1 0 −1 0

5 0 0 −1 0

6 1 0 −1 0

7 −1 1 −1 −1

8 0 1 −1 0

9 1 1 −1 −1

10 −1 −1 0 0

11 0 −1 0 0

12 1 −1 0 0

13 −1 0 0 0

14 0 0 0 0

15 1 0 0 0

16 −1 1 0 0

17 0 1 0 0

18 1 1 0 0

19 −1 −1 1 −1

20 0 −1 1 0

21 1 −1 1 −1

22 −1 0 1 0

23 0 0 1 0

24 1 0 1 0

25 −1 1 1 1

26 0 1 1 0

27 1 1 1 1

表 2.3に示す.分散は正規分布にはならないので正規近似させるための変数変換(例では,

対数変換 ln)を行う.

手順 7 最適条件の推定

応答曲面法 (2特性)を用いて,次の特性を達成する最適条件を抽出する.

� 平均:40±15cm,分散:最小

利用するソフトウェアで,求めるべき値を設定して最適値を推定する(図 2.5).なお,この

図で利用したソフトウェアは JUSE-StatWorksである.

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図 2.4: 実験の結果

最適水準は次のようなった.

� 因子 A:クラブヘッド素材 · · · ゴム� 因子 B:クラブシャフト径 · · · 5mmϕ

� 因子 C:クラブの高さ · · · 4.8cm� 因子 D:おもり · · · 10.8292g ≈ 11g

図 2.5: 応答曲面法による最適水準の決定

手順 8 最適条件の確定

推定した最適条件で期待する期待する効果が得られるかを確認する(確認の際には,検定を

用いる).

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表 2.3: 平均と分散

実験順序 因子 A 因子 B 因子 C 因子 D 平均 分散 ln(分散)

1 −1 −1 −1 1 45.20 197.022 5.283

2 0 −1 −1 0 13.94 18.887 2.938

3 1 −1 −1 1 49.62 443.897 6.096

4 −1 0 −1 0 11.99 6.334 1.846

5 0 0 −1 0 13.92 4.672 1.542

6 1 0 −1 0 13.58 10.109 2.313

7 −1 1 −1 −1 8.68 1.055 0.054

8 0 1 −1 0 9.58 1.055 0.054

9 1 1 −1 −1 9.75 0.964 −0.037

10 −1 −1 0 0 17.14 10.962 2.394

11 0 −1 0 0 17.44 9.087 2.207

12 1 −1 0 0 18.01 7.619 2.031

13 −1 0 0 0 18.06 11.553 2.447

14 0 0 0 0 18.85 7.744 2.047

15 1 0 0 0 19.84 11.333 2.428

16 −1 1 0 0 19.99 13.905 2.632

17 0 1 0 0 19.19 10.765 2.376

18 1 1 0 0 18.09 8.061 2.087

19 −1 −1 1 −1 34.30 93.029 4.533

20 0 −1 1 0 47.68 120.181 4.789

21 1 −1 1 −1 38.59 185.978 5.226

22 −1 0 1 0 40.28 51.732 3.946

23 0 0 1 0 43.22 112.297 4.721

24 1 0 1 0 39.24 77.934 4.356

25 −1 1 1 1 50.85 702.559 6.555

26 0 1 1 0 44.70 175.720 5.169

27 1 1 1 1 91.43 462.710 6.137

手順 8 確認実験

効果が確認できたら,最適条件を確定させる.

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2.2 パッティング機の進化

パッティング機は,2010年より次第に進化してきた.そのプロセスを表 2.4に示す.また,その

姿を図 2.6に示す.

表 2.4: パッティング機の進化

バージョン 主な問題点 改善策

2010年版 土台が安定しない 支柱等を磁石で固定する

(Ver.1)*1 シャフトの交換に時間が掛かる 部品点数を削減する

部品数が多く,コストが高い

2011年版 クラブが回り,安定しない シャフトをクリップで挟む

(Ver.2) 支柱の交換に時間が掛かる

2012年版 シャフトが動く ワンタッチ継手でシャフトを固定する

(Ver.3) 再現性に欠ける クランプで土台を固定する

2013年版 ばらつきが大きいグループがある パターの解放方法を指示すべきか

(Ver.4) 最適条件が再現しない 誤差が非常に小さいため,プーリングしない

2.3 さらなる改善に向けて

 パッティング機(Ver.4)を利用してのさらなる改善点として,次の3つが考えられる.

1. 受講者自身に考えさせる

(a)初期に繰り返し 10回のデータを取得させる

(b)十分な研修時間が必要

(c)改善できない班があることを想定しておく必要性あり

2. パターの解放方法を指示する

(a)時間的な余裕がない場合

(b)班数が少ない場合(全班が悪いケースを防ぐ)

(c)このとき,どの班も同じような結果になる(ゲーム性が低くなる)可能性あり

3. 意図的に何も示さない

(a)どんな結果になっても,講師が上手く説明する

 また,パッティング機の今後としては,次のような方向性を考えることができる.

1. パッティング機のいろいろなバージョン

(a)研修の目的や内容,演習時間,講師のやり易さ等により,使い分ける

2. こんな研修も

(a)全ての部品を用意しておく

(b)受講者が自由に使って,改善させる

(c)最終的にゲームする

*1 Ver.1の部品,組み立て方に関しては,付録??(??ページ)参照

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図 2.6: パッティング機の進化

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第 3章

ゴム動力車

3.1 使用する市販教材の概要

(株)アーテック*1の「風やゴムの働き B(プラ製)」を使用する(図 3.1).この教材は小学生の

理科実験の教材として使われているものであり,市価 200∼300円程度と安価である.また,この

教材は図 3.1から分かるように,

1O ゴムで動く

2O 風で動く

3O プロペラをまわして動く

4O プロペラロープウエー

という 4つの実験ができることが特徴である.

この教材を構成する部品を図 3.2に示す.

図 3.1: 風やゴムのはたらき B-1(Amazonより)

実は 2013年に「プロペラ走行機」という教材を考案していたが,これは「 3Oプロペラをまわし

て動く」を利用したものであった.

*1 http://www.artec-kk.co.jp/

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図 3.2: 風やゴムのはたらき B-1の部品

これにおいて,研究会でディスカッションし,次のような実験を当初考えていた.

1. 実験条件

(a)軸用ゴムを 2種類用意:太いゴム,細いゴム

(b)車輪に輪ゴムを,巻く,巻かない

(c)車体におもりを,載せる,載せない

(d)走行面にラグを,敷く,敷かない

2. 予備実験

(a)巻き数を変えながら,10回程度動かしてみる

(例:10回巻き,15回巻き,20回巻き · · ·)(b)不安定となる要因を洗い出す

(c)洗い出した要因をコントロールする方法を考える

(d)(a)の方法でコントロールしたプロペラ走行機で本実験を行う

3. 本実験

(a)プロペラを○○回巻いた状態(巻き数○○回)を維持する

(b)走行面に置いて動かす

(c)動きを観察する

(d)走行距離を測定する

(e)データを記録する

しかし,この使用方法では手でゴムを巻く必要があり,

� 指定された回数に正しくゴムを巻くことが困難

� ゴムを数十回巻くのに時間がかかる

等の問題があることが分かった.そのため,「 1Oゴムで動く」という機能を利用することに変更

した.

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3.2 実験計画法の教材としての必要要件

実験計画法の教育研修で必要な要件の第 1は,複数の因子が必要だということである.次に,長

くても半日で一連の実験を完了させなければならないため,水準変更が短時間でできることも必要

である.さらに,実験計画法は, 計画の段階でも解析の段階でも交互作用の有無がキーポイント

となるため,交互作用があることが望まれる.

また,実験計画法に限ったことではないが,以下の点も教材の要件となる.

1. ある程度の実験誤差(ばらつき)があること

2. 工夫すれば,ばらつきを低減できること

3. 簡単に測定できる特性値であること

4. 通常の大きさの会議机(180cm × 60cm)で実施できること

これらの要件を備えた教材にするため,「 3Oプロペラをまわして動く」から「 1Oゴムで動く」に

変更した.

3.3 実験装置の全体像

個々の詳細を説明する前にゴム動力車の利用イメージを図 3.3に示す.

これは,「ゴムで動く」の状態に,「風で動く」の帆を取り付けた状態である.さらに,磁石のお

もりを乗せ,A4コピー用紙を半分に折った帆を取り付けている.走行させるときは発射台に輪ゴ

ムを掛けて,車を持って引っ張り,手を放す.コースの横に取り付けたメジャー(図右上)で車が

停止した場所を測定し,走行した距離を特性値とする.この装置において走行距離を変える要因は

いくつか考えられるが,今回は「ゴムの引っ張り長さ」「おもりの個数」「帆の大きさ」の 3つを因

子とした.因子およびその水準の詳細を次項に示す.

3.3.1 因子 1:ゴムの引っ張り長さ

動力源であるゴムを引っ張る長さが1つの因子である.ゴムで動くわけであるから,当然ながら

この因子の影響は非常に大きい.そのため,水準は慎重に決めなければならない.この教材に付属

する発射台(図 3.4)にはゴムを引っ張る長さを調節するための目盛りが付いている.従って,簡

単に引っ張り長さを設定することができる.ゴムの引っ張り長さの因子名は「ゴム」とし,水準値

は発射台の目盛りとする.

3.3.2 因子 2:おもりの個数

「 1Oゴムで動く」を普通に動かすと走行距離は 2∼10m程度となる.距離が長くなる方が実験は

楽しいが,机上での実験が可能とする必要があるため,走行距離を短くする工夫が必要となる.

そこで,パッティング機で使用したマグネットをおもりとして使用することにした.磁石なので

個数の調整が簡単にでき,まとまってくっつくので取り扱いも容易である.使用した磁石は 100円

ショップで購入できる(図 3.5).

おもりの個数の因子名は「おもり」とし,水準値は取り付けるおもりの個数とする.

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図 3.3: ゴム動力車の利用イメージ

図 3.4: ゴム動力車の発射台

図 3.5: おもり(磁石)

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表 3.1: 因子と水準

因子 水準 1 水準 2 水準 3 水準 4 水準 5 備考

ゴム 1 2 3 4 5 発射台の目盛り

おもり 12 16 20 磁石の個数

帆 小 大 大:A4用紙あり,小:なし

表 3.2: 実験計画とデータ

No. おもり 帆 1 2 3 4 5

1 12 小 85 106 137 149 177

2 12 大 76 92 99 125 138

3 16 小 80 97 116 135 160

4 16 大 75 84 104 120 137

5 20 小 72 90 105 127 135

6 20 大 88 91 97 108 127

3.3.3 因子 3:帆の大きさ

風を受ける帆を取り付けることにより,車を減速させる効果が期待できる.減速の効果は車の速

度に比例するため,発射時の速度が速い時には効果が大きく,遅い時には効果が小さくなる.その

ため走行距離に対して非線形に影響することが期待できる.帆の大きさを変えるために帆とマスト

の間に大きめの紙を挟んで,帆を拡大することにした(図 3.3参照).紙の大きさを変えれば簡単

に帆の大きさ,すなわち減速効果を変えることができる.

元々付属する帆だけでは帆が小さく,その影響が少ない.帆を拡大するため,A4用紙を半分に

折った紙を取り付ける.したがって,帆の大きさのを因子とし,その因子名は「帆」とする.水準

値は「大」「小」の 2水準とする.

3.4 実験の計画と実施・解析

前項で説明した 3因子を取り上げた三元配置実験を行った.因子と水準は表 3.1の通りである.

30 回(= 5 × 3 × 2)の実験をランダムな順番で行った結果を表 3.2 に示す(走行距離の単位は

cm).

この 30回の実験は,セッティングと何回かの練習を除いて 30分位で終了する.最初の組み立て

からでも 1時間程度で実験を完了することができる.

3.5 実験結果の解析

3.5.1 データのグラフ化

実験結果(表 3.2)より,ゴムの引っ張り長さの影響が最も大きいことがわかる.また, ゴムの

引っ張り長さと走行距離は比例関係にあることも予想されるため,横軸にゴムの引っ張り長さ,縦

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軸に走行距離(距離)としたグラフを作成する(図 3.6).*2予想通り,ゴムの引っ張り長さと走行

距離は比例関係にあることがわかる.回帰直線から大きく外れているデータはないため,実験誤差

(ばらつき)は十分小さいと思われる.

図 3.6: 引っ張り強さと走行距離の散布図

これらのグラフを重ね合わせた図 3.7を見ると,(−0.5, 50)付近を原点とし,傾きが変わった直

線になっていると思われる.なぜこの付近なのかは不明である.

図 3.7: 重ね合わせのグラフ

3.5.2 要因効果図

ゴム,おもり,帆の主効果のグラフと要因効果図を図 3.8に示す.おもりと帆の効果は,ゴムの

1/4くらいである.図の右の 2因子の組合せ(交互作用)グラフより,おもりと帆の間に交互作用

がありそうなことがわかる.

*2 以下,分析では SAS-JMPを利用した.

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図 3.8: 要因効果図

図 3.7より, おもりと帆の組み合わせによりゴムと走行距離の傾きが変わることがわかってい

るため,傾きとおもり,帆の関係を示す要因効果図を作成する(図 3.9).おもりが少なく,帆が大

きいときには傾きが非常に小さくなることがわかる.このようなことは三元配置の要因効果図から

ではわかりにくい.データを適切に見て,適切なグラフを描かなくてはならないことも示すことが

できる.

図 3.9: 傾きとおもり,帆の要因効果図

3.5.3 分散分析

ゴムとおもりを量的因子として分散分析した結果を図 3.10に示す.*3ゴムとおもりは 3水準以上

であるが多次項は変数選択されなかった.2因子交互作用が変数選択された結果となった.実験計

*3 分散分析表の,例えば,「ゴム ∗おもり」は,因子「ゴム」と因子「おもり」の交互作用を意味する.

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画法の教育研修で存在することが望ましい交互作用がある実験ができることがわかった.

図 3.10: 分散分析表

3.5.4 まとめ

安価な市販教材であるゴム動力車を,実験計画法の教育研修用教材として適用できることがわ

かった.今後,

� 現在の 3因子から数因子増やすことで,直交表を用いる実験ができるようにすること

� 発射から停止するまでの時間を計測し,距離と時間の 2特性の最適化という実業務を想定し

た実験

への拡張が考えられる.

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付録 A

パッティング機の部品および組立

A.1 パッティング機 ver.1

A.1.1 部品

パッティング機の部品は次である.

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A.1.2 組立

発射部は次の形で組み立てる.

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A.2 パッティング機 ver.4の部品および組立

A.2.1 部品

� C型クランプ(2個)

図 A.1: C型クランプ

� L字金具(2個)

図 A.2: L字金具

� 竹串(1本)

図 A.3: 竹串

� パター:支柱の太さ 太い,細い 各 1本

図 A.4: パター(太い,細い)

� パターの先端

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図 A.5: パターの先端(3種)

� ボール(1個),スペーサー(2個)

図 A.6: ボール・スペーサー

� その他:メジャー、直線定規、三角定規、シート、テープ

A.2.2 組立

パッティング機(ver.4)の組み立て図を図 A.7に示す.

図 A.7: パッティング機(ver.4)組み立て図

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付録 B

教材編 — パッティング機

B.1 高校での利用例

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B.2 大学での利用例

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B.3 海外講習用資料例

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B.4 日科技連 BC-O実験計画法ケーススタディ教材

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付録 C

教材編 — ゴム動力車

C.1 日科技連 BC-O実験計画法ケーススタディ教材

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