3節 空間におけるベクトル 平面に平行な平面の方程 …...数学b...
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数学B スタンダード 2章「ベクトル」
1
(教科書 p.87)
空間の座標は,右の図のように 1 点 O で互いに直交する 3 本の数
直線によって定められる。それぞれの数直線を(① 𝑥 軸 ),
(② 𝑦 軸 ),(③ 𝑧 軸 )といい,まとめて
(④ 座標軸 )とよぶ。また,点 O を(⑤ 原点 )という。
𝑥 軸と 𝑦 軸によって定められる平面を(⑥ 𝑥𝑦 平面 ),
𝑦 軸と 𝑧 軸によって定められる平面を(⑦ 𝑦𝑧 平面 ),
𝑧 軸と 𝑥 軸によって定められる平面を(⑧ 𝑧𝑥 平面 )
といい,まとめて(⑨ 座標平面 )という。
空間における任意の点 P に対して,P を通り,各座標平面に平行な
平面が,𝑥 軸,𝑦 軸,𝑧 軸と交わる点をそれぞれA, B, C とする。
点 A, B, C の各座標軸上での座標がそれぞれ 𝑎, 𝑏, 𝑐 であるとき,こ
の 3 つの数の組 𝑎, 𝑏, 𝑐 を点 P の(⑩ 座標 )という。
点 P の座標が 𝑎, 𝑏, 𝑐 であることを P 𝑎, 𝑏, 𝑐 と書く。また,𝑎, 𝑏,
𝑐 をそれぞれ点 P の(⑪ 𝑥座標 ),(⑫ 𝑦座標 ),
(⑬ 𝑧座標 )という。
座標の定められた空間を(⑭ 座標空間 )という。
(教科書 p.88)
右の図で,点 P 2, 4, 6 に対して,
点 A, B, S の座標は次のようになる。
A 2, 0, 0
B 0, 4, 0
S 2, 0, 6
例 1 で,点 C, Q, R の座標を答えよ。
𝐂 𝟎,𝟎,𝟔 ,𝐐 𝟐,𝟒,𝟎 ,𝐑 𝟎,𝟒,𝟔
(教科書 p.88)
点 3, 4, 5 を通り,𝑦𝑧 平面に平行な平面の方程式は
𝑥 3
点 1, 3, 2 を通り,𝑥𝑦 平面に平行な平面の方程式を求めよ。
𝒛 𝟐
𝑥𝑦 平面,𝑦𝑧 平面,𝑧𝑥 平面はそれぞれどのような方程式で表されるか。
𝑥𝑦平面 𝒛 𝟎
𝑦𝑧平面 𝒙 𝟎
𝑧𝑥平面 𝒚 𝟎
空間座標 1
問1
例1
座標平面に平行な平面の方程式
問2
例23節 空間におけるベクトル
問3
数学B スタンダード 2章「ベクトル」
2
(教科書 p.89)
平面の場合と同様に,空間における有向線分 AB について,その位
置を問題にせず,向きと長さだけに着目したとき,それを
(⑮ 空間のベクトル )といい,(⑯ AB⃗ )と表す。
有向線分 AB の長さをベクトル AB⃗ の(⑰ 大きさ )または長
さといい,(⑱ AB⃗ )で表す。
平面上のベクトルのときと同様に,大きさが等しく向きが反対のベ
クトルを(⑲ 逆ベクトル )という。また,大きさが 0 のベク
トルを(⑳ 零ベクトル ),大きさが 1 のベクトルを(㉑ 単位ベクトル )ということも,
平面の場合と同様である。
右の図の直方体 ABCD EFGH において
AB⃗ DC⃗ EF⃗ HG⃗
また,( BA⃗, CD⃗, FE⃗, GH⃗ )は,いずれも AB⃗ の逆ベクト
ルである。
例 3 の直方体において,AE⃗ と等しいベクトルをすべて答えよ。
また,AC⃗ の逆ベクトルをすべて答えよ。
AE⃗ と等しいベクトル 𝐁𝐅,𝐂𝐆,𝐃𝐇
AC⃗ の逆ベクトル 𝐂𝐀,𝐆𝐄
(教科書 p.90)
右の図の直方体 ABCD EFGH において
AB⃗ BG⃗ AG⃗
FB⃗ CD⃗ FB⃗ BA⃗ FA⃗ また
AD⃗ AF⃗ FD⃗ である。
例 4 の直方体において,次の等式が成り立つことを示せ。
(1) AF⃗ BC⃗ DF⃗
AF⃗ BC⃗ AF⃗ AD⃗
DF⃗
(2) AB⃗ AD⃗ AE⃗ AG⃗
AB⃗ AD⃗ AE⃗ AB⃗ AD⃗ AE⃗
AC⃗ CG⃗
AG⃗
右の図のように,3 組の向かい合った面がそれぞれ平行である六面体を
(㉒ 平行六面体 )という。平行六面体の各面は平行四辺形である。
右の図の平行六面体 ABCD EFGH において,AB⃗ 𝑎, AD⃗ 𝑏,
AE⃗ 𝑐 とする。ベクトル AG⃗ を,𝑎, 𝑏, 𝑐 で表してみよう。
AG⃗ AC⃗ CG⃗ AB⃗ AD⃗ AE⃗
𝑎 𝑏 𝑐
例 5 の平行六面体において,次のベクトルを 𝑎, 𝑏, 𝑐 で表せ。
(1) AF⃗
AF⃗ AB⃗ AE⃗ 𝒂 𝒄
(2) HF⃗
HF⃗ DB⃗
AB⃗ AD⃗
𝒂 𝒃
(3) CH⃗
CH⃗ BE⃗
AE⃗ AB⃗ 𝒂 𝒄
(4) BH⃗
BH⃗ AH⃗ AB⃗ AD⃗ AE⃗ AB⃗
𝒂 𝒃 𝒄
空間のベクトル 2
問4
例3
問5
例4
問6
例5
空間のベクトル
数学B スタンダード 2章「ベクトル」
3
(教科書 p.91) ベクトルの平行についても,平面の場合と同様に次のことが成り立つ。
𝑎 0⃗, 𝑏 0⃗ のとき
(㉓ 𝑎 ∥ 𝑏 ⇔ 𝑏 𝑘𝑎 となる実数 𝑘 がある )
4 点 O, A, B, C が同一平面上にないとき
OA⃗ 𝑎, OB⃗ 𝑏, OC⃗ 𝑐
とおく。このとき,空間の任意のベクトル 𝑝 は実数 𝑙, 𝑚, 𝑛 を用いて
(㉔ 𝑝 𝑙𝑎 𝑚𝑏 𝑛𝑐 ) の形にただ 1 通りに表される。
(教科書 p.92) 空間において,O を原点とする座標軸が定まっているとき,𝑥 軸,
𝑦 軸,𝑧 軸の正の向きと同じ向きの単位ベクトルを
(㉕ 基本ベクトル )といい,それぞれ(㉖ 𝑒⃗, 𝑒⃗, 𝑒⃗ )
で表す。
与えられた空間のベクトル 𝑎 に対して,𝑎 OP⃗ となる点 P をとり,
その座標を 𝑎 , 𝑎 , 𝑎 とすると,平面の場合と同様に,𝑎 は次のよう
に表される。
𝑎 𝑎 𝑒⃗ 𝑎 𝑒⃗ 𝑎 𝑒⃗
この 𝑎 , 𝑎 , 𝑎 をそれぞれ 𝑎 の(㉗ 𝑥 成分 ),(㉘ 𝑦 成分 ),(㉙ 𝑧 成分 )といい,
𝑎 を
(㉚ 𝑎 𝑎 , 𝑎 , 𝑎 )
と書き表す。この表し方を 𝑎 の(㉛ 成分表示 )という。
成分表示されたベクトルの大きさは,次のようになる。
ベクトルの大きさ
𝑎 𝑎 , 𝑎 , 𝑎 のとき | 𝒂 | 𝒂𝟏𝟐 𝒂𝟐
𝟐 𝒂𝟑𝟐
右の図において
| 𝑎 | OP OQ QP
OP P Q QP OP OP OP 𝑎 𝑎 𝑎
よって | 𝑎 | 𝑎 𝑎 𝑎
次のベクトルの大きさを求めよ。
(1) 𝑎 3, 2, 6
|𝑎| 3 2 6 √49 𝟕
(2) 𝑏 5, 4, 2
𝑏 5 4 2
√45
𝟑√𝟓
(教科書 p.93) 平面の場合と同様に,成分による計算について次のことが成り立つ。
成分による計算
(1) 𝑎 , 𝑎 , 𝑎 𝑏 , 𝑏 , 𝑏 𝑎 𝑏 , 𝑎 𝑏 , 𝑎 𝑏
(2) 𝑎 , 𝑎 , 𝑎 𝑏 , 𝑏 , 𝑏 𝑎 𝑏 , 𝑎 𝑏 , 𝑎 𝑏
(3) 𝑘 𝑎 , 𝑎 , 𝑎 𝑘𝑎 , 𝑘𝑎 , 𝑘𝑎 𝑘 は実数
𝑎 1, 2, 3 , 𝑏 2, 1, 1 のとき,2𝑎 3𝑏 を成分表示してみよう。
2𝑎 3𝑏 2 1, 2, 3 3 2, 1, 1
2, 4, 6 6, 3, 3
4, 7, 3
𝑎 2, 3, 0 , 𝑏 3, 2, 5 , 𝑐 6, 0, 3 のとき,次のベクトルを成分表示せよ。
(1) 3𝑎 4𝑏
3𝑎 4𝑏
3 2, 3,0 4 3,2,5
6, 9,0 12,8,20
𝟔, 𝟏,𝟐𝟎
ベクトルの平行と分解
ベクトルの成分
証明
問7
成分による計算
問8
例6
数学B スタンダード 2章「ベクトル」
4
(2) 2 𝑎 𝑏 3 𝑏 2 𝑐
2 𝑎 𝑏 3 𝑏 2𝑐
2𝑎 2𝑏 3𝑏 6𝑐 2𝑎 𝑏 6𝑐 2 2, 3,0 3,2,5 6 6,0, 3
4, 6,0 3,2,5 36,0, 18
𝟒𝟑, 𝟖, 𝟐𝟑
𝑎 1, 1, 1 , 𝑏 0, 1, 1 , 𝑐 0, 1, 0 のとき,
𝑝 3, 3, 5 を 𝑙𝑎 𝑚𝑏 𝑛𝑐 の形に表せ。
𝑝 𝑙𝑎 𝑚𝑏 𝑛𝑐 より
3, 3, 5 𝑙 1, 1, 1 𝑚 0, 1, 1 𝑛 0, 1, 0
よって 𝑙 3 𝑙 𝑚 𝑛 3𝑙 𝑚 5
これを解いて 𝑙 3, 𝑚 2, 𝑛 2
ゆえに 𝑝 3𝑎 2𝑏 2𝑐
例題 1 の 𝑎, 𝑏, 𝑐 に対して,𝑞 2, 3, 5 を 𝑙𝑎 𝑚𝑏 𝑛𝑐 の形に表せ。
𝑞 𝑙𝑎 𝑚𝑏 𝑛𝑐より
2,3, 5
𝑙 1,1,1 𝑚 0,1, 1 𝑛 0,1,0
よって 𝑙 2 𝑙 𝑚 𝑛 3 𝑙 𝑚 5
これを解いて 𝑙 2,𝑚 3,𝑛 2
ゆえに 𝒒 𝟐𝒂 𝟑𝒃 𝟐𝒄
(教科書 p.94)
点 A 2, 1, 3 , B 3, 5, 2 のとき,AB⃗ の成分表示と大きさを求
めてみよう。
原点を O とすると
OA⃗ 2, 1, 3 , OB⃗ 3, 5, 2
となるから
AB⃗ OB⃗ OA⃗ 3 2, 5 1, 2 3
1, 4, 1
AB⃗ 1 4 1
3√2
一般に,ベクトル AB⃗ の成分表示と大きさは次のようになる。
座標と成分表示
A 𝑎 , 𝑎 , 𝑎 , B 𝑏 , 𝑏 , 𝑏 のとき
(1) 𝐀𝐁 𝒃𝟏 𝒂𝟏, 𝒃𝟐 𝒂𝟐, 𝒃𝟑 𝒂𝟑
(2) 𝐀𝐁 𝒃𝟏 𝒂𝟏𝟐 𝒃𝟐 𝒂𝟐
𝟐 𝒃𝟑 𝒂𝟑𝟐
(2)は空間における
2 点 A 𝑎 , 𝑎 , 𝑎 , B 𝑏 , 𝑏 , 𝑏 間の距離である。
2 点 A 4, 3, 5 , B 2, 8, 3 について,AB⃗ の成分表示を求めよ。
また, AB⃗ を求めよ。
𝐀𝐁 2 4,8 3,3 5
𝟔,𝟓,𝟖
𝐀𝐁 6 5 8
√125
𝟓√𝟓
問9
例題
1
解
座標と成分表示
例7
問 10
数学B スタンダード 2章「ベクトル」
5
(教科書 p.95) 平面の場合と同様に,𝑎 と 𝑏 の内積 𝑎 ⋅ 𝑏 を,次のように定義する。
(㉜ 𝑎 ⋅ 𝑏 | 𝑎 | 𝑏 cos 𝜃 )
𝑎 0⃗ または 𝑏 0⃗ のときには,𝑎 ⋅ 𝑏 0 と定める。
右の図のような立方体 ABCD EFGH において,内積 AC⃗ ⋅ AF⃗ を
求めてみよう。
△ AFC は正三角形であるから
AC⃗ 2√2 , AF⃗ 2√2, ∠CAF 60°
よって AC⃗ ⋅ AF⃗ 2√2 2√2 cos 60° 4
例 8 で,次の内積を求めよ。
(1) AB⃗ ⋅ AF⃗
AB⃗ ⋅ AF⃗ 2 2√2 cos 45° 𝟒
(2) BG⃗ ⋅ DE⃗
BG⃗ ⋅ DE⃗ BG⃗ ⋅ CF⃗
2√2 2√2 cos 90° 𝟎
(3) DE⃗ ⋅ FC⃗
DE⃗ ⋅ FC⃗ DE⃗ ⋅ ED⃗
2√2 2√2 cos 180° 𝟖
(4) DE⃗ ⋅ AF⃗
DE⃗ ⋅ AF⃗ DE⃗ ⋅ DG⃗
2√2 2√2 cos 60° 𝟒
(教科書 p.95)
空間のベクトルの内積は,平面の場合と同様に,ベクトルの成分により次のように求めることが
できる。
内積と成分
𝑎 𝑎 , 𝑎 , 𝑎 , 𝑏 𝑏 , 𝑏 , 𝑏 のとき
𝒂 ⋅ 𝒃 𝒂𝟏𝒃𝟏 𝒂𝟐𝒃𝟐 𝒂𝟑𝒃𝟑
𝑎 1, 3, 4 , 𝑏 2, 5, 1 のとき,内積 𝑎 ⋅ 𝑏 は
𝑎 ⋅ 𝑏 1 2 3 5 4 1 17
次のベクトル 𝑎, 𝑏 について,内積 𝑎 ⋅ 𝑏 を求めよ。
(1) 𝑎 2, 2, 3 , 𝑏 4, 5, 6
𝑎 ⋅ 𝑏 2 4 2 5 3 6 𝟐𝟎
(2) 𝑎 4, 3, 1 , 𝑏 2, 1, 3
𝑎 ⋅ 𝑏 4 2 3 1 1 3 𝟖
0⃗ でない 2 つのベクトル 𝑎 𝑎 , 𝑎 , 𝑎 , 𝑏 𝑏 , 𝑏 , 𝑏 のなす角を 𝜃 とすると,次の式が成り
立つ。
(㉝ cos 𝜃 ⃗⋅ ⃗| ⃗ | ⃗
)
ただし,0° ≦ 𝜃 ≦ 180°
2 つのベクトル 𝑎 1, 2, 3 , 𝑏 3, 1, 2 のなす角 𝜃 を求めてみよう。
cos 𝜃𝑎 ⋅ 𝑏
| 𝑎 | 𝑏 1 3 2 1 3 2
√1 2 3 3 1 212
0° ≦ 𝜃 ≦ 180° であるから 𝜃 60°
ベクトルの内積 3
ベクトルの内積
例8
問 11
内積と成分
例9
問 12
例 10
数学B スタンダード 2章「ベクトル」
6
次のベクトル 𝑎, 𝑏 のなす角 𝜃 を求めよ。
(1) 𝑎 1, 0, 1 , 𝑏 1, 2, 2
cos 𝜃𝑎 ⋅ 𝑏
|𝑎| 𝑏
1 1 0 2 1 21 0 1 1 2 2
1√2
0° ≦ 𝜃 ≦ 180° であるから
𝜽 𝟒𝟓°
(2) 𝑎 2, 1, 1 , 𝑏 2, 2, 4
cos 𝜃𝑎 ⋅ 𝑏
|𝑎| 𝑏
2 2 1 2 1 4
√2 1 1 2 2 4
12
0° ≦ 𝜃 ≦ 180° であるから
𝜽 𝟏𝟐𝟎°
(3) 𝑎 3, 2, 1 , 𝑏 2, 1, 4
cos 𝜃𝑎 ⋅ 𝑏
|𝑎| 𝑏
3 2 2 1 1 43 2 1 √2 1 4
0
0° ≦ 𝜃 ≦ 180° であるから
𝜽 𝟗𝟎°
(教科書 p.97) 平面の場合と同様に,0⃗ でない 2 つのベクトル 𝑎 𝑎 , 𝑎 , 𝑎 , 𝑏 𝑏 , 𝑏 , 𝑏 の垂直について,
次のことが成り立つ。
(㉞ 𝑎 ⊥ 𝑏 ⇔ 𝑎 ⋅ 𝑏 0 )
よって (㉟ 𝑎 ⊥ 𝑏 ⇔ 𝑎 𝑏 𝑎 𝑏 𝑎 𝑏 0 )
𝑎 2, 1, 3 , 𝑏 1, 𝑥, 2 が垂直になるとき,
𝑎 ⋅ 𝑏 0 より 2 1 1 𝑥 3 2 0
よって 𝑥 8
𝑎 𝑥, 5, 2 , 𝑏 2, 2, 3 が垂直になるような 𝑥 の値を求めよ。
𝑎 ⋅ 𝑏 0より 𝑥 2 5 2 2 3 0
よって 𝒙 𝟐
2 つのベクトル 𝑎 1, 1, 0 , 𝑏 3, 2, 2 の両方に垂直で,大きさが 3 であるベクト
ルを求めよ。
求めるベクトルを 𝑐 𝑥, 𝑦, 𝑧 とする。
𝑎 ⊥ 𝑐 より 𝑎 ⋅ 𝑐 0 であるから 𝑥 𝑦 0 …①
𝑏 ⊥ 𝑐 より 𝑏 ⋅ 𝑐 0 であるから 3𝑥 2𝑦 2𝑧 0 …②
| 𝑐 | 3 より | 𝑐 | 9 であるから 𝑥 𝑦 𝑧 9 …③
①,②より,𝑦, 𝑧 を 𝑥 で表すと 𝑦 𝑥, 𝑧 𝑥 …④
④を③に代入すると 𝑥 𝑥 𝑥 9
よって 𝑥 4 すなわち 𝑥 2
④より 𝑥 2, 𝑦 2, 𝑧 1
または 𝑥 2, 𝑦 2, 𝑧 1
ゆえに,求めるベクトルは 2, 2, 1 , 2, 2, 1
ベクトルの垂直
例 11
問 14
例題
2
解
問 13
数学B スタンダード 2章「ベクトル」
7
2 つのベクトル 𝑎 0, 1, 2 , 𝑏 1, 1, 1 の両方に垂直な単位ベクトルを求めよ。
求めるベクトルを 𝑐 𝑥,𝑦,𝑧 とする。
𝑎 ⊥ 𝑐より 𝑎 ⋅ 𝑐 0 であるから 𝑦 2𝑧 0 ……①
𝑏 ⊥ 𝑐 より 𝑏 ⋅ 𝑐 0 であるから 𝑥 𝑦 𝑧 0 ……②
|𝑐| 1 より |𝑐| 1 であるから 𝑥 𝑦 𝑧 1 ……③
①,②より,𝑥,𝑦 を 𝑧 で表すと 𝑦 2𝑧,𝑥 𝑧 ……④
④を③に代入すると 𝑧 4𝑧 𝑧 1
よって 𝑧 すなわち 𝑧√
④より 𝑥√
,𝑦√
,𝑧√
または 𝑥√
,𝑦√
,𝑧√
ゆえに,求めるベクトルは 𝟏
√𝟔,
𝟐√𝟔
,𝟏
√𝟔,
𝟏√𝟔
,𝟐
√𝟔,
𝟏√𝟔
(教科書 p.98) 空間においても,定点 O をとると,点 P の位置は,ベクトル
OP⃗ 𝑝 によって定まる。このとき,𝑝 を点 O を基準とする点 P の
(㊱ 位置ベクトル )という。
点 P の位置ベクトルが 𝑝 であることを,(㊲ P 𝑝 )と表す。
(教科書 p.98) 空間における 2 点 A 𝑎 , B 𝑏 に対して,線分 AB を 𝑚 ∶ 𝑛 に内分する点を P 𝑝 ,外分する点を Q 𝑞
とすると,次のようになる。
(㊳ 𝑝 ⃗ ⃗, 𝑞 ⃗ ⃗
) 𝑚 𝑛
とくに,線分 AB の中点の位置ベクトルは 𝒂 𝒃
𝟐
また,3 点 A 𝑎 , B 𝑏 , C 𝑐 を頂点とする△ ABC の重心 G の位置ベクトル 𝑔 は,次のようになる。
(㊴ 𝑔 ⃗ ⃗ ⃗ )
空間における 2 点 A 𝑎 , B 𝑏 に対して,線分 AB を 3 ∶ 5 に内分する点を P 𝑝 ,外分する点を
Q 𝑞 とする。𝑝, 𝑞 をそれぞれ 𝑎, 𝑏 で表せ。
𝒑5𝑎 3𝑏
3 5𝟓𝒂 𝟑𝒃
𝟖
𝒒5𝑎 3𝑏3 5
𝟓𝒂 𝟑𝒃𝟐
問 16
問 15
内分点・外分点の位置ベクトル
位置ベクトルと空間の図形 4
位置ベクトル
数学B スタンダード 2章「ベクトル」
8
(教科書 p.99) 2 点 A, B が異なるとき,平面の場合と同様に,次のことが成り立つ。
3 点が一直線上にあるための条件
3 点 A, B , C が一直線上にある
⇔ AC⃗ 𝑘AB⃗ となる実数 𝑘 がある
右の図の平行六面体 ABCD EFGH において,△ BDE の重心
を P とする。このとき,3 点 A, P, G は一直線上にあること
を示せ。
AG⃗ 𝑘AP⃗ となる実数 𝑘 があることを示せばよい。
AB⃗ 𝑎, AD⃗ 𝑏, AE⃗ 𝑐 とすると
AG⃗ 𝑎 𝑏 𝑐
また,点 P は△ BDE の重心であるから
AP⃗ ⃗ ⃗ ⃗
よって AG⃗ 3AP⃗
ゆえに,3 点 A, P, G は一直線上にある。
例題 3 の平行六面体 ABCD EFGH において,△ DEF の重心を Q,線分 GE の中点を R とする。
このとき,3 点 A, Q, R は一直線上にあることを示せ。
AB⃗ 𝑎,AD⃗ 𝑏,AE⃗ 𝑐 とすると
AG⃗ 𝑎 𝑏 𝑐
点 Q は△DEF の重心であるから
AQ⃗AD⃗ AE⃗ AF⃗
3𝑏 𝑐 𝑎 c⃗
3
𝑎 𝑏 2𝑐3
AR⃗AG⃗ AE⃗
2𝑎 𝑏 𝑐 𝑐
2
𝑎 𝑏 2c⃗2
よって AR⃗ AQ⃗
ゆえに,3 点 A,Q,R は一直線上にある。
同一平面上にある 4 点に対して,次のことが成り立つ。
4 点が同一平面上にあるための条件
一直線上にない 3 点 A, B, C が定める平面を 𝛼 とする。
このとき
点 D が平面 𝛼 上にある⇔ AD⃗ 𝑘AB⃗ 𝑙AC⃗
となる実数 𝑘, 𝑙 がある
次の 4 点が同一平面上にあるように,𝑥 の値を定めよ。
A 2, 3, 3 , B 1, 5, 1 , C 0, 1, 3 , D 𝑥, 0, 0
AB⃗ 1, 8, 2 , AC⃗ 2, 4, 0 より,3 点 A, B, C は一直線上にない。
よって,AD⃗ 𝑥 2, 3, 3 に対して,AD⃗ 𝑘AB⃗ 𝑙AC⃗ となる実数 𝑘, 𝑙 があるから
𝑥 2, 3, 3 𝑘 1, 8, 2 𝑙 2, 4, 0
ゆえに
𝑥 2 𝑘 2𝑙 ⋯ ⋯ ①
3 8𝑘 4𝑙 ⋯ ⋯ ②
3 2𝑘 ⋯ ⋯ ③
②,③より 𝑘 , 𝑙
したがって,これらを①に代入すると
𝑥 5
空間図形への応用
証明
例題
3
問 17
例題
4
解
数学B スタンダード 2章「ベクトル」
9
次の 4 点が同一平面上にあるように,𝑥 の値を定めよ。
A 4, 2, 5 , B 3, 4, 4 , C 1, 2, 4 , D 𝑥 1, 4, 𝑥
AB⃗ 7,6, 9 ,AC⃗ 3,4, 1 より,3 点 A,B,C は一直線上にない。
よって,AD⃗ 𝑥 3, 2,𝑥 5 に対して AD⃗ 𝑘AB⃗ 𝑙AC ⃗となる実数 𝑘,𝑙 があるから
𝑥 3, 2,𝑥 5 𝑘 7,6, 9 𝑙 3,4, 1
ゆえに
𝑥 3 7𝑘 3𝑙 ⋯ ⋯ ①
2 6𝑘 4𝑙 ⋯ ⋯ ②
𝑥 5 9𝑘 𝑙 ⋯ ⋯ ③
①,③より 2 2𝑘 2𝑙
1 𝑘 𝑙
これと②より 𝑘 ,𝑙
したがって,これらを①に代入すると
𝒙 𝟒
(教科書 p.101)
2 点 A 0, 1, 4 , B 4, 5, 0 を通る直線 𝑙 上の点 P が,OP ⊥ 𝑙 を満たすとき,点 P の座標を求
めよ。
点 P は直線 𝑙 上にあるから,OP⃗ はある実数 𝑡 を用いて次のように表すことができる。
OP⃗ OA⃗ 𝑡AB⃗
ここで
AB⃗ 4 0, 5 1, 0 4
4, 4, 4
であるから
OP⃗ 0, 1, 4 𝑡 4, 4, 4
4𝑡, 1 4𝑡, 4 4𝑡
と表される。
OP⃗ ⊥ 𝑙 であるから,OP⃗ ⋅ AB⃗ 0 が成り立つ。
よって 4𝑡 4 1 4𝑡 4 4 4𝑡 4 0
これを解くと 𝑡
ゆえに OP⃗ 4 , 1 4 , 4 4
1, 2, 3
したがって,点 P の座標は 1, 2, 3
2 点 A 1, 1, 3 , B 3, 1, 1 を通る直線 𝑙 上の点 P が,OP ⊥ 𝑙 を満たすとき,点 P の座標を求
めよ。
点 P は直線 𝑙 上にあるから,OP⃗ はある実数 𝑡 を用いて次のように表すことができる。
OP⃗ OA⃗ 𝑡AB⃗
ここで
AB⃗ 3 1 , 1 1,1 3
4, 2, 2
であるから
OP⃗ 1,1,3 𝑡 4, 2, 2
1 4𝑡,1 2𝑡,3 2𝑡
と表される。
OP⃗ ⊥ 𝑙 であるから,OP⃗ ⋅ AB⃗ 0 が成り立つ。
よって
1 4𝑡 4 1 2𝑡 2 3 2𝑡 2 0
これを解くと 𝑡
ゆえに
OP⃗
1 412 ,1 2
12 ,3 2
12
1,0,2
したがって,点 P の座標は 𝟏,𝟎,𝟐
問 18
空間における直線
例題
5
解
問 19
数学B スタンダード 2章「ベクトル」
10
(教科書 p.102) 空間において,定点 C から一定の距離 𝑟 にある点 P の集合を,C を
中心とする半径 𝑟 の(㊵ 球面 ),または単に(㊶ 球 )
という。
ベクトルを用いて,球について考えてみよう。
C 𝑐 , P 𝑝 とすると, CP⃗ 𝑟 であるから,次の式が成り立つ。
(㊷ | 𝑝 𝑐 | 𝑟 ) ……①
①の両辺を 2 乗すると
| 𝑝 𝑐 | 𝑟
ここで,𝑝 𝑥, 𝑦, 𝑧 , 𝑐 𝑥 , 𝑦 , 𝑧 とすると
𝑝 𝑐 𝑥 𝑥 , 𝑦 𝑦 , 𝑧 𝑧
よって | 𝑝 𝑐 | 𝑥 𝑥 𝟐 𝑦 𝑦 𝟐 𝑧 𝑧 𝟐
したがって,点 𝑥 , 𝑦 , 𝑧 を中心とする半径 𝑟 の球の方程式は
(㊸ 𝑥 𝑥 𝑦 𝑦 𝑧 𝑧 𝑟 )
となる。とくに,中心が原点の場合は次のようになる。
(㊹ 𝑥 𝑦 𝑧 𝑟 )
点 C 0, 2, 6 を中心とし,点 A 2, 1, 4 を通る球の方程式を求めてみよう。
求める球の半径を 𝑟 とすると
𝑟 CA⃗ 2 0 1 2 4 6 3
よって,求める球の方程式は
𝑥 0 𝑦 2 𝑧 6 3
すなわち 𝑥 𝑦 2 𝑧 6 9
点 C 0, 1, 3 を中心とし,点 A 1, 3, 4 を通る球の方程式を求めよ。
求める球の半径を 𝑟 とすると
𝑟 CA⃗
1 0 3 1 4 3
3√2
よって,求める球の方程式は
𝑥 0 𝑦 1 𝑧 3 3√2
すなわち
𝒙𝟐 𝒚 𝟏 𝟐 𝒛 𝟑 𝟐 𝟏𝟖
2 点 A 1, 1, 4 , B 3, 5, 2 を直径の両端とする球の方程式を求めよ。
求める球の中心は線分 AB の中点であるから,線分 AB の中点を C とすると,その座標は
, , すなわち 1, 2, 1
球の半径は
CA⃗ 1 1 1 2 4 1
√22
よって,求める球の方程式は
𝑥 1 𝑦 2 𝑧 1 √22
すなわち 𝑥 1 𝑦 2 𝑧 1 22
2 点 A 5, 3, 0 , B 3, 5, 4 を直径の両端とする球の方程式を求めよ。
求める球の中心は線分 AB の中点であるから,線分 AB の中点を C とすると,その座標は
, , すなわち 1,1, 2
球の半径は
CA⃗ 5 1 3 1 0 2 6
よって,求める球の方程式は
𝑥 1 𝑦 1 𝑧 2 6
すなわち
𝒙 𝟏 𝟐 𝒚 𝟏 𝟐 𝒛 𝟐 𝟐 𝟑𝟔
点 C 2, 3, 4 を中心とし,𝑥𝑦 平面に接する球の方程式を求めよ。
求める球の半径 𝑟 は,点 C と 𝑥𝑦 平面の距離に等しい。
よって 𝑟 4
ゆえに,求める球の方程式は
𝑥 2 𝑦 3 𝑧 4 4
すなわち 𝑥 2 𝑦 3 𝑧 4 16
球の方程式
例 12
問 20
例題
6解
問 21
例題
7解
数学B スタンダード 2章「ベクトル」
11
点 C 3, 1, 4 を中心とし,𝑦𝑧 平面に接する球の方程式を求めよ。
求める球の半径 𝑟 は,点 C と 𝑦𝑧 平面の距離に等しい。
よって 𝑟 3
ゆえに,求める球の方程式は
𝑥 3 𝑦 1 𝑧 4 3
すなわち 𝒙 𝟑 𝟐 𝒚 𝟏 𝟐 𝒛 𝟒 𝟐 𝟗
(教科書 p.104)
100 ページで学んだように,一直線上にない 3 点 A 𝑎 , B 𝑏 , C 𝑐 が定める平面を 𝛼 とするとき,
点 P 𝑝 が平面 𝛼 上にある条件は AP⃗ 𝑘AB⃗ 𝑙AC⃗ となる実数 𝑘, 𝑙 があることである。
よって 𝑝 𝑎 𝑘 𝑏 𝑎 𝑙 𝑐 𝑎
𝑝 1 𝑘 𝑙 𝑎 𝑘𝑏 𝑙𝑐
1 𝑘 𝑙 𝑠, 𝑘 𝑡, 𝑙 𝑢 とおくと,点 P が平面 𝛼 上にある条件は
(㊺ 𝑝 𝑠𝑎 𝑡𝑏 𝑢𝑐, 𝑠 𝑡 𝑢 1 )
となる実数 𝑠, 𝑡, 𝑢 があることである。
このことを用いて,100 ページの例題 4 は次のように解くこともできる。
次の 4 点が同一平面上にあるように,𝑥 の値を定めよ。
A 2, 3, 3 , B 1, 5, 1 , C 0, 1, 3 , D 𝑥, 0, 0
AB⃗ 1, 8, 2 , AC⃗ 2, 4, 0 より,3 点 A, B, C は一直線上にない。
1 点 O をとり,OA⃗ 𝑎, OB⃗ 𝑏, OC⃗ 𝑐, OD⃗ 𝑑 とおくと
𝑑 𝑠𝑎 𝑡𝑏 𝑢𝑐, 𝑠 𝑡 𝑢 1
となる実数 𝑠, 𝑡, 𝑢 があるから
𝑥, 0, 0 𝑠 2, 3, 3 𝑡 1, 5, 1 𝑢 0, 1, 3
したがって
⎩⎪⎨
⎪⎧ 𝑥 2𝑠 𝑡 ⋯ ⋯ ①
0 3𝑠 5𝑡 𝑢 ⋯ ⋯ ②
0 3𝑠 𝑡 3𝑢 ⋯ ⋯ ③
𝑠 𝑡 𝑢 1 ⋯ ⋯ ④
②,③,④より 𝑠 , 𝑡 , 𝑢
これらを①に代入すると 𝑥 5
問 22 発展 点が平面上にある条件
例題
4
別解
数学B スタンダード 2章「ベクトル」
12
(教科書 p.105)
19 2 点 A 1, 3, 4 , B 3, 6, 2 について,AB⃗ の成分表示を求めよ。また, AB⃗ を求めよ。
AB⃗ 3 1 , 6 3 , 2 4
𝟒, 𝟑, 𝟔
AB⃗ 4 3 6
√𝟔𝟏
20 次のベクトル 𝑎, 𝑏 のなす角 𝜃 を求めよ。 (1) 𝑎 1, 1, 2 , 𝑏 4, 2, 2
cos 𝜃𝑎 ⋅ 𝑏
|𝑎| 𝑏
1 4 1 2 2 21 1 2 √4 2 2
12
0° ≦ 𝜃 ≦ 180° であるから 𝜽 𝟔𝟎°
(2) 𝑎 1, 1, 0 , 𝑏 2, 1, 2
cos 𝜃𝑎 ⋅ 𝑏
|𝑎| 𝑏
1 2 1 1 0 21 1 0 2 1 2
1√2
0° ≦ 𝜃 ≦ 180° であるから 𝜽 𝟏𝟑𝟓°
(3) 𝑎 √3, 1, √6 , 𝑏 1, √3, √2
cos 𝜃𝑎 ⋅ 𝑏
|𝑎| 𝑏
√ √ √ √
√ √ √ √
0 0° ≦ 𝜃 ≦ 180° であるから
𝜽 𝟗𝟎°
21 2 つのベクトル 𝑎 1, 3, 2 , 𝑏 2, 1, 4 の両方に垂直な単位ベクトルを求めよ。
求めるベクトルを 𝑐 𝑥,𝑦,𝑧 とする。 𝑎 ⊥ 𝑐 より 𝑎 ⋅ 𝑐 0 であるから 𝑥 3𝑦 2𝑧 0 ……① 𝑏 ⊥ 𝑐 より 𝑏 ⋅ 𝑐 0 であるから 2𝑥 𝑦 4𝑧 0 ……② |𝑐| 1 より |𝑐| 1 であるから 𝑥 𝑦 𝑧 1 ……③ ①,②より 𝑦 0,𝑥 2𝑧 ③に代入して 4𝑧 0 𝑧 1
よって 𝑧 すなわち 𝑧√
したがって 𝑥√
,𝑦 0,𝑧√
または 𝑥√
,𝑦 0,𝑧√
ゆえに,求めるベクトルは 2
√5,0,
1√5
,2
√5,0,
1√5
すなわち
𝟐√𝟓𝟓 ,𝟎,
√𝟓𝟓 ,
𝟐√𝟓𝟓 ,𝟎,
√𝟓𝟓
Training
数学B スタンダード 2章「ベクトル」
13
22 空間における 2 点 A 𝑎 , B 𝑏 に対して,線分 AB を 3 ∶ 1 に内分する点を P 𝑝 ,外分する点を
Q 𝑞 とする。𝑝, 𝑞 をそれぞれ 𝑎, 𝑏 で表せ。
𝒑𝑎 3𝑏3 1
𝒂 𝟑𝒃𝟒
𝒒𝑎 3𝑏3 1
𝒂 𝟑𝒃𝟐
23 四面体 OABC において,辺 OA, BC, OB, AC の中点を,それぞれ K, L, M,N とし,KL の中点を P とする。このとき,3 点 M, P, N は一直線上にあ
ることを示せ。
OA⃗ 𝑎,OB⃗ 𝑏,OC⃗ 𝑐 ⃗ とすると
OK⃗12 𝑎,OL⃗
𝑏 𝑐2
OM⃗12 𝑏,ON⃗
𝑎 𝑐2
OP⃗OK⃗ OL⃗
2
12 𝑎 𝑏 𝑐
22
𝑎 𝑏 𝑐4
MP⃗ OP⃗ OM⃗𝑎 𝑏 𝑐
412 𝑏
𝑎 𝑏 𝑐4
MN⃗ ON⃗ OM⃗𝑎 𝑐
212 𝑏
𝑎 𝑏 𝑐2
よって MN⃗ 2MP⃗
ゆえに,3 点 M,P,N は一直線上にある。
24 次の 4 点が同一平面上にあるように,𝑥 の値を定めよ。
A 1, 3, 4 , B 2, 5, 3 , C 4, 0, 2 , D 0, 𝑥, 𝑥 2
AB⃗ 3,2, 7 ,AC⃗ 5, 3, 6 より,3 点 A,B,C は一直線上にない。
よって,AD⃗ 1,𝑥 3, 𝑥 2 に対して,AD⃗ 𝑘AB⃗ 𝑙AC⃗ となる実数 𝑘,𝑙 があるから
1,𝑥 3, 𝑥 2 𝑘 3,2, 7 𝑙 5, 3, 6
ゆえに
1 3𝑘 5𝑙 ⋯ ⋯①
𝑥 3 2𝑘 3𝑙 ⋯ ⋯②
𝑥 2 7𝑘 6𝑙 ⋯ ⋯③
②,③より 5 5𝑘 9𝑙
これと①より 𝑘 8,𝑙 5 これらを②に代入すると 𝒙 𝟐𝟖
25 2 点 A 5, 3, 1 , B 1, 3, 5 を通る直線 𝑙 上の点 P が,OP ⊥ 𝑙 を満たすとき,点 Pの座標を求め
よ。
点 P は直線 𝑙 上にあるから,OP⃗ はある実数 𝑡を用いて次のように表すことができる。
OP⃗ OA⃗ 𝑡AB⃗ ここで AB⃗ 6,6,4
であるから
OP⃗ 5, 3,1 𝑡 6,6,4
5 6𝑡, 3 6𝑡,1 4𝑡
と表される。
OP⃗ ⊥ 𝑙 であるから,OP⃗ ⋅ AB⃗ 0 が成り立つ。
5 6𝑡 6 3 6𝑡 6 1 4𝑡 4 0
これを解くと 𝑡
ゆえに OP⃗ 2,0,3
したがって,点 P の座標は 𝟐,𝟎,𝟑
数学B スタンダード 2章「ベクトル」
14
26 点 2, 3, 4 を中心とし,点 1, 2, 1 を通る球の方程式を求めよ。
求める球の半径を 𝑟 とすると
𝑟 1 2 2 3 1 4
√19 よって,求める球の方程式は
𝒙 𝟐 𝟐 𝒚 𝟑 𝟐 𝒛 𝟒 𝟐 𝟏𝟗
27 次の問に答えよ。 (1) 2 点 A 2, 1, 4 , B 6, 3, 2 を直径の両端とする球の方程式を求めよ。
求める球の中心は線分 AB の中点であるから,線分 AB の中点を C とすると,その座標は
2 62 ,
1 32 ,
4 22
すなわち 2, 1, 3
球の半径は
CA⃗
2 2 1 1 4 3
√21 よって,求める球の方程式は
𝒙 𝟐 𝟐 𝒚 𝟏 𝟐 𝒛 𝟑 𝟐 𝟐𝟏
(2) 点 C 0, 3, 4 を中心とし,𝑧𝑥 平面に接する球の方程式を求めよ。
求める球の半径 𝑟 は,点 C と 𝑧𝑥 平面の距離に等しい。 よって 𝑟 3 ゆえに,求める球の方程式は
𝒙𝟐 𝒚 𝟑 𝟐 𝒛 𝟒 𝟐 𝟗