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※ この文書は、原本(英語)の補助資料としての翻訳である。 IWAY Standard General Section Ed.5.1, 2012.12.01 Minimum Requirements for Environment and Social & Working Conditions when Purchasing Products, Materials and Services. Standard IWAY 基準 はじめに 指針 イケアは、イケアの事業が人と地球に影響を及ぼ していることを認識している。とりわけ人々の労 働条件や地球環境については、地域的そして世界 的に影響を与えていると考えている。 そしてイケアは、こうした問題に責任をもって取 り組みながら、優れたビジネスを行うことができ ると確信している。この信念こそ、今後イケアが 成長していくための前提条件となる。成長を成し 遂げるには、イケアのビジョンと大志を共有する サプライヤーの存在が不可欠である。 環境問題や社会問題、労働条件に取り組む際のイ ケアの指針は、次のとおりとなる。 • 何が子供の最善の利益となるか。 • 何が労働者の最善の利益となるか。 • 何が地球環境の最善の利益となるか。 以上の指針により、私たちはイケアグループのサ ステナビリティ戦略である「ピープル・アンド・ プラネット・ポジティブ」を付随する。 原則 製品、原材料、サービス等の仕入れに関するイケ アウェイ(IWAY)は、イケアグループのサプラ イヤーの行動規範である。IWAYは、環境、社会 状況および労働条件(児童労働を含む)に関連し て、イケアがサプライヤーに求める最低限の要求 事項からなる。IWAYは、「労働における基本的 原則および権利に関するILO宣言」(19986 月)の核となる8条約、「国連グローバル・コン パクトの10原則」(2000年)に基づく。 イケアは、「世界人権宣言」(国連 1948年)が 規定する人権の基本的原則を認識し、国連の制裁 リストおよびEUの制限措置リストに従う。 法令遵守およびイケアの要求事項 イケアサプライヤーは、関連する適用法令か IWAYの特定の要求事項かを問わず、常にもっと も厳しい要求事項を遵守すること。 イケアの要求事項が各国の法令または規制に違反 する場合は、常に法令遵守を優先すること。その 場合、サプライヤーは直ちにイケアに通知するこ と。 機密保持 IWAYの実行が成功するかどうかを左右するのは、 サプライヤーとイケア間の協力、相互信頼、尊重 である。イケア、サプライヤーの従業員、イケア が指定した第三者機関は、あらゆる観察および討 議、イケアサプライヤーからの書面情報を、機密 情報として取り扱う。 ビジネス倫理 信頼や誠実さ、公正性を重視することこそ、 IWAYの基礎であり、IWAYの持続可能な実施の 鍵になる。IWAYに基づき開始した取引関係は、 そうした価値観を尊重することで発展していく。 イケアの全コワーカーおよび外部のビジネスパー トナー全員が、不正行為とその防止に対するイケ アの立場を理解することが重要である。イケアの 立場は、「IKEA Group Policy and Standard on Anti Corruption(イケアグループの不正防止に 関するポリシーおよび基準)」に記載されており、 署名の必要な正式文書により、ビジネスパートナ ーへのコミュニケーションを行っている。 Issued By: Approved By: Date: Edition: IKEA Services AB INGKA Holding B.V. 2012.12.01 5.1

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  • ※ この文書は、原本(英語)の補助資料としての翻訳である。

    IWAY Standard General Section Ed.5.1, 2012.12.01

    Minimum Requirements for Environment and Social & Working Conditions when Purchasing Products, Materials and Services.

    Standard

    IWAY 基準

    はじめに

    指針

    イケアは、イケアの事業が人と地球に影響を及ぼ

    していることを認識している。とりわけ人々の労

    働条件や地球環境については、地域的そして世界

    的に影響を与えていると考えている。

    そしてイケアは、こうした問題に責任をもって取

    り組みながら、優れたビジネスを行うことができ

    ると確信している。この信念こそ、今後イケアが

    成長していくための前提条件となる。成長を成し

    遂げるには、イケアのビジョンと大志を共有する

    サプライヤーの存在が不可欠である。

    環境問題や社会問題、労働条件に取り組む際のイ

    ケアの指針は、次のとおりとなる。

    • 何が子供の最善の利益となるか。

    • 何が労働者の最善の利益となるか。

    • 何が地球環境の最善の利益となるか。

    以上の指針により、私たちはイケアグループのサ

    ステナビリティ戦略である「ピープル・アンド・

    プラネット・ポジティブ」を付随する。

    原則

    製品、原材料、サービス等の仕入れに関するイケ

    アウェイ(IWAY)は、イケアグループのサプラ

    イヤーの行動規範である。IWAYは、環境、社会

    状況および労働条件(児童労働を含む)に関連し

    て、イケアがサプライヤーに求める最低限の要求

    事項からなる。IWAYは、「労働における基本的

    原則および権利に関するILO宣言」(1998年6

    月)の核となる8条約、「国連グローバル・コン

    パクトの10原則」(2000年)に基づく。

    イケアは、「世界人権宣言」(国連 1948年)が

    規定する人権の基本的原則を認識し、国連の制裁

    リストおよびEUの制限措置リストに従う。

    法令遵守およびイケアの要求事項

    イケアサプライヤーは、関連する適用法令か

    IWAYの特定の要求事項かを問わず、常にもっと

    も厳しい要求事項を遵守すること。

    イケアの要求事項が各国の法令または規制に違反

    する場合は、常に法令遵守を優先すること。その

    場合、サプライヤーは直ちにイケアに通知するこ

    と。

    機密保持

    IWAYの実行が成功するかどうかを左右するのは、

    サプライヤーとイケア間の協力、相互信頼、尊重

    である。イケア、サプライヤーの従業員、イケア

    が指定した第三者機関は、あらゆる観察および討

    議、イケアサプライヤーからの書面情報を、機密

    情報として取り扱う。

    ビジネス倫理

    信頼や誠実さ、公正性を重視することこそ、

    IWAYの基礎であり、IWAYの持続可能な実施の

    鍵になる。IWAYに基づき開始した取引関係は、

    そうした価値観を尊重することで発展していく。

    イケアの全コワーカーおよび外部のビジネスパー

    トナー全員が、不正行為とその防止に対するイケ

    アの立場を理解することが重要である。イケアの

    立場は、「IKEA Group Policy and Standard on

    Anti Corruption(イケアグループの不正防止に

    関するポリシーおよび基準)」に記載されており、

    署名の必要な正式文書により、ビジネスパートナ

    ーへのコミュニケーションを行っている。

    Issued By: Approved By: Date: Edition: IKEA Services AB INGKA Holding B.V. 2012.12.01 5.1

  • ※ この文書は、原本(英語)の補助資料としての翻訳である。

    IWAY Standard General Section Ed.5.1, 2012.12.01

    Minimum Requirements for Environment and Social & Working Conditions when Purchasing Products, Materials and Services.

    Standard

    IWAY 基準 – General Section 1. IWAY Must 要求事項

    2. 一般条件

    3. ビジネス倫理

    4. 環境

    5. 化学物質

    6. 廃棄物

    7. 非常事態および火災防止

    8. 労働安全衛生

    9. 採用、労働時間、賃金および福利厚生

    10. 居住施設

    11. 児童労働と若年労働者

    12. 差別待遇

    13. 労働者の参加

    14. ハラスメント、虐待および懲戒処分

    定義・用語集

    主な参考資料

  • ※ この文書は、原本(英語)の補助資料としての翻訳である。

    IWAY Standard General Section Ed.5.1, 2012.12.01

    Minimum Requirements for Environment and Social & Working Conditions when Purchasing Products, Materials and Services.

    Standard

    この文書はIWAY基準のGeneral Section(一般セクション)である。イケアのサプライチェーンの

    特定分野を対象に、「森林管理セクション」や「輸送セクション」など、特定のセクションで追加的

    な要求事項または開始要求事項がある場合もある。

    イタリック体の語句の説明や定義は、巻末を参照のこと。

    1. IWAY Must 要求事項

    1.1 児童労働

    • サプライヤーは児童労働を使用してはならない。

    • 全労働者について、年齢を証明する文書を入手すること。

    児童労働とは、児童が行う労働と定義され、児童の健康的な成長と発達を阻害し、質の高い教育を受ける権利を

    奪うものである。15歳未満の者が児童と定義される。ただし、地域の法令で規定する就業最低年齢または義務教

    育年齢が15歳以上の場合は、その年齢を適用する。開発途上国に適用される例外規定に従い、地域の最低年齢が

    14歳と定められている場合は、その年齢を適用する。

    1.2 強制労働および債務労働

    強制労働や囚人労働、債務労働、非自発的労働がないこと。

    労働者の権利:

    - サプライヤーの敷地で業務を行う法的権利がある。

    - 合意された通知期間に従い、いつでも自由に雇用契約を終了でき、違約金や減給処分を課されることはない。

    - 交替制勤務が終わり次第、敷地内から自由に退出できる。

    - 個人の文書や所有物を没収されることがない。

    - 採用・雇用プロセスに関連するいかなる委託手数料および他の手数料も、直接的または間接的に課されること

    がない。派遣会社がそのような手数料を要求した場合、サプライヤーが労働者に償還する。

    - 保証金の支払いを要求されることがない。給与の支払いが遅滞することがない。前払い賃金や借入金を提供さ

    れ、労働者が負債に伴う労働に拘束されることがない。

    1.3 ビジネス倫理

    イケアのビジネスに関連して不正行為事例や賄賂利用がないこと。法令により必要となるIWAY関連の公式文書

    は改ざんしないこと。

    1.4 著しい環境汚染

    著しい環境汚染がないこと。著しい環境汚染とは、その敷地から広範囲に拡散する恐れがあり、汚染の影響を取

    り除くことがきわめて困難、あるいは多大な費用を要する汚染と理解する。

  • ※ この文書は、原本(英語)の補助資料としての翻訳である。

    IWAY Standard General Section Ed.5.1, 2012.12.01

    Minimum Requirements for Environment and Social & Working Conditions when Purchasing Products, Materials and Services.

    Standard

    1.5 著しい有害性または危険性

    労働者が著しい危険性または有害性に暴露されることを防止すること。著しい危険性または有害性とは、直ちに

    生命の危険、あるいは永久的な災害や疾病を引き起こす恐れがある危険性または有害性と理解する。

    1.6 労働時間

    サプライヤーは、すべての労働者の賃金および労働時間の記録について、透明で信頼性のあるシステムを維持す

    ること。

    1.7 賃金

    労働者には法定最低賃金以上の賃金を支払うこと。

    1.8 労働災害保険

    サプライヤーは全労働者に、労災事故の治療と労災事故による永久的な障害の補償に適用される労災事故保険を

    提供すること。

    2. 一般条件

    2.1 法令遵守

    IWAYの要求事項に関連する適用法令および規制を実施する手順が確立されていること。

    2.2 IWAY 遵守責任者

    IWAYの要求事項の遵守を確保し、維持する組織および手順が実施されていること。

    2.3 サブサプライヤーにおけるIWAY

    イケアへの製品や原材料、サービスの提供に携わるすべての一次サブサプライヤーに対し、サプライヤーが、

    IWAYの要求事項もしくはそれと同等のもの(「The IKEA Way on Preventing Child Labour(児童労働防止に

    関するイケアウェイ)」の文書を含む)のコミュニケーションを行うこと。

    サプライヤーは、サブサプライヤーにおいてIWAY監査を実施する権利を有していること。

    2.4 リスクが高いサブサプライヤーにおけるIWAY

    2.3に加え、イケアへの製品や原材料、サービスの提供に携わるすべての一次サブサプライヤーは、サプライヤ

    ーによって登録されていること。

    リスクが高い一次サブサプライヤーにおけるIWAY Mustの遵守が実施され、イケア契約パートナーと同意した範

    囲および日程に従い、サプライヤーによって検証されること。検証結果は文書化し、要求に応じてイケアに提出

    すること。

  • ※ この文書は、原本(英語)の補助資料としての翻訳である。

    IWAY Standard General Section Ed.5.1, 2012.12.01

    Minimum Requirements for Environment and Social & Working Conditions when Purchasing Products, Materials and Services.

    Standard

    2.5 労働者へのIWAYに関するコミュニケーション

    IWAY基準(該当する場合は特定のセクションを含む)もしくはそれと同等の情報は、労働者の理解できる言語

    で、全労働者に対してコミュニケーションを行うこと。いずれの場合も、労働者はIWAY基準をどこで閲覧でき

    るかについて情報を提供され、制限なく自由に情報にアクセスできること。

    2.6 内部監査

    透明で信頼性のある手順で、IWAY(もしくはそれと同等のもの)の遵守の実施を確保し、検証し、報告するこ

    と。検証は少なくとも12カ月に1度実施し、記録は24カ月間保持すること。

    3. ビジネス倫理

    3.1 不正防止の方針

    不正防止の方針が策定され、実施されていること。

    不正防止の方針には、サプライヤーのイケアとの取引関係に関連する側面が含まれ、賄賂および不正行為を容認

    しないことが明記されていること。

    3.2 透明で信頼性のある文書および記録

    IWAYに関連する文書、記録、報告などは、透明かつ正確で信頼性があること。

    3.3 管理者の教育訓練

    関連する管理者とイケア側の担当者は、教育訓練を受けており、ビジネス倫理に関するイケアの立場を十分に認

    識していること。

    4. 環境

    4.1 大気汚染

    排出ガスに関連するすべての適用法令および規制を遵守するとともに、必要に応じて、所定の許可証および検査

    報告書を取得すること。

    4.2 騒音公害

    騒音公害に関連するすべての適用法令および規制を遵守するとともに、必要に応じて、所定の許可証および検査

    報告書を取得すること。

    4.3 排水

    排水はサプライヤーが敷地内で適切に処理し、許可を受けた外部の排水処理施設に排出すること。

    排水処理施設(ETP)は適切に運転され、維持され、作業で発生する排水の種類と量に適した処理が行われるこ

    と。排水処理施設を操作する作業者は、適切な力量があること。

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    IWAY Standard General Section Ed.5.1, 2012.12.01

    Minimum Requirements for Environment and Social & Working Conditions when Purchasing Products, Materials and Services.

    Standard

    4.4 土壌汚染

    土壌汚染は直ちに処置を講ずること。

    その敷地における現在または過去の活動によって、土壌汚染が発生する危険性に関する調査および評価を実施す

    ること。

    土壌汚染が確認された場合は、関係当局に報告し、関係当局からの指示に従って対処すること。サプライヤーは

    問題の進展と結果について、常にイケアに情報を提供すること。

    4.5 環境パフォーマンスの報告書

    環境パフォーマンスの年次報告書をイケアに提出すること。

    報告の内容、構成、時期は、関連するイケア組織が定めるものとし、報告書には水およびエネルギーの最小消費

    量も含むこと。

    4.6 継続的な改善

    サプライヤーは、生産および作業による現時点の環境影響を評価すること。

    現実的な環境影響削減計画を文書化し、定期的に再検討すること。削減計画は、測定可能な目標、責任、具体的

    な処置、期限を含むこと。

    計画された処置に付随する結果は文書化すること。

    4.7 法令遵守

    本章の上記項目に該当しないものについては、環境影響および環境保護に関連するすべての適用法令および規制

    を遵守すること。

    例えば、環境に関する規制分類、報告、当局による検査などが含まれる。当局による検査で必要とされた是正処

    置は、文書化し、所定の期限内に完了すること。

    5. 化学物質

    5.1 化学物質リストおよび有効なMSDS

    生産、作業、サービスで使用するすべての化学物質のリストと、有効な化学物質等安全データシート(MSDS)

    を作成し、維持し、継続的に更新すること。

    リストには、化学製品の名称、使用の目的および場所、MSDSの参照先を記載すること。MSDSには労働者が理

    解できる言語を使用すること。

    一般的な清掃用の化学製品や事務用品をはじめ、小さなよく知られたリスクがある化学製品のみを使用している

    場合、リストは必要ではない。ただし、法令または規制により必要となる場合は、この限りではない。

    5.2 化学物質の取り扱いに関する手順

    化学物質の購買、保管、取り扱いおよび使用に関する手順書、緊急時対応手順書を実施すること。一般的で有害

    性が低い化学製品(清掃用の化学製品や事務用品など)のみを使用している場合、手順書は必要ではない。

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    IWAY Standard General Section Ed.5.1, 2012.12.01

    Minimum Requirements for Environment and Social & Working Conditions when Purchasing Products, Materials and Services.

    Standard

    5.3 力量および教育訓練

    化学物質を取り扱う労働者は相応の力量をもち、業務開始前に、購買、取り扱い、使用、保管について十分な教

    育訓練を受けること。

    教育訓練の内容と記録を提出できるようにすること。

    5.4 化学物質の保管、取り扱いおよび運搬

    化学物質の保管、取り扱い、運搬を行う際には、大気、土壌、水への排出および発火や爆発のリスクを防止し、

    労働者の健康と安全を確保すること。

    化学物質の保管場所および化学物質を使用する作業場には、化合物および化学物質のリスクならびに安全措置に

    関する適切な情報を記載した資料を掲示すること。

    化学物質保管施設は、化学物質を吸収しない硬質の床を有すること。個別に液体化学物質の漏洩防止を行う必要

    がある場合は、ドラム缶やタンクの最大容量を保持できる大きさであること。

    有害な液体の入った地上および地下タンクは、汚染の防止と漏洩の早期検知のため、すべて監視すること。

    5.5 化学物質に関する表示

    すべての化学物質の容器に、適切でわかりやすい説明を表示し、容器の内容物と関連リスクを労働者が確実に認

    識できるようにすること。

    5.6 法令遵守

    本章の上記項目に該当しないものについては、化学物質の購買、保管、取り扱い、使用、運搬に関連する適用法

    令および規制を遵守すること。

    6. 廃棄物

    6.1 廃棄物リスト

    発生した廃棄物の種類と数量を監視するため、有害および無害廃棄物のリストを作成し、維持すること。

    リストにはどの種類の廃棄物が有害かを明確に示し、継続的に更新すること。

    一般的で有害性が低い化学製品(清掃用の化学製品や事務用品など)のみを使用している場合、リストは必要で

    はない。ただし、法令または規制により必要となる場合は、この限りではない。

    6.2 廃棄物の取り扱いに関する手順

    有害および無害廃棄物の取り扱い、保管、運搬、リサイクル、廃棄に関する手順書を実施すること。

    手順書は、大気、土壌、水への有害物質の排出を防ぎ、発火や爆発のリスクを防止するものであること。手順書

    は、労働者の健康と安全を確保し、緊急時対応手順書を含むこと。

    一般的で有害性が低い化学製品(清掃用の化学製品や事務用品など)のみを使用している場合、手順書は必要で

    はない。ただし、法令または規制により必要となる場合は、この限りではない。

  • ※ この文書は、原本(英語)の補助資料としての翻訳である。

    IWAY Standard General Section Ed.5.1, 2012.12.01

    Minimum Requirements for Environment and Social & Working Conditions when Purchasing Products, Materials and Services.

    Standard

    6.3 力量および教育訓練

    廃棄物を取り扱う労働者は相応の力量をもち、業務開始前に、廃棄物の取り扱いについて十分な教育訓練を受け

    ること。

    教育訓練の内容と記録を提出できるようにすること。

    6.4 廃棄物の保管、取り扱いおよび運搬

    廃棄物の保管、取り扱い、運搬を行う際には、大気、土壌、水質の汚染および発火や爆発のリスクを防止し、労

    働者の安全衛生を確保すること。

    有害廃棄物と無害廃棄物は適切に分別されていること。廃棄物の分別または保管場所には区分の表示をし、貯蔵

    缶または容器には適切に表示をすること。

    6.5 廃棄物のリサイクル

    廃棄物は、地域の状況とインフラが許す範囲で、保管し、リサイクルをすること。

    6.6 許可を受けた委託業者

    廃棄物の運搬、保管および最終処理に関する委託業者が、適用される法に従い許可を受けていること。

    適切な許可を受けた委託業者、運搬業者または最終処理業者が存在しない場合、サプライヤーは、適切な最終処

    理を実施できる状況に至るまで、有害廃棄物を確実に保管すること。

    6.7 敷地内での焼却/埋立て

    有害廃棄物の敷地内での埋立てまたは焼却は行わないこと。

    6.8 法令遵守

    本章の上記項目に該当しないものについては、有害および無害廃棄物の取り扱い、保管、運搬、リサイクル、廃

    棄に関連する適用法令および規制を遵守すること。

    7. 非常事態および火災防止

    7.1 緊急時計画の策定

    敷地内緊急時計画を策定し、実施すること。

    緊急時計画は、確認されたリスクと確立された緊急事態対応手順に基づくこと。

    確認されたリスクを取り除き、低減し、管理する十分な手順を実施すること。

    緊急時計画には最低限、潜在的な有害性、緊急時シナリオ(火災、自然災害、化学事故など)、避難手順、緊急

    事態における明確な役割および責任を含むこと。

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    IWAY Standard General Section Ed.5.1, 2012.12.01

    Minimum Requirements for Environment and Social & Working Conditions when Purchasing Products, Materials and Services.

    Standard

    7.2 火災インシデントおよび火災事故

    火災事故、または事故につながる可能性のあったインシデントについて、文書を作成すること。文書には根本的

    な原因の分析および是正処置を含むこと。

    7.3 力量および教育訓練

    すべての交替勤務を対象に各作業場で適切な数の労働者が、消防設備の使用に関する教育訓練を受けること。

    教育訓練は、現場に設置された消防設備の使い方を含み、最低24カ月に1度実施すること。

    教育訓練の内容と記録を提出できるようにすること。

    労働者は業務開始前に基本的な防火と安全に関する問題を認識していること。教育訓練には最低限、適切な避難

    手順、非常警報装置の場所と作動方法を含むこと。

    教育訓練の内容と記録を提出できるようにすること。

    7.4 消防設備

    適切な消防設備を設置すること。

    手動式消防設備は離れた場所からでも容易に接近、認識できるようにし、適切な保守を行い、施錠しないこと。

    手動式消防設備は、内部でもしくは許可を受けた委託業者が、最低でも12カ月ごとに検査すること。保守記録を

    保管し、消防設備への点検シールや札の貼付を行うこと。

    7.5 避難経路および非常口

    全労働者が安全かつ速やかに避難できる非常口、避難経路を確保すること。

    最低限、作業場ごとに非常口を2カ所設置し、非常口、避難経路には障害物がないこと。

    労働者数、部屋の大きさ、リスクのレベル、作業場の配置により、非常時に全労働者が安全かつ速やかに避難で

    きる場合は、非常口が1カ所でも認められる。

    すべての非常口、避難経路に、主要通路から見えるよう発光または照明型の標示を設置し、内側から施錠してお

    かないこと。地域の法令に別段の定めのある場合を除き、非常口は外側に開くようにすること。

    7.6 非常警報装置

    非常事態の発生を全労働者に伝え、速やかにかつ安全に非難できる状況を確保するために、連続音を発する機能

    を備えた独立型の非常警報装置を設置すること。

    騒音のある環境では、音声信号に灯火信号を加える必要もある。

    非常警報装置は手動で作動でき、全ての危険地域で聞こえる、あるいは見えるようにすること。警報ボタンは明

    確な表示がされ、停電時でも機能すること。

    7.7 避難訓練

    すべての交替勤務、部門、可能な限り多くの労働者を含む避難訓練を、最低12カ月に1度行うこと。

    避難時には、指名された人員点呼責任者が、全労働者が建物から避難したことを確認すること。

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    IWAY Standard General Section Ed.5.1, 2012.12.01

    Minimum Requirements for Environment and Social & Working Conditions when Purchasing Products, Materials and Services.

    Standard

    避難訓練の記録を保持すること。記録には最低限、避難訓練の実施日時、交替勤務に関する情報、避難と全員の

    避難完了の確認に要した時間、避難訓練の結果および必要な是正処置を含むこと。

    7.8 法令遵守

    本章の上記項目に該当しないものについては、防火管理(規制分類、報告、消防当局による検査を含む)に関連

    する適用法令および規制を遵守すること。

    当局による検査の結果、是正処置が必要な場合は、是正処置を文書化し、所定の期限内に完了すること。

    8. 労働安全衛生

    8.1 職場のリスク評価

    敷地全体および全職場について、職場のリスク評価が実施されていること。作業が変更された場合は、職場のリ

    スク評価を更新すること。

    危険源のリスク低減(騒音レベルの低減や、機械の安全性の向上、安全な作業手順の採用、空気質の向上など)

    により、安全保護具(PPE)の必要性を低減する対策を講じること。

    8.2 労働災害および事故

    労働災害および事故に関する報告、分析、フォローアップ、行動の一連の手順を実施すること。

    8.3 安全衛生に関する教育訓練

    労働者は機械や装置を操作する前、あるいは潜在的に危険な作業を行う前に、必要かつ十分な教育訓練を受ける

    こと。提供される教育訓練は、法令や確認された必要性に応じて更新すること。

    初期教育訓練には、日常業務に関する安全衛生面の関連情報を含むこと。

    教育訓練の内容と記録を提出できるようにすること。

    8.4 機械およびその他装置

    製造および作業に使用する機械および装置はすべて、安全に使用でき、災害防止に必要な安全装置を備えている

    こと。

    フォークリフト、エスカレーター、自動ドアや自動ゲート、クレーンやリフトなどの機械および装置は、法的要

    求事項に従い、技術検査当局または他の認定または許可を受けた者が、検査を行い、認定すること。

    8.5 安全情報

    危険区域では安全情報や警告標示がはっきりと見えるように掲示すること。危険性または有害性、および暴露を

    最小限に抑える方法に関する情報は、労働者が理解しやすい形で説明すること(写真や図、象徴的な標示を用い、

    労働者に理解できる言語で説明する)。

  • ※ この文書は、原本(英語)の補助資料としての翻訳である。

    IWAY Standard General Section Ed.5.1, 2012.12.01

    Minimum Requirements for Environment and Social & Working Conditions when Purchasing Products, Materials and Services.

    Standard

    8.6 安全な作業手順

    閉鎖された空間での作業や、高所での作業、高所作業車やクレーンを使った作業など、危険な作業に関連する災

    害リスクを最小限に抑えるため、安全な作業手順を実施すること。

    8.7 危険性または有害性

    事故や災害を引き起こしうる、作業場にあるリスクおよび他の業務上の危険性または有害性は、処置を講じて最

    小限に抑えること。

    業務上の危険性または有害性には、安全でない配電盤、現場の交通、損傷した階段、損傷した電気配線または未

    接地の機械、床の穴、物品の保管などが含まれる。

    8.8 安全保護具の使用 (PPE) 有害性あるいは潜在的な有害性のある作業場では、労働者と訪問者に対し、適切な安全保護具と防護服が利用で

    きるようにし、維持され、使用され、無償で提供されること。

    安全保護具が必要な区域は、明確な表示をすること。

    8.9 応急処置用具

    応急処置用具は適切な数の在庫が保管され、全建物の各階ですべての交替勤務の労働者が利用できること。また、

    車両、鉄道、船舶についても同様とする。

    応急処置用具の範囲は、施設の規模、事業活動の範囲、潜在的な災害リスクに基づくこと。

    応急処置用具は施錠せず、明確に表示された指定の場所に設置し、緊急時に容易かつ迅速に使えるようにするこ

    と。

    応急処置用具は完全性および有用性を確保するため、良好な状態を維持し、定期的な検査を行うこと。

    8.10 応急処置訓練を受けた者

    すべての交替勤務を含む勤務時間を対象に、適切な人数の応急処置訓練を受けた者を確保し、労働者が容易に識

    別できるようにすること。

    応急処置訓練担当者は、認定指導員、医師または看護師であること。教育訓練は、最低24カ月に1度、または法

    的要求事項に従い、更新すること。

    教育訓練の記録はサプライヤーが保持し、参加者の氏名、教育訓練の実施日、教育訓練内容の概要を含むこと。

    8.11 職場の環境および人間工学

    良好な作業環境を提供すること。作業環境の監視には、騒音、温度、照度、空気質などが含まれる。必要な測定

    による記録を維持すること。

    気温が高い期間は、直射日光を遮る屋根があるならば、作業場内の温度は外気温と同じでもよい。

    適度な休憩や、適切な衣服、飲料水、送風機の提供などの処置を講じ、計画すること。

    職場の人間工学的環境を評価すること。

    長期的災害を引き起こしうる単調な反復作業や職務などをいかに減らすかについて、計画書を作成し、処置を講

    ずること。

  • ※ この文書は、原本(英語)の補助資料としての翻訳である。

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    8.12 飲料水

    全労働者に清潔な飲料水を無料で提供すること。給水機は適切に維持し、各作業場から適切な距離に設置するこ

    と。

    8.13 整理整頓および衛生

    労働者に衛生的で安全な環境を確保するため、適切な整理・整頓・清掃を実施すること。

    すべての設備を定期的に清掃し、良好な状態を維持すること。

    十分な設備を備えた、適当な数の洗面所とトイレが利用できること。

    8.14 休憩場所

    労働者が休憩時間に休んだり食事したりする、適当な数の場所を利用できること。

    労働者に食事休憩用の適切な場所を提供すること。休憩場所は清潔での良好な状態に保たれ、騒音や塵などの生

    産環境から離れており、少なくとも椅子やベンチおよびテーブルを備えていること。

    8.15 アルコールおよび薬物

    アルコールや違法薬物など、労働者の安全で効率的な作業を妨げる物質の影響下での作業防止を目的として、ア

    ルコールおよび薬物に関する方針を策定し、全従業員に積極的にコミュニケーションを行い、理解させること。

    8.16 法令遵守

    本章の上記項目に該当しないものについては、安全衛生の問題(規制分類、報告、当局による検査を含む)に関

    連する適用法令および規制を遵守すること。

    当局による検査で必要とされた是正処置は、文書化し、所定の期限内に完了すること。

    9. 採用、労働時間、賃金および福利厚生

    9.1 報告および当局による検査

    労働監査もしくはそれと同等の検査の結果、是正処置が必要な場合は、是正処置を文書化し、所定の期限内に完

    了すること。

    9.2 採用手順および派遣会社

    労働者の採用にあたって派遣会社を利用した場合は、採用プロセスのすべての手順を踏み、要求に応じて、採用

    プロセス全体に関与した全派遣会社を確認し、イケアに説明すること。

    労働者を採用する派遣会社は、派遣事業を行う法的許可を取得していること。

    9.3 雇用契約

    労働者は就業前に雇用契約書に署名すること。雇用契約書には、労働者が理解できる形で雇用期間が明記されて

    いること。

  • ※ この文書は、原本(英語)の補助資料としての翻訳である。

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    雇用契約書には少なくとも、雇用者名、労働者の氏名、生年月日、職務、賃金、労働時間、時間外労働手当、福

    利厚生給付および契約終了の通知期間を記載すること。

    労働時間、時間外労働手当、福利厚生給付および契約終了の通知期間に関する事項は、就業規則もしくはそれと

    同等のもので代えることができる。

    合意された通知期間に従い雇用契約を終了する場合、退職する労働者に対していかなる減給処分も行ってはなら

    ない。

    9.4 賃金支払簿および出勤簿

    各労働者の賃金の支払いおよび労働時間に関し、賃金支払簿および出勤簿を維持すること。

    賃金支払簿はサプライヤーが少なくとも24カ月間保管すること。賃金支払簿には、所定労働時間、時間外労働時

    間、出来高給、生産賞与、手当、適用控除、控除後支給額を含むこと。

    9.5 労働時間および時間外労働

    労働者は、時間外労働を含み、週60時間を超える労働をしないこと。時間外労働時間は自由意志によること。

    9.6 週休1日

    労働者には7日間に1日以上の休日を与えること。

    9.7 賃金

    労働者の賃金(時間外労働手当を含む)は、遅滞することなく、定期的に、少なくとも月1回は支払われること。

    控除額は労働者の賃金の20%を超えないこと。また、支払賃金が法定最低賃金を下回らないこと。

    法的に義務づけられた控除(税や年金積立金など)、または同意に基づく控除(食事、住宅、労働組合会員費な

    ど)は、20%から除外する。

    労働者はいかなる保証金も要求されないこと。

    法令による規定がないかぎり、雇用者から短期間の作業休止が求められた場合、労働者への支払賃金が法定最低

    賃金を下回らないこと。

    各給与期間の終わりに、完全な支払情報が記載された給与明細を提供すること。給与明細には、就業日数、総賃

    金支払額または出来高給、規定の割合の時間外労働時間数、賞与、手当および法的控除、その他控除および手取

    り額を含むこと。

    9.8 休暇

    労働者には、適用される法、現地の慣習および基準に従い、休暇を与えること。

    9.9 休憩

    労働者には適切な食事休憩および休憩を与えること。

    サプライヤーおよび労働者が、現地の組合または労働者代表を通じて書面により別途合意する場合を除き、労働

    者には5時間の労働または交代勤務につき1回以上の休憩を与え、休憩時間は30分以上とすること。

  • ※ この文書は、原本(英語)の補助資料としての翻訳である。

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    9.10 福利厚生給付

    労働者には、法的に受給する権利を有するすべての福利厚生給付(医療保険、社会保険、年金など)を支給する

    こと。

    9.11 法令遵守

    本章の上記項目に該当しないものについては、労働者の雇用に関連する適用法令および規制を遵守すること。

    例えば、採用実務、合意、労働時間、賃金、休暇、福利厚生給付に関連する法令および規制などが含まれる。

    10. 居住施設

    10.1 居住施設の状況

    サプライヤーが提供する居住施設は、十分かつ安全な状況であること。

    単身者用に男女別の居住施設を提供すること。

    労働者が自由時間に居住施設を離れる権利を妨げるような制限は、一切適用しないこと。

    平均的な居住面積は、1人あたり少なくとも3.8m2あること。

    住居は十分に換気や暖房が行われていること。

    寝泊まりする部屋は、外側と内側の両方から施錠でき、労働者が各自の私物を安全に保管できるロッカーがある

    こと。

    労働者には、個人用のベッドやマットレス、敷き布団を提供すること。

    10.2 居住施設の維持管理

    全設備は定期的に清掃され、良好な状態が保たれていること。

    清潔で十分な設備を備えた、適当な数の洗面所とトイレが利用でき、妥当な基準に保たれていること。

    食事を準備し、提供し、食べる場所は、衛生管理に関連して適用される法および規制に適合していること。

    10.3 防火安全

    全員が安全かつ速やかに避難できる非常口、避難経路を確保すること。

    最低限、各階に非常口を2カ所設置し、非常口、避難経路には障害物がなく、内側から施錠しておかないこと。

    居住施設の防火安全に関する要求事項は、本文書の7章の「7.3 力量および教育訓練」「7.4 消防設備」「7.6

    非常警報装置」「7.7 避難訓練」と同一である。

    居住施設は、危険性の高い業務が行われている建物内にないこと。

    10.4 法令遵守

    本章の上記項目に該当しないものについては、居住施設に関連する適用法令および規制を遵守すること。

  • ※ この文書は、原本(英語)の補助資料としての翻訳である。

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    11. 児童労働と若年労働者

    11.1 サプライヤーにおける児童労働の防止

    サプライヤーは、継続的に実施している児童労働防止の手順書があること。

    11.2 サプライヤーにおける児童労働への対応

    サプライヤーは手順書を作成し、サプライヤーで児童労働が確認された場合、直ちに処置を講じられるようにす

    ること。

    • すべての処置は、子供の最善の利益を考慮して講じられること。子供をその職務から外し、子供の発達にとっ

    てより実行可能で持続可能な代替手段を用意するために必要なすべての処置について、対応手順で概説すること。

    対応手順は「The IKEA Way on Preventing Child Labour(児童労働防止に関するイケアウェイ)」に即した

    ものであること。

    • 児童労働の使用が明らかになった場合は、直ちにイケアに通知すること。

    11.3 サブサプライヤーにおける児童労働の防止

    サプライヤーは、サブサプライヤーにおける児童労働防止のために実行している手順書があること。

    11. 4 サブサプライヤーにおける児童労働への対応 サプライヤーは手順書を作成し、サブサプライヤーで児童労働が確認された場合、直ちに処置を講じられるよう

    にすること。

    • すべての処置は、子供の最善の利益を考慮して講じられること。子供をその職務から外し、子供の発達にとっ

    てより実行可能で持続可能な代替手段を用意するために必要なすべての処置について、対応手順で概説すること。

    対応手順は「The IKEA Way on Preventing Child Labour(児童労働防止に関するイケアウェイ)」に即した

    ものであること。

    • 児童労働の使用が明らかになった場合は、直ちにイケアに通知すること。

    11.5 若年労働者の保護

    イケアは若年労働者の合法的な雇用を支援する。若年労働者とは、法的に労働が許可される最低年齢に達してい

    る若年者のうち、18歳までの者を指す。

    サプライヤーは、若年労働者が適用法令に従って雇用されるようにし、従事する労働の性質または環境から若年

    労働者の健康、安全または品行に危害を及ぼす可能性がある雇用または労働に、若年労働者を従事させないこと。

    • サプライヤーは、若年労働者に適した雇用または業務の種類を特定していること。

    • 若年労働者は危険性または有害性の高い業務を行わないこと。

    • 若年労働者は深夜業務を行わないこと。

  • ※ この文書は、原本(英語)の補助資料としての翻訳である。

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    12. 差別待遇

    12.1 差別待遇に対する方針および手順

    差別待遇に対する防止措置および是正処置について説明した、方針および十分な手順が実施されていること。

    12.2 差別待遇

    採用および雇用の期間において、人種や宗教、信条、性別、結婚、妊娠および出産、年齢、政治的所属、国籍、

    障害、健康、性的志向、その他に基づき、労働者を差別しないこと。

    法的規制が適用されないかぎり、すべての労働者(契約労働者、下請け契約労働者を含む)は、平等な権利およ

    び福利厚生を受けること。

    12.3 法令遵守

    本章の上記項目に該当しないものについては、差別待遇に関連する適用法令および規制を遵守すること。

    13. 労働者の参加

    13.1 職場の環境

    安全衛生委員会もしくはそれと同等の組織の設置により、職場でのIWAYに関連する問題を向上する活動に影響

    を及ぼす方法を文書化し、労働者にもその方法がよく知られていること。

    安全衛生委員会は、確認された危険性または有害性、リスクおよび懸念、文書化した処置の結果について検討し、

    職場の継続的な向上を図ること。またインシデントおよび事故の発生件数の減少と、職場における労働者の参加

    の促進に取り組むこと。

    処置の計画および結果は文書化し、全労働者が利用できるようにすること。

    13.2 苦情の申し立て手順

    IWAYに関連する問題(差別待遇やハラスメント、虐待にまつわる問題など)に関する問題や苦情を提起する方

    法について、手順書があること。苦情の申し立て手順書は、労働者に周知されていること。

    苦情の申し立て手順書には、すべての労働者(契約労働者、下請け契約労働者を含む)が、問題や苦情をサプラ

    イヤーに直接申し立てられる方法が含まれること。

    13.3 結社の自由

    サプライヤーは、労働者が報復や干渉、威圧、ハラスメントを恐れることなく、自らの選択で労働組合の結成・

    加入・不加入を決める権利を尊重すること。

    結社の自由の権利が、法令により規制または制限、禁止されている国では、サプライヤーは別の形の独立した自

    由な労働者代表制を妨げないこと。

  • ※ この文書は、原本(英語)の補助資料としての翻訳である。

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    13.4 団体交渉

    労働者は、報復や干渉、威圧、ハラスメントを恐れることなく、自由に団体交渉できること。

    団体交渉の権利が、法令により規制または制限、禁止されている国では、サプライヤーは別の形の独立した自由

    な労働者交渉を妨げないこと。

    13.5 法令遵守

    本章の上記項目に該当しないものについては、労働者の権利に関連する適用法令および規制を遵守すること。

    14. ハラスメント、虐待および懲戒処分

    14.1 ハラスメントと虐待に対する方針および手順、懲戒処分の規則

    ハラスメントと虐待に対する防止措置および是正処置について説明した方針および十分な手順、懲戒処分の規則

    が、実施されていること。

    それらはすべての現場の労働者(契約労働者、下請け契約労働者を含む)に適用され、コミュニケーションされ

    ること。

    14.2 懲戒および弁解

    サプライヤーは、体罰、暴力の脅威、他の形態による精神的、肉体的な威圧に、関与、支持、容認しないこと。

    イケアサプライヤーは、公な警告および懲戒処分を利用しないこと。

    労働者(契約労働者、下請け契約労働者を含む)は、懲戒処分または解雇に対し弁解をする権利を有し、弁解の

    内容は記録されること。

    14.3 ハラスメントおよび虐待

    サプライヤーは労働者(契約労働者、下請け契約労働者を含む)に対し、職場および居住空間でのいかなるハラ

    スメントや虐待にも、関与、支持、容認しないこと。

    14.4 法令遵守

    本章の上記項目に該当しないものについては、ハラスメント、虐待および懲戒処分に関連する適用法令および規

    制を遵守すること。

  • ※ この文書は、原本(英語)の補助資料としての翻訳である。

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    定義・用語集

    事故 - 事故とは、あらゆる種類の災害を引き起こす出来事。

    居住施設 - 雇用者により手配される住宅で、寝泊まりする部屋で構成されるもの、または個人や家族、労働

    者のグループに部屋を提供することを主たる目的とした建物全体を指す。

    トラック運転者用のキャビンは、住居施設を提供しているとみなされない。

    債務労働 - 物理的に拘束される労働のみならず、金融的な負債、借入金または保証金に伴う労働も意味する。

    「強制労働」も参照のこと。

    化学物質 – 潤滑油、軽油、接着剤、ラッカー、溶剤、塗料、染料、硬化剤、ステイン、ワックス、酸、塩、

    添加剤、ガスなどをはじめとする化学物質および化学製品が含まれる。

    団体交渉 - 使用者および労働者代表(労働者により独立して自由に選任される)間の交渉を意味する。

    継続的に更新する – 生産や作業、サービスにおける変更の導入に伴い、文書を更新することを意味する。例

    えば、新たな化学物質の導入時には、化学物質のリストを更新し、当該MSDSを作成することが必要となる。

    リスクが高いサブサプライヤー – リスクが高いサブサプライヤーの定義は、以下の定義に基づき、関連する

    イケア組織により規定される。

    サブサプライヤーが「リスクが高い」と定義されるのは、実行されている工程が、労働者の環境や健康、安

    全にとって潜在的にきわめて有害と考えられる場合、あるいは児童労働、強制労働および債務労働が発生し

    やすい産業や供給機構において、きわめて有害と考えられる場合である。

    雇用契約 – 契約条件を明記し、個人と会社が雇用契約として合意した契約。これは労働条件通知書または採

    用通知書で代えることができる。

    火災インシデント(ニアミス) - 容易に火災を引き起こし、人や設備が災害や損傷を受ける恐れのあった状

    況。

    応急処置用具 - 救急箱だけでなく、リスク評価の過程で特定されたその他の必要な用具も含む(例:洗眼剤、

    非常用シャワー、固定用カラー、除細動器、ストレッチャーなど)。

    強制労働 - ある者が、懲罰を与えるもしくはIDカードまたはパスポートなどの所持品を没収するなどと脅迫

    されて、労働に従事することを強要され、当該者が自発的に従事することを望んでいないあらゆる労働また

    は役務を意味する。

    ハラスメント - 自尊心を傷つけ、侮辱し、恥をかかせるような不快な行為や意見、態度、あるいは威圧、脅

    迫するような行為は、ハラスメントとなり得る。ハラスメントには、次のようなものが含まれる。

    - 無礼で、または下品で、不快な言動がはなはだしい、あるいはくり返される。

    - 性差別的または人種差別的な態度をとる。あるいはその他の不快な絵や写真、ポスターを掲示する。

    - 脅迫、威圧、報復。

  • ※ この文書は、原本(英語)の補助資料としての翻訳である。

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    有害廃棄物 - その化学的・物理的・生物学的特性(例:可燃性、爆発性、有毒性、放射性、感染性)により、

    公衆衛生や環境に害を及ぼす恐れのある廃棄物。地域の法令が指定する有害廃棄物などが含まれる。

    インシデント(ニアミス) - 職場において容易に人や環境に災害や損傷をもたらし得た状況。

    IWAYの要求事項もしくはそれと同等のもの – サプライヤーがすでに独自の要求事項、システム、手順を十

    分に開発し、適切に実施しており、そこにIWAY関連項目がすべて含まれている場合、イケアは個別の状況に

    応じて、サプライヤーの要求事項、システム、手順を、IWAYと同等のものと見なすことができる。

    MSDS – 化学物質等安全データシートの略。安全データシート(SDS)、製品安全データシート(PSDA)

    ともいう。MSDSは、労働者および救急隊員に、化学物質の安全な取り扱いや作業の手順を提供する文書で

    ある。

    PPE(安全保護具) - 例:ヘルメット、保護眼鏡、手袋、安全靴、耳栓、エプロン、マスクなどが含まれる。

    方針 – 会社のマネジメント(経営陣)により策定・施行される、一連の基本原則および関連ガイドライン。

    長期目標のために企業活動の方向性を定め、制限するもの。

    囚人労働者 - IWAYの要求事項は、イケアへの製品やサービスの供給において、囚人労働者を使用すること

    を厳しく禁じている。個人の積極的な社会復帰を支援するための政府プログラムについては、個別の状況に

    応じて考慮できる。基準は(ILO条約に基づく)、要求に応じて提供される。

    リスク評価 - 職場内で人に害を及ぼしうる側面を入念に調査すること。必要に応じて、リスクを評価し、是

    正処置につながる十分な予防策が取られているかどうかを判断する。

    手順 – ある活動または工程に対する特定の作業命令についての体系的な説明。手順は通常、書面で提示され

    るが、簡略化して写真や図、指示標示、グラフなどで提示してもよい。

    サブサプライヤー - サプライヤーにサービスや原材料、部品、生産能力を提供する会社と定義される。

    サプライヤー - イケアグループに製品や部品、原材料、サービスを供給、配送する、あらゆる販売業者やベ

    ンダー、サービス業者を指す。本定義はすべてのIWAY関連文書に適用される。

    労働者 - 直接雇用した労働者をはじめ、その敷地内の臨時労働者、出来高払いの労働者、契約労働者(出稼

    ぎ労働者を含む)、見習い労働者、試用期間中や仮採用の労働者を含む。

    主な参考資料 R 1 世界人権宣言(国連 1948年採択)

    R 2 子どもの権利条約(国連 1989年採択)

    R 3 労働における基本的原則および権利(1998年6月採択 ILO宣言)

    R 4 労働安全衛生条約(ILO条約 第155号)

    R 5 国連グローバル・コンパクトの 10 原則(国連 2000 年)