第2回観光産業革新検討会 説明資料 - mlit100,754 148,750 資本金 資本金 資本金...

30
第2回観光産業革新検討会 説明資料 201731観光庁観光産業課(産業政策)参事官 資料

Upload: others

Post on 28-Aug-2020

3 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

第2回観光産業革新検討会説明資料

2017年3月1日観光庁観光産業課(産業政策)参事官

資料 2

Page 2: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

第2回観光産業革新検討会

【検討テーマ】① 宿泊産業の生産性向上② 人材不足への対応

*本検討会における「生産性向上」とは、宿泊産業において付加価値向上と効率化に取り組むことによって収益の向上を図ること。その結果、適正分配などの実施につながる。

2

【本日の資料】1.規模別宿泊業の現状-旅館の財務状況

2.「旅館・ホテル」の旅行者ニーズとその対応状況-国内旅行者のニーズと対応-インバウンドのニーズと対応

3.宿泊業の経営課題-宿泊経営者が考える「課題」-宿泊業における人材不足-生産性向上の取り組み

4.参考資料

Page 3: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

1.規模別宿泊業の現状-旅館の財務状況

2. 「旅館・ホテル」の旅行者ニーズとその対応状況-国内旅行者のニーズと対応-インバウンドのニーズと対応

3.宿泊業の経営課題-宿泊経営者が考える「課題」-宿泊業における人材不足-生産性向上の取り組み

3

Page 4: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

宿泊施設数の推移

出典:衛生行政報告書(厚生労働省) ※各年3月の数値

ホテル・旅館の軒数推移

ホテル・旅館の客室数推移

○旅館数の軒数は減少傾向にあるが、客室数ベースでみると、旅館とホテルはほぼ同程度となっている○施設軒数の内訳では、従業員数が9名以下の施設は76%、29名以下の小規模施設が90%を占める

397,346

827,211

1,014,765 735,271

0

200,000

400,000

600,000

800,000

1,000,000

1,200,000

1,400,000

1,600,000

1,800,000

3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26ホテル 旅館

(室)

5,374 9,710

75,952

46,906

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

90,000

3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23ホテル 旅館

(軒)

(平成)

4

76%

14%

8%2%

小規模(~9人)

小規模(10~29人)

中規模(30~99人)

大規模(100人~)

平成28年 従業員数別施設件数

出典:宿泊旅行統計調査(観光庁) ※平成28年3月の数値

(平成)

Page 5: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

宿泊業と他産業の1事業者あたり売上高比較(平成26年度)

○1事業者あたりの売上高を、宿泊産業と他の装置産業(陸運業、小売業)と比較した場合、宿泊産業は低い傾向にある

注:業種ごとにビジネスモデルが異なるため、単純比較はできないことに留意出典:財務総合政策研究所のデータより観光庁が作成

宿泊業 全産業

陸運業 小売業

(100万円) (100万円)

(100万円) (100万円)

110,131

148,750100,754

資本金

資本金

資本金

資本金

5

Page 6: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度)

○宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

宿泊業 全産業

陸運業 小売業

資本金

資本金 資本金

資本金

注:業種ごとにビジネスモデルが異なるため、単純比較はできないことに留意出典:財務総合政策研究所のデータより観光庁が作成

6

Page 7: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

宿泊業と他産業の労働生産性比較(平成26年度)○宿泊産業の労働生産性は、他の装置産業(陸運業、小売業)と比較した場合、資本金が大きい場合は遜色ない水準だが、資本金が1000万円未満に限ってみれば、宿泊業の生産性は極めて低い○宿泊業は、小規模のところが多いため、平均の労働生産性は、全産業平均、他の装置産業の平均を下回る

注:労働生産性は、付加価値額(営業利益、給与、賞与、福利厚生費、租税公課)を従業員数で割って算出出典:財務総合政策研究所のデータより観光庁が作成

宿泊業 全産業

陸運業 小売業

資本金

資本金

資本金

資本金

(100万円)

(100万円)

(100万円)

(100万円)

7

Page 8: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

宿泊施設と他業種の資産/負債状況(平成28年度)

1.流動資産÷流動負債×100で算出。企業の短期的な支払能力を判断する指標2.固定資産÷自己資本×100で算出。固定資産に投資した資金が返済義務のない自己資本ででどれだけまかなわれているかを見るための指標注:業種ごとにビジネスモデルが異なるため、単純比較はできないことに留意出典:一般社団法人日本旅館協会「平成28年度営業状況等統計調査」大旅館:35(100室以上)中旅館:123(31室以上99室未満)小旅館:84(30室以下)

財務総合政策研究所(小売り、陸運業)

流動資産

固定資産

繰延資産

流動負債

固定負債

自己資本

固定比率2)

流動比率1)

大旅館 中旅館 小旅館 ホテル 小売 陸運(%)

24.0 22.1 17.6 16.8 51.4 20.6

75.8 77.6 81.8 83.2 48.4 79.4

0.2 0.3 0.6 0.1 0.2 0.0

21.2 15.7 18.4 16.3 43.3 23.5

58.9 58.6 64.5 32.8 21.6 43.4

19.9 25.7 17.1 50.9 35.1 32.6

113.2 140.8 95.7 103.1 118.6 87.8

380.9 301.9 478.4 163.5 138.2 243.1

8

Page 9: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

1.規模別宿泊業の現状-旅館の財務状況

2. 「旅館・ホテル」の旅行者ニーズとその対応状況-国内旅行者のニーズと対応-インバウンドのニーズと対応

3.宿泊業の経営課題-宿泊経営者が考える「課題」-宿泊業における人材不足-生産性向上の取り組み

9

Page 10: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

日本人の国内旅行における旅館ニーズ

単位:%

○国内旅行で最も利用される施設はホテルが75%あり、旅館の利用は18%にとどまる○旅館以外を利用した旅行者の「旅館を選ばなかった理由」は、①価格が高い(割高感)、②予算に見合った旅館がない、③仲居さんが部屋に来るのがイヤ、といった価格やサービスに対する不満があげられる

『旅館のニーズに関する調査』回答者数5,819名(男性2,979名、女性2,840名)日経リサーチによるWeb調査実施期間:2017年2月10~16日

最も利用することが多い宿泊施設 宿泊先に旅館を選ばなかった理由(n=4,768)

10

民泊1%その他 2%

Page 11: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

日本人の国内旅行費用

単位:%

調査:日経リサーチ

1回の国内観光旅行において宿泊(1泊2食)にかける予算(一人当たり)

(独法)中小企業基盤整備機構「旅館・ホテルの経営実態調査」2016年11月

(参考)1回の国内観光旅行にかける予算(一人当たり)

○1回の国内旅行において宿泊にかける予算は、1万円未満が過半数を占めている○旅館に対するイメージとして、価格にあったサービスを受けられると思っている割合は半数にとどまる

1.0

40.9 33.1

16.4 8.7

0.0 5.0

10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0 45.0

旅館の標準的な宿泊料金(1泊2食)

調査:日経リサーチ

11

n=1,155(単位:%)

Page 12: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

中小宿泊施設が考える「強み」

出典:(独法)中小企業基盤整備機構「旅館・ホテルの経営実態調査」2016年11月

0 20 40 60

重視する

重視しない

どちらともいえない

夕食が懐石料理

0 20 40 60

重視する

重視しない

どちらともいえない

夕食がバイキング

0 20 40 60

重視する

重視しない

どちらともいえない

夕食が部屋で食べられる

重視する

重視しない

どちらともいえない

0 20 40 60

地元ならではの

食材が食べられる

0 20 40 60

重視する

重視しない

どちらともいえない

夕食付き、夕食なしが

選べる

0 20 40 60

重視する

重視しない

どちらともいえない

朝食付き、朝食なしが選

べる

○中小旅館・ホテルは「食事」を最も強みと捉えているが、食事を重視する旅行者は半数程度

中小旅館・ホテルが考えている「強み」 (順列による複数回答) 旅行者が宿泊施設を選ぶ際、食事で重視するポイント

20.6

17.7

17.3

9.2

7.1

11.7

4.2

5.7

0.1

23.4

15.4

9.4

12.9

8.9

8.2

7.4

6.8

0.1

12.5

13.2

10

12.5

11.3

6.3

10.1

8.9

0.2

56.5

46.3

36.7

34.6

27.3

26.2

21.7

21.4

11.7

4.7

4.5

2.6

1.9

1.9

1.8

0.4

食事

接客

立地場所

料金

無回答

温浴施設

清潔感

客室

宴会

その他

送迎サービス

外国人客への対応

遊戯施設(スポーツ・カラオケ等)

イベント・体験プログラムの提供

アメニティ

エステ・マッサージ

1位(n=1602)

2位(n=1602)

3位(n=1602)

※中小宿泊施設とは資本金5千万円以下の施設※太字の数値は1位~3位の合計

n=1,621

調査:日経リサーチ

12

Page 13: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

旅館における外国人宿泊者

韓国8%

台湾25%

中国9%

アメリカ9%

香港11%タイ

1%

オーストラリア8%

イギリス4%

シンガポール2%

フランス4%

マレーシア1%

インドネシア0%

その他13%

無回答4%

無効1%

1回41%

2回19%

3回6%

4回5%

5回以上24%

無回答5%

無効0%

日本への旅行回数旅館宿泊者の国籍

出典:国土交通省国土交通政策研究所「旅館ブランドに関する調査研究」2014年10月

○旅館に宿泊した外国人の国籍では、①台湾25%、②香港11%とアジア系が多いが、一方でアメリカ9%、オーストラリア8%等、国籍による極端な差異はない。○旅館宿泊者の訪日経験では、1回目が41%で最も多いが、一方で5回以上が24%と次いで多くなっており、3回以上で見ると35%がリピーターといえる。

13

Page 14: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

インバウンド経験回数別の旅館に対するニーズ

出典:国土交通省国土交通政策研究所「旅館ブランドに関する調査研究」2014年10月

○日本での滞在経験が多くなるほど、日本食・温泉へのニーズが高くなる。一方、日本での滞在経験がない方は、和室など施設に対する興味が高い○ただし、旅館自身が日本食、温泉、日本固有の施設であることを押し出して発信しておらず、対外的な発信の仕方の検討が必要

インバウンド旅行者が旅館を選んだ理由(日本訪問の経験別) 旅館自身が旅館をどのように説明しているか

はじめて 1~4回 5回以上

日本食 28.0% 40.0% 41.6%

温泉 36.2% 55.4% 78.2%

和室、日本建築 63.8% 50.9% 32.7%

日本文化全般 19.4% 24.6% 33.7%14

Page 15: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

○アジアの旅行者には温泉、欧米豪には和室などの施設が訴求ポイントであるが、インバウンドのセグメント毎に異なるニーズに合った訴求ができていない。

アジア/欧米豪別の旅館に対するニーズ

出典:国土交通省国土交通政策研究所「旅館ブランドに関する調査研究」2014年10月

インバウンド旅行客が旅館を選んだ理由(地域別) 旅館自身が旅館をどのように説明しているか

15

Page 16: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

1.規模別宿泊業の現状-旅館の財務状況

2. 「旅館・ホテル」の旅行者ニーズとその対応状況-国内旅行者のニーズと対応-インバウンドのニーズと対応

3.宿泊業の経営課題-宿泊経営者が考える「課題」-宿泊業における人材不足-生産性向上の取り組み

16

Page 17: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

17.4

28.1

5.7

11.9

15.4

2.7

2.2

3.2

1.9

1.2

2.5

3.2

0.7

15.6

13.7

7.7

13.7

10.3

8.4

5.7

5.6

4.1

2.2

3.7

2.7

1.6

12.4

9.9

10.7

6.1

5.5

9.2

9.3

8.0

6.6

3.2

5.0

3.4

3.9

12.0

8.1

15.7

3.9

3.4

7.7

8.4

6.0

5.9

6.0

4.3

4.3

4.9

3.5

10.8

6.0

21.3

2.2

2.5

4.8

5.8

5.5

5.8

6.9

3.7

4.2

4.5

7.1

68.2

65.8

61.1

37.8

37.1

32.8

31.4

28.3

24.3

19.5

19.2

17.8

15.6

13.9

11.5

9.2

4.0

2.6

施設・設備の老朽化

従業員の確保・育成

無回答

売上の減少

客数の減少

人件費の増加

材料費等の仕入単価の上昇

利用料金の低下・上昇難

ネット手数料の増加

利用者ニーズの変化への対応

競争の激化

資金繰り・資金調達難

人件費・手数料以外の諸経費の増加

外国人客への対応

後継者の確保

立地・周辺環境の変化

ネット以外の手数料の増加

その他

1位

2位

3位

4位

5位

中小宿泊施設が考える経営課題※中小宿泊施設の定義とは資本金5千万円以下の旅館及びホテル

出典:(独法)中小企業基盤整備機構「旅館・ホテルの経営実態調査」2016年11月

17

Page 18: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

宿泊産業における人手不足の現状(人手不足と感じる状況について)

【旅館】 ※回答数707

【ホテル】 ※回答数641

出典: 2017年 宿泊業界団体によるWeb調査(日本ホテル協会、全日本シティホテル連盟、日本旅館協会、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会)

○旅館、ホテルともに人手不足を感じていない割合は10-15%程度にとどまる○ただし、人材の募集をかけても応募がないケースや、適切な人材が来ない、従業員が定着しないという問題を抱えている

18

Page 19: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

宿泊産業における人手不足の現状(接客・調理部門において不足している業種)

接客部門 調理部門

【旅館】 ※回答数638

【ホテル】 ※回答数550

【旅館】 ※回答数638

【ホテル】 ※回答数550

5.387.5

42.335.0

5.212.9

1.64.7

0 20 40 60 80 100

接客部門では不足していない

サービススタッフ(接客係・仲居含む)

フロント係

レストラン・宴会係

ベルパーソン(案内係)ゼネラルマネージャー(支配人)

コンシェルジュ

その他

無回答

8.5

41.5

61.5

50.9

5.8

5.6

1.6

4.7

0 20 40 60 80

接客部門では不足していない

サービススタッフ(接客係・仲居…

フロント係

レストラン・宴会係

ベルパーソン(案内係)

ゼネラルマネージャー(支配人)

コンシェルジュ

その他

無回答

39.5

23.1

19.8

5.1

26.4

14.9

12.7

3.3

0 10 20 30 40 50

調理部門では不足していない

和食調理師

洋食調理師

中華調理師

調理補助

配膳・中番

洗い場

その他

無回答

19.750.0

10.52.5

35.426.6

35.91.9

0 10 20 30 40 50 60

調理部門では不足していない

和食調理師

洋食調理師

中華調理師

調理補助

配膳・中番

洗い場

その他

無回答

(%)

(%)

(%)

(%)

出典: 2017年 宿泊業界団体によるWeb調査(日本ホテル協会、全日本シティホテル連盟、日本旅館協会、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会)

○旅館、ホテルともに接客部門における人手不足を感じる割合が90%以上にのぼる○特に、旅館では接客係・仲居等のサービススタッフ、ホテルではフロントの人材不足を感じる割合が過半数以上

○調理部門における人手不足を感じる割合は、ホテルより旅館の方が顕著に高い○旅館では和食調理者が特に不足と実感している

19

Page 20: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

宿泊産業における人手不足の現状(人手不足として考えられる原因)

※上位3つまで選択可【旅館】 ※回答数619

【ホテル】 ※回答数496

出典: 2017年 宿泊業界団体によるWeb調査(日本ホテル協会、全日本シティホテル連盟、日本旅館協会、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会)

○人手不足の原因は、主に「賃金が低いこと」、「不規則勤務であること」、「休日が不規則であること」

20

Page 21: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

宿泊産業と他産業の賃金比較

21出典:平成27年賃金構造基本統計調査

○宿泊業は他産業に比べると賃金が低く、年齢とともに上昇する割合も小さい

宿泊産業と他産業の月額賃金比較

Page 22: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

賃金の改善と従業員の満足度・定着率

の中の数値は5点満点の平均点 の中の数値は2つ項目の相関係数

下図は、大手ホテルチェーンにおける従業員満足度調査をもとに、パス解析にて満足度を高める因子を探り出したもの。(満足度と勤続意向の相関係数は0.99と一致している)

・従業員満足度を高める因子は、圧倒的に内的報酬(達成感、意欲)が強く、外的報酬(報酬水準)は相関性が低い

・理念や方針への共感、改革風土、自由裁量度なども個人の意欲を高める因子となり満足度を高めている

・もともと現場中心の事業であり、各因子は直属上司の管理水準に大きく影響されるところがあり、コミュニケーション推進力の高い管理者の育成が行われていなければならない

賃金の問題は改善施策により『不満足度を低減させる効果はある』が、満足度の向上や定着率アップに直結するわけではない。

22資料:日本ベストサポート株式会社作成

Page 23: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

中小旅館における人材確保・育成の取り組み状況

23

45.8

38.6

36.6

34.3

30.6

29.0

27.7

21.4

19.9

18.4

17.8

17.7

17.2

13.9

13.7

17.1

18.6

11.5

16.0

21.9

19.7

16.7

19.0

9.4

18.0

8.7

16.4

11.7

19.2

19.3

11.4

16.5

21.7

16.1

15.3

23.2

25.5

26.0

18.9

22.1

17.2

24.3

28.4

25.9

23.3

16.5

15.9

19.8

23.5

21.5

17.0

19.7

23.1

41.7

30.5

45.3

29.4

31.3

29.8

32.6

9.2

10.4

10.5

10.0

10.7

11.2

10.4

10.5

10.1

11.0

11.0

12.2

11.5

11.2

11.0

パート・アルバイト・派遣社員等の活用

就業規則・福利厚生制度等の整備

親睦会・旅行等の社内行事の開催

正社員の採用・従業員の正社員化

採用活動の強化

.柔軟な勤務体系の導入

社内研修の実施

労働時間の短縮

休館日の設定

後継者の育成・後継者候補の採用

社員寮・保育施設等福利厚生施設の整備

資格取得の支援・推奨

社外研修への派遣

中堅幹部社員の育成・中堅幹部社員候補の採用

人事評価制・キャリアマップの整備

取組中(取組済を含む) 取組予定 取り組みたいが取組めない 必要性を感じていない 無回答

出典:(独法)中小企業基盤整備機構「旅館・ホテルの経営実態調査」2016年11月

○中小の旅館は、労務管理や人材育成に対する取り組みの改善余地が大きい

Page 24: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

宿泊産業における人手不足の現状(外国人を採用したいと思うか、したい場合その理由)

外国人労働者を採用したいと思うか 外国人を採用したい理由

【旅館】 ※回答数508

【ホテル】 ※回答数361

【旅館】 ※回答数179

【ホテル】 ※回答数136

(%)

(%)

(%)

(%)

出典: 2017年 宿泊業界団体によるWeb調査(日本ホテル協会、全日本シティホテル連盟、日本旅館協会、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会)

35.2

27

37.8

0 10 20 30 40

はい

いいえ

どちらともいえない

無回答

37.7

21.1

41.2

0 10 20 30 40 50

はい

いいえ

どちらともいえない

無回答

68.231.3

8.46.7

1.755.3

3.95.6

0 20 40 60 80

外国人客に対応できるから

優秀な人材を確保したいから

賃金が安いと思うから

すぐに辞めないと思うから

不満を言わないと思うから

日本人の応募が少ないから

既に外国人の応募があるから

その他

無回答

75.5

39.7

2.8

3.7

25.7

4.4

8.8

0 20 40 60 80

外国人客に対応できるから

優秀な人材を確保したいから

賃金が安いと思うから

すぐに辞めないと思うから

不満を言わないと思うから

日本人の応募が少ないから

既に外国人の応募があるから

その他

無回答

○旅館、ホテルともに、外国人人材の採用については否定的な意見は3割以下に留まるものの、「どちらともいえない」が最も多い

○旅館、ホテルともに採用したい理由は、「外国人客への対応」など、外国人の従業員ならではの役割を期待する声が多い

○一方で、全国的な人手不足への対応策として採用を希望している割合も多く、旅館でその傾向が顕著である

(%)

24

Page 25: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

宿泊施設における生産性向上に向けた取り組み(案)

25

○宿泊施設の生産性向上に向けて、顧客への付加価値向上と、コストカットの双方に取り組むことが必要○その方法は、宿泊施設単体での取り組みだけではなく、複数の宿泊施設が協力して取り組んでいくことも効果的と考えられる

予約 受付/案内自由時間(散策、温泉、土産の購入)

食事 就寝 清算

複数の宿泊施設食材の共有-ICTを活用した各施設の食材の見える化-共有する仕組の構築

労働力の共有-ICTを活用した各施設の労働力の稼働状況を見える化-労働力を共有する仕組の構築顧客の共同集客

-宿泊施設の休暇促進等に向けて、連泊する顧客に便宜を図る

:付加価値向上

:付加価値向上+コストカット

:コストカット

宿泊施設単体

顧客業務

内部業務

搬送などの自動化-ベルトコンベア等の導入

会計の自動化-会計ソフトの導入管理会計の導入

予約サイトの改善-食材や部屋等、顧客の好みに応じたインターフェイスの構築

泊食分離

サービス改善のPDCAサイクルの質とスピードのアップ-スタッフやマネジメント層がリアルタイムで顧客の声を共有し、改善を図る仕組を構築

顧客に応じた観光地/土産物の案内-顧客の好みをデータストックし、誰でも案内できる仕組みを構築

温泉空き状況の共有-ICTを活用した各施設の温泉の稼働率の見える化-利用共有ができる仕組の構築

従業員のマルチタスク化

Page 26: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

宿泊施設における生産性向上に向けた取り組み例

出典:「ハイ・サービス日本300選」(日本生産性本部・サービス産業生産性協議会)HP、各社HPより観光庁が作成注:「ハイ・サービス日本300選」は、イノベーションや生産性向上に役立つ先進的な取り組みを行っている企業・団体を表彰・公表することで企業・団体の一層の取り組みを喚起し、優良事例を広く普及・共有することで、サービス産業全体のイノベーションや生産性向上を促進することを目的としているもの。4半期ごとに20~25社程度選定・公表し、3年間で300選を目標としている。

かよう亭 株式会社仙仁温泉岩の湯 株式会社御所坊

兵庫県有馬温泉にて温泉

旅館を運営

マーケットニーズの変化に対

応するため、バブル崩壊以降

、ターゲットを個人客にシフト

廃業した旅館を利用した有馬

玩具博物館の開館や、まち全

体の活性化に貢献する「泊食

分離」を推進

有馬温泉には名物料理がな

かったため、町の魅力作りの

一貫として「食」の魅力の向上

に取り組み、季節ごとに食材

産地と連携した企画を打ち出

している

株式会社スーパーホテル

ホテルチェーンの展開事業

ビジネスマン等に顧客ターゲ

ットを絞り込み、宿泊ニーズに

対応したサービスプロセスを

構築

自動チェックイン/アウトシステムを導入し、待ち時間を短縮

したり、チェックアウト業務の

遅滞につながる電話サービス

を提供しないなどコストカット

を実現

一方、リピート率の高い会員

を把握し、フロントにて顧客の

氏名、顔、会社名などを記憶

して対応

自動チェックインシステム

石川県山中温泉にて温泉旅

館を運営

小規模な経営を行っており、

生産者名まで分かる地場の

食材・食器による料理の提供

や外国人旅行客への伝統工

芸の現場への案内を実施す

るなど顧客への細やかで行き

届いたサービスを追求

また、顧客の2割強を外国人客が占め、海外のホテルとの

連携や富裕層向け旅行博へ

の出展を行っている

長野県仙仁温泉にて温泉旅

館を運営

経営者と従業員が価値観を

共有するために、顧客満足の

追求だけにとどまらず、従業

員の幸せや企業としての社会

的使命までを視野に入れた「

経営理念」を成文化

ハイシーズンの休館日や、業

界の水準をはるかに上回る

客室当たり従業員数の確保

により、従業員がゆとりを持っ

て働くことでクオリティーの高

いサービスを提供し、「日本一

予約が取れない温泉旅館」の

評価を獲得

高付加価値 高付加価値+コストカット コストカット

26

Page 27: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

本日議論いただきたいこと(例)

1.宿泊産業の生産性向上に向けて、宿泊事業者にはどのような取り組みが求められるのか

人材の確保・定着に向けた取り組み(経営人材と現場人材の育成と確保)

宿泊事業者の“強み”を伸ばす取り組みと、マーケットニーズとのマッチングに向けた取り組み

(1)価格設定と提供されるサービスのあり方

(2)保持しているリソース(人的・物的)から合理的に検討されるサービスのあり方

(3)宿泊事業における業務プロセスの改善/内製化とアウトソースのあり方(付加価値向上とコストカットに向けた取り組み)

(4)外国人材の活用にあたり明確にすべき目標・人材のあり方

(5)観光産業の生産性向上に向けて、変えていくべき商習慣は何か

現状、観光産業において生産性向上を妨げる非効率な商習慣

その商習慣を変えることができないボトルネック

2.これらを実現していくために、国としてもどのような支援がありうるのか

(1)専門家派遣や金融支援のあり方

(2)施設・サービスなどの実態に即した的確な情報のあり方

(3)そのほか制度的支援(予算、税制など) 等27

Page 28: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

28出典:一般社団法人日本旅館協会「平成28年度営業状況等統計調査」有効回答数:242 大旅館:35(100室以上)中旅館:123(31室以上99室未満)小旅館:84(30室以下)*1 ルームチャージのみで販売する営業形態

参考資料1 規模別宿泊施設のコスト構造*1

Page 29: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

参考資料2 在庫一元管理システム(サイトコントローラー)の概要

サイトコントローラーの概要

サイトコントローラー不使用時のサイバーエージェント客室販売

サイバーエージェント一括在庫管理システム

サイバーエージェントA社登録在庫

サイバーエージェントB社登録在庫

サイバーエージェントC社登録在庫

サイバーエージェントD社登録在庫

Z旅館(10室)10室全てをサイバーエージェントで売りたい

サイバーエージェントE社登録在庫

A社管理用Webサイト

B社管理用Webサイト

C社管理用Webサイト

D社管理用Webサイト

E社管理用Webサイト

2室登録

2室登録

2室登録

2室登録

2室登録

Z旅館(10室)10室全てをサイバーエージェントで売りたい

サイバーエージェント共通在庫

サイバーエージェントA社登録在庫

サイバーエージェントB社登録在庫

サイバーエージェントC社登録在庫

サイバーエージェントD社登録在庫

サイバーエージェントE社登録在庫

サイバーエージェントで予約が成立した場合、登録在庫が引き当てられ、E-mail等でZ旅館へ通知される。

10室登録

各社へ10室の在庫を登録後、自動巡回を開始。A社で1室の在庫引当を検出した際は、他のエージェント在庫も9室へ自動更新する。

29

○サイトコントローラーを利用することで、在庫一元管理によるオーバーブッキング回避、機会損失低減、収益の最大化を図ることが可能

Page 30: 第2回観光産業革新検討会 説明資料 - MLIT100,754 148,750 資本金 資本金 資本金 資本金 5 宿泊業と他産業の営業利益率比較(平成26年度) 宿泊産業は、資本金が小さいところの収益性が低い

参考資料3 旅行業者との取引と商(契約)習慣

• 旅館は6割以上の集客を外部業者に依存。外部業者比率(リアル+サイバー エージェント)小規模61.2%、中規模65.3%、大規模65.6%

• 客室規模が大きくなるほどリアルエージェントの集客比率が高い。• 旅行会社の取扱手数料は、概ね、リアルエージェント10~15%程度、OTA:8~15%程度

販売チャネルの比率

出典:一般社団法人日本旅館協会「平成28年度営業状況等統計調査」大旅館:35(100室以上)中旅館:123(31室以上99室未満)小旅館:84(30室以下)

30