第5章 · 2010-04-16 · 第5章 ピボットテーブル 44 第5章 ピボットテーブル...

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第 5 章 ピボットテーブル 44 第 5 章 ピボットテーブル この章では、ピボットテーブルとピボットグラフの作成方法を学習します。 STEP 1:ピボットテーブルの作成 ピボットテーブル機能を使用すると、リストに入力された大量のデータから指定したフィールド(項目)ごとの集計表を簡単に 作成し、さまざまな角度からデータの傾向を捉え、特徴を分析することができます。 『リスト』 『ピボットテーブル』 ピボットテーブルでは、商品名ごとに、どのメーカーがどのくらい 売れているか、総額はいくらかが集計され、一目で売上を分析するこ とができます。 ≪ピボットテーブルレポートのレイアウト作成≫ 『ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード』で作成するレポートの種類やデータ範囲、作成先などを指定し、手順を 完了するとワークシート上には、青い枠で囲まれたピボットテーブルのレイアウトエリアと[ピボットテーブルのフィールド リスト]ウィンドウ、[ピボットテーブル]ツールバーが表示されます。 レイアウトエリアは、『ページエリア』、『行エリア』、『列エリア』、『データエリア』の 4 つのエリアから構成されており、各 エリアに[ピボットテーブルのフィールドリスト]ウィンドウから目的のフィールドをドラッグしてレイアウトを作成すること ができます。 [ピボットテーブルのフィールドリスト]ウィンドウ】 [ピボットテーブルのフィールドリスト]ウィンドウには、ピボットテーブルの元となったリストのフィールド名が表示され、 このフィールド名をピボットテーブルの各エリアにドラッグします。 アクティブセルがピボットテーブルの外にあるときは、[ピボットテーブルのフィールドリスト]ウィンドウは表示 されません。 『列エリア』 『ページエリア』 『データエリア』 『行エリア』 ウィンドウの境界線をドラッグし、 サイズを変更することができます。

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Page 1: 第5章 · 2010-04-16 · 第5章 ピボットテーブル 44 第5章 ピボットテーブル この章では、ピボットテーブルとピボットグラフの作成方法を学習します。

第 5章 ピボットテーブル

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第 5章 ピボットテーブル

この章では、ピボットテーブルとピボットグラフの作成方法を学習します。

STEP 1:ピボットテーブルの作成

ピボットテーブル機能を使用すると、リストに入力された大量のデータから指定したフィールド(項目)ごとの集計表を簡単に

作成し、さまざまな角度からデータの傾向を捉え、特徴を分析することができます。 『リスト』 『ピボットテーブル』

ピボットテーブルでは、‘商品名’ごとに、どの‘メーカー’がどのくらい

売れているか、総額はいくらかが集計され、一目で売上を分析するこ

とができます。

≪ピボットテーブルレポートのレイアウト作成≫ 『ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード』で作成するレポートの種類やデータ範囲、作成先などを指定し、手順を 完了するとワークシート上には、青い枠で囲まれたピボットテーブルのレイアウトエリアと[ピボットテーブルのフィールド

リスト]ウィンドウ、[ピボットテーブル]ツールバーが表示されます。 レイアウトエリアは、『ページエリア』、『行エリア』、『列エリア』、『データエリア』の 4 つのエリアから構成されており、各

エリアに[ピボットテーブルのフィールドリスト]ウィンドウから目的のフィールドをドラッグしてレイアウトを作成すること

ができます。

【[ピボットテーブルのフィールドリスト]ウィンドウ】 [ピボットテーブルのフィールドリスト]ウィンドウには、ピボットテーブルの元となったリストのフィールド名が表示され、

このフィールド名をピボットテーブルの各エリアにドラッグします。 ※ アクティブセルがピボットテーブルの外にあるときは、[ピボットテーブルのフィールドリスト]ウィンドウは表示

されません。

『列エリア』 『ページエリア』

『データエリア』

『行エリア』 ウィンドウの境界線をドラッグし、

サイズを変更することができます。

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第 5章 ピボットテーブル

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【[ピボットテーブル]ツールバー】 [ピボットテーブル]ツールバーは、ピボットテーブルやピボットグラフがあるシートをアクティブにすると自動的に表示さ

れます。[ピボットテーブル]ツールバーが表示されない場合は、ピボットテーブルのレイアウトエリア内を右クリックし、

ショートカットメニューから[[ピボットテーブル]ツールバーを表示する]をクリックして表示することができます。

クリックするとメニューが

表示されます。

[フィールドリストの表示/表示しない] [ピボットテーブルのフィールドリスト]ウィ

ンドウの表示/非表示を切り替えることがで

きます。

<こんな方法も!!> [ピボットテーブルのフィールドリスト]ウィンドウの使用

[ピボットテーブルのフィールドリスト]ウィンドウから追加したいフィールド名を選択し、 右下のボックスから配置したい範囲(エリア)を選択して、 追加 ボタンをクリックしても レイアウトエリアにフィールドを追加することができます。

同じリストを元に複数のピボットテーブルの作成した場合 同じリストを元にして 2 つ以上のピボットテーブルを作成すると、[ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-

2/3]ダイアログボックスの 次へ ボタンをクリックしたときに次のようなメッセージが表示されます。

A) はい ボタン:[ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-2/3]ダイアログボックスが表示され、一覧から元にす

る既存のピボットテーブルを選択します。既存のピボットテーブルを元にして作成するとメモリの節約やブックのサイ

ズを小さくするだけでなく、元データに変更があった場合、1 度の更新作業で複数のピボットテーブルを更新することも

できます。

B) いいえ ボタン:[ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-3/3]ダイアログボックスが表示され、独立したピボッ

トテーブルを作成します。

フィールドを配置したい範囲

を指定します。

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第 5章 ピボットテーブル

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ピボットテーブルの応用操作 ピボットテーブルの応用操作

複数のワークシート範囲を元にしたピボットテーブルの作成 ピボットテーブル機能を利用し、複数のワークシート範囲のデータを 1 つのピボットテーブルに統合することが

できます。指定した複数のワークシート範囲は、できあがったピボットテーブルのページフィールドの 1 項目(アイテム)として表示

され、ページフィールドの下向き三角ボタンをクリックし、表示される一覧から選択してアイテムごとのページとして切り替えて、

表示することができます。(ページフィールドについては、STEP 2 で学習します) ※ 統合するワークシート範囲にある『行ラベル』または『列ラベル』は一致している必要があります。

『複数のワークシート範囲』 『ピボットテーブル』

<操作手順> (My Documents から“5 章(1)学習しよう.xls”ブックを開いて試してみましょう) 1. [データ]メニューの[ピボットテーブルとピボットグラフ レポート]をクリックし、[ピボットテーブル/ピボットグラフ

ウィザード-1/3]ダイアログボックスを表示します。 2. 分析するデータのある場所は[複数のワークシート範囲]、

作成するレポートの種類は[ピボットテーブル]を選択し、 次へ ボタンをクリックします。

3. [ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-2a/3]ダイアログボックスが表示されます。 ページフィールドの作成方法は[自動]を選択し、 次へ ボタンをクリックします。

【ページフィールドの作成方法】 [自動]を選択すると集計元データの範囲からページフィールドの『アイテム』を自動で作成します。 ※ 作成されたページフィールドの各『アイテム』名は、『アイテム 1』・『アイテム 2』・『アイテム 3』・・・と仮の名前が付けられます。

[指定]を選択すると集計元データの範囲を設定する際に識別するための名前(ページフィールドの各アイテム名)を同時に設

定することができます。また 大 4 つまでのページフィールドを作成したり、ページフィールドを持たないピボットテーブ

ルを作成することもできます。

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第 5章 ピボットテーブル

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4. [ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-2b/3]ダイアログボックスが 表示されます。[範囲]に統合するワークシートの範囲(“東京営業部”シート のセル A3 から D8)を指定し、 追加 ボタンをクリックします。 ※ ワークシートの範囲を選択するときに、合計行や合計列を含めないように

注意します。

5. 同様の手順で、その他のシート範囲(“大阪営業部”シートのセル A3 から D7、 “札幌営業部”シートのセル A3 から D6)も追加し、 次へ ボタンをクリック します。 ※ その他のシート範囲を選択する際は、目的のシートをアクティブにしてから

範囲選択します。 必要なデータを範囲一覧

に追加します。

6. [ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-3/3] ダイアログボックスが表示されます。 作成先が[新規ワークシート]になっていることを確認し、 完了 ボタンをクリックします。

作成先を[既存のワークシート]にすると

作成先のシートと先頭セルの位置を指定

して作成することができます。

7. “東京営業部”シートの左側に“Sheet1”シートが挿入され、複数のワークシート範囲を元に、ピボットテーブルが作成 されます。

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第 5章 ピボットテーブル

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STEP 2:ピボットテーブルの変更

ページフィールドのアイテムごとにシートを分けて表示 ページフィールドの『アイテム』ごとに、別々のシートに分けてピボットテーブルを作成することができます。

<操作方法> 例:担当者ごとのシートを作成する 1. ピボットテーブル内の任意のセルをアクティブにします。 2. [ピボットテーブル]ツールバーの[ピボットテーブル]をクリックし、

[ページの表示]をクリックして、[ページの表示]ダイアログボックス を表示します。

3. [ページフィールド]から別々のシートに分けて表示したいフィールド を選択し、 OK ボタンをクリックします。 ※ ページフィールドの各『アイテム』と同じ名前のシート

が自動的に挿入され、各シートに『アイテム』ごとの ピボットテーブルが表示されます。

≪アイテムの表示/非表示≫ 『行エリア』・『列エリア』の各『フィールドボタン』の下向き三角ボタンをクリックすると、 そのフィールドの『アイテム』(項目)の一覧が表示されます。 ここから表示したくない『アイテム』のチェックボックスをオフにし、 OK ボタンを クリックすると、その『アイテム』を非表示にすることができます。 ≪レイアウトの変更≫ ピボットテーブルのレイアウトは、ピボットテーブル内の各『フィールドボタン』を各エリアにドラッグし、簡単に変更 することができます。ドラッグするエリアによりマウスポインタの形状が変化し、移動先にはグレーのラインが表示されます。

【マウスポインタの形状】 エリア ページエリア 列エリア 行エリア データエリア

ポインタの形状

※ レイアウトを変更する際は、マウスポインタの形状に注意して行いましょう。

≪フィールドの削除≫ 各エリアからフィールドを削除したい場合は、ピボットテーブルのレイアウトエリア外へ『フィールドボタン』をドラッグ するか、削除したい『フィールドボタン』を右クリックし、ショートカットメニューから[表示しない]をクリックします。

ドラッグします。

レイアウトエリア外へドラッグすると

マウスポインタの形状が変わります。

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第 5章 ピボットテーブル

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データフィールドの配置について 『データエリア』に複数のフィールドを配置した場合、既定では行方向にレイアウトされます。これを列方向に移動

するには、『データフィールドボタン』を『列エリア』へドラッグするか、『データフィールドボタン』を右クリック し、ショートカットメニューの[順序]から[列に移動]をクリックします。

データエリアに配置したフィールドの削除 『データエリア』に複数のフィールドを配置すると、『データフィールドボタン』に下向き三角ボタン が表示され、クリックして表示される一覧から不要なフィールドを削除することができます。

『ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード』を使用したレイアウトの設定 ピボットテーブルのレイアウトは、[ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-3/3]を表示し、 レイアウト ボタンをクリッ

クして、表示される[ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-レイアウト]の画面で設定することもできます。 ※ 既存のピボットテーブルの設定をピボットテーブル ウィザードで行うには、既存のピボットテーブルの任意のセルをア

クティブにし、[ピボットテーブル]ツールバーの[ピボットテーブル]をクリックして、[ピボットテーブル ウィザード]をクリックします。

『フィールドボタン』

を左側のレイアウト

内にドラッグして、

フィールドを追加し

ます。

配置したフィールドを削除す

る場合は、レイアウト内の

『フィールドボタン』をレイア

ウトの外へドラッグします。

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第 5章 ピボットテーブル

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第5章のトレーニング(1)

ここでは、ピボットテーブルの作成方法について練習しましょう。 STEP 1

Excel を起動し、My Documents から“5 章(1)ピボットテーブル-1.xls”ブックを開きましょう。 STEP 2

“売上データ”シートのリストから、次のようなレイアウトのピボットテーブルを新規シートに作成しましょう。 ページフィールド:種別 行フィールド:製作会社、アーティスト 列フィールド:販売店舗名 データフィールド:数量

STEP 3

ページフィールドを使用して、‘種別’ごと(“アルバム”と“シングル”)の集計結果を確認し、“(すべて)”に戻しましょう。 STEP 4

STEP 2 で作成したピボットテーブルのレイアウトを次のように変更しましょう。 ページフィールド:販売店舗名 行フィールド:アーティスト、CD タイトル データフィールドは、

列に移動します。 列フィールド:種別 データフィールド:数量、売上

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第 5章 ピボットテーブル

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STEP 5

シート名を「全店舗」に変更しましょう。 STEP 6

[ピボットテーブル]ツールバーを使用して、ページフィールドの‘販売店舗名’ごとに、ピボットテーブルを別々のシートに分けて

表示しましょう。 ※ “全店舗”シートの前に 4 つの店舗のシートが挿入されます。

STEP 7

“全店舗”シートをアクティブにし、‘アーティスト’フィールドから、CD を 1 タイトルしか出していないアーティスト 5 グループ(“GREW STAFF”、“SHACK”、“ブルー”、“ラングレン V”、“來麗美香”)を非表示にしましょう。 STEP 8

上書き保存して、Excel を終了しましょう。

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第 5章 ピボットテーブル

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STEP 3:ピボットテーブルの編集

≪グループ化≫ ピボットテーブルでは、元データに応じて、秒、分、時、日、月、四半期、年ごとにデータをグループ化したり、数値を指定

した範囲でグループ化したり、文字データを選択した『アイテム』ごとにグループ化することができます。 ※ ページエリアに配置したフィールドの『アイテム』をグループ化することはできません。グループ化するには、一度フィー

ルドを『行エリア』か『列エリア』に移動し、グループ化を行った後『ページエリア』に戻します。

<こんな方法も!!> グループ化とグループ解除

[グループ化]ダイアログボックスは、グループ化したいフィールドを右クリックし、ショートカットメニューの[グループと 詳細の表示]から[グループ化]をクリックしても表示することができます。またグループ化を解除するには、グループ化した 目的のフィールドを右クリックし、ショートカットメニューの[グループと詳細の表示]から[グループ解除]をクリックします。

≪[ピボットテーブルフィールド]ダイアログボックス≫ [ピボットテーブルフィールド]ダイアログボックスを使用すると、データフィールド の名前や集計の方法、表示形式などをまとめて設定することができます。 ※ 『データエリア』に複数のフィールドを配置している場合は、

フィールドごとに集計の方法や表示形式を設定することができます。 [名前]

ピボットテーブル上のフィールド名を変更

することができます。但し、リストのフィー

ルド名と同じ名前を使うことはできません。

<こんな方法も!!>

[ピボットテーブルフィールド]ダイアログボックスは、ピボットテーブル上の『フィールド』を右クリックし、ショートカッ

トメニューから[フィールドの設定]をクリックしても表示することができます。

<こんな方法も!!> ピボットテーブルの更新

ピボットテーブルのレイアウトエリア内を右クリックし、ショートカットメニューから[データの更新]をクリックして、 元データの変更をピボットテーブルへ反映することができます。

アイテムの自動並べ替え

ピボットテーブルの各フィールドのアイテムは、ドラッグ操作で順序を並べ替えることができますが、特定のフィー

ルドを基準に自動的に昇順や降順に並べ替えるように設定することができます。 <操作手順> 例:‘担当者’フィールドのアイテムを‘契約数’の多い順に並べ替える 1. 並べ替えたいアイテムが含まれるフィールド(‘担当者’フィールドの任意のセル)

を選択します。 2. [ピボットテーブル]ツールバーの[ピボットテーブル]をクリックし、[並べ替えて

トップテンを表示]をクリックして、[ピボットテーブルの並べ替えとトップテン表示] ダイアログボックスを表示します。

3. [降順]オプションボタン、[使用するフィールド]ボックスから[合計/契約数]を選択し、 OK ボタンをクリックします。 ※ ドラッグ操作でアイテムを移動するには、[自動並べ替えオプション]が

[手動]になっている必要があります。

[トップテン自動表示] [トップテン自動表示]をオン

にすると、指定したフィール

ドを基準に、指定した件数分

の上位や下位のデータのみを

表示させることができます。

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第 5章 ピボットテーブル

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第5章のトレーニング(2)

ここでは、ピボットテーブルのグループ化や表示形式の変更、アイテムの並べ替え方法、また複数ワークシート範囲からのピボッ

トテーブルの作成方法について練習しましょう。 STEP 1

Excel を起動し、My Documents から“5 章(2)ピボットテーブル-2.xls”ブックを開き、“新宿 4-6 月売上”シートをアクティブに

しましょう。 STEP 2

“新宿 4-6 月売上”シートのリストから、次のようなピボットテーブルを新規ワークシートに作成し、月ごとにグループ化しま しょう。 ① 次のようなレイアウトのピボットテーブルを作成します。

行フィールド:商品名 列フィールド:日付 データフィールド:個数、金額

② 作成したピボットテーブルの‘日付’フィールドボタン(セル C3)をクリックし、[グループ化]ダイアログボックスを表示して、

月ごとにグループ化します。 ③ シート名を「新宿集計」に変更します。 STEP 3

‘商品名’のアイテムの順序を‘合計 / 金額’の多い順に並べ替えましょう。 ‘合計 / 金額’の多い順

に商品名のアイテムが

並べ替わります。 STEP 4

“新宿 4-6 月売上”シートのリストのデータを変更し、ピボットテーブルを更新しましょう。 ① “新宿 4-6 月売上”シートをアクティブにし、“4 月 1 日”の“日替わりランチボックス A”の個数(セル D8)を“10”から「190」

に変更します。 ② “新宿集計”シートをアクティブにし、“4 月”の“日替わりランチボックス A”の個数(セル C7)が“564”になっていること

を確認します。

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第 5章 ピボットテーブル

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③ ピボットテーブルの任意のセルをアクティブにし、[ピボットテーブル]ツールバーの[データの更新] ボタンをクリックし ます。

④ “4 月”の“日替わりランチボックス A”の個数(セル C5)が“744”に更新されます。

“日替わりランチボックス A”の

‘合計 / 金額’が“サンドイッチ

セット”を上回ったため、“日替わ

りランチボックス A”と“サンド

イッチセット”のアイテムの順序

が自動的に入れ替わります。

STEP 5

‘合計 / 金額’フィールドの数値に通貨の表示形式を設定しましょう。 ① ‘合計 / 金額’フィールド、または‘合計 / 金額’フィールド内の任意のセルをクリックします。 ② [ピボットテーブル]ツールバーの[フィールドの設定] ボタンをクリックし、[ピボットテーブル フィールド]ダイアログ

ボックスを表示します。 ③ 表示形式 ボタンをクリックし、[セルの書式設定]ダイアログボックスの[表示形式]タブを表示して、[分類]から[通貨]、[記号]

ボックスから[¥]を選択し、 OK ボタンをクリックします。 ④ [ピボットテーブル フィールド]ダイアログボックスに戻り、 OK ボタンをクリックします。

※ ‘合計 / 金額’フィールドの数値全体に通貨の表示形式が設定されます。 STEP 6

『データエリア』に‘金額’フィールドを追加し、フィールド名と集計方法を変更して 1 日当たりの売上金額の平均を求め、通貨

の表示形式を設定しましょう。 ① ‘金額’フィールドを『データエリア』に追加します。 ② ‘合計 / 金額 2’フィールド、または‘合計 / 金額 2’フィールド内の任意のセルを

クリックし、[ピボットテーブル フィールド]ダイアログボックスを表示します。 ③ [集計の方法]ボックスから[平均]をクリックし、[名前]ボックスの“平均 / 金額 2”を

「平均 / 金額」に変更します。 ④ 表示形式 ボタンをクリックし、[セルの書式設定]ダイアログボックスから表示形式

に通貨を選択します。 ⑤ [ピボットテーブル フィールド]ダイアログボックスに戻り、 OK ボタン

をクリックします。

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第 5章 ピボットテーブル

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STEP 7

‘合計 / 個数’フィールドに通貨(記号:なし)の表示形式を設定し、数値に 3 桁区切りのカンマを設定しましょう。 ※ 表示形式の[数値]から[桁区切り( , )]を設定した場合は、3 桁区切りのカンマと共に、数値の右側にスペースが入ります。

‘平均 / 金額’は、‘合計 / 金額’を元データの件数で割ります。 リストには、1 日単位にデータが入

力されているので 1 日当りの平均

金額が集計されています。

STEP 8

ピボットテーブルの機能を使用し、“新宿本店”シート、“渋谷店”シート、“銀座店”シートの 3 つの集計表を 1 つのピボット テーブルに統合しましょう。 ① [ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-1/3]ダイアログボックスでは、分析するデータのある場所を[複数のワーク

シート範囲]に指定し、 次へ ボタンをクリックします。 ② [ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-2a/3]ダイアログボックスでは、ページフィールドの作成方法を[自動]に指定

し、 次へ ボタンをクリックします。 ③ [ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-2b/3]ダイアログボックスでは、

[範囲一覧]に、3 つの表の合計行・合計列を除いた範囲を指定し、 次へ ボタンを クリックします。

④ [ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-3/3]ダイアログボックスでは、作成先を[新規ワークシート]に指定し、

完了 ボタンをクリックします。 ⑤ シート名を「全店集計」に変更します。 ⑥ 作成したピボットテーブルの‘合計 / 値’フィールドの名前を「売上金額」に変更し、数値(桁区切り( , )を使用する)の表示

形式を設定します。

各セルの数値の右側には

スペースが空いています。

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第 5章 ピボットテーブル

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STEP 9

“全店集計”シートのピボットテーブルの‘行’フィールドのアイテム(商品名)の順序とピボットテーブルの元となった“新宿本店”

シート、“渋谷店”シート、“銀座店”シートの集計表の“商品名”の順序が異なっていることを確認し、同じ順序になるように並

べ替えましょう。(既定では、ピボットテーブルのアイテムの順序は文字コード順になります) ① “全店集計”シートのセル A9(“日替わりランチボックス A”)を選択し、マウスポインタをセルの輪郭線に合わせてドラッグ

して、セル A5(“サンドイッチセット”)の上まで移動します。 ② 同様の操作で、セル A9(“月替わりランチボックス B”)をセル A6(“サンドイッチセット”)の上まで移動します。

移動先のセル範囲が表示

されます。アイテムのセル

のみを選択して移動して

もデータ部分も一緒に移

動します。

STEP10

上書き保存して、Excel を終了しましょう。

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第 5章 ピボットテーブル

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STEP 4:ピボットグラフ

≪既存のピボットテーブルを元にしたピボットグラフの作成≫ 既存のピボットテーブル内の任意のセルをアクティブにし、[ピボットテーブル]ツールバーの[グラフ ウィザード] ボタ

ンをクリックして、ピボットグラフを作成することができます。ピボットグラフは、ピボットテーブルと同様にグラフ上で

フィールドのアイテムやページを切り替えて表示したり、レイアウトを変更することができます。 ※ ピボットテーブルとピボットグラフは双方でリンクしており、ピボットテーブル上で行った変更はピボットテーブルに、

ピボットテーブル上で行った変更はピボットグラフに反映されます。 [ページフィールド]

[系列フィールド] ピボットテーブルの行フィー

ルドに対応しています。

【ページフィールド】 ページフィールド(例:‘ジャンル’フィールド)の下向き三角ボタンをクリックし、一覧から特定のアイテム(例:“ビジネス”)を選択して、選択したアイテムのみを表示することができます。

元となったピボットテーブルの

シートの左側にシートが挿入さ

れます。

[データフィールド]

[項目軸フィールド] ピボットテーブルの列フィールド

に対応しています。

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第 5章 ピボットテーブル

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【系列フィールド・項目軸フィールド】 項目軸フィールドや系列フィールド(例:‘店舗’フィールド)の下向き三角ボタンをクリックし、一覧から非表示にしたい アイテム(例:“横浜店”と“川崎店”)のチェックボックスをオフにして非表示にすることができます。

<こんな方法も!!> ピボットテーブルとピボットグラフを同時に作成

[ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-1/3]ダイアログボックスの作成するレポートの種類で[ピボットグラフ レポート(ピボットテーブル レポート付き)]を選択するとリストからピボットテーブルとピボットグラフを同時に作成すること

ができます。ウィザードの手順を完了すると、元となるリストがあるシートの左側に空のピボットテーブルと空のグラフのあ

るシートが挿入され、[ピボットテーブルのフィールドリスト]ウィンドウからフィールドを追加してレイアウトを設定します。

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第 5章 ピボットテーブル

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第5章のトレーニング(3)

ここでは、ピボットグラフの作成と編集方法について練習しましょう。 STEP 1

Excel を起動し、My Documents から“5 章(3)ピボットグラフ.xls”ブックを開き、“Sheet1”シートをアクティブにしましょう。 STEP 2

“Sheet1”シートのピボットテーブルをもとに、ピボットグラフを作成しましょう。 STEP 3

ページエリアの‘店舗’フィールドと項目軸エリアの‘ジャンル’フィールドを入れ替えましょう。 STEP 4

‘ジャンル’フィールドが“ビジネス”で‘店舗’フィールドから“銀座本店”を除いたグラフに変更しましょう。

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第 5章 ピボットテーブル

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STEP 5

グラフの種類を『3-D 効果の付いた積み上げ横棒グラフ』に変更しましょう。 STEP 6

“Sheet1”シートをアクティブにし、ピボットグラフで行った変更がピボットテーブルに反映されていることを確認しましょう。

‘店舗’フィールドから

“銀座本店”のアイテムが

非表示になっています。

STEP 7

ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザードを使用して、“上期売上”シートのリストから、ピボットグラフ レポート(ピボット テーブル レポート付き)を新規ワークシートに作成しましょう。 ① [ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-1/3]ダイアログボックスでは、作成するレポートの種類を[ピボットグラフ

レポート(ピボットテーブル レポート付き)]に指定し、 次へ ボタンをクリックします。 ② [ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-2/3]ダイアログボックスでは、使用する範囲が[$A$3:$H$98]となっているこ

とを確認し、 次へ ボタンをクリックします。 ③ 次のようなメッセージボックスが表示されたら、 はい ボタンをクリックします。 ④ [ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-2/3]では、“Sheet1”シートのピボットテーブルが選択されていることを確

認し、 次へ ボタンをクリックします。

⑤ [ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-3/3]ダイアログボックスでは、作成先を[新規ワークシート]に指定し、 完了 ボタンをクリックします。 ※ “上期売上”シートの左側に、“Graph2”シートと“Sheet2”シートが挿入されます。

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第 5章 ピボットテーブル

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⑥ 次のようなレイアウトのピボットグラフを“Graph2”シートに作成します。 ページフィールド:日付 項目軸フィールド:ジャンル、書籍名 系列フィールド:店舗 データフィールド:冊数

⑦ グラフにタイトルを追加し、次の書式を設定します。 グラフタイトル:書籍別売上冊数グラフ フォントサイズ:12pt スタイル:太字 輪郭:影付き

⑧ “Sheet2”シートをアクティブにし、ピボットテーブルを確認します。

STEP 8

上書き保存して、Excel を終了しましょう。

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第 5章 ピボットテーブル

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Memo