総合製品情報概要...日本標準商品分類番号872259 総合製品情報概要...

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日本標準商品分類番号 872259 総合製品情報概要 作成:2017年1月 【禁忌(次の患者には投与しないこと)】 (1)閉塞隅角緑内障の患者 [眼内圧を高め、症状を悪化させるおそれがある。] (2)前立腺肥大等による排尿障害のある患者 [更に尿を出にくくすることがある。] (3)アトロピン及びその類縁物質あるいは本剤の成分に対して過敏 症の既往歴のある患者 000000-A 「スピリーバ ® 吸入用カプセル18μg」につきましては効能・効果として気管支喘息の 承認は取得しておりません。「スピリーバ ® 1.25μgレスピマット ® 60吸入」につきまして は慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の承認は取得しておりません。また、 今後も承認を取得する予定はございません。

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Page 1: 総合製品情報概要...日本標準商品分類番号872259 総合製品情報概要 作成:2017年1月 【禁忌(次の患者には投与しないこと)】 (1)閉塞隅角緑内障の患者

日本標準商品分類番号 872259

総合製品情報概要

作成:2017年1月

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】(1)閉塞隅角緑内障の患者[眼内圧を高め、症状を悪化させるおそれがある。]

(2)前立腺肥大等による排尿障害のある患者[更に尿を出にくくすることがある。]

(3)アトロピン及びその類縁物質あるいは本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

000000-A

「スピリーバ®吸入用カプセル18μg」につきましては効能・効果として気管支喘息の承認は取得しておりません。「スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入」につきましては慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の承認は取得しておりません。また、今後も承認を取得する予定はございません。

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開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

臨床成績

臨床成績

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

開発の経緯目次 開発の経緯

スピリーバ ®(チオトロピウム臭化物水和物製剤)は、慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)

の気道閉塞性障害に基づく諸症状に対して、初めての1日1回投与が可能な長時間作用性吸入気管支

拡張剤として、ドイツ ベーリンガーインゲルハイム社により開発されました。

吸入用カプセル剤の臨床試験は1991年から欧州を中心に開始され、EUにおいて2001年10月に

承認されました。本邦においては、1998年7月から開発に着手し、慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、

肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状に対して本剤の臨床的有用性が確認され、2004年10

月に承認を得ました。

スピリーバ ®2.5μgレスピマット®60吸入は、スピリーバ ®吸入用カプセル18μgと同一の有効成分

で同じ効能・効果の吸入剤であり、吸入時の利便性を高めた製剤です。チオトロピウムの吸入液を

充填したカートリッジと、その吸入液をソフトミスト化して噴霧する携帯型の吸入用器具(レスピ

マット®)を組み合わせたキット製品として開発されました。レスピマット®によって有効成分チオトロ

ピウムを効率よく肺へ到達させることができるため、チオトロピウム粉末吸入剤18μgの約1/4の

投与量(5μg)で臨床的に同等の治療効果が得られています。海外での本剤の製剤開発は1991年

に着手され、EUにおいて2007年7月に承認が勧告され、本邦においては2010年1月に承認されま

した。

その後、海外及び国内臨床試験において気管支喘息に対する有効性・安全性が示され、効能・効果

追加の承認事項一部変更承認申請を行い、気管支喘息(重症持続型の患者に限る)の気道閉塞性

障害に基づく諸症状に対して2014年11月に承認を取得しました。

2016年8月には、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入について重症持続型に限るとした制限

が削除され、また、新たな剤型として開発されたスピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入について

も「気管支喘息の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解」を効能・効果とする承認を取得しました。

開発の経緯………………………………………… 3

製品特性…………………………………………… 4

ドラッグ・インフォメーション ………………… 61. 禁忌 ………………………………………… 62. 組成・性状 ………………………………… 63. 有効成分に関する理化学的知見 ………… 74. 効能・効果 ………………………………… 75. 用法・用量 ………………………………… 86. 使用上の注意 ……………………………… 9

臨床成績………………………………………… 14気管支喘息[1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入] ………………………… 14

国内長期投与試験 ……………………… 141)長期安全性 …………………………… 142)呼吸機能改善効果 …………………… 153)参考情報:健康関連QOLに及ぼす影響   ………………………………………… 16日本人を含む国際共同第Ⅲ相二重盲検 比較試験 ………………………………… 171)呼吸機能改善効果 …………………… 182)喘息増悪に及ぼす影響 ……………… 223)参考情報:健康関連QOLに及ぼす影響   ………………………………………… 244)安全性 ………………………………… 25海外第Ⅲ相二重盲検比較試験 ………… 261)呼吸機能改善効果 …………………… 272)安全性 ………………………………… 27日本人を含む国際共同第Ⅲ相二重盲検 比較試験 ………………………………… 281)呼吸機能改善効果 …………………… 292)安全性 ………………………………… 29用量反応試験(第Ⅱ相二重盲検クロスオーバー試験) ………………………………… 301)呼吸機能改善効果 …………………… 312)安全性 ………………………………… 31

COPD(慢性閉塞性肺疾患)[2.5μgレスピマット®

60吸入、吸入用カプセル18μg] ……………… 321)臨床症状改善効果 …………………… 32

2)健康関連QOL(SGRQ総スコア)改善効果   ………………………………………… 343)呼吸機能改善効果 …………………… 364)COPDの増悪発現リスクに及ぼす影響   ………………………………………… 395)参考情報:生命予後に及ぼす影響 … 41

臨床薬理 ……………………………………… 421)作用発現時間と持続時間 …………… 42

〈臨床試験における評価基準〉 …………… 44副作用 ………………………………………… 46

薬物動態………………………………………… 481. 吸収 ……………………………………… 482. 高齢者における薬物動態 ……………… 503. 腎機能低下患者における薬物動態 …… 514. 分布 ……………………………………… 525. 代謝 ……………………………………… 526. 排泄 ……………………………………… 52

薬効薬理………………………………………… 531. 非臨床試験 ……………………………… 53

1)作用機序 ……………………………… 532)気管支収縮抑制作用 ………………… 553)作用持続時間 ………………………… 55

一般薬理試験及び毒性試験…………………… 561. 一般薬理試験 …………………………… 562. 毒性試験 ………………………………… 58

製剤学的事項…………………………………… 59

取扱い上の注意………………………………… 60

包装……………………………………………… 61

関連情報………………………………………… 61

参考文献………………………………………… 62

製造販売業者等の名称、住所 ………………… 63

付録:吸入指導の参考資料 …………………… 64

スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の【効能・効果】スピリーバ1.25μgレスピマット60吸入下記疾患の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解 気管支喘息スピリーバ2.5μgレスピマット60吸入下記疾患の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)、気管支喘息

スピリーバ®吸入用カプセル18μgの【効能・効果】慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解

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開発の経緯

開発の経緯

DI

DI

臨床成績

臨床成績

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

製品特性

製品特性

製品特性

気管支喘息[1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入]

スピリーバRレスピマットRは

●優れた呼吸機能改善効果を示しました。 [P.15、18〜21]

●喘息増悪の発現リスクを低下させました※。 [P.22〜23]

※PrimoTinA-asthmaR試験(高用量ICS/LABAの治療下でも症状が持続する喘息患者)

COPD(慢性閉塞性肺疾患)[2.5μgレスピマット®60吸入、吸入用カプセル18μg]

●息切れ等の臨床症状と、健康関連QOL(SGRQスコア※)を改善しました。 [P.32〜35]

●呼吸機能(トラフFEV1)を改善し、気管支拡張効果のプラセボとの差は4年間維持されました。 [P.38]

●COPDの増悪発現リスクの低下が示されました。 [P.39〜40]

●スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入はスピリーバ®吸入用カプセル18μgに対する非劣性が認められました。 [P.36]

※SGRQ(St. George’s Respiratory Questionnaire)スコア:P.45参照

安全性[気管支喘息]<1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入>第Ⅲ相国際共同試験が中等症持続型喘息患者2,100例(日本人240例を含む)を対象に実施され、本剤投与群1,036例中74例(7.14%)に副作用が認められ、主な副作用は口渇19例(1.83%)等でした。日本人患者では、本剤投与群120例中14例(11.67%)に副作用が認められ、主な副作用は嗄声3例(2.50%)等でした。第Ⅲ相国際共同試験が重症持続型喘息患者912例(日本人65例を含む)を対象に実施され、本剤投与群456例中26例(5.70%)に副作用が認められ、主な副作用は口渇8例(1.75%)等でした。日本人患者では、36例中5例(13.89%)に副作用が認められ、主な副作用は口渇3例(8.33%)等でした。国内長期投与試験が中等症~重症持続型喘息患者285例を対象に実施され、本剤投与群228例中16例

(7.02%)に副作用が認められ、主な副作用は口渇4例(1.75%)等でした(承認時)。

重大な副作用として心不全、心房細動、期外収縮、イレウス、閉塞隅角緑内障、アナフィラキシーが報告されています。

[COPD]<2.5μgレスピマット®60吸入>国内第Ⅱ相臨床試験が慢性閉塞性肺疾患患者157例を対象に実施され、このうち、147例に本剤5μgが投与されました。147例中、副作用が報告された症例は4例(2.72%)で、口渇は1例(0.68%)でした。海外で実施されたプラセボあるいは実薬を対照とした比較試験において849例の慢性閉塞性肺疾患患者に本剤5μgが投与されました。主な副作用は、口渇でした。試験の投与期間は異なりますが、全体の集計では、口渇の頻度は6.01%(51例)でした(承認時)。

<吸入用カプセル18μg>国内において、362例の慢性閉塞性肺疾患患者を対象に第Ⅲ相臨床試験が実施され、このうち、177例に本剤18μgが投与されました。177例中、副作用が報告された症例は35例(19.77%)でした。主な副作用は、口渇18例(10.17%)でした。承認時までにプラセボあるいは実薬を対照として国内及び海外で実施された比較試験において3,696例の慢性閉塞性肺疾患患者に本剤18μgが投与されました。主な副作用は、口渇でした。試験の投与期間は異なりますが、全体の集計では、口渇の頻度は6.17%(228例)でした(承認時)。

重大な副作用として心不全、心房細動、期外収縮、イレウス、閉塞隅角緑内障、アナフィラキシーが報告されています。 [P.46〜47]

デバイス[レスピマット®]

●1日1回2吸入のソフトミストインヘラー(SMI)です。 [P.64〜65]

スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の【効能・効果】スピリーバ1.25μgレスピマット60吸入下記疾患の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解 気管支喘息スピリーバ2.5μgレスピマット60吸入下記疾患の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)、気管支喘息

スピリーバ®吸入用カプセル18μgの【効能・効果】慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解

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開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

臨床成績

臨床成績

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

DI

DI

3.有効成分に関する理化学的知見[1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入、吸入用カプセル18μg]

一 般 名: チオトロピウム臭化物水和物(JAN) Tiotropium Bromide Hydrate(JAN) Tiotropium Bromide(INN)

化 学 名: (1α,2β,4β,5α,7β)-7-[(Hydroxydi-2-thienylacetyl)oxy]-9, 9-dimethyl-3-oxa-9-azoniatricyclo[3. 3. 1. 02,4]nonane bromide monohydrate

化学構造式:

分 子 式:C19H22BrNO4S2・H2O分 子 量:490.43性   状:白色~帯黄白色の粉末である。本品は水にやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくい。

4.効能・効果 [1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入]スピリーバ1.25μgレスピマット60吸入下記疾患の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解 気管支喘息スピリーバ2.5μgレスピマット60吸入下記疾患の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)、気管支喘息

(参考)スピリーバ1.25μg

レスピマットスピリーバ2.5μg

レスピマット気管支喘息の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解 ○ ○慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解 ― ○

○:効能あり、 -:効能なし

〈効能・効果に関連する使用上の注意〉本剤は慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)及び気管支喘息の維持療法に用いること。本剤は急性症状の軽減を目的とした薬剤ではない。

[ 吸入用カプセル18μg]慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解

〈効能・効果に関連する使用上の注意〉本剤は急性増悪の治療を目的として使用する薬剤ではない。

H3C CH3N

O

OO

OH

HS

S

+

Br-・H2O

ドラッグ・インフォメーション禁忌を含む使用上の注意の改訂に十分ご留意ください。

♯:2016年8月改訂 レスピマット®添付文書(第7版)*:2014年11月改訂 吸入用カプセル添付文書(第10版)

1.禁忌[1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入、吸入用カプセル18μg]

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】(1)閉塞隅角緑内障の患者

[眼内圧を高め、症状を悪化させるおそれがある。](2)前立腺肥大等による排尿障害のある患者

[更に尿を出にくくすることがある。](3)アトロピン及びその類縁物質あるいは本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

2.組成・性状 [1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入]

販 売 名 スピリーバ1.25μgレスピマット60吸入 スピリーバ2.5μgレスピマット60吸入

成 分・ 含 量1噴霧中チオトロピウム1.25μg

( チオトロピウム臭化物水和物として1.562μg)

1噴霧中チオトロピウム2.5μg( チオトロピウム臭化物水和物として3.124μg)

添 加 物 ベンザルコニウム塩化物、エデト酸ナトリウム水和物、精製水、塩酸内 容 物 カートリッジの内容物は無色澄明の液である。

[ 吸入用カプセル18μg]

販 売 名 スピリーバ吸入用カプセル18μg成 分・ 含 量 1カプセル中チオトロピウム18μg(チオトロピウム臭化物水和物として22.5μg)添 加 物 乳糖水和物注)

剤 形 明るい緑色の不透明の硬カプセル剤内 容 物 白色の粉末

外 形 3号 長 さ 約16mm直 径 約6mm重 さ 約0.054g識 別 コ ード TⅠ 01

注)夾雑物として乳蛋白を含む

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開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

臨床成績

臨床成績

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

DI

DI

5.用法・用量 [1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入]慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解:通常、成人にはスピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。気管支喘息の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解:通常、成人にはスピリーバ1.25μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして2.5μg)を1日1回吸入投与する。なお、症状・重症度に応じて、スピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。

(参考)1日量 使用する製剤

チオトロピウムとして2.5μg スピリーバ1.25μgレスピマット

チオトロピウムとして5μg スピリーバ2.5μgレスピマット

〈用法・用量に関連する使用上の注意〉(1) 気管支喘息に対しては、吸入ステロイド剤等により症状の改善が得られない場合、あるいは患者の重

症度から吸入ステロイド剤等との併用による治療が適切と判断された場合にのみ、本剤と吸入ステロイド剤等を併用して使用すること。

(2) 本剤は1回2吸入で投与する製剤である。1回1吸入では1日の投与量を担保できない。 したがって、チオトロピウムとして2.5μgを投与する場合には、スピリーバ1.25μgレスピマットを使用すること。また、チオトロピウムとして5μgを投与する場合には、スピリーバ2.5μgレスピマットを使用すること。

(3) 重症度の高い喘息患者には、スピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。(「臨床成績」の項参照)

[ 吸入用カプセル18μg]通常、成人には1回1カプセル(チオトロピウムとして18μg )を1日1回本剤専用の吸入用器具(ハンディヘラー ®)を用いて吸入する。

〈用法・用量に関連する使用上の注意〉1. 本剤は吸入用カプセルであり、必ず専用の吸入用器具(ハンディヘラー ®)を用いて吸入し、内服しない

こと。[「適用上の注意」の項参照]2. 本剤は吸入製剤であり、消化管からの吸収率は低いため、内服しても期待する効果は得られない。した

がって、内服しないよう患者に十分注意を与えること。

6.使用上の注意1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)[1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸

入、吸入用カプセル18μg](1) 心不全、心房細動、期外収縮の患者、又はそれらの既往歴のある患者

[心不全、心房細動、期外収縮が発現することがある。「重大な副作用」の項参照](2) 腎機能が高度あるいは中等度低下している患者(クレアチニンクリアランス値が50mL/min以下の患者)

[本剤は腎排泄型であり、腎機能低下患者では血中濃度の上昇がみられる。「薬物動態」の項参照](3) 前立腺肥大のある患者

[排尿障害が発現するおそれがある。]

2. 重要な基本的注意 [1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入]

(1) 本剤は慢性閉塞性肺疾患及び気管支喘息の急性症状の治療を目的としていない。慢性閉塞性肺疾患及び気管支喘息に基づく症状を安定させるためには、本剤を継続して投与する必要がある。ただし、用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。

(2) 急性症状を緩和するためには、短時間作用性吸入β2刺激薬等の他の適切な薬剤を使用するよう患者に注意を与えること。また、その薬剤の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきた場合には、喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し治療を受けるよう患者に注意を与えると共に、そのような状態がみられた場合には、生命を脅かす可能性があるので、吸入ステロイド剤等の増量等の抗炎症療法の強化を行うこと。

(3)気管支喘息治療の基本は、吸入ステロイド剤等の抗炎症剤であり、本剤は抗炎症剤ではないため、患者が本剤の使用により症状改善を感じた場合であっても、医師の指示なく吸入ステロイド剤等を減量又は中止し、本剤を単独で用いることのないよう、患者に注意を与えること。

(4) 本剤の吸入後、即時型過敏症(血管浮腫を含む)が発現することがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

(5) 吸入薬の場合、薬剤の吸入により気管支痙攣が誘発される可能性があるので、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

(6) 本剤の投与時に、本剤が眼に入らないように患者に注意を与えること。また、結膜の充血及び角膜浮腫に伴う赤色眼とともに眼痛、眼の不快感、霧視、視覚暈輪あるいは虹輪が発現した場合、急性閉塞隅角緑内障の徴候の可能性がある。これらの症状が発現した場合には、可及的速やかに医療機関を受診するように患者に注意を与えること。

(7) 腎機能が低下している高齢者に対して本剤を投与する場合には、治療上の有益性と危険性を勘案して慎重に投与し、有害事象の発現に注意すること。[「慎重投与」、「高齢者への投与」、「薬物動態」の項参照]

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開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

臨床成績

臨床成績

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

DI

DI

[ 吸入用カプセル18μg](1) 本剤は急性増悪の治療を目的としておらず、慢性閉塞性肺疾患に基づく症状を安定させるためには、

本剤を継続して投与する必要がある。ただし、用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。

(2) 本剤の吸入後、即時型過敏症(血管浮腫を含む)が発現することがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

(3) 吸入薬の場合、薬剤の吸入により気管支痙攣が誘発される可能性があるので、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

(4) 本剤の投与時に、本剤が眼に入らないように患者に注意を与えること。また、結膜の充血及び角膜浮腫に伴う赤色眼とともに眼痛、眼の不快感、霧視、視覚暈輪あるいは虹輪が発現した場合、急性閉塞隅角緑内障の徴候の可能性がある。これらの症状が発現した場合には、可及的速やかに医療機関を受診するように患者に注意を与えること。

(5) 腎機能が低下している高齢者に対して本剤を投与する場合には、治療上の有益性と危険性を勘案して慎重に投与し、有害事象の発現に注意すること。[「慎重投与」、「高齢者への投与」、「薬物動態」の項参照]

3. 副作用 [1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入]慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)国内第Ⅱ相臨床試験が慢性閉塞性肺疾患患者157例を対象に実施され、このうち、147例に本剤5μgが投与された。147例中、副作用が報告された症例は4例(2.72%)で、口渇は1例(0.68%)であった。海外で実施されたプラセボあるいは実薬を対照とした比較試験において849例の慢性閉塞性肺疾患患者に本剤5μgが投与された。主な副作用は、口渇であった。試験の投与期間は異なるが、全体の集計では、口渇の頻度は6.01%(51例)であった (承認時)。気管支喘息第Ⅲ相国際共同試験が中等症持続型喘息患者2,100例(日本人240例を含む)を対象に実施され、本剤投与群1,036例中74例(7.14%)に副作用が認められ、主な副作用は口渇19例(1.83%)等であった。日本人患者では、本剤投与群120例中14例(11.67%)に副作用が認められ、主な副作用は嗄声3例(2.50%)等であった。第Ⅲ相国際共同試験が重症持続型喘息患者912例(日本人65例を含む)を対象に実施され、本剤投与群456例中26例(5.70%)に副作用が認められ、主な副作用は口渇8例(1.75%)等であった。日本人患者では、36例中5例(13.89%)に副作用が認められ、主な副作用は口渇3例(8.33%)等であった。国内長期投与試験が中等症~重症持続型喘息患者285例を対象に実施され、本剤投与群228例中16例

(7.02%)に副作用が認められ、主な副作用は口渇4例(1.75%)等であった(承認時)。(1) 重大な副作用

1) 心不全、心房細動、期外収縮:心不全(頻度不明注))、心房細動(頻度不明注))、期外収縮(1%未満)が発現することがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

[「慎重投与」の項参照]2) イレウス:イレウス(頻度不明注))が発現することがあるので、異常が認められた場合には投与を中止

し、適切な処置を行うこと。3) 閉塞隅角緑内障(頻度不明):閉塞隅角緑内障を誘発することがあるので、視力低下、眼痛、頭痛、

眼の充血等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。4) アナフィラキシー(頻度不明):アナフィラキシー(蕁麻疹、血管浮腫、呼吸困難等)が発現することが

あるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

(2) その他の副作用以下のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。

副作用の頻度1%以上 1%未満 頻度不明注)

眼 霧視、眼圧上昇皮 膚 発疹、瘙痒、蕁麻疹 脱毛中 枢 神 経 系 浮動性めまい 不眠感 覚 器 味覚倒錯、嗅覚錯誤消 化 器 口渇(1.88%) 便秘、消化不良、口内炎、舌炎代 謝 高尿酸血症循 環 器 動悸、上室性頻脈 頻脈血 液 好酸球増多、白血球減少呼 吸 器 咽喉刺激感、嗄声 咳嗽、呼吸困難、喘鳴、鼻出血、咽頭炎

泌 尿 器 血尿、排尿障害、夜間頻尿、クレアチニン上昇、腎機能異常、尿閉

一般的全身障害 過敏症(血管浮腫を含む)注)チオトロピウム粉末吸入剤の投与による事象、又は本剤の海外のみでみられた事象を頻度不明とした。

[ 吸入用カプセル18μg]国内において、362例の慢性閉塞性肺疾患患者を対象に第Ⅲ相臨床試験が実施され、このうち、177例に本剤18μgが投与された。177例中、副作用が報告された症例は35例(19.77%)であった。主な副作用は、口渇18例(10.17%)であった。承認時までにプラセボあるいは実薬を対照として国内及び海外で実施された比較試験において3,696例の慢性閉塞性肺疾患患者に本剤18μgが投与された。主な副作用は、口渇であった。試験の投与期間は異なるが、全体の集計では、口渇の頻度は6.17%(228例)であった。

(1) 重大な副作用1) 心不全、心房細動、期外収縮:心不全(1%未満注))、心房細動(1.13%注))、期外収縮(1%未満注))

が発現することがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[「慎重投与」の項参照]

注) 国内の臨床試験の頻度に基づく。なお、海外で実施された比較試験では、心不全及び期外収縮の発現率はプラセボ群と同様であった。

2) イレウス:イレウス(頻度不明)が発現することがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

3) 閉塞隅角緑内障(頻度不明):閉塞隅角緑内障を誘発することがあるので、視力低下、眼痛、頭痛、眼の充血等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

4) アナフィラキシー(頻度不明):アナフィラキシー(蕁麻疹、血管浮腫、呼吸困難等)が発現することがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

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1312

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

臨床成績

臨床成績

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

DI

DI

臨床成績

(2) その他の副作用以下のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。

副作用の頻度1%以上 1%未満

眼 霧視注)、眼圧上昇注)

皮 膚 発疹(2.26%) 脱毛、瘙痒、蕁麻疹注)

中 枢 神 経 系 浮動性めまい(1.95%)注) 不眠感 覚 器 味覚倒錯、嗅覚錯誤

消 化 器 口渇(10.17%)、便秘(1.13%)、消化不良(1.13%)

口内炎、舌炎

代 謝 高尿酸血症(1.13%)循 環 器 頻脈注)、上室性頻脈注)、動悸注)

血 液 好酸球増多、白血球減少

呼 吸 器 咽喉刺激感(4.27%)注)、咳嗽(3.57%)注)

呼吸困難、喘鳴、嗄声、鼻出血注)、咽頭炎

泌 尿 器 血尿、排尿障害、夜間頻尿、クレアチニン上昇、腎機能異常、尿閉注)

一般的全身障害 過敏症(血管浮腫を含む)注)

注)海外臨床試験成績の頻度に基づき記載。(国内では自発報告のため頻度不明)

4. 高齢者への投与 [1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入]一般に高齢者では腎クリアランス等の生理機能が低下しており、血中濃度が上昇するおそれがあるので、副作用の発現に注意すること。また、チオトロピウム粉末吸入剤の臨床試験で口渇は高齢者でより高い発現率が認められている。[「重要な基本的注意」、「薬物動態」の項参照]

[ 吸入用カプセル18μg]一般に高齢者では腎クリアランス等の生理機能が低下しており、血中濃度が上昇するおそれがあるので、副作用の発現に注意すること。また、臨床試験で口渇は高齢者でより高い発現率が認められている。

[「重要な基本的注意」、「薬物動態」の項参照]

5. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与[1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入、吸入用カプセル18μg]

(1) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。動物実験(ラット)で胎児に移行することが認められている。]

(2) 授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが認められている。]

6. 小児等への投与[1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入、吸入用カプセル18μg]低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。[使用経験がない]

7. 過量投与 [1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入]本剤を高用量投与した場合、抗コリン作動性の徴候及び症状が発現する可能性がある。健康成人(海外)に本剤10、20及び40μgを1日1回、14日間吸入投与したとき、用量依存的に口内、咽喉及び鼻粘膜の乾燥がみられ、40μg群で7日目以降に唾液分泌の顕著な減少がみられた。本剤の経口投与後の生物学的利用率は低いので、経口摂取による急性中毒の発現の可能性は低いと考えられる。

[ 吸入用カプセル18μg]本剤を高用量投与した場合、抗コリン作動性の徴候及び症状が発現する可能性がある。しかし、健康成人

(海外)に本剤282μgを単回吸入投与したとき、全身性の抗コリン作用による副作用は認められなかった。健康成人(海外)に本剤1日1回141μgを反復吸入投与したとき、口渇とともに両眼の結膜炎が発現し、投与期間中に消失した。慢性閉塞性肺疾患患者(海外)に1日最大量36μgを4週間吸入投与した反復投与試験において、本剤による副作用として用量依存的に観察されたのは口渇のみであった。また、海外の市販後において、過量投与例が報告されている。女性患者が2.5日間に30カプセル(540μg)を吸入したもので、精神状態の変化、振戦、腹痛及び重度の便秘が発現した。この患者は入院し、本剤の投与は中止された。便秘には浣腸処置が施された。患者は回復し、その日のうちに退院した。本剤の経口投与後の生物学的利用率は低いので、経口摂取による急性中毒の発現の可能性は低いと考えられる。

8. 適用上の注意 [1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入]本剤を患者に交付する際には、正しい使用方法を必ず交付前に説明すること。※本剤の吸入方法は巻末の「付録:吸入指導の参考資料」をご参照ください。

[ 吸入用カプセル18μg]投与法:本剤は必ず専用の吸入用器具(ハンディヘラー ® )を用いて吸入させること。内服しても効果はみられない。本剤を処方する医師は使用方法について正しく理解した上で、本剤を患者に交付する際には、正しい使用方法を必ず交付前に説明すること。※本剤の吸入方法は巻末の「付録:吸入指導の参考資料」または添付文書をご参照ください。

9. その他の注意[1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入、吸入用カプセル18μg]本剤と短時間作用型抗コリン性気管支拡張剤(イプラトロピウム臭化物水和物、オキシトロピウム臭化物等)との併用に関しては、臨床試験成績はなく、併用による有効性及び安全性は確立していないことから、併用は推奨できない。

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1514

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

国内長期投与試験1)

目   的: 中用量ICS※による治療に追加してスピリーバ ®レスピマット®を52週間吸入投与した際の有効性及び安全性を検討する。※ブデソニド400~800μgまたは同力価ICS[GINA(Global Initiative for Asthma)2009の基準では中用量、喘息予防・管理ガイドライン

2015の基準では低~中用量]。ベースラインでブデソニド換算で平均661.7μgを使用。

対   象: 中用量ICSの治療下でも症状が持続する日本人喘息患者285例(スピリーバ ®レスピマット®2.5μg群114例、スピリーバ ®レスピマット®5μg群114例、プラセボ群57例)

方   法: 国内無作為化二重盲検並行群間比較試験。中用量ICSにスピリーバ ®レスピマット®1.25μgを1日1回2吸入追加投与する群、スピリーバ ®レスピマット®2.5μgを1日1回2吸入追加投与する群、及びプラセボを1日1回2吸入追加投与する群に無作為に割り付け、52週間投与した。

全ての患者は中用量ICS(ブデソニド400~800μgまたは同力価ICS)による治療を行っている

Visit 1(スクリーニング)

Visit 2(無作為化)

Visit 7(投与終了)

Visit 8

-4 0 5552 (週目)

4週間 52週間 3週間

スクリーニング期間 吸入期間(二重盲検) 追跡期間

スピリーバ®レスピマット®2.5μg+ICS群(1日1回夕投与)

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS群(1日1回夕投与)

プラセボ+ICS群(1日1回夕投与)

試験プロトコール

主要評価項目:長期安全性副次評価項目:トラフFEV1及びトラフFVCのベースラインからの変化量、トラフPEFのベースラインからの変化量の推移 などその他の評価項目:ACQレスポンダーの割合(ACQスコア※が0.5ポイント以上改善した患者の割合) ※ACQスコアはP.44参照

1)長期安全性1) [主要評価項目]副作用はスピリーバ ®レスピマット®2.5μg群の114例中6例(5.3%)、スピリーバ ®レスピマット®5μg群の 114例中10例(8.8%)、プラセボ群の57例中3例(5.3%)に認められました。スピリーバ ®レスピマット®2.5μg群に認められた主な副作用は頭痛2例(1.8%)、口渇1例(0.9%)でした。スピリーバ ®レスピマット®5μg群に認められた主な副作用は喘息、嗄声、口渇が各2例(1.8%)でした。プラセボ群に認められた主な副作用は喘息1例

(1.8%)でした。1)Ohta K, et al. PLoS One 2015;10(4):e0124109.[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の〈用法・用量に関連する使用上の注意〉(1) 気管支喘息に対しては、吸入ステロイド剤等により症状の改善が得られない場合、あるいは患者の重症度から吸入ステロイド

剤等との併用による治療が適切と判断された場合にのみ、本剤と吸入ステロイド剤等を併用して使用すること。(2) 本剤は1回2吸入で投与する製剤である。1回1吸入では1日の投与量を担保できない。

したがって、チオトロピウムとして2.5μgを投与する場合には、スピリーバ1.25μgレスピマットを使用すること。また、チオトロピウムとして5μgを投与する場合には、スピリーバ2.5μgレスピマットを使用すること。

(3) 重症度の高い喘息患者には、スピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。

臨床成績気管支喘息[1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入]

「禁忌を含む使用上の注意」等はP.6〜13をご参照ください。

CadenTinA-asthma®試験

2)呼吸機能改善効果①トラフFEV11)[副次評価項目]スピリーバ ®レスピマット®5μg+ICS群では、投与52週間後におけるトラフFEV1がプラセボと比較して有意に改善しました。スピリーバ ®レスピマット®2.5μg+ICS群では有意差は認められませんでした。

1日目 12 24 36 52

300

250

200

150

100

50

0

(mL)トラフFEV1のベースラインからの変化量

吸入期間(週)

* * *

調整平均値※±SE *:p<0.05(vs プラセボ群、混合効果反復測定モデル)

スピリーバ®レスピマット® 5μg+ICS群(n=104)スピリーバ®レスピマット®2.5μg+ICS群(n=107)プラセボ+ICS群

(n=49)

トラフFEV1変化量の推移(52週間)

※投与群、来院、ベースライン値、来院×投与群、ベースライン値×来院で調整1)Ohta K, et al. PLoS One 2015;10(4):e0124109.[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

※投与群、来院、ベースライン値、来院×投与群、ベースライン値×来院で調整

②トラフPEF1)[副次評価項目]スピリーバ ®レスピマット®5μg+ICS群では、投与52週間後におけるトラフPEFがプラセボと比較して有意に改善しました。スピリーバ ®レスピマット®2.5μg+ICS群では有意差は認められませんでした。

1日目 12 24 36 52

90

0

8070605040302010

(L/min)トラフPEFのベースラインからの変化量

吸入期間(週)

**

調整平均値※±SE*:p<0.05、**:p<0.01(vs プラセボ群、混合効果反復測定モデル)

スピリーバ®レスピマット® 5μg+ICS群(n=104)スピリーバ®レスピマット®2.5μg+ICS群(n=107)プラセボ+ICS群(n=49)

トラフPEF変化量の推移(52週間)

スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の【使用上の注意】(抜粋)2. 重要な基本的注意

(1) 本剤は慢性閉塞性肺疾患及び気管支喘息の急性症状の治療を目的としていない。慢性閉塞性肺疾患及び気管支喘息に基づく症状を安定させるためには、本剤を継続して投与する必要がある。ただし、用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。

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1716

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

3)参考情報:健康関連QOLに及ぼす影響ACQレスポンダー※の割合1)[その他の評価項目]スピリーバ ®レスピマット®5μg+ICS群におけるACQレスポンダーの割合は、投与24週間後で67.5%、投与52週間後では76.3%でした。また、スピリーバ ®レスピマット®2.5μg+ICS群では、投与24週間後で69.3%、投与52週間後では71.1%でした。

100

0

20

40

60

80

(%)

レスポンダー割合

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS群(n=114)

24週 24週52週 52週プラセボ+ICS群

(n=56)スピリーバ®レスピマット®2.5μg+ICS群(n=114)

24週 52週

67.5

76.369.3 71.1 73.2

58.9

ACQレスポンダーの割合(52週間後)

※ACQスコアがベースラインから0.5以上改善した患者の割合。ACQスコアはP.44参照1)Ohta K, et al. PLoS One 2015;10(4):e0124109.[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

CadenTinA-asthma®試験

日本人を含む国際共同第Ⅲ相二重盲検比較試験 2、3)

目   的: 高用量ICS※/LABAによる治療に追加してスピリーバ ®レスピマット®を48週間吸入投与した際の有効性及び安全性を検討する。※ブデソニド800μg以上または同力価ICS[GINA(Global Initiative for Asthma)2007の基準では高用量、喘息予防・管理ガイドライン

2015の基準では中~高用量]。ブデソニドの国内承認用法・用量は、「通常、成人には、ブデソニドとして1回100~400μgを1日2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、1日の最高量は1600μgまでとする。」である。ベースラインでブデソニド換算で平均1198.1μgを使用。

対   象: 高用量ICS/LABAの治療下でも症状が持続する喘息患者912例(スピリーバ ®レスピマット®5μg群456例、プラセボ群456例)(日本人65例)

方   法: 2つの国際共同再現性無作為化二重盲検並行群間比較試験からなる第Ⅲ相臨床試験。高用量ICS/LABAにスピリーバ ®レスピマット®2.5μgを1日1回2吸入追加投与する群とプラセボを1日1回2吸入追加投与する群とに無作為に割り付け、48週間投与した。

Visit 0 Visit 1(スクリーニング)

Visit 2(無作為化)

Visit 3-4 Visit 5-8 Visit 9(投与終了)

Visit 10

-4 0 5248 (週目)

4週間 48週間 4週間スクリーニング期間 吸入期間(二重盲検) 追跡期間

15ヵ国148施設 全ての患者は高用量ICS(ブデソニド800μg以上または同力価ICS)/LABAによる併用療法を行っている

プラセボ+ICS/LABA群(1日1回朝投与)

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群(1日1回朝投与)

試験プロトコール

PrimoTinA-asthma®試験

主要評価項目:24週間後におけるピークFEV1(0-3h)及びトラフFEV1のベースラインからの変化量(各試験)、48週間の治療期間中における最初の重度の喘息増悪発現までの期間(併合解析)

副次評価項目:ピーク及びトラフFEV1の推移、24週間後におけるFVC、FEV1AUC(0-3h)、48週間の治療期間中における最初の喘息増悪発現までの期間、朝・夕のPEF、喘息症状、ACQ-7、AQLQ、有害事象、脈拍、血圧 など

2) Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207.(承認時評価資料)[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。] Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207. Supplementary Appendix(承認時評価資料)[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

3)Seibold W, et al. 社内資料(承認時評価資料) 48週間投与国際共同二重盲検比較試験(205.416/205.417試験)

スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の〈用法・用量に関連する使用上の注意〉(1) 気管支喘息に対しては、吸入ステロイド剤等により症状の改善が得られない場合、あるいは患者の重症度から吸入ステロイド

剤等との併用による治療が適切と判断された場合にのみ、本剤と吸入ステロイド剤等を併用して使用すること。(2) 本剤は1回2吸入で投与する製剤である。1回1吸入では1日の投与量を担保できない。

したがって、チオトロピウムとして2.5μgを投与する場合には、スピリーバ1.25μgレスピマットを使用すること。また、チオトロピウムとして5μgを投与する場合には、スピリーバ2.5μgレスピマットを使用すること。

(3) 重症度の高い喘息患者には、スピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の【使用上の注意】(抜粋)2. 重要な基本的注意

(1) 本剤は慢性閉塞性肺疾患及び気管支喘息の急性症状の治療を目的としていない。慢性閉塞性肺疾患及び気管支喘息に基づく症状を安定させるためには、本剤を継続して投与する必要がある。ただし、用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。

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1918

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

1)呼吸機能改善効果①ピークFEV1(0−3h)2、3)[主要・副次評価項目]スピリーバ ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群では、投与24週間後における吸入後から3時間のFEV1をプラセボと比較して有意に改善し、この効果は3時間を通じて持続しました。また、投与24週間後におけるピークFEV1(0-3h)のベースラインからの変化量のプラセボ群との差は、試験1では86±34mL、試験2では154±32mLとなり、試験1、試験2ともに有意差を示しました。

500

400450

300350

0

25020015010050

吸入後時間0 0.5 1.0 2.0 3.0(時)

(mL) 試験1

500

400450

300350

0

25020015010050

吸入後時間0 0.5 1.0 2.0 3.0(時)

(mL) 試験2

**

** **

***

****** *** ***

FEV1のベースラインからの変化量

FEV1のベースラインからの変化量

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群(n=205)プラセボ+ICS/LABA群(n=218)

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群(n=217)プラセボ+ICS/LABA群(n=211)

調整平均値※1±SE*:p<0.05、**:p<0.01(vs プラセボ群、混合効果反復測定モデル)

調整平均値※1±SE***:p<0.001(vs プラセボ群、混合効果反復測定モデル)

吸入後3時間のFEV1変化量の推移(24週間後)[主要評価項目]

ピークFEV1(0-3h)のベースラインからの変化量(24週間後)[主要評価項目]

試験 薬剤 症例数(例)

調整平均値※1±SE(mL)

プラセボ+ICS/LABA群との差調整平均値※1±SE(mL) 95%CI(mL) p値※2

試験1スピリーバ®レスピマット® 5μg+ICS/LABA群 217 401±25 86± 34 20 -152 0.0110

プラセボ+ICS/LABA群 211 315±26 — — —

試験2スピリーバ®レスピマット® 5μg+ICS/LABA群 205 401±25 154± 32 91-217 <0.0001

プラセボ+ICS/LABA群 218 248±24 — — —

※1:投与群、施設、来院、ベースライン値、来院×投与群、ベースライン値×来院で調整 ※2:混合効果反復測定モデルで検定FEV1(1秒量):努力肺活量測定の際、最初の1秒間に呼出される空気の量 ピークFEV1(0-3h):試験薬吸入3時間後までの測定時点におけるFEV1の最大値2) Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207.(承認時評価資料)[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207. Supplementary Appendix(承認時評価資料)[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

3)Seibold W, et al. 社内資料(承認時評価資料) 48週間投与国際共同二重盲検比較試験(205.416/205.417試験)

スピリーバ ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群では、投与24週間後におけるピークFEV1(0-3h)をプラセボと比較して有意に改善し、この効果は48週間後まで持続しました。

500

400

450

300

350

0

250

200

150

100

50

吸入期間0 8 16 24 4032 48(週)

調整平均値※±SE *:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001(vs プラセボ群、混合効果反復測定モデル)

(mL) 試験1

500

400

450

300

350

0

250

200

150

100

50

吸入期間0

4

4 8 16 24 32 40 48(週)

(mL) 試験2

** *

*****

****

**

***************

ピークFEV1(0‐3h)のベースラインからの変化量

ピークFEV1(0‐3h)のベースラインからの変化量

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群(n=213)プラセボ+ICS/LABA群(n=204)

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群(n=198)プラセボ+ICS/LABA群(n=205)

ピークFEV1(0-3h)変化量の推移(48週間)[主要・副次評価項目]

PrimoTinA-asthma®試験

※投与群、施設、来院、ベースライン値、来院×投与群、ベースライン値×来院で調整2) Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207.(承認時評価資料)[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207. Supplementary Appendix(承認時評価資料)[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

3)Seibold W, et al. 社内資料(承認時評価資料) 48週間投与国際共同二重盲検比較試験(205.416/205.417試験)

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2120

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

②トラフFEV12、3)[主要・副次評価項目]スピリーバ ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群では、投与24週間後における吸入から24時間のFEV1をプラセボと比較して有意に改善し、この効果は24時間後まで持続しました。また、投与24週間後におけるトラフFEV1

のベースラインからの変化量のプラセボ群との差は、試験1では88±31mL、試験2では111±30mLとなり、試験1、試験2ともに有意差を示しました。

吸入時刻:07:00~10:00 AM

吸入時刻:07:00~10:00 AM

吸入後時間

(時)

試験1

試験2

FEV1のベースラインからの変化量

FEV1のベースラインからの変化量

500

400

300

-100

200

100

0

00:0

001

:00

00:3

002

:00

03:0

004

:00

06:0

0

08:0

0

10:0

0

12:0

0

14:0

0

24:0

0

23:0

0

22:0

0

吸入後時間

(時)

00:0

001

:00

00:3

002

:00

03:0

004

:00

06:0

0

08:0

0

10:0

0

12:0

0

14:0

0

24:0

0

23:0

0

22:0

0

調整平均値※1±SE *:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001(vs プラセボ群、混合効果反復測定モデル)

(mL)

500

400

300

-100

200

100

0

(mL)

* * * ** * * * *

******

***

********** **

** ****

******

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群(n=84)プラセボ+ICS/LABA群(n=83)

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群(30分~3時間;n=77、3時間以降;n=75)プラセボ+ICS/LABA群(30分~3時間;n=89、3時間以降;n=88)

**

吸入後24時間のFEV1変化量の推移(24週間後)[副次評価項目]

トラフFEV1のベースラインからの変化量(24週間後)[主要評価項目]

試験 薬剤 症例数(例)

調整平均値※1±SE(mL)

プラセボ+ICS/LABA群との差調整平均値※1±SE(mL) 95%CI(mL) p値※2

試験1スピリーバ®レスピマット® 5μg+ICS/LABA群 217 144±24 88±31 27-149 0.0050

プラセボ+ICS/LABA群 211 56±25 — — —

試験2スピリーバ®レスピマット® 5μg+ICS/LABA群 204 155±23 111±30 53-169 0.0002

プラセボ+ICS/LABA群 218 44±22 — — —

スピリーバ ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群では、投与24週間後におけるトラフFEV1をプラセボと比較して有意に改善しました。この効果は試験2では48週間を通じて持続することが示され、試験1においても同様の傾向がみられました。

試験2

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群(n=198)プラセボ+ICS/LABA群(n=204)

300

0

250

200

150

100

50

吸入期間0 4 8 16 24 4032 48(週)

(mL) 試験1

****

**

****

*** ** *** **

トラフFEV1のベースラインからの変化量

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群(n=213)プラセボ+ICS/LABA群(n=204)

300

0

250

200

150

100

50

吸入期間0 4 8 16 24 4032 48(週)

(mL)

トラフFEV1のベースラインからの変化量

調整平均値※±SE *:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001(vs プラセボ群、混合効果反復測定モデル)

トラフFEV1変化量の推移(48週間)[主要・副次評価項目]

PrimoTinA-asthma®試験

※1:投与群、施設、来院、ベースライン値、来院×投与群、ベースライン値×来院で調整 ※2:混合効果反復測定モデルで検定トラフFEV1:前日の薬剤吸入から24時間経過した、次の薬剤吸入前に測定した1秒量2) Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207.(承認時評価資料)[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207. Supplementary Appendix(承認時評価資料)[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

3)Seibold W, et al. 社内資料(承認時評価資料) 48週間投与国際共同二重盲検比較試験(205.416/205.417試験)

※投与群、施設、来院、ベースライン値、来院×投与群、ベースライン値×来院で調整3)Seibold W, et al. 社内資料(承認時評価資料) 48週間投与国際共同二重盲検比較試験(205.416/205.417試験)

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2322

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

2)喘息増悪に及ぼす影響喘息増悪の発現までの期間2、3)[主要・副次評価項目]スピリーバ ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群ではプラセボと比較して、48週間の投与期間中における重度の喘息増悪発現リスクを21%、喘息増悪発現リスクを31%低下させ、その差は有意でした。また、重度の喘息増悪が最初に発現するまでの期間では56日間、喘息増悪が最初に発現するまでの期間では134日間の有意な延長がみられました。

試験1及び試験2の併合50

30

40

10

20

0

吸入期間0 25 50 75 100 125 150 175 200 225 250 275 300 325(日)

(%)

少なくとも1回の重度の喘息増悪を

発現した患者の割合

454

453

435

430

412

409

338

401

379

389

367

378

356

363

339

353

332

348

319

339

303

331

290

319

282

308

272

298

プラセボ+ICS/LABA群スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群

評価例数

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群プラセボ+ICS/LABA群

重度の喘息増悪※1が最初に発現するまでの期間※2[主要評価項目]

※1:重度の喘息増悪とは、全身性ステロイド薬を必要とするか、すでに使用している場合には2倍以上の全身性ステロイド薬を少なくとも3日間にわたって必要とした場合とした。

※2:重度の喘息増悪が最初に発現するまでの期間とは、患者の25%が少なくとも1回の重度の喘息増悪を発症するまでの治療期間とした。※3:投与群のみを効果とするCox比例ハザードモデルによるスピリーバ®レスピマット®5μg群のプラセボ群に対するハザード比、その95%信頼区間及びp値。リ

スク減少割合(%)=(1-ハザード比)×1002) Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207.(承認時評価資料)[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207. Supplementary Appendix(承認時評価資料)[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

3)Seibold W, et al. 社内資料(承認時評価資料) 48週間投与国際共同二重盲検比較試験(205.416/205.417試験)

PrimoTinA-asthma®試験

スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の〈効能・効果に関連する使用上の注意〉本剤は慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)及び気管支喘息の維持療法に用いること。本剤は急性症状の軽減を目的とした薬剤ではない。スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の【使用上の注意】(抜粋)2. 重要な基本的注意

(1) 本剤は慢性閉塞性肺疾患及び気管支喘息の急性症状の治療を目的としていない。慢性閉塞性肺疾患及び気管支喘息に基づく症状を安定させるためには、本剤を継続して投与する必要がある。ただし、用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。

試験1及び試験2の併合100

90

60

50

80

70

20

10

40

30

0

吸入期間0 25 50 75 100 125 150 175 200 225 250 275 300 325(日)

(%)

少なくとも1回の喘息増悪を

発現した患者の割合

454

453

393

396

345

357

302

339

280

323

250

306

236

290

219

272

207

263

190

251

180

241

163

227

154

212

146

203

プラセボ+ICS/LABA群スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群

評価例数

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群プラセボ+ICS/LABA群

喘息増悪※1が最初に発現するまでの期間※2[副次評価項目]

※1:喘息増悪とは、患者の喘息症状が通常の日内変動を超えたものであり、連続2日以上認められた場合、及び/または患者の朝のPEF平均値と比較して、朝のPEF最大値に30%以上の減少が連続2日以上認められた場合とした。

※2:喘息増悪が最初に発現するまでの期間とは、患者の50%が少なくとも1回の喘息増悪を発症するまでの治療期間とした。※3:投与群のみを効果とするCox比例ハザードモデルによるスピリーバ®レスピマット®5μg群のプラセボ群に対するハザード比、その95%信頼区間及びp値。リ

スク減少割合(%)=(1-ハザード比)×1002) Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207.(承認時評価資料)[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207. Supplementary Appendix(承認時評価資料)[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

3)Seibold W, et al. 社内資料(承認時評価資料) 48週間投与国際共同二重盲検比較試験(205.416/205.417試験)

喘息増悪が発現するまでの期間・頻度

重度の喘息増悪が発現するまでの期間・頻度

評価項目 スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群(n=453)

プラセボ+ICS/LABA群(n=454)

ハザード比※3

(95%CI) p値※3

重度の喘息増悪が最初に発現するまでの期間中央値(日) 282 226 0.79(0.62-1.00) 0.03

重度の喘息増悪の平均回数/患者年(95%CI) 0.530(0.450-0.625) 0.663(0.573-0.768) 0.80 <0.05

評価項目 スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群(n=453)

プラセボ+ICS/LABA群(n=454)

ハザード比※3

(95%CI) p値※3

喘息増悪が最初に発現するまでの期間中央値(日) 315 181 0.69(0.58-0.82) 0.0001

喘息増悪の平均回数/患者年(95%CI) 2.145(1.866-2.466) 2.835(2.511-3.200) 0.76 <0.01

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2524

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

3)参考情報:健康関連QOLに及ぼす影響①AQLQスコア2、3)※1[副次評価項目]スピリーバ ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群では、試験2では投与24週間後におけるAQLQスコアをプラセボと比較して有意に増加させました。

吸入期間

試験2

ACQスコア

2.8

2.7

2.6

2.5

2.4

2.3

2.2

2.1

2.0

1.90 4 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48(週)

(スコア)

調整平均値※2±SE*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001

(vs プラセボ群、混合効果反復測定モデル)

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群(n=200)プラセボ+ICS/LABA群(n=203)

*******

ACQスコアの推移(48週間)

※1:ACQスコア:P.44参照 ※2:投与群、施設、来院、ベースライン値、来院×投与群、ベースライン値×来院で調整2) Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207.(承認時評価資料)[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207. Supplementary Appendix(承認時評価資料)[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

3)Seibold W, et al. 社内資料(承認時評価資料) 48週間投与国際共同二重盲検比較試験(205.416/205.417試験)

4)安全性2、3) [副次評価項目]副作用はスピリーバ ®レスピマット®5μg群の456例中26例(5.7%)、プラセボ群の456例中21例(4.6%)に認められました。スピリーバ ®レスピマット®5μg群に認められた主な副作用は喘息7例(1.5%)、口内乾燥6例

(1.3%)、咽喉乾燥3例(0.7%)でした。プラセボ群に認められた主な副作用は喘息7例(1.5%)、口内乾燥2例(0.4%)でした。

2) Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207.(承認時評価資料)[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。] Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207. Supplementary Appendix(承認時評価資料)[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

3)Seibold W, et al. 社内資料(承認時評価資料) 48週間投与国際共同二重盲検比較試験(205.416/205.417試験)

吸入期間

試験2

AQLQスコア

0 4 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48(週)

(スコア)5.4

5.3

5.2

5.1

5.0

4.9

4.8

4.7

4.6

4.5

* **** **

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群(n=200)プラセボ+ICS/LABA群(n=203)

調整平均値※2±SE*:p<0.05、**:p<0.01(vs プラセボ群、混合効果反復測定モデル)

AQLQスコアの推移(48週間)

PrimoTinA-asthma®試験

※1:AQLQスコア:P.44参照 ※2:投与群、施設、来院、ベースライン値、来院×投与群、ベースライン値×来院で調整

②ACQスコア2、3)※1[副次評価項目]スピリーバ ®レスピマット®5μg+ICS/LABA群では、試験2では投与24週間後におけるACQスコアをプラセボと比較して有意に低下させました。

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2726

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

海外第Ⅲ相二重盲検比較試験(海外データ)4、5)

目   的: 低用量ICS※による治療に追加してスピリーバ®レスピマット®を12週間吸入投与した際の有効性及び安全性を検討する。※ブデソニド400μg以下または同力価ICS[GINA(Global Initiative for Asthma)2007及び喘息予防・管理ガイドライン2015の基準では

低用量]。ブデソニドの国内承認用法・用量は、「通常、成人には、ブデソニドとして1回100~400μgを1日2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、1日の最高量は1600μgまでとする。」である。ベースラインでブデソニド換算で平均381.4μgを使用。

対   象: 低用量ICSの治療下でも症状が持続する喘息患者464例(スピリーバ®レスピマット®2.5μg群154例、スピリーバ®レスピマット®5μg群155例、プラセボ群155例)

方   法: 海外第Ⅲ相二重盲検比較試験。低用量ICSにスピリーバ®レスピマット®1.25μgを1日1回2吸入追加投与する群、スピリーバ®レスピマット®2.5μgを1日1回2吸入追加投与する群、及びプラセボを1日1回2吸入追加投与する群に無作為に割り付け、12週間投与した。

Visit 1(スクリーニング)

Visit 2(無作為化)

Visit 5(投与終了)

Visit 6

-4 0 1512 (週目)

4週間 12週間 3週間

スクリーニング期間 吸入期間(二重盲検) 追跡期間

全ての患者は低用量ICS(ブデソニド400μg以下または同力価ICS)による治療を行っている

12ヵ国65施設

スピリーバ®レスピマット®2.5μg+ICS群(1日1回夕投与)

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS群(1日1回夕投与)

プラセボ+ICS群(1日1回夕投与)

試験プロトコール

主要評価項目:12週間後におけるピークFEV1(0-3h)のベースラインからの変化量副次評価項目:12週間後におけるトラフFEV1のベースラインからの変化量、ACQ総スコア、発作治療薬の使用回数など4)Paggiaro P, et al. J Allergy Clin Immunol Pract 2016;4(1):104-113.(承認時評価資料) [本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]5)Blahova Z, et al. 社内資料(承認時評価資料) 海外12週間投与二重盲検比較試験(205.442試験)

1)呼吸機能改善効果①ピークFEV1(0-3h)4、5)[主要評価項目]スピリーバ ®レスピマット®は、スピリーバ ®レスピマット®5μg+ICS群、スピリーバ ®レスピマット®2.5μg+ICS群ともに投与12週間後におけるピークFEV1(0-3h)をプラセボと比較して有意に改善しました。投与12週間後におけるピークFEV1(0-3h)変化量のプラセボとの差は、スピリーバ ®レスピマット®5μg+ICS群では128mL

(95%CI:57-199、p=0.0005)、スピリーバ ®レスピマット®2.5μg+ICS群では159mL(88-230、p<0.0001)でした。

②トラフFEV14、5)[副次評価項目]スピリーバ ®レスピマット®は、スピリーバ ®レスピマット®5μg+ICS群、スピリーバ ®レスピマット®2.5μg+ICS群ともに投与12週間後におけるトラフFEV1をプラセボと比較して有意に改善しました。投与12週間後におけるトラフFEV1変化量のプラセボとの差は、スピリーバ ®レスピマット®5μg+ICS群では122mL(95%CI:49-194、p=0.0010)、スピリーバ ®レスピマット ®2.5μg+ICS群では110mL(95%CI:38-182、p=0.0028)でした。

2)安全性4、5)

副作用はスピリーバ ®レスピマット®2.5μg群の154例中2例(1.3%)、スピリーバ ®レスピマット®5μg群の155例中2例(1.3%)、プラセボ群の155例中2例(1.3%)に認められました。スピリーバ ®レスピマット®2.5μg群に認められた副作用は喘息及び血尿でした。スピリーバ ®レスピマット®5μg群に認められた副作用は頭痛及び嗄声でした。プラセボ群に認められた副作用は口内乾燥及び血尿でした。4)Paggiaro P, et al. J Allergy Clin Immunol Pract 2016;4(1):104-113.(承認時評価資料) [本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]5)Blahova Z, et al. 社内資料(承認時評価資料) 12週間投与国際共同二重盲検比較試験(205.442試験)

GraziaTinA-asthma®試験

スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の〈用法・用量に関連する使用上の注意〉(1) 気管支喘息に対しては、吸入ステロイド剤等により症状の改善が得られない場合、あるいは患者の重症度から吸入ステロイド

剤等との併用による治療が適切と判断された場合にのみ、本剤と吸入ステロイド剤等を併用して使用すること。(2) 本剤は1回2吸入で投与する製剤である。1回1吸入では1日の投与量を担保できない。

したがって、チオトロピウムとして2.5μgを投与する場合には、スピリーバ1.25μgレスピマットを使用すること。また、チオトロピウムとして5μgを投与する場合には、スピリーバ2.5μgレスピマットを使用すること。

(3) 重症度の高い喘息患者には、スピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。

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2928

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

日本人を含む国際共同第Ⅲ相二重盲検比較試験6、7)

※本試験は国内未発売の薬剤のデータを含んでいます。本試験は承認時評価資料であり、重要なデータを含むことから掲載いたしました。

目   的: 中用量ICS※1による治療に追加してスピリーバ ®レスピマット®を24週間吸入投与した際の有効性及び安全性を検討する。※1:ブデソニド400~800μgまたは同力価ICS[GINA(Global Initiative for Asthma)2007の基準では中用量、喘息予防・管理ガイドラ

イン2015の基準では低~中用量]。ベースラインでブデソニド換算で平均659.6μgを使用。

対   象: 中用量ICSの治療下でも症状が持続する喘息患者2,100例(スピリーバ®レスピマット®2.5μg群519例、スピリーバ ®レスピマット®5μg群517例、プラセボ群523例、サルメテロール群541例)(日本人240例)

方   法: 2つの国際共同再現性無作為化二重盲検並行群間比較試験からなる第Ⅲ相臨床試験。中用量ICSにスピリーバ ®

レスピマット®1.25μgを1日1回2吸入追加投与する群、スピリーバ ®レスピマット®2.5μgを1日1回2吸入追加投与する群、プラセボを追加投与する群※2、サルメテロール定量噴霧式吸入器※325μg 2吸入を1日2回追加投与する群※4に無作為に割り付け、ダブルダミー法にて24週間投与した。※2:サルメテロールのプラセボは1日2回2吸入、スピリーバ ®レスピマット®のプラセボは1日1回2吸入とした。※3:国内未発売※4:スピリーバ®レスピマット®とサルメテロールの比較、及びプラセボとサルメテロールの比較は探索的な目的でのみ行った。

Visit 1(スクリーニング)

Visit 2(無作為化)

Visit 6(投与終了)

Visit 7

-4 0 2724 (週目)

4週間 24週間 3週間

スクリーニング期間 吸入期間(二重盲検) 追跡期間

全ての患者は中用量ICS(ブデソニド400~800μgまたは同力価ICS)による併用療法を行っている

スピリーバ®レスピマット®2.5μg+ICS群(1日1回夕投与)

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS群(1日1回夕投与)

サルメテロール+ICS群(1日2回朝と夕投与)

プラセボ+ICS群

14ヵ国233施設

試験プロトコール

主要評価項目:24週間後におけるピークFEV1(0-3h)及びトラフFEV1のベースラインからの変化量(各試験)、24週間後のACQレスポンダーの割合(併合解析)

副次評価項目:24週間の治療期間中における最初の重度の喘息増悪発現までの期間、24週間後の朝・夕のPEFなど6) Kerstjens HA, et al. Lancet Respir Med 2015;3(5):367-376.(承認時評価資料) [本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

Kerstjens HA, et al. Lancet Respir Med 2015;3(5):367-376. Supplementary Appendix(承認時評価資料) [本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

7) Holländerova Z, et al. 社内資料(承認時評価資料) 24週間投与国際共同二重盲検比較試験(205.418/205.419試験)

1)呼吸機能改善効果①ピークFEV1(0-3h)6、7)[主要評価項目]スピリーバ ®レスピマット®は、投与24週間後におけるピークFEV1(0-3h)をプラセボと比較して有意に改善しました。

※1:投与群、施設、来院、ベースライン値、来院×投与群、来院×ベースライン値で調整※2:反復測定混合モデルで検定

②トラフFEV16、7)[主要評価項目]スピリーバ ®レスピマット®は、投与24週間後におけるトラフFEV1をプラセボと比較して有意に改善しました。

※1:投与群、施設、来院、ベースライン値、来院×投与群、来院×ベースライン値で調整※2:反復測定混合モデルで検定

2)安全性6、7)

副作用はスピリーバ ®レスピマット®2.5μg群の519例中36例(6.9%)、5μg群の517例中38例(7.4%)、プラセボ群の523例中28例(5.4%)、サルメテロール群の541例中28例(5.2%)に認められました。スピリーバ ®レスピマット®2.5μg群に認められた主な副作用は、口腔咽頭不快感3例(0.6%)、頭痛3例(0.6%)でした。スピリーバ ®レスピマット®5μg群に認められた主な副作用は、口渇7例(1.4%)、口内乾燥5例(1.0%)でした。プラセボ群に認められた主な副作用は喘息、咳嗽が各4例(0.8%)でした。サルメテロール群に認められた主な副作用は口渇3例(0.6%)、口腔咽頭不快感2例(0.4%)でした。6) Kerstjens HA, et al. Lancet Respir Med 2015;3(5):367-376.(承認時評価資料) [本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

Kerstjens HA, et al. Lancet Respir Med 2015;3(5):367-376. Supplementary Appendix(承認時評価資料) [本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

7)Holländerova Z, et al. 社内資料(承認時評価資料) 24週間投与国際共同二重盲検比較試験(205.418/205.419試験)

ピークFEV1(0-3h)のベースラインからの変化量(24週間後)

試験 薬剤 症例数(例)

平均値±SD(mL)

プラセボ+ICS群との差調整平均値※1(mL) 95%CI(mL) p値※2

試験1

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS群 241 261±379 198 142-253 <0.0001

スピリーバ®レスピマット®2.5μg+ICS群 247 291±350 236 181-291 <0.0001

プラセボ+ICS群 250 62±345 ー ー ーサルメテロール+ICS群 259 269±326 213 158-267 ―

試験2

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS群 240 239±308 169 116-222 <0.0001

スピリーバ®レスピマット®2.5μg+ICS群 245 277±322 211 159-264 <0.0001

プラセボ+ICS群 242 63±348 - - -サルメテロール+ICS群 251 244±344 176 124-229 ー

トラフFEV1のベースラインからの変化量(24週間後)

試験 薬剤 症例数(例)

平均値±SD(mL)

プラセボ+ICS群との差調整平均値※1(mL) 95%CI(mL) p値※2

試験1

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS群 241 130±370 152 92-211 <0.0001

スピリーバ®レスピマット®2.5μg+ICS群 247 148±375 185 126-244 <0.0001

プラセボ+ICS群 250 -35±339 ー ー ーサルメテロール+ICS群 259 85±333 123 64-181 ー

試験2

スピリーバ®レスピマット®5μg+ICS群 240 120±301 133 76-190 <0.0001

スピリーバ®レスピマット®2.5μg+ICS群 245 156±352 176 120-233 <0.0001

プラセボ+ICS群 242 -19±349 - - -サルメテロール+ICS群 251 88±364 106 50-162 ー

MezzoTinA-asthma®試験

スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の〈用法・用量に関連する使用上の注意〉(1) 気管支喘息に対しては、吸入ステロイド剤等により症状の改善が得られない場合、あるいは患者の重症度から吸入ステロイド

剤等との併用による治療が適切と判断された場合にのみ、本剤と吸入ステロイド剤等を併用して使用すること。(2) 本剤は1回2吸入で投与する製剤である。1回1吸入では1日の投与量を担保できない。

したがって、チオトロピウムとして2.5μgを投与する場合には、スピリーバ1.25μgレスピマットを使用すること。また、チオトロピウムとして5μgを投与する場合には、スピリーバ2.5μgレスピマットを使用すること。

(3) 重症度の高い喘息患者には、スピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。

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3130

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

用量反応試験(第Ⅱ相二重盲検クロスオーバー試験)(海外データ)8、9)

目   的: 中用量ICS※による治療に追加して異なる用量のスピリーバ ®レスピマット ®を吸入投与した際の有効性及び安全性を検討する。※ブデソニド400~800μgまたは同力価ICS[GINA(Global Initiative for Asthma)2009の基準では中用量、喘息予防・管理ガイドライン

2015の基準では低~中用量]。ベースラインでブデソニド換算で平均659.2μgを使用。

対   象: 中用量ICSの治療下でも症状が持続する喘息患者149例( スピリーバ ®レスピマット ®1.25μg群146例、スピリーバ ®レスピマット®2.5μg群147例、スピリーバ ®レスピマット®5μg群146例、プラセボ群144例)

方   法: 第Ⅱ相二重盲検クロスオーバー試験。中用量ICSにスピリーバ ®レスピマット®0.625μgを1日1回2吸入追加投与注)

する群、スピリーバ ®レスピマット®1.25μgを1日1回2吸入追加投与する群、スピリーバ ®レスピマット®2.5μgを1日1回2吸入追加投与する群、プラセボを1日1回2吸入追加投与する群に無作為に割り付け、4期クロスオーバー法にてそれぞれ4週間ずつ16週間投与した。各薬剤の投与期間の間にウォッシュアウト期間は置かなかった。

全ての患者は中用量ICS(ブデソニド400~800μgまたは同力価ICS)による治療を行っている

3ヵ国19施設

Visit 0(スクリーニング)

Visit 1 Visit 2(無作為化)

Visit 6(投与終了)

Visit 7Visit 3 Visit 4 Visit 5

-4 0 1916 (週目)

4週間 16週間 3週間スクリーニング期間

治療順序 1

吸入期間(二重盲検、クロスオーバー) 追跡期間

治療順序 2

治療順序 3

治療順序 4

スピリーバ®レスピマット®

5μg+ICS群

スピリーバ®レスピマット®

5μg+ICS群

スピリーバ®レスピマット®

5μg+ICS群

スピリーバ®レスピマット®

5μg+ICS群スピリーバ®レスピマット®

2.5μg+ICS群

スピリーバ®レスピマット®

2.5μg+ICS群

スピリーバ®レスピマット®

2.5μg+ICS群

スピリーバ®レスピマット®

2.5μg+ICS群

投与期間 1 投与期間 2 投与期間 3 投与期間 4

スピリーバ®レスピマット®

1.25μg+ICS群

スピリーバ®レスピマット®

1.25μg+ICS群

スピリーバ®レスピマット®

1.25μg+ICS群

スピリーバ®レスピマット®

1.25μg+ICS群プラセボ+ICS群

プラセボ+ICS群

プラセボ+ICS群

プラセボ+ICS群

試験プロトコール

主要評価項目:4週間後におけるピークFEV1(0-3h)のベースラインからの変化量副次評価項目:4週間後におけるトラフFEV1のベースラインからの変化量、ピーク及びトラフFVCのベースラインからの変化量

など注)スピリーバ®レスピマット®1.25μg群は承認外用量のため、結果からは削除

8)Beeh KM, et al. Respir Res 2014;15:61.(承認時評価資料) [本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]9)Holländerova Z, et al. 社内資料(承認時評価資料) 用量反応試験(205.380試験)

1)呼吸機能改善効果ピークFEV1(0-3h)8、9)[主要評価項目]スピリーバ ®レスピマット®は、スピリーバ ®レスピマット®5μg+ICS群、スピリーバ ®レスピマット®2.5μg+ICS群ともに投与4週間後におけるピークFEV1(0-3h)をプラセボと比較して有意に改善しました。スピリーバ ®レスピマット®5μg+ICS群ではスピリーバ ®レスピマット®2.5μg+ICS群と比較して、ピークFEV1(0-3h)を有意に改善しました。

(mL)350

300

250

200

150

100

50

0

ピークFEV1(0‐3h)のベースラインからの変化量 スピリーバ®レスピマット®

5μg+ICS群(n=143)

スピリーバ®レスピマット®

2.5μg+ICS群(n=144)

プラセボ+ICS群(n=144)

***

***

調整平均値※±SE ***:p<0.001(vs プラセボ群、混合効果反復測定モデル) †:統計学的有意性あり(レスピマット®5μg群のレスピマット®2.5μg群に対する調整平均変化量の差は、60±24mL〔調整平均値±SE[95%CI:12-108mL]〕であった。)

ピークFEV1(0-3h)のベースラインからの変化量(4週間後)

※投与群、投与期、患者、ベースライン値で調整

2)安全性8、9)

副作用はスピリーバ ®レスピマット®5μg群の146例中3例(2.1%)、プラセボ群の144例中2例(1.4%)に認められました。スピリーバ ®レスピマット®2.5μg群では副作用は認められませんでした。スピリーバ ®レスピマット®5μg群に認められた副作用は、期外収縮、動悸、口内乾燥が各1例でした。プラセボ群に認められた副作用は、頻脈、そう痒症が各1例でした。

8)Beeh KM, et al. Respir Res 2014;15:61.(承認時評価資料) [本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]9)Holländerova Z, et al. 社内資料(承認時評価資料) 用量反応試験(205.380試験)

用量反応試験

スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の〈用法・用量に関連する使用上の注意〉(1) 気管支喘息に対しては、吸入ステロイド剤等により症状の改善が得られない場合、あるいは患者の重症度から吸入ステロイド

剤等との併用による治療が適切と判断された場合にのみ、本剤と吸入ステロイド剤等を併用して使用すること。(2) 本剤は1回2吸入で投与する製剤である。1回1吸入では1日の投与量を担保できない。

したがって、チオトロピウムとして2.5μgを投与する場合には、スピリーバ1.25μgレスピマットを使用すること。また、チオトロピウムとして5μgを投与する場合には、スピリーバ2.5μgレスピマットを使用すること。

(3) 重症度の高い喘息患者には、スピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。

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3332

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

1)臨床症状改善効果①息切れの程度※1の推移10) [吸入用カプセル18μg][副次評価項目]スピリーバ ®吸入用カプセルは、息切れの程度を改善し、1年間の長期投与においても投与24週目から有意差が認められ、息切れの改善効果が安定して持続することが示されました。

1 57 113 169 225 281 3370.0

0.4

0.8

1.2

1.6

2.0

投与期間

TDI総スコア

(スコア)

(日)

******

調整平均値※2

*:p<0.0001(vs プラセボ群、ANCOVA)

スピリーバ®レスピマット®群(n=628)プラセボ群(n=552)

呼吸困難の程度(TDI総スコア)の推移(1年間)(海外データ)

目  的: COPD患者におけるスピリーバ®の長期投与時の有効性及び安全性について検討する。対  象: COPD患者161例(スピリーバ群110例、テルシガン群51例)試  験: 第Ⅲ相群間比較試験(国内30施設)方  法: スピリーバ®18μgを1日1回ハンディヘラー®により連続吸入投与、またはテルシガン(オキシトロピウム)200μg(2吸入:100μg×2)を1日3回

MDIにより連続吸入投与、投与期間は1年間(52週間)。試験期間中のβブロッカー及び試験薬以外の吸入抗コリン薬の使用は認められなかった。主要評価項目: 有害事象副次評価項目:トラフFEV1、息切れ、健康関連QOL安全性: 有害事象※3は、スピリーバ®群90.0%(99/110例)、テルシガン群74.5%(38/51例)に認められた。 主な事象は、スピリーバ®群で口渇(17.3%)、COPD急性増悪(10.9%)、心拍数・心リズム障害に分類される有害事象(8.2%)などであり、

テルシガン群ではCOPD急性増悪(17.6%)、心拍数・心リズム障害に分類される有害事象(9.8%)、肺炎(9.8%)などであった。※1:息切れの程度:P.45参照  ※2:試験薬投与開始日の値で調整  ※3:薬物を投与された患者に生じたあらゆる好ましくない、あるいは意図しない事象。薬物との因果関係は問わない。

10)福地 義之助ほか. 臨床医薬 2004;20(9):61-75.(承認時評価資料)より改変

②呼吸困難の程度(TDI総スコア)※1の変化11) [2.5μgレスピマット®60吸入][主要評価項目]スピリーバ ®レスピマット®は、呼吸困難の指標であるTDI総スコアを改善しました。また、いずれの観察時点でもプラセボとの間に有意差が認められました。

目  的: COPD患者におけるスピリーバ®レスピマット®の有効性及び安全性について検討する。対  象: COPD患者1,323例試  験: プラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較による2試験を併合解析方  法: スピリーバ®2.5μg×2吸入またはプラセボをレスピマット®により1日1回吸入、投与期間は1年間。主要評価項目: 投与48週後におけるトラフFEV1、健康関連QOL及び呼吸困難の程度、COPD増悪副次評価項目:トラフFEV1及びFVCの推移、FEV1 AUC0-3h及びFVC AUC0-3hの推移、ピークフロー測定値安全性: 副作用は、スピリーバ®レスピマット®群で9.6%(64/670例)、プラセボ群で6.9%(45/653例)に認められた。詳細は右記の【使用上の注意】

をご参照ください。※1:呼吸困難の程度(TDIスコア):P.45参照 ※2:喫煙状況、施設、ベースライン値で調整

11)Towse LJ, et al. 社内資料(承認時評価資料) 海外1年間投与二重盲検比較試験(205.254試験/205.255試験)の併合データ

投与期間

調整平均値※2

*:p<0.05**:p<0.01

(vs テルシガン群、ANCOVA)

スピリーバ®吸入用カプセル群(n=108)テルシガン群(n=50)

息切れの程度

(スコア)

2.0

2.2

2.4

3.0

2.6

2.8

0 4 12 24 5236 (週)

**

**

息切れの程度の推移(1年間)

COPD(慢性閉塞性肺疾患)[2.5μgレスピマット®60吸入、吸入用カプセル18μg]

③運動時の呼吸困難の強度※1の変化12)[吸入用カプセル18μg][副次評価項目]スピリーバ ®吸入用カプセルは、COPD患者の運動耐容能を改善しました。投与42日後の薬剤投与2.25時間後及び8時間後において、プラセボと比較して呼吸困難の強度が減少しました。

投与42日目の薬剤投与2.25時間後

投与42日目の薬剤投与8時間後

スピリーバ®吸入用カプセル群(n=131) プラセボ群(n=117)

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20

非常に強い 9 8

かなり強い 7 6

強い 5やや強い 4

中等度に弱い 3弱い 2

かなり弱い 1何も感じない 0

最大10

運動時間(分)

Borg

Sca

le

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20

非常に強い 9 8

かなり強い 7 6

強い 5やや強い 4

中等度に弱い 3弱い 2

かなり弱い 1何も感じない 0

最大10

運動時間(分)

Borg

Sca

le

プラセボ:運動

スピリーバ®吸入用カプセル:運動 回復

回復

††

プラセボ:運動

スピリーバ®吸入用カプセル:運動 回復

回復

*†

*:p=0.05、†:p<0.01(vs プラセボ群、ANCOVA) 調整平均値※2

運動時の呼吸困難の強度の変化(42日後)(海外データ)

目  的: スピリーバ®の投与6週間後における運動耐容能(薬剤投与8時間後の運動負荷試験を含む)に対する効果の持続性を検討する。対  象: %FEV1が65%以下、%FRC(機能的残気量)が120%以上のCOPD患者261例試  験: 無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間試験方  法: スピリーバ®18μgまたはプラセボを1日1回(朝8時から9時の間)ハンディヘラー®により連続吸入投与、投与期間は42日間。投与初日、21日

目、42日目の薬剤投与前及び薬剤投与1時間20分後に呼吸機能検査を、薬剤投与2.25時間後に自転車エルゴメータを用いた定常式運動負荷試験(Wmax※3の75%)を実施した。さらに、投与42日目に薬剤投与8時間後の定常式運動負荷試験を実施した。試験期間を通じて経口及び吸入ステロイド薬、短時間作用性テオフィリン製剤、粘液溶解剤の使用は認められた。長時間作用性β2刺激薬及び試験薬以外の抗コリン薬の使用は認められなかった。

主要評価項目: 投与42日目における薬剤投与2.25時間後の運動時間副次評価項目: 呼吸困難の強度、投与42日目における薬剤投与8時間後の運動時間安全性: 有害事象※4は、スピリーバ®群43.5%(57例)、プラセボ群53.1%(69例)に認められた。スピリーバ®群で認められた主な有害事象は、口渇(ス

ピリーバ®群6.1%[8例]、プラセボ群3.8%[5例])、頭痛(6.1%[8例]、3.8%[5例])、鼻咽頭炎(5.3%[10例]、7.7%[10例])であった。※1:modified Borg scale(運動負荷試験における呼吸困難感の指標)にて評価  ※2:ベースライン値で調整  ※3:Wmax:maximal work capacity(被験者が最低30秒維持できる最大仕事量)  ※4:薬物を投与された患者に生じたあらゆる好ましくない、あるいは意図しない事象。薬物との因果関係は問わない。

12)Maltais F, et al. CHEST 2005;128(3):1168-1178.[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の【使用上の注意】(抜粋)3. 副作用 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)

国内第Ⅱ相臨床試験が慢性閉塞性肺疾患患者157例を対象に実施され、このうち、147例に本剤5μgが投与された。147例中、副作用が報告された症例は4例(2.72%)で、口渇は1例(0.68%)であった。海外で実施されたプラセボあるいは実薬を対照とした比較試験において849例の慢性閉塞性肺疾患患者に本剤5μgが投与された。主な副作用は、口渇であった。試験の投与期間は異なるが、全体の集計では、口渇の頻度は6.01%(51例)であった(承認時)。

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3534

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

SGRQ総スコアのベースラインからの変化

-6

-5

-4

-3

-2

-1

0(スコア)

改善

投与期間24 48 (週)

* *

-4.8

-2.6

-4.7

-1.8

調整平均値※4 *: p<0.0001(ANCOVA) MCID:臨床的に意味のある最小の差プラセボ群※3スピリーバ®レスピマット®群※2

MCID

健康関連QOL(SGRQ総スコア)の変化(48週後)(海外データ)

2)健康関連QOL(SGRQ総スコア)改善効果①健康関連QOL(SGRQ総スコア※1)の変化 13)

[2.5μgレスピマット®60吸入][副次評価項目]スピリーバ ®レスピマット®は、投与24週後においても48週後においてもCOPD患者の健康関連QOL(SGRQ総スコア)を改善しました。いずれの観察時点でも、スピリーバ ®レスピマット®のSGRQ総スコアは、臨床的に意味のある4以上の改善が認められました。

目  的: COPD患者におけるスピリーバ®レスピマット®の1年間投与の有効性及び安全性(特にCOPDの増悪への影響)について検討する。対  象: COPD患者3,991例(スピリーバ®レスピマット®群1,989例、プラセボ群2,002例)試  験: 無作為化二重盲検並行群間比較試験方  法: スピリーバ®2.5μg×2吸入またはプラセボをレスピマット®により1日1回(朝)吸入、投与期間は48週間。試験期間を通じて、抗コリン薬

以外の呼吸器系治療薬の使用は認められた。主要評価項目: 投与48週後におけるトラフFEV1の変化量、COPDの初回増悪発現までの期間副次評価項目: 投与4週・24週後におけるトラフFEV1、投与4週・24週・48週後におけるトラフFVC、患者1人当たりのCOPDの増悪回数、1回以上の

COPD増悪を経験した患者数、入院を要するCOPDの初回増悪発現までの期間、24週、48週後における健康関連QOL安全性: 有害事象※5は、スピリーバ®レスピマット®群1,952例中1,369例、プラセボ群1,965例中1,361例に認められた。主な有害事象は、COPDの

増悪(スピリーバ®レスピマット®群641例[32.8%]、プラセボ群759例[38.6%])、鼻咽頭炎(157例[8.0%]、151例[7.7%])、 呼吸困難(136例[7.0%]、152例[7.7%])であった。

※1:SGRQスコア:P.45参照※2:スピリーバ®レスピマット® 群の呼吸器系治療薬併用率は79.4%であり、主に長時間作用性β2刺激薬(54.2%)、吸入ステロイド(56.0%)が使用されていた。※3:プラセボ群の呼吸器系治療薬併用率は78.3%であり、主に長時間作用性β2刺激薬(52.6%)、吸入ステロイド(56.1%)が使用されていた。※4:試験実施施設、LABA使用と治療を固定効果として、ベースラインのFEV1とFVCを変量効果として調整※5:薬物を投与された患者に生じたあらゆる好ましくない、あるいは意図しない事象。薬物との因果関係は問わない。

13)Bateman ED, et al. Respir Med 2010;104(10):1460-1472.より作図[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

②健康関連QOL(SGRQ総スコア※1)の変化14)

[吸入用カプセル18μg][副次評価項目]スピリーバ ®吸入用カプセルは、4年間を通じ、全ての時点において、プラセボと比較してCOPD患者の健康関連QOL(SGRQ総スコア)を有意に改善しました。投与期間中の両群間のSGRQスコアの差は、2.3~3.3ポイントでした。

目  的: COPD患者におけるFEV1年間平均低下率をスピリーバ®が抑制するか検討する。対  象: 中等症から最重症のCOPD患者5,993例(スピリーバ®群2,987例、プラセボ群3,006例)試  験: 無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験方  法: スピリーバ®18μgまたはプラセボを1日1回ハンディヘラー®により連続吸入投与、投与期間は4年間。試験期間を通じて、吸入抗コリン薬以外

の呼吸器系の薬剤の使用は可能とした。主要評価項目: 投与30日後からの気管支拡張薬投与前(トラフ)及び投与後(ピーク)のFEV1年間平均低下率副次評価項目: FVC、健康関連QOL、COPD増悪、死亡率など安全性: 有害事象※3は、スピリーバ®群92.6%、プラセボ群92.3%に認められた。主な有害事象として、COPDの増悪(スピリーバ®群64.8%、プラセ

ボ群66.1%)、肺炎(14.5%、13.9%)、呼吸困難(12.2%、14.7%)などの下気道症状が報告された。※1:SGRQスコア:P.45参照※2:ベースライン値で調整※3:薬物を投与された患者に生じたあらゆる好ましくない、あるいは意図しない事象。薬物との因果関係は問わない。

14)Tashkin DP, et al. N Engl J Med 2008;359(15):1543-1554.[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

投与期間

(スコア)

(月)

スピリーバ®群(n=2,478)プラセボ群(n=2,337)

調整平均値※2 *:p<0.001(vs プラセボ群、Repeated measure ANOVA)

0 6 12 18 24 30 36 42 480

35

40

50

45

試験開始6ヵ月以降に2回以上評価可能なスコアがある症例を解析対象とした。

SGRQ総スコア

改善

* **

** *

**

健康関連QOL(SGRQ総スコア)の推移(4年間)(海外データ)

UPLIFT®試験

スピリーバ®吸入用カプセル18μgの【使用上の注意】(抜粋)2. 重要な基本的注意

(1) 本剤は急性増悪の治療を目的としておらず、慢性閉塞性肺疾患に基づく症状を安定させるためには、本剤を継続して投与する必要がある。ただし、用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。

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3736

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

目  的: COPD患者におけるスピリーバ®の肺過膨張及び運動耐容能に対する影響について検討する。対  象: COPD患者187例(スピリーバ®群96例、プラセボ群91例)試  験: プラセボ対照二重盲検比較試験方  法: スピリーバ®18μgまたはプラセボを1日1回ハンディヘラー®により連続吸入投与、薬剤投与期間は6週間。試験期間を通じて、通常の経口及

び吸入ステロイド薬、経口テオフィリン製剤、粘液溶解剤の使用は認められた。経口及び長時間作用性β2刺激薬、試験薬以外の抗コリン薬の使用は認められなかった。発作治療薬としてサルブタモールの使用は認められた。

主要評価項目: 運動耐容時間その他の評価項目:トラフFEV1、労作時の呼吸困難安全性: 有害事象※4の発現率は、スピリーバ®群36.7%、プラセボ群41.0%であった。詳細は下記の【使用上の注意】をご参照ください。※1:残気量:思い切り息を吐いた時にまだ肺の中に残っている空気量。COPD患者では、最大呼出の後に、肺に吐き出しきれない空気がより多く残る。※2:最大吸気量:安静時呼気時から吸い込みうる最大の空気量。※3:中央値(21日目)及びベースライン値で調整※4:薬物を投与された患者に生じたあらゆる好ましくない、あるいは意図しない事象。薬物との因果関係は問わない。

16)OʼDonnell DE, et al. Eur Respir J 2004;23(6):832-840.より作図[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

②残気量と最大吸気量の変化16)[吸入用カプセル18μg][その他の評価項目]スピリーバ ®吸入用カプセルはプラセボと比較して、投与6週後に残気量を有意に0.56L減少させ、最大吸気量を有意に0.24L増加させました。

平均最大変化量(プラセボとの差)

最大吸気量※2残気量※1

0.24±0.06

(L)0.30

0.20

0.10

0

-0.10

-0.20

-0.30

-0.40

-0.50

-0.60

-0.70

‒0.56±0.10

**

調整平均値※3±SE *:p<0.001**:p<0.0001(vs プラセボ群、 ANCOVA)

残気量及び最大吸気量の変化(6週後)(海外データ)

3)呼吸機能改善効果①スピリーバ®レスピマット®とスピリーバ®吸入用カプセルによるクロスオーバー試験(非劣

性試験)15)[2.5μgレスピマット®60吸入、吸入用カプセル18μg][主要評価項目]

スピリーバ ®吸入用カプセル18μgに対するスピリーバ ®レスピマット®2.5μg×2吸入の非劣性が検証されました。

(L)0.16

0.14

0.12

0.10

0.08

0.06

0.04

0.02

0.0

トラフFEV1変化量

n=134調整平均値※1±SE

スピリーバ®レスピマット®

2.5μg×2吸入群スピリーバ®

吸入用カプセル18μg群

0.109 0.101

トラフFEV1の変化(4週後)

目  的: COPD患者におけるスピリーバ®レスピマット®の有効性及び安全性について、スピリーバ®ハンディヘラー®と比較する。対  象: COPD患者147例試  験: ダブルダミー法による第Ⅱ相無作為化二重盲検クロスオーバー比較試験方  法: スピリーバ®2.5μg×2吸入をレスピマット®により1日1回吸入、またはスピリーバ®吸入用カプセル18μgをハンディへラー®により1日1回

吸入。投与期間はそれぞれ4週間。試験期間を通じて、SABA(発作治療薬として)、経口及び吸入ステロイド薬、テオフィリン、粘液溶解剤の使用は認められた。

主要評価項目: 投与4週後におけるトラフFEV1の変化量副次評価項目: 投与1日目及び4週後におけるピーク及び平均気管支拡張反応(FEV1及びFVC)安全性: 副作用は、スピリーバ®レスピマット®群で2.7%(4/147例)、スピリーバ®吸入用カプセル群で5.4%(8/147例)に認められた。スピリーバ®

レスピマット®群で認められた副作用は、心室性期外収縮、口腔咽喉痛、口渇、及び末梢性浮腫が各1例、スピリーバ®吸入用カプセル群で認められた副作用は、口渇が3例、高血圧、咳嗽、発声障害、口腔咽喉不快感、咽喉刺激感、肝機能異常、そう痒、発疹、及び血小板数増加が各1例であった。15)Ichinose M, et al. Respir Med 2010;104(2):228-236.(承認時評価資料)より作図[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

薬剤 症例数(例)

平均値(SE) 95%CI p値※2

(非劣性)※3

スピリーバ®レスピマット®とスピリーバ®吸入用カプセルの差 134 0.008L(0.009) −0.009 - 0.024 <0.001

※1:患者、期間、ベースラインFEV1の効果で調整※2:ANCOVA※3: 非劣性の基準は、スピリーバ®レスピマット®2.5μg×2吸入とスピリーバ®吸入用カプセル18μgの投与4週間後におけるトラフFEV1の変化量の

差の95%信頼区間の下限が-0.050Lを上回ることと定義されていました。

スピリーバ®吸入用カプセル18μgの【使用上の注意】(抜粋)2. 重要な基本的注意

(1) 本剤は急性増悪の治療を目的としておらず、慢性閉塞性肺疾患に基づく症状を安定させるためには、本剤を継続して投与する必要がある。ただし、用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。

3. 副作用国内において、362例の慢性閉塞性肺疾患患者を対象に第Ⅲ相臨床試験が実施され、このうち、177例に本剤18μgが投与された。177例中、副作用が報告された症例は35例(19.77%)であった。主な副作用は、口渇18例(10.17%)であった。

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開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

4)COPDの増悪発現リスクに及ぼす影響①COPDの初回増悪※1発現率の推移13) [2.5μgレスピマット®60吸入][主要評価項目]スピリーバ ®レスピマット®はプラセボと比較して、1年間の投与期間中における初回増悪発現リスクを30.7%低下させ、その差は有意でした。また、COPDの初回増悪発現までの期間を有意に延長しました。

(%)50

40

30

20

10

0

初回増悪累積発現率

ハザード比※4 0.693(95%CI 0.625 - 0.769)p<0.0001(vs プラセボ群、log-rank test)

1,939

1,953

72

89

1,319

1,168

1,126

945

1,214

1,051

1,444

1,332

1,639

1,566

投与期間

スピリーバ®レスピマット®群※2

プラセボ群※3

0 60 240180120 300 360(日)

スピリーバ®

レスピマット®群プラセボ群

追跡患者数

COPDの初回増悪発現率(1年間)(海外データ)

③ピーク/トラフFEV1の推移17) [吸入用カプセル18μg][主要評価項目]スピリーバ ®吸入用カプセルは、4年間を通じ、全ての時点において、プラセボと比較してCOPD患者の呼吸機能

(ピーク/トラフFEV1)を有意に改善し(ピークFEV1群間差52~82mL、トラフFEV1群間差101~119mL)、4年間投与時において効果の減弱は認められませんでした。ピークFEV1の経年的低下量の平均値は、スピリーバ ® 群(43mL/年)では、プラセボ群(49mL/年)と比較して有意に低いことが示されました(群間差⊿=6mL/年、p=0.024、ANOVA)。

目  的: 中等症のCOPD患者におけるスピリーバ®の長期投与による有効性について検討する。 対  象: UPLIFT®試験の対象者5,993例のうち中等症(GOLD StageⅡ)のCOPD患者2,739例(スピリーバ®群1,384例、プラセボ群1,355例)試  験: 無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験方  法: スピリーバ®18μgまたはプラセボを1日1回ハンディヘラー®により連続吸入投与、投与期間は4年間。試験期間を通じて、吸入抗コリン薬以外

の呼吸器系の薬剤の使用は可能とした。主要評価項目: 投与30日後からの気管支拡張薬投与前(トラフ)及び投与後(ピーク)のFEV1年間平均低下率副次評価項目: FVC、健康関連QOL、COPD増悪、死亡率など安全性: 有害事象※2は、スピリーバ®群92.6%、プラセボ群92.3%に認められた。主な有害事象として、COPDの増悪(スピリーバ®群64.8%、プラセ

ボ群66.1%)、肺炎(14.5%、13.9%)、呼吸困難(12.2%、14.7%)などの下気道症状が報告された。※1:ベースライン値で調整※2:薬物を投与された患者に生じたあらゆる好ましくない、あるいは意図しない事象。薬物との因果関係は問わない。

17)Decramer M, et al. Lancet 2009;374(9696):1171-1178.より改変[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

投与期間

(L)

(月)

FEV1

スピリーバ®群(n=1,196)プラセボ群(n=1,142)

*:p<0.0001(vs プラセボ群、Repeated measure ANOVA) 調整平均値※1±SE

0 1 36 42302418126 480.00

1.20

1.80

1.40

1.60

* **

**

**

**

* * **

** * *

30日目(定常状態)

ピーク/トラフFEV1の推移(4年間)(海外データ)

スピリーバ®吸入用カプセル18μgの〈効能・効果に関連する使用上の注意〉本剤は急性増悪の治療を目的として使用する薬剤ではない。スピリーバ®吸入用カプセル18μgの【使用上の注意】(抜粋)2. 重要な基本的注意

(1) 本剤は急性増悪の治療を目的としておらず、慢性閉塞性肺疾患に基づく症状を安定させるためには、本剤を継続して投与する必要がある。ただし、用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。

スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の〈効能・効果に関連する使用上の注意〉本剤は慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)及び気管支喘息の維持療法に用いること。本剤は急性症状の軽減を目的とした薬剤ではない。スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の【使用上の注意】(抜粋)2. 重要な基本的注意

(1) 本剤は慢性閉塞性肺疾患及び気管支喘息の急性症状の治療を目的としていない。慢性閉塞性肺疾患及び気管支喘息に基づく症状を安定させるためには、本剤を継続して投与する必要がある。ただし、用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。

UPLIFT®試験

目  的: COPD患者におけるスピリーバ®レスピマット®の1年間投与の有効性及び安全性(特にCOPDの増悪への影響)について検討する。対  象: COPD患者3,991例(スピリーバ®レスピマット®群1,989例、プラセボ群2,002例)試  験: 無作為化二重盲検並行群間比較試験方  法: スピリーバ®2.5μg×2吸入またはプラセボをレスピマット®により1日1回(朝)吸入、投与期間は48週間。試験期間を通じて、抗コリン薬

以外の呼吸器系治療薬の使用は認められた。主要評価項目: 投与48週後におけるトラフFEV1の変化量、COPDの初回増悪発現までの期間副次評価項目: 投与4週・24週後におけるトラフFEV1、投与4週・24週・48週後におけるトラフFVC、患者1人当たりのCOPDの増悪回数、1回以上の

COPD増悪を経験した患者数、入院を要するCOPDの初回増悪発現までの期間、24週、48週後における健康関連QOL安全性: 有害事象※5は、スピリーバ®レスピマット®群1,952例中1,369例、プラセボ群1,965例中1,361例に認められた。主な有害事象は、COPDの

増悪(スピリーバ®レスピマット®群641例[32.8%]、プラセボ群759例[38.6%])、鼻咽頭炎(157例[8.0%]、151例[7.7%])、 呼吸困難(136例[7.0%]、152例[7.7%])であった。

※1:COPDの増悪とは、呼吸器イベントまたは症状が3日間以上持続し、抗菌薬かつ/または全身性ステロイド薬による治療が必要な場合、あるいは安定期の薬物療法を変更した場合とした。

※2:スピリーバ®レスピマット® 群の呼吸器系治療薬併用率は79.4%であり、主に長時間作用性β2刺激薬(54.2%)、吸入ステロイド(56.0%)が使用されていた。※3:プラセボ群の呼吸器系治療薬併用率は78.3%であり、主に長時間作用性β2刺激薬(52.6%)、吸入ステロイド(56.1%)が使用されていた。※4:投与群のみを効果とするCox比例ハザードモデルによるスピリーバ®レスピマット® 群のプラセボ群に対するハザード比、その95%信頼区間及びp値。リスク

減少割合(%)=(1-ハザード比)×100※5:薬物を投与された患者に生じたあらゆる好ましくない、あるいは意図しない事象。薬物との因果関係は問わない。

13)Bateman ED, et al. Respir Med 2010;104(10):1460-1472.[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

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開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

5)参考情報:生命予後に及ぼす影響①全ての原因による死亡までの期間19)

[2.5μgレスピマット®60吸入、吸入用カプセル18μg][主要評価項目]スピリーバ ®レスピマット®2.5μg×2吸入とスピリーバ ®ハンディヘラー ®18μg(スピリーバ ®吸入用カプセル18μg)で、全ての原因による死亡までの期間は同様であることが示されました。

②COPDの初回増悪※1までの期間18)

[吸入用カプセル18μg][主要評価項目]スピリーバ ®吸入用カプセルは対照薬(サルメテロール)と比較して、COPD患者の初回増悪までの期間を延長し、初回増悪発現リスクを17%低下させました。初回増悪までの期間は、スピリーバ ®群187日、サルメテロール群145日でした。また、入院を伴う重度のCOPDの増悪発現リスクを28%低下させ、その差は有意でした。

目  的: COPD患者におけるCOPD増悪抑制についてスピリーバ®とサルメテロールを比較検討する。対  象: 中等症から最重症のCOPD患者7,384例(スピリーバ®群3,711例、サルメテロール群3,673例)試  験: 無作為化二重盲検ダブルダミー並行群間比較試験方  法: スピリーバ®18μgを1日1回ハンディヘラー®により連続吸入投与、またはサルメテロール50μgを1日2回MDI※3により連続吸入投与、投与

期間は1年間。試験期間を通じて、抗コリン薬とLABA以外のCOPD治療薬の使用は認められた。主要評価項目: COPDの初回増悪発現までの期間(25%の患者でCOPD増悪が発現した時点)副次評価項目: イベント発症までの期間、発症数、重篤な有害事象、死亡安全性: 重篤な有害事象※4は、スピリーバ®群で14.7%(545例)、サルメテロール群で16.5%(606例)に認められた。主な重篤な有害事象は、

COPDの増悪(スピリーバ® 群7.3%[270例]、サルメテロール群9.1%[335例])、肺炎(スピリーバ® 群1.5%[54例]、サルメテロール群1.7%[64例])、心不全(スピリーバ® 群0.5%[17例]、サルメテロール群0.6%[21例])であった。

※1:COPDの増悪とは、咳、痰、喘鳴、呼吸困難、胸部圧迫感のうち2つ以上の症状が増加あるいは新規に発症し、そのうち1症状は3日間以上持続し、全身性ステロイド薬または/かつ抗菌薬の投与開始(中等度増悪)、あるいは入院治療(重度増悪)が必要な場合とした。初回増悪は、試験期間中に発症した初めての増悪とした。

※2:投与群のみを効果とするCox比例ハザードモデルによるスピリーバ® 群の対照薬群に対するハザード比。リスク減少割合(%)=(1-ハザード比)×100※3:MDI:加圧式定量噴霧式吸入器。サルメテロールをMDIにより投与する剤形は国内未承認。国内承認用法・用量は、ドライパウダーインヘラーにて「成人には

サルメテロールとして1回50μgを1日2回朝及び就寝前に吸入投与する。」である。※4: 薬物を投与された患者に生じたあらゆる好ましくない、あるいは意図しない事象。薬物との因果関係は問わない。

18) Vogelmeier C, et al. N Engl J Med 2011;364(12):1093-1103.より作図[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。] Vogelmeier C, et al. N Engl J Med 2011;364(12):1093-1103. Supplementary Appendix[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

ハザード比※2(95%信頼区間)

増悪の重症度

全体

中等度

重度

0 0.9 1.0 1.1 1.20.80.70.60.5 1.3

スピリーバ®群優位 対照薬群優位

0.77 0.83 0.90

0.79 0.86 0.93

0.61 0.72 0.85

(Cox比例ハザード回帰モデル)

COPDの初回増悪までの期間(中等度あるいは重度)(海外データ)

POET®試験

TIOSPIR®試験

ハザード比※

ITT

On Treatment

ITT(途中中止例のフォローアップを含む治験期間中の全ての死亡)On Treatment(投薬中及び最終服薬日から30日間の死亡)

0.7 1.2 σ1.251.11.00.90.8 1.3

スピリーバ®レスピマット®5μg群優位 スピリーバ®ハンディヘラー®18μg群優位

0.84 0.96

1.06

非劣性の限界値1.09

0.79 0.91

(Cox比例ハザード回帰モデル)

全ての原因による死亡までの期間(海外データ)

目  的: スピリーバ®レスピマット®5μg1日1回吸入の有効性と安全性について、スピリーバ®ハンディヘラー®18μg1日1回吸入と比較する。対  象: 中等症から最重症のCOPD患者17,135例試  験: 無作為化二重盲検ダブルダミー並行群間比較試験方  法: スピリーバ®1.25μg×2吸入注)または2.5μg×2吸入を1日1回レスピマット®により連続吸入投与、またはスピリーバ®吸入用カプセル18μg

を1日1回ハンディヘラー®により連続吸入投与。1,266件の死亡が観察されるまで試験を継続することとした。吸入抗コリン薬以外のCOPD治療薬の使用は認められた。

主要評価項目: 死亡までの期間(非劣性にて検証)、COPDの初回増悪までの期間(優越性にて検証)副次評価項目: COPDの増悪回数、COPDの増悪による入院回数及び初回入院までの期間、主要な心血管系有害事象の初回発現までの期間を検証した。安全性: 副作用は、レスピマット®5μg群の6.6%(374/5,705例)、ハンディヘラー®群では6.6%(374/5,687例)に認められた。レスピマット®5μg

群で認められた主な副作用は、呼吸器、胸郭及び縦隔障害2.9%(165/5,705例)、胃腸障害2.2%(123/5,705例)、神経系障害0.5%(30/5,705例)であった。また、ハンディヘラー®群で認められた主な副作用は、呼吸器、胸郭及び縦隔障害2.8%(161/5,687例)、胃腸障害2.3%(129/5,687例)、神経系障害0.5%(28/5,687例)であった。

注)スピリーバ®レスピマット®1.25μg×2吸入群は承認外用量のため、結果からは削除※投与群のみを効果とするCox比例ハザードモデルによるスピリーバ®レスピマット®5μg群のスピリーバ®ハンディヘラー®18μg群に対するハザード比。リスク減

少割合(%)=(1-ハザード比)×10019) Wise RA, et al. N Engl J Med 2013;369(16):1491-1501.より作図[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

Wise RA, et al. N Engl J Med 2013;369(16):1491-1501. appendix[本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援により実施されました。]

スピリーバ®吸入用カプセル18μgの〈効能・効果に関連する使用上の注意〉本剤は急性増悪の治療を目的として使用する薬剤ではない。スピリーバ®吸入用カプセル18μgの【使用上の注意】(抜粋)2. 重要な基本的注意

(1) 本剤は急性増悪の治療を目的としておらず、慢性閉塞性肺疾患に基づく症状を安定させるためには、本剤を継続して投与する必要がある。ただし、用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。

スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の〈効能・効果に関連する使用上の注意〉本剤は慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)及び気管支喘息の維持療法に用いること。本剤は急性症状の軽減を目的とした薬剤ではない。スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の【使用上の注意】(抜粋)2. 重要な基本的注意

(1) 本剤は慢性閉塞性肺疾患及び気管支喘息の急性症状の治療を目的としていない。慢性閉塞性肺疾患及び気管支喘息に基づく症状を安定させるためには、本剤を継続して投与する必要がある。ただし、用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。

スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の【用法・用量】(COPDのみ抜粋)通常、成人にはスピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。スピリーバ ®1.25μgレスピマット®60吸入は慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の承認は取得しておりません。

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4342

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

薬剤吸入投与後の時間

FEV1変化量

-0.20

-0.15

-0.10

-0.05

0.00

0.05

0.10

0.15

0.20

0.25

0.30

0.250.51 2 3 4 6 8 12 22 241.5投与前 (時間)

(L)

**

**

**

****

******

**

**

**

*:p<0.05、**:p<0.01( vs プラセボ群、クロスオーバー分散分析)調整平均値※1±SE

スピリーバ®群 プラセボ群

対  象: COPD患者27例試  験: プラセボを対照とした二重盲検クロスオーバー試験(休薬期間:7日以上)方  法: スピリーバ®18μgまたはプラセボをハンディヘラー®により単回吸入投与。主要評価項目: FEV1の変化量副次評価項目: 投与後24時間までのFEV1及びFVCの各測定値安全性:有害事象※2はスピリーバ®群7.4%(2/27例)、プラセボ群19.2%(5/26例)に認められた。スピリーバ®群で認められた有害事象は呼吸困難

と頭痛が各1例であった。※1:被験者を変量効果として算出※2:薬物を投与された患者に生じたあらゆる好ましくない、あるいは意図しない事象。薬物との因果関係は問わない。

20)平田 一人ほか. 臨床医薬 2004;20(9):25-39.より改変

1)作用発現時間と持続時間20) [吸入用カプセル18μg]

スピリーバ ®は、1日1回投与で、FEV1を投与15分後よりプラセボと比較して有意に上昇させ、呼吸機能を改善することが認められました。また、24時間までのいずれの観察時点においてもプラセボとの間に有意差が認められたことから、スピリーバ ®の呼吸機能改善効果は、1日1回投与で24時間持続することが示されました。

臨床薬理

投与24時間までのFEV1変化量の推移[副次評価項目]

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4544

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

COPD

息切れの程度 10)

● 国内二重盲検比較試験(吸入用カプセル18μg):観察期間及び治験薬投与期間を通して患者に毎日、日記を記入してもらい、息切れの程度を下表の評点化基準に基づいて点数化して経時的に評価した。

● 国内長期投与試験(吸入用カプセル18μg):薬剤投与開始日及び薬剤投与後4週、12週、24週、36週、52週の各来院時に、直近1週間についての息切れの平均的な程度を、患者にアンケート用紙を用いて記入してもらい、下表の評点化基準に基づいて点数化し、経時的に評価した。

●評点化基準

息切れは全くなく日常生活に支障はない 0点息切れはあるが同年代と同様に活動でき日常生活に支障はない 1点短時間急いで歩くことができるが同年代の人と同様には活動できない 2点正常に歩け、ゆっくりと階段や坂道を上れるが急ぐことはむずかしい 3点近くをゆっくりと歩けるが、息切れを生ずる 4点息切れがつよく、一日中安静にしていた 5点

10)福地 義之助ほか. 臨床医薬 2004;20(9):61-75.(承認時評価資料)

呼吸困難の程度(TDIスコア)23)

呼吸困難はTDI(Transitional Dyspnea Index)にて評価した。TDIとは下記の3つの構成要素について、投与前値からの変化を測定するものである。変化は「-3(大きく悪化)」から「+3(大きく改善)」の7段階でスコア化し、ベースラインと比較する。総スコアとは各構成要素のスコアの合計。TDI総スコア「1」以上の改善は、臨床上意味があるとされている。

●構成要素

機 能 障 害 患者に息切れを起こす何らかの活動があるかどうかを評価仕 事 量 どのような行動をしたら息切れを起こすかを評価労力の程度 どのくらいの労力で息切れを起こすかを評価

23)Mahler DA, et al. Chest 1984;85(6):751-758.

健康関連QOL(SGRQスコア)24)

健康関連QOLは、慢性閉塞性肺疾患の疾患特異的尺度であるSGRQ( St. George’s Respiratory Questionnaire)にて評価した。SGRQの質問票は50項目からなり下記の3つの構成要素に分けてそのスコアが計算される。各構成要素のスコアは0~100の範囲で「0(障害がない状態)」から始まり数値が大きいほど障害が大きいことを示す。総スコアは各構成要素スコアに一定の比率を掛けて合計する。臨床的に意味のあるスコアの変化は「4」である。

●構成要素

症状 咳、痰、喘鳴、呼吸困難といった症状の頻度と程度活動 呼吸困難によって制限される日常生活あるいは呼吸困難を生じさせる日常生活の活動レベル衝撃 慢性閉塞性肺疾患により影響を受ける社会活動や心理的障害など

24)Jones PW, et al. Am Rev Respir Dis 1992;145(6):1321-1327.

〈臨床試験における評価基準〉

気管支喘息

喘息管理質問票(ACQ)21)

ACQ(Asthma Control Questionnaire)は、喘息のコントロール状態を評価するための、7つの質問からなる。最近1週間の症状などについて、0(コントロール良好)~6(極めてコントロール不良)の7段階で評価する。平均値が0.75以下でコントロール良好、1.5以上でコントロール不十分と判定(スコアが高いほど喘息コントロールの悪化を意味)する。質問1~5は症状に関する質問、6はβ2刺激薬の使用についての質問、7はFEV1についての質問であり、症状のみについて質問を行う場合があることから、ACQ-5(症状についての質問)、ACQ-7(すべての項目についての質問)と記載されることがある。臨床的に意味のあるスコアの変化は「0.5」である。

●喘息管理質問票1. On average, during the past week, how often were you woken by your asthma

during the night? (先週あなたは、平均して夜間に喘息のためにどのくらい目が覚めましたか?)

2. On average, during the past week, how bad were your asthma symptoms when you woke up in the morning?

(先週のあなたの朝起きたときの喘息の症状は、平均してどの程度でしたか?)

3. In general, during the past week, how limited were you in your activities because of your asthma?

(先週あなたは、喘息のためにどの程度活動が制限されましたか?)

4. In general, during the past week, how much shortness of breath did you experience because of your asthma?

(先週あなたは、喘息による息切れがどの程度ありましたか?)

5. In general, during the past week, how much of the time did you wheeze? (先週あなたは、喘鳴の症状がどのくらいの時間ありましたか?)

6. On average, during the past week, how many puffs of short-acting bronchodilator (eg. Ventolin) have you used each day?

(先週あなたは、短時間作用性気管支拡張剤(サルブタモールなど)を1日に何パフ程度使用しましたか?)

7. 気管支拡張薬投与前のFEV1、FEV1予測値、FEV1予測値の%21)Juniper EF, et al. Eur Respir J 1999;14(4):902-907.

喘息QOL質問票(AQLQ)22)

AQLQ(Asthma Quality of Life Questionnaire)は、喘息患者のQOLについて評価するための、喘息特有の32項目の質問からなる。32の項目は大きく4つの領域(活動性の領域11項目、情動の領域5項目、症状の領域12項目、曝露の領域4項目)に分類され、最近2週間の症状などについて、それぞれ1(極めてコントロール不良)~7(コントロール良好)の7段階で評価する。臨床的に意味のあるスコアの変化は「0.5」である。

22)Juniper EF, et al. Thorax 1992;47(2):76-83.

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開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

臨床成績

臨床成績

副作用の種類 件数(%)一般的全身障害 アレルギー反応 3 ( 1.69)心・血管障害(一般) 心不全 1 ( 0.56)中枢・末梢神経系障害 発声障害 1 ( 0.56) 不眠(症) 1 ( 0.56)消化管障害 口渇 18 (10.17) 便秘 2 ( 1.13) 消化不良 2 ( 1.13) 口内炎 1 ( 0.56)心拍数・心リズム障害 心房細動 2 ( 1.13) 期外収縮 1 ( 0.56)代謝・栄養障害 高尿酸血症 2 ( 1.13)

副作用の種類 件数(%)呼吸器系障害(下気道) 呼吸困難 1 ( 0.56) 喘鳴 1 ( 0.56)皮膚・皮膚付属器障害 脱毛(症) 1 ( 0.56) 瘙痒(症) 1 ( 0.56) 発疹 1 ( 0.56)その他の特殊感覚障害 嗅覚錯誤 1 ( 0.56) 味覚倒錯 1 ( 0.56)泌尿器系障害 血尿 1 ( 0.56) 排尿障害 1 ( 0.56) 夜間頻尿 1 ( 0.56) クレアチニン[NPN]上昇 1 ( 0.56) 腎機能異常 1 ( 0.56)白血球・網内系障害 好酸球増多(症) 1 ( 0.56) 白血球減少(症) 1 ( 0.56)

気管支喘息[1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入]

第Ⅲ相国際共同試験が中等症持続型喘息患者2,100例(日本人240例を含む)を対象に実施され、本剤投与群1,036例中74例(7.14%)に副作用が認められ、主な副作用は口渇19例(1.83%)等でした。日本人患者では、本剤投与群120例中14例(11.67%)に副作用が認められ、主な副作用は嗄声3例(2.50%)等でした。第Ⅲ相国際共同試験が重症持続型喘息患者912例(日本人65例を含む)を対象に実施され、本剤投与群456例中26例(5.70%)に副作用が認められ、主な副作用は口渇8例(1.75%)等でした。日本人患者では、36例中5例(13.89%)に副作用が認められ、主な副作用は口渇3例(8.33%)等でした。国内長期投与試験が中等症~重症持続型喘息患者285例を対象に実施され、本剤投与群228例中16例

(7.02%)に副作用が認められ、主な副作用は口渇4例(1.75%)等でした(承認時)。

国内臨床試験(5μg投与)における副作用

COPD[吸入用カプセル18μg]

国内において、362例の慢性閉塞性肺疾患患者を対象に第Ⅲ相臨床試験が実施され、このうち、177例に本剤18μgが投与されました。177例中、副作用が報告された症例は35例(19.77%)でした。主な副作用は口渇18例(10.17%)でした。承認時までにプラセボあるいは実薬を対照として国内及び海外で実施された比較試験において3,696例の慢性閉塞性肺疾患患者に本剤18μgが投与されました。主な副作用は、口渇でした。試験の投与期間は異なりますが、全体の集計では、口渇の頻度は6.17%(228例)でした(承認時)。

安全性評価対象例数 384例副作用発現例数(%) 35例 (9.11%)副作用発現件数 52件

日本ベーリンガーインゲルハイム社 社内集計

日本ベーリンガーインゲルハイム社 社内集計

日本ベーリンガーインゲルハイム社 社内集計

副作用

副作用の種類 件数(%)呼吸器、胸郭及び縦隔障害 発声障害 5 (1.30) 喘息 2 (0.52) 咽喉乾燥 1 (0.26) 口腔咽頭痛 1 (0.26) 口腔咽頭不快感 1 (0.26)心臓障害 期外収縮 1 (0.26) 動悸 3 (0.78) 心室性期外収縮 1 (0.26) 狭心症 1 (0.26) 第一度房室ブロック 1 (0.26) 上室性期外収縮 1 (0.26) 上室性頻脈 1 (0.26) 洞性頻脈 1 (0.26)胃腸障害 口内乾燥 4 (1.04) 下痢 1 (0.26) 血便排泄 1 (0.26) 腹部不快感 1 (0.26) 上腹部痛 1 (0.26) 口唇炎 1 (0.26) 顎下腺腫大 1 (0.26)

安全性評価対象例数 177例副作用発現例数(%) 35例(19.77%)副作用発現件数 48件

副作用の種類 件数(%)皮膚及び皮下組織障害 アトピー性皮膚炎 1 (0.26) 紅斑 1 (0.26) そう痒症 1 (0.26) 発疹 1 (0.26) 蕁麻疹 1 (0.26)血管障害 高血圧 1 (0.26)一般・全身障害及び投与部位の状態 口渇 4 (1.04)神経系障害 頭痛 3 (0.78) 浮動性めまい 2 (0.52) 感覚鈍麻 1 (0.26)筋骨格系及び結合組織障害 筋痙縮 1 (0.26) 関節痛 1 (0.26)感染症及び寄生虫症 膀胱炎 1 (0.26)臨床検査 γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 1 (0.26) 肝機能検査異常 1 (0.26) 血小板減少 1 (0.26)

安全性評価対象例数 147例副作用発現例数(%) 4例(2.72%)副作用発現件数 4件

副作用の種類 件数(%) 心室性期外収縮 1(0.68) 咽喉頭疼痛 1(0.68) 口渇 1(0.68) 末梢性浮腫 1(0.68)

COPD[2.5μgレスピマット®60吸入]

国内第Ⅱ相臨床試験が慢性閉塞性肺疾患患者157例を対象に実施され、このうち、147例に本剤5μgが投与されました。147例中、副作用が報告された症例は4例(2.72%)で、口渇は1例(0. 68%)でした。海外で実施されたプラセボあるいは実薬を対照とした比較試験において849例の慢性閉塞性肺疾患患者に本剤5μgが投与されました。主な副作用は、口渇でした。試験の投与期間は異なりますが、全体の集計では、口渇の頻度は6.01%(51例)でした(承認時)。

国内臨床試験における副作用

国内臨床試験(18μg投与)における副作用

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開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

臨床成績

臨床成績

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

薬物動態

薬物動態

薬物動態

1.吸収 [2.5μgレスピマット®60吸入]

① スピリーバRレスピマットR5μgとスピリーバR吸入用カプセル18μgの反復投与時における生物学的同等性の検討15、25)

日本人の慢性閉塞性肺疾患患者128例に、チオトロピウム吸入液2.5μg×2吸入をレスピマット®により1日1回4週間反復吸入投与した群と、チオトロピウム粉末吸入剤18μgをハンディヘラー ®により1日1回4週間反復吸入投与した群で、10分、1.5時間、4時間後に血中濃度を測定した結果、反復投与4週後におけるAUCτ,ss、AUC0-4,ss及びAe0-4,ssについて、チオトロピウムハンディヘラー ®18μg吸入時に対するチオトロピウムレスピマット®5μg吸入時の比の90%信頼区間は、生物学的同等性の基準の80~125%の範囲内でした。

調整平均値※±SD

時間0 1 2 3 4(時間)

(pg/mL)

0

30

20

10

40

血漿中未変化体濃度

チオトロピウム吸入液2.5μg×2吸入チオトロピウム粉末吸入剤18μg

反復投与4週後の血漿中濃度推移

時間10 2 3 4 5 6 7 8(時間)

(pg/mL)

0

350

250

300

200

150

100

50

400

血漿中未変化体濃度

チオトロピウム静脈内投与(14.4μg)チオトロピウム吸入投与(108μg)チオトロピウム経口投与(64μg)

単回投与後の血漿中未変化体濃度推移、薬物動態パラメータ

対  象: 日本人の慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者128例方  法: チオトロピウム吸入液2.5μg×2吸入をレスピマット®により1日1回4週間反復吸入投与またはチオトロピウム粉末吸入剤18μgをハンディヘ

ラー®により1日1回4週間反復吸入投与。※ ANCOVA、治療期間、治療を固定効果として、ベースラインのFEV1を変量効果として調整

15)Ichinose M, et al. Respir Med 2010;104(2):228-236.25)Fukuchi Y, et al. 社内資料(承認時評価資料) 国内クロスオーバー試験(205.291試験)の薬物動態

② 喘息患者における検討(外国人データ)26)

定常状態において、喘息患者にチオトロピウム吸入液5μgをレスピマット®により吸入投与したとき、血漿中濃度は投与5分後に最高値(5.15pg/mL)に到達しました。

26)Sharma A. 社内資料(承認時評価資料) 薬物動態試験併合解析

[吸入用カプセル18μg]

① 健康成人における単回投与での検討(外国人データ)27)

健康成人12例にチオトロピウム粉末吸入剤108μgを単回吸入投与したとき、血漿中未変化体濃度は投与後5分に最高値(65.4pg/mL)を示し、その後は速やかに消失しました。生物学的利用率は19.5%でした。

対  象: 健康成人12例方  法: チオトロピウム粉末吸入剤108μgを単回吸入投与。

27)Feifel U, et al. 社内資料(承認時評価資料) 健康成人でのバイオアベイラビリティ試験

② 慢性閉塞性肺疾患患者における反復投与での検討(外国人データ)28)

慢性閉塞性肺疾患患者にチオトロピウム粉末吸入剤18μgを1日1回、反復吸入投与したとき、定常状態における最高血漿中濃度(Cmax)は17~19pg/mLであり、最小血漿中濃度(Cmin)は3~4pg/mLでした。

28)Serby CW, et al. 社内資料(承認時評価資料) 海外1年間投与二重盲検比較試験(205.117試験)

静脈内投与(14.4μg) 吸入投与(108μg) 経口投与(64μg)

Cmax(pg/mL) 378.1a)

(252.6〜495.6, 11)65.4b)

(34.7〜162.4, 11)4.41

(2.85〜16.50, 5)

Tmax(hr) 0.25c)

(0.12〜0.25, 11) 0.083d) 2c)

(1〜8, 5)

AUC0-8hr(pg・hr/mL) 185.6(128.1〜240.4, 5)

92.6(60.2〜128.4, 11) ─

a)投与終了時点、b)最初の採血時点、c)中央値、d)n=11、─:算出せず表中括弧内の数値は、範囲及び定量下限以上を示した例数を示す。

スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の【用法・用量】慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解:通常、成人にはスピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。気管支喘息の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解:通常、成人にはスピリーバ1.25μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして2.5μg)を1日1回吸入投与する。なお、症状・重症度に応じて、スピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。スピリーバ®吸入用カプセル18μgの【用法・用量】通常、成人には1回1カプセル(チオトロピウムとして18μg)を1日1回本剤専用の吸入用器具(ハンディヘラー®)を用いて吸入する。

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5150

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

臨床成績

臨床成績

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

薬物動態

薬物動態

2.高齢者における薬物動態(外国人データ)高齢者にチオトロピウム粉末吸入剤を吸入投与したとき、チオトロピウムの腎クリアランスは低下しました(腎クリアランスは58歳以下の慢性閉塞性肺疾患患者で326mL/min、69歳以上の慢性閉塞性肺疾患患者で163mL/min)29)。若年健康成人(平均年齢32.1歳)にチオトロピウム108μgを吸入投与したときの尿中未変化体排泄率は14%でしたが 27)、慢性閉塞性肺疾患患者(平均年齢63.8歳)にチオトロピウム18μgを吸入投与したときの尿中未変化体排泄率は7%であり28)、若年健康成人に比較して低い値でした。一方、高齢者にチオトロピウム18μgを1日1回反復吸入投与後のAUC0-4hは非高齢者に比較して43%高い値を示しました。非高齢者及び高齢者における薬物動態パラメータは以下のとおりでした29)。

3.腎機能低下患者における薬物動態(外国人データ)他の腎排泄型の薬剤と同様、腎機能低下患者においては、チオトロピウムの静脈内投与30)及び吸入投与28)後の血漿中未変化体濃度は上昇し、腎クリアランスは低下しました。軽度の腎機能低下患者(クレアチニンクリアランスが50~80mL/minの患者)において、チオトロピウム4.8μgを静脈内投与注)後のAUC0-4hは健康成人に比較して39%高い値を示しました30)。また、中等度の腎機能低下患者(クレアチニンクリアランスが30~50mL/min未満の患者)では81%、高度の腎機能低下患者(クレアチニンクリアランスが30mL/min未満の患者)では94%高い値を示しました30)。健康成人及び腎機能低下患者における薬物動態パラメータは以下のとおりでした30)。

チオトロピウム粉末吸入剤の反復吸入投与14日後の薬物動態パラメータ29)

チオトロピウム単回静脈内投与後の薬物動態パラメータ30)

対  象: 慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者25例(非高齢者12例、高齢者13例)方  法: チオトロピウム粉末吸入剤18μgを1日1回反復吸入投与。

27)Feifel U, et al. 社内資料(承認時評価資料) 健康成人でのバイオアベイラビリティ試験28)Serby CW, et al. 社内資料(承認時評価資料) 海外1年間投与二重盲検比較試験(205.117試験)29)Hamilton A, et al. 社内資料(承認時評価資料) 高齢者における薬物動態試験

喘息患者では、チオトロピウム吸入液5μgをレスピマット®により吸入投与したときの曝露量に年齢による差は認められませんでした26)。

26)Sharma A. 社内資料(承認時評価資料) 薬物動態試験併合解析

対  象: 健康成人6例、腎機能低下患者18例(軽度5例、中等度7例、高度6例)方  法: チオトロピウム注射液4.8μg/10mLを15分以上かけて単回静脈内投与。

28)Serby CW, et al. 社内資料(承認時評価資料) 海外1年間投与二重盲検比較試験(205.117試験)30)Türck D, et al. J Clin Pharmacol 2004;44(2):163-172.

腎機能が軽度低下している喘息患者(クレアチニンクリアランス50~80mL/min)においては、腎機能が正常な喘息患者と比較して、チオトロピウムの曝露量の増加は認められませんでした26)。

26)Sharma A. 社内資料(承認時評価資料) 薬物動態試験併合解析

例数投与後5分の

血漿中未変化体濃度(pg/mL)

AUC0-4h

(pg・hr/mL)

投与後4時間までの尿中未変化体排泄率

(% of dose)

腎クリアランス(mL/min)

非高齢者(45〜58歳) 12 9.63

(2.50〜47.5)18.2

(10.0〜61.7)1.97

(0.45〜5.67)326

(117〜724)

高齢者(69〜80歳) 13 15.3

(5.60〜34.8)26.1

(10.5〜56.0)1.42

(0.215〜4.51)163

(20.5〜477)

例数クレアチニンクリアランス

(mL/min)

Cmax

(pg/mL)AUC0-4h

(pg・hr/mL)

総尿中未変化体排泄率

(% of dose)

腎クリアランス(mL/min)

健康成人 6 >80 147(103〜186)

55.5(43.2〜69.4)

60.1(44.8〜76.5)

435(348〜497)

腎機能低下患者

5 50〜80 200(129〜287)

77.1(60.9〜105)

59.3(49.7〜74.0)

246(150〜341)

7 30〜50未満 223(162〜314)

101(69.4〜156)

39.9(25.9〜65.3)

124(98.3〜171)

6 <30 223(176〜269)

108(76.3〜145)

37.4(34.2〜41.7)

85.7(68.4〜128)

幾何平均値表中括弧内の数値は範囲を示す

幾何平均値表中括弧内の数値は範囲を示す

スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の【用法・用量】慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解:通常、成人にはスピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。気管支喘息の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解:通常、成人にはスピリーバ1.25μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして2.5μg)を1日1回吸入投与する。なお、症状・重症度に応じて、スピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。スピリーバ®吸入用カプセル18μgの【用法・用量】通常、成人には1回1カプセル(チオトロピウムとして18μg)を1日1回本剤専用の吸入用器具(ハンディヘラー®)を用いて吸入する。スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®吸入用カプセル18μgの【使用上の注意】(抜粋)1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること) (2) 腎機能が高度あるいは中等度低下している患者(クレアチニンクリアランス値が50mL/min以下の患者)

[本剤は腎排泄型であり、腎機能低下患者では血中濃度の上昇がみられる。]2. 重要な基本的注意 (7)・(5) 腎機能が低下している高齢者に対して本剤を投与する場合には、治療上の有益性と危険性を勘案して慎重に投与し、有

害事象の発現に注意すること。

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5352

開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

臨床成績

臨床成績

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

薬物動態

薬効薬理

薬物動態

〈参考:気道におけるムスカリン受容体の種類と機能〉ムスカリン受容体には5つのサブタイプがありますが、気道において、その存在と機能が明らかとなっているのはM1、M2、M3

の3つです。特に気道収縮に関与しているのはM3受容体です。

薬効薬理

1.非臨床試験1)作用機序スピリーバ ®は、長時間持続型の選択的ムスカリン受容体拮抗薬です。気道においては、気道平滑筋のムスカリンM3受容体に対するアセチルコリンの結合を阻害して気管支収縮抑制作用を発現します。特にスピリーバ ®は、他のムスカリン受容体サブタイプ(M1、M2)に比べて、気管支収縮に関与するムスカリンM3受容体に長く結合するため、持続的な気管支拡張作用を示します。

M1受容体

アセチルコリン

M2受容体

節前線維

副交感神経節

節後線維

気管支平滑筋細胞

スピリーバ®

M3受容体気道平滑筋の収縮に関わる受容体

気管支収縮

気管支収縮

気管支収縮

スピリーバ®の作用機序

38)Barnes PJ. Eur Res Rev 1996;6(39):290-294.より改変

受容体サブタイプ 局 在 機 能

M1受容体 副交感神経節粘膜下分泌腺

神経節伝達促進気道分泌亢進

M2受容体コリン作動性節後神経交感神経気道平滑筋

アセチルコリン遊離抑制ノルアドレナリン遊離抑制気管支拡張の阻害

M3受容体気道平滑筋粘膜下分泌腺気道上皮細胞杯細胞

気管支収縮気道分泌亢進線毛運動促進粘液分泌亢進

39)上川 雄一郎. アレルギー・免疫 2002;9(2):58-64.

スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入の【用法・用量】慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解:通常、成人にはスピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。気管支喘息の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解:通常、成人にはスピリーバ1.25μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして2.5μg)を1日1回吸入投与する。なお、症状・重症度に応じて、スピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。スピリーバ®吸入用カプセル18μgの【用法・用量】通常、成人には1回1カプセル(チオトロピウムとして18μg)を1日1回本剤専用の吸入用器具(ハンディヘラー®)を用いて吸入する。

4.分布(外国人データ、in vitro)血漿蛋白との結合率(in vitro試験)は72%で31)、分布容積は32L/kgでした27)。

5.代謝(外国人データ、in vitro)健康成人にチオトロピウムを静脈内投与したとき、チオトロピウムの代謝はわずかでした27)。エステル化合物であるチオトロピウム臭化物は、非酵素的にエステル結合が加水分解され、N-メチルスコピン及びジチニールグリコール酸の生成がみられました34)。また、ヒト肝ミクロソーム及びヒト肝細胞を用いた試験でチトクロームP-450によって酸化された代謝物及びそのグルタチオン抱合体がわずかにみられました 35, 36)。この代謝はCYP2D6及び3A4の阻害薬により抑制されました35)。

6.排泄(外国人データ)健康成人及び慢性閉塞性肺疾患患者に粉末吸入剤吸入投与後の終末相における尿中未変化体排泄速度から算出した消失半減期は5~6日でした 27, 29)。健康成人にチオトロピウムを静脈内投与したとき、全身クリアランスは880mL/minで29)、尿中未変化体排泄率は74%でした 27)。吸入液投与後の尿中排泄率は20.1~29.4%でした37)。喘息患者での累積係数から算出した半減期は34時間でした26)。また、チオトロピウム吸入液5µgを吸入投与後の定常状態時の投与24時間までの尿中未変化体排泄率は11.9%でした26)。慢性閉塞性肺疾患患者及び喘息患者に1日1回本剤を連続投与すると、7日目に定常状態に達し、蓄積はみられませんでした26, 31)。

26)Sharma A. 社内資料(承認時評価資料) 薬物動態試験併合解析27)Feifel U, et al. 社内資料(承認時評価資料) 健康成人でのバイオアベイラビリティ試験29)Hamilton A, et al. 社内資料(承認時評価資料) 高齢者における薬物動態試験31)Sauer A. 社内資料(承認時評価資料) 薬物動態試験(分布:血漿蛋白結合)32)Richter I, et al. 社内資料(承認時評価資料) 非臨床薬物動態試験(分布:全身オートラジオグラフィ(ラット))33)Oiwa Y, et al. 社内資料(承認時評価資料) 非臨床薬物動態試験(排泄:乳汁中移行(ラット))34)Ludwig E, et al. 社内資料(承認時評価資料) 非臨床薬物動態試験(代謝:血漿中加水分解)35)Ludwig E, et al. 社内資料(承認時評価資料) 薬物動態試験(代謝:肝ミクロソーム)36)Ludwig E, et al. 社内資料(承認時評価資料) 薬物動態試験(代謝:肝細胞)37)Feifel U, et al. 社内資料(承認時評価資料) 健康成人での反復投与薬物動態試験(205.112試験)

〈参考:ラット〉14C- チオトロピウム10mg/kgを気管内投与した場合、肺、消化管の他に肝臓、腎臓、膵臓に高い放射能濃度が認められましたが、脳には移行しませんでした32)。また、乳汁中に移行しました33)。

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開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

臨床成績

臨床成績

薬物動態

薬物動態

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

薬効薬理

薬効薬理

①ヒトムスカリン受容体サブタイプからの解離半減時間(in vitro)40)

チオトロピウムのムスカリンM3受容体からの解離半減時間は34.7時間であり、ムスカリンM1受容体の14.6時間やムスカリンM2受容体の3.6時間に比べて長いことが示されました。

0 20 40(時間)

M1(神経伝達)

M2(アセチルコリン遊離抑制)

M3(気管支収縮)

受容体解離半減時間

平均値±SD(n=4~5)

3.6±0.5

14.6±2.2

34.7±2.9

ヒトムスカリン受容体サブタイプからの解離半減時間の比較

対  象: ヒトムスカリン受容体サブタイプ(M1、M2、M3)を発現させたCHO細胞を用いて、[3H]-チオトロピウムを2時間インキュベーションし、硫酸アトロピン添加による膜分画からの解離により半減時間を求めた。

40)Disse B, et al. Life Sci 1993;52(5):537-544.より作図

②ヒトムスカリンM3受容体からの解離半減時間の比較(in vitro)41)

ムスカリンM3受容体からの解離半減時間は、オキシトロピウム0.07時間、イプラトロピウム0.21時間、チオトロピウム34.8時間でした。

対  象: ヒトムスカリン受容体サブタイプ(M1、M2、M3)を発現させたCHO細胞を用いて、各薬剤をインキュベーションし、[3H]-N-メチルスコポラミン添加による膜分画からの解離により、チオトロピウム、イプラトロピウム、オキシトロピウムのヒトムスカリンM3受容体からの半減時間を比較した。

41)Speck GA, et al. 社内資料(承認時評価資料) 薬効薬理試験(ヒトムスカリン受容体サブタイプからの解離)より作図

0 20 40(時間)

受容体解離半減時間

オキシトロピウム

イプラトロピウム

チオトロピウム

0.07±0.01

0.21±0.01

平均値±SD(n=3)

34.8±2.02

ヒトムスカリンM3受容体からの解離半減時間の比較

2)気管支収縮抑制作用(in vitro)42)

チオトロピウムはメサコリン誘発収縮を濃度依存的に抑制しました。

-log[チオトロピウム(M)]

log(DR-1)

9.510.0 9.0 7.07.58.5 8.00

3

2

1

4

(8)

(13)

(11)

(20)

(6)

平均値±SE( )内は例数を示す。DR:Drug Ratio

(チオトロピウム存在下のメサコリンの ED50/チオトロピウム非存在下のメサコリンのED50)

摘出モルモット気管平滑筋のメサコリン誘発収縮に対する作用

対  象: 摘出モルモット気管平滑筋標本をKrebs-Henseleit溶液中に2gの負荷をかけて懸垂し、標本より発生する張力を測定した。42)Reichl R, et al. 社内資料(承認時評価資料) 薬効薬理試験〔抗コリン作用(モルモット)〕

3)作用持続時間(モルモット)43)

チオトロピウムの気管支収縮抑制作用は24時間後まで持続し、12時間後と24時間後にはオキシトロピウムと比べて有意な抑制作用が認められました。

**

投与後の時間(時間)

(秒)

60 2412 180

200

150

50

100

250

**延長時間

平均値±SE n=10 **:p<0.01(vs オキシトロピウム、unpaired t -test)

チオトロピウムオキシトロピウム

覚醒モルモットのアセチルコリン誘発収縮に対する作用

対  象: 覚醒下のモルモットに1%アセチルコリン溶液を噴霧し、引き起こされるもがき行動(気管支収縮の指標)発現までの時間を測定し、薬物投与による延長時間を算出した。これにより、チオトロピウム溶液(1mg/mL)及びオキシトロピウム溶液(10mg/mL)の1分間吸入投与による作用持続時間を検討した。

43)大村 剛史ほか. 医学と薬学 2004;51(5):711-716.

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開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

臨床成績

臨床成績

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

一般薬理試験及び毒性試験

1.一般薬理試験試験項目 動物 適用経路

(n)投与量

(mg/kg) 試験成績

一般症状・中枢神経系に対する作用

一般症状・行動に対する作用 マウス 皮下

(5〜10) 0.001〜100

0.003mg/kg以上で抗コリン作用による汗腺分泌減少と考えられるfoot hold*の低下が認められた。10mg/kg以上で運動量の減少、呼吸抑制、立毛が認められた。

自発運動量(夜間運動量)に対する作用 マウス 皮下

(5) 0.6、2.5 影響を及ぼさなかった。

エタノール誘発睡眠に対する作用 マウス 皮下

(10) 3〜100 10mg/kg以上で睡眠時間を延長した。

ヘキソバルビタール誘発睡眠に対する作用 マウス 皮下

(10) 3〜300 100mg/kgで睡眠時間を延長した。

ペンテトラゾール痙攣に対する作用 マウス 静脈内

(12〜22) 0.01 影響を及ぼさなかった。

正常体温に対する作用 マウス 静脈内(10) 0.01、0.1 0.1mg/kgで下降した。

脳波に対する作用 ウサギ 静脈内(4) 0.01〜0.1 影響を及ぼさなかった。

呼吸器・循環器系に対する作用

呼吸パラメーターに対する作用

イヌ(麻酔)

静脈内(4) 0.0001〜0.03 影響を及ぼさなかった。

血液ガスパラメーターに対する作用

イヌ(麻酔)

静脈内(4) 0.0001〜0.03 影響を及ぼさなかった。

血中電解質及び血糖値に対する作用

イヌ(麻酔)

静脈内(4) 0.0001〜0.03 影響を及ぼさなかった。

血流量に対する作用 イヌ(麻酔)

静脈内(4) 0.0001〜0.03 影響を及ぼさなかった。

血圧に対する作用 イヌ(麻酔)

吸入(6) 10μg/15μL 影響を及ぼさなかった。

静脈内(4) 0.0001〜0.03 わずかに増加させた。

心拍数に対する作用 イヌ(麻酔)

吸入(6) 10μg/15μL 影響を及ぼさなかった。

静脈内(4) 0.0001〜0.03 増加傾向を示した。

心収縮力に対する作用 イヌ(麻酔)

吸入(6) 10μg/15μL影響を及ぼさなかった。

静脈内(4) 0.0001〜0.03

心電図に対する作用 イヌ(麻酔)

静脈内(4) 0.0001〜0.03 影響を及ぼさなかった。

活動電位接続時間(APD 10、30、90)に対する作用

モルモット in vitro(5)

100〜10,000nM 影響を及ぼさなかった。

HERG電流に対する作用 HEK293細胞

in vitro(3)

100〜100,000nM 影響を及ぼさなかった。

試験項目 動物 適用経路(n)

投与量(mg/kg) 試験成績

消化器系に

対する作用

腸管内輸送能に対する作用 マウス

経口(6) 0.1〜100 10mg/kg以上で抑制した。

皮下(9〜10) 10〜300 用量依存的に抑制した。

胃液分泌に対する作用 ラット 皮下(7〜20) 0.00001〜0.1 用量依存的に抑制した。

ED50=0.0032mg/kg

自律神経系・平滑筋

に対する作用

摘出直腸に対する作用(カルバコール収縮)

モルモット in vitro(8)

10〜100nM 用量依存的に抑制した。

摘出直腸に対する作用(ヒスタミン収縮) 100〜

1,000nM

用量依存的に抑制した。

摘出直腸に対する作用(塩化バリウム収縮) 影響を及ぼさなかった。

水・電解質代謝

に対する作用

尿量、 Na+クリアランス、Cl−クリアランス、K+クリアランス

ラット 経口(4〜5) 0.3〜10 影響を及ぼさなかった。

単回投与での作用

唾液分泌に対する作用(ピロカルピン誘発) マウス 吸入

(4〜10)0.00023〜

0.0031 用量依存的に抑制した。

唾液分泌に対する作用(食反射による誘発) イヌ 静脈内

(3〜4) 0.001〜0.03 用量依存的に抑制した。

涙液分泌に対する作用 イヌ 経口(6) 0.01〜0.4 0.1mg/kg以上で抑制した。

瞳孔径に対する作用 イヌ 点眼(4)

0.005(mg/site) 散瞳作用がみられた。

反復投与での作用

ピロカルピン誘発唾液分泌に対する作用 モルモット 吸入

(3〜24)0.1〜10

(mg/mL/day)

14日間反復投与では、単回投与に比べて抑制作用は増強したが、同時に観察した気管支収縮抑制作用の増強に比べて弱かった。

腸管内輸送能に対する作用 マウス 皮下

(9〜11)0.1〜10

(mg/kg/day)単回投与と比べ変化は認められなかった。

*マウスを金属板の上に載せて傾けたときの体位保持能。ベーリンガーインゲルハイム社 社内資料(承認時評価資料)

ベーリンガーインゲルハイム社 社内資料(承認時評価資料)

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開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

臨床成績

臨床成績

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

2.毒性試験試験項目 動物種 投与経路あるいは処置、期間 投与量または処理濃度 試験結果

単回投与毒性

マウス エロゾル吸入 131mg/kg 概略の致死量♂♀131mg/kg

ラット パウダー吸入 334.5mg/kg 概略の致死量♂♀>334.5mg/kg

イヌ エロゾル吸入 0.7、3.6mg/kg 概略の致死量♂♀>3.6mg/kg

反復投与毒性

ラット

エロゾル吸入・13週間 70、600、5,000μg/kg 無毒性量:<70μg/kg

パウダー吸入・13週間 90、600、5,600μg/kg 無毒性量:<90μg/kg

エロゾル吸入・52週間 13、96、641μg/kg 無毒性量:<13μg/kg

イヌ

エロゾル吸入・13週間 10、112、1,307μg/kg 無毒性量:<10μg/kg

パウダー吸入・13週間 12、142、1,328μg/kg 無毒性量:<12μg/kg

エロゾル吸入・52週間 5、45、448μg/kg 無毒性量:5μg/kg

生殖発生毒性

受胎能生殖能 ラット

エロゾル吸入 ♂: 交配前9週間〜

交配期間 ♀: 交配前2週間〜

分娩後20日

11、97、1,980μg/kg

無毒性量(μg/kg)親動物: 一般毒性:♂♀<11 生殖能:♂1,980、♀11胎児:11、出生児:97

器官形成期

ラット エロゾル吸入 妊娠6〜17日 11、100、1,838μg/kg

無毒性量 (μg/kg)母動物: 一般毒性:<11 生殖毒性:1,838胎児:1,838、出生児:100

ウサギ エロゾル吸入 妊娠6〜18日 9、110、500μg/kg

無毒性量 (μg/kg)母動物: 一般毒性:<9 生殖毒性:500胎児:9

周産期授乳期 ラット エロゾル吸入 妊娠17日〜離乳 10、100、2,111μg/kg

無毒性量 (μg/kg)母動物: 一般毒性:<10 生殖毒性:10次世代児:10

遺伝毒性

復帰突然変異 ネズミチフス菌大腸菌

直接法 10〜5,000μg/プレート陰性

代謝活性化法 10〜5,000μg/プレート

前進突然変異チャイニーズハムスター肺培養細胞

直接法 100〜5,000μg/mL陰性

代謝活性化法 100〜5,000μg/mL

in vitro染色体異常

ヒトリンパ球培養細胞

直接法 625〜5,000μg/mL陰性

代謝活性化法 625〜5,000μg/mL

不定期DNA合成 ラット肝培養細胞 灌流法 20〜5,000μg/mL 陰性

小核 マウス骨髄細胞 静脈内、単回 8mg/kg 陰性

がん原性

ラット エロゾル吸入 104週 9.3、21.7、74.1μg/kg がん原性なし

マウス

エロゾル吸入 ♀:84週 54.2、96.1、180.6μg/kg がん原性なし

エロゾル吸入 ♂:94〜101週

0.4→0.3μg/kg 1.9→0.7μg/kg 8.6→2.5μg/kg

がん原性なし

局所刺激性 ウサギ点眼、単回 20mg 刺激性なし

点眼、14日間 0.001%、0.003% 刺激性なし

ベーリンガーインゲルハイム社 社内資料(承認時評価資料)

[1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入]スピリーバ ®レスピマット®は、カートリッジ未開封時は長期保存試験より36ヵ月間、レスピマット®にカートリッジを挿入した状態では、使用中の安定性試験より90日間は安定でした。

試 験 温 度 湿 度 光 保存形態 保存期間 測定項目 結 果

長期保存試験 25℃ 60%RH 暗所 カートリッジ 36ヵ月性状(外観)微生物限度試験送達量均一性試験空気力学的微粒子投与量類縁物質定量

規格内

加速試験 40℃ 75%RH 暗所 カートリッジ 6ヵ月 規格内

使用中の安定性試験

25℃ 40%RH 暗所 レスピマット®にカートリッジを挿入した状態 0、1、3ヵ月

性状(外観)類縁物質(HPLC)定量(HPLC)

規格内

30℃ 45%RH 暗所 レスピマット®にカートリッジを挿入した状態 0、3ヵ月 類縁物質(HPLC)

定量(HPLC) 規格内

成り行き条件( 使用しない日は25℃、60%RH)

レスピマット®にカートリッジを挿入した状態 1、90日

微生物限度試験送達量均一性試験空気力学的微粒子投与量

規格内

ベーリンガーインゲルハイム社 社内資料(承認時評価資料)

[ 吸入用カプセル18μg]スピリーバ ®吸入用カプセルは、無包装では湿度の影響を受けますが、PVCシートの両面をアルミ箔で覆ったブリスター包装の製剤では、長期保存試験から24ヵ月間は安定でした。

試験 温度 湿度 光 保存形態 保存期間 結 果

長期保存試験 25℃ 60%RH 暗所 アルミ/PVC/アルミブリスター包装

0、3、6、9、18、24ヵ月 規格内

加速試験 40℃ 75%RH 暗所 アルミ/PVC/アルミブリスター包装 0、1、3、6ヵ月

3ヵ月まで規格内。6ヵ月の時点における類縁物質の量が規格値を上回った。その他の測定項目は規格内。

中間的な試験 30℃ 70%RH 暗所 アルミ/PVC/アルミブリスター包装

0、3、6、9、12ヵ月 規格内

苛酷試験

湿度注1)

25℃ 60%RH 暗所 無包装 24時間 水分含量が規格値を上回った。その他の測定項目は規格内。

25℃ 75%RH 暗所 無包装 24時間

水分含量が規格値を上回った。送達量均一性試験、動力学的微粒子投与量は規格値を下回った。定量及び類縁物質については、規格内。

光照射注2) 35℃ ─ 121万lx・hr ガラス容器 22時間光照射により、わずかにカプセル色が薄くなった。光照射による分解は認められなかった。

その他

湿度注1) 25℃ 60%RH 暗所

ブリスターから毎日1カプセル取り出し、9日目の最後に残った1カプセルにつき試験を行う

9日間 水分含量が規格値を上回った。その他の測定項目は規格内。

ベーリンガーインゲルハイム社 社内資料(承認時評価資料)

測定項目:性状(外観)、水分含量、送達量均一性試験、動力学的微粒子投与量、類縁物質(HPLC)、定量(HPLC) 注1)測定項目は、性状(外観)を除く 注2)測定項目は、水分含量、送達量均一性試験、動力学的微粒子投与量、定量(HPLC)を除く

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開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

臨床成績

臨床成績

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

[1.25μgレスピマット®60吸入、2.5μgレスピマット®60吸入]

貯  法冷凍しないこと。

(【取扱い上の注意】の項参照)

使用期限 外箱、容器に使用期限を表示

(1) 患者には専用の吸入用器具レスピマット®及び使用説明書を渡し、使用方法を指導すること。(2) 本剤は冷凍しないこと。(3) 地方自治体により定められた廃棄処理方法にしたがうこと。

[ 吸入用カプセル18μg]

貯  法温度25度を超えるところに保存しないこと。冷凍しないこと。

(【取扱い上の注意】の項参照)

使用期限 外箱、容器に使用期限を表示

(1) 患者には専用の吸入用器具(ハンディヘラー ®)及び使用説明書を渡し、使用方法を指導すること。(2) 1ブリスター(7カプセル)は2列で構成されており、列の間にミシン目が入っている。ミシン目以外の場所

で切り離さないこと。(3) カプセルを取り出す際は、ブリスターをミシン目にそって切り離し、吸入の直前に1カプセルだけブリス

ターから取り出すように指導すること。誤ってアルミシートを次のカプセルまではがしたときは、そのカプセルは廃棄するように指導すること(吸湿により吸入量の低下が起こる可能性がある)。また、カプセルを使い始めたブリスターは、残りのカプセルを続けて使い切るように指導すること(「適用上の注意」の項参照)。

(4) 本剤のカプセル内容物は少量であり、カプセル全体に充填されていない。(5) 本剤は温度25度を超えるところに保存しないこと。冷凍しないこと。

包 装

関連情報

取扱い上の注意

[ レスピマット®]スピリーバ ®1.25μgレスピマット®60吸入スピリーバ ®2.5μgレスピマット®60吸入:吸入用器具レスピマット®1個及びカートリッジ1本(1mL:60噴霧[30回投与分])

[ 吸入用カプセル18μg]14カプセル(7カプセル×2、ハンディヘラー ®1個)28カプセル(7カプセル×4)28カプセル(7カプセル×4、ハンディヘラー ®1個)

スピリーバ ®1.25μgレスピマット®60吸入

スピリーバ ®2.5μgレスピマット®60吸入

スピリーバ ®

吸入用カプセル18μg

承 認 番 号 22800AMX00666000 22200AMX00227000 21600AMY00131000

承 認 年 月 気管支喘息:2016年8月

慢性閉塞性肺疾患(COPD):2010年1月重症持続型気管支喘息: 2014年11月気管支喘息:2016年8月

慢性閉塞性肺疾患(COPD): 2004年10月

国際誕生年月 2001年10月 2001年10月 2001年10月

薬価収載年月 2016年11月 2010年4月 2004年12月

販売開始年月 2017年1月 2010年5月 2004年12月

承 認 条 件 医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

再審査満了年月気管支喘息: 重症持続型気管支喘息の残余期間(満了年月:2018年11月)

慢性閉塞性肺疾患(COPD):8年(満了年月:2012年10月)重症持続型気管支喘息:4年(満了年月:2018年11月)気管支喘息: 上記の残余期間(満了年月:2018年11月)

慢性閉塞性肺疾患(COPD): 8年(満了年月:2012年10月)

本資材は「医療用医薬品製品情報概要等に関する作成要領」に則り作成しています。

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開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

臨床成績

臨床成績

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

参考文献

参考文献

参考文献

1)Ohta K, et al. PLoS One 2015;10(4):e0124109.[0004038750] 2)Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207.[0004035117]

Kerstjens HA, et al. N Engl J Med 2012;367(13):1198-1207. Supplementary Appendix[0004034533] 3) Seibold W, et al. 社内資料(承認時評価資料) 48週間投与国際共同二重盲検比較試験(205.416/205.417試験)

[0004037945]、(205.416試験)[0004037947]、(205.417試験)[0004037948] 4) Paggiaro P, et al. J Allergy Clin Immunol Pract 2016;4(1):104-113.[0004039291] 5) Blahova Z, et al. 社内資料(承認時評価資料) 海外12週間投与二重盲検比較試験(205.442試験)

[0004037955] 6)Kerstjens HA, et al. Lancet Respir Med 2015;3(5):367-376.[0005001251]

Kerstjens HA, et al. Lancet Respir Med 2015;3(5):367-376. Supplementary Appendix[0005001252]

7) Holländerova Z, et al. 社内資料(承認時評価資料) 24週間投与国際共同二重盲検比較試験(205.418試験)[0004037956]、(205.419試験)[0004037957]

8)Beeh KM, et al. Respir Res 2014;15:61. [0004038031] 9)Holländerova Z, et al. 社内資料(承認時評価資料) 用量反応試験(205.380試験)[0004037953]10)福地 義之助ほか. 臨床医薬 2004;20(9):61-75.[0004012311]11) Towse LJ, et al. 社内資料(承認時評価資料) 海外1年間投与二重盲検比較試験(205.254試験/205.255試験)

の併合データ[0004028655]12) Maltais F, et al. CHEST 2005;128(3):1168-1178.[0004017680]13)Bateman ED, et al. Respir Med 2010;104(10):1460-1472.[0004029757]14)Tashkin DP, et al. N Engl J Med 2008;359(15):1543-1554.[0004025975]15)Ichinose M, et al. Respir Med 2010;104(2):228-236.[0004028503]16)O’Donnell DE, et al. Eur Respir J 2004;23(6):832-840.[0004010821]17)Decramer M, et al. Lancet 2009;374(9696):1171-1178.[0004028347]18)Vogelmeier C, et al. N Engl J Med 2011;364(12):1093-1103.[0004030874]19)Wise RA, et al. N Engl J Med 2013;369(16):1491-1501.[0004036057]20)平田 一人ほか. 臨床医薬 2004;20(9):25-39.[0004012309]21)Juniper EF, et al. Eur Respir J 1999;14(4):902-907.[0004037455]22)Juniper EF, et al. Thorax 1992;47(2):76-83.[0004037457]23)Mahler DA, et al. Chest 1984;85(6):751-758.[0005000337]24)Jones PW, et al. Am Rev Respir Dis 1992;145(6):1321-1327.[0004009923]25)Fukuchi Y, et al. 社内資料(承認時評価資料) 国内クロスオーバー試験(205.291試験)の薬物動態[0004028657]26)Sharma A. 社内資料(承認時評価資料) 薬物動態試験併合解析[0004037950]27)Feifel U, et al. 社内資料(承認時評価資料) 健康成人でのバイオアベイラビリティ試験[0004012204]28) Serby CW, et al. 社内資料(承認時評価資料) 海外1年間投与二重盲検比較試験(205.117試験)[0004012206]29)Hamilton A, et al. 社内資料(承認時評価資料) 高齢者における薬物動態試験[0004012205]30)Türck D, et al. J Clin Pharmacol 2004;44(2):163-172.[0004008838]31)Sauer A. 社内資料(承認時評価資料) 薬物動態試験(分布:血漿蛋白結合)[0004012207]32) Richter I, et al. 社内資料(承認時評価資料) 非臨床薬物動態試験(分布:全身オートラジオグラフィ(ラット))

[0004012210]33)Oiwa Y, et al. 社内資料(承認時評価資料) 非臨床薬物動態試験(排泄:乳汁中移行(ラット))[0004012212]34) Ludwig E, et al. 社内資料(承認時評価資料) 非臨床薬物動態試験(代謝:血漿中加水分解)[0004012214]35)Ludwig E, et al. 社内資料(承認時評価資料) 薬物動態試験(代謝:肝ミクロソーム)[0004012215]36)Ludwig E, et al. 社内資料(承認時評価資料) 薬物動態試験(代謝:肝細胞)[0004012216]37)Feifel U, et al. 社内資料(承認時評価資料) 健康成人での反復投与薬物動態試験(205.112試験)[0004028607]

製造販売名称:日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社住所:東京都品川区大崎2丁目1番1号

【文献請求先】主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 DIセンター

〒141-6017 東京都品川区大崎2丁目1番1号 ThinkPark TowerTEL:0120-189-779 (受付時間)9:00~18:00(土・日・祝日・弊社休業日を除く)

製造販売業者等の名称、住所

38)Barnes PJ. Eur Res Rev 1996;6(39):290-294.[0003007216]39)上川 雄一郎. アレルギー・免疫 2002;9(2):58-64.[0004006351]40)Disse B, et al. Life Sci 1993;52(5):537-544.[0002995752]41) Speck GA, et al. 社内資料(承認時評価資料) 薬効薬理試験(ヒトムスカリン受容体サブタイプからの解離)

[0004012220]42)Reichl R, et al. 社内資料(承認時評価資料) 薬効薬理試験(抗コリン作用(モルモット))[0004012202]43)大村 剛史ほか. 医学と薬学 2004;51(5):711-716.[0004009832]

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開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

臨床成績

臨床成績

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導の参考資料[スピリーバR1.25μg/2.5μgレスピマットR60吸入]

レスピマット®60吸入の使用に際して本剤を適正にご使用いただくために、以下に記載された事項をお守りください。本剤の吸入方法について、この説明書をよくお読みください。本剤が本来の効果を発揮するにはカートリッジを吸入用器具レスピマット®に正しく挿入する必要があります。カートリッジの挿入は原則として医師・薬剤師の先生にお願いしてください。あるいは、裏面を参照し、ご自身で挿入してください。1. 用法・用量

1日1回2吸入2. 注意

(1)本剤は吸入薬です。必ず吸入用器具レスピマット®を用いて吸入してください。

(2)本剤は、発作を速やかに抑える薬ではありません。

(3)本剤の吸入時に薬が目に入らないように注意してください。もし目に入って目の異常に気付いたときはできるだけ早く、医療機関を受診してください。

3. 保管上の注意(1)本剤は冷凍しないでください。(2)吸入用器具は、少なくとも週1回

は手入れをしてください。(3)本剤は幼・小児の手の届かない

ところに保管してください。(4)カートリッジを挿入して3ヵ月以

上経過した場合は、薬剤が残っていたとしても使用しないでください。吸入用器具レスピマット®を7日間以上使用しなかった場合は、下に向けて1回噴霧した後に使用してください。また、21日間以上使用しなかった場合は、ミスト(霧)が見えるまで5~7の吸入前に必要な準備を行った後、さらにミスト(霧)が見えてから5~7の操作を3回繰り返した後に使用してください。

(5)本剤は金属・プラスチックでできていますので、地方自治体により定められた方法に従って廃棄処理ください。また、本剤を分解したり、カートリッジの底面に穴をあけないでください。)

吸入用器具レスピマット®60吸入の手入れ少なくとも週1回はマウスピースとその内側の金属部分を湿らせた布またはティッシュペーパーで拭いてください。金属部分は変色することがありますが、吸入用器具レスピマット®の性能には影響はありません。

レスピマット®60吸入の目盛りについて

レスピマット®60吸入※の各部の名称

こんなときは…

テスト噴霧時に薬液が噴霧されない

標準使用回数(30日・計60噴霧)未満で目盛りが0になった

①テスト噴霧の操作を十分繰り返されていらっしゃいますでしょうか。テスト噴霧の初期1~2回はミスト(霧)が少なく噴霧されることがございます。ミストが見えるのを確認し、さらに3回繰り返して噴霧状態を安定させて頂きますよう、お願い致します。

②ミスト(霧)が見やすい場所でテスト噴霧されていらっしゃいますでしょうか。カートリッジ内の薬液は無色透明のため、背景の明るい場所でテストを行いますと、ミストが噴霧されているか分かりづらい場合がございます。

③カートリッジを回転させる際、上向きにしていらっしゃいますでしょうか。下に向けて行うとうまく吸い上げられないケースがございます。カートリッジを回転させる際には必ず上向きにして行って頂きますよう、お願い致します。

最初から目盛りがゼロだった

①透明ケースを1回の噴霧時に180度を超えて回転させた場合、目盛りが複数噴霧分進みます。噴霧ボタンを押さなくても目盛りは進んでしまいますので、透明ケースを1回の噴霧時に180度を超えて回転させないようにお願い致します。

②テスト噴霧を毎回実施していらっしゃらないでしょうか。テスト噴霧はご使用ごとに実施頂く必要はありません。新しい吸入用器具レスピマット®

ご使用開始時にのみテスト噴霧を実施ください。③使用済みの吸入用器具レスピマット®に新しいカートリッジを挿入していらっしゃらないでしょうか。使用済みの吸入用器具レスピマット®に、

新しいカートリッジを挿入しても、目盛りはリセットされず、すでに目盛りが進んでおりますので、吸入投与回数分ご使用になれません。吸入用器具レスピマット®とカートリッジはペアでお使いください。また、複数のレスピマットを処方された場合、使用済みの吸入用器具レスピマット®

と取り違えられた可能性も考えられます。使用開始日を記載するためのシールをご用意しておりますので、ご要望の先生は弊社DIセンターまでご連絡頂きますよう、お願い致します。

目盛りが一気に進んだ

使用済みの吸入用器具レスピマット®に新しいカートリッジを挿入していらっしゃいませんでしょうか。使用済みの吸入用器具レスピマット®に新しいカートリッジを挿入しても、目盛りはリセットされません。吸入用器具レスピマット®とカートリッジは必ずペアでお使いください。

使用済みのレスピマット®とお取り違いされていらっしゃらないでしょうか。目盛りはネジ状部品のネジ山に噛み合わさって固定されており、透明ケースを180度回転させる毎に目盛りがネジ山を1つずつ0の方向へ進む設計となっております。目盛りが一気に進むことはございません。

噴霧ボタンを押す前に勝手に薬液が噴霧された

①キャップを開けたまま透明ケースを回転させていらっしゃらないでしょうか。透明ケースを回転させる際、微量の薬液が噴霧されることがございます。これは製品の異常ではございませんので、必ずキャップを閉じた状態で透明ケースを回転させてください。

②噴霧ボタンを押したまま透明ケースを回転させていらっしゃらないでしょうか。噴霧ボタンを押した状態で透明ケースを回転させた場合にも薬剤が噴霧されます。噴霧ボタンに触れないようキャップを閉めてから、透明ケースを回転させていただきますようお願い致します。

③透明ケースを180度以上回転させていないでしょうか。透明ケースを180度以上回転させた場合、噴霧ボタンを押さなくても噴霧が開始されてしまいます。透明ケースをゆっくり回転させていただくと、180度回転させた時にカチッと音がなっていることが感じやすくなります。

カートリッジが挿入しにくい

①透明ケースがすでに180度回転しているとカートリッジを奥まで挿入できませんので、一度噴霧ボタンを押してください。透明ケースが回転前の状態に戻り、通常通りカートリッジを挿入できるようになります。

②カートリッジがまっすぐでない場合、奥まで挿入できない可能性がございます。一度カートリッジを抜いていただき、再度まっすぐ挿入ください。③カートリッジを逆向きに挿入されていませんでしょうか。カートリッジはくぼみのある方を挿入してください。

状況 ご確認点と対応策

キャップ

マウスピース(吸入口)通気孔

噴霧ボタン

安全止め

目盛り

カートリッジ

透明ケース

スピリーバ®1.25μgレスピマット®60吸入、スピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入は30回分の吸入投与(計60噴霧)が可能です。目盛りはおおよその残りの噴霧回数を示します。目盛りの針が赤い領域(0~14)に入ったら、残りは約7回分(14噴霧)です。ロックがかかり、透明ケースを回転させることができなくなると、それ以上は使用できません。

1 キャップを閉じた状態で、安全止めを押しながら、透明ケースをはずします。

キャップを閉じた状態で上向きにし、透明ケースをカチッと音がするまで右に180度回転させます。

安全止め

5 吸入は1日1回    行います。

2 カートリッジを吸入用器具レスピマット®にまっすぐ挿入します。

6 キャップを完全に開けます。

4 透明ケースを装着します。

7 下に向け噴霧ボタンを押し、吸入準備をします。3 カートリッジを奥まで挿入します。

8ミスト(霧)が見えるのを確認したらキャップを閉じ5~7の操作をさらに3回繰り返し、噴霧が確実に行われることを確認します。これでスピリーバ®1.25μg/2.5μgレスピマット®60吸入は吸入可能になります。

噴霧ボタン

通気孔

2吸入Step

1 回す

Step

2 開ける

Step

3 ゆっくり吸う

キャップを完全に開け、息をゆっくり最後まで吐き出します。

キャップを閉じた状態で上向きにし、透明ケースをカチッと音がするまで右に180度回転させます。

マウスピース(吸入口)をしっかり口にくわえ、息を口からゆっくりと吸いながら、噴霧ボタンを押し、できるだけゆっくり肺いっぱいに息を吸い込みます。苦しくならない程度、息を止めます。

キャップを閉じもう一度  ~  を繰り返します。吸入は1日1回     行います。

吸入前に必要な準備 毎日の吸入方法

●カートリッジが奥まで挿入できなくなりますので、カートリッジを挿入する前に透明ケースを回転させないようお願いいたします。

●透明ケースをカートリッジ挿入前に180度回転させてしまった場合は、噴霧ボタンを押して、元に戻した後にカートリッジを挿入ください。

●手で奥まで挿入することが難しい場合は、固い平面の上で挿入していただくと、奥まで挿入することができますが、あまり強く挿入すると吸入用器具レスピマット®が壊れてしまい、ご使用いただけなくなります。

●一度挿入したカートリッジは抜かないでください。

●薬が目に入らないように注意してください。

薬が目に入らないように注意してください。

注意点

カートリッジは、2~3mm程度見えている状態で正常に挿入されています。

約1cm 2~3mm

噴霧ボタン

Step

1Step

32吸入

約1cm 2~3mm

上の方法で奥まで挿入できない場合は、かたい平面の上で挿入してください。

COPDについてはこちら iPadをお持ちの方はこちら

初めて吸入用器具レスピマット®を使用するときは、次の操作を行ってください。

●目盛りは透明ケースを180度回転させるごとに1噴霧分進むため、1回の噴霧時に180度を超えて回転させないようお願いいたします。

●スピリーバ®レスピマット®の吸入時に薬が目に入らないように注意してください。

●マウスピース(吸入口)を口にくわえた際、通気孔をふさがないようにしてください。

●次に吸入用器具レスピマット®を使用するまで、キャップは閉じて保管してください。

注意点

iPadアプリ「COPDクリニック」

吸入前に必要な準備

毎日の吸入

メモリの不具合

※写真はスピリーバ®2.5μgレスピマット®60吸入です。

Page 34: 総合製品情報概要...日本標準商品分類番号872259 総合製品情報概要 作成:2017年1月 【禁忌(次の患者には投与しないこと)】 (1)閉塞隅角緑内障の患者

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開発の経緯

開発の経緯

製品特性

製品特性

DI

DI

臨床成績

臨床成績

薬物動態

薬物動態

薬効薬理

薬効薬理

一般薬理

毒性試験

一般薬理

毒性試験

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

製剤学的事項

取扱い上の注意

包装、関連情報

参考文献

参考文献

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導

の参考資料

付録:吸入指導の参考資料[スピリーバR吸入用カプセル18μg]

1. 用法・用量医師が指示した用法・用量に従ってください。

2. 注意(1)カプセルを飲まないでください。

必ず専用の吸入器(ハンディヘラー®)を用いて吸入してください。(2)本剤は、発作を速やかに抑える薬ではありません。(3)本剤の吸入時に、薬が目に入らないように注意してください。

もし目に入って目の異常に気付いたときはできるだけ早く、医療機関を受診してください。

3. 保管上の注意(1)本剤は冷凍させたり、25℃をこえる所で保管しないでください。(2)本剤の専用吸入器は、説明書に従って月に一度洗浄してください。(3)本剤は幼・小児の手の届かないところに保管してください。

本剤を適正にご使用いただくために、以下に記載された事項をお守りください。本剤の吸入方法について、この説明書をよくお読みください。

カプセルを飲まないでください。必ず専用の吸入器(ハンディヘラー®)を用いて吸入してください。

東京都品川区大崎2丁目1番1号 ThinkPark Tower

カプセルは開けないでください。

本剤1カプセルの内容物は少量となっています。

● カプセルを飲まないでください。必ず専用の吸入器(ハンディヘラー®)を用いて吸入してください。