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Department of Medicine and Rheumatology Graduate School, Tokyo Medical and Dental University http://www.tmd.ac.jp/grad/rheu/rheu-J.htm

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Department of Medicine and Rheumatology Graduate School, Tokyo Medical and Dental University http://www.tmd.ac.jp/grad/rheu/rheu-J.htm

東京医科歯科大学 大学院 医歯学研究科 膠原病・リウマチ内科学分野

ANNUAL REPORT 2011

Contents 概要・沿革 2

組織 3 Year-in-review 4 2011年を振り返って 6

東京医科歯科大学内における活動の概要 7 診療 外来診療 9 病棟診療 11

教育 13

研究 組織・研究テーマ 17 研究室紹介 18 研究助成金 22 研究業績 24

学外機関における活動の概要 31 行政機関 医薬品医療機器総合機構 33

教育研究機関 日本女子大学家政学部食物学科 34

診療機関 青梅市立総合病院 35

横浜市立みなと赤十字病院 37

東京都長寿健康医療センター 39

東京共済病院 41

草加市立病院 43

武蔵野赤十字病院 45

桜井クリニック 47

小川クリニック 48

海外研究機関 49

メンバー 51 メンバー構成図 52 新規加入メンバー 55

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 1

昭和19年~ 昭和19年に東京医学歯学専門

学校が開校。

当教室の前身は東京医科歯科

大学第一内科であり、初代教

授は佐々龍雄(昭和19-24年)

であった。その後、第二代柳

金太郎教授(昭和25-37年)、

第三代鳥居敏男教授(昭和37-

39年)、第四代小宮正文教授

(昭和39-49年)、第五代桃井

宏直教授(昭和50-58年)、第

六代青木延雄教授(昭和59年-

平成6年)と続いた。

第一内科の中には6つの診療

グループがあり、当科の前身

にあたる膠原病グループは奥

田正治講師(当時)が統括を

行い、西戸孝昭助手(当時)

と共に診療・研究・教育にあ

たっていた。

平成7年~ 平成7年から難治疾患研究所

教授(当時)宮坂信之が第七

代教授として着任。第一内科

の中で膠原病グループ関係者

が教授に就任したのは初めて

であった。

平成11年~ 平成11年には大学院重点化構

想に基づいて医歯学総合大学

院研究科が開始されることに

なり、当時のナンバー内科

(第一、二、三内科)は平成

12年4月から8つの臓器別内科

(プラス神経内科)に発展的

解消となった。その一つとし

て、膠原病・リウマチ内科

(大学院講座としては生体環

境応答学系専攻生体応答学講

座生体応答調節学分野、当

時)が発足した。発足当時

は、教授1、講師1、助手2

名のみの陣容であった。ちな

みに、第一内科からは呼吸器

内科に吉澤靖之教授が、血液

内科に三浦修教授が就任し

た。

平成17年~ 平成17年からは薬害監視学講

座が寄付講座として発足し

(宮坂信之が教授併任)、平

成19年からは針谷正祥が教授

として就任した。また、この

間、平成15年から医学部付属

病院臨床試験管理センターが

発足、初代センター長として

宮坂信之が就任したが、その

後、第二代針谷正祥、第三代

小池竜司(現在)と当内科関

係者が勤めている。

このように、東京医科歯科大学第一内科膠原病グループに端を発した当科は、現在、急速にその規模を拡大し、国際的レベルの診療・教育・教育に邁進している。

概要

我々は膠原病・リウマチ内科学の診療・教育・研究を目的とした組織です。メンバーは、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科生体環境応答学系専攻生体応答学講座膠原病・リウマチ内科学分野および同大学院寄附講座である薬害監視学講座所属スタッフを主とし、同大学院保健衛生学研究科や同大学医学部附属病院内機関に所属する医師(併任)、そして関連病院・診療科派遣医師により構成されています。メンバーは東京医科歯科大学医学部附属病院膠原病・リウマチ内科スタッフを兼ねています。 診療および教育は同大医学部附属病院および関連病院診療科を中心に行われ、基礎研究は大学院教室、臨床研究は大学院教室に加え同大医学部附属病院や関連病院診療科においてもさかんに行われています。 診療においては、様々な臓器やメンタル面にも影響する膠原病疾患を患う患者様に対するグローバルスタンダードに沿ったトータルケアの提供を、研究においては臨床現場に最終的に還元でき膠原病臨床の発展に貢献しうる情報・知見の創出を、教育においてはグローバルスタンダードに沿った膠原病診療が提供できまた膠原病学・臨床免疫学の発展に貢献のできるPhysician-Scientistの育成を目的とし、組織全体で協力・刺激し、また改革・省察を繰り返し、全力で取り組んでいます。

沿革

2 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

江戸川病院

公立昭和病院

青梅市立総合病院

リウマチ膠原病科

千葉西総合病院

ひろせクリニック

東京都健康長寿医療センター

膠原病・リウマチ科

非常勤医師派遣病院診療科

(専門外来のみ)

組織 東京医科歯科大学内

常勤医師派遣病院診療科

東京ミッドタウンクリニック

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 3

取手協同病院

御代田中央記念病院

東京共済病院

リウマチ膠原病科

横浜市立みなと赤十字病院

内科

膠原病・リウマチ内科部門

東京医科歯科大学大学院

医歯学総合研究科

生体環境応答学系

生体応答学講座

膠原病・リウマチ内科学分野

東京医科歯科大学大学院

医歯学総合研究科

薬害監視学講座

佐久総合病院

草加市立病院

膠原病内科

武蔵野赤十字病院

■東北地方太平洋沖地震 3月11日14時46分、東北から関東に

かけての太平洋沖を震源とするM9.0

の大地震が発生した。

日本観測史上最大であるとともに、

世界でも1900年以降で4番目の規模

の巨大地震であった。

地震により発生した大津波などによ

り、死者・行方不明者は1万9千人に

上った。

■ウサマ・ビンラ

ディン殺害 オバマ米大統領は1日

夜、2001年9月1

1日の米中枢同時テロ

を首謀した国際テロ組

織アルカイダの指導者

ウサマ・ビンラディン

容疑者を米東部時間の

1日に殺害したと発表

した。

■ドイツでアウト

ブレイク 50人以上の死者を出

した腸管出血性大腸菌

の流行。ドイツ北部中

心に広がった大腸菌流

行では、欧州や北米で

計4400人以上が感

染。

■越智小枝さんが退職 越智小枝さんがImperial

College Londonへの留学のため、本学を退職。

■オーストラリア

大洪水 過去数十年で最悪の

事態となった今回の

洪水では、これまで

に約20万人の生活

に影響が出ており、

オーストラリアの国

内総生産(GDP)

を0.4%程度押し

下げると予想されて

いる。

1月 2月 3月 4月 5月 6月

2011 Year-in-review

4 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

■メトトレキ

サート成人用量

増量承認 MTX16mg/週まで

の増量が承認され

た。

2011年

■宮坂信之教授が東京医科歯科大学医学部付属病院長に就任 ■越智小枝さんが膠原病・リウマチ内科助教就任 ■小宮陽仁君、森啓悦君、中島麻理さんが後期研修開始 小宮君は青梅市立総合病院にて、森君は横浜市立みなと赤十字病院にて、中島さんは東京都健康長寿医療センターにて、初年度後期研修を開始した。

■草加市立病院へ常勤医派遣開始 非常勤医師のみを派遣していた草加市立病院に常勤医の派遣を開始。立ち上げスタッフとして、金子佳代子さんと笠井祥子さんが赴任した。

■平田真哉君が退職 平田真哉君が熊本大学医学部附属病院採用となり本学を退職。

■第75回アメリカリウマ

チ学会開催(シカゴ)

■スティーブ・ジョブズ

死去

■カダフィ大佐死亡

7月 8月 9月 10月 11月

12月

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 5

■JCR2011開催 震災のため延期となった日

本リウマチ学会総会が神戸

で開催された。

■長谷川久紀君が助教

就任

■宮坂信之教授が第22期

日本学術会議会員に選出

■野田内閣発足 管内閣総辞職を受けて行

われた首班指名選挙にお

いて、第95代内閣総理大

臣に指名された。

■金正日総書記死去 朝鮮民主主義人民共和国

(北朝鮮)の最高指導

者、金正日(キム・ジョ

ンイル)総書記が死去。

■金子佳代子さんが学位

取得 金子佳代子さんが、関節リ

ウマチ患者の線維芽細胞様

滑膜細胞の活性化における

chemerinの関与に関する研究

により医学博士を取得た。

2011年を振り返って 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科生体応答学講座 膠原病・リウマチ内科学分野 教授 医学部附属病院膠原病・リウマチ内科 科長

宮坂信之

今年は定年退官1年前にあたる年である。本年4月から

医学部附属病院長を併任することとなった。このため、病

院経営、診療報酬、リスクマネジメントなどに関するにわ

か勉強をしなくてはならなくなった。また、日本リウマチ

学会理事長も二期目を務めることとなった。日本の膠原病

学の舵取りをしなくてはならない。しかし、からだも頭も

一つしかないので、時間が絶対的に足りなくなった。この

ため、少し早めではあるが、病棟回診は上阪准教授の手に

委ねることにした。とはいえ、心配のあまり、温度板回診

はできるだけ出るようにして、口うるさく指導をしてい

る。回診はまかされていながら、とやかく言われる上阪准

教授以下、医局員一同はたまったものではなかろう。しか

し、これも教育と割り切る事にしている。

2011年の最大のイベントは東日本大震災であった。私は

外来診療中であったが、ただならぬ揺れ方に大災害が起

こったことを感じていた。案の定、外来に置かれている

TVからは刻々と東北地方の惨状が放映されていた。病院

長の正式発令は4月からの予定であったが、当時の坂本病

院長の配慮で、震災対策チームの正式メンバーとして病院

の災害対策にあたった。また、日本リウマチ学会理事長と

して被災患者に対して「災害10か条」なるものを策定して、学会のホームページに掲載をし、被災患

者のパニックを鎮める努力をした。

さらに医局にとって大きな出来事は、2012年の日本リウマチ学会の主催が決まったことである。

上阪准教授を事務局長とし、針谷薬害監視学教授、南木同准教授らの手を借りながら、翌年の学術集

会の準備作業が続いている。また、2011年4月に東京で開催が予定されていた日本リウマチ学会を7月

に神戸で開催することとしたが、裏方としては大変な労苦であった。

もう一つ特筆すべきは、関節リウマチに対するメトトレキサート成人用量の増量が公知申請で承

認されたことである。これは私が3年前より厚労省、医薬品医療機器総合機構(PMDA)と交渉してき

たことであり、薬害監視学講座のREALデータベースも承認には多大の貢献をした。これにより、よう

やく我が国のリウマチ診療がグローバルスタンダードに並んだと言えよう。

この間、当科の診療活動は順調に推移しており、外来患者は着々と増加し、病棟稼働額も順調に

伸びている。我が国では2003年から始まったリウマチ診療のパラダイムシフトの仕掛人として、当科

は日本の膠原病、なかでもリウマチ診療のトップグループ入りしたといっても過言ではない。という

ことは、診療の負荷が確実に大きくなっているということである。それにもかかわらず、研究面では

着々と成果が上がっており、英語の原著論文は年間20を超えるようになった。当科に優秀なPhysician

Scientistが育ちつつある実感を感じている。

学生及び研修医教育も高田准教授の指導の下にきわめて高い評価を集めている。2012年度には新

たに6名が後期研修プログラムに参加する予定である。本学のみならず、外部から優秀な研修医が集ま

ることは喜ばしい。

関連病院の充実も着実に進行している。今年からは草加市立病院にも常勤医を派遣することと

なった。地域医療にも眼を向け、医療の地域格差の解消に役立つ事ができればと考えている。

しかし、喜んでばかりはいられない。2012年に向かって「勝って兜の緒を締める」ことが必要で

あろう。

6 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

東京医科歯科大学内における活動の概要

診療 外来診療

病棟診療

教育

研究 組織・研究テーマ

研究室紹介

受賞・研究助成金・研究業績

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 7

学内における活動の概要

東京医科歯科大学内における活動の概要

診療

教育

研究

外来診療 月曜から金曜まで、常時3ブースを利用し外来診療を行っていま

す。膠原病・リウマチ内科学の全領域に渡る診療を提供しており、生

物学的製剤の使用も積極的に行い、また新規治療薬候補の臨床試験も

さかんに行っています。

病棟診療 教員・後期研修医・初期研修医・医学部学生により構成される屋根

瓦式診療チーム体制にて、急性期症例・重症例・難治例を中心とした

多彩な疾患・病態に対し質の高い医療の提供に努めています。

病棟診療・外来診療・院内コンサルテーションなどの様々な機会

を利用し、医学部5・6年生の診療参加型臨床実習、卒後1・2年目医師

に対する初期臨床研修、そして膠原病・リウマチ内科学の後期研修を

行っています。

組織・研究テーマ 関節炎・SLE・筋炎・間質性肺炎などを主な研究対象とし、基礎医

学研究・後ろ向きデータ解析・大規模前向きコホート研究・介入型臨

床研究など、様々な形での研究を通して、臨床現場に最終的に還元で

き、膠原病臨床の発展に貢献することを目標とした多くの研究を行っ

ています。

研究室紹介 様々な背景・経歴をもつメンバーからなる多様な集団より形成され

る複数の研究室単位で研究を行っています。全研究室メンバーよりな

るリサーチカンファレンスも定期的に行い、様々な分野の研究者と情

報共有・意見交換を行い、共同研究もさかんに行っています。

受賞、研究助成金、研究業績 文部科学省科学研究費補助金(基盤研究(S)、(A)、(B)、特定領域

研究)、厚生労働科学研究費補助金、そして財団や企業などから多く

の研究助成金を獲得し、基礎から臨床まで幅広く臨床免疫学・膠原病

学の発展のために研究活動を行っています。

診療

9 外来診療

11 病棟診療

13 教育

研究

17 組織・研究テーマ

18 研究室紹介

22 研究助成金

24 研究業績

8 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

学内における活動の概要

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

外来診療

外来医長

長谷川久紀

月曜 火曜 水曜 木曜 金曜

午前 午後 午前 午後 午前 午後 午前 午後 午前 午後

高田和生 針谷正祥 溝口史高 鍔田利恵子 宮坂信之

南木敏宏 岩井秀之 高村聡人 小川 純 田中みち

小池竜司 平田真哉(~2011年3月) 渡部香織 上阪 等 上阪 等 窪田哲朗

越智小枝(2011年4月~6月) 渡部香織(2011年5月~)

駒野有希子(2011年7月~)

東京医科歯科大学医学部附属病院における膠原病・リウマチ内科の診療する患者さんは、身体の様々な箇

所に長期間、不調を抱えていることが多いです。従って、診療の際は、罹患臓器や検査結果ばかりに注目す

るのではなく、患者さんを常にひとりの人間としてとらえ、心と身体の状態を正確に把握しようと努めてい

ます。

当科の外来診療は、A棟3階の内科外来において、月曜日から金曜日まで常時3ブースを利用して行われてい

ましたが、病院の内科外来の増設に伴い、2011年12月からは、A棟4階第5内科診察室の52番ブースも利用し

(木曜以外)、診療を行っています。近隣病院はもとより、全国各地からの紹介患者の来院の他に、当科の

ホームページの閲覧やテレビの視聴などを契機に来院する患者も増加しています。2012年4月からは、膠原

病・リウマチ先端治療センターも開設されますので、今後さらに多くの患者さんの来院が予想され、より一

層、臨床治験、研究、教育の機会にも恵まれた外来となっていくことと思われます。

外来での主となる診療活動は以下の通りです。

継続診療のための予約患者診療

他院から紹介受診される外来患者診療

院内他科から紹介受診される外来患者診療

他科入院中の患者のコンサルテーション

臨床試験に参加を検討、または参加している患者の評価と診察

医学部学生、附属病院研修医、当科医局員の教育

セカンドオピニオン外来(上阪)

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 9

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

生物学的製剤の投与

2008年度より、生物学的製剤の点滴投与

は、アバタセプト(オレンシア)を除い

て、化学療法センターにおいて集約的に

管理され、投与時反応を含めた有害事象

に迅速に対応しています。2010年度より

同センターには当科からも医員1名が派

遣されています。2012年4月からは、ア

バタセプト(オレンシア)も化学療法セン

ターにて投与する予定です。

外来教育

膠原病・リウマチ性疾患の診療を行う医

師の教育は、病棟教育のみならず、外来

における問診・診察および鑑別診断など

の外来教育も重要です。このため、後期

研修医は、1年間におよそ3ヶ月間当科

外来をローテートし、上級医の指導のも

と、初診患者さんの評価、および継続診

療を学ぶ機会が設けられています。

東京医科歯科大学附属病院の理念および目標にもとづき、高度先進医療

の開発と実践に関与すべく、臨床試験管理センターや薬害監視学講座な

どの協力を得ながら、膠原病の分野における様々な新規治療薬候補の治

験に参加しています。2011年は以下のように関節リウマチを中心として

多くの臨床治験に参加致しました。また、同分野の医薬品の中で、主に

関節リウマチ診療における分子標的治療薬に関して、市販開始後の有害

事象や有効性を検討する臨床研究も薬剤監視学講座を中心に行っていま

す。

関節リウマチ(RA)

・RAを対象としたCP-690,550(JAK3阻害薬)の非盲検・非対照長期試験

・CP-690,550(JAK3阻害薬)第III相 多施設共同 無作為化 二重盲検比較

プラセボ対照試験

・投与中のMTXに対して効果不十分な活動性関節リウマチ患者を対象

としたアバタセプトの皮下注射時と点滴静注時の有効性、薬物動態、安

全性及び免疫原性の類似性を検討する多施設共同ランダム化二重盲検ダ

ブルダミー第II/III相試験

・MRA-SC(トシリズマブ)の関節リウマチ患者を対象とした第III相二重

盲検並行群間比較試験

・MP-435(C5a受容体拮抗薬)の関節リウマチ患者を対象としたMTX併用

探索的試験(二重盲検群間比較試験)

・CNTO148(golimumab)のRA患者を対象とした単剤投与試験

・CNTO148(golimumab)のRA患者を対象としたMTX併用投与試験

・1種類以上の抗TNF-α療法効果不十分な活動性RA患者に対するオクレ

リズマブ(ocrelizumab)の安全性と有効性をプラセボと比較する無作為割

付二重盲検並行群間国際際共同試験

・早期RA患者に対するCD870(certolizumab)の有効性検証試験

・CD870(certolizumab)のMTX併用時の長期継続投与試験

・CD870(certolizumab)のMTX非併用時の長期継続投与試験

・MTX療法に対して効果不十分な中等症から重症の関節リウマチ患者

を対象としたLY2127399(完全ヒト型IgG4モノクローナル抗体)の有効性

および安全性を評価する第Ⅲ相、多施設共同、無作為化、プラセボ対

照、二重盲検試験(BCDM試験)

・DMARDを併用する、または併用しない関節リウマチ患者を対象とし

たLY2127399(完全ヒト型IgG4モノクローナル抗体)の安全性および有効

性を評価する第Ⅲ相、多施設共同、無作為化、プラセボ対照、二重盲検

試験(BCDO試験)

・関節リウマチ患者を対象としたLCT-P13とレミケードとの二重盲検並

行群間比較試験

・MTXに対して効果不十分な中等度から重症の関節リウマチ患者を対

象としたMTX併用又は非併用下でのBMS-94529(アバタセプト)皮下注射

の有効性及び安全性を検討する、多施設共同、プラセボ/実薬対照、用

量範囲探索、ランダム化二重盲検後期第II相試験

全身性エリテマトーデス(SLE)

・中等度から重度のSLEを有する日本人患者を対象としたエプラツズマ

ブを12週間1サイクルで投与した場合の安全性及び薬物動態を検討する

第Ⅰ/Ⅱ相多施設共同、プラセボ対照 二重盲検 無作為割付 並行群

間比較試験

・全身性エリテマトーデスを有する日本人患者を対象としてエプラツズ

マブを投与した場合の安全性を検討する第2相、多施設共同、非盲検、

長期継続投与試験

顕微鏡的多発血管炎(MPA)

・GGSの顕微鏡的多発血管炎(MPA)を対象とした非盲検非対照による投

与前後比較試験(第Ⅱ相試験)

10 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

年間総初診患者数

年間総受診患者数

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

新規治療薬の開発

病棟診療

東京医科歯科大学医学部附属病院における膠原病・リウマチ内科の病棟診療は、A棟15階を主病棟とし、

22床の基準病床数にて行っています。

病棟診療は、指導医(attending physician)を中心に2チームの診療体制で行っており、各チームは後期研修

医, 初期研修医, 学生により構成されます。指導医は各チームの診療責任者として、毎日の病棟回診での診

察と討議を通して、診療方針の決定に加え、研修医と学生に対する教育を行っています。指導医は4~5週間

毎の交替制で行い、後期研修医・初期研修医が複数の指導医から教育を受けられる機会を提供しています。

後期研修医は3月までは中里洋子、滝澤朋子、平野史生、笠井祥子、木原まり、河野弘が担当しました。4

月からは斉藤鉄也、梅澤夏佳、山本晃央が新たに赴任し、木原まりとともに病棟診療の核となり診療・教育

を行いました。

左より

医員

斉藤鉄也

医員

梅澤夏佳

医員

山本晃央

医員

木原まり

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 11

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

病棟医長

高村聡人

2011年度(2011年4月~2012年3月)Attending physician担当医

南木敏宏(2ヶ月) 高村聡人(3ヶ月) 宮部斉重(1ヶ月) 長谷川久紀(1ヶ月)

高田和生(2ヶ月) 岩井秀之(2ヶ月) 山崎隼人(1ヶ月) 福田 真(1ヶ月)

溝口史高(2.5ヶ月) 田中みち(2ヶ月) 細矢 匡 (1ヶ月)

越智小枝(2.5ヶ月) 渡部香織(2ヶ月) 木村直樹(1ヶ月)

Chief's Round, Grand Round

毎週木曜日午前に行っている科長回診では、全入院患者につ

いて研修医・学生による症例プレゼンテーションを基に、宮坂教

授を中心に全医局員による討議を行い、診療方針の決定を行って

います。また、1週間の退院患者についての報告も行い、診療内容

の確認と外来主治医への引継ぎが行われます。2011年4月からは、

病院長に就任された宮坂教授に代わって上阪准教授が診療科長代

行として回診を行っています。

さらに、月に1度は木曜日の午後にGrand roundを行い、専門性

の高い教育の場として指導医によるtopicsに関する講義や、問題

症例・死亡症例に関する検討、学会前の予演などを行っていま

す。

入院症例

入院患者は別途統計のように、疾患は多岐

に渡っています。近年の外来患者数の増加

や、他院からの紹介例の増加もあり、重症例

や難治例、非常にまれな疾患の入院も増加し

ています。

統計

2011年1月1日~12月31日における、医事課

の集計による入院患者統計データおよび退院

サマリーに基づく疾患別入院患者数を、2005

年以降の統計と比較した形で下の表に示しま

した。今年は、1日平均在院患者数が21.7人

となりました。また、総退院患者数は267人

と高い水準を維持しています。

難治例や重症例が増加する一方で、基準病

床数が限られている中、外来診療との密な連

携を行うことにより質の高い診療を行ってい

ます。

12 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

2006 2007 2008 2009 2010 2011

平均在院日数 32.3 28.4 31.5 29.8 29.8 30.0

入院患者数 225 264 246 259 257 262

退院患者数 237 273 243 255 267 267

病床利用率 0.93 0.95 0.96 0.95 0.97 0.99

1日平均在院患者数 20.4 20.9 21.1 21.0 21.4 21.7

退院患者数(人)

210

220

230

240

250

260

270

280

2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年

0.89

0.90

0.91

0.92

0.93

0.94

0.95

0.96

0.97

0.98

0.99

2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年

病床利用率

19.5

20.0

20.5

21.0

21.5

22.0

2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年

一日平均在院患者数(人)

教育

卒前教育

Clerkship director

助教

溝口史高 Clerkship tutor

後記研修医(5年目)

宮部斉重

初期臨床研修

卒後臨床研修実務者

助教

溝口史高

膠原病・リウマチ内科学 後期研修

Program director

教授・科長

宮坂信之 Program coordinator

准教授(併任)

高田和生

東京医科歯科大学膠原病・リウマチ内科は、当科をローテートする東京医科歯科大学医学部5・6年生のクリニカルクラークシップおよび東京医科歯科大学医学部附属病院初期研修医の教育とともに、初期研修終了後、膠原病・リウマチ内科性疾患の診療に関する知識・技術習得に加え内科専門医・リウマチ専門医受験資格取得や学位取得を希望する医師に対する専門医教育(後期研修)を行っています。

左より

准教授(併任)

高田和生

助教(併任)

渡部香織

後期研修医(5年目)

宮部斉重

初期研修医(当時)

Clerkship学生(当時)

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 13

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

卒前教育

東京医科歯科大学では、第5学年後期より4週間を1クールとして内科3科、外科2科、ER、小児科、産婦人科、選択科2科を含む計13クール(4週間/クール)をローテートする診療参加型臨床実習が行われ、膠原病・リウマチ内科には学生が常時2~4名程度配属され、指導医の監視のもと病棟診療チームの一員として患者を担当し、診療を通して臨床問題解決のための技能の習得に努めています。更に、週1回行う米国内科研修Morning report形式のCase studyなどを通して学生の臨床推論技能習得をサポートしています。 当科は、2006年夏に行われた第6学年における臨床実習アンケートで、「教育的に良かった診療科」として全診療科中最多票を獲得し、その影響もあってか学習意欲の高い学生が志望しローテートしており、彼らの知識・問題解決技能・向学心はとても高く、我々指導医も彼らに刺激され、臨床を通して共に学習しています。

卒後初期臨床研修 2004年度より開始された初期研修制度のもと、東京医科歯科大学医学部附属病院初期研修プログラムでは毎年度110名程度の医師がスーパーローテート研修を行っています。内科は必須科目で2ヶ月を1クールとして3クール・6ヶ月間のローテートが義務付けられており、膠原病・リウマチ内科を希望した1

年目または2年目の初期研修医が常時4

名程度配置され研修を行っています。膠原病・リウマチ内科における研修は、病棟診療チームに配属し、病棟での患者診療を中心に教育を行っています。

膠原病・リウマチ内科学 後期研修 東京医科歯科大学膠原病・リウマチ内科では、初期研修を終了し内科専門医・リウマチ専門医受験資格取得や学位取得を希望する医師、そして短期的な知識・技術習得を希望する医師など、様々な目的をもった医師を対象とした後期研修プログラムを用意しています。全国でも有数の膠原病・リウマチ診療機関ゆえの豊富な症例数と、豊富な指導医、そして膠原病・リウマチ専門医育成のGlobal standardに基づいた後期研修プログラムにより、卓越した膠原病臨床医を育成します。また学術的キャリアを希望する医師には、当科における多彩な研究への参加を通し、膠原病・免疫学分野に広く貢献できるPhysician-Scientistを育成します。 後期研修参加者の希望・目的に沿ったテイラーメードなカリキュラム構成を組みますが、基本的には1~2年の臨床研修を核とし(通常本学医学部附属病院と関連病院に1年ずつ配属され研修する)、その後学位取得を希望する医師は大学院に進学します。本学医学部附属病院配属後期研修参加者人数が増えたこともあり、2009年度より、病棟研修に加えて外来研修および院内コンサルテーション研修を導入し、包括的な臨床研修を行っています。 2011年度には、3人が当科後期研修プログラムに参加し、小宮陽仁君は青梅市立総合病院にて、森啓悦君は横浜市立みなと赤十字病院にて、中島麻理さんは東京都健康長寿医療センターにて、初年度後期研修を開始しました。2012年度には、新たに6名が後期研修プログラムに参加する予定です。

14 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

病棟での教育

東京医科歯科大学医学部附属病院膠原病・リウマチ内科の病棟では、指導医(教員またはそれに準ずるスタッフ)・後期研修医・初期研修医・医学部学生とで診療チームを構成し、指導医の指導・教育のもと後期研修医を中心に当科入院患者および他科併診患者の診断的評価および治療を直接行い、同時に指導医・後期研修医により初期研修医および医学部学生の教育・指導を行っています。病棟臨床研修における到達目標は、膠原病・リウマチ疾患の疫学・臨床兆候・治療管理に関する包括的な知識の習得、そして遺伝学および臨床免疫学的考察を通しての発症病態の理解であり、大学病院の中でも全国で有数の大規模な膠原病診療機関であるという極めてユニークな環境だからこそ経験し得る多岐にわたる膠原病疾患や類縁疾患の患者様の診療を通して達成され得ます。

外来での教育

外来診療は現在の膠原病臨床において大きな役割を果たすものであり、その研修は膠原病・リウマチ専門医育成において極めて重要で必要不可欠です。2008年度より当科では後期研修医の系統的外来教育を本格的に導入しました。4年目の2011年は、後期研修2年目の木原まりさんが、ほぼ年間を通じて外来教育を受けました。また、病棟診療を担当した山本晃央君、斉藤鉄也君、梅澤夏佳さんも、交代で外来研修に参加しました。

Clinicopathological Conference Autopsyが行われた症例に関して、当科および東京医科歯科大学病理部双方により、臨床・画像・病理学的考察を行います。

カンファレンス

膠原病・リウマチ内科において(または当科が参加して)定期的に行われているカンファレンスなどを紹介します。

Chief's Round(毎週木曜日午前):

教育および診療を目的とした教授回診であり、病棟全症例に関する全体討議が行われます。

Grand Round(毎月1回木曜日午後):

外来・病棟診療において問題となっている重要なtopicsや最新のtopicsに関する専門性の高い教育セッションが行われています。

Attending round(毎日):

指導医を中心として行われる、教育および診療を目的とした回診です。

Internal Medicine Update(毎週水曜午前朝):

総合内科診療の核となる主要病態・疾患の更なる理解と最新知識のUpdateを目的とした学習session。具体的には米国内科学会が出版するMKSAPを用いて相互教育を行っています。

Morning report(金曜日朝):

初期研修医およびクラークシップ3学生を対象とした問題解決技能獲得のための学習Sessionであり、直近の入院症例における臨床問題解決(鑑別診断・初期治療計画立案・初期治療法立案)を学習します。

Clinic conference(火曜日朝):

後期研修医を対象とし、外来または院内コンサルテーション担当後記研修医が経験した症例をもとに、臨床問題解決(鑑別診断・初期治療計画立案・初期治療法立案)を学習します。

Noon conference(2ヶ月を1クールとし、Luncheon形式で行う教育セッション計16回):

初期研修医およびクラークシップ3学生を対象としたものであり、総論的臨床講義、臨床免疫学講義、症例を通したPBLセッション、EBM実践のためのワークショップなど多岐にわたる教育セッションが組まれています。

他機関との症例検討会

Infliximab Clinical Conference 春

生物学的製剤に関する知見を広めるための症例検討および講演。

関東リウマチ 初夏

関東地区の膠原病・リウマチ診療機関と合同で行う症例検討会。

御茶ノ水膠原病・リウマチ内科研究会 秋

当科および関連病院と合同で行う症例検討会。 東京リウマチ膠原病研究会 秋

東京大学アレルギー・リウマチ内科、順天堂大学膠原病・リウマチ内科のほか、東京女子医科大学、日本医科大学、日本大学らと合同で行う症例検討会。

御茶ノ水膠原病談話会 冬

東京大学アレルギー・リウマチ内科、順天堂大学膠原病・リウマチ内科と合同で行う症例検討会。

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 15

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

東京医科歯科大学医学部医学科 東京医科歯科大学大学院 医学部大学院生:

前期修士課程講義 膠原病・リウマチ内科学(上阪)

バイオ医療オミックス情報学人材養成プログラム講義

臨床オミックス学:膠原病内科学(上阪) 大学院医療政策学コース(MMA)講義

治験・臨床試験の基礎知識(小池) 大学院医歯学総合研究科初期研究研修プログラム

診療活動における感染防御の理論と実際(小池)

東京医科歯科大学医学部保健衛生学科 医学部保健衛生学科検査技術学専攻4年生: 講義

臨床病態学講義:感染(小池)

東京医科歯科大学歯学部

歯学部歯学科: 5年生講義

歯科医療と血液・内分泌疾患・膠原病・消化器疾患:膠原病(溝口)

歯学部口腔保健学科:2年生講義

医学一般(膠原病・リウマチ内科学)(高村)

医学部附属病院イブニングセミナー 関節炎に対する診断的アプローチ方法(高村)

女性医師復職支援プログラム2011年度第1回内科コース 膠原病(高田)

Symposium “Toward networking dental professionals in Asia”

“Future direction of TMDU: Integration of medical and dental education” (高田)

16 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

医学部1年生

【MIC】

・企画/運営(高田)

・実習(1)オリエンテーション(高田)

・CC学生シャドウイング(高田)

・国際医療シリーズ:オリエンテーション(高田)、

TBL(高田)

・卒前留学の意義:モデレータ(高田)

・Professionalismシリーズ(高田)

医学部2年生

【医学英語I】Course director(高田)

【MIC免疫II】

・自己免疫疾患(上阪)

医学部3年生

【膠原病・リウマチ学】

・関節リウマチ(上阪)

・多発性筋炎・皮膚筋炎(南木)

・全身性エリテマトーデス(窪田)

・シェーグレン症候群・ベーチェット病(高村)

・強皮症・混合性結合組織病(針谷)

・血管炎症候群(高田)

・結晶誘発関節炎(小池)

・アナフィラキシー・薬物アレルギー(溝口)

【感染】講義シリーズコーディネーター(小池)

・臨床感染症総論(小池)

・日和見感染症と不明熱(小池)

・臓器別感染症のまとめ(小池)

医学部3・4年生

【医学英語II】 Course director(高田)

医学部5年生: プレクリニカルクラークシップ

総論

・OSCE総論(小池)

・感染対策(手指消毒・手洗い)実習(小池)

・臨床推論導入(高田)

・臨床推論TBL (高田)

コース2(骨・関節・皮膚・結合織)

・膠原病の検査と臨床免疫(上阪)

・関節炎の症候学(高村)

・腰痛の症候学(高田)

・筋力低下の症候学(越智)

・発熱の症候学(溝口)

コース3(感染・免疫・検査)

・感染制御(小池)

医学部5/6年生: クリニカルクラークシップ

コンビネーションブロック総合診療部講義

・身体診察法(小池)

総論

・胸痛の臨床推論(高田)

・感染症の臨床推論(小池)

・臨床推論TBL(高田)

OSCE(臨床技能実技共用試験)準備検討委員会委員長

(小池)

研究

当講座の研究は、診療の現場で解決すべきだと感じたこと、疑問に思ったことを主題にした研究が行われてき

ており、世界をリードする臨床を展開するべく、基礎・臨床研究が日々行われています。2009年11月に移った研

究室の整備が、テクニカルスタッフの尽力で進み、実験ベンチを集結させた大研究室、ゆったりした培養室、冷

蔵・冷蔵庫室、機器室が機能的に稼働し、カンファレンスルームもオープンして、研究環境はかつてないほど充

実しました。動物実験センターにも新たなセンター長が赴任し、我々とも連携しながら改良が急ピッチで進んで

きています。

研究内容は幅広く、メンバーの出身学部も、医学部ばかりではなく、薬学部、理学部などさまざまで、企業と

の共同研究員も参加しています。

当科、薬害監視学講座、臨床試験管理センター、医歯学融合教育支援センターなど当科関連部局のメンバー全

体でのリサーチカンファレンスを年2回行い、様々な分野の研究者と情報共有・意見交換を行い、共同研究の機会

も提供されています。

上阪研究室 南木研究室 針谷研究室 IMPPACT study

研究テーマ

基礎研究

臨床研究

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 17

関節炎 CXCR7

Chemerin/ChemR23 レチノイド

siRNA/リポソーム CCL18

カンナビノイド リゾフォスファチジン酸

筋炎 フラクタルカイン

血管炎 フラクタルカイン

レチノイド

膠原病 自己抗体産生への 自然免疫の関与

関節リウマチ 生物学関製剤関連疫学研究 重篤有害事象(REAL)

悪性腫瘍(SECURE)

TNF阻害療法下PCP

タクロリムス肺障害

膠原病 免疫抑制療法下肺感染症

(PREVENT)

膠原病の肺合併症診断および治療法に関する後ろ

向き研究

抗リン脂質抗体症候群 in vivoモデルの作出

自己炎症疾患 Inflammasomeの機能

筋炎合併間質性肺炎 タクロリムスの有用性 (オープンラベル治験)

関節炎

MicroRNA研究 破骨細胞研究

cMIR研究

炎症増幅阻止療法

細胞周期制御療法

筋炎

自己反応性T細胞研究

抗サイトカイン療法 SLE

BLyS産生調節機構の解明

薬害監視学講座 窪田研究室

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

抗IL-6 自己抗体

上阪研究室

上4月から、中里さん、松尾君、三木さんの3人が大学院博士課程1年目として加わりました。平田君は3月末をもって熊本大学に戻り、同大学病院血液膠原病内科に席を移しました。後任として、越智さんが墨東病院膠原病内科から大学に戻り、病棟の研修医の指導に当たりました。中里さん、松尾君、三木さんには、それぞれ、高村君、溝口君、岩井君がマンツーマンで基礎からの指導を担当しました。越智さんは、7月から留学し、ロンドンのインペリアルカレッジに向かい、その席は、長谷川君が埋めています。三木さんは、ご高齢もあり体調を崩され、中途での断念をやむなくされましたが、その勉強熱心さが若者達へ与えた影響は大きかったと思います。 岩井君は、当科が参加するグローバルCOE「歯と骨の分子疾患科学の国際教育研究拠点」の国際PIシャペロンとして、同COEのアドバンストIスーパースチューデント(AISS)として採用された大学院生の指導を行いました。自らの研究内容は、アメリカNIHに移った村上君のTriggering Receptor on Myeloid cells (TREM)-1研究を引き継ぐもので、未知だったTREM-1リガンドを明らかにしました。副作用の少ない新抗リウマチ薬の開発につながる研究です。溝口君は、破骨細胞を制御するマイクロRNA、関節リウマチ治療応用を目指したマイクロRNAの研究を行い、また、クォリファイドAISS(QAISS)となった松尾君とともに、関節炎における病的滑膜細胞の起源を明らにする研究を開始しました。 高村君は、水島教授研究室でのオートファジーと腫瘍に関する博士号研究をGenes& Development誌に掲載で終了させました。その後、筋炎研究に参加し、QAISSとなった中里さんを指導しながら、我々の開発した

マウス多発性筋炎モデル(Cタンパク 誘導性筋炎:CIM)におけるCRTAM分子の関与を調べ、また、CTLによる筋線維傷害メカニズムに関する研究をしています。 岩井君と溝口君は、ともに、第39回日本臨床免疫学会で優秀演題賞、The 4th East Asian Group of Rheumatol-ogyでYoung Investigator Awardを受賞しており、チーム全体にとって晴れがましいことです。 長谷川君は、QAISSとして採用され、後に助教として登用されて、関節リウマチの新規治療標的となるマイクロRNAの探求と、CIMを用いてCD28刺激遮断という筋炎の新治療法の開発を行ってきました。鈴木さんは、経済支援ありのフルタイムAISSとして見事に採用され、筋炎でT細胞側を制御する治療法研究を続けるとともに、新たに筋傷害と再生に関与する炎症性細胞の研究を始めました。木村君は、CIMを用いた筋炎研究で独立し、なぜ、ヒトの筋炎が引き起こされるのかという本質的な研究を進めています。細矢君も、QAISS採用され、滑膜細胞へのCDK4/6作用を分子レベルで解析するとともに、プロジェクトセメスターで参画した山口君とともに、関節リウマチモデルにおいて、CDK4/6阻害療法が抗サイトカイン療法と協調的に作用することを見いだしました。これによって、山口君は、CDK4/6阻害療法が益々魅力的な治療法であることをアピールしてくれました。昨年プロジェクトセメスターに参画した建石さんは、実習の合間を縫って研究を継続し、セメスター中に行った仕事を完成させようと頑張っています。 企業からの研究委員である田形さん、岩田さんは、我々の研究が臨床の場に還元されるべく、ユニークな共同研究を展開して下さいました。他にも、ソウル国立大学、千葉大学、摂南大学などとはCIMを用いた共

同研究を展開しており、ソウル国立大学とは、相互訪問の他、インターネット会議を定期的に開催しています。 これらの研究は、文部科学省の戦略的創造研究推進事業(CREST)、科学研究費補助金基盤研究(A)、上阪が多発性筋炎・皮膚筋炎分科会長を務める厚生労働科研費補助金などでサポートされています。また、テクニカル・スタッフである吉本は、筋炎研究の他、ラボの整備を行っており、グループ全員をサポートしてくれており、一同、深く感謝しています。 なお、恒例の研究室旅行は、9月に相模湖畔で行われました。OBの大畑さんをお迎えして、ご主人のToddさんとともに本格的米国式バーベキューを楽しみました。今回は、ほどよいボリュームの食事だったため、食後の空中座禅も皆スムースでした。翌日は、前年のほうとう料理が忘れられず、自分たちで粉から練るという荒行に挑戦し、若干の失敗はありながらも、見事に此を制し、健啖家ぶりを発揮することができました。皆、隠れた才能の持ち主ばかりです。

南木研究室

研究室紹介

18 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

IMPPACT study

研究室紹介

大学院生の金子君(3月まで)、宮部斉重君、宮部千恵君、福田君、高安君、横山君(4月から)、リサーチレジデントとして海老澤君(4月から)とともに、膠原病に対する新規治療法の開発を目的に、細胞遊走に関わる分子の解析(ケモカインの解析を中心に)を行っています。金子君はケモカイン様分子であるchemerinがChemR23を介して関節リウマチの線維芽細胞様滑膜細胞を刺激し、サイトカイン・ケモカイン産生、細胞遊走を促進させることを論文発表し、医学博士を取得しました。宮部斉重君は脂質メディエーターであるリゾホスファチジン酸による関節炎病態形成への関与の研究を行っており、線維芽細胞活性化、細胞遊走、破骨細胞分化などへの影響を解析するとともに、リゾホスファチジン酸阻害による関節炎抑制効果を検討しています。宮部千恵君は血管炎モデルマウスを用いて、レチノイドによる好中球活性阻害による血管炎抑制効果の解析を行いました。また、血管炎の病態形成へのリゾホスファチジン酸の関与の解析も行っています。福田君はカンナビノイド受容体リガンドによる関節炎抑制効果の検討、および免疫担当細胞への作用を解析しています。高安君はCCL18による滑膜細胞活性化作用の解析、またCCL18の受容体の機能解析を行っています。4月より大学院生となった横山君は、CCL25による滑膜細胞刺激作用の解析、またCCR9阻害による関節炎抑制効果を解析しています。CCR9阻害薬は炎症性腸疾患に対する治療薬としての開発が進んでおり、今後、関節リウマチへの応用も期待されます。海老澤君は関節炎に合併して発症する間質性肺炎モデル動物を用いて、膠原病における間質性肺炎の発症機序の解析を始めました。 昨年度まで大学院生として研究を行った渡部君は、関節リウマチにおけるCXCR7の病態形成への関与を解析し、その論文報告により、平成23年度東京医科歯科大学医学研究奨励賞を授賞しました。

私たちの研究室では、全身性エリテマトーデス(SLE)の免疫異常をテーマに研究を進めています。SLE

で報告されてきた様々な免疫担当細胞の機能異常のうち、特にIFN signa-

tureとB cell activating factor/B lympho-

cyte stimulator(BAFF/BLyS)に注目し、BAFF/BLySの産生を誘導する細胞内シグナル伝達機構の解析を行いました。また、全国から抗好中球細胞質抗体関連血管炎患者のゲノムDNAを収集し、将来のゲノムワイド関連解析の準備を進めています。

私たちのグループでは、多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎に対するタクロリムスの新規治療法候補としての開発を、厚生労働科学研究費補助金「治験推進研究事業」採択課題として、製薬会社主導ではなく研究者主導にて進めています。それまでに行った後ろ向き症例解 析より得られたタクロリムスによる良好な治療反応データにもとづき、2006年度より「タクロリムスおよび副腎皮質ステロイド薬併用群単群よりなるオープンラベル治験」と「副腎皮質ステロイド薬単独で初期治療が行われた歴史的対照群のデータ収集」よりなる第II/III相GCP完全準拠治験の計画を開始し、2007年度に全11参加医療機関におけるIRB承認の上6月に治験届提出、7月より被験者登録を開始し、目標登録症例数を達成し2009年12月末に登録期間を修了しました。2011年1月に最終被験者最終観察が終了し、また歴史的比較対照群データ収集も終了し、症例検討会を経て症例報告書が固定されました。現在総括報告書の作成を進めており、2012年度内の効能追加承認申請を目指しています。

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 19

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

針谷研究室 南木研究室

薬害監視学講座 2005年度に設立された薬害監視学

講座は6年目を迎え、下記の構成員で研究を進めました。

教授 針谷正祥

准教授(併任) 小池竜司

准教授 南木敏宏

助教 田中みち

助教 渡部香織

大学院生 酒井良子 大学院生 山崎隼人 非常勤看護師 川瀬祥子

事務補佐員 高橋智子

REAL研究

「日本における生物学的製剤使用

関節リウマチ患者に関する疫学研

究」(REAL研究)の研究目的は、生

物学的製剤使用患者及び対照として

疾患修飾性抗リウマチ薬使用患者に

関する安全性情報を収集し、我が国

のRA患者における生物学的製剤使用

の実態とその安全性を明らかにする

ことです。平成23年1月には、生物学

的製剤投与患者群が1,288名、

DMARDs投与患者群が745名、合計

2,033名の登録が確認されています。

高用量MTX投与下の重篤感染症に関

する論文がModern Rheumatologyに掲

載予定となりました。また、登録か

ら1年目までの重篤感染症に関する論

文を現在再投稿中であり、登録から3

年目までの重篤感染症に関する解析

結果をEULAR 2010で発表し、論文を

投稿準備中です。REALデータを用い

た2010米国リウマチ学会/欧州リウマ

チ学会関節リウマチ新分類基準の検

証を行い、日本リウマチ学会で発表

し、論文を投稿準備中です。 SECURE研究

昨年に引き続き、日本リウマチ学

会による、「生物学的製剤使用関節

リウマチ患者の長期安全性研究」

(Safety of biologics in clinical use in

Japanese patients with rheumatoid arthri-

tis in the long term (SECURE))の事務

局として、データ収集・解析を行い

ました。本研究は、日本人関節リウ

マチ患者において、生物学的製剤投

与が悪性腫瘍の発症リスクを高める

か否か、および生命予後への影響を

解析するものであり、臨床上非常に

重要なエビデンスを提供できると考

えています。平成23年1月現在、330

施設が本研究に参加し、15,095症例

が登録されています。

エタネルセプト投与下のニューモシスチス肺炎研究

エタネルセプト投与下における

ニューモシスチス肺炎について、多

施設による症例集積研究、症例対照

比較研究を実施し、その結果を2009

年欧州リウマチ学会に報告し、現

在、投稿中です。

膠原病の肺合併症診断および治療法に関する後ろ向き研究、膠原病における免疫抑制療法下の肺感染症に関する前向き研究

厚生労働省科学研究費補助金「膠

原病の生命予後規定因子である肺合

併症の診断及び治療法の再評価と新

規開発」研究班(2007-2009年度)

における多施設共同研究として、膠

原病における肺合併症の種類・頻

度・生命予後などの実態を把握する

ことを目的とした後ろ向きコホート

研究を実施し、合計832件(疾患名

単位でカウント)の膠原病患者の入

院データを集計・解析し、投稿準備

中です。また、膠原病における免疫

抑制療法下の肺感染症の発症予測因

子を同定することを主な目的とした

前向きコホート研究を実施し、2010

年12月末までに757例が登録され、

登録を終了いたしました。各症例を

1年間追跡し、重篤感染症発現リス

ク因子を同定するためのフォロー

アップデータを収集します。 タクロリムス関連間質性肺炎に関する多施設共同研究

タクロリムスは、本邦では関節リ

ウマチに対して2005年に適応承認を

取得しました。本薬剤は関節リウマ

チ管理における重大な問題である肺

障害の誘発リスクが少ないと予測さ

れ、肺障害リスクの高い患者に好ん

で使用される傾向にありました。し

かし、本薬剤の投与に伴って出現し

た肺障害の報告が集積されたため、

当講座が主体となって症例集積研究

実施し、2009年の米国リウマチ学会

においてポスター発表を行い、論文

がPulmonary Pharmacology and Thera-

peuticsに掲載予定となりました。 抗好中球細胞質抗体関連血管炎患者のgenomic DNA収集に関する研究およびANCA関連血管炎の寛解導入治療の現状とその有効性と安全性に関する観察研究(RemIT-JAV)

本研究では、難治性血管炎に関す

る調査研究班の臨床研究(RemIT-

JAV)に登録されたANCA関連血管

炎患者の同意を得てゲノムDNAを収

集し、疾患に関連する遺伝子を調

べ、病因や病態を明らかにします。

さらに、収集したDNAを研究資源バ

ンクに寄託して保存し、今後の研究

に役立てます。今年も各施設から順

調にゲノムDNA検体が集積されまし

た。一方、RemIT-JAVには膠原病・

リウマチ内科に入院した抗好中球細

胞質抗体関連血管炎患者を登録し、

全国で合計150例を超える症例が集

積されました。現在フォローアップ

データを収集中です。

関節リウマチ患者における生物学的

製剤の安全性に関する国際シンポジ

ウム

生物学的製剤の長期安全性を議論

するため、本分野の代表的研究者を

海外から4名、国内から3名招聘し、

2010年10月7日に「関節リウマチ患者

における生物学的製剤の安全性に関

する国際シンポジウム」を東京ス

テーションコンファランスにて開催

いたしました。約200名の参加者で会

場はほぼ満席となり、この問題に関

する関心の高さが伺われました。

SECURE研究の中間解析結果もこの

シンポジウムで発表いたしました。

20 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

研究室紹介

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 21

窪田研究室

2010年9月から2011年8月まで,カザ

フスタンから来たGluzhan Trimovaさん

が外国人研究者として,私の研究室に

滞在していました。彼女はAPLARか

ら奨学金をもらって来ていたので,留

学の成果をAPLARの学会で発表し,

APLARのjournalに発表するという責務

を担っていました。そんなこともあっ

て,2011年4月には台湾で開催された

APLAR Symposiumに参加し,Gluzhan

は抗リン脂質抗体症候群の病態に関し

て,大学院生の伊藤さやかは

inflammasomeの機能について発表,伊

藤さんの発表はyoung investigator’s

awardを受賞してきました(写真)。

さらに5月にはGluzhanの指導教授の

先生から招待されて,中央アジアリウ

マチ学会に出席するためカザフスタン

まで行き,自己炎症疾患のレクチャー

をしてきました。家族性地中海熱の遺

伝子変異はシルクロードを通って日本

まで渡って来たとも言われています

が,中国と中央アジアの間にそびえ立

つ天山山脈を飛行機の上から眺めた限

りでは,とても人が超えることができ

るとは思えませんでした。

Gluzhanが帰った後,秋からは

advanced practice nurse (APN)の育成に

必要な教材の編集に取り組みました。

APNとは,現場経験のある優秀な看護

師に,さらに高度な実践的教育を受け

させた後,ある程度の治療行為を含め

た拡大した役割を担わせるものです。

医師不足,医師偏在や,震災後の状況

も追い風になって,2013年度から本格

的な教育がスタートする見込みとなっ

ていますが,なにしろ本邦初の試みで

あり,どのような教材にすれば良いの

か試行錯誤を重ねているところです。

将来は日本でも,高血圧,糖尿病など

のcommon diseasesは普段はAPNが診察

し,処方も出す,あるいは夜間の巡視

中や訪問看護中に遭遇した急変者に対

して,医師が到着するまでの間APNが

注射や気管内挿管も含めた応急処置を

ほどこす,などの活躍がみられるよう

になるかもしれません。

医学部附属病院

臨床試験管理センター センター長 准教授

小池竜司

臨床試験管理センターでは、当院

のすべての治験と市販後調査、一部の

医師主導臨床研究の事務局として、申

請の受付、治験等審査委員会(IRB)

の事務支援、受託研究契約、CRCによ

る研究実施支援、安全性情報の報告な

どを行っています。今年度も受託治験

数、組み入れ患者数とも、膠原病・リ

ウマチ内科は院内トップであり、宮坂

教授をはじめ、すべてのスタッフが新

規治療法開発としての治験の意義を理

解し、真摯に取り組んでいただいた結

果と考えています。この場を借りてス

タッフの皆様にも感謝申し上げます。

いっぽう、治験をはじめとする新規

医薬品の開発を取り巻く環境は、新し

い局面を迎えようとしています。世界

で使用可能な薬剤が日本の保険診療で

使用できないという「ドラッグ・ラ

グ」は、行政主導で解消のための様々

な手立てが執られています。従来、保

険適応外使用されてきた薬剤について

は、厚生労働省による「未承認薬・適

応外薬検討会議」において議論され、

公知申請による適応追加や開発企業の

公募が積極的に進められました。そし

てこれからの日本の目標は企業治験を

積極的に実施するだけではなく、アカ

デミアや医療機関が自ら臨床開発の

「種」となる研究対象を探索し、治験

と同等の臨床試験を実施して承認申請

を行う機能や組織体制を構築すること

が求められています。当院のような特

定機能病院は積極的にこのような体制

の整備を進める必要があり、これまで

多数の治験や多施設臨床研究の経験を

有する当科は、院内においてもこれを

先導する立場にあると認識していま

す。

当科が実施する治験では、関節リウ

マチ治療のパラダイムシフトをもたら

した生物学的製剤のビッグウェーブが

静まりつつあり、新たな方向性の治験

が増加傾向にあります。内服で生物学

的製剤と同等の有効性が期待される低

分子薬剤トファシチニブは、当科で相

当数の被験者のご協力をいただけまし

た。現在承認申請中であり、欧米とほ

ぼ同時に保険承認が期待されていま

す。最近の治験では、同様の機序の低

分子化合物、治療標的を他の分子やB

細胞に定めた薬剤、そして最初の生物

学的製剤インフリキシマブの後発品な

どを実施しています。さらに、これま

でRA以外の膠原病が開発対象となる

ことは難しかったのですが、SLEや全

身性血管炎といった希少難治疾患に対

する開発治験が開始されており、今後

さらに多様な疾患に対する開発が行わ

れ、当科でも受託できることを期待し

ています。また、先に述べたように、

当科における基礎研究で得られた成果

を創薬に生かし、承認申請を現実的な

ゴールに定めた臨床研究も立案すべき

時期に来ています。この件につきまし

ては、上阪先生や針谷先生にご尽力い

ただき、具体的な薬剤開発の準備や研

究計画の支援体制の構築を進めていた

だいています。

一膠原病内科医としては、われわれ

が診療を行う患者さんの予後改善につ

ながる治験がもっと進んでほしいと考

えておりますが、病院の臨床試験管理

センターとしては、多様な診療科で治

験や臨床研究を実施し、あらゆる分野

で新規治療の開発に貢献していきたい

と思っております。また新薬や新規治

療の開発がどのように行われるかにつ

いて、医療を受ける方々にもご協力い

ただく必要があることを理解していた

だく必要があります。当科での診療や

研究を通じて(と並行して?)、治験

や臨床研究の普及やその意義に関する

啓蒙活動にもさらに取り組んでいこう

と考えております。今後とも引き続き

ご協力お願いいたします。

研究室紹介

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

The 4th East Asian Group of Rheumatology. Young Investigator Award

溝口史高 岩井秀之 溝口史高 岩井秀之 渡部香織

溝口史高 平田真哉

22 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

受賞

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要 第39回日本臨床免疫学会

優秀演題賞

平成23年度東京医科歯科大学医学研究奨励賞

研究助成金

1. 免疫アレルギー疾患等予防・治療研究事業 指定研究「我が国にお

ける関節リウマチ治療の標準化に関する多層的研究」研究代表者:

宮坂信之 39,000千円

2. 免疫アレルギー疾患等予防・治療研究事業「関節リウマチの関節破

壊の解明と関節破壊ゼロを目指す治療指針の確立に関する研究」研

究分担者:宮坂信之 2,000千円

3. 治験推進事業「多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎に対す

るタクロリムスの臨床試験」の調整・管理に関する研究 研究代表

者:宮坂信之 研究分担者:高田和生 16,814千円

4. 治験推進事業「治験の実施に関する研究【タクロリムス水和物】」

研究代表者:宮坂信之 研究分担者:高田和生 50千円

5. 文部科学省科学研究費補助金 基盤研究(A) 「新しいメカニズムに

よる次世代抗リウマチ療法の開発」 (主任研究者:上阪等) 分

担研究者:宮坂信之 250千円

6. 文部科学省科学研究費補助金 基盤研究(C) 「カンナビノイドによ

る炎症抑制作用の解明と関節リウマチの新規治療開発」(主任研究

者:南木敏宏) 分担研究者:宮坂信之 100千円

7. 基盤研究(C)〈一般〉「生物学的製剤及び分子標的薬投与下の重

篤感染症、日和見感染症に関する薬剤疫学的研究」 (主任研究者:

田中みち) 分担研究者:宮坂信之 100千円

8. 歯と骨のGCOE拠点イノベーション研究費 宮坂信之 1,622.09千

9. 文部科学省科学研究費補助金 基盤研究(A) 「新しいメカニズムに

よる次世代抗リウマチ療法の開発」 主任研究者:上阪等 7,300千

円(間接経費 3,960千円)

10. 文部科学省科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究 「難治疾患理解の

ための筋免疫学創成への挑戦」 主任研究者:上阪等 3,000千円

11. 二国間交流事業 韓国との共同研究 「新規治療法開発に向けた

多発性筋炎にかかわるサイトカインの研究」 主任研究者:上阪

等 1,200千円

12. 厚生労働科学研究費補助金(免疫アレルギー疾患等予防・治療研究

事業)「免疫疾患の病因・病態解析とその制御戦略へのアプロー

チ」(主任研究者:住田孝之) 分担研究者:上阪等 6,000千円

13. JST CREST 炎症の慢性化機構の解明と制御に向けた基盤技術の創

「慢性炎症に伴う臓器線維化の分子・細胞基盤」」 上阪等 8,000千円

研究助成金

獲得研究助成金額 (千円)

当科は、文部科学省科学研究費補助金(基盤研究(S)、(A)、(B)、特定領域研究)、厚生労働科学研究費補助金、そして財団や企業などから多くの研究助成金を獲得し、基礎から臨床まで幅広く臨床免疫学・膠原病学の発展のために研究活動を行っています。 これは当科の研究活動が基礎から臨床までの広い分野の多岐にわたるテーマへと広がり、そして質が高く実際臨床に還元されうる知見の創出にむけ貢献していることが評価されたものであると理解しております。それと同時に、社会からの期待の反映でもあることも深く認識しており、責任を感じつつ今後ますますの発展に向け日々努力しています。

学内における活動の概要

0

50,000

100,000

150,000

200,000

第55回日本リウマチ学会総会・学術集会

ポスター賞

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

研究助成金

14. 共同研究(ベネシス) 「多発性筋炎・皮膚筋炎などの難病に対す

る人免疫グロブリン療法の作用機序の解明」 上阪等 1,000千円

15. 共同研究(田辺三菱)「TREM1リガンドの創薬可能性評価」 上阪

等 420千円

16. 共同研究(医学生物学研究所)「抗ARS抗体検出試薬の臨床的有用

性の確認に関する臨床研究」 上阪等 600千円

17. 共同研究(味の素)「マウス筋炎モデル(CIMモデル)を用いた薬効

評価研究」 上阪等 2,620千円

18. 共同研究(ACTgen) 上阪等 1,018.5千円

19. 厚生労働省科学研究費補助金/難治性疾患克服研究事業「難治性血

管炎に関する調査研究」(主任研究者:槇野博史) 分担研究者: 針谷

正祥 920千円

20. 厚生労働省科学研究費補助金/免疫アレルギー疾患等予防・治療研

究事業「関節リウマチに対する生物学的製剤の作用機序、投与方

法、治療効果等に関する研究」(主任研究者:竹内勤)分担研究者:

針谷正祥2,000千円

21. 厚生労働科学研究費補助金・免疫アレルギー疾患等予防・治療研究

事業 「我が国における関節リウマチ治療の標準化に関する多層的

研究」(主任研究者:宮坂信之)分担研究者:針谷正祥 2,000千円

22. 基盤研究(C)〈一般〉「生物学的製剤及び分子標的薬投与下の重

篤感染症、日和見感染症に関する薬剤疫学的研究」 (主任研究者:

田中みち) 分担研究者:針谷正祥 100千円

23. 文部科学省科学研究費補助金 基盤研究(C) 「カンナビノイドによ

る炎症抑制作用の解明と関節リウマチの新規治療開発」 南木敏宏

1,600千円

24. 共同研究(エーザイ(株)) 「ケモカイン・接着分子等の関節リ

ウマチなどの自己免疫疾患における役割の研究」 南木敏宏 1,000

千円

25. 基盤研究(C)〈一般〉「生物学的製剤及び分子標的薬投与下の重

篤感染症、日和見感染症に関する薬剤疫学的研究」 (主任研究者:

田中みち) 分担研究者:南木敏宏 300千円

26. 基盤研究(C)〈一般〉「生物学的製剤及び分子標的薬投与下の重

篤感染症、日和見感染症に関する薬剤疫学的研究」 (主任研究者:

田中みち) 分担研究者:小池竜司 100千円

27. 基盤研究(C)〈一般〉「生物学的製剤及び分子標的薬投与下の重

篤感染症、日和見感染症に関する薬剤疫学的研究」 主任研究者:

田中みち 600千円

28. 科学研究費補助金(若手研究B) 「CCR9を介する関節リウマチ病

態形成の分子機構の解明とその阻害による新規治療開発」(分担代

表者) 渡部香織 1,700円

29. 日本リウマチ財団 調査・研究助成費 「新規細胞表面分子TREM

1リガンド及び細胞周期阻害による新規関節炎治療法の開発」 岩井

秀之 1,000千円

30. 歯と骨のGCOE拠点 シャペロン競争的研究経費 「新規関節炎治療

法の開発及び作用機序解析」 岩井秀之 1,120千円

31. 文部科学省科学研究費補助金(若手研究(B))「新規細胞表面分子T

REM1リガンド及び細胞周期阻害による新規関節炎治療法の開

発」 主任研究者:岩井秀之 800千円

32. 平成23年度金原一郎記念医学医療振興財団 第26回基礎医学医療研

究助成金 「関節リウマチにおける病的滑膜線維芽細胞の起源の同

定と新規治療法開発の検討」 溝口史高 400千円

33. 2011年イーライリリー研究助成 「骨代謝におけるmicroRNAの働き

の解明と治療応用の検討」 溝口史高 1,000千円

34. 文部科学省科学研究費補助金 基盤研究(A) 「新しいメカニズムに

よる次世代抗リウマチ療法の開発」 (主任研究者:上阪等) 分

担研究者:溝口史高 250千円

35. 文部科学省科学研究費補助金研究活動スタート支援 「封入体筋炎

におけるオートファジーの意義」代表研究者:高村聡人 1,130千円

36. 文部科学省科学研究費補助金(若手研究(B))「病的CD8陽性T細胞

を標的とする新規抗原特異的免疫抑制療法の開発」 主任研究者:

平田真哉 1,800千円

37. 文部科学省科学研究費補助金研究活動スタート支援 「膠原病の生

命予後規定因子である間質性肺炎発症の分子機構の解明と新規治療

法の開発」海老澤昌史 1,300千円

学内における活動の概要

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 23

原著論文

1. Hashimoto J, Garnero P, van der Heijde D, Miyasaka N,

Yamamoto K, Kawai S, et al. Humanized anti-interleukin

-6-receptor antibody (tocilizumab) monotherapy is more effective in slowing radiographic progression in patients

with rheumatoid arthritis at high baseline risk for struc-

tural damage evaluated with levels of biomarkers, radiog-

raphy, and BMI: data from the SAMURAI study. Mod Rheumatol. 2011 Feb;21(1):10-5.

2. Honne K, Kohsaka H, Kaneko H, Komano Y, Nakanishi

S, Kitagawa M, et al. A case of Behcet's disease with

widespread perforating enteric ulcers preceded by a long history of peripheral gangrene. Mod Rheumatol. 2011

Dec;21(6):651-4.

3. Kaneko K, Miyabe Y, Takayasu A, Fukuda S, Miyabe C,

Ebisawa M, et al. Chemerin activates fibroblast-like syn-oviocytes in patients with rheumatoid arthritis. Arthritis

Res Ther. 2011 Sep 29;13(5):R158.

4. Kawai S, Takeuchi T, Yamamoto K, Tanaka Y, Miyasaka

N. Efficacy and safety of additional use of tacrolimus in patients with early rheumatoid arthritis with inadequate

response to DMARDs--a multicenter, double-blind, paral-

lel-group trial. Mod Rheumatol. 2011 Oct;21(5):458-68.

5. Kobayashi S, Harigai M, Mozaffarian N, Pangan AL, Sharma S, Brown LS, et al. A multicenter, open-label,

efficacy, pharmacokinetic, and safety study of ada-

limumab in Japanese patients with ankylosing spondyli-

tis. Mod Rheumatol. 2011 Dec 29. 6. Koike R, Tanaka M, Komano Y, Sakai F, Sugiyama H,

Nanki T, et al. Tacrolimus-induced pulmonary injury in

rheumatoid arthritis patients. Pulm Pharmacol Ther. 2011

Aug;24(4):401-6. 7. Koike T, Harigai M, Inokuma S, Ishiguro N, Ryu J,

Takeuchi T, et al. Postmarketing surveillance of safety

and effectiveness of etanercept in Japanese patients with rheumatoid arthritis. Mod Rheumatol. 2011 Aug;21

(4):343-51.

8. Komano Y, Tanaka M, Nanki T, Koike R, Sakai R, Kame-

da H, et al. Incidence and risk factors for serious infection in patients with rheumatoid arthritis treated with tumor

necrosis factor inhibitors: a report from the Registry of

Japanese Rheumatoid Arthritis Patients for Longterm

Safety. J Rheumatol. 2011 Jul;38(7):1258-64. 9. Miyabe C, Mitsuhashi Y, Saito M, Tsuboi R. Novel muta-

tion in the ATP2A2 gene in a Japanese Darier's disease

patient with extremely hyperkeratotic lesions. J Dermatol.

2011 Oct 31. 10. Miyabe Y, Murata Y, Baba Y, Ito E, Nagasaka K. Success-

ful treatment of cyclosporine-A-resistant cytophagic histi-

ocytic panniculitis with tacrolimus. Mod Rheumatol.

2011 Oct;21(5):553-6. 11. Miyasaka N, Hara M, Koike T, Saito E, Yamada M,

Tanaka Y. Effects of intravenous immunoglobulin therapy

in Japanese patients with polymyositis and dermatomyo-

sitis resistant to corticosteroids: a randomized double-

blind placebo-controlled trial. Mod Rheumatol. 2011 Oct

5.

12. Nakashioya H, Nakano K, Watanabe N, Miyasaka N,

Matsushita S, Kohsaka H. Therapeutic effect of D1-like

dopamine receptor antagonist on collagen-induced arthri-tis of mice. Mod Rheumatol. 2011 Jun;21(3):260-6.

13. Nonomura Y, Miyabe Y, Tanaka M, Tsubata R, Nanki T,

Harigai M, et al. Prominent splenic microcalcifications in

a patient with systemic lupus erythematosus complicated by antiphospholipid syndrome. J Clin Rheumatol. 2011

Aug;17(5):288.

14. Okiyama N, Kitajima T, Ito Y, Yokozeki H, Miyasaka N,

Kohsaka H. Addition of the collagen binding domain of fibronectin potentiates the biochemical availability of

hepatocyte growth factor for cutaneous wound healing. J

Dermatol Sci. 2011 Mar;61(3):215-7.

15. Sakai R, Komano Y, Tanaka M, Nanki T, Koike R, Nakajima A, et al. The REAL database reveals no signifi-

cant risk of serious infection during treatment with a

methotrexate dose of more than 8 mg/week in patients

with rheumatoid arthritis. Mod Rheumatol. 2011 Aug;21(4):444-8.

16. Takamura A, Komatsu M, Hara T, Sakamoto A, Kishi C,

Waguri S, et al. Autophagy-deficient mice develop multi-

ple liver tumors. Genes Dev. 2011 Apr 15;25(8):795-800. 17. Takenaka K, Takada K, Kobayashi D, Moriguchi M,

Harigai M, Miyasaka N. A case of IgG4-related disease

with features of Mikulicz's disease, and retroperitoneal

fibrosis and lymphadenopathy mimicking Castleman's disease. Mod Rheumatol. 2011 Aug;21(4):410-4.

18. Takeuchi T, Miyasaka N, Tatsuki Y, Yano T, Yoshinari T,

Abe T, et al. Baseline tumour necrosis factor alpha levels

predict the necessity for dose escalation of infliximab therapy in patients with rheumatoid arthritis. Ann Rheum

Dis. 2011 Jul;70(7):1208-15.

19. Tanaka Y, Harigai M, Takeuchi T, Yamanaka H, Ishiguro N, Yamamoto K, et al. Golimumab in combination with

methotrexate in Japanese patients with active rheumatoid

arthritis: results of the GO-FORTH study. Ann Rheum

Dis. 2011 Nov 25. 20. Toyomoto M, Ishido S, Miyasaka N, Sugimoto H,

Kohsaka H. Anti-arthritic effect of E3 ubiquitin ligase, c-

MIR, expression in the joints. Int Immunol.. 2011 Mar;23

(3):177-83. 21. Yamazaki H, Nagasaka K. Successful treatment of steroid

-resistant methotrexate-induced interstitial pneumonia

with peripherally administered ulinastatin. Mod Rheu-

matol. 2011 Feb;21(1):79-84. 22. Yamazaki H, Nanki T, Miyasaka N, Harigai M. Metho-

trexate and trimethoprim-sulfamethoxazole for Pneumo-

cystis pneumonia prophylaxis. J Rheumatol. 2011 Apr;38

(4):777; author reply 8.

23. 山崎隼人, 宮部斉重, 友石純三, 河合繁夫, 伊藤栄

作, 長坂憲治. 腎腫瘤様病変を認めた顕微鏡的多発

血管炎の1例. 日本臨床免疫学会会誌. 2011.06;34

(3):162-7.

24. 横山和佳, 野々村美紀, 河野弘, 南木敏宏, 溝口史

高, 針谷正祥, et al. 結節性紅斑を合併した下顎骨原

発無菌性骨髄炎の一例. 関東リウマチ. 2011.03

(44):255-63.

膠原病・リウマチ内科

薬害監視学講座

研究業績

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

24 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

総説

1. 小池竜司.10.原因不明熱。新版感染症診療実践ガイド

Medical Practice 2011 vol.28 臨時増刊号。和田攻、大久保昭

行、矢崎義雄,大内尉義編.文光堂 2011 559-563

2. 上阪 等.多発性筋炎・皮膚筋炎 ガイドライン外来診療

2011 日経メディカル開発 泉 孝英編集 2011 466-467

3. 針谷正祥.多発性筋炎・皮膚筋炎。薬局増刊号 病気と薬

パーフェクトBook 2011、南山堂62(4):2011 850-852

4. 針谷正祥.Ⅵ.生物学的製剤のリスクマネジメントとイン

フォームドコンセントとは? インフォームドコンセント

のための図説シリーズ・ 関節リウマチ生物学的製剤の正

しい使い方とは? 宮坂信之編 医薬ジャーナル社 2011

66-73

5. 高田和生.もう膠原病は怖くない!.週刊医学界新聞第

2932号より連載中

6. 高田和生.鈴木利哉,秋田恵一,奈良信雄,田中雄二郎.

デューク-シンガポール大学におけるTeam-based learning

(TBL)について:多角的な視察報告.医学教育,2011 42

(3);153-157

7. 田中良哉,竹内勤,山中寿,針谷正祥,宮坂信之.2010年

関節リウマチ新分類基準とその臨床応用 臨床リウマチ誌

上ワークショップ「ACR/EULAR提案のRA診断基準につ

いて」

8. 平田真哉,上阪 等.実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)

とCタンパク誘導性筋炎(CIM) 岩倉洋一郎編 免疫疾

患−疾患モデルの作成と利用 エル・アイ・シー 2011 92-

97

9. 宮坂信之.関節リウマチ治療における光と影. 日本医事

新報プラタナス

10. 宮坂信之.我が人生の転機. 遥か

11. 宮坂信之.関節リウマチの治療は変わった! 週刊朝日臨

時増刊号「新名医の再診治療 完全読本」

12. 宮坂信之.全身性エリテマトーデス.「Guideline 膠原

病・リウマチ」小池隆夫,住田孝之編

13. 宮坂信之.免疫グロブリン製剤の適応疾患と治療.「静注

免疫グロブリン製剤ハンドブック」正岡 徹監修

14. 宮坂信之. 関節リウマチ 生物学的製剤の正しい使い方

とは? 医薬ジャーナル社

15. 宮坂信之,三浦英恵. レイノー現象. 緊急度・重症度か

らみた症状別看護過程. 佐藤千史、井上智子編集 p.966-

983、医学書院

16. 駒野有希子,宮坂信之. 多発性筋炎・皮膚筋炎、全身性

硬化症(強皮症) 病態生理ビジュアルマップ 佐藤千

史、井上智子編集 p.17-32, 医学書院

17. 宮坂信之. シェーグレン症候群 今日の治療指針 p.739-

740、山口徹、北原光夫、福井次矢総編集 医学書院

18. 宮坂信之 解熱・鎮痛・抗炎症薬、抗リウマチ薬、副腎皮

質ホルモン製剤、免疫抑制薬 治療薬マニュアル 医学書

19. 宮坂信之 膠原病の肺合併症診療マニュアル 宮坂信之編

集 医薬ジャーナル社

1. 小池竜司. 自己炎症症候群の多様性(第3回) CAPSの遺伝

子変異と臨床症状. 炎症と免疫. 2011 10;19(6):617-22.

2. 小池竜司. 【グルココルチコイドup to date】 グルココル

チコイド治療と感染症. リウマチ科. 2011 09;46(3):215-21.

3. 小池竜司. RA臨床試験におけるプラセボ比較期間はどう

あるべきか. リウマチ科. 2011 03;45(3):331-6.

4. 小池竜司. 【リウマチ診療における感染症対策を考える】

免疫抑制療法に伴う真菌・ウイルス感染症にはどう対処す

る? 分子リウマチ治療. 2011 01;4(1):22-6.

5. 小池竜司, 中村哲也, 荒川義弘. トピックス アジア臨床

試験の最前線 UHCTアライアンス3ヶ国視察レポート

シンガポールにおける臨床薬理試験の実施体制. 医薬

ジャーナル. 2011 07;47(7):1834-8.

6. 上阪等. 【膠原病・リウマチ性疾患の治療の現状と展望】

生物学的製剤 T細胞活性化阻害薬. 日本内科学会雑誌. 2011 10;100(10):2979-84.

7. 上阪等. 【ここまでわかった自己免疫疾患】 各論 膠原

病と類縁疾患 多発性筋炎/皮膚筋炎. 臨床検査. 2011

10;55(11):1150-5.

8. 上阪等. 【ここまでわかった多発性筋炎・皮膚筋炎】 概

論 三科で診る多発性筋炎・皮膚筋炎. 医学のあゆみ. 2011 10;239(1):1-5.

9. 上阪等. 【薫風吹く膠原病診療-臨床を駆ける進歩の風】

膠原病の新しい風. 内科. 2011 04;107(4):562-4.

10. 上阪等. 【自己免疫疾患 分子を標的としたトランスレー

ショナルリサーチ】 細胞表面分子を標的とした治療

CD28. 最新医学. 2011 02;66(2):252-7.

11. 上阪等, Shane P, 亀田秀人, 渥美達也. 【薫風吹く膠原病

診療-臨床を駆ける進歩の風】 膠原病診療の現在と未来

ステロイド・ファーストからステロイド・フリーへ. 内

科. 2011 04;107(4):687-99.

12. 駒野有希子, 針谷正祥. RA診断前後における悪性リンパ

腫および悪性腫瘍の発生リスク スウェーデンからの疫学

研究報告の紹介. リウマチ科. 2011 01;45(1):68-75.

13. 杉原毅彦, 上阪等. 【炎症性筋疾患に関する最近の知見】

多発性筋炎モデルマウスの治療法開発における有用性. リ

ウマチ科. 2011 02;45(2):158-63.

14. 高田和生. 【内科 疾患インストラクションガイド 何を

どう説明するか】 リウマチおよび関連疾患 多発性筋炎/

皮膚筋炎. Medicina. 2011 11;48(11):518-21.

15. 高田和生. 【薫風吹く膠原病診療-臨床を駆ける進歩の

風】 特殊病態診療の進歩 膠原病に伴う間質性肺炎. 内

科. 2011 04;107(4):612-8.

16. 高田和生. 発症間もない分類不能関節炎における頻度の高

い鑑別疾患と鑑別のポイントを教えてください. Frontiers

in Rheumatology & Clinical Immunology. 2011 02;5(1):62-3.

17. 高田和生. 【関節リウマチを疑ったら 診断・治療の

Updateと鑑別すべき膠原病】 関節リウマチと鑑別が必要

な疾患とその特徴 【若年~中年で多い疾患】 多発性筋

炎・皮膚筋炎(PM・DM). Medicina. [解説/特集]. 2011

02;48(2):203-8.

18. 高村聡人, 宮坂信之. 生物学的製剤による呼吸器合併症.

呼吸器内科. 2011 03;19(3):247-54.

19. 高村聡人, 宮坂信之. 【安心・安全なステロイド療法】

ステロイド療法の実際 関節リウマチ. 臨牀と研究. 2011

01;88(1):6-10.

20. 竹内勤, 山中寿, 田中良哉, 針谷正祥. 関節リウマチにお

けるTreat to Target. Arthritis-運動器疾患と炎症-. 2011 04;9

(1):74-9.

21. 豊本雅靖, 上阪等. 【免疫応答の制御と自己免疫疾患】

ユビキチンリガーゼによる炎症性サイトカインの産生抑

制. 臨床免疫・アレルギー科. 2011 02;55(2):160-6.

22. 長坂憲治, 針谷正祥. 【ここまでわかった自己免疫疾患】

各論 生物学的製剤の利点と欠点 生物学的製剤の利点と

欠点. 臨床検査. 2011 10;55(11):1349-58.

23. 中里洋子, 溝口史高, 針谷正祥, 上阪等, 宮坂信之. 側頭

動脈病変を呈した顕微鏡的多発血管炎の三症例. 日本臨床

免疫学会会誌. 2011 08;34(4):313.

24. 南木敏宏. SLEとケモカイン. Frontiers in Rheumatology &

Clinical Immunology. 2011 11;5(4):231-6.

25. 南木敏宏. 【リウマチ生物学的製剤の効果的な使い方】

肺合併症を考慮した生物学的製剤の選択と使用法. Ortho-

paedics. 2011 08;24(9):55-63.

研究業績

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

著書

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 25

26. 南木敏宏. 抗リウマチ薬中止後の薬剤中止寛解. リウマチ

科. 2011 07;46(1):98-101.

27. 南木敏宏. 【膠原病の実地診療 プライマリケアと難治性

病態の克服】 セミナー/膠原病における難治性病態の診断

と対処法 ステロイド抵抗性筋炎 診断と治療の実際. Medical Practice. 2011 07;28(7):1239-41.

28. 南木敏宏. 【炎症性筋疾患に関する最近の知見】 炎症性

筋炎におけるケモカインの関与. リウマチ科. 2011 02;45

(2):127-32.

29. 南木敏宏 リンゴ病?.Medical Practice 2011 28(12):2231

30. 萩山裕之, 針谷正祥. 【抗体医療Update-開発コンセプト

から最新治療実績まで】 抗体治療の基礎 抗体療法の副

作用対策. 医学のあゆみ. 2011 08;238(6):637-42.

31. 針谷正祥. 医師主導臨床研究を成功させるために. アレル

ギー. 2011 11;60(11):1527-31.

32. 針谷正祥. 【顕微鏡的多発血管炎の発症機序と治療戦略】

寛解導入療法と維持療法の最新動向と問題点. 炎症と免

疫. 2011 10;19(6):600-6.

33. 針谷正祥. ANCA関連血管炎患者好中球における自己抗原

の発現亢進とそのエピジェネティック制御. リウマチ科. 2011 06;45(6):621-8.

34. 針谷正祥. 診断の指針 治療の指針 日常臨床とファーマ

コビジランス(薬害監視). 綜合臨床. 2011 06;60(6):1451-2.

35. 針谷正祥. 【世界のリウマチガイドラインをみわたす】

各国の治療ガイドライン 日本の生物学的製剤使用ガイド

ライン. 分子リウマチ治療. 2011 04;4(2):77-80.

36. 針谷正祥. 2010ACR/EULAR関節リウマチ分類基準. リウ

マチ科. 2011 01;45(1):102-12.

37. 針谷正祥. 【関節リウマチ "治癒をめざす"最新治療コン

センサス】 治療戦略 治療目標 目標達成に向けた治療

(Treat to Target)のエビデンスと実際. 医学のあゆみ. 2010

07;234(1):14-9.

38. 針谷正祥, 山中寿, 宮坂信之, 竹内勤. ACR/EULAR RA

新分類基準. Frontiers in Rheumatology & Clinical Immunolo-

gy. 2011 02;5(1):7-18.

39. 針谷正祥, 野々村美紀, 酒井良子. 【2010関節リウマチ新

分類基準を検証する】 REALコホートにおける検証. 分子

リウマチ治療. 2011 10;4(4):193-6.

40. 平田真哉. CD8+T細胞のtranscription signatureは自己免疫疾

患の予後予測に有用である. リウマチ科. 2011 03;45

(3):285-90.

41. 溝口史高. 関節リウマチにおけるmicroRNAの役割. リウ

マチ科. 2011 11;46(5):575-80.

42. 宮坂信之. 【関節リウマチ診療の新展開】 アメリカリウ

マチ学会(ACR)/ヨーロッパリウマチ学会(EULAR)合同関

節リウマチ分類基準の考え方. 成人病と生活習慣病. 2011

01;41(1):28-32.

43. 巻頭言ここまでわかった自己免疫疾患.宮坂信之 臨床検

査 2011 55(11):1044-1045

44. 宮部千恵, 中野創, 澤村大輔, 坪井良治, 三橋善比古.

【小児の先天性皮膚疾患】 臨床例 Hallopeau-Siemens型

劣性栄養障害型表皮水疱症. 皮膚病診療. 2011 02;33

(2):169-72.

45. 宮部千恵, 南木敏宏. レチノイドによる免疫抑制の機序.

臨床免疫・アレルギー科. 2011 09;56(3):320-5.

46. 宮部斉重, 南木敏宏. 関節リウマチにおけるCCL19、

CCL21の役割. リウマチ科. 2011 11;46(5):522-4.

47. 山村昌弘, 佐田憲映, 針谷正祥, 藤井隆夫, 有村義宏, 槇

野博史. わが国の難治性血管炎研究の現況 過去から未来

へ RemIT-JAV研究 わが国のANCA関連血管炎の診察実

態の把握を目指して. 脈管学. 2011 03;51(1):79-85.

48. 山崎隼人, 宮坂信之. 【分子標的薬剤・生物学的製剤と肺

障害】 抗TNF-α薬による間質性肺炎. 成人病と生活習慣

病. 2011 07;41(7):842-8.

49. 山崎隼人, 針谷正祥. 【リウマチ医が知るべき関節リウマ

チの臓器合併症-その診断・治療・予防】 関節リウマチ患

者における悪性リンパ腫. リウマチ科. 2011 11;46(5):510-

5.

50. 渡部香織, 宮坂信之. 【内科 疾患インストラクションガ

イド 何をどう説明するか】 リウマチおよび関連疾患

関節リウマチ. Medicina. 2011 11;48(11):502-6.

51. 渡部香織, 針谷正祥. 抗アダリムマブ抗体と血栓症. リウ

マチ科. 2011 11;46(5):516-21.

52. 渡部香織, 針谷正祥. 【内科診療における論点】 膠原

病・リウマチ 関節リウマチ患者が妊娠した場合に生物学

的製剤は継続すべきか中止すべきか? 内科. 2011 06;107

(6):1411-6.

53. 渡部香織, 針谷正祥. SLE患者由来炎症性好中球と血管内

皮細胞障害. リウマチ科. 2011 03;45(3):311-8.

54. 渡部香織,宮坂信之.RAにおけるワクチン接種の必要

性について教えてください リウマチクリニック 2011

13:15

1. 岩井秀之 TREM-1及びそのリガンド修飾による免疫疾患

制御法の開発 日本臨床免疫学会Midwinter Seminar 2011

沖縄 2011年2月

2. 小池竜司 感染症臨床研究推進のための組織戦略 (シン

ポジウム5 多施設感染症臨床研究推進の基盤作り) 第

85回日本感染症学会総会・学術集会 東京 2011年4月22

3. 小池竜司 関節リウマチの新治療戦略 ~そのベネフィッ

トとリスク~ 第86回日本結核病学会イブニングシンポジ

ウム「生物学的製剤と非結核性抗酸菌」 東京 2011年6

月2日

4. 平野史生,溝口史高,河野弘,平田真哉,上阪等,宮坂信

之 各種免疫抑制剤に抵抗性を示したがタクロリムスが有

効であったChurg-Strauss症候群の1例. 関東リウマチ 東

京 2011年6月.

5. 宮部千恵,宮部斉重,三浦典子,高橋啓,寺島裕也,大野

尚仁,鈴木淳一,松島綱治,坪井良治,宮坂信之,南木敏

宏 合成レチノイドAm80によるC. albicans water soluble

fraction誘導血管炎の抑制効果の検討.第32回日本炎症・再

生医学会 京都 2011年6月2-3日 ポスター発表

6. 宮部斉重、宮部千恵、宮坂昌之、宮坂信之、南木敏宏 リ

ゾフォスファチジン酸を標的とした関節リウマチの新規治

療法開発. 日本炎症・再生医学会 京都 2011年6月2日-3日

7. 高田和生,高橋誠,山口久美子,田中雄二郎. TBLにお

ける個人およびチーム得点の、最終成績への適切な反映比

率の検討. 第43回日本医学教育学会大会、広島、2011年7

8. 山鹿絵美,冨田誠,高田和生,田中雄二郎. カリキュラ

ム改革に意味はあるか:東京医科歯科大学医学部医学科に

おけるカリキュラム改革のアウトカム評価. 第43回日本医

学教育学会大会、広島、2011年7月

9. 平田真哉, 木村直樹, 宮坂信之, 上阪等, Chemokines

expressed by the regenerating muscle cells in murine myositis

model.第55回日本リウマチ学会総会 神戸 2011年7月

10. 竹内勤,針谷正祥,田中良哉,山中寿,石黒直樹,山本一

彦,宮坂信之,小池隆夫 DMARD治療抵抗性関節リウマ

チに対するゴリムマブ(GLM:ヒト抗TNFαモノクローナル

抗体) 単剤療法;52週までの有効性・安全性の解析結果

第55回日本リウマチ学会総会・学術集会・第20回国際リウ

マチシンポジウム 神戸 2011.7

11. 田中良哉,針谷正祥,竹内勤,山中寿,石黒直樹,山本一

彦,宮坂信之,小池隆夫 MTX治療抵抗性関節リウマチ

に対するゴリムマブ(GLM:ヒト抗TNFαモノクローナル抗

体)MTX併用療法:52週までの有効性・安全性の解析結果

研究業績

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

国内学会発表

26 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

第55回日本リウマチ学会総会・学術集会・第20回国際リウ

マチシンポジウム 神戸 2011.7

12. 田中良哉,針谷正祥 MTX抵抗性RA患者を対象としたヒ

ト化抗CD20抗体オクレリズマブの用量反応性試験 第55

回日本リウマチ学会総会・学術集会・第20回国際リウマチ

シンポジウム 神戸 2011.7

13. 山崎隼人, 酒井良子, 渡部香織, 田中みち, 南木敏宏, 小

池竜司, 宮坂信之, 針谷正祥.REALデータベースにおけ

るACR/EULAR新RA寛解基準達成についての検討. 第55

回日本リウマチ学会総会・学術集会. 神戸 2011年7月17-

20日 14. Shinya Hirata, Naoki Kimura, Nobuyuki Miyasaka and Hitoshi

Kohsaka Chemokines expressed by the regenerating muscle cells

in murine myositis model. 第55回日本リウマチ学会学術集

会 神戸 2011年7月17-20日 15. Mizoguchi F, Miyasaka N, Kohsaka H. MiR-31 Contributes to

Bone Resorption by Osteoclasts. 第55回日本リウマチ学会総

会・学術集会. 2011年7月17-20日.ポスター発表.

16. 田中みち,酒井良子,駒野有希子,南木敏宏,小池竜司,

針谷正祥,宮坂信之.リウマチ性疾患の肺合併症の診断お

よび治療法に関する後ろ向き研究 第55回日本リウマチ学

会総会 神戸,2011年7月

17. 酒井良子,駒野有希子,田中みち,山崎隼人,渡部香織,

南木敏宏,小池竜司,宮坂信之,針谷正祥 REAL研究会

関節リウマチ患者における生物学的製剤の中長期継続率お

よび中止リスク因子の検討 第55回日本リウマチ学会総

会・学術集会 神戸 2011年7月

18. 針谷正祥, 南木敏宏, 田中みち, 酒井良子, 渡部香織, 山

崎隼人, 小池竜司, 宮坂信之. 生物学的製剤使用日本人関

節リウマチ患者における発癌リスクSECURE研究から.

第55回日本リウマチ学会総会. 神戸. 2011年7月

19. 宮部斉重、福田真、金子佳代子、宮坂信之、南木敏宏リゾ

フォスファチジン酸を標的とした関節リウマチの新規治療

法開発. 第55回日本リウマチ学会総会 神戸 2011年7月17

日-20日

20. 小池竜司 学校でも家庭でもできる感染症予防 台東区立

蔵前小学校PTA保健研修会 東京 2011年8月25日。

21. 加勢優子、久保佳史、柏原純一、結城隆、藤井明啓、中江

孝、宮坂信之、上阪等 免疫グロブリン製剤によるC タン

パク誘導性筋炎の抑制とT細胞活性化に及ぼす影響 第23

回日本神経免疫学会 平成23年9月15-17日 東京

22. 上阪 等,木村直樹,沖山奈緒子,宮坂信之 多発性筋炎

における抗サイトカイン治療の標的−Seed and Soil Model−

第39回日本臨床免疫学会 平成23年9月15-17日 東京

23. 溝口史高, 宮坂信之, 上阪等. miR-31はRhoAを標的とし

細胞骨格を制御することにより破骨細胞機能を調節する.

第39回日本臨床免疫学会総会. 2011年9月15-17日.ポス

ター発表

24. 渡部香織,小池竜司,酒井良子,田中みち,山崎隼人,駒

野有希子,南木敏宏,宮坂信之,針谷正祥.アダリムマブ

使用関節リウマチ患者におけるニューモシスチス肺炎,第

39回日本臨床免疫学会,2011.9,東京都

25. 岩井秀之,細矢匡,村上洋介,宮坂信之,上阪等 TREM-

1リガンドの同定とモノクローナル抗体による新規関節炎

治療法の開発 第39回日本臨床免疫学会総会. 2011年9月

15-17日.ポスター発表

26. 中里洋子,溝口史高,高村聡人,針谷正祥,上阪等,宮坂

信之 側頭動脈病変を呈した顕微鏡的多発血管炎の3症例

第39回日本臨床免疫学会総会 2011年9月15‐17日 27. Mizoguchi F, Miyasaka N, Kohsaka H. MiRNA-31 Controls

Osteoclast Formation and Bone Resorption by Targeting RhoA.

The 4th East Asian Group of Rheumatology. 2011年10月15日.

口頭発表 28. Hideyuki Iwai, Tadashi Hosoya, Yousuke Murakami, Nobuyuki

Miyasaka, Hitoshi Kohsaka Identification of the TREM-1

ligand as a therapeutic target of arthritis The 4th East Asian

Group of Rheumatology. 2011年10月 東京 口頭発表

29. 小池竜司 緑膿菌敗血症を反復する全身性エリテマトーデ

スの一症例 第60回日本感染症学会東日本地方会学術集会

2011年10月27日 山形。

30. 小池竜司 大学病院臨床試験アライアンス その活動と課

題 第四回治験ネットワークフォーラム 日本医師会治験

促進センター主催 2011年11月11日 東京

31. 溝口史高.SLEにおける難治性自己免疫性血小板減少症の

治療方針. 第1回T cell camp. 2011年11月13日. 口頭発表

32. 横田 雅也,鈴木 浩太郎,中込 大樹,岩田 有史,常世田

好司,中山 俊憲,上阪 等,中島 裕史 多発性筋炎マウ

スモデルにおける肥満細胞の役割の解析 第40回日本免疫

学会学術集会 平成23年11月27-29日 幕張

33. HARADA Masaya、KAMIMURA Daisuke、

OKUYAMAYuko、NAKATSUJI Yuji、KOHSAKA Hitoshi、

MIYASAKA Nobuyuki、HIRANO Toshio、MURAKAMI

Masaaki Enhancement of IL-6 amplifier activation by a soluble

factor, SFX, which accelerates the development of autoimmune

diseases 第40回日本免疫学会学術集会 平成23年11月27-

29日 幕張 34. Hideyuki Iwai, Tadashi Hosoya, Yousuke Murakami, Nobuyuki

Miyasaka, Hitoshi Kohsaka Identification of the TREM-1

ligand on B lymphocytes as a therapeutic target of arthritis第40

回日本免疫学会学術集会 平成23年11月27-29日 幕張

口頭発表 35. Chie Miyabe, Yoshishige Miyabe, Noriko N. Miura, Kei

Takahashi, Yuya Terashima, Tomohiro Morio, Naohito Ohno,

Jun-ichi Suzuki, Kouji Matsushima, Nobuyuki Miyasaka,

Toshihiro Nanki Am80, synthetic retinoid, ameriorates disease

severity in murine model of vasculitis induced by Candida albi-

cans water-soluble fraction. 第40回日本免疫学会学術集会

幕張2011年11月27-29日 ポスター発表

36. 宮部斉重、宮部千恵、岩井佳子、海老澤昌史、宮坂昌之、

宮坂信之、南木敏宏 Autotaxin and Lysophosphatidic Acid

Receptors: Potential Target Molecules in New Therapies for

Rheumatoid Arthritis. 第40回 日本免疫学会学術集会 幕張

2011年11月27日-29日 37. Chie Miyabe, Yoshishige Miyabe, Noriko N. Miura, Kei

Takahashi, Yuya Terashima, Tomohiro Morio, Naohito Ohno,

Jun-ichi Suzuki, Kouji Matsushima, Ryoji Tsuboi, Nobuyuki

Miyasaka, Toshihiro Nanki Am80 ameliorates murine model of

vasculitis via suppression of neutrophil and endothelial cell

activation. 第36回日本研究皮膚科学会年次学術大会 京都

2011年12月9-11日 ポスター発表

38. 針谷正祥 REALコホートにおける生物学的製剤の継続率

と中止理由に関する研究 平成23年度厚生労働科学研究費

補助金免疫アレルギー疾患等予防・治療研究事業 関節リ

ウマチに対する生物学的製剤の作用機序、投与方法、治療

効果等に関する研究 東京都千代田区 2011.12

39. 針谷正祥,天野宏一,金子祐子,川上純,松井利浩 活動

性早期RA患者におけるMTXをアンカードラッグとする計

画的強化治療の有効性と安全性に関するランダム化並行群

間比較試験(活動性早期RA強化治療試験) 平成23年度厚

生労働科学研究費補助金 免疫アレルギー疾患等予防・治

療研究事業 指定研究「我が国における関節リウマチ治療

の標準化に関する多層的研究」研究発表会 東京都千代田

区 2011.12

40. 針谷正祥,天野宏一,金子祐子,川上純,松井利浩 「目

標達成に向けた治療」に関する臨床疫学的研究(T2T疫学

研究) 平成23年度厚生労働科学研究費補助金 免疫アレル

ギー疾患等予防・治療研究事業 指定研究「我が国におけ

る関節リウマチ治療の標準化に関する多層的研究」研究発

表会 東京都千代田区 2011.12

41. 針谷正祥,本間栄,土橋浩章,佐田憲映,山縣邦弘,臼

井丈一 抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎・急速

研究業績

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 27

進行性糸球体腎炎の寛解導入治療の現状とその有効性と

安全性に関する観察研究 厚生労働科学研究費補助金

難治性疾患克服研究事業 難治性血管炎に関する調査研

究 平成23年度第2回班会議 東京都千代田区 2011.12

42. 木原まり,岩井秀之,溝口史高,宮坂信之 ネフローゼ

症候群を合併し線維筋性異形成との鑑別を要した高安病

の一例.第13回御茶ノ水膠原病談話会 東京 2011年1

1. M. Tanaka, Y. Tanaka, M. Doi, Y. Kawaguchi, Y. Ta-

kasaki, H. Kameda et al. Life prognosis of patients with

rheumatic diseases with respiratory involvements - a retrospective, multi-center study of 887 cases. 1st Sympo-

sium of the Asia Pacific League of Associations for

Rheumatology, Taipei, Taiwan, April, 2011

2. Shin Fukuda, Tomohiro Morio, Naoya Takeda, Fumiko Honda, Ryuji Koike, Hideyuki Iwai, Kazuki Takada,

Nobuyuki Miyasaka, and Toshihiro Nanki. High Capacity

of Neutrophilic Activation in Patients with Aseptic Ab-

scesses (oral). 1st Symposium of the Asia Pacific League of Associations for Rheumatology, Taipei, Taiwan, April

15-17, 2011

3. R. Sakai, Y. Komano, T. Nanki, M. Tanaka, H. Yama-

zaki, K. Watanabe, R. Koike, N. Miyasaka, M. Harigai, for the REAL Study Group. Comparison of drug retention

rates between infliximab, etanercept, and tocilizumab and

relevant risk factors for drug discontinuation due to ad-

verse events in patients with rheumatoid arthritis. (Poster) Annual European Congress of Rheumatology The Euro-

pean League Against Rheumatism (EULAR) 2011, Lon-

don, 2011.06

4. Y. Tanaka, M. Harigai, T. Takeuchi, et al. Golimumab, a human anti-TNFα monoclonal antibody administered

subcutaneously every four weeks in patients with active

rheumatoid arthritis despite methotrexate therapy:24-

week results of clinical and radiographic assessments. The European League Against Rheumatism (EULAR)

2011, London, 2011.06

5. T. Takeuchi, M. Harigai, Y. Tanaka, et al. Golimumab, a

human anti-TNFα monoclonal antibody administered subcutaneously every four weeks as monotherapy in pa-

tients with active rheumatoid arthritis despite DMARD

therapy: 24-week results of clinical and radiographic assessments. The European League Against Rheumatism

(EULAR) 2011, London, 2011.06

6. T. Takeuchi, M. Harigai, S. Inokuma, et al. Postmarket-

ing surveillance of tocilizumab for rheumatoid arthritis in Japan interim analysis of 6424 patients –poster tours. The

European League Against Rheumatism (EULAR) 2011,

London, 2011.06

7. Kimura N, Hirata S, Maeda A, Miyasaka N, Kohsaka H. Proinflammatory muscle fiber regeneration in autoim-

mune myositis.(Poster) Gordon Research Conference on

Myogenesis, Waterville Valley, New Hampshire, August

28 - September 2, 2011 8. M.Harigai. Pharmacoepidemiology and Pharmacovigi-

lance in Rheumatoid Arthritis: Present and Future. 3rd

CRCRA International Symposium Shaping the Future

of Rheumatoid Arthritis 2011.10 9. M. Harigai, T. Nanki, R. Koike, et al. Biological agents in

rheumatoid arthritis and risk of malignancy -results from

the nation-wide cohort study in Japan, Chicago, 2011.11

10. Y. Tanaka, M. Harigai, T.Takeuchi, et al.52-Week Re-

sults of Clinical, Radiographic and Pharmacokinetic As-

sessments: Golimumab, a Human Anti-TNF Monoclonal Antibody, Administered Subcutaneously Every Four

Weeks in Patients with Active Rheumatoid. Arthritis

Despite Methotrexate Therapy. American College of

Rheumatology. Chicago,2011.11 11. T.Takeuchi, M. Harigai, Y. Tanaka, et al. Golimumab,

A Human Anti-TNF Monoclonal Antibody, Administered

Subcutaneously Every Four Weeks As Monotherapy in

Patients with Active Rheumatoid Arthritis Despite DMARD Therapy: 52-Week Results of Clinical, Radio-

graphic and Pharmacokinetic Assessments. American

College of Rheumatology. Chicago,2011.11

12. H. Yamanaka, M.Harigai, S. Inokuma, et al. Postmar-keting Surveillance of Tocilizumab for Rheumatoid

Arthritis In Japan-Full Analysis Report of 7901 Pa-

tients. American College of Rheumatology. Chica-

go,2011.11

1. 宮坂信之:「生物学的製剤の有効性と安全性を最大

限に発揮するためには?」第4回埼玉Biologics研究

会 平成23年5月7日 埼玉

2. 宮坂信之:「リウマチ治療における生物学的製剤の

使い分け」第25回城南リウマチ会 平成23年6月4日

東京

3. 宮坂信之:「関節リウマチ治療にみられたパラダイ

ムシフトとは−分子標的療法の光と影」第54回日本

腎臓学会学術総会 教育講演 平成23年6月15日

横浜

4. 宮坂信之:「リウマチ診療のABC」土浦協同病院・

OB合同セミナー 平成23年6月22日 土浦

5. 宮坂信之:「関節リウマチの治療はこう変わった」

第1回市民公開講座 平成23年7月2日 静岡

6. 宮坂信之:「自己免疫疾患−その病態解明と治療の

進歩」第35回阿蘇シンポジウム 平成23年7月29日

阿蘇

7. 宮坂信之:「関節リウマチ治療における生物学的製

剤の有用性について」生物学的製剤クリニカルアッ

プデートミーティング 平成23年9月3日 東京

8. 宮坂信之:「ここまで進んだリウマチ治療」第5回

二豊リウマチフォーラム 平成23年10月15日 大分

9. 宮坂信之:「高用量MTX時代を迎えて−その対策と

は?−」第65回北九州・筑豊リウマチ懇話会 平成

23年11月24日 北九州

10. 宮坂信之:「関節リウマチ治療における抗TNF療法

の有用性について」Biologics Users Forum on RA 〜

抗TNF療法の最適化を目指して〜 平成23年12月18

日 東京

11. 宮坂信之:「リウマチ・アレルギー疾患について、

その正しい情報の普及を図る」平成23年度リウマ

チ・アレルギー相談員養成研修会 平成23年12月20

日 東京 12. Hitoshi Kohsaka Lessons from a new animal model of

polymyositis Autoimmunity Congress Asia November 17-19, 2012 Singapore

13. 上阪 等、細矢 匡、岩井 秀之、宮坂 信之 関節リ

ウマチのサイクリン依存症キナーゼ4/6阻害療法

第55回日本リウマチ学会学術集会 神戸 2011年7

月17-20日

研究業績

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

特別講演・招待講演・シンポジウム

海外学会発表

28 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

14. 上阪 等、細矢 匡、岩井秀之、村上洋介、宮坂

信之 リウマチ治療の新戦略を求めて 第39回臨

床免疫学会 2011年9月15-17日 東京

15. 上阪 等 MTXのパワーとその活かし方 第8回

生物学的製剤を考える会 平成23年1月25日 福山

16. 上阪 等 自己免疫疾患と抗サイトカイン療法

北関東甲信越タクロリムス関節リウマチ治療講演

会 平成23年2月5日 東京

17. 上阪 等 関節リウマチの新しい治療 名古屋市

立大学膠原病内科セミナー 平成23年6月4日 名

古屋

18. 上阪 等 アバタセプトが拓くリウマチ治療の新

境地 オレンシア適正使用セミナー 平成23年6月

24日 那覇

19. 上阪 等 関節リウマチの新しい治療戦略 オレ

ンシア適正使用セミナー 平成23年8月19日 長崎

20. 上阪 等 膠原病内科医が診た多発性筋炎・皮膚

筋炎 第73回 金沢皮膚研究会学術講演 平成23

年9月12日 金沢

21. 上阪 等 多発性筋炎・皮膚筋炎の病態生理とそ

の治療 第23回 日本神経免疫学会学術集会 平

成23年9月15-17日 東京

22. 上阪 等、杉原毅彦、沖山奈緒子、宮坂信之 膠

原病内科医の診る筋炎:免疫動態からのアプロー

チ 第23回 日本神経免疫学会学術集会 平成23

年9月15-17日 東京

23. 上阪 等 関節リウマチ治療の現在とこれからの

治療標的 技術情報協会講演会 平成23年9月27日

東京

24. 上阪 等 膠原病とT細胞 –多発性筋炎・皮膚筋

炎のSeeds and Soilモデル− 第63回日本皮膚科学会

西部支部学術大会 平成23年10月8-9日 沖縄

25. 上阪 等 多発性筋炎・皮膚筋炎の基礎と臨床

Meet the Expert 〜膠原病診療のつぼ〜 平成23年

10月21日 富山

26. 上阪 等 進歩の激流にある膠原病治療 第5回

川島腎糸球体カンファレンス 平成23年11月19-20

日 各務原

27. M. Harigai. Clinical characteristics of and risk factors for Pneumocystis jirovecii pneumonia in patients with

rheumatoid arthritis receiving TNF antagonists. The

European League Against Rheumatism (EULAR) 2011,

London, 2011.06

28. 針谷正祥 医師主導臨床研究を成功させるために

第23回日本アレルギー学会春季臨床大会 幕張

メッセ・ホテルニューオータニ幕張 2011.5

29. 針谷正祥 T2T Initiativeの背景と日本における展

開に向けて 香川GOAL研究会 関節リウマチに

おける Treat to Target(T2T) 高松市 2011.6

30. 針谷正祥 T2T Initiativeの背景と日本における展

開に向けて 神奈川GOAL研究会 運営検討会

相模原市 2011.7

31. 針谷正祥 生物学的製剤のリスク評価とその対応

第20回札幌臨床免疫アレルギーの集い 札幌市 2011.7

32. 針谷正祥 T2T Initiativeの背景と日本における展

開に向けて 徳島GOAL研究会 関節リウマチに

おける Treat to Target(T2T) 徳島市 2011.7

33. 針谷正祥、 金子祐子、 川上純、 當間重人、 中

島亜矢子 国内5コホートを用いた2010ACR/

EULAR RA新分類基準検証結果のまとめ 第55

回日本リウマチ学会総会・学術集会・第20回国際

リウマチシンポジウム 神戸 2011.7

34. 針谷正祥、 渡部香織 内科的立場から見たRA患

者周術期の薬物治療管理 第55回日本リウマチ学

会総会・学術集会・第20回国際リウマチシンポジ

ウム 神戸 2011.7

35. 針谷正祥、 中島亜矢子、 藤井隆夫 MTXの副作

用に対する対策-開始時、使用時の注意点と副作用

発生時の対処法- 第55回日本リウマチ学会総会・

学術集会・第20回国際リウマチシンポジウム

神戸 2011.7

36. 針谷正祥 ヒュミラ全例調査結果報告 -安全性の

観点から- HUMIRA National Symposium2011 京

都 2011.7

37. 針谷正祥 関節リウマチにおける生物学的製剤の

薬剤疫学 薬剤疫学セミナー 渋谷区 日科技連

本部ビル 2011.7

38. 針谷正祥 抗リウマチ薬のリスクマネージメント

第3回川崎南部リウマチUp Date 研究会 川崎 2011.9

39. 針谷正祥 関節リウマチの診断と治療の進歩 第

1回さいたまRA治療戦略セミナー さいたま市 2011.10

40. 針谷正祥 関節リウマチ分類基準の進歩(関節リウ

マチの診療の革新的進歩) 第61回日本アレルギー

学会秋季学術集会 東京都(新高輪) 2011.11

41. 針谷正祥 リウマチ治療 知っておきたい最新情

報(特別講演) 第7回常陸リウマチ治療研究会 市

民公開講座 茨城県水戸市 2011.11

42. 針谷正祥 関節リウマチの診断と治療の新潮流

茂原市長生郡医師会 学術講演会 千葉県茂原市 2011.11

43. 針谷正祥 リウマチ医から見た肺疾患を有する関

節リウマチ患者の治療 第26回日本臨床リウマチ

学会 横浜 2011.12

44. 南木敏宏 シンポジウムⅠ「生物学的製剤の最近

の話題」.新規生物学的製剤~ゴリムマブの国内

外の最新データを中心に.第22回日本リウマチ学

会関東支部集会 さいたま 2011年12月 45. Toshihiro Nanki. Postmarketing Surveillance of Tocili-

zumab for Rheumatoid Arthritis In Japan –Full Analy-

sis Report of 7,901 Patients–. AURORA研究会 Paris,

France 2011年11月

46. 南木敏宏 関節リウマチの治療-生物学的製剤の使

用とその注意点-.埼玉東部リウマチ勉強会 埼玉

2011年9月 47. Toshihiro Nanki. Effect of Synthetic Retinoid on T

Helper Cell Development and Antibody Production.

The Third International Conference on Cofactors. Tur-

ku, Finland. 2011年7月

48. 南木敏宏 膠原病治療における肺疾患.第21回香

川呼吸器疾患研究会 高松 2011年4月

研究業績

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 29

学内における活動の概要

49. 高田和生 「筋力低下と呼吸困難~膠原病診療に

おいて持つべき視点~」第2回リウマチ膠原病ウイ

ンターセミナー 平成23年1月15日

50. 高田和生 「リウマチに合併する呼吸器障害」リ

ウマチ治療戦略シンポジウム 平成23年3月5日

51. 高田和生 「FUO 皆で共有したい貴重な症例」

リウマチ膠原病サマーセミナー 平成23年6月25日

52. 高田和生 「多発性筋炎・皮膚筋炎 Overview &

Update」リウマチ膠原病サマーセミナー 平成23

年6月26日

53. 高田和生 「膠原病に合併する肺疾患」リウマチ

サマーセミナー(沖縄) 2011年8月7日

54. 高田和生 「ループス腎炎」リウマチサマーセミ

ナー(沖縄) 2011年8月7日

55. 高田和生 「膠原病」女性医師復職支援プログラ

ム2011年度第1回内科コース 2011年10月13日

56. 高田和生 “Future direction of TMDU: Integration

of medical and dental education” Symposium “Toward networking dental professionals in Asia”. Oct 6, 2011

57. 高田和生 「抗リン脂質抗体症候群」第3回リウマ

チ膠原病ウインターセミナー 平成24年2月4日

58. 高田和生 「全身性強皮症」第3回リウマチ膠原病

ウインターセミナー 平成24年2月4日

59. 平田真哉 マウス筋炎モデルにおける再生筋線維

が発現するケモカインの役割について, 第3回筋炎

ワークショップ 東京 2011年10月1日

60. 岩井秀之 新規関節炎治療標的としてのTriggering

receptor expressed on myeloid cells (TREM)-1 リガン

ドの同定第7回骨免疫ワークショップ 東京 2011

年11月25日

上阪等,宮坂信之 p21Cip1リウマチ治療剤

特許登録(2011/2/18)特許第4684512号

1. Ito S, Hara T, Kubota T. Interaction of CARD8 with

wild type, but not CAPS-related, NLRP3. 2011 Sympo-

sium of the Asia Pacific League of Associations for Rheumatology, Taipei, Taiwan, 2011.

2. Trimova G, Nii T, Nishimura M, Ito S, Miura S,

Miyasaka N, Kubota T. dsDNA binding activity of

pathogenic cardiolipin-dependent anti-b2 glycoprotein-I antibody. 2011 Symposium of the Asia Pacific League

of Associations for Rheumatology, Taipei, Taiwan,

2011.

3. Kubota T. Diagnosis and therapy of autoinflammatory diseases. 2nd Central Asian Congress of Rheumatology,

Astana, Kazakhstan, 2011.

4. Ito S, Kubota T. Molecular mechanisms underlying

CAPS and FMF. 2nd Central Asian Congress of Rheu-matology, Astana, Kazakhstan, 2011.

5. 西村美里,窪田哲朗. 抗リン脂質抗体症候群はな

ぜ全身性エリテマトーデスに多いか. 第55回日本

リウマチ学会,神戸,2011.

6. 井上久美,西村美里,窪田哲朗. 抗DNA抗体の

測定法に関する検討. 第6回日本臨床検査学教育

学会,新潟,2011.

1. 窪田哲朗,齋藤良一,長雄一郎,千田俊雄,三澤慶

樹,小池和彦,須永昌代,木下淳博. 臨床検査技師卒

前教育のための細菌検査シミュレーションe-learning教

材の作成. Medical Technology 39:853-858, 2011.

1. Ito S, Hara T, Kubota T. Interaction of CARD8 with

wild type, but not CAPS-related, NLRP3. 2011 Sympo-sium of the Asia Pacific League of Associations for

Rheumatology, Taipei, Taiwan, 2011.

2. Kubota T. NF-kB in systemic lupus erythematosus and

antiphospholipid syndrome. Curr Rheumatol Rev 7:282-287, 2011.

3. 窪田哲朗,編. 自己炎症症候群. 炎症と免疫 19:134-162, 2011.

1. 龍野弘湖. IL-1b放出過程におけるNF-kB阻害剤

の作用点に関する検討. (平成23年度卒業論文)

2. 西村美里. 抗リン脂質抗体症候群モデルを用いた

NF-kB特異的阻害剤の血栓阻害効果の検討. (平

成23年度修士論文)

3. 高安愛子. CCL18による関節リウマチ線維芽細胞

様滑膜細胞の活性化. (平成23年度修士論文,南

木敏宏先生に指導していただきました)

研究業績

外来診療 ・ 病棟診療 ・ 教育 ・ 研究テーマ ・ 研究室紹介 ・ 研究業績他

学内における活動の概要

特許

保健衛生学研究科 窪田研究室

学会発表

原著論文

総説、その他

指導論文

30 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

学外機関における活動の概要

行政機関 医薬品医療機器総合機構

教育機関 日本女子大学家政学部食物学科

診療機関 青梅市立総合病院

横浜市立みなと赤十字病院

東京都長寿健康医療センター

草加市立病院

桜井クリニック

小川クリニック

海外研究機関

学外における活動の概要

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 31

学外機関における活動の概要

海外研究機関

教育研究機関

診療機関

National Institutes of Health, Bethesda, MD, U.S.A

Imperial College London School of Public Health

日本女子大学家政学部食物学科 Address: 〒112-8681 東京都文京区目白台2-8-1 Telephone: (03) 3943-3131 Website: http://www.jwu.ac.jp/unv/home_economics/food_science.html

青梅市立総合病院 Address: 〒198-0042 東京都青梅市東青梅4-16-5 Telephone: (0428) 22-3191 Website: http://www.mghp.ome.tokyo.jp/

横浜市立みなと赤十字病院 Address: 〒231-8682 神奈川県横浜市中区新山下3-12-1 Telephone: (045) 628-6100 Website: http://www.yokohama.jrc.or.jp/

草加市立病院 Address: 〒340-8560 埼玉県草加市草加2-21-1 Telephone: (048)946-2200 Website: http://http://www.soka-city-hospital.jp/

行政機関

33 医薬品医療機器総合機構

教育研究機関

34 日本女子大学家政学部食物

学科

診療機関 35 青梅市立総合病院

37 横浜市立みなと赤十字病院

39 東京都健康長寿医療セン

ター

41 東京共済病院

43 草加市立病院

45 武蔵野赤十字病院

47 桜井クリニック

48 小川クリニック

49 海外研究機関

東京都健康長寿医療センター Address: 〒173-0015 東京都板橋区栄町35-2 Telephone: (03) 3964-1141 Website: http://www.tmghig.jp/hospital/

東京共済病院 Address: 〒153-8934 東京都目黒区中目黒2-3-8 Telephone: (03) 3712-3151

小川クリニック Address: 〒165-0034 東京都中野区大和町2-46-4 Telephone: (03) 5327-4664

32 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

学外における活動の概要

行政機関

医薬品医療機器総合機構 Address: 〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 Telephone: (03) 3506-9506 Website: http://www.pmda.go.jp/

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

桜井クリニック Address: 〒198-0036 東京都青梅市河辺町4-4-18 Telephone: (0428) 22-3277

武蔵野赤十字病院 Address: 〒180-8610 東京都武蔵野市境南町1-26-1 Telephone: (0422)32-3111 Website: http://www.musashino.jrc.or.jp/

医薬品医療機器総合機構

医薬品医療機器総合機構は、医薬品の副作用等による健康被害に対する救済、医薬品・医療機器の承認審

査、市販後の安全対策を主な業務としています。わたしは、前任されていた鈴木文仁先生に続き、2009~2011

年度まで主に膠原病治療薬、抗炎症薬等を担当する部門に勤務しました。

2011年度は、初年度に治験相談に関わった薬剤の承認申請や、次相の治験相談に再度関わるなど、薬剤開発

の流れを実際の業務の中で感じ、まさに、機構で働く面白さを実感した一年でした。臨床担当の数も徐々に増

え、他分野の薬剤開発状況を見聞する機会も増えたことで、膠原病治療薬の開発の困難さ(患者数が少ない、

難治性等)を改めて感じたり、対策について考えたりする助けになりました。

引き続き、SLE、RAを主とする新薬開発が進んでいます。薬剤の治験実施内容や承認内容は、臨床現場・

患者の立場から納得のできるものか、臨床担当として考え・悩む一年でした。多くの先生に、ご助言いただき

ましたこと、改めて感謝致します。

審査専門員

駒野 有希子 山口大学 1995年卒 2009年4月~

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 33

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

学外における活動の概要

日本女子大学 家政学部 食物学科

日本女子大学の保健管理センターと臨床栄養学研究室(食物学科)に所属し、主に管理栄養士専攻の医学的な教育に関わっています。研究テーマの一つとしてRAの栄養療法に取り組んでいるところです。RAによる全身の炎症やそれに伴う低栄養状態、さらに生命予後に影響する合併症予防に対して臨床栄養学からのアプローチが必要ですが、しかし未だ、RAの栄養療法は確立されていません。現在まで、RAに対してエネルギー制限や除去食療法、n-3系多価不飽和脂肪酸摂取、ビタミンEや地中海式の食事などによる抗酸化機能の利用、プロバイオティクスの利用などが報告されています。いずれも、抗炎症効果(CRP・血沈などの低下)、関節痛の軽減などが散発的に報告されていますが、十分なエビデンスは得られていません。 さらに、RAの疫学調査では高血圧、糖尿病、心筋梗塞の罹患率が高く、生命予後に大きく影響を及ぼしています。近年、RAが特有の体組成を示す事が報告されています。全身の炎症に伴いTNF-αやIL-1βなど炎症性サイトカインの産生が増大し、体蛋白の異化亢進・エネルギー代謝上昇により四肢の筋肉量が減少するため、骨格筋量の減少が起こります(RA患者の約65%)。その一方、QOLや運動量の低下が内臓脂肪量の増加につながり、インスリン抵抗性が増強し、合併症リスクを増大させます。しかし、RAの脂肪組織の機能的・形質的変化についての報告は少なく、慢性炎症時に脂肪組織がどの様な役割を果たしているのかは明らかにされていません。 脂肪組織から分泌される生理活性物質(アディポカイン)と炎症との関わりが注目されていますが、RAにおけるアディポカインは健常者と異なる動向を示す事が示唆されています。RAにおいても脂肪組織の変化をきたし、炎症の病態、インスリン抵抗性の惹起、代謝性疾患などの合併症発症と関わることが推測されます。私達の研究室でもこの視点からRAの栄養療法の研究を進めています(Nutrition :in press)。 RAにおける脂肪組織の形質や機能を解明し、その成果を栄養療法に生かすことが期待できます。RAそのものを調節する栄養・食事療法は確立されていないため、管理栄養士がRAについて栄養指導をおこなう場面はまだまだ少ないのが現状ですが、病院内において管理栄養士の存在の認識や教育をぜひとも進めていただきたいと願っています。

臨床栄養学研究室 教授

保健管理センター 所長

佐藤 和人

学外における活動の概要

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

34 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

青梅市立総合病院

竹中医師が昨年に引き続き当院で勤務することとなり、また、4月から小宮医師も加わりました。1年間

を通して3名で診療を行い、臨床研修医1~3名がローテートで診療に参加しました。

竹中医師は昨年同様、病棟診療の中心となり、多くの患者を診療し、さらには小宮医師および研修医の指

導にあたりました。また診療だけでなく、研究会や学会へも積極的に参加し、臨床研究も自発的に行いまし

た。

小宮医師は臨床研修を終えたばかりでしたが、豊富な知識を生かして積極的に診療に取り組みました。

大震災の影響で青梅地区は計画停電の対象となり、病院や鉄道も例外ではありませんでした。病院では自

家発電を行い、時折診療を中断しながらも、限られた電力で診療を継続しました。またスタッフの通勤にも支

障が出ましたが、夏以降は普段通りの診療に戻ることができました。

当科は大きな問題なく1年を終えることができました。なお、本年も、昨年に引き続き、3カ月間にわたる

外来患者調査を行い、特にRAの診療状況について解析することができました。今後も調査を継続し、治療成績

を患者さんに公表できるようにしたいと思います。

一方、専門的治療を要する患者数は相変わらず増加し、加えて患者の高齢化も進んでおり、原疾患の治療よ

りも合併症の評価やケアに多くの時間を要するようになりました。診療予約時間も遅れがちとなり、さらには

予約枠を確保しづらい状況が一層目立つようになりました。専門診療をいつでも提供できるようにするために

は、常勤を増やすのみならず、診療所との連携をすすめることも必要と考え、2012年度には話し合いの場

を設けることとなりました。

組織・診療体制 リウマチ膠原病科

長坂憲治 副部長 (H08、東医歯大) 2003年4月~

竹中健智 医員 (H19、東医歯大) 2010年4月~

小宮陽仁 専修医 (H21、金沢大) 2011年4月~

学外における活動の概要

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 35

概要

青梅市は都心から50kmほど西にある人口14万人の地方

都市です。当院は、青梅市、羽村市、あきるの市、奥多摩

町、福生市、山梨県の一部を含む西多摩地区の中核病院と

なっており、ベッド数は562床です。このうち内科系は総

合内科、循環器、呼吸器、消化器、腎臓、血液、内分泌、

神経、そしてリウマチ膠原病科からなり、内科系で200~

250名の入院患者がいます。

外来診療

専門外来は週4回で、長坂が3回、竹中が2回、小宮が

1回を担当しました。専門外来患者数は1月あたり400

―450人程度となっています。患者数は徐々に増加し、

リウマチ性疾患でかかりつけの患者数は701人(昨年よ

りも63人増加)、RAは398人(同41人増加)、特

定疾患の手続きを行った患者数は190人と、いずれも増

加しました。

長坂:月(専門)・水(専門)

金(内科一般新患、専門)

竹中:火(専門)・金(専門)

小宮:火(専門、内科救急)(4月から)

病棟診療 常時10~15人程度の入院患者がおり、これまで同様、おもにリウマチ性疾患および合併症の診療を行いました。4月からは小宮医師が加わったため竹中医師の負担が軽減され、時間的にも精神的にも余裕をもって、診療できるようになりました。 2011年の総入院患者数は274人(うちリウマチ性疾患227人)であり、2010年の254人(225人)、2009年の233人(199人)と比べ、総患者数は増加傾向となりました。医師が3名となり、一般内科の患者も積極的に受け入れたためと思われます。リウマチ性疾患の患者数は同程度でしたが、膠原病の新規発症例、種々の合併症の精査・治療目的での入院が多く、専門治療のみならず、かかりつけ医としての役割を果たしていると思われます。 なお、入院患者の主な基礎疾患は以下の通りでした。

RA 125人 MCTD 8人 SLE 20人 成人発症スティル病 7人 PMR 14人 PM/DM 7人 MPA 11人 SSc 6人

学会発表

・太田峰人,竹中健智,高橋真冬,長坂憲治.末梢血

好酸球増多と臓器病変を認めた3兄弟例 第55

回日本リウマチ学会総会 2011年7月,神戸

・太田峰人,竹中健智,小宮陽仁,長坂憲治.頚椎の

溶骨性変化を伴ったSAPHO症候群の1例.第6回

御茶ノ水膠原病・リウマチ内科研究会 2011

年9月 東京

・長坂憲治.アダリムマブ増量が有効であった関節リ

ウマチの一例 第4回多摩アダリムマブ研究会

2011年10月,武蔵野

・竹中健智,小宮陽仁,長坂憲治.Etanerceptが効果不

十分のためAbataceptにswitchしたRAの一例.西東

京関節リウマチセミナー 2011年12月,東

・小宮陽仁,竹中健智,熊谷隆志,長坂憲治.慢性骨

髄性白血病を合併しDasatinibで皮膚症状が改善した

強皮症の1例 第22回日本リウマチ学会関東支部

学術集会 2011年12月,さいたま

論文

・Yamazaki H, Nagasaka K. Successful treatment of steroid-

resistant methotrexate-induced interstitial pneumonia

with peripherally administered ulinastatin. Mod Rheu-

matol 21: 79-84, 2011

・Miyabe Y, Murata Y, Baba Y, Ito E, Nagasaka K. Suc-

cessful treatment of cyclosporine-A-resistant cytophagic histiocytic panniculitis with tacrolimus. Mod Rheumatol.

21: 553-6, 2011

・山﨑隼人, 長坂憲治.腎腫瘤様病変を認めた顕微鏡

的多発血管炎の1例. 日本臨床免疫学会会誌34: 162-

167, 2011

総説ほか ・長坂憲治,針谷正祥.生物学的製剤の利点と欠点 臨床検査 55: 1349-57, 2011

・長坂憲治.あなたの悩みを専門医にきく.流 (日本リウマチ友の会会誌) 281:31, 2011

学外における活動の概要

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

36 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

横浜市立みなと赤十字病院

診療体制・組織 萩山裕之 内科副部長 東京医科歯科大学 1993年卒 2005年4月~

鈴木文仁 内科医長 信州大学 1998年卒 2009年4月~

齋藤鉄也 内科医師 神戸大学 2008年卒 2010年4月~2011年3月

森 啓悦 内科医師 香川大学 2009年卒 2011年4月~

川満久恵 登録医 東京医科歯科大学 1975年卒 (元内科部長)

本年4月、斉藤鉄也医師が東京医科歯科大学膠原病・リウマチ内科に移動となり、後任として名古屋大学

医学部付属病院で初期研修を行い新入局した森啓悦医師を迎え入れることができました。昨年同様、鈴木文

仁医師とともに3人体制で診療にあたっています。また、元内科部長 川満久恵先生には登録医として回診

あるいは研究会にお出で頂き貴重なご意見を頂戴しています。

初期研修医の受け入れは2名(各1ヶ月間)と少なかったですが、その分森医師に病棟業務を頑張ってい

ただきました。

萩山はなぜか病理部長も兼任することとなりましたが、病理標本を作成したり診断したりすることはな

く、もっぱら当院顧問である中村恭一名誉教授に病理部長の適任者を捜して下さいとお願いしています。

鈴木医師は本年購入してもらった超音波装置を使って、盛んに関節エコーを行っています。

内科は昨年度から4専門グループ(膠原病リウマチ内科、血液内科、糖尿病内分泌内科、腎臓内科)の院

内標榜が認められていますが、対外的には4専門グループを持つ内科という位置づけのままです。

我々はまた、当院に設置されたアレルギーセンターの一員として、政策医療としてのアレルギー・免疫疾

患の診療や啓発活動などにあたっており、関節リウマチ教室や各種講演会なども行っています。市の広報な

どへの広告の効果があり、関節リウマチ教室(定員60名)には多くの出席者がおり、まだまだ治療に満足し

ていない関節リウマチ患者さんが多くいるとの印象を受けています。こういった患者向け講演会や、近隣医

療機関と研究会などを開催するなどして適切な治療を受けられる関節リウマチ患者数の増加、ひいては当院

の患者数の更なる増加を目指しています。

最後に横浜市中区はやはり結核多発地区のようで、平成23年(1月から12月)も病院全体で17名の

排菌肺結核患者(全結核患者数は49名)が発見されました。生物学的製剤の使用には細心の注意を払って

行かなくてはと感じています。

学外における活動の概要

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 37

概要 横浜市中区は横浜市の中心部にあたります。当院の診療圏は中区(人口15万人)、南区(20万人)、磯子区(16万人)、西区(9万人)ですが、近隣には横浜市大付属市民総合医療センター(南区)、済生会横浜市南部病院(港南区)、横浜市立市民病院(保土ヶ谷区)など500床以上の大規模病院のほか、300床規模の病院がいくつもあり、患者さんの受診する病院は適当に分散しています。当院のベッド数は634床、内科系診療科は内科(膠原病リウマチ内科、血液内科、糖尿病内分泌内科、腎臓内科)、循環器科、呼吸器科、消化器科、神経内科、アレルギー科に分かれており、内科系で200名以上の入院患者がいます。 認定施設: 日本内科学会認定教育施設 日本リウマチ学会教育施設

病棟診療

膠原病リウマチ内科は、血液内科、糖尿病内分泌内科、

腎臓内科とともに内科を構成します。各科のベッド数の割

り当ては厳密には決まっていませんが、内科の入院はだい

たい7階D病棟に入ります。おおよそ5-15名の入院患

者がいます。

2010年1月から12月までの入院患者総数は168名

です。膠原病以外にも、内科入院となった不明熱、ウイル

ス感染症や尿路感染症なども診療しています。

2010年の入院患者総数 168名

(うち リウマチ性疾患 80名)

膠原病の主な基礎疾患は以下のとおりでした。

関節リウマチ 53名

(生物学的製剤初回投与 23名)

SLE 3名

血管炎 8名

MCTD 1名

その他膠原病 12名

外来診療 萩山:月・水・金(専門外来) 鈴木:火・木(専門外来) 斉藤:月(内科新患・予約外) 3月まで 森 :月(内科新患・予約外) 4月から 膠原病の専門外来は萩山・鈴木が担当し、患者数は約540名です。 2011年12月現在の外来診療患者内訳 主な疾患は以下のとおりでした。 関節リウマチ 283例 (うち生物学的製剤継続使用 90例) シェーグレン症候群 49例 全身性エリテマトーデス 28例 血管炎症候群 27例 強皮症 30例 混合性結合組織病 4例 多発性筋炎/皮膚筋炎 8例 成人スティル病 2例 ベーチェット病 6例

斉藤鉄也 鈴木文仁 萩山裕之 シェーグレン症候群(SS)・強皮症(SSc)に合併した多発性単神経炎の1例 第55回日本リウマチ学会総会 神戸 平成23年7月 森啓悦 鈴木文仁 萩山裕之 無巨核球性血小板減少症を合併した混合性結合組織病の一例 第22回日本リウマチ学会関東支部学術集会 大宮 平成23年12月 森啓悦 鈴木文仁 萩山裕之 無巨核球性血小板減少症を合併した混合性結合組織病の一例 第64回神奈川リウマチ医会 横浜 平成23年7月 森啓悦 鈴木文仁 萩山裕之 ループス肺臓炎と粟粒結核の鑑別に苦慮した1例 第64回神奈川リウマチ医会 横浜 平成23年11月

学外における活動の概要

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

学会発表

38 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

東京都健康長寿医療センター

診療体制・組織 膠原病・リウマチ科

杉原毅彦 副部長 東京医科歯科大学 1997年卒 2007年4月~

平野史生 医員 札幌医科大学 2004年卒 2011年4月~

中島麻理 医員 東京医科歯科大学 2008年卒 2011年4月~

2011年4月より2012年3月まで平野 史生、中島 麻里が勤務。病棟では感染症・総合内科と協力体制を

とりながら診療を行った。また、2012年1月から関節エコー外来を開始した。ローテートしたジュニアの研修医は2か月のうち1か月を膠原病リウマチ科、1か月を感染症・総合内科に所属。またシニアレジデント3名が3か月膠原病リウマチ科に所属し、主に平野医師が指導にあたった。当科の病床数は15床で、15

床に入院患者が満たない場合は緊急で一般内科入院が入るシステムになっている。

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

学外における活動の概要

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 39

外来診療 専門外来 杉原 月曜午前午後 火曜日午前午後 水曜日午前午後 平野 木曜日午前 中島、杉原 木曜日午後 細矢 金曜日午後 関節エコー(杉原)金曜日午前 新患外来 杉原 月曜、火曜、水曜 平野 木曜日 細矢 金曜日 救急外来 平野、杉原 3週に一度、金曜日午後 中島 週1回 外来は関節リウマチ、血管炎、強皮症、筋炎が中心。SLEも少し増えてきた。高齢者関節リウマチで、前向きに登録して新しく抗リウマチ薬を開始した症例数は200例程度まで増加しており、関節リウマチに関しては順調に新患のRA患者を受け入れることができている。60歳以下の関節リウマチの紹介が昨年より増えてきて、若年者に対する生物学的製剤使用ケースも増えてきた。呼吸器疾患合併膠原病に関しては豊島病院呼吸器科からの紹介が増えた。関節エコーについては2日間の泊まり込みの講習を受けて、2012年1月から開始した。

病棟診療 膠原病リウマチ科と感染症・総合内科、腎臓内科で合わせて45床で対応。膠原病科は15床で、年間通して15-20床をキープした。RA肺病変の悪化、血管炎症候群、皮膚筋炎、リウマチ性多発筋痛症が主体。シェーグレン症候群やMCTDの臓器障害、強皮症関連の臓器障害の入院が昨年度より増加した。血管炎に関しては軽症あるいは分類不能のANCA関連血管炎に加えて、RPGN型や肺胞出血の新規発症例もあり、今年度は厚労省の研究班の前向き研究に参加し、MPA 4例 CSS1例を登録した。当院および帝京大学の腎臓内科との連携も進み、腎生検は帝京大学で行ってもらい、治療は当科で行う体制が整ってきた。

膠原病科カンファレンス 週2回 感染症総合内科との合同カンファレンス 週2回 院内のCPCおよびCCが週1回 抄読会週2回

2012-2013年度も総合内科、感染症科、腎臓内科と同じ病棟で協力体制を取りながら、平均15-20床程度をめざして新規膠原病患者の受け入れに積極的に取り組みたい。関節リウマチ、血管炎症候群に加えてSLEや皮膚筋炎、多発性筋炎、強皮症の症例を増やしていきたいと考えている。2013年3月に新病院完成し6月から新病院に完全に移転の予定である。新病院では65歳以下の患者が増加する可能性あり、若年患者の受け入れを増やす方向で現在医療連携を強化中。

1. 杉原毅彦、側頭動脈炎 Frontiers in Rheumatology and

clinical Immunology 15:2011 2. 杉原毅彦、側頭動脈炎を合併したリウマチ性多発筋

痛症の原因、治療、経過、予後について 日本医事新報 2011

3. 杉原毅彦、高齢者におけるTNF阻害薬の感染症のリスク リウマチ科 46:39-45, 2011

4. 杉原毅彦、解熱鎮痛剤 経口ステロイド 抗リウマチ薬、高齢者の薬の選び方 使い方 よろずお助け 2011

5. 関節リウマチ診療update 高齢者 内科109巻2012年4月号

1. 杉原毅彦 高齢者関節リウマチ前向き観察研究による高齢発症関節リウマチの予後不良因子の検討。第55回日本リウマチ学会総会ワークショップ、神戸

2. 横山和佳 杉原毅彦 高齢者膠原病における感染症合併の予測因子。第55回日本リウマチ学会総会ワークショップ、神戸

学外における活動の概要

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

カンファレンス

今後

総説

学会発表

40 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

学外における活動の概要

国家公務員共済組合連合会 東京共済病院

診療体制・組織 リウマチ・膠原病科

野々村美紀 部長 東京医科歯科大学 1994年卒 2010年4月~

梅澤夏佳 後期研修医 東京医科歯科大学 2008年卒 2010年4月~2011年3月

滝澤 (南)朋子 後期研修医 千葉大学 2005年卒 2011年4月〜

病院概要

東京共済病院は、1930年に「東京海軍共済組合病院」として誕生し、約80年の歴史があります。東急東

横線/東京メトロ日比谷線 中目黒駅もしくはJR山手線 恵比寿駅より徒歩7,8分、目黒川沿いの閑静な

地にあります。10年前より南館(外来、一部の病棟、ケアなかめぐろ)の新築、隣接する区立中目黒公園

の整備が行われました。

当院は設立以来、目黒区とその近隣の地域中核病院として役割を果たしてきました。一般病床341床、

療養病床 39床、二次救急医療機関です。目黒区医師会、健診施設、介護施設などとの連携、地域の方々

との交流が盛んです。

2011年を振り返って

2010年4月に当院に赴任して2年となりました。2011年3月11日の東日本大震災においては、古い病棟に

入院患者の新棟への移動避難などが必要でしたが、患者さんや建物に大きな被害がなかったのは幸いでし

た。

4月には土田(梅澤)夏佳医師が東京医科歯科大学 膠原病・リウマチ内科に異動となり、入替わりに

滝澤(南)朋子医師が赴任しました (図1)。2人ともよく頑張り、院内で高い評価をうけていました。

私自身は、昨年度よりは当院に慣れましたが、機能評価Ver.6の準備委員や臨床倫理委員長など病院全体

の仕事も増え、各部署の詳細や歴史、文化が分からずに戸惑うこともありました。しかし、震災への対応

なども含めて振り返ると、当院のような中規模病院における小診療科の存続は、いかに病院管理者や他科

医師、看護師、コメデイカル、事務、さらには他院のサポートを受け、自らも他に貢献できるかにかかっ

ていることを実感した一年でした。

リウマチ性疾患患者は、関節破壊によるADLの低下、生命予後の改善による高齢化や他疾患の合併、認

知症などのため慢性期医療や介護を要することも多くあります。他院からの転院患者を診ると、膠原病の

生命予後の改善により、高齢化に伴う合併症やADL低下とシームレスに取り組む、地域連携の必要性を感

じました。当院には療養病床や介護老人保健施設、訪問看護ステーションも併設されているため、今後、

さらに地域における需要に応え、特色ある膠原病科としたいと思います。

図1. 病棟で 表1. 入院患者プロファイル

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 41

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

病棟診療

当科の責任病床は一般病床 9床、療

養病床 3-5床でした。前年度は整形外

科と一緒の病棟でしたが、2011年5月

から腎臓内科、糖尿病内分泌内科と同

じ病棟となり、周囲の雰囲気が内科ら

しくなりました。今年度は腎臓内科が

昨年の3人から5人に増え、腎生検や血

漿交換もスムーズに頼めました。公式

な初期研修医のローテートはありませ

んでしたが、一名が本人の希望で2ヶ

月間、他科ローテート中に1-2名の患

者の担当医となって診療に参加しまし

た。

2011年4月-2012年2月末の入院患者数

は延べ91名で6割弱が膠原病を原疾患

とする患者でした (表1)。膠原病疾患

としては関節リウマチ(RA)の方が最

多ですが、多発性筋炎や, 強皮症腎、

心サルコイドーシスの初発の方もいま

した (表2)。

膠原病以外の入院患者は、感染症、原

因不明熱が主です。不明熱として入院

された急性白血病、悪性リンパ腫患者

の日本赤十字医療センター血液内科な

どへの転院や、末期癌患者の看取りを

することもありました (表3)。

外来診療

前年度よりもRAとして治療してい

る患者は30名程増えましたが、まだ

膠原病専門科としての規模、認知度、

紹介率は不十分です。近隣には、膠原

病科のある大学病院、総合病院やリウ

マチ専門医をもつ開業医師も多く、目

黒区とその近隣のみでなく、診療圏を

徐々に拡大していきたいと思います

(表4)。

2012年3月現在、月(AM)、火

(AM)、水 (AM), 金(AM/PM), 土

曜(AM)隔週に専門外来、木曜 (AM)

で内科新患外来を行っています。滝澤

先生も新患外来や、専門外来を行な

い、毎日膠原病患者を受けられるよう

になりました (表5)。

1. リウマチ膠原病科

参考文献の紹介などを行っていま

す。また、初期研修医や看護師への膠

原病や免疫抑制薬、生物学的製剤の講

義を行いました。

2. 院内

第3月曜日午後6時~症例検討会/抄

読会。年に数回、院内の症例検討会や

CPCがあります。

3. 院外

日赤医療センターCPC(1回/月)、

城南地区膠原病病理研究会 (2回/

年)、城南膠原病研究会(東京医療セ

ンターや東邦大学大橋病院など、世話

人となっています)などに参加してい

ます。

■目黒区を中心とした東京城南地区の

地域医療の場です。時に高齢化、介護

問題とも向き合うこととなりますが、

内科医として患者さんの日常生活を考

える機会となります。

■他科との垣根が低く、相談や連携が

しやすいです。

■必ずしも病院内に全科、設備、機器

がそろっていませんが、近隣に医療機

関が多く、連携で利用、紹介できま

す。近隣のリウマチ膠原病科との競合

ですが、症例検討会などの他院の教育

資源を利用できます。血液内科や高圧

酸素療法、RI検査など、近隣施設にお

世話になりました。

■周囲は閑静な住宅地で、都心近くと

しては樹木も多いです。通勤の路傍に

江戸時代からの石仏や大木があり、四

季折々の花に季節の変化を感じます。

いろいろな街が近く、街遊びの好きな

人にはいろいろ楽しめます。学会や研

究会にも出席しやすいです。

症例報告

1. Nonomura Y, Nanki T, Miyasaka N

et al. Prominent splenic microcalci-

fications in a patient with systemic

lupus erythematosus complicated by antiphospholipid syndrome. J Clin

Rheumatol, 17: 288, 2011.

2. 土田夏佳, 宮崎徹, 磯部光章

等. Infliximab導入後に上行大動

脈瘤切除術を施行した高安動脈

炎の1例. 心臓, 43: 477, 2011.

学会、研究会発表

1. 土田夏佳, 菅原和彦, 野々村美

紀. 潰瘍性大腸炎の寛解後に高

安動脈炎を発症した1例. 第578

回日本内科学会関東地方会, 東

京, 2011年2月.

2. 滝澤朋子, 梅澤夏佳, 野々村美

紀. 発熱、腹痛発作を繰り返し

家族性地中海熱と診断した一例.

御茶ノ水膠原病・リウマチ内科

研究会, 東京,2011年9月.

講演

1. 野々村美紀. 2010年ACR/EULAR

RA新分類基準について. 川越リ

ウマチ研究会.埼玉, 2011年2

月.

2. 野々村美紀. 肺合併症を認めた

関節リウマチの3例. 目黒区リウ

マチ地域医療連携講演会. 東京,

2011年9月.

学外における活動の概要

教育活動

当院の特徴

業績

表2.膠原病患者入院数

表3.非膠原病患者入院数 表4.外来患者概数

表5.外来担当表(2012年3月現在)

42 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

学外における活動の概要

草加市立病院

診療体制・組織 リウマチ・膠原病科

金子佳代子 内科医長 信州大学 2003年卒 2011年4月~

笠井祥子 内科医院 東京医科歯科大学 2007年卒 2011年4月~

病院概要

草加市は埼玉県南東部に位置する人口24万人のベッドタウンです。足立区に隣接し都内へのアクセスが

良いことから、都内に勤務する若年層の人口増加が多いことが特徴です。

草加市立病院は、市内唯一の公立病院として昭和36年に設立されました。平成16年に行われた新病院へ

の移転、366床への規模拡大を経て現在に至っています。病床数500以下の中規模病院ですが、草加市民は

もちろん、近隣の八潮市、春日部市、越谷市、三郷市、川口市からも積極的に患者を受け入れており、埼

玉東部医療圏の中核病院として機能しています。

私たちは平成23年4月より常勤医として赴任いたしました。金子と笠井祥子の二人で入院・外来診療

に当たっております。これまで当科専門外来に通院されてきた患者様の入院加療に加え、新規発症患者や

他院からの紹介患者も積極的に受け入れております。

平成24年4月には、新たに心臓・脳血管センターが開設します。また、私たちも内科のサブグループか

ら膠原病・リウマチ内科として独立いたします。地域の患者様により良い膠原病診療を提供するため、今

後も一層努力して参りたいと思います。ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 43

概要 当科(膠原病科)は、内科のサブグループとして独立して診療を行っています。内科には、私たちの他に内分泌・代謝内科医師 4名、血液内科医師 1名が所属しています。内科系・外科系医師の多くが東京医科歯科大学医局からの派遣であり、科の垣根も低く相談しやすい環境です。

病棟診療

当科の病床は7階東病棟にあります。同じ病棟には循環器科、内科(内分泌・代謝内科)の病床もありますが、お互い独立して診療を行っています。 2011年4月-12月までの総入院患者数は79人、うちリウマチ性疾患は49人でした。膠原病疾患以外にも、内科入院となった肺炎、尿路感染症、脱水などの治療も行っています。 2011年入院患者総数 79人(うちリウマチ性疾患 49人) 関節リウマチ 21人 間質性肺炎合併 8人 血管炎合併 5人 多発性筋炎・皮膚筋炎 6人 全身性エリテマトーデス 5人 リウマチ性多発筋痛症 3人 混合性結合組織病 3人 側頭動脈炎 3人 全身性硬化症 2人 顕微鏡的多発血管炎 2人 成人発症スティル病 2人

専門外来は週4回で、金子と笠井が一枠ずつ、2名の非常勤医師(細矢、木村)が一枠ずつ担当しました。専門外来患者数は1月あたり約350人です。常勤医派遣以降、周辺医療機関からの紹介は増加しており、週2-4人程度の新規紹介患者を受け入れています。 金子:水(専門)・木(内科一般外来) 笠井:水(専門) 細矢(非常勤):火(専門) 木村(非常勤):金(専門)

内科合同カンファレンス(週1回) 草加八潮地区臨床研修会(5月、10月) 埼玉東部リウマチ勉強会(9月)

論文 Kaneko K, Miyabe Y, Takayasu A, Fukuda S, Miyabe C, Ebisa-wa M, Yokoyama W, Watanabe K, Imai T, Muramoto K, Terashima Y, Sugihara T, Matsushima K, Miyasaka N, Nanki T. Chemerin activates fibroblast-like synoviocytes in patients with rheumatoid arthritis. Arthritis Res Ther. 29;13(5):R158, 2011 学会発表 Kayoko Kaneko, Yoshishige Miyabe, Aiko Takayasu, Shin Fu-kuda, Chie Miyabe, Masashi Ebisawa, Waka Yokoyama, Kaori Watanabe, Toshio Imai, Kenzo Muramoto, Yuya Terashima, Takahiko Sugihara, Kouji Matsushima, Nobuyuki Miyasaka and Toshihiro Nanki. Chemerin Activates Fibroblast-Like Synovio-cytes In Patients with Rheumatoid Arthritis. ACR2011, Chicago 研究会・講演会 金子佳代子. 関節リウマチ診療の最近の知見と、草加市立病院におけるリウマチ診療にいて. 草加八潮薬剤師会定期勉強会:草加,2011年8月

学外における活動の概要

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

外来診療

カンファレンス

学術的活動

44 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

学外における活動の概要

武蔵野赤十字病院

診療体制・組織

宇都宮雅子 内科医師 東京医科歯科大学 2005年卒 2011年9月~

病院概要

武蔵野赤十字病院は昭和24年に創設以来、多摩地域の急性期医療を担う中核病院として,

昭和53年都指定の救急医療センター(昭和57年から救命救急センター)が設置され、さらに

急性期医療・がん医療の中核病院として地域医療支援病院およびがん診療連携拠点病院に指

定されています。一方で研修医教育にも力を入れており、例年11名前後の元気な研修医を全

国から受け入れ、救急外来を中心に主体性を重視した研修を行っています。

また膠原病・リウマチ内科では従来より鍔田先生・福田先生・山崎先生のご協力を得て週3

回の外来診療を行っていましたが、2011年9月よ宇都宮を加えた週5回の外来体制となり、総

合診療科の協力のもと入院加療も行っています。診療体制・教育体制・地域連携体制共に発

展途上ですが、より良いものを取り入れて徐々に整えていきたく思っております。

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 45

月曜:山崎(非常勤) 火曜・木曜:宇都宮 水曜:福田(非常勤) 金曜:鍔田(非常勤) 各日、再来枠・院外紹介枠(1-2名/日)、院内紹介枠(1-2

名/日)に加え、当日予約外新患(院内・院外:0-3名/日)を担当。 外来化学療法室の協力のもと、関節リウマチに対する生物学的製剤、および各種膠原病疾患に対する免疫抑制剤(シクロホスファミドなど)の経静脈投与も施行しています。 紹介患者数はわずかずつながら増加しており、今後地域の先生方との勉強会や症例検討会などの開催も企画しています。 なお上記専門外来の他、総合診療科新患外来(約1-2回/月)、日中救急車当番(約0-3回/月、不定期)、救急外来当直・病棟当直・同日直などを担当しています。

総合診療科の協力のもと、新規膠原病・リウマチ性疾患の診断・初期治療を行っています。従来よりリウマチ性肺疾患は呼吸器内科、リウマチ性疾患の腎病変は腎臓内科など、他科でも当科的疾患患者の診療を行っていただいていたため、多少各科への患者さんの散在は見られますが、コンサルト件数も徐々に増え、各科と協力しながら診療を行っています。 2011年9月以降、総合診療科での入院症例は(思い出す限り):Granulomatosis with polyangiitis、巨細胞性動脈炎、成人Still病、顕微鏡的多発血管炎、Sjogren症候群、全身性強皮症に伴う間質性肺炎、SLE、偽痛風(当初髄膜炎として入院したCrowned dens syndrome含む)、痛風(当初原因不明の多関節痛で入院依頼)等。他科との併診は膠原病合併間質性肺炎(関節リウマチ、Eosinophilic Granulomatosis

with polyantiitis、皮膚筋炎)、ループス腎炎、腎病変主体の顕微鏡的多発血管炎、入院中の痛風発作・偽痛風発作、クリオグロブリン血管炎などがありました。

膠原病・リウマチ内科としては総合診療科のレクチャーシリーズの中で関節痛や関節診察に関わる講義などを担当してきましたが、新年度を迎えるに当たり、将来の専門領域として膠原病内科も考慮に入れている研修医などを対象に外来教育ならびにリウマチ・膠原病の基礎を中心としたレクチャーシリーズを予定しています。また、当科以外を志望する研修医や総合診療科医師、総合診療に興味のある他科医師を対象とした総合診療科レクチャーシリーズの範疇で、内科医としておさえておきたい膠原病・リウマチ疾患やその診察法、検査などにつき扱っていく予定です。 上記の他、院内外での症例検討会における症例発表を数例担当(場合に応じ、お願いできるときは研修医の先生にもお願いしています)。

上記のように駆け出しの当院膠原病・リウマチ内科ですが、「周囲の施設に遜色ない診療・治療を行う」ことを当面の目標とし、診療内容のみならず、地域連携、取扱薬剤、診断機器(特に関節エコー)などの整備に努める所存です。我流に偏らぬよう、ご指導をいただくべく色々な場にお邪魔したく思っております。今後とも何卒ご指導・ご鞭撻のほどお願い申し上げます。

学外における活動の概要

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

外来診療

病棟診療

46 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

教育活動

今後

桜井クリニック

診療体制・組織 内科、リウマチ科

桜井 徹志 院長 東京医科歯科大学 1966年卒 2005年4月~

久々にコンポから流れるJazzを聞きながらこれを書いています。今日は12月29日。何年?

さて?

毎年、中学時代の同級生3人で海外旅行をしている。今年は、幹事がスイスを選んだ。

小生は旅の先々で病院を見学するのを常としているので、今回もインターラーケンという所で時間があったので病院探

しと見学に出かけた。幸い整形外科の病院が見つかった。スキー場が多い場所なので整形外科なのかなと思った

りした。

受付でコレコレシカジカ、日本から来たがちょっと見学させてもらいたいと申し込んだ。勿論、病室見学は許可され

なかったが、外来の1部は見ることができた。なにより病院がきれいで整頓されている。スペースが広く、すっき

りしている。

スイスには有名な免疫研究所もあり医学レベルも相当高いと感じられた。

日本の病院も最近は広々としてきたが、まだまだと思われる。原因は医療体制の違いなどいろいろあろうが世界

に冠たる制度などと威張ってばかりいられない印象であった。

皆さんも海外へ出た折は是非、病院見学もしてみて下さい。考えさせられる事が沢山発見できます

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

学外における活動の概要

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 47

小川クリニック

医療業績ではないが、日々の地域医療における、気がついた点をまとめる。

膠原病・関節リウマチ患者においては、震災以後、数ヶ月間、不定愁訴の増加があり漢方治療が効を奏し

た。治療薬の備蓄など、相談を受ける事が多かった。テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・インターネットなどあら

ゆる情報による、関節痛に対する、関節リウマチの疑いの声が多く聞かれるようになった。情報化の良い点が

見受けられた。一方、関節リウマチで現在治療を受けている方々においても、情報化による積極的な治療に関

する意識レベルの向上を感じる。整形外科からの依頼の増加もあった。

一般内科としては、全年齢層を通して、心療内科疾患(不眠症)の増加が見られ、こちらでも漢方治療の需

要が増した。年齢別に見てみると、高齢者では、在宅・往診医療の受容の増加、独居老人での認知症の増加に

伴い、ケアプラン・支援事業との連携および病診連携の密な連絡が重要課題である。疾患として非常に多いの

が誤嚥性肺炎による慢性呼吸器疾患である。若年層においては、インフルエンザや感染症の流行時期のずれに

伴う蔓延化や重症化。労働状況による、受診の遅れによる重症化。ネット受診率の増加。ネット情報化による

薬内容や疾患に対する詳細な問い合わせの増加。すぐに手に入る、市販薬の乱用による重症化。ストレス性う

つ病の増加が見受けられた。

震災後、特に際立つ不景気の影響による、医療費削減意識の向上。相まって、ジェネリック医薬品の需要が

伸びている。

常々、感じる事ながら、病診連携の重要性が非常に高いと思われる。患者の安心感とスムーズな治療の供

給、高度医療導入目的として、今後とも、よろしくお願い致します。

診療体制・組織 リウマチ科、内科

小川 純 院長 杏林大学 1996年卒 2006年4月~

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

学外における活動の概要

48 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

海外研究機関

2011年末現在下記2名が海外研究機関において活躍しています。彼らからのメッセージや活躍を紹介

します。

村上洋介 Receptor Cell Biology Section, NIAID, NIH 2009年10月~

行政機関 ・ 教育機関 ・ 診療機関 ・ 海外研究機関

学外における活動の概要

越智小枝 Imperial College London School of Public Health 2011年7月~

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 49

村上洋介

2009年10月より、ワシントンDCの郊外にあるNIH (国立衛生研究所) に留学しております。私の所属する研究室は、NIAID(感染·アレルギー研究所)、Receptor Cell Biology Sectionで、アメリカ人のボスJohn E Coliganのもとで昨年に引き続き、NK細胞におけるIgMレセプターFcuRの機能を主にヒト検体を用いて解析しています。これまでにIgMの結合によりPLCgが細胞内ドメインにリクルートされ、Erkシグナルが活性化されることを見出しました。現在はFcuRがNK細胞活性にどのような影響を与えているか検討しているところです。また、我々のグループでは抑制型レセプターであるCD300fのリガンドが、アポトーシスを起こした細胞上に表出するPhosphatidylserine(PS)であることを同定しました。さらに共同研究先の研究室でもCD300fと同じファミリーであるCD300aがPSおよびPhosphatidylcholinesと結合することを突き止め、我々のラボではCD300ファミリーが最もホットなテーマとなりつつあります。 12月には4年に一度の研究室のレビューがありました。レビューの結果は、研究予算だけでなくラボの存続に直結するのでボスが研究の進捗状況に神経質になり、大変でした。ポスドクも集団でインタビューを受け、研究に対する取り組みや研究遂行する上で改善していく点などの質問を受けました。面接官の質問の意図を的確に理解するのが難しく、まだまだ英語スキルの未熟さを痛感しました。またレビューのプロセスやその取り組みの仕方を知ることができ有意義な経験ができました。来年こそは結果を報告できるよう頑張ります。

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学外における活動の概要

越智小枝

皆様におかれましてはご健勝にお過ごしでしょうか。ロンドン王立大学の公衆衛生大学院に留学中の越智といいます。現在大学院生として座学を受けつつリサーチの基礎を学んでおります。 公衆衛生を一言で定義するのは難しいですが、臨床医学が「個人」の「病気」を扱うのに対し、公衆衛生は「社会」の「健康」を目標とする、と考えるのが一番良いかもしれません。疫学・統計学だけでなく、医療政策・医療保障などの政策研究、医療経済、マネジメント、グローバル・ヘルスや環境・社会・行動衛生、職業衛生、食品衛生などの衛生学までも含まれます。ロンドンオリンピックでもmass gatheringという分野の専門家たちが関係者にセミナーを開くなど、公衆衛生の関与しない社会はないのではないか、というほど多岐にわたる学問です。 私の通う大学院では10月から4月までの間は月曜日から金曜日まで毎日朝9時から夕方4時まで座学が続き、その間に幾つかの小論文とグループワーク、筆記試験があります。5月以降は研究グループに参加して修士論文を仕上げ、それらを総合して成績が決まります。またその結果次第でその後も大学院で研究を続けられるかどうかも決まります。しかし土日があり、しかも1日勉強だけしていればいい、という生活は、何にも代えがたく幸せな生活です。 こちらにきて印象的なのは、研究者たちがアカデミアの力で今の医療制度を変えようという強い熱意を持っているということです。実際に大学の研究者や医師たちが政策に関わり、エビデンスやサイエンスに基づく医療制度を実現している点は非常に興味深いところです。 また、日本の半分ほどの人口しかいないにも関わらず、はるか離れた発展途上国の問題にまで介入しようという良くも悪くも帝国主義的なバイタリティおよびメンタリティは、同じ島国でも日本には決してないものです。 そろそろ壮年にさしかかる身となりましたが、この国の文化を含め、多くを学べればと思っています。

50 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

メンバー

メンバー構成図

新規加入メンバー

メンバー

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 51

東京医科歯科大学大学院

膠原病・リウマチ内科学分野

メンバー構成 (2011年12月時点)

宮坂 信之 Nobuyuki Miyasaka 膠原病・リウマチ内科学 教授 膠原病・リウマチ内科 科長

上阪 等 Hitoshi Kohsaka 膠原病・リウマチ内科学 准教授

高田 和生 Kazuki Takada 医歯学融合教育支援センター 准教授

長谷川 久紀 Hisanori Hasegawa 膠原病・リウマチ内科学 助教

溝口 史高 Fumitaka Mizoguchi 膠原病・リウマチ内科学 助教

針谷 正祥 Masayoshi Harigai 薬害監視学 教授

小池 竜司 Ryuji Koike 薬害監視学 准教授 臨床試験管理センター長

南木 敏宏 Toshihiro Nanki 薬害監視学 准教授

田中 みち Michi Tanaka 薬害監視学 助教

渡部 香織 Kaori Watanabe 薬害監視学 助教

窪田 哲朗 Tetsuro Kubota 生体防御検査学 准教授

東京医科歯科大学大学院

薬害監視学講座

東京医科歯科大学大学院

保健衛生学研究科

教員

岩井 秀之 Hideyuki Iwai GCOE特任講師

メンバー

高村 聡人 Akito Takamura 膠原病・リウマチ内科学 助教

東京医科歯科大学

医歯学融合教育支援センター

52 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011

メンバー構成図

東京医科歯科大学 医学部附属病院 膠原病・リウマチ内科

科長 宮坂信之 上阪 等 岩井秀之 溝口史高 高村聡人 長谷川久紀

鍔田利恵子

医員 斎藤鉄也 (2008)

医員 梅澤夏佳 (2008)

医員 山本晃央 (2008)

医員 木原まり (2008)

針谷正祥 小池竜司

南木敏宏

田中みち

渡部香織

窪田哲朗 高田和生 臨床試験センター

センター長 小池竜司

東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科生体環境応答学系専攻 生体応答学講座膠原病・リウマチ内科学分野

教授 宮坂信之 (1973) 准教授 上阪 等 (1984) GCOE特任講師 岩井秀之 (1997) 助教 溝口史高 (2001) 助教 高村聡人 (2002) 助教 長谷川久紀 (2005) 大学院生 宮部千恵 (2004) 大学院生 宮部斉重 (2005) 大学院生 鈴木晶子 大学院生 細矢 匡 (2005) 大学院生 木村直樹 (2005) 大学院生 福田 真 (2004)

大学院生 中里洋子 (2006) 大学院生 松尾祐介 (2006)

大学院生 横山和佳 (2007) 共同研究員 岩田和憲 共同研究員 田形勇輔 非常勤講師 鍔田利恵子 (1985) 技術補佐員 吉本瑛梨

技術補佐員 小野さやか 秘書 藤明理恵 秘書 今野香緒里 秘書 光石桃子 CRC 引地飛鳥

東京医科歯科大学大学院 薬害監視学講座

教授 針谷正祥 (1984) 准教授 小池竜司 (1987) 准教授 南木敏宏 (1990) 助教 田中みち (1993) 助教 渡部香織 (2001) 大学院生 酒井良子 大学院生 山崎隼人 (2006) 非常勤看護師 川瀬祥子 秘書 高橋智子

東京医科歯科大学大学院 保健衛生学研究科生体検査科学専攻 分子・遺伝子応用学講座生体防御検査学分野

准教授 窪田哲朗 (1981)

大学院生 高安愛子

東京医科歯科大学 医歯学融合教育支援センター

准教授 高田和生 (1994) 海外留学中

村上洋介 越智小枝

上阪研究室

上阪 等 (Chief)

岩井秀之 溝口史高 高村聡人 鈴木晶子 細矢 匡 長谷川久紀 木村直樹 中里洋子 松尾祐介 岩田和憲 田形勇輔 吉本瑛梨

南木研究室

南木敏宏 (Chief) 渡部香織 宮部千恵 宮部斉重 高安愛子 福田 真 横山和佳

針谷研究室

針谷正祥 (Chief) 小野さやか

IMPPACT study

宮坂信之 高田和生 引地飛鳥

光石桃子

窪田研究室

窪田哲朗 (Chief)

医学部附属病院 大学院講座

研究室

東京医科歯科大学内 医師のみ大学卒業年度を付記

メンバー

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 53

メンバー構成図

リウマチ膠原病科

副部長 長坂憲治 (1996) 臨床准教授・非常勤講師

医員 竹中健智 (2007) 後期研修3年目

医員 小宮陽仁 (2009) 後期研修1年目

青梅市立総合病院

リウマチ膠原病科

医長 金子佳代子 (2003) 非常勤講師 医員 笠井祥子 (2007) 後期研修2年目

草加市立病院

内科

副部長 萩山裕之 (1993) 臨床教授

医長 鈴木文仁 (1998) 臨床准教授

医師 森 啓悦 (2009) 後期研修1年目

横浜市立みなと赤十字病院

膠原病・リウマチ科

副部長 杉原毅彦 (1997) 臨床准教授 医員 平野史生 (2004) 後期研修2年目

医員 中島麻理 (2008) 後期研修1年目

東京都健康長寿医療センター

院長 桜井徹志 (1966)

桜井クリニック

院長 吉田象二 (1972)

総合病院国保旭中央病院

診療部長 心療内科 部長

山岡昌之 (1973) 臨床教授

国家公務員共済組合連合会九段坂病院

取締役副社長

木野 亨 非常勤講師

株式会社TSD Japan

Peter Y. Shane (1997) 臨床准教授・非常勤講師

Centocor Inc.

小川 純 (1996) 臨床准教授・非常勤講師

小川クリニック

家政学部食物学科臨床栄養学研究室 教授 保健管理センター 所長

佐藤和人 (1977) 臨床教授

日本女子大学

リウマチ膠原病科部長

山田 隆 (1981) 臨床教授

東京都立大塚病院

飯塚秀樹 (1988)

日本鋼管病院

中村さつき (2002)

松波総合病院

常勤医師派遣関連病院 左記以外

東京医科歯科大学外 医師のみ大学卒業年度を付記

審査専門員

駒野有希子 (1995) 臨床講師・非常勤講師

医薬品医療機器総合機構

メンバー

リウマチ膠原病科

部長 野々村美紀 (1994) 臨床教授・非常勤講師 後期研修医 南 朋子 (2008) 後期研修3年目

東京共済病院

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武蔵野赤十字病院

膠原病・リウマチ内科

医師 宇都宮雅子 (2005)

2011年度は、小宮陽仁君(2009年金澤大学卒)、中島麻理さん(2009年東京医科歯科大学卒)、森啓悦 君(2009年香川大学卒)の3名の後期研修医を迎えることができました。後期研修1年目の研修を、小宮陽仁君は青梅市立総合病院にて、中島麻理さんは東京都健康長寿医療センターにて、森啓悦君は横浜市立みなと赤十字病院にて行いました。

新規加入メンバー

メンバー

小宮陽仁 森啓悦 中島麻理

2009年に金沢大学を卒業。東京医

科歯科大学医学部附属病院、東京都立

墨東病院にて初期研修を行い、研修医

の際に膠原病リウマチ内科で研修をさ

せて頂いた際に、多彩な症状をきたす

膠原病疾患に興味をもち、2011年に入

局致しました。2011年は青梅市立総合

病院にて膠原病リウマチ内科の研修を

行い、一人の患者さんを社会的な背景

を含めて総合的にみていくことの大切

さや、適切な治療を行っていく上で、

現病歴・身体所見や鑑別を丁寧に行っ

ていくことの重要性を改めて痛感させ

ていただきました。2012年度は東京医

科歯科大学医学部附属病院にて研鑽を

積ませていただきます。未熟なところ

も多々あるとは思いますが、少しでも

患者さんのお役に立てるように日々努

力して参りますので、ご指導、ご鞭撻

の程よろしくお願い致します。

2009年に東京医科歯科大学医学部を

卒業後、同付属病院、都立墨東病院に

て研修を行いました。ローテート中に

複数の臓器に及ぶ複雑な疾患をもつ患

者さんや、慢性の症状に悩む患者さん

をきめ細かく診療していく膠原病診療

に魅せられ、本講座に入局いたしまし

た。

2011年度は東京都健康長寿医療セン

ター膠原病リウマチ科にて杉原先生の

ご指導の下、後期研修を行っておりま

す。

日々、膠原病疾患の奥深さ、興味深

さを感じながら充実した研修をさせて

いただいています。同時に、治療が患

者さんの身体や生活に与える影響の大

きさも痛感し、診断に至るプロセスが

何より重要であること、治療選択の考

察は綿密になり過ぎることは決してな

いことを身をもって学びました。

知識・経験ともに未熟ですが、少しで

も患者さんのお役に立てるよう、精進

してまいります。

ご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願

い申し上げます。

2009年に香川大学を卒業後、初期研

修を名古屋大学附属病院にて行いまし

た。当時、総合診療に興味を持ってお

りましたが、その中で膠原病疾患に触

れる機会をいただき、その多彩な病態

に興味を覚え、日進月歩で進む原因や

治療に関する研究に魅力を感じまし

た。学生時代より免疫学にも興味を

持っていたこともあり、さらに自己免

疫疾患への理解を深めたいと考え、膠

原病リウマチ内科での専門研修を受け

させていただこうと決めました。2011

年度は横浜市立みなと赤十字病院にて

研修を受けさせていただき、鑑別診断

を挙げそれぞれ検証するプロセスを学

ばせていただく中で、疾患へのより広

い知識と深い理解が必要であることを

痛感しました。また、1人の患者さん

と長期に接する機会も増え、膠原病リ

ウマチ疾患以外の疾患に関する適切な

評価、治療が基本であることを改めて

自覚できたことや、病院という場を越

えて患者さんおよびご家族の生活に配

慮した医療を目指すことの大切さを感

じることができたことは大きな収穫で

あり、今後もよりよい医療が提供でき

るように努めてゆきたいと考えており

ます。2012年度、大学附属病院で研修

をさせていただく予定です。今後とも

ご指導ご鞭撻をよろしくお願いいたし

ます。

TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011 55

東京医科歯科大学大学院医歯学研究科 膠原病・リウマチ内科学分野 所在地: 東京医科歯科大学大学院 東京医科歯科大学医学部附属病院 〒113-8519 東京都文京区湯島1-5-45

電話:03-3813-6111(東京医科歯科大学代表) 電話:03-5803-4773(教室代表) FAX:03-5803-5998

Website: http://www.tmd.ac.jp/grad/rheu/rheu-J.htm(日本語) http://www.tmd.ac.jp/grad/rheu/english/index.html(English)

教室員数: 学内:35名 学外:26名

東京医科歯科大学 医学部附属病院

上野

池袋

新宿

東京

秋葉原

東京メトロ丸の内線

JR総武本線

JR中央本線 御茶ノ水

御茶ノ水

東京医科歯科大学大学院

東京医科歯科大学湯島地区キャンパス

56 TMDU Dept. of Medicine and Rheumatology Annual Report 2011