災害情報&コミュニケーション演習[dice]指導用スライド
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災害情報&コミュニケーション演習
Disaster Information & Communications Exercise Program
=DICE(ダイス)プログラム=
無線機使用オリジナル版
Copyright © 2014 Kenya Miyazaki , All Rights Reserved.
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目 次
Contents災害情報コミュニケーション演習Disaster Information & Communications Exercise Program
○はじめに・期待できる効果・災害情報担当者のコンピテンシー
○事前指導資料・災害情報と危機対応・災害時の組織活動・情報の区分と情報の流れ・情報管理プロセス・情報収集・情報分析・情報伝達
○演習概要・使用教材(オリジナル)・実施ルール(オリジナル)・演習概要
○事後指導資料・リーダーシップとミスコミュニケーション・必要とされる人材像・指導上のポイント
○併用プログラム○資料・情報カードサンプル
○本部指導用参考資料
・・・3・・・4・・・5
・・・6・・・7・・・8
・・・10・・・11・・・12・・・13
・・・14・・・15
・・・16~18
・・・19・・・20
・・・21、22・・・23・・・24
・・・26~
DICE(ダイス)には「サイコロ」の意味があります。出る目は常に流動的で予測がつかない、出た目が何であっても(期待どおりの結果でなくても)それに対応せざるを得ないという点で災害情報や災害時のコミュニケーションを表しています。条件を付け加えることで様々な形に対応できるプログラムであることも、いろいろなゲームで使われる「サイコロ」に似ています。
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はじめに/企画の目的はじめに
DICE(ダイス)は「無線機の操作方法を楽しく、分かりやすく、実戦的に習得する」ことを目的に考えられたゲームをベースに生まれた演習です。
ゲーム性を維持しながら、消防分野における災害情報の扱い方による指導プログラム、災害救援ボランティア活動の経験から、災害情報を扱う担当者に求められるコンピテンシー(評価可能な行動特性、P.5)などを取り入れています。
DICEでは、このコンピテンシーを意識することで解決につながるような課題が生まれるよう構成されています。参加者は自身が災害情報を扱う際に求められる能力を、DICEを通じて段階的に習得することができるようになっています。
また、無線機(携帯電話、付せん、口頭でも可)と情報を記載するメモ用紙さえあればどのような環境でも実施が可能な汎用性の高さから、様々な教育訓練と併用することができる点も大きな特徴です(防災イベントや訓練でも)。
さらに、DICEでは扱う情報がどのような内容であっても指導内容が変わらないため子どもから学生、社会人、ハンディキャップを持った方など、あらゆる条件で災害情報に接する方が、それぞれの条件に併せて実施することが可能です。
本スライドではその基本コンセプトを紹介します。皆さんの災害対応力向上の一助となれば幸いです。
2014年4月 改訂
はじめに
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はじめに/企画の目的はじめに
◆災害情報の種類、扱い方を学び、演習を通じ的確な情報収集と伝達ができるようになる。
◆情報をやりとりする個人の認識の違いから起こるミスを体験的に理解し、予防できる。
◆災害情報の伝え方、表現方法、記録の取り方、メモの残し方などを体験的に習得できる。
◆災害情報を扱う際のリーダーシップを実践し、身に付けることができる。
◆試行錯誤を繰り返すことで災害対応に必要な「知的技能※」について理解する。
この演習はチーム(グループ)間で情報をやりとりする演習であるため「協働作業」「グループ間の協力・協調」といった側面の学習効果もある。また、情報の共有不足、伝達不足がミスコミュニケーションを生み出すことから「情報共有のあり方」についての学習効果もある。
期待できる
学習効果
※知的技能(Intellectual skill)
初めて遭遇する課題を解決するために、既存の経験等を組み合わせ、試行錯誤して新しい経験を生み出し問題を解決する 等。
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はじめに/企画の目的はじめに
1.基本的コミュニケーションが可能(1)読む:メモ、文書等に書かれた情報の意味を理解することができる。(2)書く:理解した情報を文字、文章にすることができる。(3)聞く:言動による情報の意味を理解することができる。(4)話す:理解した情報を話すことができる。
2.コミュニケーションを円滑にする(5)要約する:理解した情報のうち重要な点を見つけて簡潔に要約することができる。(6)伝える:要約した内容を分かりやすく、正確に相手に伝えることができる。(7)整理する:複数の情報に優先順位をつけて整理することができる。
3.効率的に危機に対応する(8)状況を理解する:整理された情報を用いて、置かれた状況を理解することができる。(9)環境を整える:状況に対応するために有効な環境を整えることができる。(10)問題を認識する:置かれた状況で発生している問題を認識することができる。(11)解決する:整理された情報を問題と照らし合わせ、問題解決の手段を見つけることができる。(12)指示する:優先順位に基づき必要な対象に問題解決の作業手順を指示することができる。
4.速やかに状況を安定させる(13)把握する:作業手順の進捗状況を把握できる。(14)予測する:状況で次に起こり得る問題をある程度予測することができる。(15)予防する:予測された問題を未然に防ぐための手段を見つけることができる。(16)想像する:未知の情報を想像し、長期的な視点で行動することができる。
災害情報担当者のコンピテンシー
演習で主に身に付ける項目
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はじめに/企画の目的事前指導資料
災害情報の重要性
危機(災害時等)的な状況で活動するためには、災害情報が不可欠です。次々と変化する状況に迅速に対応するためには、迅速な意思決定が必要です。災害情報が不足・不正確であるうちは、迅速・的確な意思決定を行うことができません。
日常的な意思決定プロセスとの違い
日常の意思決定プロセスでは、報告された情報を基に状況を見極め、情報を入手できた順に意思決定することが一般的です。従って優先順位が違っても、大きな間違いにはならず、修正することも容易です。しかし、危機的な状況では様々な情報が順序を問わず集ま
るため、重要な情報の報告が遅れたり、情報を見逃したりする危険があります。加えて、危機対応の意思決定はひとつひとつが重要な意味
を持つため、優先順位を間違うと大きな影響が生じます。取り返しのつかない状況に陥る危険があります。
状況を安定させ、影響を小さくする情報を整理する
人命に関わる情報、混乱や動揺を防ぐ情報など、危機によって生まれる状況(被害)をなるべく小さく抑えられる情報を優先的に扱います。日頃からどのような情報がいつ必要なのか、予め整理しておくことが必要です。
災害情報と
危機対応
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はじめに/企画の目的事前指導資料
○ 災害の初動期は、複数の活動が同時に要求される
○ 全体の状況を短時間で確認する
○ 資源が限られている中で、必要な資源が集中し不足する
○ 効率的に情報、資源を管理する的確な対応が求められる
○ 様々な組織との連携が必要
災害時の
組織活動
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はじめに/企画の目的事前指導資料
「情報」にもいくつかの種類がある
1.データ(現場にある情報)飛び交う様々な情報。不確実な情報やうわさも含まれます。
2.インフォメーション(集まった情報)データの集合からある程度整理された情報。必要な情報と無駄な情報があります。
3.インテリジェンス(分析された情報)インフォメーション情報を分析、比較、推論し認められた情報。
意思決定に必要なのは「インテリジェンス」に基づく情報
情報の区分
情報の流れ
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はじめに/企画の目的事前指導資料
災害情報を整理する3つの箱
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自分で確認したこと
事実 の箱 伝聞 の箱 意見 の箱
人から聞いたこと
自分や他人の意見
目視した極めて確度が高い根拠がある必然性がある 等
~と聞いた~らしい、だって!~するそうだ~があるって
~だと思う~べき、だろう~なはずだ~かもしれない
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はじめに/企画の目的事前指導資料
(1)どこで、誰が・本部や、情報統括担当部署
(2)どんな内容を・内部の被害、活動、資源・周囲の被害、ライフライン、交通・メディア、行政
(3)どのような手段で(伝達・共有)・ホワイトボード・掲示板、模造紙、付箋 等
○ どのように整理・管理するか・種別で整理(人命・火災・インフラ等)・時系列順に被害情報、活動情報、資源情報等に整理
・記憶より記録、掲示(共有)
情報管理
プロセス
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はじめに/企画の目的事前指導資料
★被害規模を迅速に把握する
『いつ、どこで、誰が』
『どんな内容(下記)を』・火災、負傷者、逃げ遅れ・災害状況、被害状況・応急処置、活動可能人数・救援物資数量、医療救護 など
『どうやって』・目視の原則を徹底する・自衛消防団、自主防災組織・マスメディア など
情報収集
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はじめに/企画の目的事前指導資料
情報分析
★未確認・不確実な情報による判断はなるべく避ける
『どうやって分析するか』情報発信者、発信源から情報の”質”を補う状況や傾向から情報の”背景・根拠”を補う
■情報トリアージ信頼できる情報か? Yes / No承認できる情報か? Yes / No必要な情報か? Yes / No緊急性が高い情報か? Yes / No
↓分析後、重要情報、非重要情報として扱う
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はじめに/企画の目的事前指導資料
情報伝達
○ 誰に
○ どんな内容を
○ どうやって・口頭・メモ、文書、回覧・非常回線、非常放送
・無線機・携帯電話(メール)・インターネット・マスメディア 等
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はじめに/企画の目的演習概要
演習概要
使用教材
演習概要(90分で実施する例)
事前講義 15分 ※指導員は別添「指導マニュアル」参照のこと機材配布(操作説明)とルール説明 5分演習の実施 45分成果表記入 5分事後講義 10分まとめ 10分
準備する教材、機材
□無線機 × 4台以上~本部、A/B/Cグループで分担する。携帯電話や口頭、机上訓練での代用も可能。
□情報カード × 50枚程度(時間・参加者で枚数や内容を調整)※本部とABC間で連絡用に使用するカードのうち、被災地から集められた情報を示したカード。なお、情報カードはそれぞれどの被災地に配布されるかを示し、指定のグループへ配布する。
□振り返りシート、アンケート × 人数分※演習終了時の講評等で使用する。
□教育用レジュメ(本スライド) × 人数分※講義時間を十分にとることができないため、補足する資料を用意する。無線機操作方法等もレジュメで用意しておき、参加者が演習後に振り返りができるようにする。
※指導員は別添「配付資料集」を確認のうえ、印刷のこと
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はじめに/企画の目的演習概要
実施ルール
◆情報の収集、伝達は無線機(携帯電話等でも)を使用します。情報のペアを作る時は「情報カード」を実際に移動させます。
◆「情報カード」の移動はチームの誰かが1枚ずつ持っていきます。1人で2枚以上のカードを持つことはできません。
◆一部のチームと直接連絡がとれない場合があります。本部、各チームは無線の内容を正しく把握して、必要な情報を他のチームに伝えてください。
◆一人の人だけが無線を使うのではなく、全員で交代しながら使ってください。複数で記録をとらないと情報の記録が間に合いません。どうすれば効率的に対応できるか、各グループで相談してださい。
◆無線機の操作、話し方は演習中に自然と身につけることができますので、操作経験や話し方の上手下手はあまり気にせず、まずは演習を体験してください。
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はじめに/企画の目的演習概要
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被害の大きい地域ほど(被災中心地等)
・対応人員が少ない・情報量が少ない・情報の緊急度が高い
被害の小さい地域ほど
・対応人員が多い・情報量が多い・情報の緊急度が低い
どのチームがどの状況かは、演習で配付するカードの内容から判断してください。
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はじめに/企画の目的演習概要
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振り返りチェックシート (氏名 )
本部チーム
□ 各被災地の状況を把握することができましたか□ ニーズを正しくマッチングすることはできましたか
□ 他のチームに分かりやすいように情報を伝達しましたか□ 伝達するときは、迅速さと正確さ、どちらを重視しましたか ( 迅速さ ・ 正確さ )□ 本部として機能を十分に果たせたと思いますか
本部以外(ABC)のチーム
□ 自分たち以外の被災地の状況を、把握することができましたか□ 本部の指示は分かりやすかったですか
□ 本部や他のチームに分かりやすいように情報を伝達しましたか□ 伝達するときは、迅速さと正確さ、どちらを重視しましたか ( 迅速さ ・ 正確さ )□ 被災地として本部に必要なことは伝えられたと思いますか
次の点についてグループで討議してまとめてください。
1.災害時に情報を収集・伝達する場合、どのような配慮が必要でしょうか
2.災害情報を正確に収集・伝達するために、普段からどのような準備や教育・訓練が必要でしょうか
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はじめに/企画の目的事後指導資料
● 一般知識、専門知識が必要性● 即決・即断と的確な分析● 「本部」「リーダー」としての
役割をはっきりさせる
● パーセプション(認識・理解)、思い込みや先入観が原因となる
● 一方通行ではなくキャッチボールをする
● 復唱する、相手を明確に● 内容はカンケツ、メイリョウに
本部機能と
リーダーシップ
ミスコミュニケーションを防ぐ
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はじめに/企画の目的事後指導資料
阪神淡路大震災の対応経験者が感じた理想の人材像
上司(学生の場合教職員、先輩等)に言われたことだけやれば良いという人ではだめ。前半5つ(ア~オ)は個人の仕事(活動)に対する取り組み方に関するもの。後半6つはリーダーとしての資質に関するもの。
(ア) 体力的・精神的に強靱である人(イ) 個人的事情よりも仕事を優先できる人(ウ) その場で自分に何ができるかを考える人(エ) 全体像を把握した上で仕事ができる人(オ) 自分の判断で迅速に事態に対応できる人
(カ) 声の大きい人(キ) 誰とでも対等に渡り合える人(ク) コミュニケーション能力が高い人(ケ) 周りの人の動きがちゃんと理解できる、
読める人(コ) 調和が取れている人(サ) いろいろなタレントを組み合わせてうまく使
える人
林春男『防災を担う人材育成』より抜粋
防災活動で
必要とされる
人材像
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はじめに/企画の目的事後指導資料
指導上のポイント(1)
◆本部の役割は「被害の全体像」をいち早く掴むことである。本部が、十分な情報を集めないまま、場当たり的に決断を下すと本来必要とされる場所に必要な資源が届かない(以下「ミスマッチ」)が起きる。
◆被害の大きさに比例して、情報が入りづらくなる。被害が大きければ大きいほど、情報を発信する環境が整うのが遅くなるか、断絶する。被害が小さければ小さいほど、人が集まり、環境も整うため活発に情報が発信される。
◆「情報の鮮度」を意識する。ある時点では「正しい」情報もある時点から「正しくない」情報に変わることがある。但し、スピードだけで決断するとミスマッチが起きる。また、ミスマッチを恐れて情報の分析・収集に時間をかけすぎると、情報の鮮度が落ち活用できなくなる。「何を優先すべきか」を考え、情報処理を行う。
◆「3つの箱(前述)」を意識する。本部は、はっきりしない情報や、又聞き(伝聞)だけで決断を下してはいけない。本部が決定するときは、確かな情報に基づいているか、判明している事実から確実性が高いと判断できる情報を根拠とした意志決定を行う。
指導上の
ポイント(1)
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はじめに/企画の目的事後指導資料
指導上のポイント(2)
◆「情報トリアージ」を意識する。正確な情報、必要な情報、緊急性の高い情報を積極的に選別し、活用する。
◆本部がリーダーシップを発揮する。本部が必要とする情報以外の送受信を待たせることも必要である。
◆全員がお互いの状況を考え、意識的に「情報のキャッチボール」を行う。一方的な送受信では、マッチングが遅れる。自分たちは伝えたつもりでも、相手に正しく意味が通じていない場合もある。分かりやすく、簡潔明瞭に情報を伝える。
◆情報カードに全ての情報が記載されている訳ではない点に注意する。足りない情報があれば、他の被災地の状況などから推察する(但し、推察した情報と、事実とを混同しないよう注意する)。
◆本部以外のグループも「本部に協力する」姿勢を持つ。本部が機能しなくなれば、各グループの情報収集と伝達にも影響が出るためである。
◆二重マッチングや、マッチング忘れを防ぐため、情報カードのやりとりは常に記録しておくこと。
指導上の
ポイント(2)
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はじめに/企画の目的併用プログラム
・クロスロードとの併用(難易度★★)⇒クロスロード用カードを入れる⇒即決・即断の重要性を強調する
・避難所運営ゲームとの併用(難易度★★★★★)⇒各グループに体育館の図面を置く⇒情報カードの内容を図面に記載しつつやりとりする⇒避難所と本部とのやりとりを強調する
・目黒巻きとの併用(難易度★★★)⇒実施後に目黒巻きを行う⇒情報カードの内容から被害の全体像を想像する⇒本部が集めた情報と比較すると効果がある
・フォトマッチング(難易度★★★★)⇒各グループに被災地の写真を一枚渡す⇒被災地の写真を見て本部に状況を伝える⇒「目視の原則」を強調したい場合に用いる
・トランプゲーム(難易度★)⇒中高生向け、情報カードの代わりにトランプを使う⇒ババ抜きの要領でペアを作っていく⇒その他はオリジナルルールと同様
※その他、実働訓練との併用、無線機以外のパターンもあります。詳しくは製作者までお問い合わせください。
他の教育訓練
と併用する
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はじめに/企画の目的(資料) 情報カードのサンプル
3枚以上でペアができる
このカードには「各避難所から」と記載されています。つまり、2枚以上のカードとペアになることが予想されます。各チームに情報を伝え、該当するカードを集める必要があります。
(ペア=2枚という先入観を作らないこと!)
状況が理解しにくいことも
ぱっと見る限りでは何をどうすればいいのか分からない情報もあります。そんなときは事実からニーズを推察します。
事実はAに娘がいないこと。
国際電話は恐らく親御さんで、娘を探している。ということは、娘の情報を届ける(またはこの情報を娘に伝える)必要がある、ということです。
緊急度が高い情報にあわてない
たいへんだ!早く消防隊を派遣しなくちゃ、という気持ちになりますが
① 既に乗客は避難している
② 駅員も安全な場所にいる
③ 地下鉄という特殊な環境での
火災である(慎重に消火活動に
あたる必要がある)
ということも考えて、情報を伝達する
ことも必要でしょう。
≪情報カード作成のヒント≫
情報カードは、実施環境や参加者に応じて自由に作り変えることで汎用性が広がります。参加者やインストラクターが自分たちでいろいろな状況を想定してカードを作ることも、訓練のひとつになります。
何か情報カードを書いたら、そのカードと”対になる”ようなカードを書いてペアを作りましょう。20~30セットあれば十分な演習ができます。
慣れないうちは、オリジナルルールでご用意した情報カードを使い、慣れてきたらデフォルメされていない現実の情報をリアルタイムでカード化すると更に実戦的な演習となります。
何度でも繰り返して訓練ができる、DICEプログラムを皆さんで実践してみてください。
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はじめに/企画の目的ご案内
DICEについてのご感想やご意見、ご指摘などありましたら、下記製作者までメール等でご連絡いただければ幸いです。改良の参考にさせていただきます。マニュアル(本スライドの解説資料、主に指導者向け)やオリジナルの情報カードはデータでお配りしております※ので、ご希望の方はお気軽にご連絡ください。※教材データセット(マニュアル/スライド/アンケート/情報カード)マニュアル、カード等を使用して実施される場合は、お手数ですが下記までご
連絡をお願いいたします。「こんなやり方がおもしろい」、「こんな使い方をしたら効果があった」など、DICEを使った教育訓練の方法についても募集しています。ご報告いただいた方限定の資料やカードもご用意しています!ぜひ、皆さまのご意見をお寄せください。
製作/著作:宮﨑賢哉 [email protected]連 絡 先:災害救援ボランティア推進委員会〒102-0073東京都千代田区九段北1-15-2九段坂パークビル3FTEL.03-6822-9900 FAX.03-3556-8217(土日祝日を除く10時~17時)災害情報コミュニケーション演習『DICE PROGRAM』
参考資料:(財)日本消防設備安全センター、(社)東京消防設備保守協会『自衛消防業務講習・防災センター要員講習テキスト』
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本部機能指導用資料(本部のみ事前に指導してください)
※時間に余裕がなければ省略可
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本部用/被害状況整理シート (A/B/C/その他地区)
拡大印刷したり板書でご利用くださいCopyright © 2014 Kenya Miyazaki , All Rights Reserved.
低 緊急度 高
高重要度
低
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28
低 緊急度 高
高重要度
低
優先順位【1】
早急に対応しなければならない情報。このエリアの情報を減らすことで余裕ができる
優先順位【2】
緊急性の高い情報。後回しにしたくなるが、被害の拡大につながる可能性もあるため集中的に処理する
優先順位【3】
時間をかけても的確な対応が必要な情報。放置すると【1】になる可能性が高いため常に意識する
優先順位【4】
対応できない、対応の必要がないといった情報。1~3に必要な場合もあるため注意する
本部用/優先順位による情報の整理方法
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記入例/被害状況整理シート (A / B / C / 他)
拡大印刷や板書でご利用ください
最優先の人命(火災・救急等)に関わる情報
正確さが必要なライフラインや被害状況に関する情報
人命関係以外で早急に対応が必要な
物資・人員調整の情報
未確認であったり対応がある程度
遅れても支障がない情報
地下鉄で発煙、火災か?
建物下敷き、本部にレスキュー隊要請
C地区はかなり被害が大きい、優先対応
軽症者対応要請B地区ボランティアが余る
レスキュー隊が活動中の地区があるかA、Bへ連絡
A地区が被害軽微で活動終了、C地区へ
13:50対応
シャンプーが欲しい
対応は後回し
水・電気・ガスの情報は?
低 緊急性 高
高重要性
低
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はじめに/企画の目的インストラクター用 事前・事中の本部指導要領(指導すべき項目)
インストラクターは本部担当者に対し、次の項目を指導してください。適切な指導が行われない場合、DICEの学習効果が十分に得られない可能性があります。振り返りで本部以外の各地区担当者にも指導してください。
1.役割の理解本部には他地区の情報、特に被害状況について早急に把握し、情報を統括管
理する役割があることを指導してください。1名は決定権を持つ本部長として選任してください(挙手、推薦でもよい)。
2.リーダーシップ情報を統括管理するために、他地区に対してリーダーシップを発揮すること
を指導してください。指示は具体的に出すよう指導してください。
3.コミュニケーション本部長、本部要員が積極的にコミュニケーションをとるよう指導してくださ
い。本部長は無線の役割を担う時間帯を除き、判断に集中できる環境に置いてください。全員が情報を共有できるよう、シートや板書で記録させてください。
4.問題解決役割、リーダーシップ、コミュニケーションにより各地の被害状況を早急に
把握し、優先順位を考えて問題解決にあたることを指導してください。
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はじめに/企画の目的インストラクター用 事前・事中の本部指導要領(指摘が必要な行動)
本部に次のような行動が見られたら必ず指摘をしてください。
□被害状況を確認せず、来た情報だけに対応している
重要な情報が先に来るとは限りません。入ってくる情報に順番に対応していては、重要な情報への対応が遅れてしまいます。「来た情報に対応する」のではなく、全体の状況をある程度把握した上で「本部は対応にどんな情報を必要としているか」を他地区に指示することで、他地区をリードするよう、指導してください。
□本部要員があちこち動き回っている
カードのやりとりのために、本部要員が動き回る必要はありません。本部要員が移動している間、本部機能が低下しそれだけ全体の対応が遅れます。カードの内容に関わらず、各地区から担当者に来させます。
□情報を書かない(記録しない)
カードに意識が集中してしまい、すぐに記録がおろそかになります。その結果「いつ」「どこから」「何のための」情報カードなのかが把握できなくなり混乱します。情報は細かすぎるくらい記録するよう、指導します。そのことに気付かせるために、適宜、質問したりすることも効果的です(○○の対応に何分かかってる?など)。
□待ちの姿勢になっている
リーダーシップと待ちの姿勢を混同しないよう注意します。指示だけ出して待てばよいのではありません。本部から絶え間なく情報発信や指示を出させ、全体のコミュニケーションを円滑にするよう指導します。本部は最も忙しくしていなければならない立場であることを理解させます。
□ミスマッチ、ミスコミュニケーションを見逃した
誤った情報を組み合わせたり、カードの配置を間違えたり(Cに行くものがBで止まっている、その逆など)したのを見つけたら、なるべくその場で指摘して解決させます。 ※成果表を利用する場合は成果表に基づく
□特定の人だけが無線機を独占している
時間が経つと、慣れている人などが無線機を独占してしまいがちです。本部、各地区を問わず全員が無線機を十分に操作できるよう注意します。気付かない場合がほとんどですので、時には無線の電源を切ってでも指摘します。
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災害情報&コミュニケーション演習
Disaster Information & Communications Exercise Program
=DICE(ダイス)プログラム=
無線機使用オリジナル版
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お問い合わせはhttp://www.saigai.or.jp/ まで