視察報告 · 2014-09-04 ·...
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平成26年8月26日
草津市議会議長
中島 一廣 様
草津市議会会派 市民派クラブ
会長 奥村 恭弘
草津市議会会派 公明党
会長 西村 隆行
平成26年度政務活動にかかる会派研修事業実施結果について、下記のとおり報告
(復命)書を提出いたします。
記
1.期 間 平成26年7月29日(火) ~ 平成26年7月31日(木)
2.日 程
7月29日(火) ■ 大崎市役所 午後2時~4時
○災害に強いまちづくりについて
7月30日(水) ■ 会津若松市役所 午後1時30分~3時30分
○オープンデータの取り組みについて
7月31日(木) ■ 埼玉県庁 午後1時30分~3時30分
○ウーマノミクスについて
3.参 加 者 市民派クラブ 大脇 正美 宇野 房子
公明党 西村 隆行 西垣 和美
4.所感、添付資料等 別紙のとおり
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視察報告
日 時 平成26年7月29日(火) 14:00~16:00
場 所 宮城県大崎市
対 応 者 議会事務局 局長 中村 広志氏
市民協働推進部 防災安全課 課長兼放射能対策室長 岩崎政浩氏
課長補佐放射能対策室長補佐 三浦利之氏
視察内容 災害に強いまちづくりについて
視察概要
【視察目的】
大崎市においては、東日本大震災における被災状況や応急活動等の教訓をもとに、大崎
市地域防災計画の見直しを行い、「市民力を結集した減災体制の構築~支え合う地域防災力
の充実を目指して~」という防災ビジョンを掲げ、各種の取り組みを進められているが、「災
害に強いまちづくり」という観点から、各種の取り組みの概要や課題等について、視察す
る。
【視察内容】
○計画改訂の基本的な考え方
市民一人ひとりが自らを災害から守る「自助」、地域社会がお互いを守る「共助」、そし
て、行政の施策としての「公助」が適切に役割分担されている防災協働社会の形成により、
減災の観点から市民・自主防災組織・事業所等の役割を明確にして、地域の防災力の強化
につなげるとともに、市における防災体制強化等の減災目標を設定し、防災対策を推進し、
さらに防災関係機関・市民・自主防災組織・行政間等で防災情報が共有できるように必要
な措置を講じる。
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○計画改訂のポイントについて
・「防災ビジョン」を新たに追加。
・「市民、自主防災組織、事業所の役割」を新たな項目を設ける。
・「減災目標」を設定。
・減災目標の達成状況及び進捗状況を評価し、市民に公表。
・防災施策のPDCAを構築。
○減災目標の達成状況について
・特定建築物の耐震化の推進・・・市民病院の建設(済)
・常習冠水地帯の排水機能の拡充・・・雨水排水ポンプ場整備(済)
・防災拠点施設や都市公園の整備・・・中心市街地復興まちづくり計画で進める
・地域防災拠点施設の整備・・・「道の駅」の防災拠点化(検討中)
・公共施設・避難所の耐震化を推進・・・学校施設の耐震補強事業(継続中)
・ライフラインの耐震化を推進・・・水道管路等新規整備・改修事業(継続中)
・緊急輸送ネットワークの整備・・・緊急輸送道路ネットワーク計画(検討中)
・防災倉庫の整備と防災資機材の配備・・・防災倉庫60棟整備、災害時用備蓄品整備
○課題と今後の方向性について
・地域防災計画の随時見直し
・減災目標の見直し
・市民・自主防災組織・事業所・行政機関の重要性の認識と役割の継続
・原子力災害対策の見直し
【所 感】
今回、大崎市において、「災害に強いまちづくり」というテーマで視察を行った。
大崎市における地域防災計画は、平成23年3月に発生した東日本大震災における被災
状況と応急活動の教訓から、「防災ビジョン」の追加や「市民、自主防災組織、事業所等の
役割」を新たな項目として設けるなど、大幅な内容の拡充と見直しが図られたことから、
今後、草津市における地域防災計画の見直しに際して、参考にするため視察を行った。
草津市における地域防災計画と基本的な項目は同じであったが、大崎市では、「家庭で3
日分の食料、飲料水、生活必需品等の備蓄」や「自家用車等の燃料は日ごろから半分以上
にしておく」などが市民の役割の具体例として掲げられており、実生活に即したものであ
ることを認識した。
本市における地域防災計画についても、各機関の実施責任と処理すべき業務の大綱が規
定されているが、平常時や災害時において、各機関が適切に行動できる実効性を持った計
画になるよう、今後も継続的に内容を検討していく必要があると考える。
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大崎市行政当局関係者の丁寧な説明をいただき、有意義な視察研修であった。お世話に
なったことをお礼申し上げます。
(文責 大脇正美)
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視察報告
日 時 平成26年7月30日 13:30~15:30
場 所 会津若松市役所
対応者 総務部情報政策課 主幹 本縞 靖氏
主事 藤井 淳氏
視察内容 オープンデータの取り組みについて
視察概要
【視察目的】
国の戦略の一つにビッグデータの活用があり、行政はデータの宝庫でもある。
平成28年度からのマイナンバー制度の施行と併せて、今後、ビッグデータの活用は行
政にも影響があると思われる。そのため、行政としてまずオープンデータの活用が必要と
なるので、今回、先行して実施している会津若松市を視察する。
1.導入に至る経緯について
○まず、オープンデータとは?
・「機械判読に適したデータ形式で、二次利用が可能な利用ルールで公開されたデータ」で
あり、
・「人手を多くかけずにデータの二次利用を可能とするもの」のこと。
→限定的でなく、自由に配布、コピー、売却しても良い。
使用した先のことまで決めておく。
○導入の大きなきっかけは、国の動きによる
・「電子行政オープンデータ戦略」(IT戦略本部が平成24年7月4日に策定)
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(1)政府自ら積極的に公共データを公開すること。
(2)機械判読可能な形式で公開すること。
(3)営利目的、非営利目的を問わず活用を促進すること。
(4)取組可能な公共データから速やかに公開等の具体的な取組に着手し、成果を確実に
蓄積していくこと。
・「世界最先端IT国家創造宣言」(平成25年6月閣議決定)。
・電子行政オープンデータ推進のためのロードマップ(平成25年6月IT戦略本部策定)。
上記のような国の戦略としての方向性が決まったため、市としても取り組むことになっ
た。
その背景として、日本のインフラ技術は進んでいて、環境整備は先進国であるが、一方
それに伴うサービスは進んでいない
・なぜ?→インフラ整備を重点に進めていった企業のみが優遇され、サービス産業を取り
込んでいなかったため。
・国の調査研究(2014年2月)がまずあり、平成24年7月23日に国のアナウンス
があった。
・会津若松市は、地域SNSの研究が盛んであり、オープンソースに積極的に取り組んで
いた。
・国の方向性と考え方が似ていた。
・自治体と国の意見交換会が会津若松市であり、国と合致した。
○市の計画について
第5次会津若松市地域情報化基本計画
サブタイトル〜ICTを活用した魅力ある「情報化のまち」を目指して〜
・平成13年度から3カ年ごとに計画策定。
・産学官民による「連携」。
・第5次計画に、オープンデータ拡充、普及啓発推進を明記。
2.具体的な取り組み内容について
○総務省実証事業「ICT街づくり推進事業」を活用
IT戦略を進めるために先行モデル(実証実験)をつくるという方針の下、応募し、採
択された。
☆庁内検討チームの設置
・情報化推進本部 (平成24年7月〜)
・庁内情報化推進会議
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・情報化統括推進委員会(CIOチーム) CIOを副市長に
・オープンデータ推進検討チーム(選抜8名 月に一回勉強会)
・情報セキュリティ委員会
→市の行政全般に係る情報化推進体制がとられた。
効率良くするためにチーム式にした。
総務部、企画、財政がチームとして、情報政策の方向性がある程度決められる体制に
している。
庁内でのモデルをつくり、見える事例を作ることで他の課への参考になる。
・無償のオフィスソフトを使っている。
・情報はみんなのものであり、情報共有し、使っていくという認識を持つ。
・どのようにデータを使って利用するかを先に決めておく。
・まず、どんなデータを出すことが出来るかを検討。
・スモールスタートで統計業務人口データをCSVファイルで公表した(加工できるよう
に)。
*ODF,PDFは加工できない。
データのライセンス「クリエイティブコモンズライセンス(国際標準)」のルールに従っ
て実施した。
・情報ソースさえ表示すれば、どのようなことにでも使用可能にした。
・意見交換から20日後にHPに公開(平成24年7月23日〜)。
・オープンデータ啓発イベントへの協力(市で開催)。
鯖江市と一緒に、車いすで使える施設の公表をしているNPOとイベントをした。
・冬までに色々と進み、関心もあると手応えを得た。
・コンテストで公共LOD賞を受賞。オープンデータ推進賞受賞を庁内に公表したら、庁
内でも認知された。
・行革でも取り上げられ、全庁的な推進になったが、まだ懸念される面もある。
→公共の情報を売るまでに公開してよいのかという考え方と、税金で得たデータだから広
く社会に役立ってもらえるならばよいという考え方。
・第5次情報化計画に入れ、市のホームページに公表し、一つ一つ情報を加えていった。
・ビッグデータについて
公用車にはスマホを搭載し、とりあえず情報を蓄積している。
(いざ、という時に使えるように)
3.効果について
●目的の大きなものとして、データを使うことで、地域の産業振興に寄与するというこ
とがある。
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・地域でもオープンデータを活用しようとする動きが盛んになってきた。
☆具体的な事例
・勉強会の中で、消防活動についての話があった。
消火栓の位置が積雪のためにわかりにくく、他の地域からの応援の時に、迷うことがよ
くあるとの話。
消火栓の位置情報については、庁内利用のための電子データを作成した直後であった。
→では、どうやって消防団が使える情報になるか?
☆利用制限しない状態の情報を公開
消火栓の位置情報を地図検索出来るアプリを作成→意見交換から、2、3週間でできた。
◎民間が使いやすい形で提供すれば、すぐに形になる。
☆データを分析する人材の輩出
日本はデータを分析する人材が少ない。
会津大学→データ分析の専門の学校。
◎産学官組織
・市や大学が主催でなく、データの利用を考えている人が自然に集まって勉強会を開催。
・背景として、大震災での情報の支援にIT関連者「CODE for ジャパン」とい
ったボランティア組織の自然発生。
・地域が自分たちでできることを考えて行動している。
☆地域でつくる、市民でつくる、まちをもっと便利にするアプリ
ビッグデータを公開することによって、人材育成
☆スマホを搭載したパトロール車(公用車)の位置情報と加速度情報のデータ公開
分析の教材として使ってもらった。
成果・・・急ブレーキをどこでかけているのかがわかり、警察の事故発生情報と整合し
たら、合致した。→標識等による事故予防につながった。
4.課題と今後の方向性について
・事業としての継続性。
・最低限整理する必要性。
・経済活性化につながる理由。
・ベースになる情報を公開し、好きなデータを使えるようにする。
・見たい人と、使いたい人は一致しない。
データを欲しい人と提供する人
欲しい資料の作成にあたる 報酬—経済活動につながる
モデルにあうようなデータの出し方を意識することが大事
・庁内における課題
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今も手一杯であり、新たな仕事は難しい(新たなオープンデータを出すこと)
→そのままデータとして出せるような仕事の流れ
自動的に変換でき、担当課もデータだけを作成すれば良い。
・データが間違っていたらどうするか
無償、無保証、自己責任が大前提であるが、不利益の連鎖を止める手だてを講じる。
原本との比較。照合することができるようにリソースを提示。オリジナルを出し続け
ること。
市のホームページに専用のページがあることで、出すほうも見るほうも簡単。
・事業にフロー化できるか
市民からの要望。
バス停の検索アプリを作りたい→路線と時刻表を提供。
利用者側の意見でサービス提供できる。
◎今後の方向性
・会津大学の卒業生は、首都圏にいく人が大半。
・しかしながら、会津大学発祥のベンチャー企業が20社以上ある。
・担い手が豊富な地域。
・地域経済の活性化、雇用の場にも発展できる可能性。
・人口減少時代の戦略。
市民の方が一緒になって自分のまちをどうしていくか、協働で動くための情報の共有、
見える化。
みんなで課題共有し、連携していく形。
●オープンガバメントともつながる。この取り組みを継続していきたい。
*参考
・クリエイティブコモンズ
色々なルール付けの表示が出来る。
最高6段階のルールをつけられるが、市は2段階のみ。
理由は、出来るだけ使って、もうけてもらいたい。そして税金で還元してくれれば良い。
・誰でもできる形
→やるかやらないかは相手次第であり、特定の人だけへの提供ではない。
・職員体制 7名
・住民のための地図の可視化
市民課と利用する目的が統一された。
震災時にGISとSNSを連携。
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・庁内の人材育成について
活用できる仕事があることを見せる。
・職員の研修について
ITリーダー、係長研修。
スキル研修と情報セキュリティ。
地方自治情報センターで、セキュリティ研修受講必修。
・人材の確保がないと、自治体は生き残れないとの認識。
・情報処理の試験の受験を推進。有資格者 人材リスト14名
・市の情報をどのように使って、どこが舵取りをしていくのか。
いくら、情報政策課が必要だと思っても、実際の担当課が納得しないと使えない。
【草津市への反映について(所感も含めて)】
オープンデータの活用については、大変興味のあるテーマであった。
理由は、世界におけるICTの技術革新は、目を見張るものがあり、今やパソコンやス
マホの利用者は、全世代にわたっている。特にスマホは、機能がほとんどパソコンと同じ
であり、インターネット検索による情報入手は、いつでも、どこでも、手軽に行えること
ができ、その機能を利用したビジネスは、資本がなくてもすることができる。
また、行政は、市民生活に関わるデータの宝庫である。今回、話を聞いた結果、そのデ
ータを活用することで、市民の福祉の向上につながるとともに、地域経済の活性化に寄与
できる可能性が高いと感じた。草津市としても、多いに活用していくべきだと思った。
特に、草津市は人口の流入が多く、若い家族が多いので、行政の情報もICTを活用す
ることで、より容易に取得出来ると思う。また、行政の情報を公開することで、起業が出
来たり、地域の経済が回ったりするため、市のポテンシャルを考えると、可能性はかなり
高いと感じる。
しかし、課題は、行政の情報の政策化が今の時代に追いついていないことである。ハー
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ド整備の取り組みは良いとしても、その情報をどのように活用するのか、今後、草津市と
してのICTの活用をどう取り組むのか、という発想が出来る人材は少ないと思われる。
まずは、時代の流れに応じた人材育成と、マイナンバー制度の施行までに、情報政策の
方向性をしっかりと議論し、認識することからスタートすべきだと思う。
(文責 西垣和美)
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視察報告
日 時 平成26年 7月31日(木) 13時30分~15時30分
場 所 埼玉県庁、埼玉県女性キャリアセンター
対応者 産業労働部
ウーマノミクス課 企画・企業内保育所担当 多久島 康寿氏
ウーマノミクス課 女性キャリアセンター駐在
女性チャレンジ・女性就業相談担当 副課長 金井 啓允氏
議会事務局 政策調査課 斉藤 拓氏
視察概要
【視察目的】
男女共同参画の視点は人権政策に関わるが、日本全体の成長戦略にも掲げられているよ
うに、経済政策にも位置する。
埼玉県は女性の活躍により経済の活性化を図る「埼玉版ウーマノミクスプロジェクト」
を推進されているが、その取り組みの概要や課題等について視察する。
【視察内容】
① プロジェクト実施に至る経緯について
生産年齢人口の減少という日本が経済成長していく上での課題を踏まえ、働き手となる
女性の社会参画推進を県として始めることになった。
埼玉県は、女性の年齢階層別就業率のM字カーブの底が特に低く、30代女性の就業率
は、全国42位であった。背景として、核家族世帯が多く、東京が通勤圏内にあり、子育
て期の男性の就労時間が全国でも3番目に長い状況であったことが挙げられる。
女性の労働力率が低い国は、一人当たりのGDPが低いことから、経済力UPに向け平
成16年度から「女性のチャレンジ支援」と打って出たのが始まりとされており、県の女
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性キャリアセンターの開設、産業労働部にウーマノミクス課設置、企業への働きかけ、啓
発事業、フォーラム等々を重ねプロジェクトを立ち上げた。
② 具体的な取り組み内容について
・企業トップアプローチ事業
経済団体や業界団体と連携し、県内5,000社の企業トップに対しての女性の活躍推
進を働き掛ける。
・「多様な働き方実践企業」認定
「短時間勤務など女性が多様な働き方を選べる」「出産した女性が現に働き続けている」
など6項目について該当する企業を認定。
・保育サービスの充実
認可保育所や企業内保育所の整備促進 など
③ 庁内における人材育成について
このプロジェクトの意識付けを行うために、説明を繰り返し行い、研修も実施されてい
る。
担当課職員11人だけではなく、どの課においてもこの取り組みを促進するために、朝
の仕事前には担当課の職員が毎日、5分間スピーチに5月から130課に出向いて、意識
付けに努めている。
④ 市町村、企業、庁内関係課との連携について
特に見えるものとして、経済団体との連携では、5,000社の企業のトップに女性の活
躍推進を働きかけ、その支援を充実させている。
働きやすい環境に変える施策では、まず県民や企業へのアンケートで、経営者がどのよ
うに女性の参画を進めたいのか意識調査をし、ハード面の支援と無料のコンサルタントの
派遣も行うなどの支援をしてきている。
⑤ 効果について
・女性の視点で開発したヒット商品が出て、業績好調の企業が出ている。
・県独自の補助制度による企業内保育所の整備促進と、県庁の敷地内に県と企業等が共同
運営するモデル保育園の開設によって、保育所が利用しやすくなり安心して働くことが
できている。
・県の建設工事請負競争入札参加資格には、評価項目の加点にするなど、女性が働きやす
い職場であることを、広く啓発できている。
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⑥ 課題と今後の方向性について
・さらに、女性が働きやすい環境にしていくための財源と、人員確保が必要となってき
ている。
・女性経営者に対して、資金的支援を行う制度の確立が求められている。
・講座の受講生にアドバイスをする委嘱者の拡大と、委嘱者を育成するプログラムが必
要である。
・ウーマノミクスに関わる全ての組織において、トップの意識改革が求められている。
所感
人権の視点からの男女共同参画推進は、基本であると思われるが、女性が自分の意志で
生きるためには、経済自立が大きな課題である。
結婚後、夫(男性)一人の収入に偏ることなく、自分の衣食住を賄えること、納税の義
務を果たすことが、自立の根源であり、産業労働部に位置した女性政策は、我が草津市と
は違う角度から実施されており、その違いは顕著に出ていると感じた。
県の男女共同参画推進センターに併設されている女性キャリアセンターを見学したが、
産業労働部の職員が常駐となり、女性の働き方の支援に尽力されており、近江八幡市にあ
る滋賀県の男女共同参画センターの内容と酷似するところがあった。
しかし、埼玉県では男女共同参画の部署が、滋賀県と違うこともあり、労働関係に関し
て迅速に対応できること等、うまく連携できている状況がみられた。
どのような取り組みでも、そこに関わる職員や、関係者、特にトップリーダーの意識を
今まで以上に改革できるかによって、取り組みに対するスピードに違いが出てくると思わ
れる。
草津市では、組織機構の見直しにより、男女共同参画を総合的に推進するため、企画調
整課の中に男女共同参画担当が設けられたところであるが、今後の意気の入れようによっ
ては、その結果に大きな違いが出るように見える。
(仮称)市民総合交流センターの中に設けられる予定の女性センター機能を、どう入れ
ていくか、今回学んだことも踏まえて意見をしていきたい。
将来、(仮称)市民総合交流センターと8月に開設した草津駅前のマザーズジョブセンタ
ーが連携できると、さらに良い結果が生まれるのではないのだろうか。
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(女性キャリアセンターの内部)
(女性が子ども連れで相談に来られても対応できるように、遊べる空間を持つ相談室や、
授乳室も設置されている。)
(広い空間の中に、パソコンや図書があり、交流もでき使い勝手が良い。)
(文責 宇野房子)
(編集 西村隆行)