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武豊町空き家等対策計画 平成29年2月 武豊町

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武豊町空き家等対策計画

平成29年2月

武豊町

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目 次

Ⅰ.計画の背景と目的

1.計画の背景 .......................................................................................... 1

2.計画の目的 .......................................................................................... 1

3.計画の位置付け ................................................................................... 2

4.計画の対象地区 ................................................................................... 2

5.計画の期間 .......................................................................................... 2

6.計画の対象とする空き家等の種類 ......................................................... 3

Ⅱ.空き家等の状況

1.空き家等の現状 ................................................................................... 4

2.管理不全空き家の発生による悪影響 ................................................... 10

3.管理不全空き家の発生フロー ............................................................. 10

4.空き家所有者へのアンケート結果 ......................................................... 11

5.空き家等の問題と課題 ......................................................................... 24

Ⅲ.空き家等対策に関する基本的な考え方

1.空き家等の管理の原則 ......................................................................... 25

2.空き家等対策に関する方針 ................................................................... 25

3.公益的観点からの緊急安全措置 ............................................................ 28

4.空き家等・空き店舗等・跡地の利活用 .................................................. 28

Ⅳ.空き家等対策の施策展開

1.発生抑制 ............................................................................................. 29

2.管理不全解消 ....................................................................................... 31

3.有効活用 ............................................................................................. 32

4.特定空家等対策 ................................................................................... 33

Ⅴ.空き家等対策の実施体制の整備

1.実施体制の整備 ................................................................................... 37

2.相談体制の整備 ................................................................................... 40

様式編 ........................................................................................................... 44

武豊町空き家等確認票/立入調査実施通知書/立入調査員証/特定空家等に対する指導書/

勧告書/命令に係る事前の通知書/命令書/標識/戒告書/代執行令書/執行責任者証

資料編 ........................................................................................................... 57

空家等対策の推進に関する特別措置法/空家等対策の推進に関する特別措置法施行規則/

行政代執行法

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Ⅰ.計画の背景と目的

1.計画の背景

近年の少子高齢化や核家族化の進展により、全国的に空き家等が増加し、大きな社

会問題となっています。とりわけ、適正な管理がされず、放置されたままの空き家等

は、老朽化による屋根や壁などの建築部材の落下や飛散、不法侵入や不法投棄、放火

のおそれなど、防災、防犯、衛生、景観等の面で大きな問題を生じさせ、地域住民の

暮らしの安全・安心を阻害しかねない、いわゆる「空き家問題」として危惧されていま

す。

また、地域コミュニティ機能の維持の観点から、空き家等の発生抑制及び有効活用

のための対応が必要となっており、今後空き家等の数が増加すれば、空き家等の管理

に関する問題が一層深刻化することが懸念されるところです。

このようなことから、国においては、空家等※1がもたらす問題に対応するため、「空

家等対策の推進に関する特別措置法」を平成 26年 11月 27日に公布し、平成 27年

5月 26日に全面施行となりました。

本町においても、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づく「武豊町空き

家等対策計画」において、空き家等に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、公共

の福祉の増進と地域の振興に寄与するため、本町の取り組むべき対策の方向性等を明

確に示していきます。

※1 空き家等

「空き家等」とは、「建築物又はこれに附属する工作物であって、居住その他の使用がなされてい

ないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む。)」をいう。た

だし、国又は地方公共団体が所有し、又は管理するものを除く。

2.計画の目的

武豊町空き家等対策計画において具体的な対策を示し、町民等及び地域の安全・安

心の確保並びに生活環境の保全を図ります。

また、地域資源としての有効活用を促進するために必要な事項を定めることで、公

共の福祉の増進と地域の振興に寄与することを、本計画の目的とします。

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第5次武豊町総合計画

武豊町都市計画マスタープラン 武豊町住宅マスタープラン

武豊町空き家等対策等計画

3.計画の位置付け

本計画は、平成 27年5月に全面施行となった「空家等対策の推進に関する特別措

置法」第6条の規定に基づき、国の基本指針に即して、本町の空き家等に関する対策

を総合的かつ計画的に実施するための計画として策定するものです。

また、平成 28年3月策定の「武豊町都市計画マスタープラン」において、都市環

境形成の方針として老朽木造住宅や空き家などの健全な更新を誘導することが位置

付けられています。

このことから、本計画は、上位計画である「第5次武豊町総合計画」及び「武豊町

都市計画マスタープラン」、「武豊町住宅マスタープラン」の下位計画として位置付け

ます。

≪計画の位置付けのイメージ≫

4.計画の対象地区

外観調査の結果を踏まえると、町内全域に空き家等が見られ、様々な問題が発生す

る恐れがあることから、当計画の対象は「本町全域」とし、総合的かつ一体的に対策

を講じていきます。

なお、対策を進めていく上で、重点的に対策を推進するべき地区(重点対象地区)

の設定が必要と判断した場合には、適宜その位置付けをしていきます。

5.計画の期間

本計画は、本町の空き家等対策の実現に向けて中長期的に取り組むものである一方、

迅速に対策を講じていく必要もあることから、計画期間を「平成 28年度から平成 32

年度までの5年間」とします。

なお、社会情勢の変化や各種施策の実施状況に応じ、必要に応じて適宜見直すこと

とします。

平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度 平成33年度 平成34年度

計画期間 次期計画期間

見直し作業

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居住、使用されていないことが常態

建 築 物

(住宅、店舗、倉庫、門塀) 付属する工作物

敷 地

敷地に定着する物

(立木等)

6.計画の対象とする空き家等の種類

本計画の対象は、「空家等対策の推進に関する特別措置法第2条第1項及び2項」

で定める「空家等」及び「特定空家等」とします。

空家等対策の推進に関する特別措置法 第2条第1項及び2項

(定義)

第二条 この法律において「空家等」とは、建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他

の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含

む。)をいう。ただし、国又は地方公共団体が所有し、又は管理するものを除く。

2 この法律において「特定空家等」とは、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるお

それのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われていないこと

により著しく景観を損なっている状態その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不

適切である状態にあると認められる空家等をいう。

≪計画の対象とする空き家等≫

また、対象とする空き家等のうち、「建築物を販売し、又は賃貸する事業を行う者

が販売し、又は賃貸するために所有し、又は管理する」空き家等のいわゆる「空き物

件」に該当する空き家等については、基本的に除外します。これは、「空き物件」に

ついては宅地建物取引業者等により適正に管理されていると考えられるうえ、空き家

等の活用もこれら業者等により市場取引を通じて図られることから、対策の対象とす

る必要性が乏しいと考えられるためです。

しかしながら、「空き物件」に該当する空き家等であったとしても、周辺の生活環

境に悪影響を及ぼしているものについては、当計画の対象とします。

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Ⅱ.空き家等の状況

1.空き家等の現状

(1)武豊町の空き家の現状(平成 25年住宅・土地統計調査)

住宅土地統計調査によると、住宅総数は、平成5年の 13,490戸から増加を続け、

平成 25年では、17,970戸と増加を続けています。

空き家の推移を見ると、平成5年から平成 10 年の間で 1,330 戸と増加したが、

以降は減少傾向にあります。しかし、直近の平成 25年では 460戸増加の 2,160戸

となっています。

なお、住宅土地統計調査は、調査員が調査対象となった地区及び世帯を巡回のう

え調査票を配布し、独自の調査方法で統計的な数字を出しており、全戸調査ではあ

りません。

≪総住宅数、空き家数及び空き家率の推移≫

住宅数 空家数 空家率 二次的住宅 賃貸用住宅 売却用住宅 その他住宅

平成 5年 13,490 1,350 10.0% - - -

平成10年 15,260 2,680 17.6% - - -

平成15年 15,460 2,440 15.8% 30 1,250 20 1,140

平成20年 16,560 1,700 10.3% 90 960 40 610

平成25年 17,970 2,160 12.0% 10 1,170 20 970

≪総住宅数、空き家数及び空き家率の推移≫(グラフ)

13,490 15,260 15,460

16,560 17,970

1,350

2,680 2,440 1,700

2,160

10.0%

17.6%

15.8%

10.3%

12.0%

0.0%

2.0%

4.0%

6.0%

8.0%

10.0%

12.0%

14.0%

16.0%

18.0%

20.0%

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

16,000

18,000

20,000

平成5年 平成10年 平成15年 平成20年 平成25年

住宅数

空家数

空家率

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5

0.5%

54.2%

0.9%

44.9%

二次的住宅

賃貸用の住宅

売却用の住宅

その他の住宅

平成 25 年の空き家 2,160 戸を類型別に見ると、別荘などの「二次的住宅」※2が

空き家全体の 0.5%、「賃貸用の住宅」が 54.2%、「売却用の住宅」が 0.9%、とな

っており、世帯が長期にわたって不在の住宅や取り壊すことになっている住宅など

「その他の住宅」が 44.9%を占めています。

賃貸や売却に出されることなく、管理されないまま朽ち果てていく住宅が将来的

に倒壊等の問題をもたらす可能性が高く、空き家のうち、その他の住宅に焦点を当

てた対策が必要だと考えられます。

※2 二次的住宅

別 荘・・・ 週末や休暇時に避暑・避寒・保養などの目的で使用される住宅で、普段は人が住

んでいない住宅。

その他・・・ ふだん住んでいる住宅とは別に、残業で遅くなったときに寝泊りするなど、たま

に寝泊りする人がいる住宅。

≪空き家の類型別割合≫

(2)空き家外観調査結果

武豊町では、管理不全な空き家の老朽化等による町民等への危害を未然に防ぐた

め、空き家の実態調査を実施しました。

調査期間:1次調査:平成 26年 11月~12月

2次調査:平成 27年4月~7月

調査方法:1次調査:調査員による外観目視調査(ゼンリン委託)

2次調査:1次調査で空き家と判定されたものを職員により再調査

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≪外観目視調査による空き家数及び管理不全度、老朽度≫

1次調査…平成 26年 12月時点、2次調査・管理不全度・老朽度…平成 27年 7月時点

区 名 空家数 管理不全度※

3 老朽度※4

1次調査 2次調査 A B C A B C

北山区 6 4 1 - 3 1 - 3

中山区 10 10 2 6 2 1 2 7

下門区 24 21 5 4 12 7 6 8

馬場区 28 19 6 3 10 5 4 10

市場区 6 5 1 - 4 1 1 3

上ケ区 34 26 8 6 12 14 6 6

小迎区 7 6 3 2 1 3 2 1

玉東区 4 4 1 - 3 1 1 2

玉西1区 2 1 - - 1 - 1 -

玉西2区 4 3 3 - - 1 - 2

原田区 5 3 2 - 1 1 - 2

緑区 10 7 1 - 6 1 2 4

大足区 15 12 6 3 3 5 3 4

冨貴区 14 11 1 1 9 1 2 8

冨貴市場区 1 1 - - 1 - - 1

東大高区 12 11 4 4 3 2 1 8

市原区 1 1 1 - - - 1 -

新田区 2 0 - - - - - -

合 計 185 145 45 29 71 44 32 69

※ 2次調査の結果、居住者のいる家屋や取り壊し中の家屋が見受けられた。

※3 管理不全度判定

A 管理不全度が高いと判定

B 管理不全度が中程度と判定

C 管理状況に問題がないと判定

※4 老朽度判定

A 外壁の破損・屋根の破損が確認でき、倒壊の可能性が高いと判断

B 外壁のひび割れ・屋根の歪みが確認でき、倒壊の恐れがあると判断

C 多少の損傷はあるものの、倒壊等の恐れはないと判断

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7

0

5

10

15

20

25

30

35

40

1次調査2次調査

≪外観目視調査による空き家数≫(グラフ)

≪管理不全度≫(グラフ)

≪老朽度≫(グラフ)

45

29

71

A 管理不全度 高

B 管理不全度 中

C 問題なし

44

32

69

A 倒壊の可能性 高

B 倒壊の恐れがあり

C 倒壊の恐れなし

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≪外観目視調査による空き家数≫(図)

北山区 馬場区

下門区 市場区

上ケ区 小迎区

玉東区

中山区

緑区

玉西①区

玉西②区

原田区

大足区

東大高区

市原区

冨貴市場区

新田区

冨貴区

凡 例

20戸以上

10戸~20戸

10戸以下

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(3)空き家を取り巻く課税の状況

現在、住宅供給を推進する政策上の観点から、「住宅用地※5」について固定資産税

等の課税標準額の特例が講じられています。

しかし、平成 27年度の税制改正により、「空家等対策の推進に関する特別措置法」

に基づいて、市町村長が、「特定空家等※6」の「所有者等※7」に必要な措置をとるこ

とを「勧告」した場合は、その「特定空家等」の敷地については固定資産税等の住

宅用地特例の対象から除外することになりました。

このことで、空き家の適正な管理や「人の居住の用に供する家屋と認められない

家屋」の除却を促進し、「町民等※8」の生活環境に与える悪影響の低減を図っていく

ものです。

現行の固定資産税の課税標準の特例表(専用住宅の場合)

区分 課税標準額

小規模住宅用地 住宅用地で住宅1戸につき 200㎡までの部分 価格×1/6

一般住宅用地 小規模住宅用地以外の住宅用地(200 ㎡を超える部分で

家屋床面積の 10倍まで) 価格×1/3

※注5 「住宅用地」とは、

・専用住宅(専ら人の居住の用に供する家屋)の敷地の用に供されている土地

※ 家屋の床面積の10倍まで認められる。

・併用住宅(一部を人の居住の用に供する家屋)の敷地の用に供されている土地

※ 家屋の床面積の10倍までに一定の率を乗じて得た面積に相当する土地が認められる。

※注6 「特定空家等」とは、

そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害と

なるおそれのある状態、適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にあると認められる

空家等をいう。

※注7 「所有者等」とは、

空き家等の所有者又は管理者をいう。

※注8 「町民等」とは、

町内に居住し、滞在し、通勤し若しくは通学する者又は事業を行う法人その他の団体若しくは

個人をいう。

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2.管理不全空き家の発生による悪影響

空き家は適正に管理しないで放置しておくと、老朽化が進行し、不動産価値の低下に

つながるだけでなく、以下のような問題を引き起こし、周辺にも迷惑をかけることにな

り損害賠償が生じる可能性もあります。

①防災性の低下(倒壊の危険性)

建物の老朽化により、屋根瓦がずり落ちたり、外壁が剥がれて歩いている人に被害を

与える可能性があります。特に台風などの際にはその危険性が高まります。地震によっ

て倒壊し道を塞いでしまうことで迅速な避難の妨げになる恐れもあります。

②防犯性の低下(不審者・放火の危険性)

不審者が侵入し、そのまま寝泊りしたり、建物を壊したり、小さい子を連れ込んでい

たずらをするなどの事例が他市町で報告されています。また、空き家は放火犯が最も嫌

う「人の目」が余り届かず、一方で燃えやすいもの(枯草、ごみなど)が散乱している

ケースが多く標的になりやすく、犯罪を誘発する恐れもあります。

③衛生の悪化

草木が伸び放題になり、ゴミが散乱することで、ゴミなどの不法投棄を誘発したり、

ネズミや猫などが棲みついてしまい、悪臭の発生原因や衛生管理上の問題を引き起こす

恐れもあります。

④景観の悪化

建物の老朽化、ゴミの散乱、草木の放置、不審者の侵入など周囲の景観破壊につなが

る恐れもあります。

3.管理不全空き家の発生フロー

持家取得

死亡

相続

除却 売却 賃貸 保有 相続人居住

適正管理 放置

維持管理がされていない空き家の発生

住み替え

除却 売却 賃貸 保有

適正管理 放置

相続放棄

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4.空き家所有者へのアンケート結果

(調査概要)

町内に存在する空き家の所有者に対し、空き家の状況及び管理等に関する意向を把握

するためアンケートを実施しました。

(調査対象となる空き家)

武豊町で空き家を把握するために平成 26年度に実施した空き家実態調査(目視によ

る外観調査)を基に平成 27年度に職員が再調査し、空き家と判定した家屋を調査対象

としました。

なお、本アンケートを実施するにあたり空き家と判断する基準は、以下の通りです。

現在特定の用途(居宅や店舗等)として使用されていない建物で、同じ敷地上に所有

者等がおらず、かつその状態が今後も継続される見込みがあるもの。

(アンケート送付件数・回収数)

町内に存在する空き家件数 124件 うち回収件数 88件 回収率 71.0%

(老朽度A判定の空き家件数 37件 うち回収件数 27件 回収率 73.0%)

(調査方法)

郵送配布・郵送回収方式

(調査期間)

平成 28年 4月 22日(金)発送・5月 15日(日)回収

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回答者について

(空き家所有者へのアンケート調査結果:回答者数 77人)

(うち老朽度A判定の家屋所有者への調査結果:回答者数 22人)

1.所有者

74%

2.所有者の家族

17%

3.所有者の親族

6%

4.その他

3%

○本アンケートの回答は、「所有者」が 74%、「所有者の家族」が 17%であるのに対し、

老朽度A判定の家屋の回答は「所有者」が 50%、「所有者の家族」が 41%であった。

1.所有者

50%

2.所有者の家族

41%

3.所有者の親族

4%

4.その他

5%

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問1 対象空き家について

(1)現在、対象空き家はどのような状態となっていますか(1つ選択)

(空き家所有者へのアンケート調査結果:回答者数 88人)

(うち老朽度A判定の家屋所有者への調査結果:回答者数 26人)

1.自分または親族等

が住んでいる

8%2.貸家にしている

9%

3.売却、譲渡済

4%

4.既に解体済

10%

5.不明・心あたり

がない

0%

6.時々利用し

ている

8%7.物置等として利用し

ている

32%

8.空き家である

26%

9.その他

3%

○空き家全体及び老朽度A判定の家屋共に約 75%は、居住又は解体済、別用途などの

利用があるとの回答だが、約 25%は空き家という状態である。

(その他の回答)・自分の作業場

・解体業者が仕事を完了しないので困っている。代金は全額支払い済み

1.自分または親族

等が住んでいる

7%2.貸家にしている

0%

3.売却、譲渡済

4%

4.既に解体済

22%

5.不明・心あたりが

ない

0%

6.時々利用してい

4%

7.物置等として利

用している

37%

8.空き家である

22%

9.その他

4%

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問2 対象空き家の現状と空き家となった要因について

(1)対象空き家の建築時期はいつ頃ですか(1つ選択)

(空き家所有者へのアンケート調査結果:回答者数 57人)

(うち老朽度A判定の家屋所有者への調査結果:回答者数 16人)

○老朽度A判定の家屋の半数近くが築 50年を超すものであった。

1.昭和20年以前

9%

2.昭和21年~30年

9%

3.昭和31年~40年

14%

4.昭和41年~50年

30%

5.昭和51年~60年

12%

6.昭和61年~平

成7年

2%

7.平成8年~17年

3%

8.平成18年~

10%

8.わからない

11%

1.昭和20年以前

19%

2.昭和21年~30年

25%

3.昭和31年~40年

12%

4.昭和41年~50年

13%

5.昭和51年~60年

0%

6.昭和61年~平成7年

0%

7.平成8年~17年

0%

8.平成18年~

6%

8.わからない

25%

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問2 対象空き家の現状と空き家となった要因について

(2)空き家になって何年経ちましたか。

問2 対象空き家の現状と空き家となった要因について

(3)対象空き家になった理由は何ですか(1つ選択)

(空き家所有者へのアンケート調査結果:回答者数 62人)

(うち老朽度A判定の家屋所有者への調査結果:回答者数 18人)

1.住んでいた人が

死亡したため

23%

2.住んでいた人が

施設入所、入院し

たため

8%

3.他所へ住宅を新築・

購入し転居したため

24%

4.転勤などで長期

不在のため

3%

5.居住用に取得し

たが入居していな

2%

6.賃借人が転居し

たため

19%

7.相続等により取

得したが住む人が

いない

11%

8.相続人が決まら

ないため

3%

9.その他

7%

○最短で 1年、最長で 45年との回答があったが、概ね 10~20年を占めていた。

○空き家全体及び老朽度A判定の家屋共に空き家となる原因は様々であった。

(その他の回答)・出生地の実家に住んでいる ・要介護状態の進行で独居不可となり回答者宅に移住

・岐阜中津川市に別宅を建て夏を中心にそちらで生活をしているため。

1.住んでいた人が死

亡したため

22%

2.住んでいた人が施

設入所、入院したた

11%

3.他所へ住宅を新

築・購入し転居したた

17%

4.転勤などで長期不

在のため

5%

5.居住用に取得した

が入居していない

0%

6.賃借人が転居した

ため

17%

7.相続等により

取得したが住む

人がいない

17%

8.相続人が決まらな

いため

5%

9.その他

6%

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16

問3 対象空き家の管理について

(1) 現在、対象空き家の主な管理者はどなたですか(1つ選択)

(空き家所有者へのアンケート調査結果:回答者数 62人)

(うち老朽度A判定の家屋所有者への調査結果:回答者数 18人)

1.所有者もしくは家族

81%

2.親族

8%3.対象空き家の近所

の人

0%

4.知人

0%

5.不動産業者

0%

6.シルバー

人材セン

ター

0%7.誰も管理し

ていない

10%

8.その他

1%

○空き家全体及び老朽度A判定の家屋共に約 80%は、所有者もしくは家族が管理している

と回答があるが、老朽度A判定の約 20%は誰も管理していない状況である。

1.所有者もしくは家

78%

2.親族

5%3.対象空き家の近

所の人

0%

4.知人

0%

5.不動産業者

0%

6.シルバー人材セ

ンター

0%

7.誰も管理していな

17%

8.その他

0%

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17

問3 対象空き家の管理について

(2) 対象空き家の管理はどのくらいの頻度で行っていますか(1つ選択)

(空き家所有者へのアンケート調査結果:回答者数 60人)

(うち老朽度A判定の家屋所有者への調査結果:回答者数 17人)

1.週1回以上

22%

2.2~3週間に1回

程度

7%

3.月1回程度

18%

4.2~3ヶ月に1回程

17%

5.半年に1回程度

11%

6.1年に1回程度

5%

7.ほとんどしていな

18%

8.1度もしたことがな

2%

9.わからない

0%

○空き家全体及び老朽度A判定の家屋共におよそ半数は月1回以上管理していると回答

している一方、20%超がほとんどしていない、1度もしたことがないと回答している。

1.週1回以上

6%2.2~3週間に

1回程度

12%

3.月1回程度

29%

4.2~3ヶ月に1回

程度

12%

5.半年に1回程度

6%

6.1年に1回程度

12%

7.ほとんどしていな

17%

8.1度もしたこと

がない

6%

9.わからない

0%

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問3 対象空き家の管理について

(3) 対象空き家の管理についてどのようなことを行っていますか(複数選択)

(空き家所有者へのアンケート調査結果:回答者数 61人)

(うち老朽度A判定の家屋所有者への調査結果:回答者数 18人)

○全体で見ると 75%が庭の手入れ等を行っている一方、家屋の管理に関する項目は半数

以下であった。老朽度A判定においても庭の手入れ等を行っているのは半数に対し、家

屋の管理に関する項目は半数以下であった。

(その他の回答)・見回り

19

46

24

15

4

14

40

5

10

15

20

25

30

35

40

45

50

2

9

43

1

7

10123456789

10

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19

問3 対象空き家の管理について

(4) 対象空き家の管理について、困っていることは何ですか(複数選択)

(空き家所有者へのアンケート調査結果:回答者数 61人)

(うち老朽度A判定の家屋所有者への調査結果:回答者数 18人)

1917

8

2 2 0

21

15

0

5

10

15

20

25

○全体の約 30%が管理の手間が大変及び身体的・年齢的な問題と回答しており、今後い

ま以上に管理がされない家屋が増える可能性が高いと推測される。

(その他の回答)・雑草がはえる ・買う人がいたら売却したい ・業者が片付けてくれないので困ってい

る(抜粋) ・道がなく売却できない ・住みたいが駐車場がない ・ゴミを捨てられる

7

2 2 0 0 0

5 5

012345678

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問4 対象空き家の今後の活用について

(1) 対象空き家の今後の活用について、どのようにお考えですか(複数選択)

(空き家所有者へのアンケート調査結果:回答者数 50人)

(うち老朽度A判定の家屋所有者への調査結果:回答者数 17人)

19

97

9

1 04

8

15

2

13

5

02468

101214161820

○空き家全体及び老朽度A判定の家屋共に 30%超は売却したいと考えている。

(その他の回答)・不動産屋と調整中 ・所有者の許可があれば補助金等を活用して解体したい

・売却予定がたてば解体したい ・相続が決まってから ・どうしていいのかわからない

6

3 31 0 0 1

6

8

2

43

0123456789

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問4 対象空き家の今後の活用について

(2) 対象空き家の今後の活用について、困っていることや心配事はありますか(複数選択)

(空き家所有者へのアンケート調査結果:回答者数 41人)

うち老朽度A判定の家屋所有者への調査結果:回答者数 13人)

12 11

52

7

10

19

4

10

3 14

02468

101214161820

○空き家全体及び老朽度A判定の家屋共に半数近くは更地にすることによる固定資産税

が上がることを心配している。

(その他の回答)・売却したいが相続登記に問題が生じている ・放火などの火事の心配 ・地震による倒壊

・ゼロメートル地帯なので、住む人もいないと思う。お金がないのでどうすることもできない

5

3 32 1

4

7

1 2 0 0 2012345678

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問 5 対象空き家利用への考えについて

(1) 対象空き家の今後の活用について、どのようにお考えですか(複数選択)

(空き家所有者へのアンケート調査結果:回答者数 47人)

うち老朽度A判定の家屋所有者への調査結果:回答者数 16人)

15 5

20

3

17

7

02468

10121416182022

○空き家全体及び老朽度A判定の家屋共に半数近くの人が売却又は考えていないと回答

している。

(その他の回答)・相続がうまく行われていないので処分できない ・2~3年このまま物置で使用

・家族で使用する ・このまま使用

0 13

6

2

7

2012345678

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問 5 対象空き家利用への考えについて

(2) 対象空き家を貸し出しするときの条件(複数選択)

(空き家所有者へのアンケート調査結果:回答者数 10人)

(うち老朽度A判定の家屋所有者への調査結果:回答者数 2人)

7

1

5

1 10

12

3

4

5

6

7

8

○全体で見ると「現状のままでいいなら貸出してもいい」や「補修、修繕を賃借人が負担

するなら貸出してもいい」という回答が多い一方、補修等を自己負担して貸出すると回答

する人が1人であった。

1

0

1 1 1

0

1

2

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5.空き家等の問題と課題

適正な管理が行われていない空き家等は、防災、防犯、衛生、景観等の面で町民等

の生活環境に悪影響を及ぼす恐れがあります。よって、町民等に最も身近な行政であ

る本町が、町民等の生命、身体又は財産を保護するとともに、その生活環境の保全を

図るための対策を講じていく必要があります。

アンケートの問2(3)の結果からわかるように居住者の死亡や相続による家屋の

取得のほか居住者の他所への転居など空き家等が発生し常態化する要因は、その建物

ごとに様々です。

空き家等の発生及び常態化の原因として所有者等の管理が不十分な状態にあるこ

とが考えられます。アンケートの問3(2)の対象空き家の管理頻度について、空き

家全体及び老朽度A判定の家屋共におよそ半数は月1回以上管理している家屋です

が、約 20%はほとんど管理されていない家屋という結果でした。また、アンケート

の問3(4)の回答から、管理の手間が大変や所有者等の高齢化などが原因で自らの

空き家等の維持管理を十分に行うことができないことがわかります。そのため、町民

等の意識の醸成と理解の増進により、問題が深刻化する前の早期対応や未然防止を図

る対策が重要と考えられます。

このようなことから、武豊町空き家等対策計画において本町における空き家等に対

する基本的な考え方を定めるとともに、今後も必要と考えられる対策の整備・充実を

図っていく必要があります。

(1)空き家等を取り巻く問題

① 近隣への悪影響(倒壊の危険・環境悪化など)

② 地域全体への悪影響(防災・防犯上の危険・景観悪化など)

③ 私有財産に関する問題のため、行政としての対応が困難

④ 空き家等の増加に伴う地域活力の低下と、さらなる悪循環(過疎化・空洞化等)

⑤ 空き家等の長期化・固定化を助長しかねない税制等の既存制度のあり方

⑥ 空き家等増加に比例して意見・苦情の件数は年々増加、問題の顕在化

⑦ 将来の人口減少が予測され、さらなる空き家等の増加による問題の増大

(2) 空き家等対策の課題

① 早期発見・早期対応の仕組みづくりによる発生抑制

② 安全・安心の確立のための管理不全の解消

③ 有効活用の促進

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Ⅲ.空き家等対策に関する基本的な考え方

1.空き家等の管理の原則

空き家等は、個人等の私有財産です。憲法で規定する財産権や民法で規定する所有

権に基づき、その所有者等が自己の責任において自主的に管理することが原則です。

また、「空家等対策の推進に関する特別措置法」においては、「空家等の所有者等は、

周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、空家等の適切な管理に努めるものとす

る。」と規定しています。

しかしながら、町内には、所有者等の様々な事情から、老朽化が進行し適正な管理

が行われていない空き家等が見受けられます。

このようなことから、所有者等の第一義的な責任を前提にしながら、町民等に最も

身近な行政であり、個別の空き家等の状況を把握することが可能な立場にある本町が、

周辺の生活環境に悪影響を及ぼしている空き家等に対して、必要な具体的対策を講ず

ることとします。

2.空き家等対策に関する方針

本町における空き家等に関する対策を総合的かつ計画的に実施するため、空き家等

に関する対策についての方針等を定めることにより、町民の生活環境の保全を図りま

す。

(1)基本方針

空き家等対策は、施策を展開するにあたり以下の点を基本方針とします。

① 空き家等に関する対策は、適切な管理が行われていない空き家等が地域住民の

生活環境に深刻な影響を及ぼすことがないよう、必要な措置が適切に講じられな

ければならない。

② 空き家等に関する対策は、その地域資源としての活用を促進するため、情報の

収集、整理その他の必要な措置が講じられなければならない。

③ 空き家等に関する対策は、町、町民、空き家等の所有者及び各関係機関が相互

に密接な連携を図りつつ、協働して取り組まなければならない。

基本方針

施 策

施 策

施 策

施 策

目 標

武豊町空き家等対策計画 ハード施策

ソフト施策

≪計画のイメージ≫

国・県

武豊町

町民

関係機関

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(2)対策の方向性

① 発生抑制

空き家等は、放置され老朽化が進むほど、除却等に要する費用が増大します。

また、年数が経つにつれて所有者等の把握も困難となります。空き家等対策にお

いて、限られた資源で最大の効果を生み出すには、問題が深刻化する前の早期対

応、何よりも空き家等を発生させない「抑制」が重要となります。空き家等の抑

制においては、発生の兆候をできるだけ早く察知するための体制づくりや所有者

への意識啓発を目的とした情報提供等の支援に努めます。

② 管理不全解消

管理不全な空き家等は、その建物自体の老朽化を招くだけでなく、防災、防犯、

衛生などの様々な面において周辺環境に悪影響を生じさせることとなり、地域住

民からの相談・通報が年々増加しています。こうした傾向は今後も続くことが予

想されることから、所有者等に適切な管理を促すとともに、関係団体と連携・協

力して管理不全な空き家等の解消に努めます。

③ 有効活用

地域の資源である空き家・空き店舗・空き事業所等を積極的に有効活用するこ

とで、建物の継続利用、住替え促進を図り、移住者や定住者にとって住みやすい

活気あるまちの構築を行います。

④ 特定空家等対策

①~③の対策を第一ステップとして「特定空家等」を発生させないよう対策を

講じ、所有者に自主的な管理を要求します。しかしながら、再三の指導に関わら

ず改善されない場合は、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づいた措置

を講じていきます。

(3)計画の目標

(目標1)快適で豊かな住環境が整っているまち

管理不全な空き家等の発生により周辺環境への悪影響が懸念されます。多くの

問題を生み出す空き家等の発生を防止し、地域の良好な住環境を維持することで

誰もが住み続けたいまちづくりを進めます。

(武豊町総合計画 基本目標 6 自然環境と生活環境が調和したまち)

(目標2)災害への備えや日常生活の安全性が確保されているまち

管理不全な空き家等は南海トラフ地震や台風などによる風水害の際、崩壊・飛

散等近隣住民への悪影響を与えかねません。また、火災発生などの危険性が懸念

されるため、空き家等の適切な管理を推進することにより、災害に強いまちづく

りを目指します。

(武豊町総合計画 基本目標 2 安全に暮らせるまち)

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(目標3)移住・定住促進による活気のあるまち

利活用や跡地利用のニーズを整理し、支援施策を推進します。また、生活サー

ビス機能の向上などで利便性を向上させ、定住促進を図ることで、活気のあるま

ちを目指します。

(武豊町総合計画 基本目標 7 活力に満ち誇りを持てるまち)

(武豊町空家対策 第一ステップ)

■対策の方向性 ■計画の目標 ■基本的な施策

(武豊町空家対策 第二ステップ)

① 発生抑制 ①空家等実態調査の実施

④相続時等における対策

②管理不全解消

②総合的な相談体制の構築

③所有者等への相談会等の実施

③ 有効活用 ①利活用対策

②跡地利用対策

目標1

快適で豊かな住環境が

整っているまち

目標2

災害への備えや

日常生活の安全性が

確保されているまち

目標3

移住・定住促進による

活気のあるまち

④ 特定空家等対策 特定空家等所有者に対する「空家等対策の推進に関する特別措置

法」に基づいた「指導・命令」から「行政代執行」に至る措置

②地域と連携した空き家化の早期発見

③データベースの整備

①固定資産所有者等への啓発

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3.公益的観点からの緊急安全措置

空き家等の所有者等に対して、指導等を行う時間的余裕がなく、町民等の生命、身

体又は財産に被害を及ぼすことが明らかであり、かつ、緊急安全措置の実施がやむを

得ないと判断した場合は、当計画にのっとり、原因となっている空き家等に必要な措

置を講じていきます。

また、この本町が講ずる措置は、空き家等の除却を前提とするものではなく、公益

的観点からの「必要最小限の範囲」に抑えたものとします。

さらに、所有者等を確知できない場合を除き、原則として措置の内容及び費用の徴

収その他町長が必要と認める事項について、あらかじめ所有者等の同意を得るものと

します。

4.空き家等・空き店舗等・跡地の利活用

(1)空き家等・空き店舗等の利活用

空き家・空き店舗の利活用には、空き家等を地域の資源として捉える視点が不可

欠であり、地域のニーズ等に応じた様々な手法が考えられます。

地域の活性化において、空き家等は重要な役割を担っているため、空き家等をと

りまく市場の動向及び国や県の施策展開を注視し、関係機関と連携しつつ状況に応

じた施策を検討していきます。また、必要に応じ、国土交通省が所管する社会資本

整備総合交付金事業である空き家再生等推進事業の実施を検討します。

(2)除却した空き家等に係る跡地の利活用

耐震性に不安があり、保存価値の低い空き家等については除却を促し、跡地利用

を検討していきます。

町内における有効活用の検討が可能な跡地について、国土交通省が所管する社会

資本整備総合交付金事業である空き家再生等推進事業の実施など、地域のニーズに

あわせた当該土地の有効活用策を検討していきます。

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Ⅳ.空き家等対策の施策展開

1.発生抑制

人口減少や高齢化等を背景に今後も空き家等の増加が予想されるため、現に存在す

る空き家等への対策のみならず、新たな空き家等の発生を抑制することが必要となり

ます。実態調査や地域等からの情報を基に空き家等の老朽状態や立地条件、また固定

資産課税情報等を活用した所有者等の調査を行い、データベース化することにより、

今後の横断的な空き家等対策の施策展開に活用するものとします。また、空き家の主

な発生要因である相続時における啓発・対策から発生を防ぎます。

(1)空き家等実態調査の実施

① 実施主体:武豊町総務部防災交通課

② 実施目的:

町内における正確な空き家等の数や状態等の把握を目的に調査を実施します。

それにより管理不全空き家等に対する対応や適正管理された空き家等の利活用施

策を検討していくための基礎資料とします。

③ 対象地区:武豊町全域

④ 調査期間:随時実施

⑤ 調査内容:

ア.空き家の所在調査

調査対象地区内の空き家について、外観目視により調査

イ.空き家の外観調査

対象空き家の構造、損耗状況等について外観目視により調査

ウ.空き家所有者の特定

空き家の所有者について、「空家等対策の推進に関する特別措置法」第 10条

第1項に基づき、固定資産税の課税等により、所有者の特定

⑥ 調査対象:

1.対象となる物件

ア.戸建専用住宅

(店舗併用住宅を含む)

イ.長屋建住宅

(すべてが空き家の物件)

ウ.共同住宅

(すべてが空き室の物件)

エ.店舗

(概ね1年空き家の物件)

① 賃貸用の住宅

賃貸のため空き家になっている住宅

② 売却用の住宅

売却のため空き家になっている住宅

③ 長期不在などその他の住宅

転勤等で長期不在や取り壊す予定の住宅

2.対象としない物件

ア.共同住宅(一部が空き家の物件) イ.その他(建築中の物件)

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(2)地域連携した空き家化の早期発見

空き家等になってしまった後では、その対応が容易ではないため、空き家化を早

期発見できる情報入手ルートの確立が必要です。地域(区)は、区費の徴収や常会、

行事等で各戸とのつながりがあるため、居住者不在の情報が得られ易く、また、水

道事業者等は、検針の際に情報を把握することができます。このように地域と密着

している地域(区)や事業者と連携することで、空き家等情報の提供・共有による

空き家等の早期把握が可能となる仕組みの構築を検討します。

(3)データベースの整備

空き家等の戸数やその現状の把握が不可欠であることから、実態調査の結果や町

民等からの情報提供に基づき、データベースの整備を図り、継続的に空き家等の情

報収集を行いながら、定期的にその情報の更新を行います。

さらに、空き家等の所在地を記載した一覧表と地図に示したものを、各部局間で

情報共有が可能な環境整備を図り、横断的な空き家等の問題に対して、連携して対

応していくための基礎データとします。

(データベースの項目)

空き家等のデータベースの対象とする項目は、地図番号、所在地、所有者等氏名、

連絡先、建物種別、構造、現況、危険度・管理度、指導等の経過とし、必要に応じ

てその項目を増加させていきます。

※ また、本データベースには、「特定空家等」に該当する旨並びに措置をした内容及びその履歴に

ついてもあわせて記載することにより、空き家等の状況を連続的に把握していきます。

(4)相続時等における対策

所有者の死後、住宅の相続登記がなされずに相続人や管理者が不明となり、その

ことが空き家等を発生させる要因のひとつになっています。そのため、相続者等が

死亡届を提出する際などに合わせて、空き家管理に関するチラシを配布し、空き家

に対する啓発を行います。また、「空き家等予備軍」の増加が予想される中、所有者

等が存命中のうちから、死亡等した場合の住宅等の管理・処分の方法の決定や相続

登記に向けた事前準備等について意識の醸成に努めます。

また、空き家の発生を抑制するための特例措置における「被相続人居住用家屋等

確認書」の交付等を行う。

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2.管理不全解消

適正に管理されていない空き家等は、その建物自体の老朽化を招き、防災、衛生、

景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼすことになります。現在、空き家等

であっても常に適正に管理されていて、いつでも居住可能な状態にしておくことで、

老朽化の防止や地域の安全・安心、良好な景観等を確保することにつながります。今

後も空き家等の増加が見込まれる中において、管理不全空き家等が増加しないよう所

有者や地域・住民等による自発的な適正管理を促す対策が必要です。

(1)固定資産所有者等への通知・啓発

空き家は、所有者が適正に管理することで、問題の発生を防ぐことができます。

また、空き家になる前から、その備えを考えることが重要です。

本町では、空き家の譲渡に関する租税特別法の特例措置や特定空家等に認定された

場合、住宅用地の特例から除外される等の内容を記載したチラシ等を作成し、空き家

所有者等に対し送付するとともに、ホームページやパンフレットにおいても情報の提

供を進め、家屋の管理について所有者の意識の向上を図ります。あわせて、将来、空

き家となった場合の管理方法など、放置空き家とならないようにあらかじめ対応する

よう啓発していきます。

(2)総合的な相談体制の構築

空き家等に関する問題は、解決の糸口が多岐に渡っていることが多く、所有者が

その問題を解消するための相談先がわからないという事態も少なくありません。

本町では、防災交通課を空き家に対する相談窓口とし、ワンストップ化をしたう

えで相談内容に応じて各課への情報提供を行います。また、宅地建物取引業協会や

建築士会等の関連団体や専門家との協力体制を確立し、空き家所有者からの相談に

対し、速やかに案内できるよう努めます。

(3)所有者等への相談会等の実施

空き家に関する関連団体や専門家の案内に加え、町内会場において定期的に相談

会を実施することで、空き家問題解消を促します。

最終的には、関連団体や専門家を集め、空き家対策に特化した相談会を実施する

ことで複合的な要因で解決が妨げられていた空き家に関する問題を速やかに解消さ

せる体制の整備を目指します。

また、町外在住者に対しては、県が開催する相談会等を案内するなど様々なアプ

ローチから管理意識の醸成を図ります。

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3.有効活用

空き家等の利活用を実現するためには、空き家等を資源として捉え、リノベーショ

ンの促進や居住・事業用等として広く中古住宅市場へ流通させる仕組みづくりが必要

です。

また、空き家等が除却された跡地については、除却跡地を管理不十分なまま放置す

ることなく、地域にとって有用な跡地利用を促す必要があります。

空き家等の状況及び地域のニーズ等を考慮し、空き家等の利活用および除却跡地利

用対策を統括的にコーディネートする取り組みを検討していきます。

(1)利活用対策

昭和 56年6月以降の耐震基準(新耐震基準)に基づいて建築又は改修された空き家

等、及び歴史的・文化的価値の高い空き家等については、利活用を促進します。

<具体例>

・登録有形文化財への登録促進

歴史的・文化的価値の高い空き家等については、登録有形文化財への登録を所有者

に促し、保存及び活用を図ります。

・小規模福祉施設、NPO団体等活動拠点への転用

各種団体等の利用を促し、地域のニーズに合わせた細やかなサービスの提供や、地

域の新たな拠点づくりを支援します。

・中古住宅市場への流通促進

不動産・建築業者、研究機関等と連携しながら、空き家等のリノベーションや空き

家・空き店舗バンク、中古住宅市場への流通促進の仕組みづくりを検討します。

(2)跡地利用対策

新耐震基準を満たしておらず、保存価値の低い空き家等については、耐震性に不安が

あることから、除却を促し跡地利用を検討します。

<具体例>

・駐車場、ポケットパーク等の整備促進

路上での違法駐車や駐車場不足の解消を目指した駐車場整備、災害時に活用できる

広場の整備など、地域のニーズに合わせた跡地利用を促進します。

・空き家除却への支援

金融機関が取り扱う「空き家解体ローン」の紹介等により、空き家の除却を支援し

ます。また、金融機関や研究機関等の動向を注視し、空き家の除却および跡地利用を

促進するための仕組みづくりを検討します。

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33

4.特定空家等対策

「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、空き家等のデータベースの整

備とその他空き家等に関する正確な情報の把握に努め、適正な管理が行われていない

「特定空家等」の所有者等に対して、以下の「助言又は指導」から「行政代執行」等

の措置を講じていきます。

(1)特定空家等に対する助言又は指導から行政代執行等

本町による空き家等への外観目視や立入調査※9により、「特定空家等」と判定した

空き家等の所有者等に対して、除却、修繕、立木竹の伐採その他周辺の生活環境の

保全を図るために必要な措置をとるよう、「助言又は指導」から「行政代執行」等ま

での措置を検討していくこととします。なお、本計画での内容は、あくまでも措置

の概要を示したものです。

また、措置を講ずるにあたっては、事前に、「武豊町空き家等対策検討委員会※10」

等で慎重な協議を図るものとします。

※9 「立入調査」とは、外観目視による調査では足りず、敷地内に立ち入って状況を観察し、建築

物に触れるなどして詳しい状況を調査し、必要に応じて内部に立ち入って柱や梁等の状況を確認

する必要がある場合に実施するものである。

また、当該調査の目的は、「助言又は指導」から「勧告」までの措置をとるためであるが、結

果的にその措置に結びつかなくても、「特定空家等」に該当する可能性があると認められるか否

か等を確認することは、目的が正当なものであるとして許容されるものと解されている。

※10 「武豊町空き家等対策検討委員会」とは、必要に応じて、特定空家等に対する措置その他空き

店舗や空き家等の活用等の施策について協議・検討を図るための庁内組織

① 特定空家等判定方法

「特定空家等」の判定方法は、「空家等対策の推進に関する特別措置法」第 14

条第 14項に基づく、「特定空家等に対する措置に関する適切な実施を図るために

必要な指針(ガイドライン)」を参考に作成する武豊町特定空家等の認定基準に基

づき整理し、武豊町空き家等対策協議会において判定します。

② 助言又は指導

町長は、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、「特定空家等」の

所有者等に対して、当該「特定空家等」に関し、除却、修繕、立木竹の伐採その

他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとるよう「助言又は指導」を

することができます。

また、建物所有者と土地所有者が異なる場合には、双方について、本町で確知

できた者全てに対して行います。

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③ 勧 告

町長は、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、「助言又は指導」

をした場合において、なお当該「特定空家等」の状態が改善されないと認めると

きは、当該「助言又は指導」を受けた者に対して、相当の猶予期限を付けて、除

却、修繕、立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置を

とるよう「勧告」することができます。

また、建物所有者と土地所有者が異なる場合には、双方について、本町で確知

できた者すべてに対して行います。

さらに、「勧告」を実施した場合には、その「特定空家等」の敷地については固

定資産税等の住宅用地特例の対象から除外することとし、措置の内容が、敷地内

の小屋や倉庫等のみの場合であっても同様とします。

④ 命 令

町長は、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、「勧告」を受けた

者が正当な理由がなくその「勧告」に係る措置をとらなかった場合において、特

に必要があると認めるときは、その者に対して、相当の猶予期限を付けて、その

「勧告」に係る措置をとることを命ずることができます。

また、「勧告」に係る措置を命じようとする場合には、その者に対して、以下の

弁明の機会を付与します。

ア.町長は、「勧告」に係る措置を命じようとする場合において、あらかじめその

者に対して、その命じようとする措置及びその事由並びに意見書の提出先及び

提出期限を記載した通知書を交付して、その措置を命じようとする者又はその

代理人に意見書及び自己に有利な証拠を提出する機会を与えるものとします。

イ.町長は、前記アの通知書の交付を受けた者から、その交付を受けた日から5

日以内に、町長に対して意見書の提出に代えて意見の聴取の請求があった場合

には、措置を命じようとする者又はその代理人の出頭を求めて、公開による意

見の聴取を行うものとします。

ウ.町長は、前記イの意見の聴取を行う場合には、命じようとする措置並びに意

見の聴取の期日及び場所を、期日の3日前までに、措置を命じようとする者又

はその代理人に通知するとともに、これを公告するものとします。

エ.町長は、措置を命じようとする者又はその代理人による意見の聴取に際して、

証人を出席させ、かつ、自己に有利な証拠を提出させるものとします。

以上の弁明の機会を付与したうえで、提出期限までに意見書の提出がなかった

場合や意見聴取の請求がなかった場合(意見聴取の請求があった場合において、

請求した者が出頭しなかった場合を含む。)、意見書の提出又は意見聴取を経ても

なお当該命令措置が不当でないと認められた場合には、「勧告」に係る措置をとる

ことを命ずることができます。

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⑤ 標識の設置・公示

町長は、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、措置を命じた場合

には、当該命令に係る「特定空家等」に標識を設置し、広報への掲載やインター

ネットの利用その他の適切な方法(「空家等対策の推進に関する特別措置法施行規

則」に規定される国土交通省令・総務省令で定める方法)により、同法の規定に

よる命令が出ている旨を公示します。

⑥ 戒 告

町長は、「行政代執行法」及び「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づ

き、相当の履行期限を定め、必要な措置を命じた場合において、その期限までに

履行がなされないときは、代執行をなすべき旨をあらかじめその者に対して、文

書で戒告します。

⑦ 行政代執行

町長は、「行政代執行法」及び「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づ

き、必要な措置を命じた場合において、その措置を命ぜられた者がその措置を履

行しないとき、履行しても十分でないとき又は履行しても期限までに完了する見

込みがないときは、その者の負担において、その措置を自ら行い、又はその命じ

た者若しくは委任した者に行わせることができます。

⑧ 略式代執行・公告

町長は、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、必要な措置を命じ

ようとする場合において、過失がなくてその措置を命ぜられるべき者を確知する

ことができないときは、その者の負担において、その措置を自ら行い、又はその

命じた者若しくは委任した者に行わせることができます。

また、この場合は、相当の期限を定めて、その措置を行うべき旨及びその期限

までにその措置を行わないときは、町長又はその命じた者若しくは委任した者が

その措置を行うべき旨をあらかじめ公告します。

⑨ その他(過料)

ア.町長は、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、「助言又は指導」

から「勧告」までの措置のため、職員又はその委任した者に、「空き家等」と認

められる場所に立入調査をさせることができます。しかしながら、所有者等が

当該調査を拒み、妨げ、又は忌避した場合には、その者に対して、20万円以下

の過料を科することができます。

イ.町長は、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、前記④に係る「命

令」に違反した場合、所有者等に対して、50万円以下の過料を科することがで

きます。

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≪措置のイメージ≫

※「特措法」とは、「空家等対策の推進に関する特別措置法」の略称

空家等の実態調査 町民等からの情報提供

空家等に関するデータベースの整備

(位置の図示・建物種別・構造・壁屋根等の基本的な状態等)

所有者不在等 所有者等の確認・実態調査(立入調査の開始)

特定空家等

と判定

特定空家等

以外と判定

特定空家等

と判定

管理が行き届いていない空家等 管理が行き届いている空家等

経過観察・利活用の促進

公 告 予防対策 助言・指導

略式代執行 経過観察 勧 告

命 令

標識の設置・公示

戒 告

行政代執行

特措法第 14条第 1項

特措法第 14条第 2項

特措法第 14条第 3項

特措法第14条第11項

特措法第 14条第 9項

特措法第 14条第 9項

行政代執行法第3条第 1項

行政代執行法第3条第 2項

特措法第 14条第 10項

助言・指導に従わない場合

勧告に従わない場合

命令に従わない場合

武豊町空き家等確認票へ記録

武豊町特定空家の認定基準で調査

空き家等対策検討委員会の開催

空き家等対策協議会の開催

住宅用地特例から除外

空き家等対策検討委員会の開催

空き家等対策協議会の開催

空き家等対策検討委員会の開催

空き家等対策協議会の開催

空き家等対策検討委員会の開催

空き家等対策協議会の開催

空き家等対策検討委員会の開催

空き家等対策協議会の開催

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Ⅴ.空き家等対策の実施体制の整備

1.実施体制の整備

空き家等がもたらす問題は分野横断的で多岐にわたるものであり、庁内関係部署や関

連機関が密接に連携して対処する必要がある課題であることから、統括的・体系的な体

制の整備を検討します。

(1)空き家等対策協議会の整備

「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、「武豊町空き家等対策協議会」

を設置し、空き家等対策を効果的かつ効率的に実施します。

〔委員構成〕

武豊町長、地域住民代表、町議会、不動産・建築等に関する学識経験者、

その他町が必要と認める者

〔協議事項〕

① 空き家等の適正管理及び利活用に関する基本的かつ総合的な施策の策定に関

すること

② 空き家等が特定空家等に該当するか否かの判定に関すること

③ 特定空家等への助言・指導、勧告、命令、戒告、行政代執行に関すること

④ 空き家等の適正管理及び利活用の促進を図るための支援施策の展開に関する

こと

(2)庁内推進体制の整備

空き家等対策について横断的な連携及び施策の検討を行うことにより、安全で安

心なまちづくりの推進と良好な生活環境の保全に寄与し、効果的かつ総合的な支援

施策を講ずるために、庁内の推進体制を構築し、情報交換や対策検討のための会議

を定期的に開催します。

〔空き家等対策検討委員会〕

総務部長、総務課長、防災交通課長、税務課長、環境課長、土木課長、都市計画

課長

〔検討事項〕

① 空き家等対策計画の作成及び変更並びに実施に関する検討

② 空き家等の適正管理及び利活用の促進に関する検討

③ 空き家等が特定空家等に該当するか否かの判定に関する検討

(検討委員会で図った後、協議会で審議)

※なお特定空家等と判定された場合、所有者等への通知等を行う担当課は建物等の状況に応じて判断する。

④ 行政代執行の適否の判断に関する検討

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≪武豊町空き家対策の推進体制≫

武豊町空き家等対策協議会

(法定協議会)

・空き家等の適正管理及び利活用に関すること

・特定空家等の判定に関すること

・特定空家等への助言・指導等に関すること

・支援施策展開に関すること

武豊町

空き家等対策検討委員会

・空き家等対策計画に関する検討

・空き家等の適正管理等に関する検討

・特定空家等への判定に関する検討

・行政代執行の適否の判断に関する検討

事務局(防災交通課)

区長及び地域住民等からの空き家

発生・除却等の状況報告

区(地域住民)

・空き家等の適正管理

・利活用及び除却等の実施

空家等の所有者等

連絡

連携

指示 報告

協力・助言

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(3)庁舎内の役割分担

空き家等対策においては、関係法令が多岐にわたるとともに、対応のあり方も状

況によって異なるため、その連携を持続的に行うことができるよう、役割分担と担

当所属の明確化を行います。

≪措 置 の 流 れ≫

案件 主な担当課

防災・防犯上危険な空き家等

不法侵入及び放火等による犯罪のおそれ又は発生等

防災交通課

敷地の管理等 犬・ネコ、雑草、不法投棄、樹木の繁茂の

発生等 環境課

構造上危険な空き家等

老朽化による屋根や壁などの建築部材の落下や飛散、倒壊等のおそれ又は発生等

都市計画課

空き家等の利活用 空き家等の利活用 都市計画課

道路通行上危険な空き家等

道路の構造又は交通に支障を及ぼす恐れまたは発生等

土木課

固定資産税の賦課 空き家等の固定資産税等の賦課 税務課

町民から苦情等の聴取(防災交通課)

固定資産税の課税等から必要事項の調査(防災交通課)

特定空家になり得るか否かの調査(防災交通課)

特定空家以外 特定空家

空き家等対策協議会にて判定

特定空家 特定空家以外

各所管による必要な措置

法に基づく段階的な措置 各所管による必要な措置

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2.相談体制の整備

(1)相談窓口の体制

様々な状態の空き家等について、地域・住民からの情報提供、管理不全に関する

通報、所有者等からの利活用に関することなど多様な相談内容に対して、一元化し

た空き家等総合相談体制を構築します。

≪空き家対策のフロー図≫

防災交通課(総合窓口)

1.町民から苦情の聴取等

2.空き家等に関する調査

(データベース)

3.空き家等の適切な管理の促進

(総合的な啓発活動等)

4.空き家等対策検討委員会

(関係課等の連携・対策検討)

5.空き家等対策協議会

(協議会の設置・運営)

6.空き家の譲渡所得 3,000 万円

特別控除における確認書交付

・地域住民

・区関係者

・所有者 等

情報提供 苦情・ 相談等

苦情・相談に対する回答

環境課

○犬・ネコ、雑草、不法

投棄などの環境衛生

等に関する事象の処

○環境衛生に関する助

言・指導

○伐採、撤去等の助言・

指導 等

都市計画課

○老朽化による屋根材

等の飛散、倒壊のお

それなどに関する事

象の処理

○利活用に関する事項

○特定空家等の所有者

への助言・指導・勧

告・命令・代執行 等

防災交通課

○放火等による犯罪の

おそれなどに関する

事象の処理

○不審者の侵入などの

防犯に関する事象の

処理

○改善等の通知等

空き家の所有者

空き家の管理者等

実態に即した アプローチ

対応

税務課

○固定資産税の住

宅用地の特例に

関する事項

連 携 ◎情報提供、情報共有

◎対策に関する庁内の調整、依頼等

ワンストップ化

土木課

○緊急安全措置

○道路の構造又は

交通に支障を及

ぼす恐れのある

事象の処理 等

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武豊町空き家等対策協議会設置要綱

(設置)

第1条 空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)第7条第

1項の規定に基づき、武豊町空き家等対策協議会( 以下「協議会」という。) を置

く。

(組織)

第2条 協議会の委員は、町長及び次に掲げる者のうちから町長が委嘱するものとする。

(1)地域住民及び町議会代表

(2)学識経験者

(3)その他町長が必要と認めた者

(委員の任期)

第3条 委員の任期は、2年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の

任期は、前任者の残任期間とする。

2 委員は、再任することができる。

(報償金)

第4条 委員の報償金は、武豊町特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関

する条例(昭和 31年 11月 26日条例第9号)の規定を準用する。

(事務局)

第5条 協議会の事務局は、総務部防災交通課に置き、庶務を処理する。

(雑則)

第6条 この要綱に定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が別

に定める。

附 則

この要綱は、平成28年8月25日から施行する。

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武豊町空き家等対策協議会運営要領

(趣旨)

第1条 本要領は、空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)

第7条第1項の規定に基づき設置する、武豊町空き家等対策協議会( 以下「協議会」

という。)の運営に関し、必要な事項を定めるものとする。

(所掌事務)

第2条 協議会は、次に掲げる事務を所掌する。

(1)空き家等の適正管理及び利活用に関する基本的かつ総合的な施策の策定に関する

こと。

(2)空き家等が特定空家等に該当するか否かの判定に関すること。

(3)特定空家への勧告、命令、戒告、行政代執行に関すること。

(会長)

第3条 協議会に会長を置き、委員の互選により決定する。

2 会長は、協議会を代表し、会務を総理する。

3 会長に事故あるとき、又は会長が欠けたときは、会長があらかじめ指定した委員が

その職務を代理する。

(会議)

第4条 協議会の会議(以下「会議」という。)は、会長が必要に応じて招集し、議長

となる。

2 協議会は、委員の半数以上の者が出席しなければ、会議を開くことができない。

3 協議会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するとこ

ろによる。

4 協議会は、特に必要があると認めるときは、関係者に対し、必要な資料を提出させ、

又は会議への出席を求めて意見若しくは説明を聴くことができる。

(その他)

第5条 この要領に定めるもののほか、協議会の運営について必要が生じたときは、そ

の都度協議会において定める。

附 則

この要領は、平成28年11月7日から施行する。

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武豊町空き家等対策協議会委員名簿

№ 役職 氏 名 選出区分 備 考

1 籾山 芳輝 町長

2 森田 義弘 武豊町議会議員 議長

3 石川 義治 武豊町議会議員 総務企画委員長

4 南 賢治 武豊町議会議員 建設経済委員長

5 北松 俊一 長尾部副部長 下門区長

6 牟田 光良 大足副区長

7 永田 義雄 富貴地区

区長会副会長 新田区長

8 会長 児玉 善郎 学識経験者

(大学教授) 日本福祉大学教授

9 森田 和男 学識経験者

(宅地建物取引業者) 愛知県宅地建物取引業協会

10 職務

代理者 岩瀬 計介

学識経験者

(建築士) 愛知建築士会

11 茶谷 和裕 学識経験者

(司法書士) 愛知県司法書士会

12 中野 宏治 学識経験者

(土地家屋調査士) 愛知県土地家屋調査士会

愛知県宅地建物取引業協会 知多支部

〒475-0936 半田市板山町 1-116-1 TEL:0569-20-5151

愛知建築士会 半田支部

〒475-0028 半田市亀崎相生町2丁目 26-2 TEL: 0569-29-1205

愛知県司法書士会 半田支部

〒475-0922 半田市昭和町 2 丁目 48 番地 三愛ビル 3F

愛知県土地家屋調査士会 知多支部

〒470-2214 知多郡阿久比町大字椋岡字菱田 8

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武豊町空き家等確認票

受付番号 整理番号 受付日 . . 台帳作成日 . .

所在地

□所有者

□管理者

□不 明

フリガナ 氏 名 電話番号

住 所 〒

フリガナ 氏 名 電話番号

住 所 〒

空き家等の

概要

登記年月日 年 月 日

用途 専用住宅・併用住宅・集合住宅・店舗・その他( )

構造 木 造 ・ 鉄骨造 ・ RC ・ その他( )

階数 平 屋 ・ 2階建 ・ 3階建 ・ その他( )

延床面積 ㎡ 敷地面積 ㎡

空き家始期 年 月頃

情報提供

情報提供受理日 通報者 住所/電話番号

. .

情報提供の内容

位置図

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実態調査

立入調査

実施年月日/結果 敷地・建物等の状況 担 当

年 月 日( )

対象外・特定空家・

特定空家以外

年 月 日( )

対象外・特定空家・

特定空家以外

年 月 日( )

対象外・特定空家・

特定空家以外

経過記録

年月日 時 刻 記 録

. . :

. . :

. . :

. . :

. . :

. . :

. . :

. . :

. . :

. . :

特記事項

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○○○第○○○○号

○○年○○月○○日

殿

武豊町長 印

管理不全状態の空き家等に対する適正管理のお願い

あなたが所有(管理)する下記の空き家等について、近隣住民より適正な管理をする

旨の申し出がありました。管理不全状態空き家は、火災や犯罪の恐れ、周辺の生活環境

にも支障がありますので、適正な管理をしていただきますようお願いします。

1.対象となる空き家等

所在地

2.依頼の内容

(何をどのようにするのか、必要に応じて写真等を添付し具体的に記載)

3.依頼に至った事由

4.依頼の責任者

・ 空き家等を適正に管理されない場合、町は所有者等に対して、法律に基づく必要な措置を講じ

てまいります。

また、このまま長期間放置され、特定空き家として認定された場合、住宅用地に対する固定資

産税の課税標準の特例の対象から除外される場合がありますのでご注意ください。

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(法第9条第3項関係)

第 号

年 月 日

殿

武豊町長 印

立 入 調 査 実 施 通 知 書

空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号。以下「法」とい

う。)第3条の規定により、空き家等(居住その他の使用がなされていないことが常態

である建築物等及びその敷地をいう。)の所有者等は、周辺の生活環境に悪影響を及ぼ

さないよう、空き家等の適切な管理に努めるものとされています。

あなた(相続人である場合を含む。)が所有又は管理する下記の空き家等については、

法第14条第1項から第3項までの規定の施行に必要なため、下記のとおり法第9条第

2項の規定により立ち入って調査を行いますので、その旨を同条第3項の規定により通

知します。

つきましては、所有者等の立会いが可能な場合は、本通知が到達した日の翌日から起

算して5日以内に下記まで連絡してください。

なお、空き家等の所有者等又は状態が下記の内容と異なる場合又は既に何らかの措置

をされている場合は、下記まで連絡してください。

1.空き家等の住所及び所在地

所在地

2.空き家等の状態

3.立入調査日

本通知が到達した日の翌日から起算して5日を超えた日(立会いが可能な場合

は、町と協議をして定めた日)

4.立入職員の所属及び連絡先

・ この通知による法第9条第2項の規定による立入調査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、法第

16条第2項の規定に基づき、20万円以下の過料に処せられます。

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48

(法第9条第4項関係)

(表)

91mm

立 入 調 査 員 証

所 属

氏 名

生年月日 年 月 日

上記の者は、空家等対策の推進に関する

特別措置法第9条第2項の規定に基づく立

入調査の権限を有する者であることを証明

する。

年 月 日発行( 年 月 日まで有効)

武豊町長 印

(裏)

空家等対策の推進に関する特別措置法(抜粋) 第9条 (略) 2 市町村長は、第 14 条第1項から第3項までの規定の施行に必要な限度において、当該職員又はその委任した者に、空家等と認められる場所に立ち入って調査をさせることができる。

3 市町村長は、前項の規定により当該職員又はその委任した者を空家等と認められる場所に立ち入らせようとするときは、その5日前までに、当該空家等の所有者等にその旨を通知しなければならない。ただし、当該所有者等に対し通知することが困難であるときは、この限りでない。

4 第2項の規定により空家等と認められる場所に立ち入ろうとする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

5 第2項の規定による立入調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(写真)

刻印

55 mm

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49

(法第14条第1項関係)

第 号

年 月 日

殿

武豊町長 印

特定空家等に対する指導書

あなたが所有(管理)する下記の空き家等は、空家等対策の推進に関する特別措置法

(平成26年法律第127号。以下「法」という。)第2条第2項に定める「特定空家

等」に該当すると認められるので、下記のとおり速やかに周辺の生活環境の保全を図る

ために必要な措置をとるよう、法第14条第1項の規定に基づき指導(助言)します。

1.対象となる特定空家等

所在地

用 途

所有者の住所及び氏名

○○県○○町○○××番地× ○○ ○○

2.指導(助言)に係る措置の内容

(何をどのようにするのか、具体的に記載)

3.指導(助言)に至った事由

4.指導(助言)の責任者

・ 上記2に示す措置を実施した場合は、遅滞なく上記4に示す者まで報告をすること。

・ 上記2に示す措置をとらなかった場合は、法第 14条第2項及び条例第 11条第2項の規定に基

づき、当該措置をとることを勧告することがあります。この場合、上記1に係る敷地が、地方税

法(昭和 25年法律第 226号)第 349条の3の2の規定に基づき、住宅用地に対する固定資産税

の課税標準の特例の適用を受けている場合にあっては、当該特例の対象から除外されることとな

ります。

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50

(法第14条第2項関係)

第 号

年 月 日

殿

武豊町長 印

勧 告 書

貴殿の所有する下記空家等は、空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法

律第127号。以下「法」という。)第2条第2項に定める「特定空家等」に該当する

と認められたため、貴殿に対して対策を講じるように指導してきたところでありますが、

現在に至っても改善がなされていません。

ついては、下記のとおり速やかに周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をと

るよう、法第14条第2項の規定に基づき勧告します。

1.対象となる特定空家等

所在地

用 途

所有者の住所及び氏名

○○県○○町○○××番地× ○○ ○○ 2.勧告に係る措置の内容

(何をどのようにするのか、具体的に記載) 3.勧告に至った事由

(特定空家等がどのような状態にあって、どのような悪影響をもたらしているか、

当該状態が、

①そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

②そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

③適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

④その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

のいずれに該当するか具体的に記載) 4.勧告の責任者 武豊町○○部○○課長 ○○ ○○

連絡先:○○○○-○○-○○○○ 5.措置の期限 平成○年○月○日

・ 上記5の期限までに上記2に示す措置を実施した場合は、遅滞なく上記4に示す者まで報告を

すること。

・ 上記5の期限までに正当な理由がなくて上記2に示す措置をとらなかった場合は、法第 14条第

3項の規定に基づき、当該措置をとることを命ずることがあります。

・ 上記1に係る敷地が、地方税法(昭和 25年法律第 226号)第 349条の3の2又は同法第 702

条の3の規定に基づき、住宅用地に対する固定資産税又は都市計画税の課税標準の特例の適用を

受けている場合にあっては、本勧告により、当該敷地について、当該特例の対象から除外される

こととなります。

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(法第14条第4項関係)

第 号

年 月 日

殿

武豊町長 印

命令に係る事前の通知書

貴殿の所有する下記空家等は、空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法

律第127号。以下「法」という。)第2条第2項に定める「特定空家等」に該当する

と認められたため、平成○年○月○日付け○○第○○号により必要な措置をとるよう勧

告しましたが、現在に至っても当該措置がなされていません。

このまま措置が講じられない場合には、法第14条第3項の規定に基づき、下記のと

おり当該措置をとることを命令することとなりますので通知します。

なお、貴殿は、法第14条第4項の規定に基づき、本件に関し意見書及び自己に有利

な証拠を提出することができるとともに、同条第5項の規定に基づき、本通知の交付を

受けた日から5日以内に、○○市長に対し、意見書の提出に代えて公開による意見の聴

取を行うことを請求することができる旨、申し添えます。

1.対象となる特定空家等

所在地

用 途

所有者の住所及び氏名

○○県○○町○○××番地× ○○ ○○

2.命じようとする措置の内容

(何をどのようにするのか、具体的に記載)

3.命ずるに至った事由

(特定空家等がどのような状態にあって、どのような悪影響をもたらしているか、

具体的に記載)

4.意見書の提出及び公開による意見の聴取の請求先

武豊町○○部○○課長宛

送付先:愛知県知多郡武豊町字長尾山2番地

連絡先:0569-72-1111

5.意見書の提出期限 平成○年○月○日

・ 上記2に示す措置を実施した場合は、遅滞なく上記4に示す者まで報告をすること。

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52

(法第14条第3項関係)

第 号

年 月 日

殿

武豊町長 印

命 令 書 貴殿の所有する下記空家等は、空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法

律第127号。以下「法」という。)第2条第2項に定める「特定空家等」に該当する

と認められたため、平成○年○月○日付け○○第○○号により、法第14条第3項の規

定に基づく命令を行う旨事前に通知しましたが、現在に至っても通知した措置がなされ

ていないとともに、当該通知に示した意見書等の提出期限までに意見書等の提出がなさ

れませんでした。

ついては、下記のとおり措置をとることを命令します。

1.対象となる特定空家等

所在地

用 途

所有者の住所及び氏名

○○県○○町○○××番地× ○○ ○○ 2.措置の内容

(何をどのようにするのか、具体的に記載) 3.命ずるに至った事由

(特定空家等がどのような状態にあって、どのような悪影響をもたらしているか、

具体的に記載) 4.命令の責任者 武豊町○○部○○課長 ○○ ○○

連絡先:○○○○-○○-○○○○ 5.措置の期限 平成○年○月○日

・ 上記2に示す措置を実施した場合は、遅滞なく上記4に示す者まで報告をすること。 ・ 本命令に違反した場合は、法第 16条第1項の規定に基づき、50万円以下の過料に処せられます。

・ 上記5の期限までに上記2の措置を履行しないとき、履行しても十分でないとき又は履行しても同期限までに完了する見込みがないときは、法第 14条第9項の規定に基づき、当該措置について行政代執行の手続に移行することがあります。

・ この処分について不服がある場合は、行政不服審査法(昭和 37 年法律第 160 号)第6条及び第 45条の規定により、この処分があったことを知った日の翌日から起算して 60日以内に武豊町長に対し異議申立てをすることができます。

注:平成 26年に成立した行政不服審査法(平成 26年法律第 68号)において、不服申立ての手続を審査請求に一元化することとなっており(新法第2条)、新法施行後は当該市町村長に審査請求を行うことになる。(新法第4条第

1号、なお、新法の施行日は、公布の日(平成 26年6月 13 日)から起算して2年を超えない範囲において政令で定める日。) また、新法における審査請求期間は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3月を経過するまで(新法第 18条第1項)となる。

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(法第14条第11項関係)

標 識

下記特定空家等の所有者は、空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律

第127号。以下「法」という。)第14条第3項の規定に基づき措置をとることを、

平成○年○月○日付け○○第○○号により、命ぜられています。

1.対象となる特定空家等

所在地

用 途

2.措置の内容

(何をどのようにするのか、具体的に記載)

3.命ずるに至った事由

(特定空家等がどのような状態にあって、どのような悪影響をもたらしているか、

具体的に記載)

4.命令の責任者 武豊町○○部○○課長 ○○ ○○

連絡先:○○○○-○○-○○○○

5.措置の期限 平成○年○月○日

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54

(法第14条第9項関係)

第 号

年 月 日

殿

武豊町長 印

戒 告 書

貴殿に対し平成○年○月○日付け○○第○○号により貴殿の所有する下記特定空家

等の(除却)※を行うよう命じました。この命令を平成○年○月○日までに履行しない

ときは、空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)第14条

第9項の規定に基づき、下記特定空家等の(除却)※を執行いたしますので、行政代執

行法(昭和23年法律第43号)第3条第1項の規定によりその旨戒告します。

なお、代執行に要するすべての費用は、行政代執行法第5条の規定に基づき貴殿から

徴収します。また、代執行によりその物件及びその他の資材について損害が生じても、

その責任は負わないことを申し添えます。

特定空家等

(1)所在地

(2)用 途

(3)構 造 木造○階建

(4)規 模 建築面積 約○○㎡

延べ床面積 約○○㎡

(5)所有者の住所及び氏名

○○県○○町○○××番地× ○○ ○○

・ この処分について不服がある場合は、行政不服審査法(昭和 37年法律第 160号)第6条及び第

45条の規定により、この処分があったことを知った日の翌日から起算して 60日以内に武豊町長に対し異議申立てをすることができます。

注:平成 26年に成立した行政不服審査法(平成 26年法律第 68号)において、不服申立ての手続を審査請求に一元

化することとなっており(新法第2条)、新法施行後は当該市町村長に審査請求を行うことになる。(新法第4条第

1号、なお、新法の施行日は、公布の日(平成 26年6月 13 日)から起算して2年を超えない範囲において政令

で定める日。) また、新法における審査請求期間は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3月を経過

するまで(新法第 18条第1項)となる。

※措置の内容(除却、修繕、立木竹の伐採等)に応じて記載

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(法第14条第9項関係)

第 号

年 月 日

殿

武豊町長 印

代執行令書

平成○年○月○日付け○○第○○号により貴殿の所有する下記特定空家等を平成○

年○月○日までに(除却)※するよう戒告しましたが、指定の期日までに義務が履行さ

れませんでしたので、空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127

号)第14条第9項の規定に基づき、下記のとおり代執行をおこないますので、行政代

執行法(昭和23年法律第43号)第3条第2項の規定により通知します。

また、代執行に要するすべての費用は、行政代執行法第5条の規定に基づき貴殿から

徴収します。また、代執行によりその物件及びその他の資材について損害が生じても、

その責任は負わないことを申し添えます。

1.(除却)※する物件

愛知県知多郡武豊町 字

住宅(附属する門、塀を含む)約○○㎡

2.代執行の時期

平成○年○月○日から平成○年○月○日まで

3.執行責任者

武豊町○○部○○課長 ○○ ○○

4.代執行に要する費用の概算見積額

約 ○,○○○,○○○円 ・ この処分について不服がある場合は、行政不服審査法(昭和 37 年法律第 160 号)第6条及び第 45条の規定により、この処分があったことを知った日の翌日から起算して 60日以内に武豊町長に対し異議申立てをすることができます。

注:平成 26年に成立した行政不服審査法(平成 26年法律第 68号)において、不服申立ての手続を審査請求に一元

化することとなっており(新法第2条)、新法施行後は当該市町村長に審査請求を行うことになる。(新法第4条第

1号、なお、新法の施行日は、公布の日(平成 26年6月 13 日)から起算して2年を超えない範囲において政令

で定める日。) また、新法における審査請求期間は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3月を経過

するまで(新法第 18条第1項)となる。

※措置の内容(除却、修繕、立木竹の伐採等)に応じて記載

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(法第14条第9項関係)

(表面)

執行責任者証

○○第○○号

○○部○○課長 ○○ ○○

上記の者は、下記の行政代執行の責任者であることを証する。

平成○年○月○日

武豊町長

○○ ○○ 印 記

1.代執行をなすべき事項

代執行令書(平成○年○月○日付け○○第○○号)記載の愛知県知多

郡武豊町 字○○○○○○○の建築物の除却

2.代執行をなすべき時期

平成○年○月○日から平成○年○月○日までの間

(裏面)

空家等対策の推進に関する特別措置法(平成 26年法律第 127号)(抜粋)

第 14条 (以上略)

9 市町村長は、第3項の規定により必要な措置を命じた場合において、

その措置を命ぜられた者がその措置を履行しないとき、履行しても十分

でないとき又は履行しても同項の期限までに完了する見込みがないと

きは、行政代執行法(昭和 23 年法律第 43号)の定めるところに従い、

自ら義務者のなすべき行為をし、又は第三者をしてこれをさせることが

できる。

10~15 (略)

行政代執行法(昭和 23年法律第 43号)(抜粋)

第4条

代執行のために現場に派遣される執行責任者は、その者が執行責任者

たる本人であることを示すべき証票を携帯し、要求があるときは、何時

でもこれを呈示しなければならない。

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○空家等対策の推進に関する特別措置法

(目的)

第一条 この法律は、適切な管理が行われていない空家等が防災、衛生、景観等の地

域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしていることに鑑み、地域住民の生命、身体

又は財産を保護するとともに、その生活環境の保全を図り、あわせて空家等の活用

を促進するため、空家等に関する施策に関し、国による基本指針の策定、市町村(特

別区を含む。第十条第二項を除き、以下同じ。)による空家等対策計画の作成その

他の空家等に関する施策を推進するために必要な事項を定めることにより、空家等

に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって公共の福祉の増進と地域の振興

に寄与することを目的とする。

(定義)

第二条 この法律において「空家等」とは、建築物又はこれに附属する工作物であっ

て居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木そ

の他の土地に定着する物を含む。)をいう。ただし、国又は地方公共団体が所有し、

又は管理するものを除く。

2 この法律において「特定空家等」とは、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上

危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切

な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態その他周辺の

生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にあると認められ

る空家等をいう。

(空家等の所有者等の責務)

第三条 空家等の所有者又は管理者(以下「所有者等」という。)は、周辺の生活環

境に悪影響を及ぼさないよう、空家等の適切な管理に努めるものとする。

(市町村の責務)

第四条 市町村は、第六条第一項に規定する空家等対策計画の作成及びこれに基づく

空家等に関する対策の実施その他の空家等に関する必要な措置を適切に講ずるよ

う努めるものとする。

(基本指針)

第五条 国土交通大臣及び総務大臣は、空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実

施するための基本的な指針(以下「基本指針」という。)を定めるものとする。

2 基本指針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

二 次条第一項に規定する空家等対策計画に関する事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

3 国土交通大臣及び総務大臣は、基本指針を定め、又はこれを変更しようとすると

きは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するものとする。

4 国土交通大臣及び総務大臣は、基本指針を定め、又はこれを変更したときは、遅

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滞なく、これを公表しなければならない。

(空家等対策計画)

第六条 市町村は、その区域内で空家等に関する対策を総合的かつ計画的に実施する

ため、基本指針に即して、空家等に関する対策についての計画(以下「空家等対策

計画」という。)を定めることができる。

2 空家等対策計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

一 空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類その他の

空家等に関する対策に関する基本的な方針

二 計画期間

三 空家等の調査に関する事項

四 所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

五 空家等及び除却した空家等に係る跡地(以下「空家等の跡地」という。)の活

用の促進に関する事項

六 特定空家等に対する措置(第十四条第一項の規定による助言若しくは指導、同

条第二項の規定による勧告、同条第三項の規定による命令又は同条第九項若しく

は第十項の規定による代執行をいう。以下同じ。)その他の特定空家等への対処

に関する事項

七 住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

八 空家等に関する対策の実施体制に関する事項

九 その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項

3 市町村は、空家等対策計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これ

を公表しなければならない。

4 市町村は、都道府県知事に対し、空家等対策計画の作成及び変更並びに実施に関

し、情報の提供、技術的な助言その他必要な援助を求めることができる。

(協議会)

第七条 市町村は、空家等対策計画の作成及び変更並びに実施に関する協議を行うた

めの協議会(以下この条において「協議会」という。)を組織することができる。

2 協議会は、市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)のほか、地域住民、市

町村の議会の議員、法務、不動産、建築、福祉、文化等に関する学識経験者その他

の市町村長が必要と認める者をもって構成する。

3 前二項に定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。

(都道府県による援助)

第八条 都道府県知事は、空家等対策計画の作成及び変更並びに実施その他空家等に

関しこの法律に基づき市町村が講ずる措置について、当該市町村に対する情報の提

供及び技術的な助言、市町村相互間の連絡調整その他必要な援助を行うよう努めな

ければならない。

(立入調査等)

第九条 市町村長は、当該市町村の区域内にある空家等の所在及び当該空家等の所有

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者等を把握するための調査その他空家等に関しこの法律の施行のために必要な調

査を行うことができる。

2 市町村長は、第十四条第一項から第三項までの規定の施行に必要な限度において、

当該職員又はその委任した者に、空家等と認められる場所に立ち入って調査をさせ

ることができる。

3 市町村長は、前項の規定により当該職員又はその委任した者を空家等と認められ

る場所に立ち入らせようとするときは、その五日前までに、当該空家等の所有者等

にその旨を通知しなければならない。ただし、当該所有者等に対し通知することが

困難であるときは、この限りでない。

4 第二項の規定により空家等と認められる場所に立ち入ろうとする者は、その身分

を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければなら

ない。

5 第二項の規定による立入調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈

してはならない。

(空家等の所有者等に関する情報の利用等)

第十条 市町村長は、固定資産税の課税その他の事務のために利用する目的で保有す

る情報であって氏名その他の空家等の所有者等に関するものについては、この法律

の施行のために必要な限度において、その保有に当たって特定された利用の目的以

外の目的のために内部で利用することができる。

2 都知事は、固定資産税の課税その他の事務で市町村が処理するものとされている

もののうち特別区の存する区域においては都が処理するものとされているものの

ために利用する目的で都が保有する情報であって、特別区の区域内にある空家等の

所有者等に関するものについて、当該特別区の区長から提供を求められたときは、

この法律の施行のために必要な限度において、速やかに当該情報の提供を行うもの

とする。

3 前項に定めるもののほか、市町村長は、この法律の施行のために必要があるとき

は、関係する地方公共団体の長その他の者に対して、空家等の所有者等の把握に関

し必要な情報の提供を求めることができる。

(空家等に関するデータベースの整備等)

第十一条 市町村は、空家等(建築物を販売し、又は賃貸する事業を行う者が販売し、

又は賃貸するために所有し、又は管理するもの(周辺の生活環境に悪影響を及ぼさ

ないよう適切に管理されているものに限る。)を除く。以下第十三条までにおいて

同じ。)に関するデータベースの整備その他空家等に関する正確な情報を把握する

ために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

(所有者等による空家等の適切な管理の促進)

第十二条 市町村は、所有者等による空家等の適切な管理を促進するため、これらの

者に対し、情報の提供、助言その他必要な援助を行うよう努めるものとする。

(空家等及び空家等の跡地の活用等)

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第十三条 市町村は、空家等及び空家等の跡地(土地を販売し、又は賃貸する事業を

行う者が販売し、又は賃貸するために所有し、又は管理するものを除く。)に関す

る情報の提供その他これらの活用のために必要な対策を講ずるよう努めるものと

する。

(特定空家等に対する措置)

第十四条 市町村長は、特定空家等の所有者等に対し、当該特定空家等に関し、除却、

修繕、立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置(そのま

ま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上

有害となるおそれのある状態にない特定空家等については、建築物の除却を除く。

次項において同じ。)をとるよう助言又は指導をすることができる。

2 市町村長は、前項の規定による助言又は指導をした場合において、なお当該特定

空家等の状態が改善されないと認めるときは、当該助言又は指導を受けた者に対し、

相当の猶予期限を付けて、除却、修繕、立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全

を図るために必要な措置をとることを勧告することができる。

3 市町村長は、前項の規定による勧告を受けた者が正当な理由がなくてその勧告に

係る措置をとらなかった場合において、特に必要があると認めるときは、その者に

対し、相当の猶予期限を付けて、その勧告に係る措置をとることを命ずることがで

きる。

4 市町村長は、前項の措置を命じようとする場合においては、あらかじめ、その措

置を命じようとする者に対し、その命じようとする措置及びその事由並びに意見書

の提出先及び提出期限を記載した通知書を交付して、その措置を命じようとする者

又はその代理人に意見書及び自己に有利な証拠を提出する機会を与えなければな

らない。

5 前項の通知書の交付を受けた者は、その交付を受けた日から五日以内に、市町村

長に対し、意見書の提出に代えて公開による意見の聴取を行うことを請求すること

ができる。

6 市町村長は、前項の規定による意見の聴取の請求があった場合においては、第三

項の措置を命じようとする者又はその代理人の出頭を求めて、公開による意見の聴

取を行わなければならない。

7 市町村長は、前項の規定による意見の聴取を行う場合においては、第三項の規定

によって命じようとする措置並びに意見の聴取の期日及び場所を、期日の三日前ま

でに、前項に規定する者に通知するとともに、これを公告しなければならない。

8 第六項に規定する者は、意見の聴取に際して、証人を出席させ、かつ、自己に有

利な証拠を提出することができる。

9 市町村長は、第三項の規定により必要な措置を命じた場合において、その措置を

命ぜられた者がその措置を履行しないとき、履行しても十分でないとき又は履行し

ても同項の期限までに完了する見込みがないときは、行政代執行法(昭和二十三年

法律第四十三号)の定めるところに従い、自ら義務者のなすべき行為をし、又は第

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三者をしてこれをさせることができる。

10 第三項の規定により必要な措置を命じようとする場合において、過失がなくてそ

の措置を命ぜられるべき者を確知することができないとき(過失がなくて第一項の

助言若しくは指導又は第二項の勧告が行われるべき者を確知することができない

ため第三項に定める手続により命令を行うことができないときを含む。)は、市町

村長は、その者の負担において、その措置を自ら行い、又はその命じた者若しくは

委任した者に行わせることができる。この場合においては、相当の期限を定めて、

その措置を行うべき旨及びその期限までにその措置を行わないときは、市町村長又

はその命じた者若しくは委任した者がその措置を行うべき旨をあらかじめ公告し

なければならない。

11 市町村長は、第三項の規定による命令をした場合においては、標識の設置その他

国土交通省令・総務省令で定める方法により、その旨を公示しなければならない。

12 前項の標識は、第三項の規定による命令に係る特定空家等に設置することができ

る。この場合においては、当該特定空家等の所有者等は、当該標識の設置を拒み、

又は妨げてはならない。

13 第三項の規定による命令については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第

三章(第十二条及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。

14 国土交通大臣及び総務大臣は、特定空家等に対する措置に関し、その適切な実施

を図るために必要な指針を定めることができる。

15 前各項に定めるもののほか、特定空家等に対する措置に関し必要な事項は、国土

交通省令・総務省令で定める。

(財政上の措置及び税制上の措置等)

第十五条 国及び都道府県は、市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する

対策の適切かつ円滑な実施に資するため、空家等に関する対策の実施に要する費用

に対する補助、地方交付税制度の拡充その他の必要な財政上の措置を講ずるものと

する。

2 国及び地方公共団体は、前項に定めるもののほか、市町村が行う空家等対策計画

に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため、必要な税制上の

措置その他の措置を講ずるものとする。

(過料)

第十六条 第十四条第三項の規定による市町村長の命令に違反した者は、五十万円以

下の過料に処する。

2 第九条第二項の規定による立入調査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、二十万円

以下の過料に処する。

附 則

(施行期日)

1 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める

日から施行する。ただし、第九条第二項から第五項まで、第十四条及び第十六条の

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規定は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から

施行する。

(検討)

2 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行の状況

を勘案し、必要があると認めるときは、この法律の規定について検討を加え、その

結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

○空家等対策の推進に関する特別措置法施行規則

(平成二十七年四月二十二日総務省・国土交通省令第一号)

空家等対策の推進に関する特別措置法(平成二十六年法律第百二十七号)第十四条

第十一項の規定に基づき、空家等対策の推進に関する特別措置法施行規則を次のよう

に定める。

空家等対策の推進に関する特別措置法第十四条第十一項 の国土交通省令・総務省

令で定める方法は、市町村(特別区を含む。)の公報への掲載、インターネットの利

用その他の適切な方法とする。

附 則

この省令は、空家等対策の推進に関する特別措置法附則第一項ただし書に規定する

規定の施行の日(平成二十七年五月二十六日)から施行する。

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○行政代執行法

(昭和二十三年五月十五日法律第四十三号)

第一条 行政上の義務の履行確保に関しては、別に法律で定めるものを除いては、こ

の法律の定めるところによる。

第二条 法律(法律の委任に基く命令、規則及び条例を含む。以下同じ。)により直

接に命ぜられ、又は法律に基き行政庁により命ぜられた行為(他人が代つてなすこ

とのできる行為に限る。)について義務者がこれを履行しない場合、他の手段によ

つてその履行を確保することが困難であり、且つその不履行を放置することが著し

く公益に反すると認められるときは、当該行政庁は、自ら義務者のなすべき行為を

なし、又は第三者をしてこれをなさしめ、その費用を義務者から徴収することがで

きる。

第三条 前条の規定による処分(代執行)をなすには、相当の履行期限を定め、その

期限までに履行がなされないときは、代執行をなすべき旨を、予め文書で戒告しな

ければならない。

○2 義務者が、前項の戒告を受けて、指定の期限までにその義務を履行しないとき

は、当該行政庁は、代執行令書をもつて、代執行をなすべき時期、代執行のために

派遣する執行責任者の氏名及び代執行に要する費用の概算による見積額を義務者

に通知する。

○3 非常の場合又は危険切迫の場合において、当該行為の急速な実施について緊急

の必要があり、前二項に規定する手続をとる暇がないときは、その手続を経ないで

代執行をすることができる。

第四条 代執行のために現場に派遣される執行責任者は、その者が執行責任者たる本

人であることを示すべき証票を携帯し、要求があるときは、何時でもこれを呈示し

なければならない。

第五条 代執行に要した費用の徴収については、実際に要した費用の額及びその納期

日を定め、義務者に対し、文書をもつてその納付を命じなければならない。

第六条 代執行に要した費用は、国税滞納処分の例により、これを徴収することがで

きる。

○2 代執行に要した費用については、行政庁は、国税及び地方税に次ぐ順位の先取

特権を有する。

○3 代執行に要した費用を徴収したときは、その徴収金は、事務費の所属に従い、

国庫又は地方公共団体の経済の収入となる。

附 則

○1 この法律は、公布の日から起算し、三十日を経過した日から、これを施行する。

○2 行政執行法は、これを廃止する。

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附 則 (昭和二六年三月三一日法律第九五号) 抄

1 この法律は、公布の日から施行し、この法律中に特別の定がある場合を除く外、

市町村民税に関する改正規定中法人税割に関する部分及び事業税に関する改正規

定中法人の行う事業に対する事業税に対する事業税に関する部分については昭和

二十六年一月一日の属する事業年度分から、その他の部分については昭和二十六年

度分の地方税から適用する。

附 則 (昭和三四年四月二〇日法律第一四八号) 抄

(施行期日)

1 この法律は、国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)の施行の日から施行

する。

(公課の先取特権の順位の改正に関する経過措置)

7 第二章の規定による改正後の各法令(徴収金の先取特権の順位に係る部分に限

る。)の規定は、この法律の施行後に国税徴収法第二条第十二号に規定する強制換

価手続による配当手続が開始される場合について適用し、この法律の施行前に当該

配当手続が開始されている場合における当該法令の規定に規定する徴収金の先取

特権の順位については、なお従前の例による。

附 則 (昭和三七年九月一五日法律第一六一号) 抄

1 この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。

2 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この

法律の施行前にされた行政庁の処分、この法律の施行前にされた申請に係る行政庁

の不作為その他この法律の施行前に生じた事項についても適用する。ただし、この

法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。

3 この法律の施行前に提起された訴願、審査の請求、異議の申立てその他の不服申

立て(以下「訴願等」という。)については、この法律の施行後も、なお従前の例

による。この法律の施行前にされた訴願等の裁決、決定その他の処分(以下「裁決

等」という。)又はこの法律の施行前に提起された訴願等につきこの法律の施行後

にされる裁決等にさらに不服がある場合の訴願等についても、同様とする。

4 前項に規定する訴願等で、この法律の施行後は行政不服審査法による不服申立て

をすることができることとなる処分に係るものは、同法以外の法律の適用について

は、行政不服審査法による不服申立てとみなす。

5 第三項の規定によりこの法律の施行後にされる審査の請求、異議の申立てその他

の不服申立ての裁決等については、行政不服審査法による不服申立てをすることが

できない。

6 この法律の施行前にされた行政庁の処分で、この法律による改正前の規定により

訴願等をすることができるものとされ、かつ、その提起期間が定められていなかつ

たものについて、行政不服審査法による不服申立てをすることができる期間は、こ

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の法律の施行の日から起算する。

8 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例によ

る。

9 前八項に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で

定める。