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平成16年6月18日現在 平成16年○月 矢本町・鳴瀬町合併協議会

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Page 1: 表紙・目次 - gappei-archive.soumu.go.jp file1 1 社会の潮流と市町村合併の必要性 第1章 序論

平成16年6月18日現在

平成16年○月

矢本町・鳴瀬町合併協議会

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1 社会の潮流と市町村合併の必要性・・・・・・・・・・・・・・ 1 2 合併で期待される効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 3 合併への不安要素・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 4 計画策定のねらい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

1 位置と自然条件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 2 交通アクセス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 3 歴史と文化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 4 人口と世帯数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 5 住民の行動圏域・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16 6 土地利用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18 7 産業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 8 住民満足度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20

1 将来人口の見通し・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22 2 新市の将来像・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26 3 まちづくりの方向性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27 4 地域別整備の方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30

○ 主要施策体系図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32 1 「恵」を後世に引き継ぐまち・・・・・・・・・・・・・・・・35 2 「愛」に包まれたまち・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38 3 「快」がほとばしるまち・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 4 「感」を磨くまち・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44 5 「志」が実を結ぶまち・・・・・・・・・・・・・・・・・・・48 6 「想」が行き渡るまち・・・・・・・・・・・・・・・・・・・51

1 まちづくり全分野に係る支援策・・・・・・・・・・・・・・・54 2 施策方針に基づく事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・54

公共施設の統合整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・56

1 前提条件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・57 【歳入に対する考え方】・・・・・・・・・・・・・・・・・57 【歳出に対する考え方】・・・・・・・・・・・・・・・・・59 2 歳入・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・61 3 歳出・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・62

用語解説・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・63

目 次

第1章 序 論

第2章 新市の概況

第3章 新市建設の基本方針

第4章 新市の主要施策

第6章 公共施設の統合整備

第7章 財政計画

第5章 新市における宮城県事業の推進

参考資料

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1 社会の潮流と市町村合併の必要性

第1章 序論

これまで、全国の市町村は、そこに暮らす人々にとっての一番身近な基礎的自治体として、

地方自治の目的である「住民福祉の増進」のために、様々な地域課題の解決と行政サービスの提供に努めてまいりました。

しかしながら、今日の社会情勢は自治体構成の根幹において大きく変化してきており、例えば、従来から叫ばれていた少子化現象は、2007年以降からは日本全体の人口減少という結果をもたらすことが予想されています。

また、現在の市町村は戦後間もない「昭和の大合併」により形成されたものがほとんどですが、当時とは比較できないほどに交通手段・道路網や情報技術(IT※=information technologyの略)などが発達した現代において、私たちの住む市町村の区域や規模は日常生活圏と合致しなくなってきています。

さらに、市町村は、地方分権の受け皿として、ますます高度で多様化した行政需要に対応し、自己決定・自己責任・自己負担できる自治能力と行財政基盤の強化が求められてきており、行政規模の拡大のための合併が喫緊の課題となっています。

(1)日常生活圏の拡大 現在の矢本町と鳴瀬町は、それぞれ昭和30年に昭和の大合併により誕生いたしましたが、

それから約半世紀が過ぎようとする現在、私たちを取り巻く社会環境は大きく変貌しています。

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私たちの日常生活や通学・通勤・買い物などの行動圏域は、車社会の進展と三陸縦貫自動車道を代表とする道路交通網の整備拡大、さらにはITの発達などによって年々町域を越えて拡大してきております。

そのため、市町村行政においては、納税している居住区域と行政サービスを受ける行動圏域が異なることによる不公平が指摘されてきており、できるだけ一致させる方向で市町村の区域を見直す必要が出てきております。

さらには、従来からの上下水道やごみ処理対策などの環境問題のみならず、福祉面や産業振興面においても市町村の区域を越えて広域的に対応すべき行政課題が急速に増えてきており、適正規模の行政視点に立った都市計画や土地利用を推進し、類似施設の重複投資を避けるなどの効率的な行政運営が求められてきています。

(2)地方分権の進展 平成12年4月に施行された地方分権一括法により、機関委任事務※の廃止など国と地方

自治体は対等の関係とされました。今後も地方分権の進展に伴い、国や県から市町村に様々な権限が移譲され、これまで以上に市町村は自らの責任と判断のもとで行政の施策を選択し決定していくことが求められています。

このため、これからの市町村は、国や県が定めた事業を行うのではなく、住民に最も身近な基礎的自治体として、地域間競争の中で地域の特性を十分に活かしながら主体的・自立的な行政運営が行える組織体制を築く必要があります。

また、環境問題や高度情報化、国際化、住民の価値観の多様化、技術革新の進展などに伴い、一人ひとりの住民が求めるサービスも多様化・高度化してきており、そのためには、行政組織の規模を拡大することによって人員の効率化を図りながら、一方では政策形成に優れた人材や専門職員を確保することが必要になってきています。

(3)財政基盤の低下 わが国の財政は、経済状況の低迷に伴う税収の落ち込みや、経済対策に伴う公債※の大量

発行などにより、巨額の借金を抱えるに至り、現在は大変厳しい状況にあります。 また、依然とした少子・高齢化の進展は、ますます社会保障費の増加をもたらし、生産年

齢人口の減少は税の収入減をもたらすなど、国や地方の財政危機はさらに大きくなるものと考えられます。

国においては交付税制度など、地方財政制度の見直しを検討していますが、地方自治体においても国全体の社会構造の変化に対応するため、自ら行財政基盤を強化する必要があります。

○人口1人あたりの行政経費

人口1人あたり

市町村名 人口(人) 決算額 (千円) 行政経費

(円) 公債費(円)

町 税 (円)

交付税(円)

人件費(円)

矢本町 31,488 8,870,966 281,725 266,554 72,702 100,466 62,083

鳴瀬町 11,692 4,169,645 356,623 367,810 62,968 177,815 89,745

(平成12年度決算より)

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2 合併で期待される効果

(1)住民の利便性の向上 現在、国ではe-japan(イージャパン)※戦略を唱え、世界最先端のIT国家の構築を推

進していますが、その目指すところは、国民が情報通信技術を積極的に活用して、その恩恵を最大限に享受できる社会の実現にあります。

矢本町と鳴瀬町も、すでに総務省補助の地域イントラネット※基盤施設整備事業により、庁舎と主要公共施設が光ケーブルによって接続されています。

このため、合併を機に両町の庁舎を接続するだけで新市のネットワーク※化と電子自治体※構築に向けた取り組みが可能になるため、住民票や税証明等の発行をはじめ、議会中継の映像配信や公共施設予約受付など、ITを活用した行政サービスを主要公共施設で提供することができます。

ことさら、合併に対する懸念事項として、「役場が遠くなって不便になる」と心配する住民も多いことから、新市においてはこれまで以上に身近な場所で用事を済ませることができるような工夫が求められますが、合併による管理部門の人員の効率化の一方で、住民に相対する行政分野の人員を増員し、きめの細かいサービスを提供することも可能になります。

また、矢本町と鳴瀬町の各種公共施設(スポーツ施設、図書館、コミュニティセンター、集会所など)が等しく利用できるため、いつでも・どこでも住民の学習態様に合わせた利用が可能になります。

(2)行政サービスの高度化・多様化 矢本町と鳴瀬町の組織が合体することにより、人員の効率的な配置が可能になり、小規模

町村では設置が困難であった女性政策や国際化、情報化等の専任の職員を置くことができ、より多様な行政分野の施策展開が可能になります。

また、人件費や物件費の削減などにより行財政基盤が強化され、産み出された財源で行政サービス内容の充実・高度化が図られるとともに住民負担の増大を抑制できます。

両町の公共団体等についても、統合や見直しを行うことにより、より多様な事業、より広域的な事業へと展開が可能になります。

さらには、合併に伴う市制施行により、新たに福祉事務所が設置されることとなり、これまで県が行っていた生活保護や特別児童扶養手当の支給などを市が直接行うことになるため、より身近で迅速なサービスの提供が可能になります。

(3)広域的観点に立ったまちづくりと施策展開 国道45号や三陸縦貫自動車道、JR仙石線など、矢本町と鳴瀬町が共有する交通アクセ

スの利便性を活用することにより、広域仙台都市圏をも睨んだ都市計画や産業振興施策が可能になるほか、両広域圏の結節点として、経済面だけでなく文化面などにおいても、広域仙台都市圏の波及効果を広域石巻圏に先導する西の拠点づくりが可能になります。

また、環境問題や観光施策、航空自衛隊松島基地に係る騒音対策など、これまで両町が個別に対応してきた課題等について、広域的な視点による総合的な取り組みを行い、より高次元の施策を展開することが可能になります。

さらには、道路や公共施設の整備、土地利用、地域の個性を活かしたゾーニング※など、まちづくりをより効果的に実施することができます。

(4)行財政の効率化 総務や企画等の管理部門の効率化が図られ、その分でサービス提供部門や事業実施部門を

手厚くしながらも、総体的な人件費や物件費※の削減によって経費が節減できます。 また、三役や議会議員、各種委員会や附属機関の委員などの総数についても必然的に減少

し、経費が節減されます。 施設面においても、既存の各種公共施設は効率的に再配置され、類似施設の重複投資が避

けられる一方で、財政基盤の強化により重点的な投資が可能になり、グレードの高い施設整備や大規模な投資を必要とするプロジェクトの実施が可能となります。

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(5)地域のイメージアップ 矢本町と鳴瀬町が合併し、町から市になることによって、福祉を中心とした行政上の権限

委譲が増えるほか、地域のイメージアップにつながり、企業や店舗・事業所の進出、若者の定着、観光客の増大などが期待されます。

また、矢本町の教育文化施設や鳴瀬町の観光資源など、両町の特色ある素材を新市全域の財産として活用することにより、相乗効果で魅力の倍増したまちづくりが期待できます。

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3 合併への不安要素

○合併に対する住民の不安度

42.2%

29.8%

24.6%

17.5%

17.1%

16.2%

11.6%

7.5%

4.7%

0.9%

0% 15% 30% 45%

公共料金等の負担増

区域拡大によるサービス低下

中心地域と周辺地域の格差

特になし

住民意見の反映度

郷土意識の希薄化

役場が遠くなり不便

住民の連帯感の希薄化

文化や伝統の衰退

その他

(平成15年度実施 新しいまちの建設計画策定のためのアンケート調査より) (1)公共料金や税金が高くなり、住民の負担が増えないか? 合併前の矢本町と鳴瀬町との間では、行政サービスの水準や使用料及び手数料等が異なっ

ているものがあり、両町の住民はお互いに公共料金等の負担が増えることに対する不安が一番大きいようです。

しかしながら、市町村の財政難が招く住民の負担増を回避することも合併のねらいであるため、合併協議の場で話し合いながら両町の格差を平準化する場合には、事務処理方法の合理化や効率化等を図ることによって、できる限り現在の負担水準を超えない方向で調整するよう努めてまいります。

(2)面積が広くなり、きめ細かなサービスが受けにくくならないか?役場が遠くな

って不便にならないか? 合併後は現在の矢本町役場が事務所の位置となるため、鳴瀬町の住民の中にはサービスが

低下すると不安に思われる方や役場が遠くなり不便になると感じている方が多いようです。 しかしながら、2町の組織を統合することによって管理部門の人員の効率化が図られるた

め、住民生活に直接係わる部署にはより高度で専門的な業務に携わる職員を増員し、これまで以上にきめ細かいサービスを提供することも可能となります。

また、庁舎と主要な公共施設を結ぶ光ケーブルやITを最大限に活用することによって、より多くの施設における諸証明の発行や窓口機能の充実など、新市における行政サービスを拡大するとともに、地域間格差を無くすよう検討してまいります。

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(3)中心地域と周辺地域で格差が生じないか? この新市建設計画は、合併協議の過程において各地域の住民のさまざまな意見を反映させ

ながら、中心地域だけではなくて、周辺地域のことにも配慮して策定した計画であるので、この計画に基づき、将来に向けて新市の均衡ある発展を目指していきます。

(4)住民の意見が行政に反映されにくくならないか? 合併によって議会議員や各種附属機関の委員などの住民の代弁者数は減るため、これまで

以上に住民の声を直接聞いて、きちんと行政に反映させる仕組み作りが求められます。 したがって、地域ごとの公聴会、行政モニター、意見箱、アンケートなど、従来からある

手法だけではなく、インターネット※の持つ双方向性機能を活用するなどの新しい住民参加システムを形成していきます。

(5)慣れ親しんできたまちの名称がなくなり、郷土意識が薄れないか? 住民の連帯感が薄れ、地域社会の形成が難しくならないか? 昔から継承されてきた文化や伝統などが失われないか? 合併前の地域においてそれぞれ育まれてきた歴史・文化・伝統などについては、その名称

を新市の字名や学校などの公共施設の名称に残したり、コミュニティ施策の推進によって各地域のイベント・祭りを継承するなど、新市においても引き続き各地域の特色を尊重したまちづくりを行っていきます。

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4 計画策定のねらい

(1)計画の趣旨

この計画は、矢本町と鳴瀬町の合併に際し、合併後の新市を建設していくための基本方針

を明確に定め、これに基づく具体的な施策を講ずることにより、新市の速やかな一体化を促

進し、地域の更なる発展と住民福祉の向上を目指すことをねらいとします。

(2)計画の構成

この計画は、新市を建設していくための基本方針、基本方針を実現するための主要施策、

公共的施設の統合整備及び財政計画を中心として構成します。

(3)計画の期間

この計画の期間は、平成17年度(2005年度)から平成26年度(2014年度)までの10

年間とします。

(4)計画の留意点

①新市建設の基本方針は、長期的な視野に立つものとし、具体的な数値目標を設定した新

市の将来像を示します。

②基本方針を実現するための主要施策及び公共的施設の統合整備については、地域バラン

スと財政事情を考慮し、新市の均衡ある発展に資する実現可能な事業を厳選しています。

③財政計画については、新市の健全な財政運営を図るため、特に歳入面において地方交付

税※や国・県の補助金、地方債※等の依存財源を過大に見積もることのないように配慮して

います。 ④この計画は、策定時以降の社会経済情勢や財政状況等の変化により、計画変更の必要性

が生じた場合は、新市において見直しを行います。

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1 位置と自然条件

第2章 新市の概況

(1)位置と気候 新市は、宮城県の県都仙台市から北東約30kmの距離にあり、広域石巻圏の西端に位置する

ことから広域仙台都市圏とも隣接し、北から西にかけて河南町・南郷町・松島町の3町、東に石巻市と接し、南は太平洋に面しています。

気候は、年間平均気温が11℃前後、年間降水量1,000mm前後、風速は最大14m/sec程度と、東北としては比較的暖かく風雨の少ない地域にあります。

(2)地勢と自然資源 市の中心部には四方を一望できる桜の名所・滝山があり、そこを起点として西北部には標

高35mから90mの丘陵地が連なり、東部は肥沃な田園が広がる平坦な地形となっています。 町の西部には一級河川の鳴瀬川と吉田川が平行して貫流し、太平洋に注ぐ河口から北東部

に広がる海岸線には、北上運河との間に松林に囲まれた約150haの県立都市公園「矢本海浜緑地」があり、自然の中に憩いを求める家族連れなどで賑わいを見せています。

また、河口の南西部の海岸線は長汀白砂に沿って松原が連なり、夏の海水浴客で賑わう野蒜海岸から南端の宮戸島までの一体は、周辺に点在する島々を含めて「奥松島」と称され、国指定の特別名勝「松島」の一角を占めています。

とりわけ、風光明媚な宮戸島は松島四大観の一つである大高森を中央に抱き、島の東南にある室浜から萱野崎にいたる嵯峨渓は、太平洋の荒波と風雨に浸食された高さ約50mの断崖が約2kmに渡って続き、その絶景の渓谷美は岩手県の猊美渓や大分県の耶馬渓とともに日本三大渓にも数えられており、観光遊覧船で四季折々の表情を楽しむことができます。

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2 交通アクセス

新市の中央部には、仙台市と石巻市を結ぶJR仙石線と国道45号が東西に横断し、これ

らの沿線を中心に市街地が形成されています。 また、市街地北側には、東北地方における太平洋沿岸市町村の新たな発展軸として期待さ

れる三陸縦貫自動車道が東西に横断しており、市内の3つのインタージェンジ(矢本IC・石巻港IC・鳴瀬奥松島IC)からは、仙台市内はもとより、仙台空港までも1時間足らずとなったほか、東北自動車道への直接乗り入れも可能となったため、県外へのアクセスも容易になっています。

このように、新市は宮城県沿岸部のほぼ中央にあって交通アクセスに大変恵まれており、広域仙台都市圏と広域石巻圏、さらには広域大崎圏との交通ネットワークの結節点をなしています。

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3 歴史と文化

(1)2町の変遷

平 成M22.4.1 M29.4.1 S15.4.1 S30.5.3 H17.3

矢 本 町

鳴 瀬 町

明   治 昭   和

矢本村

小松村

大曲村

赤井村

大窪村

塩入村

広渕村

北 村

須江村

小野本郷

根古村

高松村

新田村

西福田村

牛網村

浜市村

上下堤村

川下村

大塚村

野蒜村

浅井村

宮戸浜

鷹来村

深谷村

矢本町

赤井村

大塩村

広渕村

須江村

北 村

矢本町

鳴瀬町

河南町の一部へ

小野村

野蒜村

宮戸村

東松島市

明治初期、新市の現区域には矢本村・小松村・大曲村・赤井村・大窪村・塩入村・小野本

郷・根古村・高松村・新田村・西福田村・牛網村・浜市村・上下堤村・川下村・大塚浜・野蒜村・浅井村・宮戸浜の19カ村が形成されておりましたが、明治22年の大合併においては、鷹来村・深谷村・小野村・野蒜村・宮戸村の5カ村へと変遷しています。

その後は、明治29年に深谷村から赤井村と大塩村が分村し、昭和15年には鷹来村が矢本町として町制施行しましたが、昭和30年の大合併によって矢本町・赤井村・大塩村が対等合併して矢本町となり、小野村・野蒜村・宮戸村が対等合併して鳴瀬町となりました。

昭和の大合併にあたっては、昭和28年に町村合併促進法が施行され、翌年、矢本町・赤井村・大塩村・小野村・野蒜村・宮戸村の1町5村を一つにする合併試案が県から示されましたが、当時は日常生活上のつながりや観光施策の相違などの理由から実現には至りませんでした。

今回、矢本町と鳴瀬町との合併によって新市が誕生することは、旧6カ町村が半世紀を経て一つになることであり、歴史上において大変意義深いことに思われます。

(2)史跡と指定文化財 ①野蒜築港跡と北上運河・東名運河 新市を東西に横断している北上運河と東名運河は、明治11年に鳴瀬川河口に築造され

た日本初の西洋式貿易港である野蒜港への水路として開削されたものであります。 明治政府の本格的な国際貿易港となるはずであった野蒜港は開港まもなく台風によって

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崩壊いたしましたが、石巻市の旧北上川から鳴瀬川を結ぶ北上運河と鳴瀬川から松島湾を結ぶ東名運河は、運河沿いの松林とともに地域の美しい景観を形成しています。

この歴史薫る運河周辺は、県立公園「矢本海浜緑地」と合わせて、訪れた人々へ水と緑の癒し空間を提供してくれるほか、今でも漁船にとっての貴重な水路として利用されており、防潮林の役割を果たす松とともに保全対策が望まれています。

②里浜貝塚 新市の宮戸島は、暖地性と寒地性の動植物が混在し、動植物学上貴重な島ですが、その

島の北西部の丘陵地帯には、東西800m・南北200mの日本でも最大規模の里浜貝塚があり、国の史跡指定を受けています。

太古の縄文時代には、丘陵地帯を移動しながら大規模な集落が営まれ、浜辺には貝塚や製塩作業場が平安時代にいたるまで作られていたとされています。

晩期と見られる中央部の貝塚からは、多数の埋葬人骨が発見され、集団墓地の様相が明らかになったほか、貝塚から豊富に出土する土器・石器・骨角器などによって、土器形式の変遷や縄文時代の生業と食生活の実体あるいは自然環境の変遷が明らかになっています。

③平田原貝塚 新市の大塩地区の丘陵から東に突き出た標高8mの舌状台地上に、縄文時代早期から晩

期にかけての平田原貝塚があり、県の史跡指定を受けています。 貝塚の規模は東西150m、南北100mで、北斜面、北東斜面と南斜面3箇所に貝層が形成

されており、出土する遺物には縄文前期前葉の土器・石器とともに、貝製品や貝類・獣骨・魚骨等の自然遺物が出土していますが、里浜貝塚と合わせて、当時の狩猟・魚携などの生業活動を知る上で重要な遺跡となっています。

④新山神社と姥杉 新市の大塩地区には、寛治5年(1091年)に鎌倉権五郎平景政が建立したといわれる新

山神社があり、桓武天皇第5皇女が所持したという御鏡を御神体として奉っています。 また、拝殿脇には、樹高約30m、地際周囲9m、樹齢約1,200年の姥杉が神社を抱くよ

うにそびえ立ち、神社とともに県の文化財指定を受けています。 ⑤えんずのわり 新市の宮戸島月浜地区には、「えんずのわり」と称する、古くから伝わる小正月の鳥追行

事があり、県の無形文化財に指定されています。 毎年1月11日から16日までの6日間に渡り、月浜地区に在住する小学2年生から中

学2年生までの男子が五十鈴神社の参道の脇に造られている岩屋に集まり、お籠りをして寝食を共にし精進料理を食べながら鳥追いの行事を行うものです。

14日の晩には、神木(松の木)を持ち、月浜地区の各戸を「えーえーえーえんずのわりとりょうばかずらわってすをつけてたあどうかあみさあただみーいーれーでえんーどがすまさながせえーえーえー」と3回唱えながら家の前で神木を地面につき、鳥追いの厄払いをして歩きます。

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4 人口と世帯数

(1)人口と世帯数 新市の合併前の人口と世帯数は、昭和55年の国勢調査では36,865人・8,847世帯でしたが、

平成2年の国勢調査では40,424人・10,633世帯、平成12年の国勢調査では43,180人・12,806世帯と、広域石巻圏においては唯一人口が着実に増え続けてきています。

しかしながら、昭和55年からの5年ごとの人口増加率の推移をみると、2,415人(6.55%)・1,144人(2.91%)・2,354人(5.82%)・402人(0.94%)となり、すべて増加傾向にあるものの、その増加割合は平成7年から平成12年にかけて激減しており、全国的な人口減少の影響が新市にも浸透してきていることが伺え、今後のまちづくりへの影響が懸念されます。

また、同じように世帯数の増加率の推移を見た場合は、968世帯(10.94%)・818世帯(8.33%)・1,280世帯(12.04%)・893世帯(7.50%)となり、人口増加率に比べて増加割合は高く、1世帯当たりの人口の推移を見た場合でも、平成2年の3.80人、平成7年の3.59人、平成12年の3.37人というように、確実に減少してきていることから、核家族化もどんどん進んできていることが伺えます。

○総人口の推移 ○総世帯数、世帯規模の推移

(2)年齢階層別人口 新市の合併前の年齢階層別人口を構成比で見てみると、平成12年の時点では14歳以下

の年少人口が16.2%、15歳から64歳までの生産年齢人口が66.0%、65歳以上の高齢者人口は17.8%となっています。

平成7年当時までは年少人口が老年人口よりも多かったのに対し、平成12年では逆に老年人口の方が多くなっていることから、少子・高齢化の波も新市に押し寄せてきており、この傾向は今後とも続くことが予想されます。

○年齢階層別人口の推移 ○年齢階層別構成比の推移

2 3 . 6 2 3 . 2 2 0 . 6 1 8 . 2 1 6 . 2

6 7 . 2 6 6 . 5 6 7 . 2 6 6 . 8 6 6 . 0

9 . 1 1 0 . 3 1 2 . 2 1 4 . 9 1 7 . 8

0%

20%

40%

60%

80%

100%

S55 S60 H2 H7 H120~14歳 15~64歳 65歳以上

36,865

39,28040,424

42,77843,180

30,000

32,500

35,000

37,500

40,000

42,500

45,000

47,500

S55 S60 H2 H7 H12

8,847 9,815 10,633 11,913 12,806

4.17 4.003.80 3.59

3.37

3,000

6,000

9,000

12,000

15,000

18,000

S55 S60 H2 H7 H120.00.51.0

1.52.02.53.03.54.04.5

5.0

世帯数(世帯) 世帯規模(人/世帯)

8,717 9,116 8,316 7,803

24,78626,134

27,518 28,590 28,504

3,362 4,030 4,9416,375

7,676

7,000

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

S55 S60 H2 H7 H120~14歳 15~64歳 65歳以上

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13

(3)人口動態 5年に一度実施している国勢調査の結果とは別に、毎月県に報告している人口移動調査の

結果から、これまでの人口動態の推移をみると、自然動態については、減少傾向にありながらも出生数が死亡数を若干上回り自然増の状況を示しておりますが、社会動態については、平成11年を境に転出者数が転入者数を上回り、社会減の傾向にあります。

また、人口総数においても、平成11年以降は減少傾向が見られることから、平成17年の国勢調査が待たれるところですが、平成14年以降の人口移動調査の結果では、わずかながらも人口総数は再び増加傾向を示しており、平成12・13年の社会減は航空自衛隊松島基地の部隊再編など、一時的な要因によるところが大きかったものと推測されます。

○人口動態の推移 (資料:人口移動調査,単位:人)

自 然 動 態 社 会 動 態 調査年

人 口 総 数

人 口 増加数

増加率(%) 出生 死亡 増減 転入 転出 増減

H5 42,287 412 414 277 137 2,122 1,847 275 H6 42,912 625 1.48 433 320 113 2,187 1,675 512 H7 43,258 346 0.81 458 342 116 2,018 1,788 230 H8 43,454 196 0.45 434 285 149 2,036 1,989 47 H9 43,635 181 0.42 451 330 121 1,928 1,868 60 H10 43,752 117 0.27 440 341 99 1,979 1,961 18 H11 43,758 6 0.01 462 372 90 1,768 1,852 △ 84 H12 43,640 △ 118 △ 0.27 413 344 69 1,749 1,936 △ 187 H13 43,454 △ 186 △ 0.43 400 359 41 1,744 1,971 △ 227

○人口動態の比較グラフ ○最近の人口推移(H13.1月~H15.5月) (資料:人口移動調査,単位:人)

調査年 H13.1 H13.2 H13.3 H13.4 H13.5 H13.6

人口総数 43,613 43,602 43,409 43,430 43,429 43,412

調査年 H13.7 H13.8 H13.9 H13.10 H13.11 H13.12

人口総数 43,380 43,420 43,421 43,438 43,499 43,454

調査年 H14.1 H14.2 H14.3 H14.4 H14.5 H14.6

-500

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13

人口増加数 出生 死亡 転入 転出

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14

人口総数 43,469 43,485 43,360 43,436 43,475 43,491

調査年 H14.7 H14.8 H14.9 H14.10 H14.11 H14.12

人口総数 43,469 43,550 43,569 43,576 43,592 43,668

調査年 H15.1 H15.2 H15.3 H15.4 H15.5

人口総数 43,656 43,638 43,558 43,629 43,636

新市への社会移動の状況を平成2年と平成12年で比較してみると、仙台市からの転入者

数は182人から202人と増えたのに対し、転出者数は301人から306人と大きな変動がないことから、転出超過の割合はわずかに減っています。これに対して、石巻管内との移動は、その数は大幅に減ったものの依然として転入超過となっています。

県外への転出入を見た場合は、県外からの転入者が776人から645人と減少したのに対し、転出者は676人から734人と増加していることから平成2年時には転入超過にあったものの、平成12年時には転出超過となっています。

○社会動態の推移

(転入) (資料:国勢調査,単位:人)

調査年 仙台市 石巻市 河南町 松島町 その他 郡 内

その他 県 内

その他 県 外

S60 134 415 50 17 156 226 676

H2 182 443 35 17 138 204 776

H7 248 554 65 19 195 295 634

H12 202 400 57 22 126 284 645

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15

(転出)

調査年 仙台市 石巻市 河南町 松島町 その他 郡 内

その他 県 内

その他 県 外

S60 157 231 27 16 107 282 802

H2 301 229 22 31 111 203 676

H7 276 293 33 26 169 268 708

H12 306 331 48 38 149 319 734

○転入転出状況(転入者数-転出者数)

-119

214

13

-14

271

100

-104

69

9

-16 -23 -35

-89

-250

-200

-150

-100

-50

0

50

100

150

200

250

仙台市 石巻市 河南町 松島町 その他郡内 その他県内 その他県外

H2 H12

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5 住民の行動圏域

これまでの国勢調査の結果から、新市と他市町との間における通勤者数の推移を見ると、

石巻市に対する通勤者数は平成2年の4,127人から平成12年では4,828人と増加いたしましたが、全体の構成比率では、48.6%から46.7%と減少しています。反面、その他の県内に対する通勤者数は17.7%から18.3%となっており、増加傾向にあるのが伺えます。

また、通学者数の推移を見ると、石巻市への通学者が42.9%から41.1%へと減少しているのに対し、仙台市への通学者数が28.4%から30.5%へと増加傾向にあることから、石巻圏域から仙台都市圏域へと移行しつつあるのが伺えます。

(通勤) (資料:国勢調査,単位:人,%)

調査年 仙台市 石巻市 河南町 松島町 その他郡内 その他県内

1,584 4,127 258 296 720 1,504 H2

18.7 48.6 3.0 3.5 8.5 17.7

1,725 4,828 614 349 938 1,894 H12

16.7 46.7 5.9 3.4 9.1 18.3

(通学)

調査年 仙台市 石巻市 河南町 松島町 その他郡内 その他県内

501 756 116 27 102 262 H2

28.4 42.9 6.6 1.5 5.8 14.9

569 766 77 25 152 274 H12

30.5 41.1 4.1 1.3 8.2 14.7

(通勤・通学)

調査年 仙台市 石巻市 河南町 松島町 その他郡内 その他県内

2,085 4,883 374 323 822 1,766 H2

24.6 57.5 4.4 3.8 9.7 20.8

2,294 5,594 691 374 1,090 2,168 H12

22.2 54.1 6.7 3.6 10.5 21.0

○主要市町村等との通勤通学流動の推移(単位:%) (平成2年) (平成12年)

20.8

24.6

3.8

4.4

57.5

6.7 22.2

3.6

21.0

54.1

県 内 県 内

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○主要市町村等との購買率の推移 (資料:消費購買動向調査,単位:%)

調査年 矢本町 鳴瀬町 仙台市 石巻市 その他管内 その他県内

H 2 42.7 0.2 2.3 52.6 0.6 1.6 矢本町

H12 42.7 0.2 3.1 51.9 0.6 1.5

H 2 18.3 24.6 5.6 42.7 0.3 8.6 鳴瀬町

H12 32.9 13.1 8.2 36.7 0.1 9.0

新市のこれまでの消費者購買動向を見ると、矢本町民による自町での購買率は約42.7%と

平成2年と平成12年を比較しても同水準を保っているのに対し、鳴瀬町民による自町での購買率は、平成2年で24.6%となっていたものが平成12年では13.1%と半分近くにまで減少しています。

鳴瀬町民は、石巻市での購買率も42.7%から36.7%に減少しており、その分仙台市や矢本町での購買率が増加傾向にあります。

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6 土地利用

新市は101.86 k㎡の面積を有しており、その土地利用状況は、平成12年において山林が

31.74k㎡と全体の31.16%を占めており、続いて田27.60k㎡・27.10%、雑種地16.43k㎡・16.13%、宅地10.13k㎡・9.95%の順となっています。

また、昭和60年から平成12年までの地目別面積の推移からは、田・畑・山林の面積がともに毎年減り続け、その減少分である約3.5k㎡がそのまま宅地面積の増加に結びついていることが伺えます。

○新市の地目別面積 (単位:k㎡)

調査年 S60 H2 H7 H12

面積合計 101.48 102.49 101.85 101.86

田 29.50 28.89 27.95 27.60

畑 7.06 6.79 6.51 6.25

宅 地 6.67 7.00 7.72 10.13

鉱泉地 0.00 0.00 0.00 0.00

池 沼 0.04 0.02 0.03 0.03

山 林 32.52 32.47 31.97 31.74

牧 場 0.00 0.00 0.00 0.00

原 野 0.27 0.32 0.38 0.38

雑種地 18.04 15.77 16.16 16.43

その他 7.38 11.23 11.13 9.30

(資料:固定資産課税状況調査)

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7 産業

(1)基幹産業 新市は第1次産業を基幹産業としており、農業においては、これまでの稲作や畑作に加え、

最近では施設園芸による都市近郊型農業も盛んになり、安全で新鮮な野菜等が三陸縦貫自動車道により毎日のように仙台都市圏のデパートに出荷されています。

漁業では、海苔やかき等の栽培漁業が盛んで、限られた漁場における生産力の向上と経営安定化に努めていますが、農・漁業ともに年々就業人口が減少していることから、産業としての魅力を一層高め、後継者を育成することが課題となっています。

○農家数、農業人口の推移

15,203 14,58112,977

11,4819,939

3,003 2,914 2,620 2,396 2,130

0

5,000

10,000

15,000

20,000

S55 S60 H2 H7 H12

農家人口 農家数

○農業粗生産額の推移(単位:千万円)

757816

730

627

487

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

1,000

S55 S56 S57 S58 S59 S60 S61 S62 S63 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13

(2)その他の産業 新市は、交通の利便性から石巻市や仙台市のベッドタウン※化が進展し、各種サービス産

業を中心とした店舗や事業所が市内国道沿線に進出していますが、若者の定着のためには欠かせない貴重な就労の場となっています。

特に、市内の2つの大型ショッピングセンターやJR矢本駅前に建設中の健康増進施設と商業集積施設は、地元住民の就業機会の拡大とともに、消費流出の歯止めによる商圏の復活としても期待されています。

また、市内の南端は特別名勝松島の一角を占めていることから、日本三大渓の嵯峨渓や松島四大観の大高森を擁する宮戸島を中心に奥松島と呼ばれ、散策や遊覧、潮干狩り、海釣り、海水浴等を目的とした観光客と民宿利用客で賑わい、年間を通じた重要な観光産業のメッカとなっています。

しかしながら、工業面においては、仙台都市・石巻・大崎の各圏域の中心という地の利を活かした産業振興を図るため、三陸縦貫自動車道の鳴瀬奥松島ICに隣接してひびき工業団地が整備されているほか、矢本IC北部のグリーンタウン矢本内にも工業団地が整備されていますが、総力を上げて企業誘致を推進しているものの、昨今の景気低迷の影響で企業の立地はなかなか進まない状態となっています。

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1 将来人口の見通し

第3章 新市建設の基本方針

(1)人口と世帯数 新市における将来人口について推測した場合、婚姻率や出生率の低下からくる少子化に起

因し、全国的に人口減少傾向でありながらも、新市においては通勤・通学への交通アクセスの利便性と低廉良好な宅地供給などの住みやすい都市環境によって、広域石巻圏内外からの人口流入が今後とも当分の間は継続すると推察され、新市建設の目標年次である2014年までの人口は増加傾向で推移するものと想定いたします。

このことから、ここ数年の人口増加率の低迷を考慮しながらも、過去3回の国勢調査データをもとに、コーホート要因法※によって新市の将来人口と世帯数を推計した結果、2005年は44,323人・14,238世帯、2010年は45,465人・15,378世帯、2015年は46,443人・16,501世帯、2020年には46,924人・17,480世帯となることが想定されます。

また、2000年から2020年までの増加率は、人口が8.67%であるのに対して世帯数は36.50%となり、今後も急激に核家族化が進展することが予想されます。

○コーホート要因法による推計値 (単位:人、%、世帯)

国勢調査人口(2町合算) 将 来 人 口 区 分

1990年 1995年 2000年 2005年 2010年 2015年 2020年

総 人 口 40,424 42,778 43,180 44,323 45,465 46,443 46,924

8,316 7,804 7,000 6,978 7,287 7,774 7,889 年 少 人 口

0~14歳 20.57 18.24 16.21 15.74 16.03 16.74 16.81

27,167 28,598 28,504 28,488 28,223 27,253 26,460 生産年齢人口

15~64歳 67.21 66.85 66.01 64.27 62.08 58.68 56.39

4,941 6,376 7,676 8,857 9,955 11,416 12,575 高 齢 人 口 65歳以上

12.22 14.90 17.78 19.98 21.90 24.58 26.80

年齢階層別人口

後期高齢人口

75歳以上 1,816 2,362 3,156 4,059 4,826 5,467 6,030

世 帯 数 10,633 11,913 12,806 14,238 15,378 16,501 17,480

1世帯あたり人員 3.80 3.59 3.37 3.11 2.96 2.81 2.68

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○ 新市の推計人口

(2)年齢階層別人口比率 新市における総人口のうち年齢階層別の人口比率を見てみると、2000年には年少人口(0

~14歳)16.21%・生産年齢人口(15~64歳)66.01%・高齢人口(65歳以上)17.78%の割合であったものが、2020年には年少人口(0~14歳)16.81%・生産年齢人口(15~64歳)56.39%・高齢人口(65歳以上)26.80%になるものと想定されます。

年少人口割合は比較的変動がない中で高齢化率が高まり、生産年齢人口割合はさらに減少していく傾向があることから、市民税や地域消費量の減少が危惧され、新市においては転入者や市外からの購買客の増加をにらんだ施策の必要性が伺えます。

○ 年齢階層別人口比率の推移

(3)就業人口 新市の就業人口の将来見通しを推測するにあたって、1980年からの5年ごとの産業別人口

の推移を見ると、第1次産業の比率が年々低下し、人口の増加とともに第2次、第3次産業の比率が増加してきたことが判ります。

しかしながら、ここ数年にいたっては社会経済の景気低迷の影響もあってか、増減分ともにその変動は穏やかになってきていることから、この増減率はここしばらく継続するものと推測します。

40,42442,778 43,180 44,323 45,465 46,443 46,924

10,633 11,913 12,806 14,238 15,378 16,501 17,480

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020

人口 世帯数

20.57 18.24 16.21 15.74 16.03 16.74 16.81

67.21 66.85 66.01 64.27 62.08 58.68 56.39

12.22 14.9 17.78 19.98 21.9 24.58 26.8

0%

20%

40%

60%

80%

100%

1990年 1995年 2000年 2005年 2010年 2015年 2020年

年少人口(0~14歳) 生産年齢人口(15~64歳) 高齢人口(65歳以上)

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したがって、新市においては、第1次産業人口の減少に歯止めをかける施策が望まれるとともに、生産年齢人口の減少による就業者の老齢化が危惧されます。

○新市の就業人口の見通し (1995年と2000年の就業人口の比率を適用)

※生産年齢人口における5年前対比率0.997(2000年/1995年)を5年毎に摘要 ○産業別就業人口の推移(単位:人)

4,693 4,2473,497

2,661 2,237 1,879 1,578 1,326 1,114

4,297 4,7195,520

6,047 6,171 6,294 6,420 6,549 6,680

8,3369,169

10,367

12,049 12,228 12,350 12,474 12,599 12,725

0

5,000

10,000

15,000

1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020

第1次 第2次 第3次

項 目 就業人口 構成比 生産年齢人口 15~64歳

(5年前対比)

第1次産業 2,237 10.84% 0.84

第2次産業 6,171 29.90% 1.02

第3次産業 12,228 59.26% 1.01 2000

計 20,636 28,504

第1次産業 1,879 9.16% 0.84

第2次産業 6,294 30.67% 1.02

第3次産業 12,350 60.18% 1.01 2005

計 20,524 28,488 0.999

第1次産業 1,578 7.71% 0.84

第2次産業 6,420 31.36% 1.02

第3次産業 12,474 60.93% 1.01 2010

計 20,473 28,223 0.991

第1次産業 1,326 6.48% 0.84

第2次産業 6,549 31.99% 1.02

第3次産業 12,599 61.54% 1.01 2015

計 20,473 27,253 0.996

第1次産業 1,114 5.43% 0.84

第2次産業 6,680 32.56% 1.02

第3次産業 12,725 62.02% 1.01 2020

計 20,518 26,460 0.971

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○産業別構成比の推移(単位:%)

27.1 23.4 18.0 12.8 10.8 9.2 7.7 6.5 5.4

24.8 26.028.4

29.1 29.9 30.7 31.4 32.0 32.6

48.1 50.6 54.4 58.0 59.3 60.2 60.9 61.5 62.0

0%

20%

40%

60%

80%

100%

1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020第1次 第2次 第3次

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26

2 新市の将来像

新市のまちづくりにあたっては、

を将来像といたします。

「「ああおおああおおとと」」 自然の美しさや歴史文化などの地域資源を後世に守り伝え、

「「みみずずみみずずししいい」」 街も人々も健康で生き生きと輝きながら活動し、

「「心心がが集集うう都都市市」」 数多くの出会いや触れ合いをバネに日進月歩する生産都市

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27

3 まちづくりの方向性

新市誕生においては、地方分権の受け皿づくりと住民自治の実現のため、住民同士の一体

感を醸成することが大切です。 そこで、新市のまちづくりにあたっては、合併前の両町が長年にわたり培ってきた行政経

験とこれまで両町が目指してきた将来像を発展的に統合し、住民との協働による新しい将来像の実現に向けたまちづくりの方向性・「まちづくりの心」を提言します。

[まちづくりの心] 恵・愛・快・感・志・想の6つの心が集い、新市に広く浸透することで、まちを育てる

住民・文化・歴史・産業等が一体になり、更なる躍進を目指します。

「恵」を後世に引き継ぐまち

「愛」に包まれたまち

「快」がほとばしるまち

「感」を磨くまち

「志」が実を結ぶまち

「想」が行き渡るまち

(1)「恵」を後世に引き継ぐまち 新市は、日本が世界に誇る特別名勝「松島」の一角を占める奥松島・嵯峨渓をはじめ、海

岸沿いの松林や歴史の薫る運河、さらには、太平洋に注ぐ鳴瀬川・吉田川・定川、そして滝山から連なる丘陵地帯など、水と緑に恵まれた自然豊かな田園都市です。

また、年間を通じて比較的温暖な気候であることから、大地からは米を中心として、とうもろこし・きゅうり・長ネギなどの野菜類、海からは海苔・かき・あさりなどの魚介類と新鮮な恵みをいただいています。

このように、自然資源は地域の特色ある風土を育むとともに、暮らしに潤いとやすらぎをもたらしてくれることから、新市における貴重な財産として保全に努めるとともに、地球規模における自然環境問題に対する住民の関心をより一層高めます。

さらには、新市の都市機能を備えた市街地形成や、そこに暮らす人々の産業経済活動において、自然資源との調和を図りながら、新市全体において資源の循環型社会※の構築に努め、「恵」を後世に引き継ぐまちづくりを推進します。

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(2)「愛」に包まれたまち 住民の健康な暮らしを守ることは新市に課せられた重要課題であるものの、本来は住民一

人ひとりが日常から健康管理に気遣うことが大切であり、従来にも増して予防保健の浸透が求められています。

このため、新市においては、健康的で正しい生活習慣を実践しながら、自ら健康状態をチェックできる住民が増えるよう、健康づくり教育や保健指導の強化を図ります。

また、住民がいつでも安心して、適切な医療サービスが受けられるよう、医師会や医療機関との連携を図り地域医療体制の充実に努めます。

さらに、新市は少子・高齢化と核家族化が年々進んでいるほか、女性の社会進出に伴う子育て支援の必要性も高まってきており、すべての住民が地域の一員として安心して生涯を全うするためには、ますます地域社会で保健福祉を支える必要が生じてきています。

したがって、新市においては、あらゆる境遇の人々が各々生きがいを持ち、心身ともに健康で、安心して自立した暮らしができるように、「愛」に包まれたまちづくりを推進します。

(3)「快」がほとばしるまち 新市は、国道45号・三陸縦貫自動車道・JR仙石線という3本の主要交通軸において広

域仙台都市圏と広域石巻圏との結節点にあたるため、物流をはじめとして、産業面や文化面などにおける両広域圏からの波及効果をいち早く先導できる基盤が整っています。

そのため、新市においては両広域圏を結ぶ交流拠点としての計画的な土地利用を推進し、利便性の高い都市機能の充実と賑わいある都市施設等の集積に努めます。

また、新市は勤務地までの交通条件に恵まれ、広域石巻圏においても唯一人口が増加傾向にあることから、引き続き良好な宅地や住宅の供給と合わせ、快適な道路交通環境の整備を促進します。

さらに、新市においても引き続き宮城県北部連続地震からの早期復旧に努めるとともに、将来に備えた万全な災害対策を再構築し、住民の安心安全な生活環境の確保に努めます。

このように、新市においては、住民にとっての利便だけでなく、他市町民も誘引できるほどの魅力ある市街地形成と居住環境の整備を図り、市内全域にもてなしと思いやりあるサービスが溢れている、「快」がほとばしるまちづくりを推進します。

(4)「感」を磨くまち 新市には、将来を担う子供たちが自ら学び自ら感じ取る力を育む題材が溢れているため、

心の教育や体験教育を取り入れながら、個性と創造性を発揮し、自ら判断・行動できる子供たちをより多く輩出できるよう、教育環境の更なる充実を図ります。

また、新市においては、奥松島公園・鷹来の森運動公園などのスポーツ施設やコミュニティセンター・地区公民館・図書館などの文化学習施設の利活用を図り、各種大会やサークル活動・分館活動などによる市民同士の交流を促進するとともに、国際交流や地域間交流を積極的に推進し、自己を高める多様な機会の創出に努めます。

さらに、新市においては、両町の伝統芸能や文化財・歴史遺産の価値を再認識し、貴重な財産として保全し、次の時代への継承に努めます。

このように、新市においては、生涯の様々な場面で自然・歴史・文化・風土・産業・生活様式等に触れることのできる機会を提供し、出会いと触れ合いの中において、「感」を磨くまちづくりを推進します。

(5)「志」が実を結ぶまち 新市の主要産業である農林水産業は、深刻な後継者不足から就業人口は減少の一途をたど

っているため、近代化や基盤整備など、生産力の向上による経営安定を図り、魅力ある産業として後継者不足の解消に努めます。

また、新市には、嵯峨渓遊覧や海水浴客、つり客など、県内外から多数の観光客が奥松島へ訪れていますが、新たな観光メニューの開発や回遊コースの設定、交通基盤整備などを促進し、市内全域への誘導と再来客の増加に努め、観光産業をはじめとした地域内産業の活性化を図ります。

新市における商業やその他地場産業においても、経営指導に努めながら、獲れたての農水

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産物を食材とした新規商品の開発や、情報通信技術を活用した販路拡大、観光産業との連携など、あらゆる可能性を探っていきます。

さらに、新市の自立と活性化にとっては、ベッドタウン化による昼間人口の減少を食い止めることが急務になっていることから、継続した企業誘致交渉や市街地への店舗・事業所誘致を積極的に展開し、就労の機会や雇用の場を確保することによる若年層の定着に努めます。

このように、新市においては、地域資源を活かした産業連携を育て、働く場所と働き甲斐を提供することにより、「志」が実を結ぶまちづくりを推進します。

(6)「想」が行き渡るまち 地方分権の進展に伴い、新市に対し国や県からますます権限が委譲されることにより、新

市の実情に応じた政策の自己選択・自己決定・自己責任が強く求められてまいりますが、住民への広報公聴をより強化することによって説明責任を果たしながら、住民との協働によるまちづくりを推進するとともに、住民の自主的な地域づくり活動を推進します。

そのため、新市においては、公共施設間の情報ネットワーク化を促進し、行政手続きなどのサービス向上に努めるほか、自宅に居ながらにして電話やファックス、インターネットなどを利用して行政情報を取得し、住民がまちづくりに参画するための情報を共有できるような電子自治体の構築に努めます。

また、新市のまちづくりにおいては、定期的な市場調査や行政効果の事後検証に努め、住民ニーズを的確に反映した行政サービスの選択とサービスの高度化を図るとともに、民間経営の手腕に学びながら費用対効果を重視した健全財政運営に努めます。

このように、新市においては、行政のあらゆる場面において住民の視点を最重要視し、政策立案段階や事業実施後における市民意見の聴取機会を設けるなど、暮らす人々の「想」が行き渡るまちづくりを推進します。

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4 地域別整備の方針

新市の将来像を実現するため、各地域の特性を活かした機能分担や連携を図りながら、新

市全体の均衡ある発展を目指すべく、ゾーンニングによる地域別整備方針を設定いたします。

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A 新都市機能集積ゾーン 新市の中心拠点として、行政・文化・商業など多様な都市機能の集積を図るとともに、国

道45号や三陸縦貫自動車道、JR仙石線などの交通アクセスの利便性を活かし、経済・文化・情報の広域交流拠点都市として魅力ある中心市街地を形成します。

B 市街地再生ゾーン 生活道路や上下水道など生活基盤整備と商業活性化などにより、快適で定住性の高い市街

地を形成します。 C 農地保全・集落整備ゾーン ゆとりと潤いのある農地環境の保全と既存集落の居住環境整備や生産基盤の整備等により

生産性の高い農業地域を形成します。 D 緑地保全活用ゾーン 水源涵養など環境調節機能として公益的役割を担っている重要な山林緑地を保全し、自然

環境と調和した利活用により良好な緑地空間を形成します。 E 医療・福祉ふれあいゾーン 医療機関や特別養護老人ホーム、ディサービスセンター並びに在宅介護支援センターなど

の高齢者等福祉施設や身体障害者福祉施設の集積により、ふれあいと優しさのある医療・福祉の拠点を形成します。

F 自然・文化体験交流ゾーン 特別名勝「松島」の一角を形成する奥松島の自然景観や歴史資源など豊富な観光・レジャ

ー資源と地域産業を連携し、自然・文化に親しみ、憩いを満喫できる体験交流拠点を形成します。

G 水緑の回廊ゾーン 河川の清流化の推進と治水機能に優れた河川環境の整備を図るとともに、自然観察や余

暇・レクリェーションの場として、自然環境と調和のとれた親水空間を形成します。 H 新産業誘導ゾーン 周辺の良好な自然環境や交通の利便性などの特性を活かし、新市の産業拠点として就労機

会を創出する新たな企業の誘導を図ります。 I 基地周辺環境整備ゾーン 航空関連産業の誘致や航空ファンを呼び込む観光ルートと拠点整備の検討を図り、新市の

活性化策としての基地利用を促進するとともに、国における被害防止対策事業の積極的な活用等により、住民生活の安定のための環境整備を図ります。

J 漁業振興ゾーン 太平洋に面した新市の特性を活かし、良好な漁場海域の確保に努め、栽培漁業や沿岸漁業

の持続的な経営安定を図ります。

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第4章 新市の主要施策

【新市の将来像】 【まちづくりの方向性】 【 施 策 の 柱 】 【 主 要 施 策 】

「恵」を後世に引き継ぐまち

「愛」に包まれたまち

風光明媚な郷土の自然を守ります

心和む自然と融和した都市景観の形成を図ります

廃棄物による環境負荷の軽減を促進します

地球にやさしい環境意識の高揚を図ります

◆豊かな自然資源の保全と再生に努めます

◆自然災害のない安全な土地利用を促進します

◆自然資源に触れる機会を創出し、保全意識の高揚を図ります

◆自然保護や体験活動等を実践する民間団体等を支援します

◆自然資源を活用した街並み景観を促進します

◆自然に囲まれた安らぎの都市空間を整備します

◆住民による緑化運動や民有地の緑化を奨励します

◆各家庭や事業所におけるゴミの減量化を促進します

◆ゴミの資源化と再利用による循環型社会の形成に努めます

◆排出マナーの普及啓発に努め、ゴミの不法投棄を無くします

◆ゴミの適正処理体制を徹底します

◆環境に配慮した継続的な業務改善に取り組みます

◆住民一人ひとりによる省エネルギーの実践を推進します

◆大気汚染や水質汚濁などによる公害防止に努めます

健康的な生活習慣を身につける保健・栄養指導を強化します

安心して利用できる地域医療の充実を図ります

住み慣れた地域で支え合う福祉体制の充実を図ります

安心して子どもを産み育てることができる地域環境を整備します

◆自ら予防する健康管理の意識高揚を図ります

◆健康教育や健康相談により自主的な健康づくりを支援します

◆各種検診により疾病の早期発見・早期治療に努めます

◆地域ニーズに応じた医療体制の充実に努めます

◆夜間や休日、救急における医療機関の連携を確立します

◆医療保険制度の円滑な運用に努めます

◆地域社会における福祉理念の普及啓発に努めます

◆ニーズに応じた自立支援の福祉サービスを充実します

◆生きがいや生活安定のための支援事業を拡充します

◆誰からも喜ばれるバリアフリー環境を整備します

◆子育て家庭や子育てグループへの各種支援体制を整備します

◆各家庭のニーズに対応した保育環境の充実に努めます

◆子どもを取り巻く地域社会の連携を強化します

 

『あおあおと みずみずしい 心が集う都市』

きと輝きながら活動し、数多くの出会いや触れ合いをバネに日進月歩する生産都市

自然の美しさや歴史文化などの地域資源を後世に守り伝え、街も人々も健康で生き生

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「快」がほとばしるまち

「感」を磨くまち

恵まれた都市機能を活用し魅力的な土地利用を図ります

住み心地のよい住宅環境を形成します

災害に強く安眠できる暮らしを提供します

安全で利便性の高い道路交通環境の形成を図ります

◆均衡ある市街地形成と都市施設の整備に努めます

◆広域的な交流拠点としての都市空間を形成します

◆賑わいある都市機能の集積に努めます

◆魅力ある居住地の形成と定住を促進します

◆利便性の高いゆとりある生活空間等を確保します

◆ニーズに応じた福祉に優しい住宅供給に努めます

◆基地との連絡調整を密にした生活環境整備に努めます

◆災害予防対策の充実に努めます

◆各種災害復旧に要する万全の備えを確立します

◆地域における自主防犯体制の推進を図ります

◆鉄道と公共交通体系の機能充実を推進します

◆円滑な往来のできる道路網の整備を促進します

◆生命を守る交通安全対策の充実を図ります

清潔で快適な居住環境を確保します◆良質な飲料水の安定供給を図ります

◆衛生的で浸水被害のない排水処理施設の充実に努めます

◆日常生活における害虫駆除と防疫に努めます

子供たちを健やかに育む教育環境を形成します

生涯を通じて充実した日々を過ごす学習機会を増やします

明日のまちづくりを担う地域リーダーを育てます

健康な心身と楽しい仲間ができるスポーツ・レクリェーションを普及します

◆心豊に育てる教育体制を充実します

◆健康でたくましい子供の育成に努めます

◆快適に学べる教育施設の充実を図ります

◆住民ニーズの高い学習メニューを提供します

◆一人ひとりの学習意欲に応じた支援体制を整備します

◆利便性が高い学習の場の充実を図ります

◆各世代に応じた自己啓発の学習機会を提供します

◆地域の特色を活かした分館活動を支援します

◆地域の人材を登録し、活躍できる場を整備します

◆住民ニーズと体力に応じたスポーツ・レクリェーション参加の機会を提供します

◆スポーツ・レクリェーション団体の自主的活動を支援します

◆スポーツ・レクリェーションが気軽に楽しめる施設環境を整備します

◆貴重な文化財と歴史遺産の保存、継承に努めます伝統文化と歴史遺産から学ぶ芸術・文化活動を応援します

◆芸術・文化活動に親しむ愛好家を増やします

◆誰もが芸術・文化に触れることのできる機会を増やします

◆地域間の多様なふれあい体験交流を推進します自己研鑽を積む多様な交流の機会を提供します

◆国際的な視野と感覚を養う海外交流を推進します

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「志」が実を結ぶまち

「想」が行き渡るまち

おいしい食材を供給する農林水産業の経営安定に努めます

年間を通じて観光客が訪れる観光産業の振興を図ります

消費生活に密着した地元商店の振興と賑わいのある商業拠点の形成を図ります

企業や事業所の立地促進による就業機会の創出を促進します

◆生産力を高め、複合型農業による経営力の向上を推進します

◆良好な漁場における安定した水産業経営の推進を図ります

◆生産者と消費者を直結する流通販路体系の充実を図ります

◆魅力ある観光イベントや観光拠点の充実を図ります

◆観光ルートの拡張と観光客受け入れ体制の充実を図ります

◆体験型や滞在型観光スタイルの創出を図ります

◆意欲ある経営者の指導育成に努め、魅力あふれる小売店の創出を支援します

◆地元消費者に愛される商業空間の整備を促進します

◆広域からも利用される商業圏の形成を推進します

◆市街地への事業所・店舗等の集積に努め、雇用の場を確保します

◆地域特性を活かした企業誘致の推進を図ります

◆NPOやコミュニティ・ビジネスの創出などによる働く場所の提供に努めます

◆既存産業の連携による新規事業の創出や地場産品の開発を促進します産業連携による地場産業の活性化を図ります

◆地元中小企業への各種支援による生産力向上を図ります

住民との協働によるまちづくりを推進します

住民・企業・NPO等による自主的な地域づくり活動を促進します

住民の視点に立った行政サービスの多様化と高度化に努めます

効率的・効果的な行財政経営の確立を図ります

◆説明責任を果たす中身の濃い政策情報を提供します

◆事業の企画立案段階から住民参画できる体制を充実します

◆老若男女誰もが共同して参加できるまちづくりを推進します

◆ボランティア団体や地域づくり団体を支援します

◆地域の特性に応じたコミュニティ活動や自治会活動の推進を図ります

◆住民意識の高揚を図り、活動の輪を広げます

◆定期的な市場調査の仕組みを確立し、サービス内容の厳選と多様化に努めます

◆住民ニーズに応えられるサービスの専門性を高めます

◆効率的・計画的な公共施設の整備と利活用の推進を図ります

◆共同処理による効率的な広域行政の推進を図ります

◆民間競争原理と創造性を養う職員研修の充実に努めます

◆業務目的の達成度を重視した効果的な行政の推進を図ります

◆効率的で健全な財政運営の充実を図ります

多様なネットワークによる地域情報化の推進を図ります

◆地域における情報通信基盤の充実を図ります

◆時代の要請に応じた電子自治体の構築を推進します

◆広い世代における情報技術の操作性向上に努めます

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1 「恵」を後世に引き継ぐまち (1)風光明媚な郷土の自然を守ります

①豊かな自然資源の保全と再生に努めます 新市は日本三景松島の一角を構成する国指定特別名勝「松島」や太平洋に面した野蒜海

岸や大曲浜など、雄大な自然に恵まれています。これらの景観は住民が市の誇りとして愛着を感じているだけでなく、嵯峨渓や大高森、野蒜海岸、海浜緑地などに多くの人が訪れる観光資源ともなっています。

しかし、これらのすばらしい環境も水質汚染や松くい虫被害などにより、自然体系に変化が起きています。

豊かな自然資源をそのままに後世に伝えるため、自然や景観を保全する施策の充実を図るとともに、人と自然が共生していく仕組みの形成を進めます。

②自然災害のない安全な土地利用を促進します

自然災害から住民の生命・財産・自然環境を守るため、海岸や河川、急傾斜地等危険区域の調査に努め、景観・生態系に配慮しつつ砂防事業や急傾斜地崩壊対策を関係機関と連携して推進します。

③自然資源に触れる機会を創出し、保全意識の高揚を図ります

住民の身近な憩い、交流の場として、公園や緑地の整備充実及び自然環境の保全を図ることで豊かな自然資源が与える恵みと大切さを一人ひとりが感じ、日常生活の身近なところから保全する意識の高揚を図ります。

④自然保護や体験活動等を実践する民間団体等を支援します

新市の豊かな自然を守るためには、住民の一人ひとりが保全意識を持つことが必要とされます。これまで自然保護のために活躍してきた団体に対し支援することで、地域における保全活動や自然に触れる体験活動の活性化を図ります。

主 要 施 策 主 要 事 業

豊かな自然資源の保全と再生に努めます 松くい虫対策事業 森林対策事業 河川景観保全事業

自然災害のない安全な土地利用を促進します 国土利用計画関連事業

自然資源に触れる機会を創出し、保全意識の高揚を図ります

里桜景観形成事業

自然保護や体験活動等を実践する民間団体等を支援します

河川清流化推進事業

(2)心和む自然と融和した都市景観の形成を図ります ①自然資源を活用した街並み景観を促進します 住民が日常生活の身近なところで安らぎを感じ、すべての人が快適に生活できる環境を

形成するため、自然と生活空間との調和のとれた景観の整備を図ります。そのために、行政、住民、地域、企業が一体の意識を持ち、身近なところから自然を活かした街並み景観づくりを意識するよう進めます。

②自然に囲まれた安らぎの都市空間を整備します 身近な日常生活の中に子供からお年寄りまで多くの住民が安らぎを分け合い、心豊かに

暮らす環境を形成するため、利便性と快適性の高い公園を計画的に整備します。

③住民による緑化運動や民有地の緑化を奨励します まちのいたるところに緑が溢れる環境を創造し、そこに住む人や訪れる人が魅力を感じ

ながら散策できるよう、公共用地、民有地に対する住民による緑化活動を推進します。

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主 要 施 策 主 要 事 業 自然資源を活用した街並み景観を促進します 駅前広場・緑地維持管理事業

自然に囲まれた安らぎの都市空間を整備します 街区公園等整備・維持管理事業

住民による緑化運動や民有地の緑化を奨励します 市の花普及事業

(3)廃棄物による環境負荷の軽減を促進します ①各家庭や事業所におけるゴミの減量化を促進します 各家庭や事業所から排出されるゴミの減量化を図るため、有効かつ実践性の高い減量化

策の情報提供の実施や家庭内でゴミの減量化に取り組む環境づくりに対する助成事業などの充実を図ることで、ゴミの減量化を促進します。

②ゴミの資源化と再利用による循環型社会の形成に努めます 排出されるゴミの資源化率を向上するために家庭内でのゴミ分別に関する情報を提供す

ることで、家庭から出る分別率を高め、更には、消費者がより資源化できる製品の消費を意識する環境を形成し、生産から消費までの一貫した再利用を意識する循環型社会の形成を図ります。

また、ひびき工業団地が、みやぎエコファクトリー※として認定されていることから、企業誘致展開と平行して、循環型社会形成を担うべく環境・リサイクル産業の振興を図ります。

③排出マナーの普及啓発に努め、ゴミの不法投棄を無くします

誰もが住み良い環境を形成するためゴミの排出マナーの普及啓発を図り、一人ひとりがゴミの排出に対する意識の向上を図ります。また、行政・企業・住民が一体となって不法投棄に対する監視ネットワークを構築するなど、監視体制を強化することでゴミの不法投棄を無くします。

④ゴミの適正処理体制を徹底します 排出されたゴミの処理体制を効率的・効果的に監視することで、定期的に水質・土壌な

どの検査や処理過程における業務内容を充実し、処理施設の長期利用や処理による環境負荷の抑制に努めます。

主 要 施 策 主 要 事 業

各家庭や事業所におけるゴミの減量化を促進します

ゴミ減量化対策事業

ゴミの資源化と再利用による循環型社会の形成に努めます

再資源化施設管理運営事業 廃品回収奨励金交付事業

排出マナーの普及啓発に努め、ゴミの不法投棄を無くします

公衆衛生推進事業 不法投棄対策事業

ゴミの適正処理体制を徹底します 一般廃棄物最終処分場整備・維持管理事業 ごみ収集運搬委託事業 石巻地区広域行政事務組合清掃施設負担金 埋立処分地施設設置協力助成事業 河南地区衛生処理組合負担金

(4)地球にやさしい環境意識の高揚を図ります ①環境に配慮した事業活動を促進します 事業活動などで発生する様々な廃棄物、汚染物質による環境負荷や発生を最小限にとど

めるための方法などを紹介しながら、公民が共に環境に配慮しながら事業活動に取り組むよう意識の高揚に努めます。

②住民一人ひとりによる省エネルギーの実践を推進します 住民一人ひとりが身近なところから省エネルギーに対して取り組む意識を高めるため、

住民及び事業者等に対し、限りある資源の有効活用と日常生活の中で出来る省エネルギー

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対策の方法など情報提供の充実を図ります。 ③大気汚染や水質汚濁などによる公害防止に努めます 日常生活における身近な場所での大気汚染や水質汚濁の状況を定期的な測定等により、

的確な現況把握を充実することで、排気ガスや排出水など環境に負荷を及ぼす事業所等に対して、法律等に基づいた指導の強化等を図ります。

また、事業所等からの騒音・振動、悪臭についても、法律等に基づいた指導の強化を図ります。

主 要 施 策 主 要 事 業

環境に配慮した事業活動を促進します 環境保全啓発事業

住民一人ひとりによる省エネルギーの実践を推進します

省エネルギー啓発事業

大気汚染や水質汚濁などによる公害防止に努めます

公害対策事業 ペット対策事業

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2 「愛」に包まれたまち

(1)健康的な生活習慣を身につける保健・栄養指導を強化します ①自ら予防する健康管理の意識高揚を図ります 健康管理は自ら管理することから始まり、その手助けを地域や行政等が担うことになり

ます。そのことからも保健体制の充実はもとより、まず自らの健康に対する意識高揚が必要なことから、日々の生活の中から健康づくりに対する意識啓発を促します。

②健康教育や健康相談により自主的な健康づくりを支援します 住民の健康づくりを支援するため、生涯学習や栄養指導など健康管理に対する教育や健

康に関する相談体制を充実し、自主的に取り組む環境を整備します。 ③各種検診により疾病の早期発見・早期治療に努めます 住民がいつまでも健康で過ごせるために、各種検診制度の充実や受診率の向上、事後指

導の充実を図ることで、疾病に対して早期発見・早期治療を促せる環境を推進します。

主 要 施 策 主 要 事 業

自ら予防する健康管理の意識高揚を図ります 健康増進計画策定事業 予防接種事業

健康教育や健康相談により自主的な健康づくりを支援します

健康づくり推進事業 転倒骨折予防教室開催事業 精神保健相談事業 痴呆症対策事業

各種検診により疾病の早期発見・早期治療に努めます

各種検診事業 母子保健推進事業

(2)安心して利用できる地域医療の充実を図ります ①地域ニーズに応じた医療体制の充実に努めます 健康に対する意識の高度化や多様なニーズへの適切に対応する医療体制が重要となって

いることから、保健・医療・福祉の連携による地域医療体制のネットワークの強化、また、医療機関相互の連携強化を推進することで、利便性が高く体系的な地域医療サービスの提供が図れるように努めます。

②夜間や休日、救急における医療機関の連携を確立します 住民がいつでも安心して、適切な医療サービスが受けられるように、行政・医師会・医

療機関・救急機関における連携強化を図ることで、地域の医療・救急水準の向上に努めます。

③医療保険制度の円滑な運用に努めます 国民健康保険や介護保険などによる社会保障を、住民が適切にサービスを受けられるよ

う情報提供の充実、制度周知の徹底を推進することで円滑な運用に努めます。

主 要 施 策 主 要 事 業

地域ニーズに応じた医療体制の充実に努めます 地域医療ネットワーク構築事業

夜間や休日、救急における医療機関の連携を確立します

救急医療体制(休日夜間診療)整備事業 救急医療施設整備事業 公立病院負担金

医療保険制度の円滑な運用に努めます 国民健康保険事業 介護保険事業 老人保健事業

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(3)住み慣れた地域で支え合う福祉体制の充実を図ります ①地域社会における福祉理念の普及啓発に努めます 居住環境やライフスタイルの変化に伴う、地域における相互扶助が低下することのない

よう、福祉を身近な問題として捉え、一人ひとりが日常生活の中で参加や協力する環境を図るとともに、福祉に関する教育、体験機会の創出を推進し福祉理念の普及啓発に努めます。

②ニーズに応じた自立支援の福祉サービスを充実します ノーマライゼーション※を理念とし、住み慣れた地域の中で能力や個性を活かし自立し

た生活ができる環境を整備するために、社会参加を促進するよう障害者やその家族の就労・活躍の場の確保を図ることなど福祉サービスの充実を図ります。

③生きがいや生活安定のための支援事業を拡充します 高齢者や障害者に対する様々な形態の福祉サービスを充実させるとともに、ホームヘル

パーの確保をはじめ在宅介護支援や自由に立ち寄り、ふれあい、交流できる機会の創出を図り、誰もが住み慣れた地域で、安心して生涯を過ごすことができる環境を整備します。

また、勤労者に対しても健康管理や交流機会、就労促進に向けた支援を充実するなど勤労者福祉の向上も図ります。

④誰からも喜ばれるバリアフリー環境を整備します 行政、福祉施設、医療機関、地域などの連携強化を図り、誰もが不自由なく社会参加で

きる環境の構築に努めます。特に、市街地や公共施設など利用者の多い歩道の段差解消やインターネット等の普及による情報化社会へ対応した情報のバリアフリーを図ります。

主 要 施 策 主 要 事 業

地域社会における福祉理念の普及啓発に努めます 社会福祉協議会運営補助事業 福祉関連団体助成事業 民生委員・児童委員活動支援事業 高齢者保健福祉計画策定事業

ニーズに応じた自立支援の福祉サービスを充実します

介護サービス事業 福祉サービス事業 支援サービス事業 日常生活支援事業 在宅介護支援センター管理運営事業

生きがいや生活安定のための支援事業を拡充します

各種医療費助成事業 福祉交通費助成事業 生活保護事業 老人クラブ活動助成事業 敬老事業 老人福祉センター管理運営事業 福祉施設運営事業

誰からも喜ばれるバリアフリー環境を整備します バリアフリー住宅普及促進事業

(4)安心して子どもを産み育てることができる地域環境を整備します ①子育て家庭や子育てグループへの各種支援体制を整備します 少子化対策がこれからの新市の重要な課題と捉え、子育てをする家庭などに対し総合的

な支援を展開するため、行政とボランティア組織などが連携し、地域ぐるみでの支援体制の強化を図ります。

また、子育てに関する不安を解消するため、育児サークルの育成・支援や各種助成制度・相談体制などの充実を図り、住民が安心して子どもを生み育てることのできる環境整備を図ります。

②ニーズに対応した保育環境の充実に努めます 核家族化の進行や共働き世帯の増加など、家庭の環境の変化に伴い保育環境に対する住

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民のニーズも多様化していることを的確に把握して、保育ニーズに対応できる体制と機能の充実を図ります。

③子どもを取り巻く地域社会の連携を強化します 地域をはじめ、学校、行政などが意識・情報を共有化することで連携強化を図り、子ど

もにふれあいながら、総合的に子育てのできる環境づくりを進めます。

主 要 施 策 主 要 事 業 子育て家庭や子育てグループへの各種支援体制を整備します

子育て支援事業

ニーズに対応した保育環境の充実に努めます 乳児保育事業 幼児保育事業 延長保育事業 障害児保育事業 学童保育事業

子どもを取り巻く地域社会の連携を強化します 保育所地域活動事業 地域子育て事業

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3 「快」がほとばしるまち (1)恵まれた都市機能を活用し魅力的な土地利用を図ります ①均衡ある市街地形成と都市施設の整備に努めます 調和のとれた環境を形成するため、計画的な整備計画との整合性を図りながら、必要に

応じて、用途地域※、都市施設その他の都市計画の決定又は変更を行い、より利便性と快適性の高い都市空間の形成と施設の整備を図ります。

②広域的な交流拠点としての都市空間を形成します 国道45号やJR仙石線、三陸縦貫自動車道など恵まれた交通機関を活かし、広域仙台

都市圏と広域石巻圏の交流拠点として、効果的に来訪者誘導機能を持つ施設等を配置するとともに、他圏域に向けて観光・物産情報をはじめ新市の産業情報等を発信・提供することで魅力ある都市空間の形成を図ります。

主 要 施 策 主 要 事 業

均衡ある市街地形成と都市施設の整備に努めます 都市計画見直し関連事業 都市計画道路整備事業

広域的な交流拠点としての都市空間を形成します 駅利用施設整備事業 駅前環境整備事業

(2)住み心地のよい住宅環境を形成します ①魅力ある居住地の形成と定住を促進します 高齢化、核家族化、ライフスタイルの多様化など住環境が変化していることから、すべ

ての人が安心して快適に暮らすことができるよう、景観、防犯・防災に配慮しながら、生活道路・公園等の公共施設や優良な住宅環境の整備を図り、便利で魅力のある生活の拠点づくりを推進します。

②利便性の高いゆとりある生活空間等を確保します 住民が集い、ふれあう憩いの場であり、災害時に住民が安心して避難できる空間として

利用しやすい公園、広場などを地域の特性を活かして効果的に配置します。 また、ゆとりと潤いのある空間のとして形成するため、住民参加により公園、市街地、

道路周辺の緑化推進の展開に努めます。 ③ニーズに応じた福祉に優しい住宅供給に努めます 優良な住宅や宅地を提供することで定住促進を図るため、定住者のニーズに応じた公営

住宅・バリアフリー住宅や公園・広場等の便利で魅力のある環境整備を進め、高齢者から若年層まで快適に日常生活を営むことができるよう努めます。

④基地との連絡調整を密にした生活環境整備に努めます

松島基地周辺の航空機騒音による障害の防止及び軽減を図るため、障害地域における住民の生活環境の整備に努め、住民の不快感の解消を図ります。

また、松島基地との協力・協調を堅持しながら基地施設を新市の資源と捉え、松島基地周辺財産を活用したまちづくりを推進し、これまでの騒音区域という位置付けから、人が集まる魅力ある空間として整備を進めます。

主 要 施 策 主 要 事 業

魅力ある居住地の形成と定住を促進します 土地区画整理事業

利便性の高いゆとりある生活空間等を確保します 生活公園等整備・維持管理事業

ニーズに応じた福祉に優しい住宅供給に努めます 公営住宅整備事業 公営住宅管理運営事業

基地との連絡調整を密にした生活環境整備に努めます

基地対策事業 基地周辺生活環境整備事業

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(3)災害に強く安眠できる暮らしを提供します ①災害予防対策の充実に努めます 地域防災計画(地震対策を含む。)を策定し、地域が一体となった防災体制を構築すると

ともに、周知徹底を図り、住民自らの防災意識の高揚に努めます。 また、緊急時における連絡手段である防災行政無線の充実や雨水排水施設、避難道路、

避難場所の確保など、各種防災・防犯施設の計画的な配備とともに、浸水や崖崩れ等、災害を拡大する恐れのある危険箇所の改善に努め、災害に対する予防を図ります。

②各種災害復旧に要する万全の備えを確立します 地域防災計画を基に災害復旧計画を策定することで、地震・台風・洪水・津波など災害

発生時における応急復旧体制、備蓄の充実を図り、住民の生命・財産などを守るために行政・住民・企業が迅速・的確な対応ができるよう促します。

また、災害復興計画を新たに策定し、被災者が一日でも早く通常の生活を営むことができるよう、災害復興に向けた行動計画の充実と策定した計画を迅速に遂行できるよう復興資金を計画的な確保を図ります。

③地域における自主防犯体制の推進を図ります 住民自らの自主防災組織の創出と育成を図り、地域における危険から子ども・高齢者・

障害者を住民と行政が一体となって守るため、自主防犯体制づくりを図ります。 また、災害発生時には自らが速やかに行動できるよう、地域社会と行政が連携して一人

ひとりの防災意識の啓発に取り組み、安心した暮らしのできる防犯・防災体制が確立した地域づくりを図ります。

主 要 施 策 主 要 事 業

災害予防対策の充実に努めます 防災無線放送事業 防災訓練事業 災害防止対策事業 防潮水門及び海岸施設維持管理事業 地域防災計画策定事業 災害対策環境整備事業

各種災害復旧に要する万全の備えを確立します 常備消防事業 非常備消防事業 消防団訓練事業 消防施設管理事業 消防水利施設整備事業 罹災者援護事業 災害対策基金積立事業

地域における自主防犯体制の推進を図ります 防犯対策事業 街路灯・防犯灯整備・維持管理事業

(4)安全で利便性の高い道路交通環境の形成を図ります ①鉄道と公共交通体系の機能充実を推進します 誰もが安心して利用できる生活交通手段として、JR仙石線の運行充実や医療機関や高

校が位置する柳ノ目地区への新駅設置の働きかけにより鉄道の充実化を図り、各駅を中心とした利便性の高い交通システムの構築を図ります。

②円滑な往来のできる道路網の整備を促進します 新市の重要な高速・広域交通網となる三陸縦貫自動車道を中心として、地域の一体的な

発展のため広域交流を視野に入れた総合的な道路網の整備を進め、市内間はもとより周辺都市との往来が円滑にできる交通網を形成するため、国道・県道・市道が一体となった効率的・効果的な整備を図ります。

③生命を守る交通安全対策の充実を図ります 歩行者の視点、特に高齢者や子どもが不便なく歩行できる歩道や通学路の整備、冬期の

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除雪、人通りの多い路線や危険箇所には交通安全施設や防犯灯の充実を図るなど、安全性と利便性の向上を図ります。

また、快適な空間維持のために地域に根ざした道路愛護団体の創出・活性化や活動支援により住民の意識高揚を図ります。

主 要 施 策 主 要 事 業

鉄道と公共交通体系の機能充実を推進します 鉄道施設整備事業 市民バス運行事業

円滑な往来のできる道路網の整備を促進します 土木委員設置事業 道路維持修繕事業 市道改良舗装整備事業 道路台帳補正整備事業 橋梁整備事業 除雪・融雪対策事業 私道等整備助成事業 道路ネットワーク整備事業

生命を守る交通安全対策の充実を図ります 交通安全施設整備事業 交通安全指導事業 交通安全啓発事業 交通安全団体支援事業

(5)清潔で快適な居住環境を確保します ①良質な飲料水の安定供給を図ります これまで実施してきた広域水道企業団による水道事業を連絡調整と監視体制の強化によ

り充実し、いつまでも安心して利用できる飲料水の供給を続けます。 ②清潔な生活のための排水処理基盤の充実に努めます 地域の特性や住民意向と公益性の調整を図りながら、公共・流域下水道事業、農業集落

排水事業、漁業集落排水事業及び合併処理浄化槽設置補助事業などの排水環境整備を計画的、効率的に進めます。

③日常生活における害虫駆除と防疫に努めます 身近な環境に存在し、住民に対し影響を与える可能性のある害虫に対し、適切な情報を

提供し、被害を未然に防ぐために駆除や防疫に努めます。 また、家庭での犬、猫などのペットに対する適切な対応を促すことで、狂犬病予防や放

飼いなどによるトラブルの発生の抑制を図ります。

主 要 施 策 主 要 事 業 良質な飲料水の安定供給を図ります 石巻地方広域水道企業団広域化対策事業

清潔な生活のための排水処理基盤の充実に努めます

下水道事業 農業集落排水事業 漁業集落排水事業 生活排水路整備事業 合併処理浄化槽整備事業 農業用排水施設整備事業 石巻地区広域行政事務組合清掃施設負担金

日常生活における害虫駆除と防疫に努めます 家庭衛生害虫駆除事業 狂犬病予防対策事業

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4 「感」を磨くまち

(1)子供たちを健やかに育む教育環境を形成します ①心豊かに育てる教育体制を充実します 学校、家庭、地域社会の連携を図り、基礎的な教育はもとより、これからの情報化・国

際化社会に対応できる個性や創造性を活かす教育環境を整備します。 また、豊かな人間関係を培うために、学校間交流の活性化や教育現場で活躍する教職員

の資質の向上を含めた教育内容の充実、地域資源や人材を活かした体験・郷土学習を学校内外の教育現場に活かした総合的学習を推進します。

②健康でたくましい子供の育成に努めます 児童・生徒の交流と技術の向上を目指し、学校内や学校間における文化・スポーツ事業

を支援することで、心と体がともに健康でたくましく育つ環境を整備します。 ③快適に学べる教育施設の充実を図ります 児童・生徒が安心して学習できるよう、校舎の防音機能復旧や耐震改修はもとより、校

庭・体育館・プールなどの体育施設についても改善、補修等を計画的に実施し、安全で快適な教育施設の形成を図ります。

また、情報化・国際化等に対応できる人材を育成するため、コンピュータや学習図書などの環境整備についても充実を図ります。

主 要 施 策 主 要 事 業

心豊かに育てる教育体制を充実します 教育委員会活動事業 学校教育振興事業 語学指導(ALT)事業 公立幼稚園管理運営事業 小学校用副読本作成事業 通学バス運行事業 私立幼稚園就園奨励補助事業 奨学金貸付事業

健康でたくましい子供の育成に努めます 学校施設管理運営事業 学校給食事業 学校給食センター建設事業

快適に学べる教育施設の充実を図ります 教育用コンピュータ整備事業 学校施設整備事業 矢本一中校舎危険改築事業 野蒜小校舎防音機能復旧及び耐震補強事業

(2)生涯を通じて充実した日々を過ごす学習機会を増やします ①住民ニーズの高い学習メニューを提供します 余暇時間の増大や多様化する住民の学習ニーズに対応できる学習機会を提供するため、

各種講座や公民館活動において計画時点から住民参加による立案を図り、より要望性の高い学習機会の創出を図り、高い満足が得られる学習情報の充実化を図ります。

②一人ひとりの学習意欲に応じた支援体制を整備します これまでの生涯学習プログラムの充実を図るとともに、それぞれの学習意欲に応じた新

たな学習機会の創出が必要とされます。新市ではその一人ひとりが持つ異質な学習意欲に応じた講座や参加型プログラムなどを構築することで多くの人が学習できる環境を進めます。

また、学習機会を通じて身につけた技術や知識を、更に学ぶ側から教える側にまわる機会を創出することで一歩先に進んだ学習レベルを身につけるための環境づくりにより、各分野におけるリーダー的人材を育成します。

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③利便性が高い学習の場の充実を図ります 既存の文化施設やスポーツ施設などの有効活用を図るため、団体間ネットワークづくり

や計画的な整備を進め、住民がいつでも必要な情報を引き出せ、利便性と快適性の高い空間を醸成します。

また、個人としての利用のみならず、各種団体においても利活用を図ることで、住民と情報が集い交流し、新たな相互関係を創出することから活躍の場を提供します。

主 要 施 策 主 要 事 業

住民ニーズの高い学習メニューを提供します 生涯学習推進事業 学校開放講座事業

一人ひとりの学習意欲に応じた支援体制を整備します

社会教育推進事業 社会教育団体支援事業

利便性が高い学習の場の充実を図ります 図書館運営事業 コミュニティセンター運営事業 社会教育施設整備・維持管理事業

(3)明日のまちづくりを担う地域リーダーを育てます ①各世代に応じた自己啓発の学習機会を提供します 学習に対するニーズは世代に応じて違うことから、世代に応じた学習メニューの充実に

よる自己啓発の機会の創出を図り、その中から、地域・世代などにおけるリーダーを発掘し、まちづくりに対し広い意見の繁栄を促すための各種事業を展開します。

②地域の特色を活かした分館活動を支援します これまで受け継がれてきた地域の特性を分館活動を通じて生涯学習の場に誘導すること

により、多くの住民が触れる機会を創出します。それにより、課題とされてきた伝統文化の継承者を発掘し、育成支援することで、地域の文化を活性化させます。

③地域の人材を登録し、活躍できる場を整備します 地域における各分野で秀でた人材をデータベース※化し、独自のネットワークを構築す

ることで新市の人材育成基盤を確立します。 登録された人材に対して、行政、地域などで活躍できる場を提供することで、活動を活

性化し、新たな人材の育成を図ります。それにより多くの人が地域のリーダーとして活躍できる環境が形成され、まちづくりの中心に住民がいる体制づくりを図ります。

主 要 施 策 主 要 事 業

各世代に応じた自己啓発の学習機会を提供します 各種教室・講座開催事業 青少年育成事業 成人式開催事業

地域の特色を活かした分館活動を支援します 分館活動支援事業 公民館管理運営事業 地域活動支援事業

地域の人材を登録し、活躍できる場を整備します 人材バンク整備事業

(4)健康な心身と楽しい仲間ができるスポーツ・レクリェーションを普及します ①住民ニーズと体力に応じたスポーツ・レクリェーション参加の機会を提供します 住民の健康維持・増進と心身のリフレッシュを図る有効手段として、スポーツ・レクリ

ェーション活動を支援するため、指導者や団体、ボランティアの育成支援を充実します。 また、自らの体力レベルを確認する機会を設けることで、体力・ニーズに合わせた種目

を選択することで生涯を通じた活動を促します。 更には、市全体のスポーツ振興の向上のため、各種大会等の開催を通じ多くのスポーツ

団体との交流によりスポーツ・レクリェーションの活動ネットワークの形成を図ります。

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②スポーツ・レクリェーション団体の自主的活動を支援します 住民が自主的に運営・活動し、すべての人が気軽に参加できる総合型地域スポーツクラ

ブの創出を支援することでスポーツ・レクリェーション活動の活性化を図ります。 また、クラブやサークルなどスポーツ関係団体の活動を支援することで、市全域におけ

る普及促進を図ります。 ③スポーツ・レクリェーションが気軽に楽しめる施設環境を整備します 既存の文化施設・スポーツ施設などの有効活用を図るため、ネットワークづくりや計画

的な整備を進めることで、利用者にとって利便性と安全性が高い地域密着型の施設環境を整備し、活用率の高い施設を目指します。

また、管理運営においても、民間委託による効果を的確に判断し、より利用者にとって魅力ある施設として、効果的・効率的な運営を図ります。

主 要 施 策 主 要 事 業

住民ニーズと体力に応じたスポーツ・レクリェーション参加の機会を提供します

スポーツ教室・大会開催事業 市民運動会開催事業 スポーツ指導員育成事業 スポーツ普及推進事業

スポーツ・レクリェーション団体の自主的活動を支援します

地域スポーツ活動推進事業 スポーツ関係団体等助成事業

スポーツ・レクリェーションが気軽に楽しめる施設環境を整備します

運動施設環境整備・維持管理事業 市民球場整備事業

(5)伝統文化と歴史遺産から学ぶ芸術・文化活動を応援します ①貴重な文化財・歴史遺産の保存・継承に努めます 新市には、日本最大規模を誇る国指定史跡里浜貝塚をはじめ、明治政府によって日本初

の国際貿易港として建設が進められた野蒜築港跡や北上運河・東名運河など多くの歴史的価値の高い文化財や歴史遺産が残されています。

これらを保全し次の時代へ継承するために、身近な財産として知り・感じ・守るといった意識を地域・企業・行政が一体となって持ち、共通認識のもと取り組む体制づくりに努めます。

②芸術・文化活動に親しむ愛好家を増やします 各地域において継承されてきた伝統芸能や文化をはじめとした様々な芸術・文化に親し

む人に、どこでも出会える環境づくりを進めます。そのために、芸術・文化活動で活躍する団体やサークルなどに対する支援を充実することで、地域全体における活動の活性化や広い範囲で活躍する人材の育成を図ります。

③誰もが芸術・文化に触れることのできる機会を増やします 住民の一人ひとりが生きがいを発見することができるように、日常生活の身近なところ

でいつでも、芸術・文化に触れることのできる環境整備を図ります。 また、情報の提供にとどまらず、それぞれの分野で活躍する人材や団体に対し、表現す

る機会を与えることで、芸術・文化・住民の交流機会の創出を促します。

主 要 施 策 主 要 事 業

貴重な文化財・歴史遺産の保存・継承に努めます 文化財発掘調査事業 文化財保護事業 奥松島縄文村運営事業 文化財保存団体育成事業

芸術・文化活動に親しむ愛好家を増やします 文化振興事業

誰もが芸術・文化に触れることのできる機会を増やします

各種鑑賞会、公演等開催事業

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(6)自己研鑽を積む多様な交流の機会を提供します ①地域間の多様なふれあい体験交流を推進します 合併により、新市におけるそれぞれの地域住民が互いの歴史や文化、風習等を知り、理

解することにより、同じ住民として共生していく意識を醸成する必要があります。そのために、スポーツや文化を通じた祭りや交流会、イベント等を通して地域間相互の文化や風習、歴史を学ぶなど、積極的な交流機会の創出を図ります。

②国際的な視野と感覚を養う海外交流を推進します 国際化社会へ対応する人材を育成するために、語学指導助手を活用し語学教育の充実を

図るとともに、住民の国際感覚を養い、広い分野で活躍する人材を育むために多様な国際交流事業を推進します。

主 要 施 策 主 要 事 業

地域間の多様なふれあい体験交流を推進します 地域間交流事業

国際的な視野と感覚を養う海外交流を推進します 国際交流事業

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5 「志」が実を結ぶまち (1)おいしい食材を供給する農林水産業の経営安定に努めます ①生産力を高め、複合型農業による経営力の向上を推進します 生産者の高齢化や担い手不足の進展などの影響による農地の荒廃を防ぐため、法人化や

企業的経営体の育成、農作業の受委託の推進、中核的担い手の育成により、安定した生産体制と経営安定を図るための生産基盤整備を進めます。

また、基盤整備とあわせて既存の地場産品が競争力と市場価値の高い商品として安定した生産を促進し、新たな特産品の創出により産地化としての位置付けを確立することで経営力の向上を図ります。

②良好な漁場における安定した水産業経営の推進を図ります 新市が面している太平洋は、自然に恵まれた豊かな漁場としてこれまでも海面養殖業の

海苔、牡蠣などをはじめとした産物をもたらしてきました。新市においてもこの限られた環境の保全や水産業の基盤となる漁港整備を進め、安定した漁場をはじめとした基盤整備を図ることにより、水産業経営の経営安定や生産性の向上に努めます。

③生産者と消費者を直結する流通販路体系の充実を図ります 交通環境の優位性を活かした流通経路の充実を図ることで、都市圏への流通の活性化は

もとより、直売所などの活用により地元での消費率の向上を進めます。 また、これまでの流通体系のほかに、発達する情報化を活用した外部への情報発信や道

路休憩施設の設置・活用による観光情報と併せた宣伝効果などにより、生産者と消費者が直結した流通経路の普及を促し、新たな顧客確保を進めることで経営の安定化を図ります。

主 要 施 策 主 要 事 業

生産力を高め、複合型農業による経営力の向上を推進します

農業委員会運営事業 農用地利用調整事業 農業者・農業団体支援事業 農業環境整備支援事業 畜産振興事業 農業用施設整備事業 農作物病害虫及び有害鳥獣駆除対策事業

良好な漁場における安定した水産業経営の推進を図ります

水産業振興事業 水産物供給基盤整備事業

生産者と消費者を直結する流通販路体系の充実を図ります

物産振興事業

(2)年間を通じて観光客が訪れる観光産業の振興を図ります ①魅力ある観光イベントや観光拠点の充実を図ります 特別名勝「松島」を形成する新市は、日本三大渓の嵯峨渓や松島四大観大高森、白砂青

松の野蒜海岸など奥松島に代表される自然観光資源や滝山桜まつり、航空祭、奥松島まつりなどの観光イベントなど年間を通じて誘客できる魅力が豊富です。

新市においては、これらの資源をより充実させるとともに、松島基地を活用した観光拠点や道路休憩施設による観光・物産情報拠点など、旧町での計画を踏まえながら、新たな観光資源の創出を検討しながら、地域全体の産業活性化に繋がるよう、市全体を魅力ある観光地として形成を図ります。

②観光ルートの拡張と観光客受け入れ体制の充実を図ります これまで展開してきた体制に加え、合併による新たな魅力ある観光ルートを構築し、松

島エリアに訪れていた観光客を新市全体に誘導することで新たな魅力を発掘してもらい、訪れた観光客を通じて新たな観光客を誘導するために、滞在型・通過型・体験型など様々な観光客に対応できる受け入れ体制の充実を図ります。

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③体験型や滞在型観光スタイルの創出を図ります 観光客や旅行関係団体などから広く観光ニーズを把握するとともに、地元観光関係団体

や農業・漁業経営者、地域住民などのネットワークを構築し、新市の魅力ある観光資源活かした新たな観光スタイルの創出を図ります。

主 要 施 策 主 要 事 業

魅力ある観光イベントや観光拠点の充実を図ります

観光振興事業 観光施設整備・管理運営事業

観光ルートの拡張と観光客受け入れ体制の充実を図ります

観光誘客推進事業

体験型や滞在型観光スタイルの創出を図ります 観光団体支援事業

(3)消費生活に密着した地元商店の振興と賑わいある商業拠点の形成を図ります ①意欲ある経営者の指導育成に努め、魅力あふれる小売店の創出を支援します 魅力ある小売店が建ちならぶことで活気ある商店街が形成され、更には消費者が訪れる

ことから、特色ある小売店の活性化のため、商工会を通じた経営者の育成支援や経済支援の充実、利便性と快適性がバランスよくあふれる商店街の形成などを図ります。

②消費者に愛される魅力のある商業空間の整備を促進します 商業空間の活性化のためには、地元消費者はもとより、他市町村からの来訪客による購

買率の向上が必要です。そのため、恵まれた交通アクセスを活かすとともに、魅力ある商店や商業施設と家族・友人など様々な人が交流できるスペース、余暇をゆっくり過ごせるゆとりの空間などが互いを活かしながら商業空間として形成され、多くの消費者から愛されるよう整備します。

主 要 施 策 主 要 事 業

意欲ある経営者の指導育成に努め、魅力あふれる小売店の創出を支援します

商工会育成事業 商工業育成融資事業

消費者に愛される魅力のある商業空間の整備を促進します

商店街活性化支援事業

(4)企業や事業所の立地促進による就業機会の創出を促進します ①市街地への事業所・店舗等の集積に努め、雇用の場を確保します 中心市街地をはじめ魅力ある事業所、店舗が溢れ賑わいのある市街地を形成するため、

事業所や店舗、企業の誘致、集積に努め、働く人々で満ち溢れ活気ある雇用の場の確保を図ります。

②地域特性を活かした企業誘致の推進を図ります 豊富な産業資源と自然環境や交通の利便性などの地域特性を活かし、既存企業や既存産

業と連携を図ることで、更なる発展を促すことができる企業の誘致を図ります。 ③NPO※やコミュニティ・ビジネス※の創出などによる働く場所の提供に努めます 地域住民が主体となり、地域が抱える問題に対し、その改善を目的としてNPOやコミ

ュニティビジネスなどの新たな企業形式による地域密着型の産業を創出し、身近なところでも働くことのできる環境の形成を図ります。

主 要 施 策 主 要 事 業

市街地への事業所・店舗等の集積に努め、雇用の場を確保します

雇用対策事業

地域特性を活かした企業誘致の推進を図ります 企業誘致推進事業 誘致企業支援事業 工業団地整備事業

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NPOやコミュニティ・ビジネスの創出などによる働く場所の提供に努めます

シルバー人材センター助成事業

(5)産業連携による地場産業の活性化を図ります ①既存産業の連携による新規事業の創出や地場産品の開発を促進します 既存産業が連携をすることで、豊富な地場産品を活用した新たな商品開発など新規事業

の創出を図り、新市の新ブランドとして地場産業の活性化を図ります。 ②地元中小企業への各種支援による生産力向上を図ります まちづくりを支える基盤産業として活躍する地元中小企業に対し、情報・経済など各種

支援策を充実させることで基盤を強化し生産力の向上を図ります。

主 要 施 策 主 要 事 業 既存産業の連携による新規事業の創出や地場産品の開発を促進します

地場産業振興助成事業

地元中小企業への各種支援による生産力向上を図ります

勤労者福祉助成事業

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6 「想」が行き渡るまち (1)住民との協働によるまちづくりを推進します ①説明責任を果たす中身の濃い政策情報を提供します いつでも・だれでも・どこでも必要な情報を得ることが出来、住民が常に政策情報に対

する評価ができるように、情報を提供する環境の充実を図るとともに、住民の声が広く集約でき、まちづくりに繁栄させる体制を確立します。

②事業の企画立案段階から住民参画できる体制を充実します 新規事業を実施する際に、常に住民の立場でニーズを捉え、そのために各種事業の企画

立案段階からの住民参加型による行政運営を整備します。また、住民の要望により事業が立案される体制も充実します。

③老若男女誰もが共同して参加できるまちづくりを推進します 全ての人が魅力を感じ、充実した生涯を過ごすことが出来るようなまちづくりを推進す

るために、老若男女を問わず互いを尊重しあい日常生活からまちづくりまであらゆる分野に参画できる体制を整備します。

主 要 施 策 主 要 事 業

説明責任を果たす中身の濃い政策情報を提供します

広報・公聴事業 議会広報・公聴事業

事業の企画立案段階から住民参画できる体制を充実します

住民意識調査実施事業

老若男女誰もが共同して参加できるまちづくりを推進します

男女共同参画推進事業

(2)住民・企業・NPO等による自主的な地域づくり活動を促進します ①ボランティア団体や地域づくり団体を支援します 地域における自主的な活動を活性させるために、地域リーダーとして活躍するボランテ

ィア団体や地域づくり団体に対して活動しやすい環境を形成するために、各種支援策の充実を図ります。

②地域の特性に応じたコミュニティ活動の推進を図ります 今後はより地域における自治活動やコミュニティ活動が重要となることから、地域特性

を的確に捉え、基盤整備はもとより、その地域にあった支援策の充実を図ることで、自主的な地域活動の活性化を図ります。

③住民意識の高揚を図り、活動の輪を広げます 居住する住民の一人ひとりが地域、更には市を構成する大切な役割を担っている意識を

高めることで、地域やまちづくりに対する参加意識の高揚を図り、自主的に出来ることから地域活動への参加を促し、将来的に活動の輪が広がるよう推進します。

主 要 施 策 主 要 事 業

ボランティア団体や地域づくり団体を支援します 人材育成支援事業 ひと・まち交流館運営事業

地域の特性に応じたコミュニティ活動の推進を図ります

コミュニティ推進事業 行政区長設置事業 地域コミュニティ基盤整備事業

住民意識の高揚を図り、活動の輪を広げます 地域振興事業 地域振興基金積立事業

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(3)住民の視点に立った行政サービスの多様化と高度化に努めます ①定期的な市場調査の仕組みを確立し、サービス内容の厳選と多様化に努めます 需要と供給の調和を図るために、相互関係を把握するための仕組みを構築し定期的に市

場調査を実施することで、住民が望むサービスを的確に判断し、提供するサービスの厳選と多様化・高度化に努めます。

②住民ニーズに応えられるサービスの専門性を高めます 常に変化する住民ニーズに対応できるような環境を構築するため、行政組織における順

応性を高め、専門知識を有する職員の配置など行政が有する情報を用い最大限の成果を引き出せるようサービスの専門性を高めます。

③効率的・計画的な公共施設の整備と利活用の推進を図ります 現有する公共施設の現状を的確に分析し、効率的・計画的な整備と利活用の計画を策定

し、利用する住民が快適で利便性に富んだ施設の配置と環境を図ります。

主 要 施 策 主 要 事 業

定期的な市場調査の仕組みを確立し、サービス内容の厳選と多様化に努めます

各種統計調査事業 各種相談事業 消費生活者支援事業

住民ニーズに応えられるサービスの専門性を高めます

職員研修事業

効率的・計画的な公共施設の整備と利活用の推進を図ります

庁舎管理事業 保健相談センター管理運営事業 公用車管理運営事業 委託バス借上げ事業

(4)効率的・効果的な行財政経営の確立を図ります ①共同処理による効率的な広域行政の推進を図ります 行政経営における効果を的確に分析し、より効率的・効果的な運用方法を判断すること

で、共同処理によりその効果が高いものは広域連携による運用を図ります。 また、広域行政による運用も行政経営の一貫として捉え、効率的な経営を推進します。

②民間競争原理と創造性を養う職員研修の充実に努めます 行政経営に民間の競争原理や企画立案における創造力を取り入れ、より住民に対するサ

ービスの向上を図るため、国・県による研修への参加促進、市独自の研修メニューの創出などを充実し、職員自らが意欲を持って研修に取り組む体制を推進します。

③業務目的の達成度を重視した効果的な行政の推進を図ります 常に業務においては住民の立場からの成果目標を設定することで、成果重視のサービス

を実践し、定期的にその達成度を評価することで効率的・効果的な行政経営を図ります。

④効率的で健全な財政運営の充実を図ります 合併による効果や施策の重要度・緊急度・優先度等を的確に分析し、まちづくりを長期

的・総合的に捉え、住民の視点に立った成果を図ります。そのために中・長期的な財政見通しの中、債務・財産・義務的経費※を長期的な視野により分析し、歳入歳出のバランスを的確に見据え、効率的で健全な財政運営に努めます。

主 要 施 策 主 要 事 業

共同処理による効率的な広域行政の推進を図ります

自治体連携促進事業 各種負担金

民間競争原理と創造性を養う職員研修の充実に努めます

職員管理事業 人事考課制度※確立事業 企画立案能力開発事業

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業務目的の達成度を重視した効果的な行政の推進を図ります

行政評価システム※導入事業 公共事業評価事業 総合計画策定事業

効率的で健全な財政運営の充実を図ります 納税推進事業 監査事務事業 会計出納事業 起債管理事業 その他事業

(5)多様なネットワークによる地域情報化の推進を図ります ①地域における情報通信基盤の充実を図ります 地域間における情報基盤格差を是正するため、通信基盤を提供する民間企業への要望の

充実化、地域の公共施設への公共端末の整備など、身近な地域での利用が可能な環境整備を図ります。

②時代の要請に応じた電子自治体の構築を推進します インターネットを利用した先進的アプリケーション※の導入により住民との双方向の情

報受発信機能を構築し、行政情報の提供のみならず福祉・医療など生活関連情報等において双方向サービスにより、住民生活の利便性を図ります。

③広い世代における情報技術の操作性向上に努めます

広い世代で情報社会に対応する人材育成と情報弱者の解消を図るために、学校教育や地域情報教育等において各世代のニーズに対応した講習会などを開催し、情報機器の操作や情報ネットワークの活用方法を習得する機会を創出し、情報教育の支援と地域におけるリーダー育成に努めます。

主 要 施 策 主 要 事 業

地域における情報通信基盤の充実を図ります 電子自治体運用事業

時代の要請に応じた電子自治体の構築を推進します

電子自治体構想事業

広い世代における情報技術の操作性向上に努めます

ふれ愛情報プラザ運営事業

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第5章 新市における宮城県事業の推進 宮城県は、合併市町村に対して、宮城県市町村合併推進要綱に基づき、市町村建設計画に

掲げられた県事業の重点的な実施や合併に伴い臨時的に発生する財政需要に対応する財政支援、体制整備など、ともに地方自治を担う県政のパートナーとして、合併に伴う各種事業が円滑に実現するよう必要な支援策を講ずることとしています

1 まちづくり全分野に係る支援策

施 策 名 施 策 内 容

人的支援 新市において,今後,強化が必要な行政サービスを実施するにあたって,専門的職員が不足する場合,新市の要望に基づき,一定期間,必要に応じて県職員を派遣します。

新市・県合同政策調整会議(仮称)の設置

新市が必要とする場合、建設計画の実施や県からの権限移譲への対応、あるいは行財政運営全般にわたり新市と県との政策調整を図るための会議を設置します。

「みやぎ新しいまち・未来づくり交付金」の交付

旧市町村間の行政サービスの格差是正に要する経費や合併に伴う電算システム変更などに要する経費等について、毎年度予算の範囲内で交付金を支給します。

市町村振興資金の貸付 市町村合併等の広域的連携の下で行われる公共施設の整備事業に対し、本貸付金による財政支援措置を講じます。

2 施策方針に基づく事業

まちづくり の方向性

施策の柱 主要施策 主要事業

森林病害虫等防除事業 ・空中散布 (野蒜、浜市、牛網、上納前地区) ・地上散布

(宮戸地区)

河川事業 (北上運河)

「恵」を後世に引き継ぐまち

風光明媚な郷土の自然を守ります

豊かな自然資源の保全と再生に努めます

海岸事業 ・浚渫、覆砂

(長浜海岸) ・ヘッドランド、消波工

(大曲海岸)

「愛」に包まれたまち

安心して利用できる地域医療の充実を図ります

医療保険制度の円滑な運用に努めます

国民健康保険広域化等支援事業

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まちづくり の方向性

施策の柱 主要施策 主要事業

消防防災施設等整備事業 治山事業

災害に強く安眠できる暮らしを提供します

災害予防対策の充実に努めます

地すべり防止事業

鉄道と公共交通体系の機能充実を推進します

広域バス運行維持対策費補助事業

円滑な往来のできる道路網の整備を促進します

道路建設事業 ・一般県道石巻港インター線現道拡幅 (赤井地区) ・主要地方道矢本河南線現道拡幅 (小松地区) ・一般県道大塩小野停車場線現道拡幅 (上小松地区) ・主要地方道石巻鹿島台大衡線現道拡幅

(塩入地区) ・一般県道鳴瀬南郷線現道拡幅 (西福田地区)

安全で利便性の高い道路交通環境の形成を図ります

生命を守る交通安全対策の充実を図ります

交通安全施設整備事業 ・主要地方道石巻鹿島台大衡線路肩改良

(塩入地区)

「快」がほとばしるまち

清潔で快適な居住環境を確保します

衛生的で浸水被害のない排水処理施設の充実に努めます

流域下水道事業 (北上川下流流域)

農村環境計画策定事業 (矢本地区)

田園自然環境保全・再生支援事業 (北赤井地区)

経営体育成基盤整備事業 ・区画整理

(蛇沼向、北赤井地区) ・用水路

(野蒜地区)

おいしい食材を供給する農林水産業の経営安定に努めます

生産力を高め、複合型農業による経営力の向上を推進します

かんがい排水事業 (笠松地区)

「志」が実を結ぶまち

消費生活に密着した地元商店の振興と賑わいある商業拠点の形成を図ります

意欲ある経営者の指導育成に努め、魅力あふれる小売店の創出を支援します

小規模事業経営支援事業(商工会等広域連携等地域振興対策事業)

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第6章 公共施設の統合整備 公共施設については、住民生活の利便性に十分配慮しつつ、市域全体のバランスを考慮し、

逐次、財政事情を考慮しながら統合整備を図っていきます。 特に保育所や教育施設等については、少子化等の社会情勢の変化を見据えながら、施設改

修と統廃合の両面から検討してまいります。 また、施設設置の効果や効率性についても十分検討し、既存の公共施設の有効利用・相互

利用などを総合的に勘案し、住民サービスの低下を招かないよう配慮するものとします。 なお、新市の庁舎については、当面は機能分散する形でこれまでの2町の現庁舎を活用す

ることとし、老朽部分の整備や増改築については、財政計画に基づき新市において対応してまいります。

また、庁舎まで遠い区域における住民の利便性が低下しないよう、ITを活用した行政情報ネットワークを促進するとともに、これまで以上の複合的な窓口機能を付与し、行政サービスのさらなる向上を図っていきます。

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57

1 前提条件

第7章 財政計画

財政計画は、新市における歳入・歳出の各項目ごとに、過去の実績等により今後も健全に

財政運営を行うことを基本に算定し、合併による歳出の削減効果・市民負担の軽減・サービス水準の向上等を反映させて普通会計※ベースで策定しました。なお、歳入・歳出の主な前提条件は次のとおりです。

【歳入に対する考え方】

1.地方税※ 〇市民税個人均等割については、平成12年における総人口に占める納税者数の比率が今後も推移するものとし、各年度の納税者数予測に対し3千円を乗じて算入しています。

〇その他の税目については、過去5年間の状況から各税目に応じて、平均値若しくは直近値を合算しており、これに土地に係る固定資産税の微増分を加算しています。

2.地方譲与税※及び各種交付金

〇利子割交付金以外については、過去5年間の平均値により算入しています。

〇利子割交付金については、年々減少傾向にあることから直近値により算入しています。

〇所得譲与税については、平成16年度における住民一人当たりの配分額推計 1,674 円を使用し、各年度における推計総人口に乗じて算入しています。

3.地方交付税

〇普通交付税については、平成15年度算定資料に基づき一本算定と合併算定替※の比較を行い、それに対し、児童保護費の一般財源化に伴う単位費用への振替による影響と市になることでの生活保護に対する交付税費目の推計を加算し、毎年度5%程度の減少を見込み算入しています。

〇合併による財政支援として発行した合併特例債※(建設、基金)に対する交付税措置については、各年度の償還額に対し70%の割合で算入しています。 また、合併直後の臨時的経費に対する合併補正分については、国から示された基準によ

り算出した5年間の措置額を算入しています。

〇特別交付税については、過去5年間の平均値の10%削減額を継続して算入するとともに、合併後の需要に対する包括的措置分について、国から示された基準により算出した3年間の措置額を算入しています。

4.分担金※・負担金※・使用料・手数料

〇過去5年間の平均値により算入しています。 5.国県支出金

〇扶助費分については、歳出において算定した総事業費から児童保護費を除いた額を基に、直近の国県支出金比率に応じて算入しています。

〇児童保護費については、平成16年度から所得譲与税による一般財源化が図られていることから除外しています。

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〇普通建設事業※及び災害復旧事業については、新市において実施が想定される事業ごとに、国県支出金、地方債、その他特定財源、一般財源の各財源を推計して算入しています。

6.財産収入※・寄附金

〇財産収入における財産運用収入及び寄附金については、過去5年間の平均値により算入し、財産売払収入については、推計対象から除外しています。

7.繰入金※、繰越金

〇繰入金、繰越金については、過去5年間における最小値を算入しています。 8.地方債

〇投資的経費※に対する地方債の発行額については、国県支出金の算出と同様に新市において実施が想定される事業ごとの各財源を推計し、地方債の発行額を算入しています。

〇合併特例債(建設)については、普通建設事業の中から財源充当事業を想定して算入しています。

〇合併特例債(基金)については、発行可能額を10年間において均等に発行するものとして算入しています。 〇減税補てん債※については、直近値を算入しています。

〇臨時財政対策債※については、発行可能限度額を見込んで算入しています。

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【歳出に対する考え方】

1. 人件費 〇議員に関する人件費については、合併後4年間については、定数26名、合併後5年目以降については、定数24名とし、共に全国の市会議員の平均報酬額により推計しています。

〇特別職に関する人件費については、合併後の特別職人数を4人とし、全国の特別職平均給与額により推計しています。

〇一般職に関する人件費については、退職者数と新規採用者数の調整により、合併後10

年間において一般会計における職員数を50人削減するものと想定して推計しています。

2.物件費

〇物件費については、合併効果として直近値から費目ごとに5~10%を削減し、その後

も2~3%ずつ削減するものとして推計しています。

また、合併直後の臨時的経費及び合併により継続して負担が伴う経費を計上しています。

3.維持補修費・積立金・投資及び出資金※

〇維持補修費については、合併効果として直近値から5%を削減するとともに、現在建設

中の公共施設の維持費分を加算して推計しています。

〇積立金における経常的なもの、投資及び出資金については、過去5年間の平均値により

推計しています。

〇積立金における臨時的なものについては推計対象から除外するものの、合併特例債(基

金)について、発行可能額から10年間の積立額を算出し推計しています。

また、庁舎建設基金及び災害基金について、各年度に定額を積み立てるものとして推計

しています。

4.扶助費※

〇扶助費については、県内の同規模自治体における一人当たりの扶助費平均額を使用し、

10%加算した額に新市の人口推計値を乗じて推計しています。

5.補助費等

〇補助費等については、過去5年間の平均値を使用し、合併による効果として毎年度2%

の削減を見込み推計しています。

6.公債費※

〇平成15年度以前の発行については、各年度の地方債償還額により計上しています。

〇平成16年度については、償還見込み額を算出し計上しています。

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〇合併後については、歳入の地方債発行額から各年度の地方債償還額を年利1.8%、償

還年数20年、据置期間3年、元利均等償還の条件により算出し推計しています。

〇合併特例債(建設・基金)については、各年度ごとの起債発行推計額に対する償還額を算出し推計しています。

〇減税補てん債については、直近値の発行額を毎年度発行したと仮定し、それに伴う各年度の償還額を算出し推計しています。

7.貸付金・繰出金※

〇貸付金については、過去5年間における直近値を使用し推計しています。

〇繰出金については、過去5年間における直近値を基準値として、継続させるものとして

推計しています。

8.投資的経費 〇新市において実施が想定される普通建設事業ごとの事業費総額を推計しています。

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2 財政計画

(1)歳 入

平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度

1 地方税 3,182 3,192 3,202 3,212 3,223 3,233 3,243 3,253 3,263 3,274

2 地方譲与税及び交付金 1,114 1,114 1,114 1,115 1,115 1,115 1,116 1,116 1,117 1,117

3 地方交付税 4,605 4,539 4,458 4,319 4,308 4,264 4,363 4,320 4,270 4,353

4 分担金・負担金 38 38 38 38 38 38 38 38 38 38

5 使用料・手数料 269 269 269 269 269 269 269 269 269 269

6 国県支出金 2,966 3,031 2,552 2,036 2,136 2,530 2,494 1,907 2,006 2,009

7 財産収入・寄附金 26 26 26 26 26 26 26 26 26 26

8 繰入金 141 141 191 321 241 191 141 141 141 141

9 繰越金 150 150 150 150 150 150 150 150 150 150

10 諸収入 429 429 432 432 432 432 432 432 432 432

11 地方債 2,031 2,561 1,995 976 790 937 903 440 438 438

14,951 15,490 14,427 12,894 12,728 13,185 13,175 12,092 12,150 12,247

区   分

歳 入 総 額

61

単位:百万円

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(2)歳 出

平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度

1 人件費 2,907 2,900 2,893 2,872 2,833 2,790 2,734 2,691 2,649 2,607

2 物件費 1,903 1,616 1,575 1,541 1,530 1,490 1,456 1,420 1,395 1,359

3 維持補修費 358 358 358 358 358 358 358 358 358 358

4 扶助費 1,062 1,068 1,073 1,079 1,084 1,090 1,094 1,099 1,104 1,108

5 補助費等 1,826 1,790 1,755 1,720 1,687 1,620 1,587 1,716 1,525 1,494

6 公債費 1,496 1,348 1,556 1,614 1,637 1,672 1,713 1,648 1,719 1,452

7 積立金 588 538 388 388 388 388 488 538 588 588

8 投資・出資・貸付金 81 81 81 81 81 81 81 81 81 81

9 繰出金 1,512 1,512 1,512 1,512 1,512 1,512 1,512 1,512 1,512 1,512

10 投資的経費 3,218 4,279 3,236 1,729 1,618 2,184 2,152 1,029 1,219 1,688

14,951 15,490 14,427 12,894 12,728 13,185 13,175 12,092 12,150 12,247

区   分

歳 出 総 額

単位:百万円

62

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◇用語解説

参考資料

用 語 説 明 掲 載 ページ

IT Information Technologyの略。情報通信技術。 1

機関委任事務 国や県などから、法律に又は政令により委任された事務。 2

公債 国や地方公共団体が証券形式で発行する金銭債務。国債、地方債など。

2

e-japan IT基本法に基づき、国の情報技術(IT)化を推進するための方針。超高速インターネット網の整備、電子商取引の普及促進、電子政府の実現など、5年以内に世界最先端のIT国家となることをめざす。

3

地域イントラネット 高速・常時接続可能なインターネットを活用した、地域内のコンピュータ・ネットワーク。

3

ネットワーク 情報交換組織。 3

電子自治体 ITを活用した行政サービスの提供。 3

ゾーニング 都市計画などで、土地を区分けして、それぞれの地区の利用法を決めて配置すること。

3

物件費 各種事業の委託料のほか、臨時職員の賃金、消耗品や印刷製本費等の需用費、郵便料等の役務費などの支出経費。

3

インターネット 世界中のコンピュータをつなぐネットワーク網。 6

地方交付税 地方自治体間の財源の不均衡を是正し、すべての地方自治体が合理的かつ妥当な水準の行政を行うのに必要な財源を保障するものとして国が地方公共団体に交付するもの。

7

地方債 地方公共団体が、必要な財源を調達するために負う債務。 7

ベッドタウン 大都市郊外に立地する住宅都市のことで、都心部に通勤する人々が寝るために帰ってくるまちであるということから、ベッドタウンと呼ばれている。

19

コーホート要因法 ある時点における、特定の5歳きざみの年齢集団(=コーホート)が5年後の観測時点でどれだけ増減したかに着目した推計方法で、その増減率(=コーホート残存率)を生残率(生存確率)と社会移動率(転出入による増減率)とに分解し、社会移動率などを変数として設定する人口推計方法。

22

循環型社会

大量生産・消費・廃棄の社会に代わり、製品の再生利用や再資源化などを進めて新たな資源投入を抑え、廃棄物ゼロを目指す社会。

27

みやぎエコファクトリー 宮城県内における既存の工業団地等を活用した環境・リサイクル産業が集積立地するモデル団地。現在、鳴瀬町を含め県内3市町村が指定を受けている。

36

ノーマライゼーション 障害者や高齢者など社会的に不利を受けやすい人々が、社会の中で他の人々と同じように生活し、活動することが社会の本来あるべき姿であるという考え方。

39

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64

用途地域 無秩序な市街地の形成を防止し、合理的な土地利用、良好な都市環境等を確保するため、都市計画において、その区域ごとの性格、機能等に応じた建築物の用途、形態などの制限が設けられた地域。

41

データベース 相互に関連する各種資料を蓄積したもの。 45

NPO Non-Profit Organizationの略。継続的、自発的に社会活動を行う、営利を目的としない市民活動団体。民間非営利団体。

49

コミュニティビジネス 地域のさまざまな課題解決のために、住民自らが自分たちのアイデアと地域の資源を活用して行う事業活動。 特徴として次のようなものがある。 ①営利と非営利の両面を持っている ②ボランティアと企業サービスの中間的な役割を担っている ③介護、福祉、育児、家事支援、教育、環境、農林水産、情報、

環境、まちづくりなど多様な分野

49

義務的経費 歳出のうちの支出が義務づけられており、任意に削減ができない硬直性の極めて強い経費。人件費、扶助費及び公債費など。

52

人事考課制度 職員一人ひとりの職務遂行能力、仕事の成果、職員の仕事に対する取り組みの状況等を、一定の基準と手続きに基づいて把握・管理すること。

52

行政評価システム 自治体が行う政策、施策、事務事業について、経営管理手法による有効性や効率性、経済性など、一定の基準、指標をもって達成度や成果を判定し、改善につなげていくためのしくみ。

52

アプリケーション 適用・応用。 53

普通会計 個々の地方自治体ごとに各会計の範囲が異なっている等のために財政比較や統一的な掌握が困難なことから、地方財政統計上統一的に用いられている会計区分。

57

地方税 地方公共団体が、国から与えられた権限により賦課徴収する税。市町村民税、固定資産税、軽自動車税、市町村たばこ税、入湯税、国民健康保険税など。

57

地方譲与税 国税として徴収された税金を一定の基準により按分し、地方公共団体に譲与(配分)される税。消費譲与税、地方道路譲与税、自動車重量譲与税など。

57

合併算定替 「市町村の合併の特例に関する法律」等の適用を受けて合併した市町村について、普通交付税の算定が合併前に比べて不利にならないように財源不足額の算定に関する特例として設けられた算定方法。

57

合併特例債 合併した市町村が新しいまちづくりのために行う事業などの経費について、その財源として発行される地方債。合併した年度とこれに続く10年間発行でき、元利償還金の70%が普通交付税で措置される。

57

分担金・負担金 国又は地方公共団体が特定の公共事業を行う場合に、その経費に充てるため、その事業に特に関係のある者から徴収する金銭。

57

普通建設事業 道路、橋梁、公園、学校、公営住宅など公共施設の建設に充てる経費。

58

財産収入 市町村の財産から生じた収益。 58

繰入金 基金の取崩しなど会計間における現金の移動による収入。 58

投資的経費

普通建設事業費や災害復旧事業費など、道路、学校、公営住宅等の整備など、その支出の効果が資本形成に向けられ、施設等がストックして将来に残るものに支出される経費。

58

減税補てん債 国の減税政策により、個人住民税の減税が行われた場合など、地方自治体の減収額を埋めるために許可される地方債。

58

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65

臨時財政対策債 国の予算の歳出抑制措置に伴う、地方の財政負担増加の補てん措置の一環として許可される地方債。

58

投資及び出資金 地方公共団体が財産を有利に運用するための手段として国債・地方債を取得する場合や公益上の必要性等の見地から会社の株式を取得したり、新たに共同して株主となる場合等に支出する経費。

59

扶助費 生活保護法による生活扶助、身体障害者福祉法による補装具給付や更正医療給付等、老人福祉法による老人保護措置費など各種扶助の支出経費。

59

公債費 借り入れた起債の元金及び利子の返済に充てる経費。 59

繰出金 会計間で、他の会計に支出される経費。 60