要点」は『z study サポート』に1年分をまとめて掲載。実際の教 … ·...

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P P O O I I N N T T 60 to + 動詞の原形〉を不定詞といいます。不定詞には,文中でのはたらきによって 3 つの用法があります。 ここでは「…して」と‘原因・理由’を表す副詞用法を学習します。 + I’m glad to hear the news. わたしはその知らせを聞いてうれしいです。 + He will be happy to know the result. 彼はその結果を知って喜ぶでしょう。 ・〈感情を表す形容詞+ to + 動詞の原形〉で感情の‘原因・理由’を表す。 ・意味は「…して」となる。 She was happy to meet her friend. (彼女は友達に会ってうれしかった。) 感情を表す形容詞 +‘原因・理由’を表す不定詞 上の例のように,感情を表す形容詞と不定詞を一緒に使い,〈感情を表す形容詞 + to + 動詞の原形〉の形で,形容詞が示す感情の‘原因・理由’を表します。 Im sorry to hear about her illness. (彼女の病気のことを聞き,気の毒に思います。) Im glad to meet you again. (またお会いできてうれしいです。) gladhappysorry のほかに感情を表す形容詞には,sad(悲しい),angry(怒 って),surprised(驚いて)などがあります。 He was sad to know the news. (彼はその知らせを知って悲しく思いました。) My father got very angry to hear that. (父はそのことを聞いてとても怒りました。) She was surprised to know the truth. (彼女はその事実を知って驚きました。) 不定詞の発展的用法 ‘原因・理由’を表す不定詞 注意しよう I’m sorry は「ごめんな さい」という謝罪の意味 のほかに,「気の毒に思うという意味もある。 関連 感情を表す形容詞 ・excited(わくわくし た;興奮した) ・disappointed(がっか りした;失望した) ・pleased(喜んだ) *「要点」は『Z Study サポート』に 1 年分をまとめて掲載。実際の教材ではサイズは B5 です。 高校受験コース 中学 3 年 英 語 ハイレベル・スタンダード 「要点」見本

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60

〈to+動詞の原形〉を不定詞といいます。不定詞には,文中でのはたらきによって3つの用法があります。

ここでは「…して」と‘原因・理由’を表す副詞用法を学習します。

+① I’m glad to hear the news. わたしはその知らせを聞いてうれしいです。

+② He will be happy to know the result.彼はその結果を知って喜ぶでしょう。

・〈感情を表す形容詞+ to+動詞の原形〉で感情の‘原因・理由’を表す。・意味は「…して」となる。

She was happy to meet her friend. (彼女は友達に会ってうれしかった。)

感情を表す形容詞+‘原因・理由’を表す不定詞

上の例のように,感情を表す形容詞と不定詞を一緒に使い,〈感情を表す形容詞 +

to +動詞の原形〉の形で,形容詞が示す感情の‘原因・理由’を表します。

I’m sorry to hear about her illness.

(彼女の病気のことを聞き,気の毒に思います。)

I’m glad to meet you again. (またお会いできてうれしいです。)

glad,happy,sorryのほかに感情を表す形容詞には,sad(悲しい),angry(怒

って),surprised(驚いて)などがあります。

He was sad to know the news. (彼はその知らせを知って悲しく思いました。)

My father got very angry to hear that.

(父はそのことを聞いてとても怒りました。)

She was surprised to know the truth. (彼女はその事実を知って驚きました。)

不定詞の発展的用法1111‘原因・理由’を表す不定詞

注意しようI’m sorryは「ごめんなさい」という謝罪の意味のほかに,「気の毒に思う」という意味もある。

関連感情を表す形容詞・excited(わくわくした;興奮した)・disappointed(がっかりした;失望した)・pleased(喜んだ)

*「要点」は『Z Study サポート』に1年分をまとめて掲載。実際の教材ではサイズはB5です。

高校受験コース 中学3年 英 語 ハイレベル・スタンダード 「要点」見本

発展Step Up!

61

副詞用法の不定詞は,「…するとは(~だ)」という意味で‘判断の根拠’・‘理由’を表す場合が

ある。

Jack is foolish to go out in such weather.

(こんな天気の中を出て行くなんて,ジャックはばかげている。)

I was careless to lose my wallet. (財布をなくすなんて,わたしはうっかりしていました。)

つまり,不定詞の副詞用法には,‘目的’「…するために」,‘原因’・‘理由’「…して~」,‘判断

の根拠’・‘理由’「…するとは」の意味を表す,合計で3つの用法がある。形容詞のあとに副詞用

法の不定詞が続き,〈形容詞+ to +動詞の原形〉の形になっている場合,‘原因’・‘理由’か‘判

断の根拠’・‘理由’のどちらの意味であるかは,文脈から判断するが,形容詞部分に感情を表す

語がきている場合は,前者である可能性をまず検討してみるとよい。

次の日本文の意味を表すように,空所に最も適当な語を1語ずつ入れなさい。

� 彼はその手紙を読んで悲しく思いました。

He was ( )( )( ) the letter.

� あなたと一緒に行くことができて,とてもうれしいです。

I’m very ( )( )( )with you.

� わたしたちはその野球の試合を見てわくわくしました。

We were ( )( )( ) the baseball game.

チェック問題 →解答は巻末「チェック問題解答」参照

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62

動詞の目的語になる〈疑問詞+不定詞〉の表現を学習します。

+③ I don’t know how to use this camera.わたしはこのカメラの使い方がわかりません。

+④ Does she know when to start?彼女はいつ出発すべきかを知っていますか。

・〈疑問詞+不定詞〉は「どのように〔何を〕…すべきか」などの意味を表す。

・〈疑問詞+不定詞〉はひとまとまりで動詞の目的語になる。

不定詞には,疑問詞の後ろに続けて用いる用法があります。〈疑問詞+不定詞〉は,

疑問詞に応じて次のような意味になります。

〈how+不定詞〉 (どのように…すべきか〔したらよいか〕;…する方法)

〈what+不定詞〉 (何を…したらよいか)

〈when+不定詞〉 (いつ…したらよいか)

〈where+不定詞〉 (どこで〔どこへ〕…したらよいか)

〈which+不定詞〉 (どれを…したらよいか)

〈who+不定詞〉 (だれを…したらよいか)

a 〈how+不定詞〉

howは本来,「どのように」という意味ですので,how to … で「どのように…す

べきか」,「どのように…したらよいか」となります。また,「…する方法;…の仕方」

と訳すこともできます。

He learned how to drive a car. (彼は車の運転の仕方を身につけました。)

She didn’t know how to get there.

(彼女はどのようにそこへ行ったらいいかわかりませんでした。)

例文のknow(~を知っている)や learn(~を学ぶ ; ~を身につける)は目的語が

続く動詞です。このような動詞の後ろに続く〈疑問詞 + 不定詞〉以下がひとまとま

りで名詞のはたらきをして,動詞の目的語になります。

2222 動詞の目的語になる〈疑問詞 + 不定詞〉

注意しようhow to …を「どのように…したらよいか」と訳すか「…の仕方」と訳すかは,文全体の意味から判断する。

整理しよう目的語とは,日本語の「~に;~を;~が」に当たる部分で,品詞で言えば名詞や代名詞,またはそれらに相当する語句のことをいう。

発展Step Up!

63

Do you know English? (あなたは英語がわかりますか。)

↑ knowの目的語↓

Do you know how to write a letter in English?

(あなたは英語の手紙の書き方を知っていますか。)

I want to learn cooking. (わたしは料理を習いたい。)

↑ learnの目的語↓

I want to learn how to cook French food.

(わたしはフランス料理の作り方を習いたい。)

b 〈what+不定詞〉

「何を…したらよいか」「何を…すべきか」という意味を表します。

I don’t know what to do next. (わたしは次に何をしたらよいかわかりません。)

He didn’t know what to say to her.

(彼は彼女に何を言うべきかわかりませんでした。)

I’m wondering what to buy for my mother’s birthday.

(わたしは母の誕生日に何を買ったらよいか考えています。)

ほかの疑問詞を用いた例も見てみましょう。

I don’t know which to choose.(わたしはどちらを選んだらよいかわかりません。)

They had no idea where to go.(彼らはどこへ行ったらよいかわかりませんでした。)

We are wondering who to invite to the party.

(わたしたちはだれをパーティーに招待したらよいかと考えています。)

〈疑問詞+名詞+不定詞〉の形になる場合もある。

I know what color to use. (わたしはどの色を使うべきか知っています。)

We don’t know which bus to get on.

(わたしたちはどちらのバスに乗ったらいいのかわかりません。)

My father decided which computer to buy.

(父はどちらのコンピューターを買うのかを決めました。)

次の日本文の意味を表すように,空所に最も適当な語を1語ずつ入れなさい。

� わたしはこの箱の開け方がわかりません。

I don’t know ( )( )open this box.

� 何について書いたらよいかわかりますか。

Do you know ( )( )write about?

� 彼女はフルートの吹き方を学びたいと思っています。

She wants to learn ( )( )( ) the flute.

さらにくわしく〈what+ 不定詞〉の部分だけに着目すると,これらの例文ではwhat が不定詞〈to+ 動詞の原形〉の目的語にあたることがわかる。

辞書で調べようhave no idea は,don’t know…と同じで「…がわからない」という意味。

チェック問題 →解答は巻末「チェック問題解答」参照

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64

ここでは〈疑問詞+不定詞〉が,目的語を2つとる動詞の目的語の1つになる表現を学習します。

+⑤ He showed me how to play the guitar.彼はわたしにギターの弾き方を見せてくれました。

+⑥ Did she ask you where to go?彼女は,あなたにどこに行くべきかたずねましたか。

・〈疑問詞+不定詞〉は,目的語を2つとる動詞の目的語の1つになることがある。

〈疑問詞 + 不定詞〉はひとまとまりになって,know(~を知っている)などの動

詞の目的語になることを学習しました。この〈疑問詞 + 不定詞〉は,目的語を2つ

とる動詞の目的語の1つになることもできます。

目的語を2つとる動詞には,show(…に~を見せる),ask(…に~をたずねる),

tell(…に~を話す),teach(…に~を教える)などがあります。これらはいずれも

〈動詞+人(…に)+もの・こと(~を)〉の形になりますが,この‘もの・こと’の

「~を」の位置に〈疑問詞 + 不定詞〉がきて,〈動詞 + 人 + 疑問詞 + 不定詞〉の

形で用いられます。

I’ll show you my horse. (きみにわたしの馬を見せましょう。)目的語 目的語

I’ll show you how to ride a horse. (きみに馬の乗り方を見せましょう。)目的語 〈疑問詞+不定詞〉がひとまとまりで目的語

show以外の動詞の例もみてみましょう。

My father taught me how to drive.

(父はわたしに車の運転の仕方を教えてくれました。)

Will you teach me how to spell the word?

(その単語のつづり方をわたしに教えてくれませんか。)

We asked our teacher when to leave.

(わたしたちは先生にいつ出発したらよいかたずねました。)

Can I ask you where to write my name?

(わたしの名前をどこに書いたらいいのかお聞きしたいのですが。)

3333 〈動詞 + 目的語 + 疑問詞 + 不定詞〉を含む文

注意しようshow …実際にやって見せて教えるteach…知識・技能などを教えるtell …情報を言葉で伝えて教える

発展Step Up!

65

Please tell me what to do for the poor children.

(そのかわいそうな子どもたちのために何をしたらいいのか教えてください。)

I told that woman how to get to the hospital.

(わたしはあの女の人に病院への行き方を教えました。)

目的語を2つとる動詞のあとは〈疑問詞+名詞+不定詞〉の形になることもあり

ます。

Will you tell me which bus to take?

(どのバスに乗ったらよいか教えてくれませんか。)

“Have you asked your father which school to choose?”

「あなたはお父さんにどの学校を選んだらよいかたずねましたか。」

“No, not yet.” 「いいえ,まだです。」

動詞 explainは‘人’の前に前置詞 toを置いて,〈explain to+人+疑問詞+不定詞〉の形で用いる。

The boys explained to me how to play the game.

(その少年たちがわたしにその遊びのやり方を教えてくれました。)

× The boys explained me…とするのは誤り。

次の日本文の意味を表すように,空所に最も適当な語を1語ずつ入れなさい。

� わたしはビルに漢字の書き方を教えました。

I taught Bill ( )( )write kanji.

� その人は,わたしに東京で何を見るべきかをたずねました。

That man asked me ( )( )( ) in Tokyo.

� わたしは彼女にいつ彼のところに行ったらよいかと言いました。

I told ( )( )( ) visit him.

� 今,どこへ行けばよいかわたしたちに教えてくれませんか。

Will you tell ( )( )( ) go now?

チェック問題 →解答は巻末「チェック問題解答」参照

注意しようwhat,whichはそれだけで用いる場合と名詞が続く場合とがある。・〈what+ 名詞〉= 何の~;どんな~・〈which+ 名詞〉=どの~;どちらの~

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ここでは〈動詞+目的語+不定詞〉の文について学習します。

+⑦ We want you to join our club.あなたにわたしたちのクラブに入ってもらいたいです。

+⑧ My mother told me to get up early.母はわたしに早起きするように言いました。

+⑨ I asked Naoto to play the piano.わたしはナオトにピアノを弾いてくれるように頼みました。

・〈want+人+ to …〉で「‘人’に…してもらいたい」という意味を表す。・〈tell+人+ to …〉で「‘人’に…するように言う」という意味を表す。・〈ask+人+ to …〉で「‘人’に…してくれるように頼む」という意味を表す。

〈動詞+目的語+不定詞〉の形で,目的語が不定詞の意味上の主語になります。

〈want+人(目的語)+ to …〉(~に…してもらいたい)

want to …(…したい)を使った文と比較してみましょう。

I want to take a picture. (私は写真を撮りたい。)

I want you to take a picture. (わたしはあなたに写真を撮ってもらいたい。)

上の文では,「写真を撮る」のは I(わたし)です。これに対し,下の文では,「写真

を撮る」のはyou(あなた)です。動詞wantに続く目的語の‘人’が〈to+動詞の

原形〉の意味の上での主語になります。

I want my mother to cook something for me.

(わたしは母にわたしのために何か料理を作ってもらいたい。)

〈tell+人(目的語)+ to …〉(~に…するように言う)

wantを使った文と同じで,tellのあとの目的語(人を表す語句)が不定詞の意味上

の主語になります。

Our teacher told us to be quiet.

(先生はわたしたちに静かにするように言いました。)

us(わたしたち)が to be quiet(静かにする)の意味上の主語。

4444 〈動詞 + 目的語 + 不定詞〉を含む文

さらにくわしく〈would like+ 人 +to…〉は〈want+ 人 +to…〉よりていねいな言い方で,「~に…していただきたい」という意味になる。

注意しようwant,tell,askなどの動詞の目的語にはふつう「‘人’を表す語句」がくるが,この部分に「わたし」「あなた」「彼」「彼女」などの代名詞がくるときは,必ず目的格を使うこと。

発展Step Up!

67

She told me to close the door. (彼女はわたしにドアを閉めるように言いました。)

Anne tells her children to be honest.

(アンは子供たちに正直であるようにと言っています。)

〈ask+人(目的語)+ to …〉(~に…してくれるように頼む)

He asked me to give him some money.

(彼はわたしにお金をくださいと頼みました。)

me(わたし)が to give(与える)の意味上での主語。

Did he ask you to meet him at the station?

(彼はあなたに駅に迎えに来てくれるように頼みましたか。)

She asked me to wash the dishes.

(彼女はわたしに食器を洗うように頼みました。)

〈ask〔tell ; want〕+ 人+ to …〉は次のように書き換えることができる。

・〈ask ~ to …〉⇔〈say to ~, “Please ….”〉

He asked me to open the door.

=He said to me, “Please open the door.”

(彼はわたしにドアを開けてくださいと頼みました。)

・〈tell ~ to …〉⇔〈say to ~, “命令文”〉

My mother told me to clean my room.

=My mother said to me, “Clean your room.”

(母はわたしに部屋を掃除しなさいと言いました。)

・〈Do you want me to …?〉⇔〈Shall I …?〉

Do you want me to make lunch?

= Shall I make lunch? (お昼を作りましょうか。)

次の日本文の意味を表すように,空所に最も適当な語を1語ずつ入れなさい。

� わたしはパーティーでだれかにピアノを弾いてほしかった。

I ( ) someone ( ) play the piano at the party.

� 母はわたしに顔を洗うように言いました。

My mother ( )( ) to wash my face.

� メアリーは彼にかばんを部屋に運ぶよう頼むつもりです。

Mary will ( )( )( )carry the bag to her room.

さらにくわしくwant,tell,ask以外で,後ろに〈目的語+不定詞〉の形をとる動詞advise+人+to …(~に…するように忠告する)order+ 人 + to …(~に…するように命令する)force+ 人 + to …(~に…するように強いる)

チェック問題 →解答は巻末「チェック問題解答」参照

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ここでは,「あまりにも~なので…できない」「とても~なので…できる」などの,‘程度’を表す表現を学

習します。

+⑩ I am too busy to buy a present for him.わたしはとても忙しいので,彼へのプレゼントを買うことができません。

+⑪ You are creative enough to become an artist.きみはとても創造力があるので,芸術家になれます。

・「とても~なので…できない」という表現は〈too+ 形容詞〔副詞〕(for+ 人)+ to+動詞の原形〉で表す。

・「とても~なので…できる」という表現は〈形容詞〔副詞〕 + enough(for+ 人)+to+動詞の原形〉で表す。

「とても~なので…できない」や「とても~なので…できる」と‘程度’を表したい

とき,不定詞を用いて表現することができます。

a. too ~ to …(とても~なので…できない)

〈too + 形容詞〔副詞〕+ 不定詞〉の形で用います。この表現には,notやnoな

どの否定語がありませんが,「…できない」という意味を含んでいることに注意しまし

ょう。

I am too tired to walk any more.

(わたしはとても疲れているので,これ以上歩けません。)

上の例文では,文の主語と不定詞の動作を行う人が同じですが,それが異なる場合

には,toの前に〈for + 人〉を入れて「―(人)が…できない」ということを示しま

す。

This book is too difficult for me to understand.

(この本は難しすぎて,わたしにはわかりません。)

※文の主語=「この本」,to understandの意味上の主語=「わたし」

b. ~ enough to …(とても~なので…できる;十分~なので…できる)

〈形容詞〔副詞〕+ enough+不定詞〉の形で用います。〈too ~ to …〉の文と同

様,文の主語と不定詞の動作を行う人が異なる場合には,toの前に〈for+人〉を入

5555 ‘程度’を表す表現

もっとくわしくany moreは否定語と一緒に使って「もう〔これ以上〕…しない」という意味を表す。I can’t eat any more.(もう食べられません。)

注意しようenoughは「十分な」という意味で使うときは〈enough+ 名詞〉という語順になるが,ここでは〈形容詞〔副詞〕+enough〉という語順になる。

発展Step Up!

チェック問題 →解答は巻末「チェック問題解答」参照

69

れて不定詞の動作を行う人を表します。

I am rich enough to travel abroad.

(わたしは十分お金を持っているので,海外へ旅行に行けます。)

The case is light enough for a child to carry.

(その容器は子供が持てるほど軽いです。)

※文の主語=「その容器」,to carryの意味上の主語=「子供」

〈too+形容詞〔副詞〕+不定詞〉,〈形容詞〔副詞〕+ enough+不定詞〉は次のように書き

換えられる。また,どちらの場合も不定詞の前の〈for +人〉は〈so ~ that…〉の thatのあと

の主語になる。

・〈too ~ to …〉⇔〈so ~ that ― cannot〔can’t〕…〉

This box is too heavy for me to carry.

= This box is so heavy that I can’t carry it.

(この箱は重すぎてわたしは運ぶことができません。)

・〈~ enough to …〉⇔〈so ~ that…〉

The movie was exciting enough for us to enjoy.

= The movie was so exciting that we could enjoy it.

(その映画はとてもおもしろかったので,わたしたちは楽しむことができました。)

※ so~ that…の文で,that 節中には目的語(it)が必要であることに注意する。

次の日本文の意味を表すように,それぞれの空所に最も適当な語を入れなさい。

� わたしはあまりにも疲れていたので,宿題を終わらせることができませんでした。

I was ( ) tired ( ) finish my homework.

� この英語の本は彼には難しすぎて読めません。

This English book is ( ) difficult for ( ) to ( ).

� 彼はとても走るのが速いので,競走に勝てるでしょう。

He runs fast ( )( )win the race.

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ここでは,不定詞の3つの用法について整理します。

+⑫ To tell everything is not easy.すべてを話すのはやさしいことではありません。

+⑬ I have nothing to eat. わたしは食べるものを何も持っていません。

+⑭ We went to the library to do our homework.わたしたちは宿題をするために図書館へ行きました。

不定詞には次の3つの用法がある。

・名詞と同じはたらきをして,「…すること」を表す名詞用法。

・直前の名詞を修飾して,「…するための ; …すべき」を表す形容詞用法。・動詞や形容詞を修飾して,‘目的’や‘原因・理由’を表す副詞用法。

不定詞は〈to+ 動詞の原形〉で表し,名詞用法,形容詞用法,副詞用法の3つの

用法があります。

a 名詞用法

「…すること」を表し,名詞と同じはたらきをします。名詞は,主語,補語,目的語

になりますが,名詞用法の不定詞もそれらと同じようにはたらきます。

・主語になる場合

To play basketball is a lot of fun.主語「~することは」 動詞「…です」

(バスケットボールをすることはとてもおもしろいです。)

・補語になる場合

“What is your dream?” 「あなたの夢は何ですか。」

“It is to be a doctor.” 「医者になることです。」補語

・目的語になる場合

She tried to play the violin. (彼女はバイオリンを弾こうとしました。)triedの目的語

They began to sing a song. (彼らは歌を歌い始めました。)beganの目的語

6666 不定詞の3用法

整理しよう主語は「~は;~が」に当たる語句のこと。補語は主語とイコールの関係になる語句のこと。目的語は「~を」にあたる語句のこと。

注意しよう〈try〔begin〕+ 不定詞〉は次のように訳す。try to … =「…しようとする」begin to …=「…し始める」

発展Step Up!

71

b 形容詞用法

〈名詞 + to+ 動詞の原形〉の語順となり,不定詞が前の名詞を修飾します。意味

は「…すべき ; …するための」を表します。

She made a cake to give you.(彼女はあなたにあげるためのケーキを作りました。)

直前の名詞を修飾

Do you have anything to drink? (何か飲み物を持っていますか。)

c 副詞用法

「…するために」と‘目的’を表す場合と,「…して」と‘原因・理由’を表す場合

があります。不定詞が動詞を修飾します。

・‘目的’を表す場合…動詞を修飾する。

We went to the park to play tennis.

(わたしたちはテニスをするために公園へ行きました。)

・‘原因・理由’を表す場合…〈動詞+感情を表す形容詞+ to+動詞の原形〉の形

になる。

I was surprised to know the fact. (わたしはその事実を知って驚きました。)

※どちらの場合も〈to+動詞の原形〉(以下)が動詞を修飾する。

形容詞用法で注意すべき表現

目的語をとるのに前置詞が必要な動詞は,不定詞として使う場合にも前置詞を伴う。

I have a lot of friends. I play with them.

⇒ I have a lot of friends to play with. (わたしには一緒に遊ぶ友だちがたくさんいます。)

※不定詞が修飾する friendsはwithのあとにくるものなので,withは省略できない。

次の日本文の意味を表すように,空所に最も適当な語を1語ずつ入れなさい。

� あなたに話すことがひとつあります。

I have ( )( )( )( ) you.

� 彼の夢は偉大な野球選手になることでした。

His dream was( )( )a great baseball player.

� わたしの両親は明日あなたに会いに来るでしょう。

My parents will come( )( )( )tomorrow.

さらにくわしく6.1 で学習したように副詞用法には,「…するとは」という意味で‘判断の根拠’・‘理由’を表す場合がある。He is very kind to helpme.(わたしを手伝ってくれるとは,彼はとても親切です。)

チェック問題 →解答は巻末「チェック問題解答」参照