小野市地域水田農業ビジョン - 兵庫県小野市行政サ …3...

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1 策定年度 平成16年度 変更年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 小野市地域水田農業ビジョン 小野市農業再生協議会

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別 紙

策定年度 平成16年度

変更年度

平成17年度

平成18年度

平成19年度

平成20年度

平成21年度

平成22年度

平成23年度

平成24年度

平成25年度

平成26年度

小野市地域水田農業ビジョン

小野市農業再生協議会

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目 次

第1 小野市の農業の基本的な方向

1 地域農業の特性

3

第2 小野市農業の分析 5

第3 水田における作物振興及び水田利用の将来方向

1 基本的な考え方

6

第4 主要作物の振興方向

1 水稲

2 麦

3 大豆

4 飼料作物

5 野菜・果樹・花き・そば

6 景観形成作物・地力増進作物

7 特色ある農産物の生産・販売・流通対策について

8

10

11

12

13

16

17

第5 担い手の明確化と育成の将来方向

1 地域における担い手の考え方と育成方向

18

第6 現状と課題

1 認定農業者及び認定志向農家

2 集落営農組織

3 振興作物生産部会

18

19

19

第7 担い手の育成及び対策

1 担い手の明確化

2 担い手への農地の利用集積

3 認定農業者及び認定志向農家の育成

4 担い手の育成目標

5 小野市における流通形態(フロー図)

6 集落営農組織の育成

7 青年農業者及び新規就農者の育成

8 生産部会の育成

9 兵庫みらいアグリサポート事業の充実

10 人・農地プランの策定

19

19

20

20

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23

23

23

23

第8 地域水田農業ビジョン実現のための手段

1 水田活用の所得補償交付金

2 構築連携租飼料増産対策

24

26

別表1 産地交付金(担い手部分)の技術要件

別表2 担い手リスト

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小野市の農業の基本的な方向

1 地域農業の特性(現状と課題)

本市は兵庫県南部、播州平野の中央部に位置し、東と北は加東市、西は加西市、

南は三木・加古川両市に接し、西部には県最大の加古川が貫流している。また、本

市面積は約94km2であり、そのうち耕地面積2,370haの約97%にあたる

2,290ha(平成25年次)が水田である。水田農業の主力は水稲「ヒノヒカリ」

であるが、酒米「山田錦」の栽培も盛んであり、京阪神など大消費地に近い有利性

を活かし、小麦、大豆やキャベツ等の野菜及びいちじく等の果樹の生産、酪農も盛

んである。

ア 農業の構造

本市の農業の特徴として、気候は温暖少雨で瀬戸内式気候に属しており、農地はほ

ぼ平坦な水田農業地帯で、水田においては水稲、小麦、大豆等の栽培が中心である。

農業者の大部分は第2種兼業農家で占められており、経営規模についても平均耕作

面積が約70aと零細である。その中で、中核農家への農地集積や、集落を基礎と

した農業生産組織の育成を図っており、基盤整備済農地において小麦、大豆のブロ

ックローテーション及び土地利用集積の推進に取り組んでいる。

また、農産物直売所「サンパティオおの」

については、平成25年度の年間売上は約

2億、平成20年にオープンした「サンパ

ティオおのゆぴか店」では、年間売上は4

7百万円となり、農産物の販売等を行うこ

とで農家の生産意欲の向上や地産地消の

促進となっている。その反面、特産品が少

ないのが現状であり、その開発に取り組ん

でいるところである。

イ 農村における都市交流と多面的機能の活用

安全な食を求める動きや、農畜産物や農山村に対する関心が高まりつつある中で、

農畜産物直売所の需要は高く、消費者ニーズに的確に対応し、トレーサビリティ(生

産者履歴)を取り入れることで安全・安心で良質な農畜産物の供給等を行っており、

今後GAP(農業生産行程管理手法)を導入することで、さらなる生産物・生産者

のクオリティの向上につなげる。また、きすみの地区のコスモスやひまわりの丘公

園南側農地の一年三作の景観形成作物の取り組みにあわせたイベントの開催や市民

農園など都市や地域の住民等に広く交流することで、水田や農村地域が有する多面

的機能を高め、環境との調和に配慮した総合的に農業の活性化を促進していくこと

が求められている。

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ウ 6次産業及び農商工連携事業の展開

新たな事業の展開として、神戸電鉄樫山駅の駅舎改修事業に併せ、地域コミュニテ

ィの拠点施設として、地元野菜を使った地産地消の発信を行う6次産業の拠点づくり

を小野市の独自施策として積極的な事業展開を行っているところである。

今後も、市民からの積極的な要望に応え、6次産業の展開に積極的な支援を行う。

また、観光産業とのマッチングを図るため、小野市の農産物を使った加工品等の“も

のづくり”に励むなど、農商工連携での事業展開を積極的に行うとともに、各施設で

の販売戦略の構築に努める。

施 設 名 所 在 地

ぷらっときすみの加工施設 小野市下来住町484番地の2

ゆうゆうの里加工施設 小野市樫山町493番地の6

太閤の渡し加工施設 小野市新部町644番地の2

きよたにいっぷく堂 小野市浄谷町3294番地の1

JA兵庫みらい農産物加工所 小野市浄谷町278番地

誉田の館 いろどり 小野市福住町247番地の5

太閤の渡し加工施設のメニュー ぷらっときすみの加工施設の店舗状況

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2 小野市農業の分析

ア 農家種別

2000 年農林業センサス 2005 年農林業センサス

(販売農家)

2010 年農林業センサス

(販売農家)

農 家 種 別 戸 数 割 合 戸 数 割 合 戸 数 割 合

専 業 農 家 数 165 戸 5.5% 199 戸 10.1% 214 戸 12.3%

第1種兼業農家数 65 戸 2.2% 63 戸 3.2% 91 戸 5.2%

第2種兼業農家数 2,740 戸 92.3% 1,709 戸 86.7% 1,432 戸 82.5%

総 農 家 数 2,970 戸 1,971 戸 1,737 戸

イ 経営耕地面積割合

2000 年農林業センサス 2005 年農林業センサス 2010 年農林業センサス

経営耕地面積区分 農家戸数 割 合 農家戸数 割 合 農家戸数 割 合

耕地面積 1.5ha 以上 232 戸 7.8% 223 戸 8.3% 237 戸 13.4%

耕地面積 1.5ha 未満 2,738 戸 92.2% 2,459 戸 91.7% 1,529戸 86.6%

総農家数 2,970 戸 2,682 戸 1,766戸

ウ 農作物 (単位:ha、kg/10a、t)

作物名 H23 H24 H25

面積 単収 収量・出荷量 面積 単収 収量・出荷量 面積 単収 収量・出荷量

水稲 1,350 501 6,760 1,350 488 6,580 1,350 501 6,760

小麦 98 49 48 98 144 141 ― ― ―

大豆 110 90 99 105 96 101 ― - ―

※ 「…」は調査せず ※ 単収・収量は水稲・小麦・大豆のみ。それ以外の作物は収穫量及び出荷量を記載している。

(第60次(H22~H23),第61次(H23~H24),第62次(H24~H25) 兵庫農林水産統計年報)

エ 畜産

年度 区 分 乳用牛 肉用牛 豚 採卵鶏 ブロイラー

H23 戸 数 17 7 1 9 2

頭 数 1,174 543 270 408,000 134,000

H24 戸 数 17 7 1 9 2

頭 数 1,155 562 270 408,000 134,000

H25 戸 数 17 7 1 9 2

頭 数 1,180 551 270 408,000 134,000

※ 「χ」は公表せず

(第60次(H22~H23),第61次(H23~H24),第62次(H24~H25) 兵庫農林水産統計年報)

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オ 担い手

① 集落営農(主要作物別)

(組織数)

年度 型 別 水稲 小麦 大豆 飼料作物 レンゲ 計 合計

23

団地化型 2 4 6 15

土地利用集積型 3 5 1 9

24

団地化型 2 4 6 16

土地利用集積型 4 5 1 9

25

団地化型 2 4 6 16

土地利用集積型 4 5 1 9

(H25市産業課)

② 認定農業

営農類型

(人)

年度 水稲 酪農 養鶏 養豚 花き いちご 肉用牛 計

H23 20 14 1 1 1 2 1 40

H24 20 14 1 1 1 2 1 40

H25 22 13 2 1 1 2 1 42

経営規模

(人)

年度 3ha以下 3~5ha 5~7.5ha 7.5~10ha 10ha~

H23 21 8 5 2 4

H24 21 8 5 2 4

H25 22 8 5 2 5

3 水田における作物振興及び水田利用の将来方向

(1)基本的な考え方

平成19年4月に「経営所得安定対策等大綱」が決定され、効率的かつ安定的な農

業経営及びこれを目指して経営改善に取り組む農業経営の育成・確保や農地の利用集

積に向けた動きを加速させていく必要がある。その中で、地域の実情に即した水田農

業経営の確立を目指し、実需者のニーズに対応した農産物の品質向上と安定生産を推

進し、さらに生産・品質管理システムの整備を図りながら産地体制を一層強化するこ

とが必要である。

基幹作物である水稲については価格も近年上昇傾向にあり、国の施策も担い手にシ

フトしていることから、生産費の低減とあわせて売れる米づくりに取り組む必要があ

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る。主要農産物の「小麦」「大豆」を中心として、地域振興作物として需要量と価格が

安定している「いちじく」「キャベツ」及び「たまねぎ」「ブロッコリー」の品質向上

と安定的生産を目指す。また、不作付地等には新規需要米・麦・大豆・飼料作物の作

付けを推進し水田のフル活用を図る。一方では、耕種農家と畜産農家との連携による

飼料作物の安定供給を図るほか、堆肥等の有機資材を積極的に利用し、環境にやさし

い農業と安全な作物の生産を推進していく。また、水田利用率の向上を図るため、麦

の後作に大豆や飼料作物、そばの導入を進め、直売所での販売も積極的に展開して野

菜等の生産拡大を図る。担い手には、機械の高度利用等で生産コスト軽減を推進し、

経営の安定を図る。

○主要作物の振興

・売れる農産物生産の推進

・生産技術と品質の一層の向上

・実需者のニーズに対応した販売・作付計画の策定

・安全・安心な農産物生産の推進

・生産・流通コストの低減

・水田や農村地域が有する多面的機能を高めることによる地域農業の活性化

○特色ある農作物の生産・販売・流通対策

・消費者団体との連携強化と販売促進

・直売所をはじめとした施設での販売促進等による地産地消の推進(サンパティオおの、

ゆぴか等)

・堆肥や有機資材を利用した環境にやさしい栽培

・市内生産又は製造された農産物の信頼性及び販売実績のある商品を「小野うまいも

んブランド」として認証及びPR

・特産品の開発及び振興

○担い手の育成

・地域における水田農業の担い手の明確化

・利用権設定及び農作業の受委託による農地の利用集積

・認定農業者及び集落営農組織等担い手の確保と支援

・農業後継者や今後育成すべき農業者の育成

・担い手の組織化

・集落営農組織等の経理面での強化及び特定農業団体や法人化への取り組み

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4主要作物の振興方向

1 水稲

(1)現状と課題

平成25年次は、水稲は1,375ha(加工

用米、新規需要米含む)で水田面積の約64.

2%を占め、農業経営の展開及び農業所得の確

保のうえからも重要な地位を占めている。主要

品種は一般米「ヒノヒカリ」である。価格も安

定している特産の酒米「山田錦」は、平成10

年をピークに日本酒の消費減少により栽培面積が減少していたが、近年吟醸酒や純米

酒の需要が伸び、山田錦の増産に努めている。しかし、天候等の影響で反収が低迷し

ている。

今後、生産における低コスト化を図り、市場原理による需給変動や価格の変動への

対応と、消費者ニーズに応じた市場評価の高い米づくりを進める必要が生じている。

(2)振興に当たっての基本的な考え方

米政策改革大綱に基づき、需要動向に応じた計画的な作付けを推進し、消費者ニー

ズを踏まえながら、以下の事項に基づき、おいしさに安全を添えた米の生産を図る。

ア 地域に合ったおいしい安全・安心な米づくり

イ 認定農業者等担い手を中心とした低コスト生産の推進

ウ 酒米等、特色ある産地の育成

(3)対策

ア 主要品種

小野市の主要作付け品種は需要と価格が安定している「ヒノヒカリ」「山田錦」を

主体とし、労力の分散とコストの軽減を図るため、地域にあった早生品種の導入を

検討する。

イ 品質向上・良食味米生産に向けた技術の確立・普及

たんぱく質含量を下げるため、堆肥、土壌改良材投入による土づくり及び適期栽

培の推進により、良食味・良質安定生産による「量より質」の推進を図る。

ウ 安全・安心な米づくりの推進

農薬や化学肥料を可能な限り削減し、市内の酪農家が生産した牛ふん堆肥を施用

し、地力を高め、安全・安心の米づくりを促進していく。

また、平成18年5月から施行されたポジティブリスト制度に対応した防除体系

を導入するとともに、「栽培履歴記帳」(トレーサビリティ)の取組みの徹底及び実

需者や消費者への安全・安心のPRを図る。

平成 25 年産水稲品種別作付割合

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エ 生産コストの低減

生産技術において湛水直播等の直播技術を普及・確立していく。また、担い手に

ついては団地化や農地の集積を行い、個別農家については、大規模農家や(株)兵

庫みらいアグリーサポートによる作業受託により、生産コスト低減の推進を図る。

オ 山田錦の生産推進

山田錦については、近年需要の増加があり、転作としての作付が配分枠内で可能

となった。今後も産地間競争の中、契約栽培制度を堅持しつつ、高品質酒米を安定

供給することで生産の維持を図っていく。また「サンパティオおの」に併設された

「山田錦酒米パン工房」で作られた加工品等の販売などにより普及・促進を図る。

カ 加工用米、備蓄用米

加工用米、備蓄用米の取り扱いについては、需要に応じた数量について出荷契約

を結び、適切な出荷を図る。

キ 新規需要米

生産調整の着実な推進のため、新規転作田や調整水田等不作付地における新規需

要米の生産について検討する。

(4)振興地域とその条件

市内全域(出荷契約に基づく生産)

(5)生産計画、品質目標等

ア 水稲作付計画 (単位:ha)

品種名 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成 26 年

ヒノヒカリ 1,000 1,012 1,005 997 971 950

コシヒカリ 35 34 33 33 29 29

キヌヒカリ 80 79 78 77 33 33

その他うるち 15 14 14 13 4 4

山田錦 200 181 180 216 285 350

計 1,330 1,320 1,310 1,344 1,375 1,336

イ 堆肥散布計画 (単位:ha)

平成 21 年 平成 22 年 平成 23 年 平成 24 年 平成 25 年 平成 26 年

散布面積 150 160 160 165 170 173

ウ 湛水直播の普及計画 (単位:ha) 平成 21 年 平成 22 年 平成 23 年 平成 24 年 平成 25 年 平成 26 年

湛水直藩 31.0 32.0 33.0 34.0 35.3 36.0

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2 麦

(1)現状と課題

麦については、転作の振興作物として9営農組織において取り組まれており、平成

10年まで伸び悩んでいた作付面積は近年増加傾向にあり、平成25年産で54.4

ha の「シロガネコムギ」、33.5ha の「ふくほのか」の作付けがある。しかしなが

ら、栽培技術やほ場・天候条件により、平均単収は約150kg/10a と低迷してい

る。

今後、生産技術の向上により収量や品質を高め、「売れる麦づくり」に取り組む必要

がある。

(2)振興に当たっての基本的な考え方

播種前契約による民間流通において、品質が重視されることから、実需者ニーズに

あった麦づくりに取り組まなければならない。

そのため、麦作適地における計画的な作付けを基本に、排水対策や赤カビ病対策等

の基本技術を徹底し、品質・収量の向上を図るとともに、団地化や担い手への農地集

積による低コスト化を図る。

また、食料自給力・自給率向上の観点から、新規転作田や調整水田等不作付地等へ

の作付拡大を推進する。

(3)対策

ア 基本技術の励行による品質の向上

別表1-1に示す技術要件を行うことにより、1等麦比率の向上と均質化を図る。

また、実需者の需要に対応するため、タンパク質含有率、容積重等の適正化を進め

る。

イ 加工適正の高い品種の選定等

麺や菓子等の原料となる小麦粉や焼酎を生産するため、需要に応じた「ふくほの

か」の栽培の普及拡大を図る。

ウ 生産性の向上と安定供給

単収350kg/10aを目標とし、団地化、担い手への面積集約、営農組合によ

る効率的な生産体制の整備、機械化による作業効率の向上等によりコストの低減を

図り、麦作の定着と産地の育成を推進する。

(4)振興地域とその条件

市内全域の排水条件等の良好なほ場

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(5)生産計画 (単位:ha)

平成 21年 平成 22 年 平成 23 年 平成 24 年 平成 25 年 平成 26 年

シロガネコムギ

ふくほのか 100.7 102.0 104.0 98.1 87.9 95.0

3 大豆

(1)現状と課題

黒大豆は需要拡大の中、平成21年度に契約栽培を目的に、小野黒大豆部会が設立

され、平成25年度には18ha で17tの出荷があった。

白大豆については、転作の振興作物として指定されているため作付面積は増加した

ものの、全体の出荷数量は低迷している。普通大豆が9割以上を占めており、平成2

5年で約122ha の大豆の作付けがあるが、大半は出荷されていない。平成14年度

より奨励品種に「サチユタカ」が導入され、平成15年度からは農協において豆腐、

味噌等の加工販売が行われている。

今後、県が推進している「サチユタカ」と「黒大豆」の取り組みに併せて、良質な

大豆の供給のため品種転換や品質向上などの生産対策及び地産地消を促進し、「売れる

大豆づくり」に取り組む必要がある。

(2)振興に当たっての基本的な考え方

実需者の求める品種への転換を図るとともに、排水対策や適期防除、外来雑草、帰

化雑草の除去などの基本技術の徹底により品質・収量の向上を目指し、団地化や機械

化による低コスト化を推進する。

また、新規転作田や調整水田等不作付地等への作付拡大を推進するとともに、生産

対策に併せて消費者・実需者ニーズの把握、産地情報の発信等による生産から販売ま

で一連の結びつきを図り、学校給食への導入や「サンパティオおの」での加工品の販

売等により地産地消を踏まえた中で大豆の需要拡大を図る。

(3)対策

ア サチユタカ・黒大豆の推進

平成14年度から県の奨励品種に採用された「サチユタカ」、需要拡大が見込まれ

る黒大豆を推進する。

イ 品質の向上と収量の安定化

別表1-2に示す技術要件を行い、適正播種、排水対策、病害虫防除、外来雑草、

帰化雑草の除去等の基本技術の徹底により、品質・収量の向上を図る。

ウ 生産性の向上と安定供給

適地での生産、排水対策等の基本技術の徹底による単収の向上(目標200kg

/10a)を図る。

また、担い手への面積集約、団地化、生産面積の拡大、営農組合による効率的な

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生産体制の整備、機械化等によるコストの低減により産地の育成を図る。

エ 販路の拡大と地場加工・流通の推進

消費者ニーズの把握と産地情報の発信に努め、生産者から消費者等と一体となっ

た産地づくりの推進を図る。また、地元産大豆を使用した味噌・豆腐等の製造によ

る大豆の需要拡大及び消費拡大を行い、需要の拡大策として学校給食等への供給に

ついても関係機関等との連携を図りながら推進する。

(4)振興地域とその条件

市内全域

(5)生産計画

ア サチユタカの生産計画 (単位:ha)

平成 21 年 平成 22 年 平成 23 年 平成 24 年 平成 25 年 平成 26 年

作付面積 112 110 108 106 104 98

イ 黒大豆の生産計画 (単位:ha)

平成 22年 平成 23年 平成 24年 平成 25年 平成 26年

作付面積 10 12 17 20 15

4 飼料作物

(1)現状と課題

畜産農家の規模拡大による労力の制約、高齢化等により輸入購入粗飼料の使用割合

が増えているが、飼料価格の高騰が畜産経営に深刻な影響を与えている。しかし、農

家の中には、土地の有効活用や堆肥の利用を考え、積極的に飼料作物を栽培する動き

も一部見られる。平成23年度から 3.4ha で始まった稲発酵粗飼料用稲(WCS用稲)

については平成25年度においては 11.4ha の作付が行われるなど、特にその傾向が顕

著である。購入粗飼料に負けない飼料作物栽培を行うためには、専用機械による省力

化と面積拡大が不可欠であるが、排水等条件を満した圃場が少ない。

(2)振興に当たっての基本的な考え方

良質で安全、かつ安価な飼料供給が、安全・安心な畜産物生産に直結する。飼料作物

の栽培しやすい圃場条件の整備を耕種農家も含めたなかで整備していく。意欲のある畜

産農家の育成を目指し、機械の共同利用や共同作業、技術交換のための組織を育成する。

平成23年度に専用の機械を導入したことも踏まえ、今後はWCS用稲の作付を進め

ていく。

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(3)対策

ア 飼料作物栽培に適した圃場の確保

堆肥散布による土づくりのための栽培圃場の固定化及び耕作放棄地の活用のため

の利用権設定等により、飼料作物栽培圃場の団地化を図る。

イ 長大作物の生産振興

栄養価と収量に優る長大作物(トウモロコシ、ソルガム等)生産を推進する。

ウ サイレージ等の貯蔵技術の普及推進

バンカーサイロ等の簡易で低コストなサイレージ貯蔵施設やラッピングによるサ

イレージ貯蔵技術の普及を行う。

エ 水田を活用した飼料作物栽培の推進

飼料用イネの栽培実証と効果の検証を行った後、調整水田等不作付地や新規転作

田への作付け拡大を図る。

オ 品質の向上と収量の安定化

たちすがたやたちすずか、リーフスター等の飼料用稲専用品種の導入について支

援を行い、品質・収量の向上を図る。

カ 稲わらの有効利用

稲わらについては農家、酪農家相互に連携を行い、稲わらを飼料として酪農家に

提供し、そこから発生した堆肥を圃場に散布するなどの循環型利用を推進する。

キ WCS用稲の栽培推進

条件が悪く、水稲等の作付に適さない水田に対してWCS用稲の紹介・普及推進

を行う。

(4)振興地域とその条件

市内全域。畜産農家の近隣で農地の集積、団地化が推進できる地域。

(5)生産計画等

飼料作物生産計画

平成 21年 平成 22年 平成 23年 平成 24年 平成 25年 平成 26年

頭数(頭) 乳用牛 1,185 1190 1195 1200 1205 1210

肉用牛 595 600 605 610 615 620

所要面積(ha)(長大飼料作物) 442 445 447 449 451 453

5 野菜・果樹・花き・そば

(1)現状と課題

① 野菜

野菜の栽培はトマト、きゅうり等の施設栽培が一部あるが、ほとんど露地栽培の

はくさい、だいこん、たまねぎ等が主体であり、多くが自家消費用である。その中

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でもたまねぎは甘味があり、味が良いと評価が高い。また、平成18年より11戸

の農家がキャベツの栽培を開始し、25年は営農組合を含む19戸が約4.5ha の

栽培に取り組んだ。県の指定産地となっており、今後が期待される。地元の野菜を

有利販売する目的で、平成14年4月に農協の直売所「サンパティオおの」がオ-

プンした。平成25年度には、出荷農家210名、年間販売額約2億4千7百万円

となっている。ほうれんそう、ミズナ等の葉物類が少ないので、平成14年9月よ

りレンタルハウス事業に取り組んでおり、平成23年5月からは農業用パイプハウ

ス事業にも取り組んでいる。

② 果樹

果樹ではいちじくの栽培が多く、平成25年度には、約2.7ha 栽培されている。

出荷先は神戸市場で、品質が良いと市場評価が高い。平成15年に「小野うまいもん

ブランド」を、また平成19年に「ひょうご安心ブランド」の認証も受けている。地

場販売にも力を入れており、9月に開催した小野市いちじく品評会も好評であった。

ぶどうも栽培されており、主に直売を行っている。全体に果樹の栽培や品目が少なく、

新規生産者の育成や地域の気候にあった新しい品目の模索を行う。

③ 花き

花きの栽培は、きく、ゆり等の切花、シバザクラ、セダム類、ローズマリー等の花

壇苗が栽培されている。きく以外は施設栽培で、市場出荷や契約栽培であるが、「サン

パティオおの」がオ-プンしてからは地場販売が多くなっている。

④ そば

平成14年からきすみの地区営農組合(現(農)きすみの営農)でそばの栽培、加工に

取り組み、麺の商品化を行った。平成16年12月にオープンしたそば処「ぷらっと

きすみの」は、18年10月にはNPO法人を取得している。

(2)振興に当たっての基本的な考え方

地域農産物を有利販売する目的で、地産地消を促進するため、直売所「サンパティ

オおの」における計画的な生産・販売を推進していく。また、消費者ニ-ズに対応し

た生産者、生産履歴等を容易に確認できるトレーサビリティシステムの徹底や「小野

市うまいもんブランド」の認証等により付加価値のある農産物特産品のPRに結び付

けていくなど、「売れる農産物づくり」を推進していく必要がある。また、地域にあ

った新規農産物の育成、地域農産物を使った新商品の開発については、小野市特産物

開発委員会で十分な検討を行い、地域農産物の活性化に結び付けていく。現在、市場

出荷されている「いちじく」「ブロッコリー」「キャベツ」は、農協の専門部会を通じ

て更なる出荷・流通の拡大を図り、企業的な農業者を育成する必要がある。

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(3)対策

ア 地産地消の推進と生産者の拡大

地産地消の拠点となる「サンパティオおの」を中心とした野菜等の生産・販売を

推進していく。一方では、新たな生産者の掘り起こしを通じて野菜等の生産拡大を

図るとともに、学校給食への導入やコミュニティ施設の活用、量販店等との連携を

行い、新たな流通経路の構築を進める。

イ 奨励作物

小野市農産物特産物開発委員会で振興作物の検討を行い、消費者に対する PR や新規

生産者の掘り起こしをする。特にブロッコリー、いちじく、キャベツについては、農

協栽培部会活動の強化、他産地の競争に対抗できる品質管理を行い、小野市の重点的

な奨励作物として更なる推進を図る。

① ブロッコリー

ブロッコリーは、県産が少なく消費が多くなってきていることから、市場の要望

もあり、平成21年から栽培をはじめている。平成25年には、約1.9ha の栽培

がある。5~6月、10~11月の栽培に取り組んでいるが、収穫時期が短く、1

農家当たりの栽培面積が限られることから、今後は生産者数を増やしていく。

ブロッコリーの生産計画

年 度 平成 22 年 平成 23 年 平成 24年 平成 25年 平成 26 年

生産者数 21 名 22 名 24 名 25 名 21 名

作付面積(ha) 1.2 1.4 1.9 1.9 2.5

② いちじく(おのこまち)

いちじくは、昭和57年に小野市は都市近郊で市場に近いことから栽培を始め、

JAを中心に栽培管理、出荷規格が統一してお「ひょうご安心ブランド」にも取り

組んでいる。平成25年の栽培面積は約2.7ha であり、新規栽培者の育成に向け

て、年間通して栽培管理などの勉強会の開催、新規栽培者に苗木の提供を行ってい

る。

いちじくの生産計画

年 度 平成 22 年 平成 23 年 平成 24年 平成 25年 平成 26 年

生産者数 16 名 18 名 19 名 20 名 22 名

作付面積(ha) 2.3 2.4 2.6 2.7 2.7

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③ キャベツ

農地の有効活用として、県下で減少傾向にあるキャベツを、平成18年より業務

向け加工キャベツを中心に進行してきており、品種を変えることで収穫時期を広げ、

安定した出荷ができるよう取組をしている。平成21年からは、6月収穫のキャベ

ツにも取り組んでおり、平成25年度には、市内の栽培面積が約4.5ha あり、今

後は排水対策、定植時期¥の徹底をすることが重要となっている。

キャベツの生産計画

年 度 平成 22 年 平成 23 年 平成 24年 平成 25年 平成 26 年

生産者数 21 名 22 名 24 名 19 名 21 名

作付面積(ha) 5.5 5.1 5.8 4.5 5.0

(4)振興地域とその条件

市内全域を対象に、露地野菜を中心とした適地適作を行う。安全、安心な野菜づく

りを行うため、牛糞堆肥の投入や有機質肥料の施用による積極的な土づくりを推進し、

ドリフト対策の徹底を図るとともに、できるだけ農薬や化学肥料を使わない栽培を行

う。

6 景観形成作物・地力増進作物

(1)現状と課題

ア 地力増進作物

地力増進作物は、主に集落営農等でブロックローテーションによる「れんげ」等

の栽培が盛んに取り組まれ、転作の一環として団地化が行われている。

イ 景観形成作物

きすみの地区では毎年 10月末に(農)きすみの営農が主体となり、きすみの地域

づくり協議会と連携しコスモス祭を開催している。

また、ひまわりの丘公園南側農地では「菜の花」「ひまわり」「コスモス」3作を栽

培し、公園、農産物直売所「サンパティオおの」の集客に大いに寄与しており、今

後更なる利用客の増加が期待される。このように、景観形成作物は観光資源として

位置付け、イベントと併せて地域農産物の販売等を通じて、栽培・加工グループの

育成と活性化を図る。

(2)振興に当たっての基本的な考え方

水田の地力を増進し、生産力を高め、安定した水田農業の展開を図るため、地力増

進作物を組み入れた輪作体系の確立を推進し、地力増進作物作付後の圃場にて収益性

の高い農産物の導入を図る。また、麦あとや水田の適切な管理に資するため、積極的

に景観形成作物の導入を行い、開花時にはイベントなどにより都市や地域の住民等と

広く交流することで、水田や農村地域が有する多面的機能を高め、地域農業の活性化

を図る。

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(3)対策

ア 地力増進作物、景観形成作物

レンゲの団地化は集落営農を推進するためのきっかけと考え、レンゲから更に収

益性の高い小麦や大豆、飼料作物等への移行が必要である。個々での取り組みでは

なく、集落での取り組みになるように意識を高め、小麦や大豆等の試作を積極的に

行うようにする必要がある。

また、景観形成作物を観光資源として位置付け、イベントや地域内特産物の販売

等により、栽培・加工グループの育成及び活性化を図る。

(4)振興地域とその条件

地力増進作物については、今後集落営農が期待される地域に重点的に進め、集落営

農のきっかけとした団地化を推進する。景観形成作物については、「ひまわりの丘公園」、

「ゆぴか」、主要道路や鉄道沿線等の公共施設周辺の地域を重点に観光資源としての栽

培のPRを行い、地域農業の活性化を図る。

7 特色ある農作物の生産・販売・流通対策について

(1)安全・安心な農産物の取組

化学肥料や農薬を可能な限り削減し、市内の畜産農家が生産した牛ふん堆肥の施用

等により、環境保全型農業を促進していく。

また、「栽培履歴記帳」(トレーサビリティ)の徹底及びGAP(農業生産行程管理

手法)の導入により、実需者や消費者への安全・安心のPRの推進を図る。

(2)地産地消の推進

地産地消は「地域で生産したものを地域で消費する」、あるいは「地域で消費するも

のを地域で生産する」という、生産から消費までに至る過程が地域で完結することか

ら、生産者や消費者を含めた自主性が発揮できる仕組みである。このような取り組み

を通じて、生産者と消費者が共に支え合う体制づくりを進めることにより、生産者の

生産意欲の向上、安全な食生活の実現及び自給率の向上等が期待される。

ア サンパティオおの及びゆぴか店を中心とした新鮮で安全な旬の農産物の供給拡大

年間を通じて販売できる体制づくり及び個々の農家において品質の向上等を進め

ることで、地域の総合的な生産供給能力を高める。

イ 学校給食への地域農産物の供給拡大

小野市立学校給食センター、JA等、関連機関を中心として生産者、実需者、消

費者等一体となった産地形成を推進する。

ウ そばの生産・加工

「そば」は、「麺」や「菓子」に加工し、付加価値のあるブランド商品として市内

販売を行い、生産農家の所得を確保する。

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なお、商品の需要の安定を図るため、栽培面積の増加を図る。

エ 味噌・豆腐

小野市で栽培された大豆(サチユタカ)を加工した手づくり味噌・豆腐を、付加

価値ある商品として消費者に提供する。

なお、商品の確保を図るため、品質向上と栽培面積の拡大を図る。

オ 特産品開発委員会における農産物の役割

農産物については、小野市の振興作物の品質向上と、地域の気候に適した新しい

農産物の導入をめざし試作研究を行う。

また、加工品については、小野市で栽培された農産物を更に信頼性のある農産物

加工品として市内を中心に販売できるよう試作研究を図る。

カ 「小野うまいもんブランド」による農産物のPR

小野市内において生産又は製造された農産物等で、小野市へのこだわり、商品へ

のこだわり、信頼性及び販売実績のある商品を「小野うまいもんブランド」として認

証し、その認証された商品は小野市のホームページ等でPRを図る。

なお、「小野うまいもんブランド」商品については、信頼性のある農産品として意

識付けを行うため、生産農家等に対し積極的な普及振興を図る。

5 担い手の明確化と育成の将来方向

1 地域における担い手の考え方と育成方向

水田農業経営の確立に向け、小野市担い手育成総合支援協議会と連携し、地域農業の

担い手として認定農業者等経営能力に優れた農業者や新規就農者の育成を図るとともに、

個別経営体の不足する地域においては、集落営農組織の育成や活動強化等により、担い

手の確保を図ることが必要である。

そのため、担い手の組織化を図り幅広く意見を交換すると共に、農家の意向把握、地

域間の調整による農地の利用集積の促進、また、経営改善に向けての高品質化・低コス

ト化等先進技術の導入指導、機械・施設の整備の支援等を積極的に行い、経営体質の強

化を図る。

6 現状と課題

(1)認定農業者及び認定志向農家

効率的かつ安定的な農業経営体として、

地域農業の担い手として位置付け、他産業

従事者並の労働時間・農業所得が確保でき、

地域における農業生産の相当部分を担え

るよう、農地の利用集積、経営コスト低減

支援策等を実施してきた。しかしながら、

経営管理の徹底不足より計画的な機械更新や作付けについても水稲中心で転作対応が

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行われていないのが現状である。平成15年12月末では、認定農業者25経営体(う

ち水稲主体は6名)、認定志向農家31名であったが、平成25年度末では、認定農業

者42経営体(うち水稲主体は21名)、認定志向農家13名となっている。今後、地

域の担い手として位置付けされた農業者を支援、育成していく必要がある。

(2)集落営農組織

担い手不足から、転作作物の集団的生産をはじめとする多様な取り組みにより営農

活動が行われており、平成15年度末では12組織であったが、平成25年度末では

18組織((農)きすみの営農、山田町農業近代化推進委員会、西脇町営農組合、阿形町

営農組合、中谷地区農会、敷地町営農組合、大開町転作営農組合、黍田町営農組合、

河合北営農連合組合「河合西町営農組合、復井町営農組合、河合中町営農組合、青野

ヶ原町営農組合」、王子営農組合、万勝寺谷地区営農組合、きよたに営農組合、万勝寺・

脇本地区営農組合、河合中北農機具利用組合、船木町営農組合)が活動している。水

稲を担っている営農組合は(農)きすみの営農、河合中北営農連合組合、きよたに営農組

合、河合中北農機具利用組合、船木町営農組合の5組織となっており、今後さらなる

水稲請負体制の強化と新たに水稲を担う営農組織の育成が必要である。また、財務諸

表が記帳されている組織及び法人化を目指す経営体として活動している集落営農組織

は育成されつつある状況である。

(3)振興作物生産部会

JA栽培部会は、栽培技術の向上及び共同出荷を主とし、農家経営の安定向上を図

り、小野市の農業振興に寄与する目的で活動を行っている。小野市の特産品や振興作

物の栽培により、今後、本格的な産地形成を図る上で中心的な担い手として育成して

いく必要がある。

7 担い手の育成及び対策

(1)担い手の明確化

小野市における担い手は、「認定農業者」、「認定志向農家」、「認定就農者」、「営農組

織」、小野市の振興作物を栽培する「JA生産部会・研究会」を位置付ける。

ア 認定農業者

農業経営改善計画を作成し、計画が認定された農業者

イ 認定志向農家

小野市水田農業担い手協議会の構成員(耕種農家)、酪農家、肉用牛生産農家

ウ 認定就農者

青年等就農計画を作成し、計画が認定された農業者。

エ 営農組織

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定款、規約等が整備されており、小野市集落営農連絡協議会に所属する生産集団

オ JA生産部会

「生産・出荷・販売等」一連の行為を行い、かつ、収益を得ているJA生産部会

等の構成員

(2)担い手への農地の利用集積

明確化された担い手に対しては、その経営の安定化及び効率的な経営が可能となる

ように利用権設定あるいは農作業の受委託調整により、農地の利用集積を行う。

ア 集積目標

小野市の基本構想の推移と合わせ、平成27年度までに約25%(592.5ha)

の集積を目指す。(所有地+利用権設定+作業受託)

イ 流動化の推進

担い手を対象として手続きの便利な利用権設定を進め、農地の賃貸借や所有権移

転等により、農地の流動化を推進する。

ウ 作業受託の推進

集落営農と認定農業者等との役割分担を明確にし、作業受託を推進する。

エ 農地中間管理機構の活用

農地中間管理機構の借受希望者登録について担い手農家を対象に推進し、農地の

利用集積について円滑に行う。

(3)認定農業者、認定志向農家の育成

現在いる認定農業者と認定志向農家による協議会等で農業者間の意見交換を行い、

農地の集積や技術交換を行う。また、地域の担い手として確立に向け、水田の利用権

設定や主要作業の受委託、効率的な農業生産を可能とする生産技術の導入等を支援し

ていく。

(4)担い手の育成目標

(単位:名、組織)

農家区分 平成 22

平成 23

平成 24

平成 25

平成 26

平成 27

認定農業者 40 43 44 45 45 45

認定志向農家 15 15 16 16 17 17

認定就農者 2 2 2 2 3 3

集落営農組織 16 16 16 18 18 19

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(5)小野市における流通形態(フロー図)

《生産》

農業者から

《販売》

消費者へ

《加工》

直売所

「サンパティオおの」

温泉活用施設

「ゆぴか」

ブランド化

「小野うまいもんブランド」認証

学校給食

JA

集落組織加工部会

市内加工グループ

市内加工業者

集落営農組織

認定農業者

認定志向農家

JA生産部会

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4段階

法人経営

3段階

認定農業者

2段階

認定志向農家

1段階

大規模農家

(6)集落営農組織の育成

集落における水田農業の担い手として、集落ぐるみで効率的な生産活動や農村機能

等の維持を基本とする。また、女性・高齢農業者等の参画による経営の多角化を推進

する。

今後、担い手が不足している部分については集落営農を推進し、収益性・継続性・

社会性のある組織をつくるため、次の事項を推進していく。

① 転作を中心とした考え方からの脱却(水稲+転作)

② リーダーやオペレーターの高齢化のため、後継者の確保

③ 経理の一元化と経営記帳による現状把握及び経営改善

④ 法人化を目指す経営体として集落営農組織と特定農業団体の育成

6 段階

地域営農法人

型営農組合

5段階

集落 1 農場担い手

集積型営農組合

4段階

自作・作

業受託

型営農

組合

3 段階

作業受託型

営 農 組 合

2 段階

○ 担い手育成フロー(個人型)

○ 担い手育成フロー(集落型)

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農機具共同

利用営農組合

1 段階

農地農作業

調整営農組合

(7)青年農業者及び新規就農者の育成

水田農業の次世代を担う農業者として、農家子弟をはじめ農外からも就農を進め、

育成確保を図る。小野市担い手育成総合支援協議会等関係機関と連携し、適切な就農

計画に基づく早期の経営確立、安定化に向け農業技術習得、農地の利用権設定又は、

主要作業の受委託による集積等を支援していく。平成24年度からはじまる新規就農

者支援事業について交付対象となる新規就農者は人・農地プランで位置づけ担い手の

育成を行う。

(8)生産部会の育成

「いちじく」、「たまねぎ」、「キャベツ」を中心に、地域において直販の有利販売を

行うとともに、市場において商品ブランドを高め、高収益化を図る。また、新たな栽

培者を発掘し中心的な担い手を育成する。

(9)兵庫みらいアグリサポート事業の充実

JAを中心とした無人ヘリ、湛水直播等の新規メニューの充実を行う。

(10)人・農地プランの策定

市内の農業従事者は、恒例化や後継者不足、耕作放棄地の増加により、5年後、1

0年後の展望が描けない地域が増えてきている。このため「人と農地の問題」を集落

で話し合い、①今後の中心となる経営体(個人、法人、集落営農)はどこか。②中心

となる経営体にどのようにして農地を集積するか。③中心となる経営体とそれ以外の

農業者(兼業農家、自給的農家)を含めた地域農業のあり方(生産品目、経営の復合

化、6次産業化)を決め、市がその話し合いを受けてプランの原案を作成し、農業関

係機関、大規模農業者の代表で構成された検討会にて審査し、その結果、適当とされ

たものについて、市が正式に決定し「人・農地プラン」の認定を行い、担い手の育成・

支援を行う。

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第5 地域水田農業ビジョン実現のための手段

1 水田活用の直接支払交付金

ア 交付単価

作物区分 交付金単価(県・市単価)

円/10a

麦 最高 35,000

大豆 最高 35,000

飼料作物 最高 35,000

米粉用米 収量に応じて 最高

55,000円~105,000円 飼料用米

WCS用稲 最高 80,000

そば 最高 20,000

なたね 最高 20,000

加工用米 ※最高 44,000

二毛作助成

(主食用米と戦略作物又は戦略的

作物同士の組み合わせ)

15,000

地力増進作物 最高 5,000

その他野菜 最高 10,000

学校給食用野菜 最高 20,000

※戦略作物とは、麦、大豆、飼料作物、米粉用、飼料用、バイオ燃料用米、WCS

用稲

そば、なたね、加工用米をいう。

※加工用米については基礎部分 20,000円/10a,3年継続契約 12,000円/10a及び県の

産地交付金 12,000 円/10a の合計最高金額

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イ 担い手部分【最高】

作 物 名 内 容(助成対象者・面積等要件) 交 付 単 価(激変緩和枠)

小 麦

集落営農組織 主要作業4ha以上の集積

10,000円/10a 認定農業者 主要作業 3ha以上の集積

認定志向農家(耕種) 主要作業3ha以上の集積

大 豆

集落営農組織 主要作業4ha以上の集積

10,000円/10a 認定農業者 主要作業 3ha以上の集積

認定志向農家(耕種) 主要作業3ha以上の集積

振 興

作 物

キャベツ・ブロッコリー (葉菜部会員)

10,000円/10a

たまねぎ・なす (野菜部会員)

いちじく (無花果部会員) 10,000円/10a

小 麦 集落営農組織、認定農業者 麦後山田錦を作付し出荷 12,500円/10a(枠内)

20,000円/10a(枠外)

※営農組織とは、地区内で次に掲げる要件のすべてを満たす生産集団が組織されてい

ること。

・ 代表者及び構成員が定められており、定款、約款等が整備され市が認定している

こと。

・ 構成員の住所がおおむね同一市町村(小野市)内であること

・ 地域の農業生産を中核的に担うと認められる者を中心に組織されていること。

・ 転作に係る作業を受託するものであること。

・ 栽培する転作作物が統一されており、栽培、肥育管理、集出荷等が、集団として

統一的な考え方に基づいて実施されていること。

・ 集団として共同利用する大型の農業機械を所有または賃借しており、共同利用に

よる機械の効率的な利用が行われていること。

※認定農家とは、農業経営改善計画に基づき市が認定していること。

※認定志向農家とは、担い手協議会の会員で、認定農家を目指しているもの

ウ 集積拡大【最高】

小麦・白大豆・地力増進作物の担い手部分実施水田に

おいて、一定面積以上の集積に対して加算助成

認定農業者: 5ha以上 3,000円/10a

営農組織型:10ha以上

エ 協議会運営費

地域協議会の運営を行うのに必要な経費及び生産調整の円滑な推進を行うために必要な経費

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2 耕畜連携粗飼料増産対策

名 称 内 容 交 付 単 価

耕畜連携粗飼料 増産対策

【取組面積助成】 ○助成対象者要件 ①認定農業者 ②特定農業団体 ③一定の要件(以下のア及びイ)を満たす営農集団又はコントラクター

3戸以上の農業者等からなる団体であって、代表者の定めがあり、組織及び運営について規約の定めがあること。

○取組要件 ①一定面積以上の団地化による生産 飼料作物作付2ha以上又は1ha以上の団地が2団地以上

②水田放牧又は資源循環の取組 資源循環:水田における稲作経営と畜産経営との連携による資源の効率的な利用を図るため、畜産農家が利用する飼料作物を生産した転作田に、畜産農家が製造する堆肥を還元すること。

上限 13,000 円/10a

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別表1-1

産地交付金(担い手部分)の技術要件

○ 小 麦

項 目 技 術 名 方 法 ・ 内 容 確 認 方 法

【全て実施】

湿害対策

技 術

畦周りの排水

対策 水稲収穫後の明きょ等の設置

作業日誌、写真、

現地確認

排水不良田にお

ける弾丸暗きょ

の設置

・本暗きょがある場合

3~5m間隔で弾丸暗きょの設置

・本暗きょがない場合

3~5m間隔+排水口から放射線状(1排水

口2、3本)に弾丸暗きょの設置

作業日誌、

写真、

現地確認

排水溝の設置 原則、3~5m間隔で設置

排水溝、落としの手直し

作業日誌、写真、

現地確認

効率的な

作業技術

適期適量播種の

徹底

原則、10月26日~11月18日に実施し、

砕土率60%以上で2~5cm の深さに播く。

播種量は別に定める。

作業日誌、

購入伝票

耕起・播種の同時

作業 施肥・播種機による耕起・播種の同時作業

作業日誌、

写真

雑草発生時の

除草対策 播種後及び雑草発生時の除草剤散布

作業日誌、写真、

購入伝票

収量及び

品質向上

技 術

赤かび病防除の

徹底

原則、開花始期から開花最盛期に赤かび病

防除薬剤を散布

作業日誌、写真、

購入伝票

適期刈取りの

徹底

原則、水分30%以下での刈取り

(ライスセンターで受け入れ可としたもののみ搬入)

作業日誌、

出荷伝票

生育に応じた麦

のための栽培管

理の実施

1組織又は1農家で平均的なほ場(2ヶ所以

内)を定点として選定し、現地研修会の巡回結

果を基に考えて、適切と思う管理を実施

作業日誌、

指導書

【3技術を選択し実施※】

土づくり

技 術 土壌酸度の矯正

原則、ようりん又は重焼りん、もしくは石灰質

資材を用いて酸度を矯正する(pH6.0~7.0)

作業日誌、写真、

購入伝票

効率的な

作業技術

乗用管理機又は

無人ヘリによる

薬剤散布

乗用管理機又は無人ヘリによる除草剤散布又

は赤かび病防除を1回以上実施

作業日誌、写真、

購入伝票

収量及び

品質向上

技 術

多条播き栽培

技術

収穫ロスを軽減するため、コンバインの刈り幅

に応じた多条播き栽培を実施する

作業日誌、

現地確認

元肥全層施用

技術 元肥の半量若しくは全量を全層施用する

作業日誌、

現地確認

麦踏みの実施 4葉期から茎立ちまでの時期に正しい麦踏み

を実施する。

作業日誌、

現地確認

※ 選択要件について、同一項目からの選択は2技術以下とする。

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別 紙

○シロガネコムギ

播種日 10/26~10/29 10/30~11/6 11/7~11/15 11/16~

播種量 6.0~6.5kg 6.5~7.5kg 7.5~8.0kg 8.0

注意事項 2回以上麦踏みを

実施する

麦踏みを実施

する

○ふくほのか

播種日 10/26~10/29 10/30~11/6 11/7~11/13 11/14~11/17

播種量 - 6.5~8.0kg 7.0~8.0kg 8.0~9.0kg

注意事項 原則、11月は種 麦踏みを実施

する

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別表1-2

産地交付金(担い手部分)の技術要件

○ 白 大 豆

項 目 技 術 名 方 法 ・ 内 容 確 認 方 法

【全て実施】

湿害対策

技 術

畦周りの排水

対策 明きょ等の設置

作業日誌、写真、

現地確認

排水溝の設置 3~5m間隔で設置

排水溝の手直し

作業日誌、写真、

現地確認

効率的な

作業技術

適期適量播種の

徹底

原則、6月上旬~6月下旬に播種

原則、7kg/10a以上の播種

作業日誌、

購入伝票

雑草発生時の

除草対策 播種後及び雑草発生時の除草剤散布

作業日誌、写真、

購入伝票

収量及び

品質向上

技 術

畝間潅水技術の

実施

原則、夕立がなければ、開花期に2回以上の畝

間潅水

作業日誌、

写真

病害虫防除技術

の実施

開花期以降に紫斑病、カメムシ類、

ハスモンヨトウ等のいずれか対象の薬剤で

2回以上の防除(1薬剤1回とカウント)

作業日誌、

写真、

購入伝票

収穫前の草引き コンバイン収穫では収穫前にタデ、アメリカセ

ンダングサ等の草を引く 作業日誌、写真

要 件

【3技術を選択し実施※】

土づくり

技 術

石灰等の投入に

よる土壌酸度の

調整

原則、石灰100kg/10a又はようりんもし

くは重焼リン40kg/10a の散布

作業日誌、写真、

購入伝票

堆肥投入による

土づくり 原則、JAによる堆肥散布

作業日誌、

注文書

効率的な

作業技術

多条播き栽培技

術 条間40cm 以内で播種

作業日誌、

現地確認

乗用管理機に

よる薬剤散布

除草剤散布又は病害虫病防除を1回以上

実施

作業日誌、写真、

購入伝票

耕起・播種・施肥

の同時作業

施肥・播種機による耕起・播種・施肥の同時作

作業日誌、

写真

フェロモントラ

ップによる発生

予察

1組織又は1農家で1ヶ所以上トラップを設

置し、ハスモンヨトウ誘殺数を1週間ごとにカ

ウント

作業日誌、

写真

普通型コンバイ

ンによる刈取り 普通型コンバインによる適期刈取り

作業日誌、

写真

収量及び

品質向上

技 術

開花期追肥技術 開花期に窒素成分で2kg/10a の追肥 作業日誌、

写真

選別機の使用 選別機で選別する 作業日誌

茎水分を測定し

て収穫

茎水分を測定して、品種に応じた適水分で収穫

する 写真

※ 選択要件について、同一項目からの選択は2技術以下とする。

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(別表2)

担い手リスト

ア 認定農業者

氏 名 認定 番号

営 農 類 型 米ナラシ安定対策

経営 形態

営農組織 の構成員

小林泰之 21-1 野菜(苺) 個人

石田貢 22-1 水稲 個人

永井幹男 22-2 水稲+野菜+作業受託 個人

北山高秀 23-1 水稲+作業受託+花だん苗 ○ 個人

㈲ふえろう村塾 23-2 養豚+養鶏+野菜 法人

㈲藤岡牧場 23-3 酪農 個人

蓬莱勇策 23-4 水稲+大豆+作業受託+加工 ○ 個人 ○

藤原次郎 23-5 酪農 個人

西村厚一 23-6 酪農 個人

河合祐三 23-7 酪農 個人

藤原頼信 23-8 水稲+作業受託+小麦 ○ 個人 ○

井上始 23-9 水稲 個人

松井孝博 23-10 酪農+肉用牛+水稲 ○ 個人

前田勇雄 23-11 水稲+繁殖和牛 ○ 個人

石井利男 23-12 水稲+作業受託+花き+小麦 ○ 個人

石井妙子 23-13 水稲+作業受託+花き+小麦 個人

横山義幸 23-14 水稲+採卵鶏 ○ 個人

小椋泰男 23-15 酪農 個人

佐伯 亨 23-16 酪農 個人

仲田昭宏 23-17 肉用牛 個人

松本栄一 23-18 水稲+作業受託 ○ 個人

多鹿正治 23-19 水稲+野菜 個人

藤井正澄 23-20 水稲+作業受託 ○ 個人

藤原 茂 23-21 水稲+作業受託+小麦+花き ○ 個人

ナチュラルファーム溝井谷(株) 23-22 作業受託+畜産+加工 ○ 法人

大田正雄 23-23 酪農 個人

平岡 智 23-24 施設切花+路地切花+水稲 個人 ○

大喜多稔 23-25 施設野菜(苺)+水稲 個人

多鹿 敦 23-26 酪農+水稲 個人

草場直人 23-27 酪農+水稲 個人

吉川 創 24-1 水稲+作業受託+野菜 ○ 個人

飛田佳孝 24-2 水稲+作業受託 ○ 個人

藤原五六 24-3 水稲+作業受託+果樹+野菜 個人

後藤文男 24-4 酪農+水稲+作業受託 ○ 個人

山田英俊 24-5 水稲+作業受託 個人 ○

(有)冨士ファーム 25-1 採卵鶏 法人

㈱三福養鶏場 25-2 採卵鶏 法人

松井正明 25-3 水稲+作業受託(稲作+酪農) 個人 ○

小堀治一 25-4 酪農+水稲 個人 ○

高村哲二 25-5 酪農 個人

農事組合法人 きすみの営農 25-6 水+野菜+麦+そば 法人

中塚勝久 25-7 水稲 個人

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イ 認定志向農家(耕種農業)

氏 名 営 農 類 型 氏 名 営 農 類 型

冨嶋希樹 水稲 岡田洋信 水稲

小林雅夫 水稲 坂田孝男 水稲+野菜

横山光弘 水稲+黒大豆 井上保文 水稲

河合康廣 採卵鶏+水稲+野菜+果樹 中尾義廣 水稲

石田健一 水稲 松井精史 水稲

田中 繁 水稲 越生晃昌 水稲

小林久男 水稲

ウ 認定志向農家(酪農業、肉用牛生産業)

氏 名 営 農 類 型 氏 名 営 農 類 型

吉田成宏 酪農 岡田勇治 肉用牛

宮下 茂 肉用牛

エ 営農組織

No. 氏 名 営 農 類 型 集 落 水田経営所得 安 定 対 策

経営 形態

1 (農)きすみの営農 水稲+小麦+大豆+そば+景観 来住町、下来住町 ○ 法人

2 山田町農業近代化推進委員会 水稲+小麦 山田町 ○ 任意

3 西脇町営農組合 れんげ 西脇町 任意

4 阿形町営農組合 れんげ 阿形町 任意

5 中谷地区農会 水稲+小麦 中谷町 ○ 任意

6 敷地町営農組合 水稲+れんげ+小麦 敷地町 任意

7 大開町転作営農組合 小麦 大開町 ○ 任意

8 黍田町営農組合 れんげ 黍田町 任意

9 河合北営農連合組合 水稲+小麦+大豆 - ○ 任意

河合西町営農組合 水稲+大豆 河合西町 任意

復井町営農組合 水稲+小麦 復井町 任意

河合中町営農組合 水稲+大豆 河合中町 任意

青野ヶ原町営農組合 水稲 青野ヶ原町 任意

10 王子営農組合 水稲 王子町 任意

11 万勝寺谷地区営農組合 水稲 万勝寺町 任意

12 万勝寺東山・脇本地区営農組合 小麦 万勝寺町 ○ 任意

13 きよたに営農組合 水稲+小麦+大豆 浄谷町 任意

14 河合中町北農機利用組合 水稲+野菜+飼料作物 河合中町 任意

15 船木町営農組合 水稲 船木町 任意

オ 生産部会(小野無花果部会)

氏 名 氏 名 氏 名 氏 名

蓬莱秀策 岸本重幸 岡野 佐由美 北山知己

藤原五六 中尾久一(和栄) 岩本加代子(文男) 多田光

服部定市(正代) 難波清(昭) 藤原稔 木村美智代

稲継康子 井上克巳 藤井光明 芝本剛

河嶋美治朗 河上英和 藤本孝 松本定和

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カ 野菜部会(たまねぎ・ナス)

氏 名 氏 名 氏 名 氏 名

松浦美佐子 井上京子 坂田孝男 井上昌昭

井上克巳 住本昭和 平岡智 河合義一

藤原勇 田中豊司 小倉国生

キ 葉菜部会(キャベツ・ブロッコリー)

氏 名 氏 名 氏 名 氏 名

西村直正 井上京子 永井幹男 山田博

竹内一价 横山光弘 坂田孝男 井上克巳

井上昌昭 河合北営農連合組合 藤井幸雄 藤原勇

河合中町北農機具利用組

合 (農)きすみの営農 藤木裕 田中豊司

石田誠治 山田町農業近代化推進委員会 長谷川義博 松浦勲

増田武久 サングリーン 松浦美佐子

ク 生産部会(小野黒大豆部会)

氏 名 氏 名 氏 名 氏 名

河上登 石井利男 桜間正博 木村隆雄

多鹿主記 林賢郎 高井均 奥田治也

芝崎俊雄 横山忠勝 井上保男 池澤弘光

桜間光雄 横山光弘 小林勝広 永井親男

仁村和美 永井幹男 小林清子 小林清春

小林辰己 治居一正 藤田善雄 藤田晴男

小林誠 宮崎進 中野秀人 中尾末子

北山悟 河合義一 横山公一 森本順二

小林巧 藤原汎 奥田博之 住元義明

松田富夫 石井滋規 服部総一郎 稲継雅幸

藤原善己 宮永俊和 市橋薫 藤原一男

八木田和司 八木田千代治 八木田正一 上月三代司

蓬萊基宏 河合中町営農組合 長谷川松廣 横山正行

小倉国生 松尾秀男 藤井和久 (農)きすみの営農

安井良之 岡田正義 石井美里 山下昌隆

船木町営農組合柏木聰

松本公平 岸本博章 藤井和隆

増田武久 鈴垣洋 藤原俊仁 水池智恵子

橋本日出一 長谷川義博 井上憲人 河嶋正史

中塚和郎 北山高秀 京谷隆弘 田中武弥

立脇浩文 柏木正美 藤原三男 井岡幹夫

長谷川清