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障害支援区分に係る研修の実施状況について 令和元年10月15日 群馬県健康福祉部障害政策課

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Page 1: 障害支援区分に係る研修の実施状況について · 6班 7班 8班 プロジェクタ ・厚生労働省作成認定調査員研修資料の事例1~5の演習を行った。

障害支援区分に係る研修の実施状況について

令和元年10月15日

群馬県健康福祉部障害政策課

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群馬県の概要群馬県:35市町村

10福祉圏域

人口:1,939,702人(令和元年7月1日)

面積:6,362.28㎢

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群馬県 健康福祉部 障害政策課

精神保健室(精神保健係)

施設利用支援係 地域生活支援係 発達支援係 社会参加推進係支援調整係

・障害者虐待防止法に関すること・相談支援従事者研修(初任・現任・主任・ファシリ)に関すること・障害者自立支援協議会に関すること・障害福祉計画の進捗に関すること・支給決定事務、市町村指導に関すること・一般相談支援事業所の指定に関すること・厚生労働省からの連絡対応・福祉から一般就労への移行に関すること・障害支援区分認定調査員研修、市町村審査会委員研修に関すること

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障害支援区分に係る研修の実施状況

【市町村審査会委員研修(模擬演習無し)】・令和元年5月10日(金) 18:30-21:00

受講者:54名

【障害支援区分認定調査員研修】・(講義)令和元年5月17日(金) 9:30ー17:00・(演習)令和元年5月28日(火)10:00ー16:00

申込者:74名 修了者:67名(市町村:48名、事業所等:19名)

障害支援区分認定調査員研修(以後、認定調査員研修)の演習をメインで話します。

障害支援区分に係る研修は2研修のみ

それぞれ群馬県の直営

研修事務局の要望で

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認定調査員研修のカリキュラム、講師体制

カリキュラム 時間 内 容 講 師

5月17日(金) 研修1日目(講義)

障害支援区分等について 9:30-9:50 コンピュータ判定の考え方等 群馬県障害政策課 職員

障害別接遇の注意点 9:50-11:30

精神・身体・知的それぞれの特性について

群馬県職員(心身障害者福祉センター)(こころの健康センター)

認定調査員マニュアル解説① 12:30-17:00 マニュアル解説 相談支援専門員5名(項目群1~5の説明)

5月28日(火) 研修2日目(演習)

認定調査員マニュアル解説② 10:00-11:30 マニュアル解説(1日目のつづき)特記事項の重要性、難病について

相談支援専門員1名

認定調査に関する演習 12:30-16:00 厚生労働省の研修資料にもとづく演習事例1~5の実演を実施

*8演習グループにて実施

相談支援専門員6名(1名運営、5名ファシリテータ)市町村職員3名(ファシリテータ)

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認定調査員研修の配付資料(参考)

資料1   障害支援区分の概要について

資料2   別表第一(第一条関係)

資料3   別表第二(第一条関係)

資料4   障害別接遇の注意点(こころの病気や障害について)

資料5   身体に障害のある方への接遇の注意点について

資料6   知的障害のある方への面接について

資料7   認定調査員研修資料

資料8   概況調査票(記載例)

(持参資料)   認定調査員マニュアル

(持参資料)   難病患者等に対するマニュアル

アンケート(1日目)No.1

(演習資料7)  認定調査員研修資料(スライド番号175から再開)

(演習資料8)  概況調査票

演習資料1   特記事項の記載例 メモ用紙

演習資料2   特記事項の記載例 解説

演習資料3   調査結果記載票

演習資料4    演習内容解説  

演習資料5   模擬認定調査(ロールプレイ)の実践例

障害支援区分認定調査員研修 質問票

アンケート(2日目)No.2

1日目(講義)配付資料 2日目(演習)配付資料

資料7が認定調査員研修のメイン資料

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認定調査員研修の資料(配布資料7)について

厚生労働省(障害支援区分) 群馬県相談支援専門員(難病)

① 厚生労働省作成資料「障害支援区分に係る研修資料」(共通編)と「認定調査員研修資料」を合算して取捨選択。*厚生労働省へ事前に確認。研修用にパワーポイントの資料を頂戴する。

【参考】「厚生労働省 障害支援区分」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kubun/index.html

② 群馬県(相談支援専門員)にて難病部分の資料を作成(①とフォーマットを統一)

③ ①+②にて群馬県での認定調査員研修資料が完成。

厚生労働省作成の研修資料を用いた

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認定調査員研修の演習について

入口

入口

司会

机・いす置き場

3班2班1班

4班 5班

6班 7班 8班

プロジェクタ・厚生労働省作成認定調査員研修資料の事例1~5の演習を行った。(回答部分は事前に受講者に渡さず)

・1~5班には相談支援専門員をファシリテータとして配置

・6~8班には市町村職員をファシリテータとして配置(係長職2名、係長代理職1名)

・各班8~9名の受講者

・演習事例の実演は相談支援専門員3名が前に出て行う。

*相談支援専門員:研修企画のためにアドバイザー契約を結んでいる方を中心に講師として参加いただく。

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認定調査員研修の演習スケジュール

10分休憩

事例42-13

掃除

調査員 相談支援専門員A14:25 個人ワーク(5分)14:30 グループワーク(10分)

本人 相談支援専門員B14:40 発表(5分)

14:20 実演(5分)

4 役割

14:45 解説(5分)介護者

相談支援専門員C

役割

調査員 相談支援専門員A13:55 個人ワーク(5分)14:00 グループワーク(10分)

本人 相談支援専門員B14:10

役割分担

事例32-12

調理

13:50 実演(5分)

3

13:35 解説(5分)介護者 相談支援専門員C

10分休憩

13:15 個人ワーク(5分)13:20 グループワーク(10分)

本人 相談支援専門員B13:30 発表(5分)

発表(5分)14:15 解説(5分)

介護者

13:00 発表(5分)13:05 解説(5分)

12:40

事例 時間 内訳発表

グループ実演(5分)

12:45 個人ワーク(5分)12:50 グループワーク(10分)

相談支援専門員C

事例21-9

移動

13:10 実演(5分)

2 役割

調査員 相談支援専門員A

事例11-4

移乗1 役割

調査員

本人

介護者

相談支援専門員A

相談支援専門員B

事例5

4-22

他人を傷

つける行

8

4-14

物や衣類

を壊す7

4-7

大声・奇

声を出す6

4-5

暴言暴行

15:00 実演(10分)

5 役割

調査員 相談支援専門員A15:10 個人ワーク(10分)15:20 グループワーク(15分)

介護者 相談支援専門員C15:35 発表(10分)15:45 解説(5分)

施設職員 相談支援専門員B

時間 内訳事例発表

グループ役割分担

各ケースにおいて実演は2回行った

190分の時間配分が意外と良かった(手探り)*各演習前に、マニュアル記載箇所の確認を行った

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認定調査員研修の演習成果物(参考)演習資料3

【グループワーク用】 

項目 選択結果 特記事項に記載すべき内容 判断に迷ったところ

1-4【移乗】

1-9【移動】

2-12【調理】

2-13【掃除】

4-5【暴言暴行】

事例

1

2

3

4

5

4-7【大声・奇声を

出す】

4-14【物や衣類を

壊す】

4-22【他人を傷つけ

る行為】

調査結果記入表 [     グループ]

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・難病も障害福祉サービスを受ける対象となる。

・群馬県内では、難病のみで認定を受けている方は10名に満たないが、手帳を持ち且つ難病の方もいる。(手帳に隠れがちだが)特定の難病については、特定の認定項目を詳しく聞かないといけない場合がある。

・難病の特性を理解しないまま認定調査を行うことで、相手方との信頼関係が築けない場合がある

認定調査員研修で行った工夫① 難病の資料を追加

資料追加の背景

難病 特性 認定調査

関節リウマチ 朝のこわばり 午後に行った調査で適正に聞き取れるか

パーキンソン病 服薬の効果が切れると劇的に動けなくなる

動けている時の状況で判定しているのでは無いか

プラダー・ウィリー症候群 食への執着性格異常・行動異常

異食、理屈っぽい、頑固で融通が利かない、怒りっぽい、暴力、万引き、虚言癖・・・→難病と結びつくか

網膜色素変性症 視野の狭さ その日の天気・部屋の明るさで読み取れない時がある。店舗等で広くものを見ることは苦手→単なる視覚障害では無い

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難病とは

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難病の定義

〇発病の機構が明らかでなく、かつ、治療方法が確立していない希少な疾病であって、当該疾病にかかることにより長期にわたり療養を必要とすることとなるもの

難病の患者に対する医療等に関する法律(第1条)

難病の特徴

○難病には、

・ 症状の変化が毎日ある、日によって変化が大きい、症状が見えづらい等の特徴に加え

・ 進行性の症状を有する、大きな周期でよくなったり悪化したりする

という難病特有の症状が見られる。

難病認定マニュアルp.24~25

厚生労働省作成認定調査員研修「認定調査及び医師意見書において類似している項目」のスライドの次に難病に関する内容を14スライド追加

参考

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厚生労働省作成認定調査員研修資料「特記事項の記載例」の「良い事例」・「悪い事例」について、どういった聞き取りを行えば「良い事例」・「悪い事例」になるのか、シナリオを作成して演習を行った。

目的:特記事項の記載の重要さを受講生に理解してもらうため演習をスムーズに行っていただくため

厚生労働省作成認定調査員研修資料には「特記事項の記載例」が①~⑪ケース記されている。⇒演習に使いやすい記載例②、⑥、⑨を選び演習を行った。

*独自で行った演習ではあるが、厚生労働省作成資料の内容を踏襲している。

認定調査員研修で行った工夫② 独自の演習実施

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<記載のポイント>

○「見守り等」と「部分的な支援」の違いは「身体に触れる支援が必要かどうか」である。良い事例では具体的な支援の内容が詳細に記載されている一方で、悪い事例では、具体的な記載がないため、「部分的な支援」の選択が適切かどうか、審査会委員が判断することができない。

14

特記事項の記載例②

1-10 衣服の着脱特記事項

良い事例 悪い事例

1 支援が不要 季節に合った衣服の準備ができないため、着用する衣服は母親が用意している。ボタン掛けの間違いや下着の裾のはみ出しが多く、声かけだけでは直せないため、ほぼ毎日母親が手直ししていることから、部分的な支援が必要と判断した。

季節に合った服を選ぶことはできない。2

見守り等の支援が必要

● 3部分的な支援が必要

4全面的な支援が必要

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15

調査員:服の着替えは自分でできますか。本人:できます。調査員:季節に合った服なども自分で選べますか。介護者:それは難しいので私が選んだものを着ています。

(参考解説)特記事項の記載例② 1-10 衣服の着脱について(テキスト206ページ)

資料2-1

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16

調査員:服の着替えは自分でできますか。本人:できます。調査員:季節に合った服なども自分で選べますか。介護者:それは難しいので私が選んだものを着ています。

調査員:前後ろを間違えたりすることはないですか。本人:ありません。介護者:前後ろは大丈夫ですね。調査員:着た服を直してもらうことはありますか。本人:ありません。介護者:ボタンが一つずれていたり、下着の裾がはみ出していたり

することがよくあるので、その時は直してあげます。調査員:声をかければ自分で直したりはしないですか。介護者:それだけだと難しいですね。直接直してあげないと。調査員:よくあるというのはどのくらいの頻度ですか。介護者:ほぼ、毎日ですね。

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厚生労働省作成資料を用いて良かったこと

・全国的に標準化された内容で研修ができる。

・特記事項の必要性に重点をおいた研修ができる。

・研修の際、準備する資料が減る。昨年度までは、認定調査員マニュアルの抜粋版(群馬県版)を利用。付属する参考資料が多かった。

・演習シナリオの標準化昨年度までは、歴代の相談支援専門員と相談しながら決めたシナリオをテープで流し、受講者に聞いてもらっていた。⇒なぜこのシナリオで演習を行ったかの明確な答えが無かった。⇒シナリオがしっかり固まっていることで、演習に参加する講師を減らせる可能性がある。

・居眠りをする受講者が減った。(プロジェクターの使用)

・演習に対する理解度があがった。

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受講者のアンケート結果から①

・演習(個人ワーク) 「理解できた」「おおむね理解できた」の割合 89.71%(74.73%)

・演習(グループワーク) 「理解できた」「おおむね理解できた」の割合 91.18%(85.71%)

・演習(グループ発表) 「理解できた」「おおむね理解できた」の割合 89.71%(81.32%)

・特記事項の必要性、難病について「理解できた」「おおむね理解できた」の割合 88.24%(-)

・特記事項の記載例解説について「理解できた」「おおむね理解できた」の割合 89.71%(-)

()内はH30年度

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受講者のアンケート結果から② 特記事項の必要性

・今回認定調査のスキルアップを目的に受講したが、特記事項の必要性について気づきが得られたので有意義だった。

・特記事項の記載について理解できたが実際に聴き取り調査に伺った時にどこまで聴き取れるか不安になる部分もありました。出来るだけ聴き取れたら良いと思うが支援調査の難しさをこの研修で感じました。

・医療的知識が必要だと思いました。

・具体的に質問すると時間が長くなってしまいそうで気になります。

・時間が少なかったので、後で復習が必要かと思った。

研修資料の内容はある程度伝わったかな。。。

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認定調査員研修の課題

・開催時期、開催場所(会場)

・講師の選定(主には市町村職員)

・演習時の1グループあたりの人数について

・新しい研修資料を用いたことで。。。(昨年度までの研修資料は講師用マニュアルがあった)⇒部分的な支援が必要・全面的な支援が必要の幅、実際に認定調査を行う際の考え方等、資料に記載

されていない部分を口頭で補ってきたことを、新しい資料での説明に反映できるか。→障害支援区分が取り入れられた際の国研修で確認した内容

⇒講師用に内部的な説明マニュアルを作りたいが、厚生労働省の資料がブラッシュアップされる度に講師用のマニュアルを更新できるか。(おそらくはできない)

慢性的な課題

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研修を担当して

・相談支援専門員さん、ありがとうございました。

・講師の選定について(少し愚痴) ⇒ 6月~2月の重要性

担当所感

・演習の映像資料があるとありがたいです(認定調査員研修、審査会委員研修ともに)。

・認定調査員研修の資料に難病部分も追加して欲しいです。

・もし研修資料をブラッシュアップされるのであれば。。。

厚生労働省へのお願い(もし可能であれば)

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ご静聴いただきありがとうございました