静止rtk-gpsにおけるfix率 の改善について...正しいfix解が誤って棄却された...
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静止RTK-GPSにおけるFIX率の改善について
東京商船大学
久保信明 安田明生
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L1のみによる搬送波位相のアンビギュイティ決定
リアルタイムで使用する移動体にとっては多大な時間(数分以上)を要する
アンビギュイティ候補間同士の間隔が狭いためミスFixを起こす確率が高い
サイクルスリップの検出をL1の情報のみで行わなければならない
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本研究の目的
L1のみによる静止RTK-GPSにおいて、どのような状況のときに
*アンビギュイティを決定できないのか
*ミスFIXが起こるのか
について調査した。さらにそれらの問題に対する改善方法についても提案する。
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実際の静止データによる分析
2003年2月23日(約3時間)
基準局:商船大学 移動局:トリンブル社
使用受信機:双方ともノバテル社製RT-2使用アンテナ:双方ともチョークリング付き精密測位用アンテナ
基線長:約2.5km使用データ:L1コード、搬送波位相及びエフェメリス
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解析に使用したアルゴリズム
キャリアスムージングによるDGPS(150秒)
スムージングされたコード、搬送波位相による二重位相差
双方の二重位相差から整数値バイアスを仮に求め、さらに探索空間を求める
探索空間内候補(11*11*11=1331)における、観測領域及び測位領域による検定
マスク角 DGPS:10度 RTK:15度
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アンビギュイテイを決定する方法
使用衛星を主衛星と従衛星に分ける。
探索空間内の各候補において、主衛星による位置を算出する。次に以下のチェックを行う。
*その各候補の水平位置がDGPS測位結果からずれすぎていないか?
*その各候補の位置を残りの従衛星に適用したときの残差が十分に小さいか?
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アンビギュイティ決定状況約3時間の間に8回発生
80秒後739400/58354秒後64782/67なし18017/76
863秒後529114/65733秒後26131/74
2つの候補残る14/73なし12013/72
47秒後発生413/81Fix後の誤りTime to Fix (s)候補数/衛星数
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正しいFix解による測位結果
2548.265
2548.275
2548.285
2548.295
2548.305
2548.315
2548.325
2548.335
2548.345
2548.355
2548.365
21.55 21.57 21.59 21.61 21.63 21.65
水平方向の測位分布(m)2drms=1.78cm
69.35
69.4
69.45
69.5
69.55
350000 355000 360000
高度方向の測位分布(m)2drms=2.60cm
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測位領域の検定結果(全区間)
0
0.5
1
1.5
2
350500 352500 354500 356500 358500 360500 362500
GPSTIME (s)
diff
ere
nce (
m)
0
0.5
1
1.5
2
thre
shold
(m
)
青色:Fix解とDGP測位結果の水平方向の差赤色:検定の閾値(2*rhdop*0.50 95%)
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観測領域の検定結果(区間4)
-5
0
5
10
15
20
25
30
35
353500 354000 354500 355000 355500
GPSTIME (s)
am
big
uity候補数
候補数が0になっているときは正しい候補が誤って候補数が0になっているときは正しい候補が誤って候補数が0になっているときは正しい候補が誤って候補数が0になっているときは正しい候補が誤って棄却されていることになる(棄却されていることになる(棄却されていることになる(棄却されていることになる(4回存在)。もしこの現象が回存在)。もしこの現象が回存在)。もしこの現象が回存在)。もしこの現象が
Fix以前に起こると正しい以前に起こると正しい以前に起こると正しい以前に起こると正しいFix解は得られない解は得られない解は得られない解は得られない
Fix
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検定に用いる各従衛星の残差について(区間4)
-0.15
-0.1
-0.05
0
0.05
0.1
0.15
0.2
0.25
353500 354000 354500 355000 355500
GPSTIME (s)
各従衛星の残差
(cy
cle
)
5
6
7
8
衛星数
青色は仰角青色は仰角青色は仰角青色は仰角22度から度から度から度から15度へ落ちていく度へ落ちていく度へ落ちていく度へ落ちていく16番衛星の残差番衛星の残差番衛星の残差番衛星の残差サイクルスリップも多発しており明らかにこの衛星によりサイクルスリップも多発しており明らかにこの衛星によりサイクルスリップも多発しており明らかにこの衛星によりサイクルスリップも多発しており明らかにこの衛星によりFix解が誤って棄却されている解が誤って棄却されている解が誤って棄却されている解が誤って棄却されている
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誤った棄却を減少させるには
前もって残差に悪い影響を与えそうな衛星を検知し排除する(衛星数とのバランスが重要)
観測領域の検定の部分で各衛星ごとの搬送波位相による二重位相差の分散値をできるだけ正確に求め、各衛星の分散に応じて検定処理を行う(分散を大きくしすぎると候補が絞りづらい)
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本発表での提案
観測領域の検定の部分で、従衛星のなかで最も仰角の低い衛星が残差を大きくしている現象がよく見受けられる
そのような衛星により、誤って候補が棄却されないようにするために、従衛星の中で最も低い仰角に応じて分散を設定し検定処理を行う
具体的には、仰角が低くなるほどその衛星の分散値を大きくして、誤った棄却を防ぐようにした。(分散を大きくしすぎると候補が絞れないのでバランスが重要)
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従来の方法による観測領域の検定(区間1)
0
5
10
15
20
25
30
35
40
351000 351200 351400 351600 351800 352000
GPSTIME (s)
検定
に使
用する評価値Std=0.025
赤線が閾値、青線が従衛星による残差の評価値。赤線が閾値、青線が従衛星による残差の評価値。赤線が閾値、青線が従衛星による残差の評価値。赤線が閾値、青線が従衛星による残差の評価値。閾値を越えている時が多数見受けられる。閾値を越えている時が多数見受けられる。閾値を越えている時が多数見受けられる。閾値を越えている時が多数見受けられる。
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提案した方法による観測領域の検定(区間1)
0
5
10
15
20
25
30
35
351000 351200 351400 351600 351800 352000
GPSTIME (s)
検定に使用する評価値
Std=-0.001*最低仰角+0.05 (仰角30度まで)Std=0.0175 (仰角30度以上)
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正しいFix解が誤って棄却された回数による比較
従来の分散値を一定にした場合
395/10728 (3.68%)の割合で誤棄却
分散値を仰角依存にした場合
212/10728 (1.98%)の割合で誤棄却
さらに重要な指標となる、さらに重要な指標となる、さらに重要な指標となる、さらに重要な指標となる、Fixをするまでの時間ををするまでの時間ををするまでの時間ををするまでの時間を両者で比較すると、ほとんど変わらなかった。両者で比較すると、ほとんど変わらなかった。両者で比較すると、ほとんど変わらなかった。両者で比較すると、ほとんど変わらなかった。
他の時間帯に取得したデータで比較した場合657/15766 (3.47%) 分散値一定262/15766 (1.66%) 仰角依存
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まとめ
L1のみを使用したRTK-GPSにおいて、従来の本研究室におけるアルゴリズムを使用すると、衛星数が少ない場合(5衛星程度)、Fixまでに数分から10分程度、要することがわかった。
さらに、観測領域の検定の部分で、従衛星の仰角に応じた分散値を与えることで、正しい解の誤った棄却を減少できることがわかった。