光・放射線化学授業補助(スライド)資料 光化学担...
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光・放射線化学授業 補助(スライド)資料
光化学担当
関 隆広
有機分子による光の吸収
(抜粋)
Jablonski図 Kasha則
光化学Ⅰ(基礎化学コース) 井上晴夫ら、丸善より
光化学Ⅰ(基礎化学コース) 井上晴夫ら、丸善より
HOMO
LUMO
a
2
2
1 8
)12(
ma
hnEE nn
−=− −
2
22
8ma
hnEn =
a
もっとも単純な近似
井戸型ポテンシャル
アトキンス物理化学第6版(上)p336~338
J10017.9 19−×=
J1010017.9
)sm10998.2()J10626.6(1919
1834
−−
−−
××⋅×××
==E
hcλ
C-Cの長さ154pm、C=Cの長さ135pm平均144.5pm井戸の長さ 4x145.5pm=578pm
21231
234
2
222
23 )m10578()kg10109.9(8
)sJ10626.6(5
8
)23(−−
−
××××⋅××
=−
=−ma
hEE
m10203.2 7−×=
nm 220=
217 nm
共役二重結合の異なる種々のカルテノイドとその吸収スペクトル
光を吸収(発光)する確率
〔核の運動(振動)〕 X 〔核のスピン〕
X 〔電子の運動(軌道)〕 X 〔電子のスピン〕
光の吸収で不変(考慮に入らない)
の2乗に比例する
すべての因子の掛け算として表されるどれかひとつでもゼロだと光吸収(発光)はしない
3つの因子に支配される
電子遷移が起こる要因 (フェルミ選択則)
電子スピンを保存して遷移する1重項→ 1重項○ 1重項→3重項×
(ほとんどの分子は基底状態で1重項である)
電子軌道の対称性と関わるππ*は強い吸収(許容)、nπ*は弱い吸収(禁制)
光を吸収する向きがある(分子は偏光を吸収)電子軌道が偶(gerade)と奇(ungerade)の対象性の間を遷移する
原子核の位置変動(振動)とも関わる振動準位に応じたジグザグのスペクトルが観測される
これらの因子を独立して考える→Born-Oppenheimer近似
実際にはこれらは互いに影響している。(上記に合わない事例が出てくる)
一重項
電子のスピン 三重項
{ })2()1()2()1(2
1 αββα −
{ })2()1()2()1(2
1 αββα +
)2()1( αα
)2()1( ββ アトキンズ物理化学6版p 400アトキンズ
物理化学6版p 388
ホルムアルデヒド
ベンゾフェノン
アトキンス物理化学6版下p546
光化学Ⅰ(基礎化学コース) 井上晴夫ら、丸善より
禁制のはずなのに遷移が起こる?
ー重項 ⇌ 三重項スピン-軌道相互作用・・・重原子効果
一つの原子で直交する軌道(nπ*とππ* )の項間交差は起こりやすい(カルボニル化合物など)⇒El-Sayed則
nπ*遷移
分子の歪で直交性がくずれる
スピン-軌道相互作用
電子スピンは電子自身の軌道運動によって影響を受ける
光化学(化学新シリーズ) 杉森彰、裳華房より
光化学Ⅰ(基礎化学コース) 井上晴夫ら、丸善より
光化学反応
(抜粋)
光化学反応で、暗反応では不可能な化合物ができる
Ciamicianの実験(1900年ころ)
光化学の世界、徳丸克己、大日本図書より
カルボニル基
熱反応 イオン的
光反応 ラジカル反応
やさしい有機光化学、伊澤康司、名古屋大学出版会より
逆分極
よく使われる光ラジカル重合開始剤
Norrish 1型α結合が分解α開裂
NorishⅡ型反応
光で繊維がぼろぼろになることがある
やさしい有機光化学、伊澤康司、名古屋大学出版会より