まち・ひと・しごと創生 福岡市人口ビジョン(素...
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福岡市 人口ビジョン(素案)
平成27年8月
福岡市
まち・ひと・しごと創生
福岡市人口ビジョンとは
「福岡市人口ビジョン」は、国の「長期ビジョン」等を勘案し、本市の人口の現状と将来展望を行い、「福岡市まち・ひと・しごと創生総合戦略(素案)」の施策検討の基礎とするものである。
・将来人口推計は、直近の国勢調査(平成22(2010)年)を基準に作成された「福岡市総合計画」(平成24年策定)における推計値を使用した。
対象期間 : 平成27年(2015)年から平成52(2040)年まで
・人口の分析は、都市の活力や持続可能性に直結する①社会動態(※1)、②自然動態(※2)、③高齢化の3点から行った。その上で、環境変化や市民の意識等を踏まえ、「福岡市まち・ひと・しごと創生総合戦略(素案)」につながる基本的視点を提示する。
1(注)※の用語についてはP39に解説を記載(以下同じ)
Ⅰ 人口分析
1 人口の概況
2 社会動態
3 自然動態
4 高齢化
福岡市の総人口は増加を続けており、年あたり増加数は、全国の市区の中で最多となっている。
※ 平成26(2014)年の人口増加数 : 1万1,988人 (総務省人口動態調査)
今後、総人口は約160万人に達し、平成47(2035)年頃にピークを迎える。
年齢構成別では、「65歳以上」のみが増加していく。
1-1 人口推移と推計人口
資料:国勢調査、福岡市推計人口(平成24年)
252 231 205 191 188 192 201 204 201 189 176 168
816 886 933 968 984 998 1,002 996 996 993 975 937
91113 142 178 213 254
322 367 395 422 454 497
1,1601,237
1,2851,341
1,4011,464
1,5251,568 1,592 1,604 1,606 1,601
0
600
1,200
1,800
1985
(S60)
1990
(H2)
1995
(H7)
2000
(H12)
2005
(H17)
2010
(H22)
2015
(H27)
2020
(H32)
2025
(H37)
2030
(H42)
2035
(H47)
2040
(H52)
年齢不詳
65歳以上
15-64歳
15歳未満
(千人)
実績値 推計値
3
10,303
7,457
6,0015,235
3,8244,450
3,754
2,815 2,811
△ 123
3,180
6,025
4,585
10,074
13,569
11,750
6,782
10,044
11,763
11,004
11,988
△ 3,000
0
3,000
6,000
9,000
12,000
15,000
18,000
1985
(S60)
1990
(H2)
1995
(H7)
2000
(H12)2005
(H17)
2010
(H22)
2014
(H26)
自然増減
(出生・死亡)
社会増減
(転入・転出)
人口増減計
(人)
福岡市の近年の人口増加の要因として、自然増より社会増の影響が大きい。
社会動態(※1)は、平成23(2011)年を境に、10,000人を超える規模の社会増となっている。
自然動態(※2)は、4,000人程度の自然増が続いていているが、少しずつ縮小傾向にある。
(注)帰化、国籍離脱等による増減により、社会増減と自然増減の合計と人口動態計は合っていない資料:住民基本台帳(外国人を含む*2011年以前は「外国人登録」 )
1-2 人口動態(社会増減・自然増減)の推移4
転出:△7,698人
九 州 他 県
その他福岡県内
転出:△13,971人転入:+20,346人
転入超過:+6,375人
東 京 圏
転出:△13,149人 転入:+10,657人
転出超過:△2,492人
(注)東京圏…東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県の計(以下同じ)資料:住民基本台帳(日本人のみ)
2-1 地域別社会移動の状況(H26年)
福 岡 市福岡都市圏
転入:+12,614人
転出:△13,268人
転出超過:△654人
転入:+10,717人
転入超過:+3,019人
地域別では、県内および九州内に対して、大幅な転入超過(※3)となっている。
一方、東京圏に対しては転出超過(※4)となっており、九州内からの転入の約3割が東京圏へと流出している。
5
△ 4,383
△ 8,233△ 9,302
△ 3,404
△ 219△ 756 △ 654
3,768
3,556
2,0872,577 2,772 2,700
3,019
5,801
8,052
4,5065,238
6,373
5,019
6,375
△ 2,454
△ 2,245
458
△ 2,271
△ 2,650 △ 2,418 △ 2,492
△ 10,000
0
10,000
1985
(S60)
1990
(H2)
1995
(H7)
2000
(H12)
2005
(H17)
2010
(H22)
2014
(H26)
福岡都市圏
福岡県(除都市圏)
九州他県
東京圏
(人)
九州他県からの転入超過(※3)は、近年拡大傾向にある。
東京圏との関係では、東日本大震災の影響もあって、平成23(2011)年に一時的に転入超過となったが、以後は再び転出超過(※4)に転じ、従前の規模まで戻ってきている。
資料:住民基本台帳(日本人のみ)
2-2 地域別転入超過数の推移6
15~19歳、20~24歳において大規模な転入超過(※3)となっており、多くの場合、進学・就職で福岡市へ流入しているものと考えられる。
しかし、両者の過去15年の傾向は異なっており、15~19歳は緩やかに減少、20~24歳は緩やかに増加の傾向となっている。
2-3 年齢別転出入超過数の推移
(注)前年10月~当年9月の値資料:福岡県人口移動調査
△ 855
173
△ 265
△ 40
3,496
3,690
3,707
3,448
2,862 2,9242,778 2,777
2,478 2,4022,314 2,256
2,404
2,902
2,330
3,239
3,518
3,854
3,450
3,8343,943
3,793
4,148
3,641
3,923
3,073
4,317 4,290
5,281
5,000
△ 1,209
△ 453
460
△ 482
△ 908
△ 665
436
△ 533△ 361 △ 319 △ 131
1,893
411
△ 443
182217
453
100
267 421339
△ 232
△ 226
461
126
376
548 558 530
△ 1,500
0
1,500
3,000
4,500
6,000
2000
(H12)
2001
(H13)
2002
(H14)
2003
(H15)
2004
(H16)
2005
(H17)
2006
(H18)
2007
(H19)
2008
(H20)
2009
(H21)
2010
(H22)
2011
(H23)
2012
(H24)
2013
(H25)
2014
(H26)
15歳未満
15~19歳
20~24歳
25~34歳
35~44歳
45~54歳
55~64歳
65歳以上
(人)
7
福岡市と東京圏との関係に限定してみると、15~19歳、20~24歳は転出超過(※4)であり、500人弱が高校卒業後に、1,000人超が大学卒業後に、東京圏へ進学・就職しているものと考えられる。
25~34歳は、東日本大震災のあった平成23(2011)年の前後数年において、変動が大きくなっている。
資料:福岡県人口移動調査
2-4 対東京圏年齢別転出入超過数の推移
△ 231
△ 165
△ 451 △ 482
△ 1,017
△ 1,420
△ 1,726 △ 1,745
△ 1,556
△ 1,132
△ 778
△ 939 △ 911
△ 1,175
△ 932△ 895
△ 1,549
△ 1,132
△ 1,164
△ 613
704
△ 176
△ 486
△ 863
△ 238
△ 285
△ 339△ 385
△ 163 △ 231
669
273
△ 151△ 175
△ 50 △ 184
10398
△ 30 △ 64
△ 2,000
△ 1,000
0
1,000
2005
(H17)
2006
(H18)
2007
(H19)
2008
(H20)
2009
(H21)
2010
(H22)
2011
(H23)
2012
(H24)
2013
(H25)
2014
(H26)
15歳未満
15~19歳
20~24歳
25~34歳
35~44歳
45~54歳
55~64歳
65歳以上
(人)
8
8,223 9,589
13,351 14,867
19,229
23,651 24,555 24,155
25,963 27,459
0.7% 0.8% 1.0% 1.1% 1.4% 1.6% 1.7% 1.6% 1.7% 1.8%0
10,000
20,000
30,000
1985
(S60)
1990
(H2)
1995
(H7)
2000
(H12)
2005
(H17)
2010
(H22)
2011
(H23)
2012
(H24)
2013
(H25)
2014
(H26)
(人)
5年刻み
福岡市に住む外国人は、近年、毎年1,000人のペースで増加している。
資料:外国人の数…2011年以前は「外国人登録」、2012年以降は「住民基本台帳」、人口は国勢調査、福岡市推計人口
2-5 福岡市に住む外国人の数の推移
9
下部の%は人口に占める割合
出身国・地域別割合では「中国籍」と「韓国又は朝鮮籍」が約6割を占めている。
近年、「ネパール籍」及び「ベトナム籍」が増加している。
資料: 2011年以前は「外国人登録」、2012年以降は「住民基本台帳」
2-6 福岡市に住む外国人の国籍別割合・推移10
出身国・地域別割合(2014年)
中国
41.0%
台湾
1.3%韓国又は朝鮮
22.8%
ネパール
9.1%
ベトナム
7.3%
フィリピン
3.7%
米国
3.0%
その他ASEAN
2.8%
その他アジア
1.8%
その他欧州
3.1%
中南米
0.8% その他
3.4%
外国人居住者
27,459人
(2014年)
8,423
10,328
12,526
11,246
6,456
6,339 6,277 6,264
146 298624
2,503
124216 426
2,006
933 859 955 1,008
0
5,000
10,000
15,000
2005
(H17)
2006
(H18)
2007
(H19)
2008
(H20)
2009
(H21)
2010
(H22)
2011
(H23)
2012
(H24)
2013
(H25)
2014
(H26)
中国
韓国又は朝鮮
ネパール
ベトナム
フィリピン
(人)
人数上位国・地域の近年の推移(2005~2014年)
これまで増加を続けてきた福岡市内大学の留学生数は、近年3,200人台で横ばいとなっている。
資料:福岡地域留学生交流推進協議会
2-7 福岡市の留学生数(大学生等)の推移
11
福岡市の出生数は平成17(2005)年の12,651人を底に、現在14,000人台まで回復している。
今後25年で11,000人台まで緩やかに減少する。
死亡数は一貫して伸び続け、平成33(2021)年頃、死亡数が出生数を上回り、自然減に転じる。
3-1 自然動態(出生数・死亡数)の推移
資料:住民基本台帳(外国人を含む*2011年以前は「外国人登録」 ) 、福岡市将来推計人口(平成24年)
15,904
13,697 13,126 13,25912,651
14,65614,039
13,131
12,11311,314
11,009 11,120
5,601 6,2407,125
8,024 8,82710,206
10,924
12,716
14,363
15,88117,228
18,379
10,303
7,457
6,0015,235
3,8244,450
3,115
414
△ 2,250
△ 4,567
△ 6,219△ 7,260
1985
(S60)
1990
(H2)
1995
(H7)
2000
(H12)
2005
(H17)
2010
(H22)
2015
(H27)
2020
(H32)
2025
(H37)
2030
(H42)
2035
(H47)
2040
(H52)
出 生 死 亡 自然増
(人)
実績値 推計値
2021年自然減に
12
合計特殊出生率(※5)は、全国平均を0.1~0.19ポイント下回りながら、同じような傾向で推移している。
※ 日本の人口が長期的に維持される水準(人口置換水準)は、現在2.07とされる。
資料:人口動態調査(厚生労働省)
3-2 福岡市の出生数と合計特殊出生率の推移
15,841
13,64712,986 13,133
12,477 13,222
13,876 14,063 14,177 14,483 14,370 14,453 14,784 14,530
1.76
1.54
1.421.36
1.26 1.32 1.34
1.37 1.37 1.39 1.39 1.41 1.43 1.42
1.66
1.41
1.28
1.171.08
1.25
0
0.6
1.2
1.8
0
10,000
20,000
1985
(S60)
1990
(H2)
1995
(H7)
2000
(H12)
2005
(H17)
2006
(H18)
2007
(H19)
2008
(H20)
2009
(H21)
2010
(H22)
2011
(H23)
2012
(H24)
2013
(H25)
2014
(H26)
(人)
出生数 全国合計特殊出生率 福岡市合計特殊出生率推計
5年刻み
13
1.57
1.48 1.471.45
1.43 1.42
1.381.36 1.35
1.31 1.31 1.30 1.29 1.281.26 1.25
1.201.17
1.09
1.44
1.39
1.00
1.20
1.40
1.60
浜松市
北九州市
広島市
岡山市
堺市
静岡市
さいたま市
名古屋市
千葉市
横浜市
新潟市
川崎市
神戸市
相模原市
大阪市
福岡市
仙台市
京都市
札幌市
福岡県
全国
福岡市の合計特殊出生率(※5)は、19政令市中、16番目である。
(注)平成22(2010)年の調査時点では19政令市資料:平成22年人口動態調査(厚生労働省)
3-3 合計特殊出生率の比較(政令指定都市)
16番目
14
資料:人口動態調査(厚生労働省)
3-4 福岡市の年齢別出生数推移
20代から30代の出産が、出産全体の大半を占めている。
年齢別の出生数は、平成7年までは20代後半がピークだが、それ以降、30代前半にシフトしている。
30代後半での出生が増加しており、平成25(2013)年は昭和50(1975)年の約4倍となっている。
15
28.6 28.729.0
30.0 30.0
30.4 30.4 30.530.8 30.9
31.1 31.1
28.428.5
28.8
29.830.0 30.1
30.230.4 30.5
30.7 30.8 30.9
26.4
26.8
27.6
28.5 28.728.9 29.0 29.0
29.429.5
29.7 29.8
25.926.3
27.0
28.028.2 28.3
28.528.6 28.8
29.029.2 29.3
1990
(H2)
1995
(H7)
2000
(H12)
2005
(H17)
2006
(H18)
2007
(H19)
2008
(H20)
2009
(H21)
2010
(H22)
2011
(H23)
2012
(H24)
2013
(H25)
福岡市・男性平均
全国・男性平均
福岡市・女性平均
全国・女性平均
5年刻み
(歳)
平均初婚年齢は男女ともに上昇傾向で、過去25年あまりで男性が2.5歳、女性が3.4歳上昇している。
全国平均と比較して、男性が0.2歳、女性が0.5歳高い。
資料:人口動態調査(厚生労働省)
3-5 福岡市の平均初婚年齢の推移16
3-6 福岡市の平均初産年齢の推移
平均初産年齢は30.7歳で、過去20年あまりで2.8歳上昇している。
全国平均と比較して、0.3歳高い。
27.5
28.0
29.1
29.729.9
30.130.3
30.4
27.9
28.5
29.5
30.030.3
30.530.7 30.7
26
28
30
32
1995
(H7)
2000
(H12)
2005
(H17)
2009
(H21)
2010
(H22)
2011
(H23)
2012
(H24)
2013
(H25)
全国 福岡市
(歳)
5年刻み
資料:人口動態調査(厚生労働省) 17
3-7 福岡市の20歳~39歳の女性人口推移と推計
主な出産世代である20代、30代の女性は、平成17(2005)年をピークに減少に転じており、今後25年間で20%程度の減少が見込まれる。
資料:国勢調査、福岡市将来推計人口(平成24年)
48.9 56.1 65.0 62.9 57.7 50.2 48.4 43.0 41.0 41.4 44.2 42.3
46.0 48.3 54.3 63.8 59.4
56.9 59.5 55.0 48.5 45.8 46.5 49.5
50.2 45.7 46.9
53.6 62.4 59.7 57.2
59.2 54.7 48.3 45.6 46.3
55.4 49.2 43.7
46.2 53.0 63.5 60.0 56.8
58.9 54.4 48.0 45.4
200.5 199.3 209.9
226.6 232.5 230.3 225.0
214.0 203.0
190.0 184.3 183.4
17.316.1 16.3
16.9 16.615.7
14.8
13.612.8
11.811.5 11.5
0.0
10.0
20.0
0
100
200
300
400
1985
(S60)
1990
(H2)
1995
(H7)
2000
(H12)
2005
(H17)
2010
(H22)
2015
(H27)
2020
(H32)
2025
(H37)
2030
(H42)
2035
(H47)
2040
(H52)
35-39歳
30-34歳
25-29歳
20-24歳
全人口に占
める割合
(千人)
実績値 推計値
18
資料:国勢調査、福岡市将来推計人口(平成24年)
4-1 福岡市の高齢者人口・割合の推移
高齢化率(※6)は過去25年で10ポイント増加し、今後25年でさらに10ポイント増の31%まで上昇する。
全国平均を5~6ポイント下回っており、日本全体と比べると10年ほど遅れて高齢化が進行している。
※ 平成27(2015)年5月現在の高齢化率 19.97% (住民基本台帳)
高齢者人口も一貫して増加を続け、平成52(2040)年には、平成22(2010)年のほぼ倍増の49万7千人となる。
91113
142
178213
254
322
367395
422454
497
10.312.1
14.6
17.4
20.2
23.0
26.8
29.130.3
31.633.4
36.1
7.47.8
9.211.4
13.3
17.6
21.1
23.424.8
26.3
28.331.0
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
0
200
400
600
800
1985
(S60)
1990
(H2)
1995
(H7)
2000
(H12)
2005
(H17)
2010
(H22)
2015
(H27)
2020
(H32)
2025
(H37)
2030
(H42)
2035
(H47)
2040
(H52)
福岡市65歳上人口
全国65歳以上人口比率
福岡市65歳以上人口比率
(千人) (%)
実績 推計
19
4-2 福岡市の人口ピラミッドの変化
資料:福岡市将来推計人口(平成24年)
今後25年で、80歳以上の高齢者層(特に女性)が大幅に増加すると見込まれる。
2015(平成27)年
36,429
33,854
33,026
35,479
46,473
52,685
48,882
54,029
59,601
51,408
45,329
41,816
44,602
46,770
31,814
23,678
31,018
0~4歳
5~9歳
10~14歳
15~19歳
20~24歳
25~29歳
30~34歳
35~39歳
40~44歳
45~49歳
50~54歳
55~59歳
60~64歳
65~69歳
70~74歳
75~79歳
80歳~
≪男性≫
34,490
31,983
31,315
34,956
48,362
59,500
57,159
60,025
64,579
55,702
48,619
44,605
48,374
53,037
40,125
33,650
61,734
≪女性≫ (人)
2040(平成52)年
28,116
28,146
29,971
34,480
41,453
45,017
41,647
40,529
41,322
47,393
50,930
47,259
51,109
54,130
43,791
35,158
74,765
0~4歳
5~9歳
10~14歳
15~19歳
20~24歳
25~29歳
30~34歳
35~39歳
40~44歳
45~49歳
50~54歳
55~59歳
60~64歳
65~69歳
70~74歳
75~79歳
80歳~
≪男性≫
26,628
26,617
28,472
33,223
42,280
49,456
46,265
45,419
48,197
54,974
59,387
56,868
59,376
62,745
52,546
44,142
129,444
≪女性≫ (人)
20
高齢者の増加に伴い、要介護者や認知症高齢者も大きく増加すると見込まれる。
4-3 福岡市の要介護高齢者と認知症高齢者の将来推計
資料:高齢者の保健と福祉に関する総合ビジョン策定会議
12 17 20 23 25 26 27 29 8 11
12 14 16 17 18 19
11
16 19
22 25
27 28
30
9
14
16
19
22 24
25 26
7
10
12
14
16 18
19 20
6
9
11
13
15
17 18
19
5
8
10
12
13
15
16
17
57
84
100
117
132
144 152
161
30
45
55
65
75
84 89
93
0
60
120
180
2014年
(H26)
2020年
(H32)
2025年
(H37)
2030年
(H42)
2035年
(H47)
2040年
(H52)
2045年
(H57)
2050年
(H62)
要介護5
要介護4
要介護3
要介護2
要介護1
要支援2
要支援1
認知症高齢者数
(千人)
21
(%)
4-4 校区別人口増加率(1990-2014年)
ほとんどの校区で人口が増加しているが、周辺部では減少している校区もある。
(注1)1990年以降に新設された校区は、白抜き表示となっている。
(注2)1990年以降に分割された校区は、分割前の合算した校区の推移となっている。
資料:住民基本台帳(日本人のみ)
22
4-5 校区別65歳以上人口比率(2014年)
都心部の校区は高齢化率(※6)が低く、周辺部では高齢化が進んでいる校区がある。
(%)
資料:住民基本台帳(日本人のみ) 23
Ⅰ 人口分析のまとめ
日本全体や九州の人口が減少する中、福岡市の人口は年々増加し、平成47(2035)年頃に約160万人でピークを迎える見込み。
1 社会動態(※1)
増加の要因は、主に九州内からの若年層の大幅な転入超過(※3)である。一方、減少の要因は、進学や就職する年齢層の東京圏への転出超過(※4)である。5年後の東京オリンピックに向けて首都圏の労働力不足がさらに進めば、九州人口の流
出が拡大することも考えられる。
2 自然動態(※2)
一貫して死亡数が増加するとともに、これまで増加傾向にあった出生数が今後減少に転じることから、平成33(2021)年頃には自然減に転じる。福岡市の合計特殊出生率(※5)は全国に比べて低い。晩婚化、晩産化が進んでいる。主な出産世代である20代、30代の女性の減少が始まっている。
3 高齢化高齢化率(※6)は、全国に比べ10年ほど遅れて進行しているが、平成52(2040)年には
30%を超える見込み。また、今後30年で高齢者の数は倍増するため、医療・介護の供給体制への影響や財政負担の増大が見込まれる。市内でも校区ごとに高齢化や人口増減の傾向に地域差が生じている。
24
Ⅱ 人口の将来展望
5 社会動態関連
6 自然動態関連
7 高齢化関連
8 参考
地方創生の取組みが与える
福岡市への影響
福岡都市圏(※7)の大学生、大学院生の4割強が九州外へ流出。
特に理系では、半数以上が九州外へ流出。
(注1)H27年3月卒業者対象iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii(注2)「計」には「その他」大学生、大学院生を含む
資料:平成26年度アンケート調査(大学ネットワークふくおか)
5-1 福岡都市圏大学の地域別就職状況
福岡県内
44.1
47.2
35.0
九州
11.2
12.9
8.2
国内
42.6
39.0
52.5
海外
0.7
0.6
0.7
その他
1.4
0.3
3.5
凡例
計(N=14,105)
文系(N=7,713)
理系(N=4,999)
(%)
26
福岡市は卸売・小売業、建設業、医療・福祉の就業人口が多い。
全国と比較すると、情報通信業や不動産・物品賃貸業、宿泊・飲食サービス業に特徴のある就業人口構造となっている。
※特化係数 ・・・全国平均の構成比を1とした場合の福岡市の構成比の係数であり、
この値が1以上であれば当該産業が集積していることを示す
5-2 福岡市の性別・産業別就業人口と特化係数
2,170524 44
39,398
23,193
3,498
18,748
30,747
69,703
10,275 11,866
17,255
20,296
10,441
14,88418,132
1,241
24,669
12,195
30,981
1,35094
7
8,43013,083
620
8,522 7,228
66,147
12,419
8,2659,369
27,319
15,400
18,316
52,420
987
20,954
5,398
27,238
0.2
0.4
0.2
1.0
0.3
1.4 1.5
1.1
1.4
1.4
1.6
1.3
1.5
1.11.2
1.2
0.5
1.1
0.8
1.5
0.1 0.2 0.2
1.0
0.4
1.3
1.6
1.01.1
1.3
1.6
1.3
1.1
1.0
1.0
0.9
0.5
1.4
0.9
1.6
0.0
0.5
1.0
1.5
2.0
0
40,000
80,000
農業,林業
漁業
鉱業,採石業
砂利採取業
建設業
製造業
電気・ガス・熱
供給・水道業
情報通信業
運輸,郵便業
卸売,小売業
金融,保険業
不動産,
物品賃貸業
学術研究,専門
技術サービス業
宿泊,飲食
サービス業
生活関連サー
ビス,娯楽業
教育,学習
支援業
医療,福祉
複合サー
ビス事業
サービス業
その他
公務
分類不能
男性 女性 特化係数・男性 特化係数・女性(人) (係数)
資料:平成22年国勢調査(総務省) 27
5-3 九州の将来推計人口
福岡市への流入を続けている九州の若者層は、今後25年間で25%程度減少する。
資料:国勢調査(総務省)、将来推計人口は国立社会保障・人口問題研究所
797 776 887 828 750 633 608 593 556 536 499 440
867 777 782 877
796 714 623 604 591 554 534 497
998 853 793 791
869
793 716 622 604 591 555
534
1,069
978 857 790 779
860
799 711
618 600 588
552
3,730
3,384 3,319 3,287 3,195
3,000 2,745
2,529 2,369 2,282 2,176
2,024
13,276 13,296 13,424 13,446 13,353 13,204 12,983
12,604 12,196
11,747
11,265 10,746
0
5,000
10,000
15,000
0
2,000
4,000
6,000
1985(S60)
1990(H2)
1995(H7)
2000(H12)
2005(H17)
2010(H22)
2015(H27)
2020(H32)
2025(H37)
2030(H42)
2035(H47)
2040(H52)
35-39歳
30-34歳
25-29歳
20-24歳
九州総人口
(年代別・千人)
実績 推計
(総人口・千人)
九州総人口
28
1人
3.0
13.7
2人
38.1
56.0
3人
46.8
24.0
4人以上
8.8
5.1
無回答
3.4
1.2
凡例
欲しい子どもの数
実際に予定している子どもの数
(%・N=5,074)
(注)乳幼児保護者対象調査資料:平成25年度子ども・子育て支援に関するニーズ調査(福岡市こども未来局)
6-1 ほしい子どもの数と実際に予定している子どもの数
ほしい子どもの数は「3人」が最も多く、4割以上を占めている。
実際に予定している子どもの数は「2人」が最も多く、半数以上を占めている。
29
55.5
25.4
19.5
14.3
9.8
7.6
6.2
6.1
6.0
4.6
2.9
1.4
10.3
2.3
子どもを育てるのに
お金がかかる
年齢的な理由で無理
育児の身体的な負担が大きい
仕事ができない・続けにくい
育児の精神的な負担が大きい
配偶者やパートナーが家事や
育児にあまり協力してくれない
健康上の理由で無理
住まいが狭い
社会がどうなるかわからず
子どもの将来が不安
今いる子に十分な
愛情をかけてあげたい
自分自身のやりたいことが
できなくなる
教育に不安がある
その他
特に理由はない
(%・N=2,174)
6-2 理想より実際の子どもの数が少ない理由
子育てにかかる経済的な理由がもっとも高く、次いで年齢的な理由や身体的な負担、仕事と家事の両立の順になっている。
(注)乳幼児保護者対象調査資料:平成25年度子ども・子育て支援に関するニーズ調査(福岡市こども未来局)
30
42.3
82.5
90.8 90.386.7 85.3 86.7
85.4
70.0
61.5
17.417.6
67.5
73.4 72.8
64.9
70.5 69.4 68.4
58.9
48.1
11.1
0
20
40
60
80
100
15~19 20~24 25~29 30~34 35~39 40~44 45~49 50~54 55~59 60~64 65歳以上
平成24年・潜在的有業率
平成24年・有業率
(%)
(歳)
36.3
79.8
88.5
82.5
88.790.6
86.7
81.079.2
47.9
19.014.6
60.1
69.6
54.8
63.5 66.468.7
64.9 65.7
29.3
12.7
0
20
40
60
80
100
15~19 20~24 25~29 30~34 35~39 40~44 45~49 50~54 55~59 60~64 65歳以上
平成14年・潜在的有業率
平成14年・有業率
(%)
(歳)
6-3 福岡市の女性の年齢階級別の有業率
全体的に有業率が上がっており、出産、子育て期のいわゆる「M字カーブ」の落ち込みも緩やかになっている。
出産年齢の上昇傾向とともにM字の落ち込み年齢も35~39歳にシフトしている。
実際の有業率と潜在的有業率(※8)との乖離はなお大きい。
資料:平成14年・平成24年就業構造基本調査(総務省)
平成14年(2002年) 平成24年(2012年)
31
45.5
33.5
24.1
26.1
28
32.3
20.2
19.5
13.2
5.4
0.8
46.5
34.5
32.7
31.4
31
30.1
15.9
15.5
14.6
5.3
1.8
有給休暇を取りやすい
育児休業や
育児時間制度の充実
保育所の定員の増加
配偶者の理解や育児
家事の分担
保育時間の延長など
保育サービスの充実
休業後の円滑な職場
復帰のためのシステム
職場内保育所の充実
妊娠中や育児期間中
の勤務の軽減
配偶者以外
(祖父母など)の協力
近隣の人たちの協力
その他
男性2009年(N=257)
男性2013年(N=226)
(%)<男性>
46.7
40.8
29.3
28.3
35.5
32.4
27.7
19.6
14
2.8
1.9
44.4
37.5
37.2
36.4
35
32.2
20.3
17.5
13.3
2.8
2.2
配偶者の理解や育児
家事の分担
育児休業や
育児時間制度の充実
保育時間の延長など
保育サービスの充実
保育所の定員の増加
有給休暇を取りやすい
休業後の円滑な職場
復帰のためのシステム
職場内保育所の充実
妊娠中や育児期間中
の勤務の軽減
配偶者以外
(祖父母など)の協力
近隣の人たちの協力
その他
女性2009年(N=321)
女性2013年(N=326)
(%)<女性>
男性は、「有給休暇の取りやすさ」、女性は、「配偶者の理解や育児、家事の分担」を一番に挙げており、
「育児休業や育児時間の制度の充実」は男女ともに希望が強い。
「保育所の定員の増加」や「保育時間の延長など保育サービスの充実」に関するニーズが高まっている。
資料:平成25年度青少年の意識と行動調査(福岡市こども未来局)
6-4 子育てと仕事の両立に必要なこと32
26.4
23.222.4 22.3 22.2 22.1 21.7 21.7 21.3 20.8 20.2 19.7 19.4
18.8 18.318.317.0 17.0 16.6 16.5
14.8
17.8
21.3
0
10
20
30
東京都区部
浜松市
大阪市
京都市
川崎市
静岡市
名古屋市
さいたま市
広島市
岡山市
横浜市
相模原市
千葉市
熊本市
新潟市
福岡市
仙台市
北九州市
神戸市
堺市
札幌市
福岡県
全国
(%)
7-1 高齢者の就業率(政令指定都市)
福岡市の高齢者の就業率は、20政令市中、15番目と低くなっている。
(注)四捨五入の関係で同数値でも順位は異なる資料:平成24年就業構造基本調査(総務省)
15番目
33
40.3941.53
38.80
41.81
36.78
39.15
35.53
38.59
33.06
34.70
31.60
34.62
30
34
38
42
2004
(H16)
2005
(H17)
2006
(H18)
2007
(H19)
2008
(H20)
2009
(H21)
2010
(H22)
2011
(H23)
2012
(H24)
2013
(H25)
(点)
65-69歳 男性
65-69歳 女性
70-74歳 男性
70-74歳 女性
75-79歳 男性
75-79歳 女性
7-2 高齢者の体力・運動能力の推移(全国)
(注)データは「握力・上体起こし・長座体前屈・開眼片足立ち・10m障害歩行・6分間歩行」合計点の平均値資料:体力・運動能力調査(文部科学省)
高齢者の体力・運動能力は上昇している。
34
7-3 福岡市の平均寿命と健康寿命の差
資料:平成25年度厚生労働科学研究「健康日本21(第二次)の推進に関する研究」報告書、平成22年市区町村別生命表(厚生労働省)
平均寿命と健康寿命(※12)の差は男性で9.46年、女性で14.78年となっており、できるだけ健康寿命を延ばし、平均寿命との差を縮めていくことが必要である。
35
79.84
86.71
70.38
71.93
60 70 80 90
男性
女性
平均寿命
健康寿命
(歳)
9.46
14.78
(年)
(年)
Ⅱ 将来展望まとめ
基本的視点①[ひとの社会増]「しごとを増やし、活力につながる人の流れをつくる」
今後、九州内の人口減少が加速していくことから、これまで福岡市の活力を支えてきた九州内からの若者層の転入もいずれ減少していく可能性がある。こうした中、転出超過(※4)が再び拡大しつつある東京圏への転出を抑制し、逆に福岡市への転入を増やすことが、本市や九州の活力を維持・向上させるために必要であり、そのためには、魅力的なしごとを増やし、新たな人の流れをつくることが重要となる。
基本的視点②[ひとの⾃然増]「働き方を見直し、安心して生み育てられる環境をつくる」
少子化の背景には経済的な負担、子育てへの不安・負担感が大きいことなどがあることから、国の施策を中心としつつ、若い世代の子どもをもちたいという希望が実現されるよう、仕事と生活の調和を推進するとともに、安心して生み育てられる環境づくりを着実に行っていくことが重要となる。
基本的視点③[まちの持続可能性]「超高齢社会(※9)に対応した持続可能で質の高い都市をつくる」
福岡市でも、超高齢社会の到来を控える中、持続可能なまちであり続けるためには、生涯健康で元気な高齢者の増加や、地域で生活できる支え合いの体制づくり、市街化調整区域(※10)など人口減少や高齢化が先行して進む地域の活性化が重要になる。
36
8-1【参考】地方創生の取組みが与える福岡市への影響(総人口)
「地方創生」の取組みが与える福岡市への影響について、2つのシナリオでシミュレーションを行った。<シナリオ1>
国は平成32(2020)年時点で東京圏から地方への転出・転入を均衡させるとしていることから、平成32(2020)年以降、福岡市から東京圏への転出超過(※4)がゼロとなると仮定する。<シナリオ2>
シナリオ1に加え、国は平成42(2030)年の合計特殊出生率(※5)が1.8(国民希望出生率(※11) )、平成52(2040)年で2.07となると想定していることから、国との乖離率を踏まえ福岡市の合計特殊出生率が平成42(2030)年に1.62、平成52(2040)年に1.86となると仮定する。
1,527
1,579
1,617
1,655
1,689
1,725
1,525
1,569
1,604
1,6261,638 1,644
1,464 1,525
1,5681,592
1,604 1,606 1,601
1,200
1,400
1,600
1,800
2010
(H22・実績)
2015
(H27)
2020
(H32)
2025
(H37)
2030
(H42)
2035
(H47)
2040
(H52)
シナリオ2推計
シナリオ1推計
現行推計
(千人)
凡 例
37
17.6
21.1
23.4
24.8
26.3
28.3
31.0
21.1
23.4
24.6
25.9 27.7
30.2
21.1
23.324.4
25.5
26.8
28.7
10
15
20
25
30
35
2010
(H22・実績)
2015
(H27)
2020
(H32)
2025
(H37)
2030
(H42)
2035
(H47)
2040
(H52)
現行推計
シナリオ1推計
シナリオ2推計
(%)
凡 例
8-2【参考】地方創生の取組みが与える福岡市への影響(高齢化率)38
Ⅲ 用語解説
39
※ 語句 解説
1 社会動態 転入と転出による人口の増減
2 自然動態 出生と死亡による人口の増減
3 転入超過 転入数が転出数を上回っている状態
4 転出超過 転出数が転入数を上回っている状態
5 合計特殊出生率15~49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもので、一人の女性がその年の年齢別出生率にしたがって子どもを生むと仮定した場合に、生涯に生む子どもの数を表す数値
6 高齢化率 総人口に占める65歳以上人口の割合
7 福岡都市圏 福岡市及びその周辺16市町で構成
8 潜在的有業率 各年齢階級別人口に占める、有業者に就業希望者を加えたものの割合
9 超高齢社会65 歳以上の高齢者の割合が 21%を超える社会。一般的には、高齢化率7~14%を高齢化社会、14~21%を高齢社会と分類
10 市街化調整区域 農林漁業との調和や、自然環境の保全などの観点から市街化を抑制すべき区域
11 国民希望出生率 若い世代における希望等が叶うとした場合に想定される出生率
12 健康寿命 健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間