山 九 株 式 会 社 SANKYU (MALAYSIA) SDN BHD.

国際機関 日本アセアンセンター

‐1‐

マレーシアにおける物流事業のご紹介

ポートクラン港

ペナン港

クアンタン港

ビンツル港

タンジュン プルパス港

パシールグダン港

クアラルンプール国際空港

ペナン空港

クチン空港

チャンギ空港

セナイ空港

シンガポール港

1. 海上・航空輸送ターミナルのロケーション

コタキナバル空港

ｹﾏﾏﾝ港

‐2‐

１. 航空貨物輸送 マレーシアのナショナル・キャリアであるマレーシア航空は、100%子会社であるマスカーゴ(MASkargo)を通じて

専用フレイターによる航空貨物サービスを提供。

マスカーゴは、クアラルンプール国際空港（KLIA)の自由商業地域(FCZ)内で先進的なカーゴ・センター(ACC)を運営している。

ペナンでは電子材料の出荷地として、韓国・台湾・香港・中国向けに各国のナショナル・キャリア、インテグレーターで

あるDHL,FEDEXが定期貨物便を運行している。近年ジョホール後背地にあるセナイ空港も機材の大型化に合わせ

整備されフレイターの発着も可能。これまでジョホール地区への航空輸送は対岸のシンガポール・チャンギ空港からの

陸送・国境通過が一般的。

２. 海上輸送・港湾

主要港湾： 半島マレーシア） クラン港、ペナン港、パシル・グダン（ジョホール）、タンジュン・プラパス港、

クアンタン港、ケママン港、

東マレーシア ） ビンツル港(サラワク州）

※ビンツル港は国内初の液化天然ガス用の港。ケママン港は石油コンビナート・ケルテ工業団地の原料・製品に対する

ニーズを満たす。

港湾に関する政府の政策は下記の通り： １）船の混雑と待ち時間をなくすため十分な取り扱い能力を港湾に備えるべく、処理能力の強化に重点を置く。

２）港湾のハブ化。クラン港・タンジュンプラパス港はマレーシアの貨物集積・配送機能の中心となっている。

1.1マレーシアの物流事情(1)

‐3‐

‐14‐

４．コンテナー輸送 マレーシア政府は起業家育成省の商業用車両ライセンス局(CVLB)を通じて、国内のコンテナー輸送を

コントロールしている。62社のコンテナー運搬業者が、特殊仕様車を含む多種多様のトラクターヘッド・

シャーシを備え、多様な貨物のニーズに応えている。一部の業者は運搬中の車両との連絡を可能にする

ため、近代的な無線システムを装備。その他多数の中小運送業者が、通常貨物を国内の配達先にトラック

運送している。また、特定地域間を結ぶ鉄道輸送サービスや、フレイト・ライナー・サービスが遠距離の顧客

へのコンテナーを配送するサービスを提供している。

1.2マレーシアの物流事情（２）

３．陸上貨物運送

国内トラックサイズは1トン、3トン、8トン、20トン。日本のようなウイング車はなく、サイドオープン（カーテンタイプも有り）か、 後方ドアのみ。

20トン車は４０‘コンテナを改造したトレーラーが一般的。 トラック事業については事業所に対するライセンスではなく、

一車に一台のライセンスが与えられる。自家用＝Cライセンス、営業用＝Aライセンス、 コンテナ営業用＝KAライセンスがある。

シンガポール－マレーシア間の国境輸送はマレーシアの車両により運行。シンガポール内はスモークテスト等環境保全対策

が厳しい。タイへの国境通過輸送については、製品・部材輸送が多く、KLからバンコクまで陸路約1700ｋｍを約3日で運行。

国境通関は、主にブキットカユヒタム、パダンベサールで実施。片荷が多く、往復での効率的な輸送量を確保することが課題。

‐4‐

‐6‐

3.3. 高速道路

マレーシア高速道路公社は、マレーシアの都市高速道路の計画立案、建設、規制、運営、メンテナンスを

監督し、実行してる。快適な高速道路網は、すべての主要都市と開発予定地域を結び、効率的な交通を

可能にすることによって工業成長を促進している。また、国家による民営化プログラムの成功は力強い経済

成長と相まって、過去数年間さらに多くの高速道路開発プロジェクトを生み出している。現在では、南北縦貫

高速道路、ペナン橋（第2ペナン橋も2014年開通）、クアラルンプール – クアンタン間の東西高速道路は、

マレーシア道路インフラの屋台骨となり、国家の急速な社会経済発展に貢献している。

3.4. 鉄道サービス

半島マレーシアで運営するマラヤ鉄道(KTM)は、政府が完全所有する会社。国内唯一で最大の輸送機関として、

マラヤ鉄道は穀物から機械まで、多様な種類の物品輸送に従事。そのネットワークは、マレーシア半島の北部

ターミナルであるバターワースから南部のジョホール州パシル・グダンそしてウッドランド（SGP)に至るまで及んでいる。

さらに北部路線は、ペナン島の埠頭や港湾設備と接続している（現在、複線電化区間の延伸工事中）。

タイ国鉄との直通列車も運行中。但し、多くが単線区間、多雨による冠水等で列車の定時運行が課題。

1.3マレーシアの物流事情（３）

‐6‐

‐6‐

‐6‐

１.輸送中の盗難（トラックジャック）事故

マレーシアの輸送市場での問題点のひとつに、貨物盗難事故の多さが挙げられる。

特に幹線輸送を主体とした、付加価値の高い、また換金性の高い製品・部材等が狙われるケースが2005年を中心に頻発

した。マレーシアは警察捜査対応力が低く、所轄のエリアをはずれると、たらい回しになるなど、ほとんどの場合、未解決のケースとなる（Police Report提出→保険処理）。

１）犯行手口

・内部犯行の可能性 顧客出荷担当者、ドライバーとが結託して犯行を実施

・専門プロ集団による犯行 盗難品の売りさばきルートを有している

・内部情報の漏洩 運行時間、休憩時間・場所、積載貨物の内容等をチェックし、犯行に及ぶ

・高速道路パーキングでの仮眠中の被害が多い

・路上犯行の場合、乗用車で前後に挟み、トラックを停止させ、窓ガラスを壊した上、運転手を拉致

２）盗難防止対策

・運行スケジュールの見直し 定曜日、定時運行体制を組まない。複数ルートによる運行

・GPSによるモニタリングシステムの導入（ﾄﾞライブレコーダーの導入も効果的と思われる）

・運行管理の強化 / ドライバー教育の徹底

・警察、Security会社の警戒先導車によるガード

２.積荷のすり替え盗難事故

港頭地区での盗難事故も発生。輸出通関済みの混載貨物CFSでの組織的な犯行と思われる。

一旦開梱したうえで、荷物を抜き、代わりにほぼ同じ重量の石ころを詰めておくケース。梱包外装上はノーダメージ、

重量も変わらないので輸出地に到着、開梱時まで犯行に気づかない。

３.倉庫内での盗難事故 納品に来たついでに、或いは納品出荷を装い倉庫内に置かれている貨物を自車で運び出すケース、倉庫の出入り

には必ずガードハウス（守衛所）でチェックするが、警備員と結託して黙認して通すケースもあり。

1.4 輸送上の問題点

‐7‐

SANKYU LOGISTICS NETWORK 2. 山九マレーシアPROFILE

山九マレーシア株式会社

山九（株）は、1963年にペナン（プライ地区）に建設されたN.E.B（電力庁）のバタワース発電所ならびにマラヤワタ製鉄所に

関わる輸出・建設工事を施工する事により、マレーシアでの活動が始まり、1979年に現地法人「SANKYU(MALAYSIA)SDN

BHD」を設立しました。その後、お客様のニーズ、市場の特性にマッチする様、物流および機工を核とした事業展開を続け

今日に至っています。

SANKYU (MALAYSIA) SDN BHDの概要

資本金： RM 8,000,000（構成比率：現地資本 60%、山九 40%） 設立日： 1979年5月8日

役員構成： 5名（現地人3名、日本人2名） 社長：森野育雄

従業員数： 521名 (2014年7月現在：内、日本人17名）

営業種目

[1]通関、海上・航空貨物フォワーディング、トラック輸送

[2]倉庫（保税・一般貨物） [3]一般産業機械据付作業

[4]プラント建設

[5]メンテナンスサービス

SANKYU (M) SDN.BHD

事業免許

[1]営業トラック(A、KA-ライセンス） [2]通関免許（国内各種、空港、国境） [3]航空貨物取扱代理店(IATA加盟） [4]営業保税免許

[5]CIDB登録、ペトロナス指定業者

国内主要拠点

[1]ペタリンジャヤ本社 ： 管理業務 / 内陸保税倉庫 / 要員派遣 / エンジニアリング （タイ国境事務所を含む） [2]ポートクラン支店 ： 海上/航空フォワーディング / 倉庫 / 輸送拠点

（KLIA航空貨物事務所・イポー/マラッカ事務所を含む） [3]ペナン支店 ： 倉庫 / 輸送 / 海上・航空貨物フォワーディング / エンジニアリング

[４]ジョホールバル支店 ： 倉庫 / 輸送 / 海上貨物フォワーディング / エンジニアリング

[５]東海岸支店 ： 輸送 / 海上貨物フォワーディング

[６]ビンツル支店 ： 輸送 / 海上・航空貨物フォワーディング

‐8‐

SANKYU LOGISTICS NETWORK 2.1 マレーシア域内外ネットワーク

山九マレーシア

山九シンガポール

山九タイ

山九レムチャバン

タイバージコンテナサービス

‐9‐

2.1-5 ウェルグローエンジニアリングセンター（ＳＷEＣ） 2.2 Logistics services （物流サービス）

山九マレーシアの物流サービスメニュー

Forwarding （フォワーディング）

Sea Freight （海上貨物）

Air Freight （航空貨物）

Customs Brokerage （輸出入通関）

Public Bonded & Non-Bonded Warehousing （保税・非保税倉庫）

Transportation （陸上輸送）

Heavy Haulage （重量物輸送）

日系物流企業としては早くからマレーシアに進出しており、家電・エレクトロニクス関連をはじめ、自動車、医療、化学品、生花など、多岐におよぶ事業の原材料輸入から製品輸出まで、陸上/海上/航空輸送、倉庫における仕分け・保管といった全ての輸送・物流モードにおいてサービスを提供しています。

‐10‐

2.1-3 山九ナワナコン 倉庫 （ＳＮＦＣ） 2.3 Engineering services （機工サービス）

山九マレーシアの機工サービスメニュー

Plant & Machinery Assembly （工場機器据付）

Heavy Lifting / Erection （重量物据付）

Fabrication Works （製作工事）

Steel Structure Works （製缶工事）

Piping & Ducting Installation （配管・ダクト据付）

Maintenance & Turnaround Works （メンテナンス）

Other Associated Works （その他工事）

現場を知り尽くしたプロジェクトマネージャーが設計、組立て、据付までをトータルコントロールし、最適・最善の施工体制を駆使し、品質・納期・コスト・安全に優れた作業を提供しています。

‐11‐

SANKYU LOGISTICS NETWORK 2.4 機工部の保有設備

M4100 Crawler Crane (200t) AH11320 Crawler Crane (400t)

Ringer Base Complete Ringer Crane Gantry System

‐12‐

SANKYU LOGISTICS NETWORK 2.5 機工部 過去の工事例

AH 11320 SKYHORSE 450 TON

LIFTING OF HRSG MODULES TONS

TELUK GONG POWER STATION 2002

MANITOWOC M4100 RINGER 300 TON CRANE

LIFTING OF 190 TON POLYMERIZER

TORAY BASF PLANT, GEBENG 2005

SMDS DEBOTTLENECKING PROJECT

LIFTING OF COMPRESSOR K-1405 (117 TONS)

BINTULU 2003

MANITOWOC M4100 RINGER CRANE

LIFTING OF 120 TON REACTOR

COGNIS OLEOCHEMICALS, BANTING

2005

PSR-1 PROJECT 1992 - 1994

LIFTING OF CCR REACTOR 125 TONS

M4100 RINGER CRANE 300 TONS

PSR-1 PROJECT 1992-1994

LIFTING OF CRUDE TOWER 300 TONS

TANDEM LIFTING BY 2 X M4100 RINGER

CRANE 300 TONS

‐13‐

‐14‐

2.6 安全品質管理(Safety & Quality Management)

安全品質管理部では、より安全で快適な作業環境の整備や従業員の健康を目的としたヘルスキャンペーン、

セーフティドライビングキャンペーン、5Sキャンペーン、消火訓練などを定期的に実施しています。

またISOに関する業務もここS.Q.M.で行われています。

H e a l t h

SAFETY

and

Environmental Policy 安全活動推進の３つのキーワード

危険箇所・危険状態の把握！

基本手順・安全動作の確実な実施！

・・・指差呼称（声だし確認）

危険予知活動の実践！

SAFETY & QUALITY MANAGEMENT

DEPARTMENT Safety & Quality Management Department is

primarily responsible for implementation and

coordination of activities related to

Occupational Safety & Health, Environmental

& Quality Management system of the company.

COMPANY’S MANAGEMENT SYSTEMS

Quality Management System (QMS)

QMS is a system that outlines the Company’s

policies, organization structure and

responsibilities and procedures necessary to

direct and control the various operations. It

serves as a framework for continual

improvement to enhance customer

satisfaction and the satisfaction of other

interested parties

Occupational Safety & Health Management

The company’s requirements on occupational

safety and health (OSH) management,

including compliances with laws and

regulations, are incorporated in the overall

QMS

Environmental Management System (EMS)

EMS is part of an organization’s management

system used to develop and implement its

environmental policy and manage its

environmental aspects

POLICIES

The company’s management system consists

of Quality Policy, Safety & Health Policy

&Environmental Policy.

Quality Policy

SANKYU LOGISTICS NETWORK 2.7 Quality Management Systems

山九マレーシアは、多岐にわたるお客様への、より高品質なサービス提供を指向しています。

そのため品質管理(Quality Management System)の一環として「ISO-9002」認定を、国際航空貨物業務を皮切りに、

1998年の5月にジョホール支店の認証をもって、全社・全部門での「ISO-9002」の取得を完了しました。

（2002年に、ISO-9001：YEAR2000に移行） また、1999年2月16日、PJ本社の倉庫部門、及び本社管理部門を対象に環境マネージメントシステム

(EMS)「ISO-14001」の認証取得に続き、ポートクラン支店に於いても、2000年3月に認証を取得しました。

EMSの認証取得は山九グループに於いても、またマレーシアの物流会社としても初の快挙となりました。

CERTIFICATION

Sankyu (M) Sdn. Bhd. has been assessed and certified by Certification Body - SGS (M) SDN. BHD as

meeting the following international standards

ISO 9001:2008 - Quality Management Systems

Scope of Certification

Logistics Div.:

Warehousing, transportation, international sea, land and air freight forwarding and customs

clearance

Sites Certified - Air Cargo Branch, PJ Branch, Port Klang Branch, East Coast Branch, Penang

Branch & JB Branch

Engineering & Construction Div.:

Project Management, Plant Construction, Fabrication, Equipment Installation and Maintenance

Sites Certified - PJ Branch & Penang Branch

ISO 14001:2004 - Environmental Management Systems

Scope of Certification

Warehousing, Transportation, International Freight Forwarding and Administrative Functions of the

Company’s Logistics. Engineering and Construction, Accounts and Administration Division

Sites Certified - PJ Head Office & Port Klang Branch

MAJOR ACTIVITIES

QMS – Internal & External Audit (conducted once/twice a year) and Management Review (conducted

twice a year)

EMS – Internal & External Audit (conducted once/twice a year) and Management Review (conducted

twice a year)

SHE Activities – Committee Meeting and Safety Patrol (conducted at least once in every 3 months.)

‐15‐

‐16‐

３．輸出入手続きについて

１）輸出入について

物品の輸出入にあたって先立ち関税率額の把握、輸出入規制への抵触の有無、関税減免手続及び特殊書類の要否ついて事前の調査検討が必要であり、このためにはPRO FORMER Invoice等の資料を参考として関係先と十分な協議を行うことが大切である。

２）通関フォワーダーの指定制

関税法には輸出入者は輸出入する地域において税関長が認定したForwarding Agentを任命することが規定されている。

この場合、輸出入者は税関に対し申請を行い、税関は当該Forwarding Agentが正当に認可された業者であるかどうかチェックのうえ認可を行う。常時登録可能なフォワーダー企業数は、

ﾎﾟｰﾄｸﾗﾝ税関の場合３社、ﾍﾟﾅﾝ税関３社、ｼﾞｮﾎｰﾙ税関５社となっている。起用を予定する業者が登録されてない場合、既存登録業者を起用せざるを得ず、割高となることもあり。

３）通関手続き

輸出入用の全ての製品は、所定フォームに記入申告しなければならない。

申告フォームには、番号、包装／箱の詳細、価格、重量、数量、製品の種類に関する情報を記入しなければならない。製品の原産地も記入する必要がある。記入後の税関フォームは、製品が輸出または輸入される場所の税関に提出しなければならない。また、個別のFTA/EPA（AFTA〔ASEAN自由貿易協定〕、JMEPA〔日本マレーシア経済連携協定、ASEAN中国FTAなど〕）を活用する場合は、それぞれの原産地証明書を取得する必要がある。

４）通関必要書類

輸出入通関に際し、一般に次の書類が要求される。

○商業インボイス ○パッキングリスト

○輸出入税関申告書 ○Shipping OrderまたはDelivery Order

以上の他、原産地証明、カタログ及び物品の用途、素材などを明らかにする参考書類が要求されることがある。

また、特殊ケースとして、Import/Export License、関税減免承諾書、仮輸入承認所、保税輸送承認書類等の提出が必要に応じて要求される。

‐14‐

‐17‐

3.1 関税制度について

現行関税制度は関税法に基づく関税定率令（Customs Duties Order）により管理されている。一般的には市販の“Malaysian Practical Guide to Customs Duties Order”に品目別に輸出入税率、輸入付加税率、販売税率等が記載されており、これらを参照することにより知ることができるが、内容が頻繁に変更される点注意を要する。

◆品目番号（Customs Code Number）

7桁の品目番号により品目を分類、各々の品目番号別に関税率／額を定めている。原則的には日本の分類方法と同じであり最初の4桁について日本関税協会発行の輸出統計品目表（日本語版）を参考とすることができる。

◆輸入税

厳密にいうと、FOM価格（Federal Open Marketの略でCIF価格にPort Chargeを加えたもの。概略CIF価格に等しい）を基準とした従価税方式がとられており、一部重量税もある。

◆販売税（Sales Tax）2015年4月よりGST（Goods ＆ Service Taｘ）導入に伴い廃止

販売税法（Sales Tax Act, 1972）に基づく税であり、本来的には関税とは別のものといえるが、あたかも関税の一部の如く取り扱われている。 国内で製造または輸入された物品の一部に対し10％の販売税が課される。

◆輸出税（Export Duty）

輸出金額に対してFOM価格5～10％の税率で輸出税が課せられる。農産物、畜産物、鉱物及び石材等主として一次産品がその対象となりつつある。 ゴム、錫、胡麻及びパームオイルの4品目は特に高税率が適用されている。

◆特恵関税

関税法に基づくCustoms Duties（Exemption）、（Good of ASEAN Countries Origin）OrderによりASEAN諸国産品を 輸入する場合には特恵関税が適用される。

◆関税の減免

関税減免令（Customs Duties 〔Exemption〕 Order, 1977）により輸出入関税減免措置が規定されている。

またその他の規定としては、投資促進法による輸入原材料及び部品、機械設備等に対する減免措置あるいは保税工場、自 由貿易地域における原材料・機械等の無税輸出入等があげられる。

（JACTIM資料より)

‐18‐

3.2. マレーシア輸入管理について

輸入管理は関税法に基づく輸入制限法により行われており、同制限には輸入禁止、完全輸

入禁止品目、条件輸入禁止品目、国産品保護のための輸入制限品目及び輸入に際し、証明書が要求される品目が定められている。これらの当該商品を輸入するには税関長に代わり、通産省が発行する輸出許可書が要求される。

《輸入制限品目》

１）完全禁止品目

＊紙幣を印刷した品物 ＊コーランを模写した布 ＊鉛及び銅成分を含んだ酒

＊治安及び福祉を損ねる表現物 ＊短剣及び飛び出しナイフ ＊ヒ酸ソーダ

＊卑猥な絵画・写真 ＊無線通信受信機 ＊ピラニア

＊亀卵 ＊ペン等の注射器に類似した品物 ＊毒薬

＊カカオポッド、ランブータン、ロンガン、ナムナム（輸入禁止対象国：インドネシア、フィリピンのみ）

２）輸入許可証を必要とするもの

＊米及び雑穀 ＊砂糖 ＊録画・録音用磁気テープ

＊オートバイ用を除くヘルメット ＊精米機 ＊カラーコピー機

＊カセットデッキ及びカートリッジローダー ＊公衆電話関連機器・装置

＊無線通信装置 ＊自動車及びその車体部品

＊エンジン装備・未装備のシャーシ ＊オートバイ、自転車

＊高速複写機及びその部品 ＊磁気記録用フィルム及びテープ

＊サッカリン及びサッカリン塩 ＊たばこ原料、たばこのくず

＊セミトレーラー用トラクター ＊アセスルファムカリウム

＊パラボナアンテナ、その関連部品 ＊モントリオール議定書に基づく品目

＊イスラエルから輸入品全品 ＊貨幣製造機械

＊製薬機械 ＊カフェイン

＊フェネルアミン及び構造上抽出される物質 ＊船舶用でリック、クレーン

＊フォークリフトトラック ＊運搬、掘削、採掘等の機械

＊機械専用・主用部品 ＊特殊自動車

＊有毒科学薬品及びその前駆物質 ＊麻薬及び向精神薬不正取引防止条約に基づく化学薬品

‐19‐

3.3 マレーシア輸出管理について

輸出管理は関税法に基づき輸出制限法により行われている。（戦略物資は戦略貿易法に基づいて管理）輸出制限令には輸出禁止品目と輸出禁止地域が定められており、これらの該当品目を輸出しようとする場合には税関長に代わり通産省が発行する輸出許可書が要求される。

《輸出制限品目》

１）完全禁止品目

＊海がめの卵 ＊籐（半島マレーシアからの輸出禁止） ＊有害化学品

２）輸出許可証を必要とするもの

＊家禽 ＊あらゆる種類の鉱物及び鉱石

＊軍服及び軍装備品 ＊家禽の卵

＊海砂 ＊イスラエルへの輸出品全品

＊トリガイ ＊セメントクリンカー

＊リビアへの機器及び物資 ＊生きたエビ

＊ポートランドセメント ＊エフェドリン

＊生きた魚 ＊廃棄物

＊カフェイン ＊牛乳及び乳製品

＊丸太、木材、ベニアチップ ＊プソイドエフェドリン塩酸塩

＊植物の種 ＊スズの未加工品等

＊有毒科学薬品 ＊レンガ

＊砂糖 ＊フェネチルアミン

＊米及び雑穀 ＊亜鉛の塵、粉、破片

＊ナフサ ＊カカオ豆

＊鉄製及び合金鋼製・非合金鋼製製品 ＊動物用の調整費用

＊ゴムの木の芽及び種子 ＊無水酢酸及び塩化アセチル

＊油ヤシの生きている組織 ＊臭化アセチル

＊生鮮野菜および冷蔵・冷凍野菜 ＊マーガリン、パーム核油等を除く油脂

＊映写フィルム（撮影済みで現像されてないもの）

＊保存されたパイナップル及びパイナップルの挿し木

＊戦略物資(兵器および兵器になりうる機器・設備等） (出典JETRO資料より）

‐20‐

4. マレーシアへの日系企業進出と動向（１)

ｼﾞｮﾎｰﾙ

ケダ クランタン

KL ﾏﾗｯｶ ﾈｸﾞﾘｽﾝﾋﾞﾗﾝ

パハン

ﾍﾟﾅﾝ ペラ ペルリス

サバ ｻﾗﾜｸ ｽﾗﾝｺﾞｰﾙ

ﾄﾚﾝｶﾞﾇ

ﾗﾌﾞｱﾝ 計

１）製造業

食品・飲料 6 2 3 2 6 19

繊維・繊維製品

2 2 4 2 4 1 15

木材製品 2 1 1 1 3 1 7 4 7 1 28

石油・石油化学

14 5 2 3 4 5 13 2 2 36 3 89

鉄鋼・非鉄金属

10 3 3 4 5 10 2 1 40 78

機械 1 2 1 1 3 17 25

電気・電気製品

60 16 1 5 14 16 4 27 11 2 115 271

輸送機器 9 5 1 1 8 4 36 64

その他製造 30 7 1 8 3 12 15 5 1 1 65 1 149

小計 134 41 2 21 27 47 12 80 31 1 5 12 320 5 0 738

1.日系進出企業状況

・進出日系企業総数 1,432社（2009年4月現在 Jactim資料より） ・国際調達センターIPCへの投資88社 （42%日系/IPC企業209社） ・家電関連企業の域内統合化が進み、新規事業分野（太陽電池・発電等）での進出が相次ぐ

‐21‐

2.最近の日系投資・進出企業の動向（山九関連）

・バルステンレス冷延ライン（ｼﾞｮﾎｰﾙ/ｽﾍﾟｲﾝ・ｱｾﾘﾉｯｸｽ社と日新製鋼との合弁）

・イビデン（ﾍﾟﾅﾝ/ﾌﾟﾘﾝﾄ回路基板製造） ・トクヤマ（ｻﾏﾗｼﾞｭ・ｻﾗﾜｸ/金属ｼﾘｺﾝ製造） ・パナソニック（ﾍﾟﾅﾝ/太陽電池製造） ・三井化学東セロ(ﾏﾗｯｶ/太陽電池ﾌｨﾙﾑ製造、合弁）ほか

4. マレーシアへの日系企業進出と動向(2)

２）非製造業 0

製造 販売 1 1 31 1 1 11 1 100 147

農業・森林 1 1 2 4

漁業・水産 1 1

鉱業 0

建設・エンジニアリング

6 45 1 1 3 1 38 95

貿易 1 63 1 1 8 1 12 11 46 144

銀行・保険 25 4 4 33

サービス 5 79 4 4 41 133

輸送・倉庫 4 1 6 1 2 1 39 54

不動産 0

その他非製造 2 43 1 3 1 1 32 83

小計 19 3 0 292 1 4 5 31 1 0 21 13 300 0 4 694

合計 （１＋２） 153 44 2 313 28 51 17 111 32 1 26 25 620 5 4 1432

ｼﾞｮﾎｰﾙ

ケダ クランタン

KL ﾏﾗｯｶ

ﾈｸﾞﾘｽﾝﾋﾞﾗﾝ

パハン

ﾍﾟﾅﾝ ペラ ペルリス

サバ ｻﾗﾜｸ ｽﾗﾝｺﾞｰﾙ

ﾄﾚﾝｶﾞﾇ

ﾗﾌﾞｱﾝ

計

‐22‐

１.マレーシア物流業界における課題点

・熟練労働者の不足

・小規模業者の乱立による価格競争が激化

→品質向上の阻害要因、限定された種類・エリアに限定されている

・付加価値の高い総合サービスが不足

2.今後の見通し

「外資では電気・電子、石油・ガス、太陽光発電産業の投資が伸びる」

・石油精製・石化施設開発計画（Rapidﾌﾟﾛｼﾞｪｸﾄ、ｼﾞｮﾎｰﾙ）

・ﾍﾟﾅﾝ・ｸﾘﾑ地区での電子・太陽発電関連事業の新規投資

・ﾎﾟﾘｼﾘｺﾝ製造(東ﾏﾚｰｼｱ）、太陽電池ﾌｨﾙﾑ(ﾏﾗｯｶ）等関連産業の工場新設

5. 物流から見たマレーシアのビジネストレンド

◆物流業界では国内業者の統合・買収による再編が進む

◆物流投資環境の健全・活発化（倉庫・DCの大型化） ◆ｻｰﾋﾞｽ品質向上がカギ

（品質管理・小口/宅配便・納入時間指定・ﾄﾚｰｻﾋﾞﾘﾃｨ） ◆新技術の導入が必要(物流ｼｽﾃﾑ、ﾏﾃﾊﾝの導入） ◆環境に優しい物流、ﾊﾗﾙ食品物流のｲﾝﾌﾗ整備

物流業界への波及

‐23‐

東南アジア

東アジア 欧米・米国・中東

Visit our WEB site !

www.sankyu.com.my

http://www.sankyu.co.jp/

SANKYU (M)SDN.BHD

ありがとうの気持ちが

会社の名前です。

GPSシステム

GPSシステム

GPS装置

サイドローダー