スマート農業の普及に向けて...
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スマート農業の普及に向けて~岩手県の取組み~
平成30年6月12日
岩手県農林水産部
農業普及技術課 菊池政洋
平成30年度「スマート農業推進フォーラム」
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本日の内容
1.岩手県農業の現状
2.スマート農業に取り組むきっかけ
3.いわてスマート農業推進事業
4.今後の取組と課題
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岩手県農業の現状
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(単位:人)
出所:農林業センサス(農林水産省大臣官房統計部)
農業就業人口の推移(年齢別)
39,467
12,468 9,650 5,625 4,071
76,920
43,995
22,998 27,227 19,807
66,004
66,822
81,361
57,141
46,479
0
20,000
40,000
60,000
80,000
100,000
120,000
140,000
160,000
180,000
200,000
S60 H12 H17 H22 H27
65歳以上
40~64歳
15~39歳
182,391人
▲112,034人
70,357人
65歳以上:66.1%
担い手の減少
高齢化の進行
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担い手の減少・高齢化・労働力不足
⇒ 作業の省力化・負担軽減・人手の確保
熟練作業が多い
危険な作業・きつい作業
人手不足
農業の現状と課題
作業面積の増加
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スマート農業に取り組むきっかけ
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先進的な農業者による技術導入が先行
水田センサの活用
食味収量コンバインやKSASの活用
自動操舵農機による大豆播種
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先進的な農業者が民間主導で先行
一方、一般の農業者のみならず行政、研究、普及のいずれにおいてもスマート農業に関する知識が不足
↓→過剰投資、経営に不適な機器導入の懸念→良い技術は速やかに普及させる→どんな技術があるかを知る機会を設ける
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いわてICT農業祭を開催(平成28年9月3日)岩手県農業研究センター・東北農業研究センター
19社出展 県予算なし!
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1 参加者 約1,000名
2 展示内容①GPSトラクター ②直進田植機 ③食味収量コンバイン④ロボット芝刈機 ⑤アシストスーツ ⑥スマートグラス⑦ドローン ⑧ハウス環境制御 ⑨圃場モニタリング
3 参加者アンケート調査結果・ いわてICT農業祭が参考になった 96%・ 経営にICTを活用したい 74%
→ 農業者の関心が非常に高い⇒ 翌年度事業化へ!
いわてICT農業祭
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いわてスマート農業推進事業
(平成29年度~31年度)
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1 事業趣旨魅力的で収益性の高い農業経営を実現するため、ICT
やロボット技術等を活用したスマート農業の取組を推進。
2 事業内容(1) いわてスマート農業推進研究会による普及拡大・ 先端技術と農業者のマッチング・ スマート農業祭、シンポジウム等の開催
(2) 農業研究センターと普及センターによる実証研究・ 技術シーズの蓄積と実用化研究・ クラウドを活用したGAPの導入促進
(3) 実用化技術の導入支援・情報発信・ タブレットを活用した普及活動・ 補助事業を活用した技術の導入支援
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いわてスマート農業推進研究会
1 概要・ 農業者、研究者、企業等が自由に参加(会員約450名)・ ニーズ別に活動できるよう、8つの分科会を設置①作物 ②園芸 ③畜産 ④GNSS ⑤ドローン⑥クラウド ⑦アシストスーツ ⑧IT企業と農業
2 活用内容・ いわてスマート農業祭・ スマート農業推進シンポジウム・ 会員相互の情報交換、Webサイトによる情報発信
3 成果・ 研究や民間企業、農業現場との連携が始まっている
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いわてスマート農業推進研究会設立(平成29年8月25日)
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達増岩手県知事によるアシストスーツの実演
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シンポジウム ~人工衛星が拓く岩手の農業~
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いわてスマート農業推進研究会の特徴
1 教育機関が多数参画・岩手大学農学部 ・岩手県立大学・一関工業高等専門学校 ・岩手県立産業技術短大
2 情報技術関連企業も豊富・ドコモ ・パナソニック ・富士通 ・NEC ・デンソー
3 研究機関も多彩に参画・岩手県農業研究センター・岩手県工業技術センター・東北農業研究センター・農業技術革新工学研究センター
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活動の具体的なイメージ
研究機関・大学 民間企業
行政機関・団体普及組織
共同研究※外部資金導入
技術の提案技術の改良
連携
技術導入支援 補助事業導入支援
技術の提案経営評価
技術のPR
農業者農家組合生産法人
研修
農業者
ニーズ提案データ提供
(テーマ例)クラウド型ICT養液土耕システム(中山間地域・施設園芸)
※
岩手県の
生産規模や
中山間地域に
適した体系
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分科会の取組を開始
GNSS分科会 アシストスーツ分科会
作物分科会クラウド分科会
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分科会の取組を開始-GNSS分科会
安価なデバイスを利用した高精度測位システムの検討
現地での検討会・実演会の開催
乗用管理機等へのGNSSの活用
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分科会の取組を開始-クラウド分科会
露地栽培
土地利用型作物
施設園芸
〇 ビッグデータを元に本県の気象条件に適した栽培管理をAIが判断
〇 遠隔指導(普及センター等)や農家同士の情報共有
〇 多様な品目でのクラウド利用、ビッグデータの蓄積
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分科会の取組を開始-作物分科会
スマホやタブレットを利用した水田の遠隔水管理システムの活用検討
ドローンによる害鳥対策
安価なセンサの検討
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いわてスマート農業祭
1 概要・平成29年8月25日・26日開催・出展:66社・機関(農機メーカー・ICT企業等)
2 成果・スマート農業の実演展示会としては国内最大規模・2日間で約2万人が来場し、最新技術を体感・農業高校生、農業大学校生、若手農業者も多く参加
・出展企業と農業者・農業法人との関係が構築→技術導入(環境モニタリング、圃場管理システム等)
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いわてスマート農業祭(屋内会場の様子)
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いわてスマート農業祭(屋外会場の様子)
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いわてスマート園芸展ミニ(園芸分科会)
県主催の補助事業担当者会議に併せて開催(会議室の外周を使い園芸関係の機器展示)(参加者:市町村、JA、普及、農家)
15社出展 (平成30年2月15日)
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いわてスマート農業推進研究会合同分科会(平成30年3月26日)
全体会議後、各分科会に分かれて意見交換
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各分科会での扱い主な検討内容-①
【作物分科会】・自動操舵技術の活用場面や課題・低コスト化が期待できる後付け機器の検討・無人走行に向けた課題・水田センサ、自動給水栓の評価
【園芸分科会】・多様な機器の中から経営体に即した技術導入の検討・安価なセンサの活用等・栽培技術の形式知化技術の評価・検討
【畜産分科会】・牛歩、牛温恵、監視カメラの導入効果検証・精度が高いセンサ技術・新たなスマート農業技術の検討
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各分科会での扱い主な検討内容-②
【GNSS分科会】・活用場面やコスト等、生産者に提供する情報の整理・安価なRTK送受信機の試作・みちびきの活用を見据えた技術導入の可能性
【ドローン分科会】・農薬、肥料散布に適した経営規模や圃場条件の検討・農薬散布時の薬剤付着性の検討・リモートセンシングの活用・新たなドローン活用法の検討
【クラウド分科会】・クラウド利用製品の特徴の明確化・データ入力の自動化やデータ活用技術
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各分科会での扱い主な検討内容-③
【アシストスーツ分科会】・導入効果や導入が見込まれる場面の検討・費用対効果の理解(機器はまだ高価)
【IT企業と農業分科会】・ICTやIoT技術の活用で解決できる新たな課題の抽出・現場が求める機能だけに特化した技術開発・県内のIT企業と農業分野とのコラボレーション・本県のニーズに即した技術開発や低コスト化の実現
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岩手県農業研究センターにおける実証研究
1 概要本県への導入が見込まれる技術について実証研究を行い、技術評価と現場への導入を促進
2 平成29年度の実施課題・次世代水田水管理システム・ドローンによる水稲生育画像診断・園芸施設内環境の可視化・アシストスーツによる軽労化実証
3 平成29年度の成果・水田水管理システムは、土地改良区の関心が高い→集落営農法人で技術導入・アシストスーツは生産者等の関心が高い→重量野菜で現地試験を実施
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岩手県農業研究センターにおける実証研究
4 平成30年度の実施課題・ 水田水管理システム・ ドローンによる水稲生育画像診断→ 新たな技術導入
・ 園芸施設内環境の可視化→ 新センサの開発
・ アシストスーツによる軽労化実証
(平成30年度から新たに追加)・ ドローンによる薬剤付着効果実証・ 大規模園芸向けの労務管理システムの開発実証・ ドローンの活用法(鳥害被害防止等)の研究
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今後の取組みと課題
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いわてスマート農業推進研究会・ 分科会活動の活性化(メーリングリストは低調)・ 各種講習会や指導会等と連動した活動・ 動きが見られている現地への積極的な支援・ 各地域で設立が始まっている研究会との連携・ 有望な新技術を積極的に現場とマッチング
いわてスマート農業祭NEO・ スマート林業分野にも出展範囲を拡大・ 金融機関等の出展による導入促進・ 関心の低い(未来の技術と考えている)農業者への参加誘導
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岩手県農業研究センターにおける実証研究・ 技術の実証と併せた経営評価・ 経営体別の導入可能技術を提示・ 他の研究機関や民間企業との共同研究→既に複数の動きがある
課題(スマート農業の普及に向け)・自動化 →無人化・機器の低コスト化
・AIやディープラーニング →膨大なバックデータが必要・栽培技術や生育データとのマッチングが不足
・農家の意識(スマート農業は未来の話)・指導体制、幅広い知識を有している専門家不在
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いわてスマート農業祭NEO
8月24日(
金)
〜25日(
土)
みなさんのご来場を
お待ちしております!ランボルギーニ MACH VRT T4i