スノーリゾートの投資環境整備について...4)広告宣伝活動や販促活動の活性化、マスメディアへの情報提供・タイアップ、旅行代理店によるツアー客の誘客...

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スノーリゾートの投資環境整備について 資料2-1

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Page 1: スノーリゾートの投資環境整備について...4)広告宣伝活動や販促活動の活性化、マスメディアへの情報提供・タイアップ、旅行代理店によるツアー客の誘客

スノーリゾートの投資環境整備について

資料2-1

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リフト建設の状況

野沢温泉スキー場来場者

1993年の110万人をピークに2000年以降

半減 近年はインバウンド効果もあり微増

リフト建設は1990年代は毎年数基を建設

長野県内(日本ケーブル調べ)でも同様に1998年以降極端に新規リフト建設が激減

長野県内については、日本ケーブル関係の数値

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200,000

400,000

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800,000

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リフト建設状況とスキー場入込数

野沢温泉入込数 長野県内 野沢温泉

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リフト施設の老朽化の問題

種類 運行開始 経過年数

長坂ゴンドラリフト GL 1990.12.1 29

日影ゴンドラリフト GL 1984.11.19 35

やまびこフォーリフト DQ 1993.12.25 26

やまびこ第2フォーリフト DQ 1995.12.2 24

スカイライン連絡ペアリフト W 1989.12.15 30

上ノ平フォーリフト DQ 1992.12.12 27

パラダイスフォーリフト DQ 1986.11.29 33

湯の峰ペアリフト W 1988.12.10 31

水無トリプルリフト T 1989.12.15 30

チャレンジペアリフト DW 1987.12.3 32

ユートピアペアリフト W 1987.12.3 32

カンダハーペアリフト W 1985.11.29 34

真湯ペアリフト W 1983.11.22 36

日影トリプルリフト T 1986.12.20 33

日影第2フォーリフト(マスタープランにより建て替え)

Q 2016.12. 3

長坂トリプルリフト T 1985.12.12 34

長坂フォーリフト DQ 1990.12.19 29

長坂ゴンドラ連絡ペアリフト W 1984.11.22 35

柄沢ペアリフト DW 1988.12.19 31

遊ロード 1994.12.3 25

GL=ゴンドラ、Q=クワッド、T=トリプル、W=ペア、D=デタッチャブル式

野沢温泉スキー場の各リフトの経過年数

平均29.45年 = 老朽化

(マスタープラン実施リフトを除外すると30.84年)

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安全運行ための整備費用20年間の整備費用

今後15年間整備費用予想

長坂ゴンドラリフト 657,990 150,000

日影ゴンドラリフト 477,650 639,500

やまびこフォーリフト 77,050 136,800

やまびこ第2フォーリフト 77,610 117,200

スカイライン連絡ペアリフト 21,118 15,700

上ノ平フォーリフト 120,390 161,400

パラダイスフォーリフト 144,470 119,800

湯の峰ペアリフト 13,338 20,700

水無トリプルリフト 12,190 10,800

チャレンジペアリフト 62,260 141,850

ユートピアペアリフト 13,590 8,000

カンダハーペアリフト 39,813 43,200

真湯ペアリフト 61,995 18,500

日影トリプルリフト 16,245 10,800

日影第2ペアリフトA線 10,6929,000

日影第2ペアリフトB線 18,267

遊 ロード 38,090 409,000

長坂トリプルリフト 64,070 12,900

長坂フォーリフト 24,114 58,800

柄沢ペアリフト 77,349 104,450

長坂GL連絡ペアリフト 77,071 13,000

※日影第2ペアリフトは、2017年日影フォーリフトに架け替え長坂ゴンドラリフトは、2020年建て替え竣工

リフト整備内容

握索機修理・交換、機械装置・減速機・電動機な

どのオーバーホール

制御盤交換、施設塗装などの修理・交換が必要

老朽化により整備費用が増加

過去20年では21億以上の修理費用を投資し

今後15年間でも22億円以上の投資が必要と予想(日影フォーリフト・長坂ゴンドラリフトはマスタープラン以降

の架け替え後の予想金額)

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これからのスキー産業を考える

スキー人口1990年代前半から増え続けたスキー・スノーボード人口は、バブル崩壊後スキー人口が減り始めピーク時の半分以下にまで減少 1990年代後半に急激に増加していったスノーボード人口だが、近年は伸び悩み、減少気味 今後も、スキー・スノーボード人口は減少傾向

参加回数

スキーヤーが一シーズンに平均何回スキー場に足を運ぶかを示した「平均参加回数」をみると、1990年代前半から後半にかけては約6回であったのに対し近年は約4回と2/3 この傾向は今後も変わらない

ウィンタースポーツ用品市場スキー人口の減少と共にウィンタースポーツ用品市場が大幅に縮小 1990年代前半と比較すると市場規模は約半分にまで落ち込んでおり、スキーを筆頭にウィンタースポーツ市場は厳しい状況

スキー場経営

施設の老朽化が進み、多くのスキー場施設が耐用年数の限界を迎え施設の使用が不可能に

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スキー産業の衰退と野沢温泉の関係

スキー場事業の経営状況が悪く、従業員の削減など地域の雇用や経済にとって大きな問題となる

スキー場での宿泊業や商業が衰退

スキー場を核とした地域社会が成り立たなくなる

スキーを基盤とした地域文化が崩壊

野沢温泉村はスキー場が衰退すると村が成り立たなくなる

将来への対応のための民営化、マスタープランによる健全化へ

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民営化直後の動き

組織作り当初の運営組織は、基本的に村営時代の管理職を中心としたが、営業や総務を補強して、営業力と本部機能の強化を図った 2年後には村からの出向者終了し早いペースで組織作りがされた

ハード面の対策1)必要性の低いリフトの一部休廃止

2)整備の遅れたトイレの改修と近代化

3)スキー場に隣接する駐車場とシャトルバスターミナル建設

4)施設改修・大型機器の購入を計画的に実施し、設備改良に努めた 他

ソフト面の対策1)品質の良いサービスの提供(リフト料金の見直し)

2)厳しい予算管理・必要の判断の明確化

3)仕入や外部発注の際の競争原理の導入

4)広告宣伝活動や販促活動の活性化、マスメディアへの情報提供・タイアップ、旅行代理店によるツアー客の誘客

5)従業員の接客レベル向上のトレーニング

6)自営レストランの料理やサービスの見直し・レベルアップ

7)さまざまなデータ収入と分析

8)あいている時間の利用による圧雪車による顧客サービス

9)リフト運行時間の柔軟な変更 他

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民営化後の変化

スキー場経営の悪化に対して、比較的早い段階で民営化を実現できた

上下分離方式により、良いシステムで民営化ができた

スキー場、スノーリゾートとしての野沢温泉の素材が比較的良かった

スキー場・雪質・温泉・街並み・宿のサービス・ゲレ食・・・

ゲレンデアクセスの改善・サービスの向上をした

駐車場建設・シャトルバス運行改善・各宿での送迎サービス・接客マナー・CS向上・・・

客単価の低下を極力おさえ、コストアップのさまざまな努力をした

価格低下競争が他のスキー場で行われている中、野沢温泉の持つ素材を生かし、お客様サービスに努め適正価格の維持を目指した

営業力や情報発信力を強化し、新規顧客の減少を食い止め、またリピート客の維持をした

広告宣伝費を確保し宣伝誘客に努め、旅行会社との友好関係により戦略席に商品強化を行った・・・

村との協力体制が取れた

村への施設使用料により、一部設備投資について村観光施設事業会計からと合わせ、会社投資にて各施設のメンテナンス・雪上車の

入れ替え等の改修を行った

自然雪・パウダーが見直され、条件にも恵まれた

天然雪100%のパウダースノーの良さが認められた 本物のスノーリゾートの良さが見直された

スノーリゾートとして事業拡大をした

スキースクールの移管、レンタル事業、村委託事業(日本スキー博物館・野沢温泉スパリーナ)

インバウンド客の増加があった

野沢温泉のゲレンデスケール・宿泊・街歩き・食事などすべての魅力が喜ばれた

FiWi整備・託児所・キッズパーク・スクールなどの外国人対応

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マスタープランによる生き残り

ゲレンデ滑走量の維持・野沢温泉の魅力であるゲレンデスケール・滑走量を維持

ゴンドラリフトの整備・長坂ゴンドラリフトの直線ルートでの架け替え

・日影ゴンドラリフトの整備

メインとなるリフト・コース整備・やまびこエリア・上ノ平エリア・パラダイスエリアのリフト整備

・やまびこ~スカイラインコースへの連絡コース

コストダウンを考えたリフト整備・利用の低い自動循環リフトの固定リフトへの変更

・日影第2リフトA線・B線(ダブル)の一本化

・今後のメンテナンス費用を考えた整備

リフト撤去による整備・利用率の低いリフト等の撤去

・リフト撤去によるコース閉鎖

・適正なリフト本数による従業員の削減

雪上車等大型機械等の計画的な購入と整備・雪上車の購入計画、自社整備計画

・バランスをもったゲレンデ規模の検討

夏期利用を目的とした整備・毛無山頂までの夏季利用リフト

・上ノ平高原一帯を使っての夏季観光

・日影再開発による夏季利用施設

温暖化による降雪機の検討・地球温暖化・小雪期に対応した、降雪・補雪のための降雪機

・高い標高のゲレンデ整備・確保・再開発

・国有林使用の検討(規制緩和の必要性)

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魅力あるリゾート作りと課題

施設整備投資安定経営・誘客地域・村の発展

野沢温泉村

住民スキー場

野沢温泉村

財源確保、施設整備事業推進一般財源、観光企業債

スキー場

安定した経営により投資事業費の返済魅力あるスキー場作り

地域住民等

住みやすい村、地域文化の継承魅力あるリゾートのための宿泊・商店

広域観光

インバウンド客による広域観光への交通問題

北信州エリア

雪不足に対応した各地の滑走対策エリア間連携による魅力作り

野沢温泉の良さは、自然・街並み、暖かくお客様をお迎えする心、滞在してわかる本当の魅力ある日本のリゾートとなっているためスキー場はこれからも村の主幹産業として魅力あるスキー場作りのため経営努力と合わせてマスタープランによる施設改修が必要また、地域スキー場の中心としての魅力作りやインバウンド等のため広域観光への発信地としての役割をはたしていかなければならない

広域観光善光寺金沢

スノーモンキー飯山

広域観光善光寺金沢

スノーモンキー飯山

北信州エリア木島平戸狩温泉斑尾高原さかえ倶楽部

津南各スキー場他

北信州エリア木島平戸狩温泉斑尾高原さかえ倶楽部

津南各スキー場他

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(補足)スキー場来場者とインバウンド客の変化

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12月 1月 2月 3月 4月 5月

インバウンドリフト券取扱い比較(金額)インバウンド 国別の泊数推定(人泊)

長野・新潟スノーリゾートアライアンスを中心にした、インバウンド誘致により、野沢温泉全体の魅力が基となりインバウンド客の増加があったその結果、スキー場民営化後からスキー場来場者数は増加傾向にある

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12月 1月 2月 3月 4月 5月

最近のスキー場来場者数(人)

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株式会社 野沢温泉

取締役 富井 哲