マイクロチップ社の概要 品質システムと 顧客インターフェース...

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マイクロチップ社の概要 品質システムと 顧客インターフェースシステム ハンドブック 2005年

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マイクロチップ社の概要 品質システムと

顧客インターフェースシステムハンドブック

2005年

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目 次

はじめに. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4

核となる企業風土 .. 社 是... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5.. 基本理念. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5

プロセスと製品の概要.. プロセス技術. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6.. 製 品 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6

会社概要.. 拠点と営業拠点のグローバルネットワーク. . . . . . . . . . 8.. 部門構成とインターフェース. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8

業務内容.. マイクロチップの品質システム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 10.. . •. 品質システム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 10.. . •. 品質システム構成. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 10.. . . –. 文書とデータの管理. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 10.. . . –. 契約内容の確認. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11.. . . –. 製品識別とトレーサビリティ. . . . . . . . . . . . . . . . . 11.. . . –. 是正処置と予防処置. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11.. . . –. 従業員の資格.. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12.. . . –. 統計的手法 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12.. . . –. 内部監査. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12.. . •. 新製品と技術の導入. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 13.. . •. 製造工程. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 14.. . •. 認定システム.(マトリクス).. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 15.. . •. 継続的な信頼性. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 17.. . •. 信頼性データ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 18.. . •. Total.Endurance™ソフトウェア. . . . . . . . . . . . . . . . . 18.顧客インターフェースの仕組み.. システム概要. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 19.. 受注と納入. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 19.. 契約と仕様の確認. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 20.. NSCAR.(顧客の特別な要求事項を検討する体制). . . . . 20.. 変更通知. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 21.. 不具合解析. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 21.. 返品手続き. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 22.. 開発システムの修理依頼. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 22.. 技術サポート. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 23.. 顧客満足度調査. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25

マイクロチップは、ISO/TS-16949:2002の認証を受けました。本社、アリゾナ州チャンドラーとテンピとカリフォルニア州マウンテンビューにあるデザイン及びウエハー施設に対する2003年10月品質システム認証です。弊社の品質システムプロセスと手続きは、PICmicro®.8ビットおよび16ビット.MCU、.KEELOQ®コードホッピングデバイス、シリアル.EEPROM、マイクロペリフェラル、非揮発性メモリーとアナログ製品を対象としています。更に、開発システムの設計及び製造に関するマイクロチップの品質システムは、ISO9001:2000の認証を受けています。

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 マイクロチップテクノロジー社は、フィールドプログラマブルなPIC®8ビットと16ビットRISCマイクロコントローラ(MCU)と、アナログ半導体とそれらに関連するメモリ製品の有数の供給メーカで、その高性能と日々追加される機能により、製品化に要する時間の強みを併せ持った完全な組み込みコントロールソリューションを提供します。

 本ハンドブックの目的は、皆様にマイクロチップテクノロジー社と、当社の品質システムおよび社内での運用状況の概要を紹介するとともに、総合的な顧客満足と優れた顧客サービスを達成できるように考えられたインターフェースシステムの概要を説明することにあります。

はじめに

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核となる企業風土

5

 マイクロチップ社の核となる企業風土の中心は、その社是と基本理念、そして統合システムモデルにあり、これらは顧客ニーズに合致するよう創造と革新という柔軟性を許しながら、一定の目標を達成するために用意されたものです。. 当社の統合システムモデルは、当社の社是と戦略目標を達成するための、当社の全ビジネスシステムとリソースの相互関係を定義しています。モデルは当社の企業風土、システム、営み、方針そして従業員が一丸となってマイクロチップの業績目標を達成するために機能するように考えられています。.

社 是

 当社の社是は、当社のビジネスと成功への指針を定義しています。

「マイクロチップテクノロジー社は、フィールドプログラマブルな組み込み制御ソリューションを提供する有数なメーカで、RISCマイクロコントローラとそれに関連する不揮発メモリ製品を供給します。顧客と株主および従業員の継続的成功に貢献するため、当社の使命は、高価値で高品質な製品の提供に資源を注力し、ビジネスの全局面における継続的改善を行い、他に負けない投資回収を提供することです。」.

基本理念

 当社の基本理念は、当社の社風とビジネスの進め方を定義する基本原則です。これらは当社の製品やサービスの品質に関する判断や、顧客、仕入れ先、従業員との接し方、ビジネス戦略の決定に関するすべての意志決定のためのフレームワークを提供します。

 ・顧客中心

 ・品質第一

 ・継続的改善が必須

 ・従業員が当社の最大の強み

 ・製品と技術が当社の基盤

 ・総合サイクルタイムの最適化

 ・安全には決して妥協しない

 ・利益と成長が我々の糧である

 ・コミュニケーションは不可欠

 ・仕入れ先、代理店、販売店は当社のパートナー

 ・企業倫理の励行

品質風土

 マイクロチップでは、全組織のビジネス単位から個人まで、そのアウトプットが製品、ソフトウェア、プロセス、サービスかに関わらず、それぞれの品質意識を持っています。

品質方針

 当社は、低いコストで顧客の期待に応えるあるいは超えるべく、継続的な改善や問題予測、根本原因解決を支援するように従業員に奨励しています。

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 マイクロチップテクノロジーは、創業時より、グローバルな組み込み制御市場に革新的な半導体製品を納入するべくそのリソースを向けてきました。このため当社の技術、エンジニアリング、生産、マーケティングのリソースを、3つの相乗効果のある製品ライン、すなわちマイクロコントローラ(MCU)、アナログ半導体、高耐久不揮発メモリ製品に注力してきました。マイクロチップの製品拡張ポートフォリオでは、顧客の成長基盤となれる高価値の組み込み制御ソリューションのより包括的な品揃えを目標としています。

プロセス技術

 マイクロチップのウェファー製造プロセスは、信頼性と生産性を第一の目標としてきました。マイクロチップで生産される全製品に、共通のN-well.CMOSプロセスを使っていて、製品ごとに必要な専用機能(EEPROM、MCU、ロジック、強化フラッシュ、アナログ、EPROM)を創り出すために、それぞれのモジュールを一部変更しています。基準となるN-well.CMOSプロセスは安定した生産ラインでリリースされ、そこでは1 .2、0 .9、0 .7、0 .5、0 .4ミクロンの技術がサポートされています。全てのデバイスが多種類のパッケージタイプに適した独自のパッシベーションを使用しています。マイクロチップは8インチのウェファーを生産しています。

 マイクロチップの研究開発には、業界を先導しうる新しいプロセス技術と製品の探求が含まれています。特に力が注がれているのは、高性能で広範囲な市場に適用される製品です。設備は常に更新されていて、最も洗練されたプロセスで、コンピュータ化された設計(CAD)とテスト(CAT)ツールをオンライン化しています。自社のマスク製造、生産設備内の高速のパイロットライン、継続的な改善の手法を使うことで、新技術の開発サイクルタイムを継続的に短縮しています。

製 品

 当社のサブミクロンと2層メタル製造プロセスの設計とプロセスの特質を押し進めることにより、マイクロチップは競合に並ぶもののない世界クラスの歩留まりを達成しました(製品の詳細情報については、www .microchip .comを参照ください)。

8ビットマイクロコントローラ

 広範囲の製品ポートフォリオにより、マイクロチップは8ビットマイクロコントローラの全レンジのソリューションを提供できます。PIC®マイクロコントローラソリューションは、強力なアーキテクチャと、アナログ周辺回路とディジタル周辺回路の適切な集積化と、フラッシュ、EEPROM、OTP、ROMを含む柔軟なメモリ技術を特徴としています。マイクロチップの独自のPICマイクロコントローラは、そのシームレスなプログラム規模の拡張性と標準ピン配列とコードの互換性により、低リスクで製品開発をし、素早く製品を市場に提供するための標準として、短期間で世界の標準となりました。

シリアルEEPROM不揮発メモリ

 マイクロチップの不揮発メモリ製品における進歩は業界に革命をもたらしました。小さな実装面積、低電圧、高密度の製品強化は、顧客のアプリケーション設計に大きな性能優位性をもたらしました。マイクロチップは業界先端のSmart.Serial™ファミリのパイオニアでした。これは組み込み制御メモリソリューションの標準となりました。設計ツールとしては、業界初のTotal.Endurance.™ソフトウェアを含め、製品開発のために使いやすいシステムを提供しています。

プロセスと製品の概要

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セキュリティ製品

 マイクロチップは、マイクロチップの革新的なKEELOQ®技術により保護されたリモートコントロールや入力ソリューションを提供する8ビットPICマイクロコントローラを提案しています。特許のKEELOQのコードホッピング技術は、世界的な標準ですが、認証やリモートキーレスエントリ(RKE)、受動キーレスエントリ(PKE)、その他のリモートコントロールソリューション用に、簡単かつ高度な保護ソリューションを提供します。マイクロチップはこのKEELOQ製品ファミリをプログラマブルなエンコーダやデコーダを含めて拡張します。

アナログ、インターフェース製品

 マイクロチップは単体のアナログやインターフェース製品ラインも提供しています。この製品ラインは、当社の既存のPIC.MCU製品を補完する製品で、顧客により柔軟なシステムソリューションを提案します。さらに、これらの単体製品の多くは、現状のPIC.MCUではできない機能をサポートしています。

ディジタルシグナルコントローラ

 マイクロチップのdsPIC®.DSCディジタル信号コントローラファミリは、16ビットマイクロコントローラの多機能性と、ディジタル信号処理プロセッサ(DSP)の高性能を結合した製品です。

 dsPIC.DSC製品ファミリは、設計者がより容易に使えるようにするため広範囲のハードウェアとソフトウェアの開発ツール群を提供し、組み込まれた制御製品のすべての状態をモニタしコントロールするために、高性能のハーバード2重バスアーキテクチャと豊富な内蔵周辺を提供しています。

開発システム

 マイクロチップは容易に学ぶことができるアプリケーション開発ツールの包括的なセットを提供しています。これらには業界先端をいくMPLAB®統合開発環境を含みます。これらのツールは短時間で簡単に特定のアプリケーション用のPIC.MCUのプログラミングが可能となるように作られています。また、これら開発ツールは、共通のアセンブリ言語を提供することで、顧客が入門レベルからリアルタイムエミュレーションまでソフトウェアを移していくことができるようにしています。

資料要求のための情報:マイクロチップの製品情報は、お近くのマイクロチップ営業オフィスに連絡するか、当社のウェブサイト www .microchip .com から入手可能です。

プロセスと製品の概要

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マイクロチップ会社概要

拠点と営業オフィスのグローバルネットワーク

 マイクロチップは世界中の技術センターにサービスを提供するグローバルな競合企業です。全社の設計と技術の推進施設と前工程はアリゾナとオレゴンにあります。タイのバンコク工場はマイクロチップの大規模な後工程とテスト能力を持つ基盤です。世界中に配置した複数の前工程、後工程、テストサイトを使うことで、マイクロチップの能力は短期成長する顧客からの増加する生産要求に応えることをができます。

当社の生産工場は下記にあります:

 •.アリゾナ州テンピ.オレゴン州グレシャム. (前工程のウエファー製造)

 •.アリゾナ州チャンドラ(ウエファーテスト)

 •.タイ.バンコク. (後工程の組み立てとテスト)

 会社は製品を、家庭用電化製品、車載機器、OA機器、通信と産業制御を含む広範囲の組み込み市場に販売しています。マイクロチップは直接またはアジア、ヨーロッパ、アメリカの営業とエンジニアリングオフィスからグローバルに顧客をサポートしています。会社はまた、特約販売店や技術的な製造業者のネットワークにより全世界のグローバルマーケットをサービスしています。

部門構成とインターフェース

 マイクロチップでは進歩的な風土により、全組織が品質と技術の進歩に関する会社の目標を達成するという共通の価値を理解し実行できるような労働環境を意識的に作っています。比較的フラットな組織構成は、技術とビジネスのニーズに合わせた高品質という成果を顧客に提供できるよう、共に働き多角的に鍛えられる柔軟なフレームワークとなっています。

アリゾナ州チャンドラ:.本社 アリゾナ州フェニックス近郊;.重役オフィスとR&D 242,000平方フィート、複

数ビル施設.

アリゾナ州テンピ:.マイクロチップの170,000平方フィートの前工程のウエファー製造工場、現在の製造能力

をサポート

タイのバンコク:.マイクロチップの140,000平方フィートの生産工場建物、後工程とテスト施設で高速テ

ストとパッケージングができる設備を持つ

オレゴン州グレシャム:.200,000平方フィート以上クリーンルームスペースを持つ、マイクロチップで最新技

術の製造工場(前工程)

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マイクロチップ会社概要

 マイクロチップ社内では、各組織はビジネス運営と確立した品質システムに対して明確に定義された責務を持っています。主たる責務とインターフェースは、ワールドセールスとマーケティング、製品部門、購買と資材コントロール、製造と品質部門となっています。

ワールドセールスとマーケティング部門

 ワールドセールスとマーケティング部門は、グローバルな市場に対し全社のガイドラインに沿ってマイクロチップ製品の販売推進をする権限と責任を持っています。これらの部門は、顧客の要望と要求を製品部門グループと一緒に確認し、要求を満たすことで契約を確保することに第一の責務があります。

製品部門

 製品部門は、設計仕様と技術要求に基づいてマイクロチップの半導体デバイスを設計する権限と責任を持っています。また、この部門は仕様に対する性能を確認し、テストを容易にし、他の品質関連の要求に適合させ、設計と品質と製造の全段階で発見された欠陥を解決する責任を持っています。

購買と資材部門

 購買と資材グループは、全社の予定の品質とコストの範囲内で供給資材に関する最終的な決定を下すと同時に、製造と支援組織のための内部資材サービスをする権限と責任を持っています。また、このグループは、購買資材に関する注文変更の調整や、仕入れ先と品質関連問題の是正処置に関する調整をする責任を持っています。

製造部門

 製造部門は、新製品および既存製品を維持するためのすべての製造業務とプロセス開発業務に関する権限と責任を持っています。製造部門はすべての前工程、後工程とテスト設備の品質をモニターするために統計的手法を用います。従業員には、全作業に渡って継続的な改善を行うため、文書化された是正処置と予防処置による作業システムを適用します。

品質部門

 品質部門は、デバイスの認定、信頼性の継続的な調査、不具合解析、全社品質システムのメンテナンスのプログラムと顧客満足度調査の権限と責任を持っています。

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業務内容

10

 マイクロチップはフォーチュン100社のうち数社から品質の賞を受賞しました。賞にはフォード社Q1賞、ユナイテッドテクノロジ社Q-Plus、ボッシュ社自動車部門優秀業者賞、Det.Norske.Veritas(DNV)からのデルコCDF-AEC.A100/QS9000認証が含まれています。

 マイクロチップ社は、生産の全段階でトータルコントロールをすることで、素早い転換と一貫した品質を作り上げています。研究開発、設計、マスク作成、ウェファー製造、最終テスト、品質保証テストすべてが、マイクロチップが全体を所有し運営する工場で実施されています。顧客のニーズに合う十分な生産能力となるようにアジア全域の外注の後工程会社を活用しています。認定された外注工場は、厳格なストレステストと、各所の品質システム監査に合格して資格を得ています。当社の製造の集積化手法に関わる広範囲の設計プロセスが、大量で一貫した歩留まりをもたらすとともに、マイクロチップ社をグローバル市場において品質のリーダーに位置づけています。マイクロチップ社の継続的な改善活動の方針は、顧客に優れた価格、品質、信頼性、適切な納期を提供します。

 以下の各章では、マイクロチップの品質システム、新製品と新技術の導入プロセス、製品の認定方法、信頼性の継続的なモニター、生産と工程内の管理のトップレベルのフローの概要を説明しています。

マイクロチップ品質システム

品質システムの構成

 マイクロチップの品質システムは、ISO/TS-16949:2002で規定された要素と基準に基づいています。規定のコントロールは設計と生産のすべての段階に適用されています。

 マネジメントで規定されたマイクロチップ製品の品質に関する経営方針は、品質方針で表されています。

「低いコストで顧客の期待に応えるあるいは超えるべく、継続的な改善や問題予測、根本原因解決を支援するように従業員に推奨しています。」

マイクロチップの品質マニュアルは品質システムの文書で全社の設計と生産業務で使われています。それには各品質システム要素に対するマイクロチップの全社方針と責任が定義されています。その各要素に対して、マイクロチップは確立されたコントロールを順守するため文書化された手順を保持しています。マイクロチップは定期的に品質システムの経営部門による監査と内部監査を行い、システムが常に適切かどうかを確認しています。

 本章の目的は総合品質システムに含まれるいくつかのキー要素とコントロールの概要を示すことにあります(マイクロチップの品質システムと全要素に渡るコントロールの完全な記述については、マイクロチップ全社品質マニュアルを参照ください)。

文書とデータの管理

 品質に関わる業務は文書化された手順で定義されています。これらの文書には、製品とプロセスコントロール業務を完遂するために必要なすべてについて規定されており、それらの要求事項を満足するものです。すべての文書は見直され正確性が承認されているもので、改版作業により維持されています。 品質システム文書の構成は、図2に示す情報の4階層で表されます。

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業務内容

11

契約内容の確認

 契約内容の確認のプロセスは、マイクロチップと顧客間で、品質要求事項を共通理解しながら確認されています。. すべての顧客の契約要求事項が下記の点で見直され確認されています。..

 ・契約範囲が明確に定義されているか

 ・要求事項が十分文書化されているか

 ・契約を遂行できる能力があるか

 ・マイクロチップの能力と顧客の要求との.  あらゆる差異について明らかにし解決さ.  れているか

 マイクロチップは、顧客の特別な要求事項(NSCAR)を検討する体制を採用し、顧客の特別な要求-マイクロチップのデータシートの仕様外かまたは顧客の特別の仕様を検討しています。図8の「契約と仕様の確認」を参照。

製品識別とトレーサビリティ

 生産業務における材料の製品識別とトレーサビリティは、正しくロットプロセスを把握し、適切に材料コントロールをし、製品の生産と出荷の全段階に関わる問題解決を支援するために重要な項目です。マイクロチップのトレーサビリティシステムは、デバイスのマーキングの情報に基づいて、前工程と後工程の情報を得るように考えられています。

部品はYYWWNNNというコードが物理的にマーキングされています。ここで:

  YYは年(カレンダ).  WWは生産された週(カレンダ).  NNNはアルファベットや数字による.  トレースコードです。

これで下記のように完全な追跡ができます:. ・前工程(ウエファー)のロット番号と工場. ・後工程(組み立て)のロット番号と工場. ・テストロット番号と工場. ・関連する記録

注:パッケージサイズによって全7文字の識別コードがマーキングできない場合には、短縮形式を定義してトレーサビリティ要求をサポートしています。

是正処置と予防処置(CA/PA)

 マイクロチップは是正処置と予防処置の手順を確立し保持しており、対策の要求が発生したときには、根本原因解析が行われ、問題発生と再発防止のための対策が確実に講じられるようにしています。この手順は問題解決に有効な8Dレポートの手法に基づいています。是正/予防処置の範囲は、顧客クレームを含む他のすべての品質に関わるプロセスを適用範囲としています。この対策の有効性と終結は内部で追跡されています。是正/予防処置システムの状態はマネジメントレビューで審査され、問題解決に有効かどうかが確認されます。

図.2:..品質システム文書体系

はいいいえ

是正/予防処置 (CA/PA)

要求の提示

CA/PA 要求を 担当者に割り当てる

対策効果ありか?

(提示者が評価)

CA/PA 要求担当:・ 根本原因調査・対策計画の決定 ・対策計画の実行

完了

記録

図3:..サイトの是正処置と予防処置のプロセス

品質マニュアル

運用ガイド

詳細手順

記録

詳細のレベル

相互参照

高い

低い

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業務内容

12

従業員の資格

 マイクロチップ全社の育成理念は、ビジネスを遂行するための技術と人間性の両面に向けられています。人材育成プロセスの一部として、管理者や上司は各従業員の品質関連の責任を明確にし、その従業員に必要な教育を定義し、彼らが業務遂行に必要とされるすべての教育を受けるられるようにしています。製造要員には公式の製造業務認証システムがあり、各要員が公式に認証されるべき資格と業務を維持しています。同様に、他のすべての要員の教育業務と資格について公式に文書化し維持しています。

 マイクロチップの人材育成機構では、従業員が自らの業務をよく遂行するために必要なスキルを身につけることに注力した、幅広いコースを用意しています。各プログラムは、マイクロチップの戦略的見通しと指針となる価値に基づいて創られています。各プログラムは、製造専門家、設計者、技術者、管理者とチーム、プロジェクト管理者、管理スタッフ、支援者として必要なトレーニングをサポートするように決められています。各コースには、技術的事項、生産業務、リーダーシップ、プロジェクト管理、問題解決、意思決定、統計、品質改善、チームとビジネスの遂行に関するものがあります。さらに、従業員は、技術力と管理力の強化のため、定期的に外部のセミナや大学、長期の学習プログラムを受けることになります。

統計的手法と事故防止

 マイクロチップは、生産プロセスの変動を抑えるため、その特性把握と制御にいろいろな統計的手法を採用しています。これにより、エンジニアリングと製造では下記を含む最小のプロセス要件を達成しています。

 ・設計分析による潜在的問題と不具合発生.  メカニズムの除去.. ・プロセスの特性と能力把握に基づくプ.  ロセス参照基準.. ・リアルタイムのプロセス分析とフィード.  バックを行うための統計ツール.

 ・統計ツール(例、実験計画法、パレート.  分析、トレンド分析、確率分析、信頼性  解析技法など)による最重要問題の把握.  と原因の追究、社内是正と予防処置シス.  テムによる直接的な改善処置。

これらの技法の特徴的な適用例:

 ・エンジニアリングの継続的な改善は、.  製品の開発、検証、妥当性の確認、強化.  された業務において使用されるFMEAの.  方法(CIPP)に基づきます。.. ・プロセスコントロールチャートと特性の.  電気的なテストを使ったインラインプロ.  セスコントロールは、性能をモニタし、.  異常状態をオペレータに警告します。.. ・実験計画(DOE)、欠陥密度データ、歩留.  まり、特性の電気的なテストのデータの.  オフラインの解析を行います。.. ・許容限界を設定し、最終テストと品質.  保証テスト(抜き取り)の品質レベルをモ.  ニタしています。.. ・デバイスの信頼性予測は継続的な信頼.  性モニタ結果に基づいています。

 マイクロチップは、これらの統計的手法の効果的な適用は、総合品質システムの他のすべての基本要素が適用され適切に実施されていることに依存することを重視しています。

内部監査

図4:.内部監査フロー

はい

いいえ

監査の計画

監査の実施

監査結果を文書化

監査レポート発行

CA/PAシステムにより是正処置の実施

を検証

要求事項を満足しているか?

是正処置を要求

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業務内容

1�

 マイクロチップの品質システムに適合しているかの評価は、内部監査で行っています。これらの監査の計画と遂行は文書化された手順が確立されています。

 内部監査は、段階、業務の重要性、システム対象範囲に基づいてスケジューリングされて行われます。この監査は監査を受ける業務に直接責任を持たない第三者によって開催されます。監査の結果は、公式の監査レポートにより記録されます。被監査者は、監査により不適合とされたいかなるものも是正する責任があります。フォローアップにより遂行と効果が検証されます。監査結果は、マネージメントレビューに含まれます。マネージメントレビューは経営トップにより行われるプロセスで、製品の能力、プロセスの能力、内部監査、是正/予防処置、顧客満足度などを定量的に検証することで、全品質システムの健全性を検証するものです。

新製品と新技術の導入

 新製品や新プロセスの開発計画には、先行製品品質計画(APQP)法を採用しています。製品計画は、必要な設計のコントロールを構築し実施することを確かにする責任を持つ製品部門により推進されます。製品の性能や信頼性などの本質的な特性は設計フェーズで確定してしまうため、マイクロチップは文書化された手順を維持して、その製品設計が規定された要求事項に合っているか、凌駕しているかを検討し検証するようにしています。これにより、品質問題の大きな原因になるような不完全な設計を回避しています。. 新製品のアイデアは顧客や、フィールドエンジニア、製品部門から発生します。マーケティング分析と技術的実現可能性の検討を行うことで、その製品アイデアが会社の戦略方針に合っているかどうかを検証します。新製品コンセプトの推進がいったん決定されれば、新製品開発チームが形成され設計と実施計画が正式なものとなります。. 重要な計画段階のコントロールと文書化には、計画、インプットされた要求事項の見直しと検証、設計からのアウトプットの確認、設計の検証と設計の妥当性の確認が含まれます。新製品開発プロセスを図5に示します。

図5:.新製品開発 市場分析

新製品コアチームから

レチクル製造

シリコン製造(前工程) マップ/プローブ 組み立て(後工程)

テスト

ファーストシリコン 製品リリース

製品キャラクタライゼーション

マイクロチップ認定

顧客認定

顧客でのシステム評価

全社 戦略計画

技術 開発

検査/設計戦略

テスト開発

戦略フェーズ新製品機会の明確化と全社の方向との一致性の確認

開発フェーズ製品と技術の定義と設計新たな計画の策定

製造フェーズ製品のキャラクタライゼーションと認定

品質アセスメントフェーズ製品は要求事項に正しく適合しているか?

設計/レイアウト

・ PBP・ DOS・ キャラクタライゼーションと 認定計画・ 製造可能性・ 最終経営承認

最初の出荷

最終新製品計画

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業務内容

 設計計画は、その設計計画が構築され部門横断チームによって重要なプロジェクトの管理点で追跡に使われるプロセスです。これらのチームは、設計要員と、品質、検査、マーケティング、応用と生産の分野の要員から成る部門横断製品開発チームの指定チームで構成されます。

 設計対象の仕様(DOS)は製品設計の要件の文書です。レビュー会議が設計プロセスを通して開催され、DOSが設計と同じようにすべての要求に合致しているかを継続的に確認します。

 設計妥当性確認プロセスは、生産レビューで開始されます。このプロセスは、製品開発に必要なタスクの概要を示します。これらのタスクには、キャラクタライゼーションの計画、テスト計画、認定計画、プロセス詳細、製品スケジュール、妥当性検証計画、品質認証要求への合格、プロセス段階、テスト手順、そして生産プロセスに適合した設計になっているかの確認を含んでいます。さらに製品/プロセス開発の出力には下記を含みます。 ・特別な特性の抽出 ・FMEAの策定 ・高リスクで優先順位の高い不具合の発生.  を減らす方策の確定 ・重要なプロセスと関連するコントロール  項目の仕様を.抽出するためのコントロー.  ルプランの策定

 シミュレーションデータの最終レビューが、デバイスの性能データと一緒に、製品が製品要求仕様に合致するかを決定するために開催されます。レビューは、ファーストシリコンがリリースされる前に、部門横断製品開発チームで開催されます。「ファーストシリコン製造」の後、製品が定義されたユーザーのニーズや要求を満たすかどうかを確認するため、設計の妥当性検証が行われます。このプロセスの目的は、製品が規定された要求事項を満たし、さらにすべての品質に関わる要件が抽出され満たすよう計画されているかを確認するためにあります。結果の製品計画は製品仕様インデックス(PSI)を通して文書化されます。

製造プロセス

 製品設計とプロセス設計がいったん検証されると、製品は正式に生産にリリースされます。通常の前工程、後工程およびテストのフローを図6に示します。すべての前工程、後工程およびテスト工程の間、仕様は(改版コントロール下で)維持されます。

 ウエファー製造プロセス、前工程にはいくつかのサブプロセスが含まれます。通常のプロセスは次のようになります。酸化物層をウエファーの上に成長させます。酸化物層をエッチングで除去するために、ウエファー上にパターン(マスク)を置き、特定のデバイスに必要な不純物を選択的に導入するために、ウエファーを装置に供給します。酸化工程の後、フォトレジストの材料をウエファー上に塗布します。ウエファーはマスクと位置決めされ、ウエファー上にパターンを作るために紫外線を露光します。ウエファーは、規定された濃度とプロファイルの不純物を注入するため、特定の場所のシリコンを露出させるようにエッチングします。ウエファーは加熱処理のできる拡散炉に置かれ、拡散処理します。成長工程は、分離、平坦化、導体層の導入あるいは保護層を加える目的で、ウエファー全体に特別な材料の薄膜を成長させます。サブプロセスのサイクルは、製造するデバイスによっては数回繰り返されます。最後の前工程のプロセスはウエファー全体に薄膜材料を析出させて、回路全体を保護する膜を設けます。完成したウエファーはマップとプローブに送り、ウェファーレベルのテストを行います(不良のダイは識別されます)。このテストの後、ウエファーは梱包されて、後工程とテストのために発送されます。

 後工程では、ダイは良品と不良品に分けられます。パッケージタイプが決定すれば、ダイは適切なキャリア(プラスチックパッケージであればリードフレームのパドル)に搭載されます。次にデバイスはワイアボンディングされます。ここではパッケージの端子とダイのボンディングパッドを接続するために、金かアルミの細い線が使用されます。パッケージはさらにフタあるいはモールドコンパウンドで封止され、部品番号や識別コードがマーキングされます。パッケージは電気的なテスト、抜き取りテスト、外観検査が行われ、動作、外観や寸法を確認します。SPCモニター、テスト、外観検査が製造プロセスを通して行われ、プロセスコントロールや製品の性

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業務内容

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能の要求事項が適合していることを確かにしています。信頼性モニターシステムは、製品やプロセス設計の安定を確認するために常時用いられています。

認定システム

 マイクロチップの認定プロセスは、新製品が評価され、キャラクタライゼーションされ、指定された要求事項に適合することを確認するようになっています。プロセスが期待される品質と信頼性のレベルを確認し決定するための統計的基礎を提供します。いくつかの組織の部門からプロセスへの参加がなされ、認定プロセスが部門横断チーム環境で行われます。チームは、完全に文書化されている認定プロセスに従って進められ、標準の認定ガイドラインや、モニタやサンプリングの手順を設定します。基準となる仕様は維持されますので、変更するには再認定が必要となります。これらのプロセスが変更許可されるのは、信頼性性能が確実に実証できた時だけです。この手続きにより継続的な信頼性性能が得られ、さらに設計と製品の能力を改善するフェーズにスムーズに移行できるようになっています。

 下記のリストは、典型的な設計対象の製品性能が満足されていることを認定するテストのタイプを示しています。また、テストの目的と手法/条件について簡単に示しています。詳細のテスト手順と認定基準は、マイクロチップの品質適合社内規定に文書化されています。

前工程マスク,.エッチング拡散,

メタライズ,他

ウェファーレベルテストマップ/プローブ

ウェファーレベル梱包/輸送

後工程ウェファー切断,.ダイ設置ワイアボンド,.シーリング,.

マーキング

最終テスト

最終外観検査

梱包

·.インラインSPCモニタ·.外観/自動検査

·.'出荷する価値があるか'.確認

·.100%電気テスト·.抜き取りテスト

·.梱包の外観検査

·.インラインSPCモニタ·.外観検査

·.特性の電気テスト·.ウェファーレベル機能テスト·.トレンド分析

出荷

図6:.通常の前工程、後工程、テストのフロー

ダイテスト テスト目的 手法/条件ダイナミックライフテスト

規定された条件に長時間さらされるデバイスの品質、信頼度を実証する。

MIL-STD-883試験方法1005。デバイスはデータシートの最大動作電圧で試験される。デバイスは125℃で168時間(初期)と1008時間(長期)の動作あるいはデバイスは150℃で96時間(初期)と408時間(長期)の動作をおこなう。新プロセスではサンプル数600個で不良0個、既存のプロセスでの新規設計ではサンプル数77個で不良0個。

ESD 集積回路に対する静電破壊感度を分類する。

人体モデルはMIL-STD-883試験方法3015.notice8。機械モデルはMIL-STD-883試験方法3015(波形はEIA/JESD22-A115-A)。社内のガイドラインは人体モデルは2000V、機械モデルは200V。サンプル数は各12個ずつ(電圧レベルごとに3個).。

エンデュランス(EEPROM/フラッシュ)

全EEPROM/フラッシュメモリの設計は、ページライトやブロックモードなどでデバイスの要求事項に適合する十分なエンデュランスサイクルを持つ必要がある。

MIL-STD-883試験方法1033。温度85℃。デバイスのエンデュランスの仕様によって10万回のページあるいはバイトサイクルまたは10万回のブロックモードサイクルをおこなう。サンプル数は231個で不良0個。

ラッチアップ

全マイクロ回路のラッチアップ耐性を分類する。

社内規格QCI-30521。社内のガイドラインでは25℃で±200mAおよび動作温度上限で±100mA。

データ保持 プログラムされたデバイスのデータ化けの可能性を試験する。

MIL-STD-883試験方法1033。デバイスは150℃で168時間と1008時間放置あるいは175℃で96時間と408時間放置される。サンプル数は200個で不良は0個。

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業務内容

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パッケージテスト テスト目的 手法/条件

ボンド強度 ワイヤーボンディングの強度が要求事項に合致し封止工程で劣化していないかを確認する。

MIL-STD-883試験方法2011条件CまたはD。デバイスをヒータプレートで封止作業をシミュレートし封止していないデバイスのワイヤーボンドを引っ張る。アルミ線は2g、金線(1mil径)は3g。サンプル数は15個で不良は0個。

コプラナリティ 端子(リード)の平面性を確認する。 社内規格QCI-33003。リードが共通面より4mil(0 .1mm)以上外れていたら不良。サンプル数は30個で不良は0個。

電気テスト デバイスの動作を調べる。 デバイスは電気的なテストの仕様についてテストされる。

HAST パッケージの高温高湿での影響を確認する。

JEDEC規格JESD22-A110。デバイスを130℃、85%RH、データシートの最大動作電圧を通電させる。高温高湿96時間の後で、デバイスを25℃と高温で動作テストを行う。サンプル数は77個で不良0個。

ダイナミックライフテスト(DLT)

規定された条件に長時間さらされるデバイスの品質、信頼度を実証する。

MIL-STD-883試験方法1005。デバイスはデータシートの最大動作電圧で動作させる。デバイスは408時間後に-40℃、25℃、125℃で動作テストを行う。サンプル数77個で不良0個。

物理的寸法 デバイスの外形寸法が図面寸法を満足しているかどうか確認する。

JEDEC規格JESD22-B100。本体、端子(リード)長、リード間隔、その他の寸法を確認。サンプル数は2個で不良は0個。

プレッシャークッカー

蒸気に耐性があることを確認する。 JEDEC規格JESD22-A102。デバイスを圧力釜に入れ、121 .5℃、15ゲージ圧、100%RHの条件で96時間放置後、25℃で機能テストを行う。サンプル数77個で不良0個。

リード仕上げ 端子(リード)めっきと母材が完全であることを確認する。

MIL-STD-883試験方法2025。各デバイスの任意に選択したリードで曲げ試験をおこなう。サンプル数は15個で不良は0個。

リード完全性 金属疲労に対する端子(リード)の耐性を確認する

JEDEC規格JESD22-B105、条件A/C。デバイスを3回曲げストレスを加え、目視検査を行う。サンプル数:少なくとも5個のデバイスから45リード。

はんだ付け性 はんだ接合をする端子のはんだ付け性を評価する

JEDEC規格JESD22-B105、条件A/C。デバイスを3回曲げストレスを加え、目視検査を行う。サンプル数:少なくとも5個のデバイスから45リード。

温度サイクル デバイスを極端な低温と高温にさらしたときの耐性を調べる。

JESD22-A104規格、条件C。デバイスを-65℃と+150℃の間で500サイクル繰り返す。サンプル数は77個で不良は0個。

外観 外観検査でデバイスの外観と機械的な基準を確認する。

社内規格PI-91080B。デバイスの外観検査をおこない、パッケージ、リード、シールの傷がないか、マーキングの間違いがないかを確認する。サンプル数は22個で不良0個。

注意:.古いデバイスは認定時点で適切とされた異なる条件/基準で認定されていることがあります。

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業務内容

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継続的な信頼性

 いったん認定されると、マイクロチップは信頼性モニターシステムにより、製品の認定が維持される間、常時、実証される品質と信頼性のレベルを検証します。

 下表は、継続的な製品の性能特性を確認するために標準的に行われるモニターテストの項目です。これらは、典型的な使用条件を超える性能を評価するための加速テストです。テスト手法や条件は、その製品の認定時と同じものとなっています。

 しばしば複数のテストを結合して連続テストとして実施されます(通常信頼性テストは、同じデバイスを使って次々と行われます)。マイクロチップは、フィールドでの使い方の最悪環境条件の相互影響をシミュレートするのに連続テストを使います。表面実装デバイスは顧客で行われる組立プロセスを正確にエミュレートするため、パッケージテストの前に前処理(ベーキング、吸湿、リフロー処理)を行います。この結果、マイクロチップの信頼性モニターデータは、フィールドで期待される信頼性をよく表しています。

テスト テスト手法 と条件 条 件 最小サンプル数 サンプル/

テスト頻度

リードの完全性

MIL-STD-883試験方法2003

最低5個のデバイスから45リード

毎週

リード仕上げ MIL.2003 最低5デバイスから45リード

毎週

温度サイクル.電気テスト

JESD22-A104規格社内テスト仕様.S12/14/16

-65℃と+150℃の間で100サイクル。25℃

77個 毎週

はんだ付け性 JEDEC規格JESD22-B102

245℃のはんだ槽 5個または120リード 毎週

HAST

電気テスト

JEDEC規格JESD22-A110

社内テスト仕様.S12/14/16

130℃/85%RH、データシートの最大動作電圧で96時間。

25℃

77 毎週

プレッシャー.クッカー.

電気テスト

JEDEC規格JESD22-A102

社内テスト仕様.S12/14/16

121 .5℃、15ゲージ圧、100%RHで96時間。

25℃

77 毎週

ダイナミックライフテスト

MIL-STD-883試験方法1005

150℃で408時間。デバイスをデータシートの最大動作電圧で動作させる。

試験装置による。 毎週

エンデュランス

MIL-STD-883試験方法1033

10万サイクル温度85℃。 試験装置による。 毎週

データ保持 MIL-STD-883試験方法1033

175℃で504時間。 100個 毎週

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業務内容

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信頼性データーダイナミックライフテスト(DLT)

 マイクロチップの製品は、ほとんどの製品で100FIT(故障率)以下という動作寿命を実証していて、どこにも負けない信頼性を提供します。高温DLT(150℃)で、ユーザー使用状況で起きる偶発的な故障モードが加速されます。電圧と機能信号を加えて、ユーザーシステムと同様の状態で働かせます。実際に発生する故障率は、使用ボードがより低いデバイス温度であれば、計算値より小さくなります。

 マイクロチップ製品のより詳細な信頼性レポートが四半期ごとに発行され、マイクロチップのウェブサイトから参照できます。

信頼性データ ー 高温データ保持テスト(RET)

 マイクロチップの製品は、ほとんどの製品で100FIT(故障率)以下という動作寿命を実証していて、どこにも負けない信頼性を提供します。高温データ保持テストでは、デバイスは175℃に加熱されます。この加熱によりメモりセル内のチャージロスが加速され、175℃で96時間というのは、55℃の実使用では250年以上に相当します。実際に発生する故障率は、使用ボードがより低いデバイス温度であれば、計算値よりかなり小さくなります。

 マイクロチップ製品のより詳細な信頼性レポートが四半期ごとに発行され、マイクロチップのウェブサイトから参照できます。

Total Endurance™ソフトウェア

 エンデュランスは、EEPROMを消去、再書き込みできる回数を測定することです。EEPROMのエンデュランスを決定するときに、供給業者によってしばしば異なる基準が使われているために、この測定評価で使用された特定の評価条件をよく理解することは重要です。残念なことに、この条件は顧客の使用条件にはほとんど適していません。この結果、実際のEEPROMのエンデュランス性能は、データシートの仕様や顧客の要求事項を満足しないことがあります。真の「使用状態」でのエンデュランスを決める仕事は推定作業となります。

 マイクロチップは、この推定作業を排除する一つの方法を開発しました。技術、応用、環境条件の実験を通して、マイクロチップは正確に予測されるEEPROMのエンデュランスのソフトウエアモデルを開発しました。このWindows®ベースのエンデュランス予測ツールは、Total.Endurance™ソフトウェアと呼ばれ、ユーザーがそれぞれの使用状態を「もし~だったら」という方法で分析できるようにし、確実な信頼性を達成するために設計を正確に調整することができるようにします。いくつかの変数をトレードオフして試すことができます。これらの変数には次のようなものを含みます。デバイスタイプ、電圧、温度、サイクルモード、データパターン、バイト/サイクル数、1日当たりの消去/書き込みサイクル、アップリケーションの寿命、PPMなどです。これらの変数は選択でき、顧客により直接変更できます。モデルは、これらの入力を使って、指定された条件でのエンデュランス特性を数値とグラフで出力します。

 モデル自身は、マイクロチップ技術者の部門横断チームによって集められた、広範囲の27-4要因分析から導き出されたものです。.モデルのデータとマイクロチップのEEPROM製品の信頼性モニタから得られたエンデュランスデータを比較すると、曲線がよく一致します。

 Total.Endurance™.ソフトウェアは、各地の営業でも代理店でも、マイクロチップのウェブサイトでも入手可能です。

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顧客インターフェースの仕組み

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システム概要

 マイクロチップは、製品の世界市場への営業を直販と代理店の組み合わせで行っています。直販は、3つの地域に分けられています。アメリカとヨーロッパとアジア/太平洋地域です。直販の販売力は、全国あるいは各地の代理店ネットワークによってサポートされています。

 顧客に一貫したサポートを提供するため、直販と代理店両者とも、マーケティングと本社営業との全社インターフェースにアクセスできます。この構造により、顧客とのコミュニケーションを簡単化し、顧客と当社営業サポートとの密接な関係を促進しています。さらに、当社の営業サポートは顧客の仕様データにも電子的リンクでアクセスでき、顧客ニーズに素早く対応することができるようになっています。

受注と納入

 注文しようとする顧客は、各地のマイクロチップ営業オフィスや、代理人、代理店に連絡します。注文は電話、FAX、EDIあるいは顧客の注文書により行うことができます。いったん注文が受け付けられ、確認しスケジューリングされたら、営業拠点は標準的な項目の注文内容で顧客に注文受付をメールします。もし顧客が何らかの注文変更が必要なときには、各地の代理人か代理店にその旨を伝えれば変更要求が発行されます。

マーケティング 本社営業

代理店

電子情報

営業オフィス

顧客

契約と仕様の見直し変更

通知受注と 納入

返品顧客の質問、 疑問、 訪問

不具合解析

フィールド エンジニア

一次コンタクト

全社インターフェース

図7:..顧客インターフェースシステム

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顧客インターフェースの仕組み

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契約と仕様の確認

 NSCAR.(顧客の特別な要求事項を検討する)システムが特別な顧客要求に関する情報を扱うために使われます。仕様の確認(製品とプロセス)、ビジネス調査、業者調査、自己査定、デバイスサンプル、製品とプロセス情報などがNSCARシステムを通してサービスされる要求の例です。NSCARシステムは、すべての顧客の要求について、タイムリーに正確かつ完全に伝えるためのマイクロチップのプロセスです。

 顧客の観点からみれば、NSCARプロセスは非常に単純です。顧客はまず最初の顧客対応先(代理店か営業オフィス)に要求を出し、あとはマイクロチップが行います。代理店か営業オフィスは、要求をマイクロチップ本社営業部門に伝えます。そこでは要求を追跡するための記録を行います。本社営業は、要求を要求内容によって4つの部門:品質システム、車載製品グループ、法務、マーケティングのいずれかに伝達します。要求が満足できたら、その回答と完成したNSCARフォームがマーケティングによって確認され、本社営業に戻されます。本社営業は完成した要求を代理店か営業オフィスに返し、コピーを詳細参照用に文書管理にファイルします。代理店か営業オフィスは完成した要求を顧客に回答します。

図8:NSCARプロセス

顧客が情報を要求

本社営業 (マーケティング)か現地営業が要求事項を確認し

NSCARフォームを発行

本社営業が番号を付けてNSCARを処理

社内で要求事項を確認し回答を作成

マーケティングが最終確認

本社営業が現地営業に回答を送付

現地営業が顧客と連絡NSCARの記録が

ファイルされる

顧客が正式な回答を受領

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図10:.不具合解析プロセス.

顧客の不具合解析(FA)要求

現地営業からFAのためにデバイスを送りFA情報フォームがFA部門に送られる

データベースに記録しFA番号が付けられる

初期解析完了

初期FAレポート 作成

詳細の電気的、物理的FA実施

新たな是正/予防処置が必要か?

最終FAレポート作成し顧客に送付

いいえ

はい 是正/予防処置を実施し効果を確認

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変更通知

 マイクロチップの変更通知システムは、変更が、歩留まり、信頼性、顧客納期、部品の形状に影響を与える場合、あるいは部品の機能や適合性を十分確認した上で、すべての適切な部門と連絡を行います。変更コントロールボード(CCB)は、当社のビジネス全体にわたる代表者で構成され、変更通知システムのコントロールの中心となっています。CCBは一貫性と多分野にわたるアプローチで変更が製品に及ぼす影響を検証します。

 顧客通知サービスは、当社のウェブサイトから可能で、顧客がマイクロチップ製品に関する情報に追いつく手助けをします。ウェブサイトから申し込んだ顧客は、製品ファミリや開発に変更があった場合には常に、Eメールで受け取ることができます。顧客は、www .microchhip .comの当社のウェブサイトの、カテゴリがSupport/Customer.Change.Notificationのところで指示することで変更通知の申し込みができます。

不具合解析(FA)

 返却して不具合解析が必要な製品は、顧客が地域の営業オフィスかマイクロチップの代理店に連絡して要求を発行すればよいようになっています。営業部門は連絡して必要な情報を収集し、F/A情報フォームを完成してすべての適切なデータと製品をアリゾナ州チャンドラの不具合解析部門に送付します。製品とF/A情報フォームを受け取ったら、不具合解析番号が付けられ、初期評価が行われてから、最初の応答がF/A情報フォームを作成した担当者から顧客に返されます。問題の正確な評価が円滑に進むように、不具合解析エンジニアは顧客とフィールドアプリケーションエンジニアと連絡しながら作業します。いったん不具合の原因が明確になれば、是正処置が発行され、必要ならば最終報告書が作成されます。

図9:.変更通知システム

変更要求発行

実験で実証 サポートデータを

まとめる

CCBで提案変更と

サポートを見直し

実験/データは変更サポートに十分か?

大きい変更か小さい変更か?(CCB)

変更実施

マーケティング/営業

顧客

いいえ

いいえ

はい

大きい

小さい

はい

変更の承認?

顧客インターフェースの仕組み

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顧客インターフェースの仕組み

返品手続き

 マイクロチップは顧客の期待する品質を超える製品を出荷するよう努めています。しかし返品が必要になったときには、マイクロチップは「返品許可」(RMA)手順を採用し、顧客からの返品を効率的に扱うようにします。返品を希望する顧客は地域のマイクロチップ販売代理人か代理店に連絡します。いったんRMA要請が受理され承認されると、RMA承認の受領確認が送られます。マイクロチップの販売代理人か代理店は、顧客に連絡し、返品の方法を説明します。返金やデバイスの交換は、リードタイムや緊急度に応じて、デバイスの受領後に行われます。

開発システムの修理依頼

 開発サイクルの間に、顧客が開発ツールに意図せぬダメージを受けることは珍しくありません。製品開発中の顧客のタイムリーなサポートをするために、マイクロチップはサービス許可要求(SAR)手順を設けました。これにより不良の開発システムを急いで交換することができます。この手順により交換ユニット要求を受領後、通常24~48時間で顧客に交換品を渡せます。SARを発行するには、顧客が地域のマイクロチップのフィールドアプリケーションエンジニアに連絡します。

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技術サポート

 マイクロチップは、顧客が、情報を調査したり、援助を探したり、改善のアイデアとなるコメントや発言ができるよう、いろいろな戦略を採用しています。もっとも高品質の顧客サービスを提供するため、マイクロチップはオンラインとダイレクトの技術支援で個々のサービスをしています。

・世界的ウェブサイト

 ウェブサイトでは、顧客が最新の情報にアクセスでき、マイクロチップ製品に関する支援を得ることができます。サービスの応答性をよくするため、マイクロチップシステムチームがサイトをモニターし、活用ノート、正誤表、バグ報告、ソフトウェアツールの更新などの最新の技術情報を掲載し、さらに技術援助と組み込みシステムの知識を提供しています。ウェブサイトを通して、ユーザーは最新の開発ツールやデータシート、活用ノート、ユーザーガイド、論文やサンプルプログラムのファイルをダウンロードすることができますし、支援情報(よくある質問やオンラインディスカッショングループ)を得ることができます。マイクロチップの営業オフィスや代理店および工場代理人のリストを含むマイクロチップ独自のいろいろなビジネス情報も得られます。

 マイクロチップのウェブサイトはインターネットブラウザを用いて下記に接続することで見られます。

www .microchip .com

・システム情報と更新のホットライン

 ウェブサイトに加え、マイクロチップはシステム情報と更新のホットラインを設けています。このサービスは、ユーザーにマイクロチップの開発システムのソフトウェア製品の最新バージョンのリストを提供します。このラインではまた、顧客が最新の更新キットを受け取る方法に関する情報も提供します。

顧客インターフェースの仕組み

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個別の技術支援

 マイクロチップは高度に訓練されたスタッフをフィールドアップリケーションエンジニア(FAE)や、全社アプリケーションエンジニア(CAE)さらに技術コンサルタントとして採用しています。多くの代理店や地域の技術サポートがウェブサイトの営業情報のページにリストされています。

 顧客に最も効果的な技術サポートをするため、質問はまず直接顧客の最寄りのマイクロチップ代理店にして頂くようにしています。大部分のマイクロチップ代理店がマイクロチップ製品の認証を受けたFAEを配備しています。

 代理店や、地域のマイクロチップ営業オフィス、地域のマイクロチップFAE、全社アプリケーションエンジニアリングを通してさらなる技術援助を受けることができます。

技術サポート

ウェブサイト:.support .microchip .com

 全世界の営業と支援センターの全リストについては、ハンドブックの背表紙を参照していただくか、当社のウェブサイトの「Contact.Us」のところにあります。

顧客インターフェースの仕組み

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「顧客に注視」と「継続的改善が本質」がマイクロチップの顧客満足戦略の肝要です。当社の戦略にシステマティックなアプローチを取り入れて、顧客の不満足な事柄を理解し、関心を向け、サポートを提供し、問題の是正処置をし、その結果について内外ともに周知するようにしています。

 当社の顧客は、いろいろな方法でマイクロチップ製品とサービスに関する満足度と不満足度についてのデータを提供できるようになっています。顧客満足度調査、協力会社レポートカードおよび返品(FAとRMA)が、マイクロチップに顧客満足度のレベルに関する価値ある情報を提供してくれます。これらのすべてのデータが、当社の顧客満足度レベルを上げるために注力が必要なキーとなる範囲を明確に描くための手助けとなります。顧客満足度調査委員会が副社長、部課長で構成され、すべての顧客に関連するデータと、データに基づく方向付けのレビューを行います。こうして選ばれた改善指示が、その問題のある組織やチームに対しデータと方向付けに基づいた改善実施計画で指示されます。このループは、その結果を顧客満足度調査委員会、重役、マイクロチップ従業員、当社顧客に伝えることで終わりとなります。

 前年の調査結果では、調査を行ったすべての項目において、シリコン品質、信頼性、全体の製品および価値がトップ10(「満足」のスコアが最も高いパーセンテージ)にランクしました。過去の調査によって、開発ツール(品質、価値、選定)、不具合解析(応答性、効果)、顧客への養成講座(マイクロチップ製品や使用方法についての技術セミナー)について定量的な改善が行われました。

 顧客満足度データは、集中的な改善努力を推進するため以外に、総括的な顧客満足度レベル(製品とサービス)の年ごとのトレンドを計測するためにも使われています。さらにマイクロチップはサードパーティ米国市場研究調査を見直すことで、競争力(例えば、再購入度、ブランド認識度、供給メーカ許容度)もモニターしています。

 マイクロチップの広範囲の品揃えと継続的な技術進歩は、顧客に信頼性とコスト効果のあるソリューションを提供し、それによって顧客の設計と活用への挑戦をサポートします。当社の先導的立場を維持するため、会社として継続的な改善と革新をお約束します。

 当社の全製品に関するさらなる情報入手や、個々の技術、ビジネスの質問に対する回答は、お近くのマイクロチップ営業かサービスにご連絡ください。

顧客満足

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本社: Microchip Technology Inc.•2�55 W. Chandler Blvd.•Chandler, AZ �522�-�1�� (��0) ��2-�200•Fax (��0) ��2-�2��

マイクロチップの名称とロゴ,.dsPIC,.KeeLoq,.microID,.MPLAB,.PIC,.PICmicro,.PICMASTER,.PICSTART,.PRO.MATE,.rfPIC.,.SEEVAL.は米国および他の国々において、.マイクロチップテクノロジー社の登録商標です。.Total.Endurance,.ICSP,.In-Circuit.Serial.Programming,.FilterLab.はマイクロチップテクノロジー社..

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ヨーロッパ

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アジア/パシフィック

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China-Shunde ��-�5�-2���550�

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Taiwan-Taipei ���-2-2500-��10

Thailand-Bangkok ��-2-���-1�51