小学校におけるストレスマネジメント教育 ... · ①...

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- 1 - 小学校におけるストレスマネジメント教育の試み ―感情をコントロールしながら適切な表現方法を学ぶ― 佐川町立斗賀野小学校 諭 中村 由美 高知県心の教育センター 指導主事 宮地 暁男 ストレスをうまく軽減・発散させ、仲間とともに成長できる方法として、ストレスマネジメ ント教育における動作法を用い、感情の理解や適切な表現方法を模索してきた。 動作法を継続して行う中で、自分のストレスに気づき、日常生活でも自分の感情をコントロ ールする力がついてきたこと、また子ども同士がお互いの気持ちを伝え合う場面が多くなり、 自己理解、他者理解が進んできたことがわかった。このように小学校においてストレスマネジ メント教育を行うことは、感情をコントロールしながら適切な表現方法を学ぶうえで有効であ るといえる。 キーワード:ストレスマネジメント教育、動作法、感情のコントロール、かかわり合い、自他理解 本研究と教育改革との関連 子どもたちの心が安定し、安心のある楽しい学校生活を送って欲しい。そんな願いをより具体的な形 で支援していこうと心の教育センターでは、これまで、Q-Uの理論に基づいた不登校、いじめ等の予防 の取組、心の冒険教育や構成的グループエンカウンター等の手法を活用した人間関係づくりの実践、カ ウンセリングマインドを生かした学級経営や保護者も含めた教育相談活動の充実等、第二期土佐の教育 改革の柱の一つである「豊かな心を育む教育」を、学校支援や専門研修及び年次研修、相談活動等でよ り具体的に進めてきた。しかし、高知県における暴力行為等、問題行動の発生件数は依然高く、憂慮さ れる状況が続いており、未然予防の取組を一層進めていくことを重要課題として位置付けている。 そこで、感情をコントロールしながら適切な表現方法を学ぶことをテーマに、様々な先行研究を模索 する中で、小学校段階から取り組める方法の一つに、動作法を用いたストレスマネジメント教育がある ことに着目した。小学校3年生で進めてきた研究は、子どもたち同士がかかわる中で、自分の体の状態 を知り、友達にお互いの気持ちを伝え合う場面が多くなり、自分のストレスへの気づきや対処の仕方に 目が向けられるようになるなどの成果を上げている。今後も継続した研究として、一層未然予防の取組 を進めていきたい。 1 はじめに 昨今、社会状況の変化とともに、児童生徒の問題行動の深刻化や、いじめによる自殺等のいたたま れない報道が続いている。 核家族化やコミュニティーの崩壊により人間関係が希薄化し、自分の考え、思いを表現できない子 ども、人とうまくコミュニケーションがとれない子ども等が増えてきているのではないか。そして、 現代社会においてストレスを抱え、自分ではどうすることもできず、悩んでいる子どもが増えてきて いるのではないだろうか。 人間だれもが少なからずストレスを感じている。良いストレスなら緊張感を持ち、目的を達成する 等、大きく人間を成長させるであろう。一方、悪いストレスだと、いじめや暴力行為を引き起こしか ねない。生きていく中でストレッサーになる出来事を回避して生活することは難しいことである。避 けるよりも、そのストレスと向かい合い、自分自身がどのようにストレスと付き合い、生活するのか、 ストレスマネジメント教育は「生きる力」につながるのではないかと考える。 学校現場において、友達とケンカをした時、ついカッとなり、友達を傷つける行為をしてしまう場 面、自分自身のイライラの発散の為に友達を傷つける行為をしている子どもたちがいる。いけないと

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- 1 -

小学校におけるストレスマネジメント教育の試み

―感情をコントロールしながら適切な表現方法を学ぶ―

佐川町立斗賀野小学校 教 諭 中村 由美

高知県心の教育センター 指導主事 宮地 暁男

ストレスをうまく軽減・発散させ、仲間とともに成長できる方法として、ストレスマネジメ

ント教育における動作法を用い、感情の理解や適切な表現方法を模索してきた。

動作法を継続して行う中で、自分のストレスに気づき、日常生活でも自分の感情をコントロ

ールする力がついてきたこと、また子ども同士がお互いの気持ちを伝え合う場面が多くなり、

自己理解、他者理解が進んできたことがわかった。このように小学校においてストレスマネジ

メント教育を行うことは、感情をコントロールしながら適切な表現方法を学ぶうえで有効であ

るといえる。

キーワード:ストレスマネジメント教育、動作法、感情のコントロール、かかわり合い、自他理解

本研究と教育改革との関連

子どもたちの心が安定し、安心のある楽しい学校生活を送って欲しい。そんな願いをより具体的な形

で支援していこうと心の教育センターでは、これまで、Q-Uの理論に基づいた不登校、いじめ等の予防

の取組、心の冒険教育や構成的グループエンカウンター等の手法を活用した人間関係づくりの実践、カ

ウンセリングマインドを生かした学級経営や保護者も含めた教育相談活動の充実等、第二期土佐の教育

改革の柱の一つである「豊かな心を育む教育」を、学校支援や専門研修及び年次研修、相談活動等でよ

り具体的に進めてきた。しかし、高知県における暴力行為等、問題行動の発生件数は依然高く、憂慮さ

れる状況が続いており、未然予防の取組を一層進めていくことを重要課題として位置付けている。

そこで、感情をコントロールしながら適切な表現方法を学ぶことをテーマに、様々な先行研究を模索

する中で、小学校段階から取り組める方法の一つに、動作法を用いたストレスマネジメント教育がある

ことに着目した。小学校3年生で進めてきた研究は、子どもたち同士がかかわる中で、自分の体の状態

を知り、友達にお互いの気持ちを伝え合う場面が多くなり、自分のストレスへの気づきや対処の仕方に

目が向けられるようになるなどの成果を上げている。今後も継続した研究として、一層未然予防の取組

を進めていきたい。

1 はじめに

昨今、社会状況の変化とともに、児童生徒の問題行動の深刻化や、いじめによる自殺等のいたたま

れない報道が続いている。

核家族化やコミュニティーの崩壊により人間関係が希薄化し、自分の考え、思いを表現できない子

ども、人とうまくコミュニケーションがとれない子ども等が増えてきているのではないか。そして、

現代社会においてストレスを抱え、自分ではどうすることもできず、悩んでいる子どもが増えてきて

いるのではないだろうか。

人間だれもが少なからずストレスを感じている。良いストレスなら緊張感を持ち、目的を達成する

等、大きく人間を成長させるであろう。一方、悪いストレスだと、いじめや暴力行為を引き起こしか

ねない。生きていく中でストレッサーになる出来事を回避して生活することは難しいことである。避

けるよりも、そのストレスと向かい合い、自分自身がどのようにストレスと付き合い、生活するのか、

ストレスマネジメント教育は「生きる力」につながるのではないかと考える。

学校現場において、友達とケンカをした時、ついカッとなり、友達を傷つける行為をしてしまう場

面、自分自身のイライラの発散の為に友達を傷つける行為をしている子どもたちがいる。いけないと

- 2 -

分かっていてもその場の感情を抑えることができず、後悔をする場面がある。また、友達がいじめら

れていても何も言えず見ている時もある。ストレスを感じた時、自分自身がどのようにコーピング(対

処)するのか、その時、その場で自分の感情がうまくコントロールできる力、すなわち的確に判断し、

行動する「自立心」を育て、自分らしく生きてほしいと考える。

2 研究目的

本研究は、自分のストレスに気づき感情をコントロールしながら適切な表現方法を学ぶことを目的

とする。

3 研究内容

(1) 基礎研究

① ストレスマネジメント教育についての概論

ストレスマネジメント教育とは、ストレス反応を低減させ、心身の健康を保ち、各人の本来の

能力を十分に発揮できる条件を維持して、よりよい人生をおくらせることを最終目標としている。

そして、その方法として、動作による技法、イメージによる技法、ソーシャルサポートによる技

法がある。

自己コントロール力を身につけていくのに、ある場面をイメージし、実際に体験した場合と同

じような反応が体にあらわれるような、心をほぐし体をほぐす方法と、その逆で、体を動かすこ

とにより、心を落ち着かせていくような、体をほぐし心をほぐす方法とに大別される。

ア 定義

「ストレスに対する自己コントロール能力を育成するための教育援助の理論と実際である」

(山中・冨永(1)、2000)

イ ストレスマネジメント教育の内容

第1段階 ストレスの概念を知る

第2段階 自分のストレス反応に気づく

第3段階 ストレス対処法を習得する

第4段階 ストレス対処法を活用する

(山中・冨永(1)、2000)

② 動作法の研究

動作法・・・もともと脳性マヒ児への訓練として開発された動作訓練は、様々な障害のある人

へ適用され効果をあげてきた。文教大学教授の今野氏と関西福祉科学大学助教授

の大野氏は、自閉症児や多動児に単位動作訓練である腕上げ動作を適用した結果、

視線が合うなどの人間関係の改善や落ち着くなどの問題行動の改善を報告した。

そこで、動作そのものの改善ではなく、問題行動や対人関係などの動作以外の心

理行動の改善を目的として動作を用いる時、これを「動作法」と呼ぶこととなっ

た。

③ 小学3年生で実践できる動作法の研究

ア 10 秒呼吸法・・・腹をへこませながら吸っている息を口からゆっくりと6秒間かけて吐き出

す。吐き出せたら腹を膨らませながら鼻から3秒間かけて吸う。いったん

止めて、またゆっくりと吐き出す。

呼吸法により心身がリラックスした状態になると、余裕をもって自己をコントロールできる

- 3 -

ようになる。したがって、いろいろな刺激、ストレス、課題に過剰反応しないで対処できるよ

うになる。(ストレス耐性の向上)

イ 漸進性弛緩法・・・身体部位に力を入れる(緊張)、その状態を保持する、そして力を抜く(弛

(仰向け) 緩)を繰り返しながら、手首→足首→腰→胸→口→目の順に全身をリラッ

クスさせる。(生理学者ジェイコブソンが開発したリラックス法)

自律訓練法は心理的側面から、漸進性弛緩法は身体的側面から心身のリラックスをもたらす

技法である。ともに心身交互作用により最終的に心身のリラックスを得るものだが、現実の身

体の緊張と弛緩を手がかりにする漸進性弛緩法のほうが児童には取り組みやすい。特に心に注

意を向けにくい児童には最適だといわれている。(藤原(13)、2006)

ウ 肩の上下セルフ・ペアリラクセーション・・両肩を耳にくっつけるようにゆっくりとあげる。

肩の力をストンと抜く。

同じように肩をあげ今度はゆっくりと力を抜く。

自分の心地よかったほうを繰り返す。

ペアリラクセーションでは、セルフリラクセーションでの体感より、肩の弛みの心地よさを

明確に実感できる。また、自分の頑張り方や弛め方(弛み方)を気づかせてもらうとともに、

相手の頑張り方や弛め方を直に感じながら援助体験ができる。

(2) 実態調査(対象者:小学3年生 35 名)

① 楽しい学校生活を送るためのアンケートQ-U(6月・12 月)

② ストレス意識調査(大野(4)、2003)

ア DSS-K 健康調査票

《日常イライラ尺度、ストレス反応尺度、ストレスマネジメント自己効力感尺度のストレス

評価》(9月・10 月・11 月・12 月)

イ 気分評価表

《緊張度、憂鬱度、イライラ度、元気度、疲労度、混乱度の気分評価・脈拍 30 秒間計測》(毎

検証授業前、授業後)

ウ ストレスコーピングシート

《ストレス反応が出た時にストレッサーになった人や場面について、どう思っていたかを振

り返る》

ストレスコーピングとは、ストレスに対処するためのスキルである。大別すると情動焦点型

対処と問題焦点型対処の二つがある。情動焦点型はストレスに直面した時、その状況から一時

的に回避し、ネガティブな情動状態を軽減させる試みで、リラクセーションなどは代表的な対

処行動である。問題焦点型は自分の能力と置かれた状況に応じて、問題の所在を明らかにし、

情報を収集し問題の受け止め方や思考を修正させながら、問題そのものの解決を図ろうとする

試みである。(森田(14)、2003)

(3) ストレスマネジメント教育検証授業

月日 ねらい 主な内容 9月8日(金) 5,6校時

・ストレッサー、ストレス反応の

用語について理解し、自分のス

トレスの原因について気づく。

『ストレスって』 健康調査を行う。

9月 19 日(火) 5,6校時

・良いコーピングを行うことが大

切なことを知る。 『良いコーピングをしよう』 コーピングシートを行う。

10 月5日(木) 3校時

・腹式呼吸によるリラックス状態

を体験する。 『10 秒呼吸をしよう』

- 4 -

10 月 19 日(木) 3校時

・緊張や弛緩を繰り返し、全体の

リラックス状態を体験する。 『アイスクリーム運動をしよう』

11 月9日(木) 3校時

・自分自身でできる肩の上下リラ

クセーション技法を知り体験す

る。

『肩の上げ下げ運動をしよう』

11 月 16 日(木) 3校時

・自分の気持ちを伝えたり相手を

感じながら、肩の上下ペアリラ

クセーションを体験する。

『肩の上げ下げ運動を二人でしよ

う』(ゆっくり)

12 月1日(金) 5校時

・自分の気持ちを相手に伝えたり

相手を感じることができる。 ・ペアリラクセーションを通して

肩以外の余分な力を抜くことに

気づく。

『肩の上げ下げ運動を二人でしよ

う』(ストン)

4 ストレスマネジメント教育の実践

(1) 楽しい学校生活を送るためのアンケートQ-Uの結果を図1~3に示す。

表1 学級生活満足度尺度の変容

6月 12 月

学級生活満足群 15 人 43% 14 人 40%

非承認群 5人 14% 5人 14%

被侵害行為認知群 5人 14% 7人 20%

学級生活不満足群 10 人 29% 9人 26%

※ 表1に示した学級生活不満足群(6月)は全体で 10 人であるが、そのうち5人は要支援群である。 以後、不満足群5人と要支援群5人に分けて表す。

・ 6月に要支援群の子どもたちは5人いたがその内

3人が 12 月には他の群へ移った。(図3)

図1 学級生活満足度尺度6月 図2 学級生活満足度尺度 12 月

図3 要支援群の学級生活満足度尺度の変容

6

8

10

12

14

16

18

20

22

24

681012141618202224

被侵害得点

承認得点

6

8

10

12

14

16

18

20

22

24

681012141618202224

被侵害得点

承認得点

6

8

10

12

14

16

18

20

22

24

681012141618202224

被侵害得点

承認得点

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(2) ストレス意識調査

① DSS-K 健康調査票(6月のQ-Uプロット群をグラフ1~3に示す)

・要支援群の子どもたちの得点が9月は ・要支援群の子どもたちは「元気いっぱい

30 点だった。12 月には 24.4 点と下が だった」「とてもうれしかった」「いつも った。また、10 月から 11 月にかけて よりがんばることができた」の3項目で 急激に得点が下がっている。 の得点が9月は 6.4 点だったが 12 月は

・満足群9月 23.4 点→12 月 18.9 点 8.4 点と高くなってきている。

・非承認9月 21.2 点→12 月 19.6 点 ・満足群9月 9.4 点→12 月 9.7 点

・被侵害9月 26.4 点→12 月 21 点 ・非承認9月 7.6 点→12 月 10.8 点

・不満足9月 26.8 点→12 月 21.8 点 ・被侵害9月 9.6 点→12 月 9.2 点

と平均点が全体的に下がっている。 ・不満足9月 8.8 点→12 月 7.8 点

・「いやなことでもがまんする」「みんなに思った ことをきちんという」「おちついて考えられる」 等の自己効力感尺度では要支援群の子どもたち の得点が9月は 21 点だったが 12 月には 22.4 点と 1.4 点高くなった。 ・満足群9月 28.3 点→12 月 27.4 点

・非承認9月 20.6 点→12 月 22 点

・被侵害9月 24.2 点→12 月 22.6 点

・不満足9月 19.6 点→12 月 17.6 点

グラフ2 ストレス反応尺度

図4 DSS-K 健康調査票の例

グラフ3 ストレス自己効力感尺度

0

5

10

15

20

25

30

35

9月 10月 11月 12月

満足 非承認 被侵害 不満足 要支援

0

2

4

6

8

10

12

9月 10月 11月 12月

満足 非承認 被侵害 不満足 要支援

グラフ1 日常イライラ尺度

0

5

10

15

20

25

30

9月 10月 11月 12月

満足 非承認 被侵害 不満足 要支援

今日の日 年 月 日

名前( )

①あなたは、この一週間の間に、どんなことをつらいと思った

り、イライラしたり、泣きたい気もちになったりしたでしょう

か。つぎにかいてあることで、どのくらいつらい、イライラし

た、なきたかったと思ったかを1から4までのすうじに○をつ

けてこたえてください。

ア かぞくのことで

1、ぜんぜんなかった 2、1回か2回あった

3、何回かあった 4、いつもあった

イ 友だちのことで

1、ぜんぜんなかった 2、1回か2回あった

3、何回かあった 4、いつもあった

ウ じゅくやならいごとで

1、ぜんぜんなかった 2、1回か2回あった

3、何回かあった 4、いつもあった

けんこうちょうさ

- 6 -

② 気分評価表(授業前と授業後の項目別気分得点の変化をグラフ4~6に示す。)

表2 気分評価0点だった子どもの割合

表2を見ると 11 月の憂鬱度、12 月の疲労度、混 乱度は授業後、少し割合が低くなったが、全体の0点の得点者は増えてきた。また、12 月は授業前と後

の得点0点の子どもにあまり変化が見られず、表3に示したように脈拍減の子どもが次第に増えてきた。 表3 授業前後の脈拍数の変容

10 月 11 月 12 月

脈拍減 11 人 脈拍減 15 人 脈拍減 19 人

無変化 0人 無変化 1人(得点減) 無変化 2人(得点減)

脈拍増 21 人 脈拍増 18 人 脈拍増 13 人

得点別人数の割合

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

前 後 前 後 前 後 前 後 前 後

緊張度 憂鬱度イライラ度疲労度 混乱度

(割合)

4点

3点

2点

1点

0点

得点別人数の割合

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

前 後 前 後 前 後 前 後 前 後

緊張度 憂鬱度 イライラ度疲労度 混乱度

(割合)

4点

3点

2点

1点

0点

得点別人数の割合

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

前 後 前 後 前 後 前 後 前 後

緊張度 憂鬱度イライラ度疲労度 混乱度

(割合)

4点

3点

2点

1点

0点

グラフ4 10 月5日 気分評価 グラフ5 11 月9日 気分評価

グラフ6 12 月1日 気分評価

授業前 授業後 緊張度 48% 61% 憂鬱度 65% 68% イライラ度 81% 84% 疲労度 39% 58%

10 月

混乱度 32% 61% 緊張度 74% 87% 憂鬱度 77% 74% イライラ度 90% 94% 疲労度 68% 77%

11 月

混乱度 74% 81% 12 月 緊張度 84% 84%

憂鬱度 68% 68% イライラ度 84% 84% 疲労度 74% 65%

混乱度 77% 74%

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③ ストレスコーピングシート(児童の記入例)

月 日

どの時間

○○といわれた

○○をされた

その時の気持ちは? その時

どんなことをしたかな?

◎○

△×

リコーダーがちゃんとふけな

かった

ムカムカした もっともっと練習した ◎

机をけられた いやだった クソバカと言った ×

悪口を言われた イライラした 道具にあたった △

土をかけられよった いやだった やめやと言った ◎

○君が○君をたたいていた いやだった やめやと言った ◎

(3) 検証授業

① 第3,4時(9月 19 日)

本時の展開と考察

ストレスを感じた時、良いコーピングを行うことが大切であることをねらいに授業を行った。怒

りや悲しみを感じた時、悪口を言って、人に嫌がらせをしたり、傷つけたり、また、自分の感情を

無理に押し込めることは、決して正しいことではない。人は怒りを和らげる力を持っている。怒り

や悲しみを自分を生かす、自分らしい表現に変えていってもらいたいという願いがあった。

授業の中で、休み時間、遊んでいる時、友達に仲間に入れてもらえなかった場面を想定し、「こ

んな時どうする?」と子どもたちに考えさせた。

子どもたちから友達関係で怒りや悲しみを感じた時のコーピングとして、下記のような意見が出

た。そして、その中で、「たたかれたらどうか?」となげかけた。

T「たたかれたらどう?」

C「その人を傷つける。」

T「何が傷つく?」

C「心が傷つく。」と意見が出た。子どもたちは、体はもちろんのこと、相手の気持ちを感じてい

ることがわかった。

「理由を聞くにしてもきつく言わないで、ふつうに言ったらいい。」という意見も出て、授業後に、

これから「言い方を変えていきたい。」と書かれた感想文もあった。本時では、子どもたちは自分

がストレスを感じた時、どのような行動をとっているのか考えることができた。そこで、9月から

一週間ずつ 12 月までの計4回、自分がストレスを感じた時に行っている対処の仕方について、ス

トレスコーピングシートに記入し、◎、○、△、×の4項目で自分の行動、言動がどうだったか振

り返る期間を設けた。

・ あきらめる ・ 理由を聞く ・ がまんする(怒って一人で遊ぶ) ・ 先生やお母さんに言う ・ しかえしをする ・ 帰りの会で言う ・ たたく

写真1 良いコーピングをしよう

- 8 -

② 第5時(10 月5日)

1 ねらい 腹式呼吸によるリラックス状態を体験する

2 展開

学 習 活 動 留 意 点 1前時の復習をする。 ストレッサー、ストレス反応、ストレ

スコーピング 2腹式呼吸を学ぶ。 二人組になり、脈拍を計り、今の気持ち

をシートに書き込む。 互いに仰向けになり、腹式呼吸ができて

いるか確認する。

3腹式呼吸を練習する。 一斉に腹式呼吸を1分間行い、自然な呼

吸を2分間行う。 呼吸法後、消去動作を行う。

4脈拍を計り、気分評価をする。 5シェアリング後、感想を書く。

○良いコーピング方法を行うことが大切で

あること、自分の気持ちをリラックスさせ

る方法があることを確認する。 ○脈を探せない子どもには、計りやすいよ

うに印をつける。 ○全員、呼吸法ができているか確認する。 ○心や体の緊張をなくし、リラックスした

状態をつくることで不安やイライラが少な

くなったり、なくなったり、リラクセーシ

ョンは練習しなければ身につかないことを

知らせる。

3 本時の展開と考察

授業を行う意図を伝えた後、腹式呼吸を行った。二人組をつくり、互いに腹の上にカードを置

き、腹の上下ができているか確認しながら行った。カードを置くことにより、腹を意識して呼吸

をすることができた。

授業前と授業後の脈拍を計り(写真3)、今の気持

ちを気分評価表に記入した。34 人中 12 人の気分評

価表の緊張度、憂鬱度、イライラ度、疲労度、混乱

度の5項目の気分評価得点と脈拍数が上がっていた。

その子どもたちの様子を見ると、脈拍を計ることが

初めてで、脈を探すのに時間がかかった子ども、ま

た、30 秒間を自分で正確に数えることが難しい子ど

もや、手首を触ると脈を打っていることに驚いた子

ども、腹式呼吸が初めてで緊張した子どもがいたことが分かった。その一方で、授業前と授業後

の脈拍数が減った子どもが 34 人中 10 人いた。その内の8人が、気分評価得点が下がっているこ

とが分かった。そして、呼吸法を身につけることで気分が落ち着いた状態になることが考えられ

る。しかし、リラクセーションは練習しなければ身につかず、毎朝、5分間の脈拍計測と呼吸法

を実施するように取り組むことにした。

写真2 腹式呼吸

写真3 脈拍計測

- 9 -

③ 第7時(11 月9日)

1 ねらい 自分自身でできる肩の上下リラクセーション技法を知り体験する

2 展開

学 習 活 動 留 意 点 1二人組をつくる。 2脈拍(30秒間)を計り、今の気分をシ

ートに記入する。 3弛めることの不思議さを体験する。

・ 一人が実施、一人が声かけ、目印にな

り交互に行う。 ・ 体験後どんな感じだったか、一言感想

を話し合う。 4○○○○運動をしよう 肩の上下セルフリラクセーションをする ・ ストンと落とす。 ・ ゆっくり落とす。 ・ 自分の良かった方をもう一度繰り返

す。 ・ 呼吸後、消去動作を行う。

5脈拍を計り、気分評価をする。 6シェアリング後、感想を書く。

○用便を済ませているかを確認する。 ○脈が探せない子どもには、計りやすいよ うに印をつける。 ○「すごいね」「がんばったね」と声かけを することを伝える。 ○無理矢理体を動かさないよう、声かけを

する。

○肩を上げた時に肩以外の力を抜くよう声 かけをする。

3 本時の展開と考察

授業前と後の脈拍計測では脈拍数が減った子どもが 34 人中 15 人となった。また、その内の5

人の気分評価得点が下がり、残りの 10 人の内の5人は、得点数が0点で授業前後の変化が見られ

なかった。これは、脈拍を計り、呼吸法を毎日続けることにより、正確に脈も取れ出し、腹式呼

吸も身についてきたことが一要因として考えられる。また、落ち着きが見られ、計測中は「シー

ン」と静まりかえる時間になった。さらに 11 月には、自分と向き合えない子ども、脈を押さえよ

うとしなかった子どもが自分の手首を持ち、脈を数えようとする姿や、まっすぐに座る姿勢が見

られだした。

弛めることの不思議さを体験した後、肩の上下運動を行った。展開3の後感想を話し合ったが、

その中で、「すごいねって言われてうれしかった。」「自分ってすごいと思った。」「もっとがんばれ

る、がんばろうと思った。」と自分を肯定する意見が出た。また、「自分がお姫様になった気分だ。」

と自分の心地よい方法でリラックスできる子どももいた。友達に声をかけてもらうこと、援助さ

れることにより、できるうれしさ、できたうれしさを体感できていることが感想から窺える。そ

してそれが自己効力感(グラフ3)を高めるのにつながっているのではないかと考える。

写真4 肩の上下運動授業時の板書

- 10 -

11 月9日授業後の児童の感想

・ かたに力を入れたりぬいたりして気持ちよかった。

・ S君ががんばっていた。私がやりゆ時にS君が「すごいね」と言ってくれたのがうれしかった。

・ K君が「あんた、やわらかいねえ」と言ってくれたのがうれしかった。

・ かた上げの時にすごくつかれたけど、あとから気分がよくなってきた。

・ こきゅうの時に気持ちよかった。目をあけた時にゆったりできたからよかった。

・ こきゅうの時、ねそうになりよった。

④ 第9時(12 月1日)

1 ねらい 自分の気持ちを相手に伝えたり、相手を感じることができる

ペアリラクセーションを通して、肩以外の余分な力を抜くことに気づく

2 展開

学 習 活 動 留 意 点 1二人組をつくる。 2脈拍(30秒間)を計り、今の気分をシ

ートに記入する。 3前時の肩課題の支え方について練習する 4肩の上げ下げ運動を二人でしよう ① トレーニーは両肩を上げる。 ② トレーナーはトレーニーの両肩をし

っかり優しく支える。 ③ トレーニーは力を抜き、その時の感じ

をトレーナーに伝える。 ④ トレーニーは肩を支える力だけ入れ、

トレーナーは手を離す。 ⑤ トレーニーは肩の力をストンと落と

し、トレーナーに今の感じを伝える。 ・ 交代をする

5肩の上下セルフリラクセーション、呼吸

法を行う。 6脈拍を計り気分評価をする。 7シェアリング後感想を書く。

○用便を済ましているかを確認する。 ○脈が探せない子どもには、計りやすいよ

うに印をつける。 ○支えてもらった時の感じを相手に伝えさ

す。 ○両肩の力を抜くよう声かけをする。 ○支えられた時の感じ、支えている時の感

じに気持ちを向けるよう声かけをする。 ○肩だけに力を入れさすよう声かけをす

る。 ○セルフとペアで行った時の肩以外の力の

入れ方や感じ方について考えさせる。

3 本時の展開と考察

前時のペアリラクセーションを行なった時、援助者側の支え方が悪い為に、援助される側に苦

痛を与えてしまうことがあり、心地良さを味わえない子どもがいた。動作法を行うためには、支

え方の指導や動作課題自体の練習の必要性を感じたので、本時では支え方の練習を行ってから、

写真5 肩のペアリラクセーション

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動作課題に入った。援助者側は姿勢を低くし、友達を

しっかり支えようとする姿もあった(写真6)。そして、

援助者側の手が痛かったとの意見もあり、友達をきち

んと支えられていることだと思われる。また、援助さ

れる側は、自分の体に意識をむけ、力の弛みを感じと

る姿や、目を閉じてしっかりと自分と向き合っている

子どももいた。

多くの子どもたちは「一人も気持ち良かったが二人

の方がもっと気持ち良かった。」や、「楽だった。」と感

想を出していた。これは、援助されることにより相手

に身を任せられることができ、力がしっかりと抜け、

自分の身体を弛めることができたと考えられる。また、「二人のほうが、力が抜けやすかった。」

という意見もあり、自分一人でできにくかったことを二人で行うことで、より自分の身体を弛め

ることの体験をすることができ、結果として、一人でもできること(習得する)につながったと

思う。

授業後の脈拍数も 34 人中 18 人の子どもたちが減ってきていて、授業を重ねるごとに脈拍数減

の子どもが増えてきている。その内、気分評価得点は3人が得点減、8人が授業前後の得点に変

化がなかった。そして、気分評価得点減の人数は少なくなり、さらに授業前後の得点が0点で変

化なしの子どもが多くなってきた(グラフ6)。これは、日常的なイライラ感が少なくなり(グラ

フ1)、自分の感情をコントロールする力が備わり、普段から子どもたちの気分が落ち着いてきて

いるのではないかと思われる。

12 月1日授業後の児童の感想

・ 一人でやったら気持ちよかったけど、二人でやった時のほうがすごく気持ちよかった。

・ 一人でやった時より、二人でやっておさえてもらったのが気持ちよかった。おさえてあげる時は手

がつかれていたかったけど、きちんとおさえてあげた。

・ 一人でやった時より二人でやった時のほうが力をぬきやすかった。

・ やったことがない人といっしょにやったのがうれしかった。

5 成果と課題

(1) 成果

① 自己理解や他者理解、感情をコントロールする力の向上

動作法を継続して行うことで、自分の体に注意を向け、体の変化や気分を友達に伝えられる場

面が多くなった。その中で、自分や友達がどんな考え方をしているのか、どんなふうに感じてい

るのかを知ることができ、すごいなと友達を感じられる子ども、また、自分ってすごいな、もっ

とがんばれる等、肯定的な気持ちが育ってきた。そのことにより自分の感情が安定し、人間関係

スキルが身についてきたと同時に、自分をコントロールする力もついてきている。

DSS-K 健康調査票の9月では、グラフ1~3にもみられるように要支援群の子どもたちが、家

族や友達、学校生活等の質問項目において、日常的な生活面でイライラ感が高く、気分が落ち着

いていなかった。また、「みんなに思ったことを言う」「自分で楽しいことを見つけられ嫌なこと

もよいように考えられる」等の質問項目の自己効力感やストレス反応尺度も低かった。しかし、

12 月になるにつれ、イライラ尺度得点も下がってきた。子どもたちの様子からも毎朝呼吸法を続

けることにより、落ち着いて座れなかった子ども、目を閉じようとしなかった子ども、参加しよ

うとしなかった子どもがまっすぐ座り、自分と向き合おうとする姿が見られだした。また、自分

写真6 肩のペアリラクセーション

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の思いを表現しにくい子どもがいたが、『少し風邪気味。たいしたことはないが欠席』と連絡があ

った。本人は「イライラしている。今、友達に会うとあたってしまう。」と話す。次の日は元気に

登校することができた。さらに、『自分の非を認めることのできなかった子どもが、自分の気持ち

を言い出し、非を認めだす』等の変化が見られ、日常のトラブルも減ってきている。

② 授業場面での落ち着きや安定

「緊張度、憂鬱度、イライラ度、疲労度、混乱度」の5項目について、授業前後にその変化を

見る気分評価では、グラフ4~6に見られるように、授業前後に各項目の気分変化なしの子ども

が増えてきた。(得点が0点の子どもたち)また、気分変化なしの子どもの占める割合が多くなっ

てきていることからも、気分の落ち着きが考察できる。

また、肩の上下ペアリラクセーション後、多くの子どもたちから、「一人も気持ちよかったが、

二人の方がもっと気持ちよかった。」「二人の方が、力が抜けやすかった。」と感想があった。ペア

リラクセーションを行うことで、自分一人でできにくかったことを二人で行うことにより、心地

よさ、できた喜びや弛め方を体得することができ、自分の力の抜き方に注意を向け、緊張を弛め

ることができたからではないかと考えられる。これは、援助されることにより相手を信じ、相手

に身を任せられることができ、結果として、安心感や信頼感が生まれていると考えられる。

③ ストレスへの気づき、対処する力の習得

コーピングシートを繰り返し実施することにより、自分のストレスに気づき、客観的に自分の

対処の仕方を見ることができだした。まだまだ対処の仕方に問題も生ずるが、35 人中 21 人の子

どもたちが「マラソン大会の時緊張したので、肩の上げ下げをしたら、気持ちが楽になった。」や、

「友達とケンカをして家に帰ったけど、まだイライラしたので呼吸法をしたら気分がすっきりし

た。」等、自分の緊張時、イライラ時に呼吸法や動作法を行い、自分で自分の気持ちを落ち着けよ

うとしだした。また、自分の言動を振り返ったり、相手に自分の気持ちを伝えるなど、自分のス

トレッサーに気づき、それを乗り越えるための対処の仕方を活用する子どもが増えてきたことは

大きな成果である。

④ かかわり合う楽しさへの気づき

ペアリラクセーションを通して、自分の気持ちを相手に伝えたり、相手を感じながら、人とふ

れあうことは楽しいことなんだというねらいもって授業を行った。35 名の子どもたちのふりかえ

りカードから、授業が楽しかった 24 名、ふつう 11 名、楽しくなかった0名と回答があった。ま

た、要支援群の子どもの感想に「二人組でやった時、相手が声をかけてくれてうれしかった。声

をかけるほうがいい。」、「またやりたい。」と感想があった。他の群の子どもたちからも「やった

ことがない人と一緒にやったのがうれしかった。」「こんどはだれとやるのか楽しみ。」とあった。

子どもたちは、かかわり合う活動を通して、相手に優しくされた事で安心感を覚え、また自分も

人に対して優しくなれる。そんな自分を好きになる。そして、他人を好きになることを学んだ。

体験の中から、もっともっと人とかかわりたいと思うことができだした事や、人とかかわること

が楽しいことだと気づいた子どもがいた事は、今回の研究の最大の収穫であり、私自身の大きな

喜びであった。

(2) 課題

① 毎日の継続時間の確保

動作法を用いるには、子どもたちにある一定の動作課題が習得されなければ、リラックス効果

をみることができない。課題を習得するためには、練習が必要であり、そのための時間を確保し

なければならない。毎朝、少しの時間が確保できれば、習得につながるのではないかと思う。

② 記入しやすいコーピングシートの提案

ストレスコーピングシートを繰り返し行ってきたが、書くことに苦手な子どもたちにとっては、

自分の気持ちが記入しやすい選択法のシートを考える必要性を感じた。

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③ 問題解決に向けた個別でのかかわり

集団で行う予防的な取組と同時に問題解決を図る個別のかかわりが重要だと考える。個別に行

う場合はその子どもの内面に応じたかかわりを大切にしていきたい。

6 おわりに

この一年間、研究生としていろいろな研修に参加し、多くの人と出会うことができ、学校現場では

できない貴重な体験をすることができた。そして、その中で新しい情報や技法等を学ぶことができた。

特に、教育相談にかかわる研修を通して、子どもたちの行動にはそれぞれに意味があり、その背景

には何があるのかということを改めて考えさせられた。いろいろな問題行動を起こす子どもの心の裏

側には、人に言うことのできない寂しさがあると思う。誰かに構ってもらいたい、突拍子もないこと

を起こし、みんなの気をひくことで、満たされない気持ちをかろうじて保っているのではないだろう

か。

この一年間の研修を通して、忙しさの中では見えにくかった子どもたちの心の中がより具体的に見

え出し、ストレスマンネジメント教育の重要性を感じている。子どもたちが目の前にある問題にポジ

ティブに向かい合い解決するためには、自我の心、気持ちの持ち方で解決策が広がり、自分らしく生

きることができるのではないだろうか。今後は動作法を行いながら、子どもたちの心が健康に保たれ

るよう課題解決に向けた取組を続け、そして、冷静且つ的確に判断し、行動できる子どもたちの育成

を目指し、実践していきたい。

《主な参考・引用文献》 1)山中寛 冨永良喜(2000):『動作とイメージによるストレスマネジメント教育』<基礎編>.

北大路書房

2)冨永良喜 山中寛(1999):『動作とイメージによるストレスマネジメント教育』<展開編>. 北大路書房

3)松木繁 宮脇宏司 高田みぎわ(2004):『教師とスクールカウンセラーでつくるストレスマネジメン ト教育』.あいり出版

4)大野太郎(2003):『ストレスマネジメント フォ キッズ』.東山書房

5)大野太郎 高元伊智郎 山田冨美雄(2002):『ストレスマネジメント・テキスト』.東山書房

6)竹中晃二(1997):『子どものためのストレスマネジメント教育』.北大路書房 7)成瀬悟策(2003):『教育動作法』.学苑社 8)成瀬悟策 鶴光代 吉川吉美(2000):『臨床動作法の基礎と展開』.コレール社

9)成瀬悟策(2001):『リラクセーション』.講談社 10)G.E.ブロム他(1994):『児童期のストレス』.金子書房

11)大河原美以(2004):『怒りをコントロールできない子の理解と支援』.金子書房 12)本田恵子(2002):『キレやすい子の理解と対応』.ほんの森出版株式会社

13)藤原忠雄(2006):『学校で使える5つのリラクセーション技法』.ほんの森出版

14) 國分康孝 國分久子 吉田隆江 森田勇 吉澤克彦(2003):『教室で気になる子』.図書文化