ロシア:ビジネス活動再開に向けた基本情報...コロナ下の在ロシア日系企業の動向...
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経済活動再開の状況空港再開/直行便感染者の動向
日本人に対する入国制限
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行動・活動制限
ロシア:ビジネス活動再開に向けた基本情報 (2020年10月26日時点)
経済活動制限
主要規制・制限
• 6月以降、小売(食料品、薬品等生活必需品を除く)や各種サービス(外食、観光、理美容等)が順次再開。
• 9月以降、展示会含む対面式の経済イベントが再開。
再開基準
• 連邦国民権利保護・福利監督局(ロスポトレブナドゾル)が定める業種別衛生・防疫推奨基準 ※リンクはすべてロシア語
COVID-19対応労働安全推奨措置(4/7)行動規制緩和のための推奨措置・判断基準(5/8)業種別の活動再開時推奨措置(5/13)外食分野での活動再開時推奨措置(5/30)
• 各地方政府の定める独自の衛生・防疫基準(例えば、モスクワ市では企業活動再開時、一定割合の従業員に対しコロナウイルス検査(抗体検査を含む)を受けさせる義務がある(市長令第55-UM号))。
現地産業・企業の動き
• モスクワ市では5月12日以降、工場及び建設現場の活動が再開。6月1日以降、食料品以外の小売店の営業が再開。6月9日以降、サービス分野が順次が解禁。
• モスクワ市では9月以降、展示会の開催を許可。
日本人の入国 不可
外務省渡航情報
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)
制限措置概要
• 11月1日以降、日本人に対する入国制限措置が解除予定。ただし、労働許可や査証申請の受付手続きは確認が必要。
• 原則として、ロシア入国後14日間は自宅等での自己隔離が必要。
空港 稼働中 ※限定的
日本からの航空路線
• JALは21年1月末まで運休(モスクワ、ウラジオストクとも)。臨時便を奇数週金曜に運航予定。
• 他方で、11月からモスクワ、ウラジオストクとの間の定期便運航再開が決定。航空会社等の詳細は調整中。
累計感染者数 153万1,224人
累計死亡者数 新規感染の傾向
2万6,269 モスクワは高止まり、地
方での拡大が続く。
活動制限 あり ※解除進む
実施主体
連邦政府、地方政府
具体的制限
• 地方によって異なる。• 9月以降の感染者増加に伴い、モスクワ市等で①企業に対する在宅勤務者3割義務化、②65才以上の高齢者の自宅待機推奨等を実施。
日本人学校
• 8月21日から2学期が開始(通常の授業)
※出所:ロシア連邦政府
経済支援策 支援概要
税務関係 • 納税猶予• 税務調査の延期• 税務報告当提出期限の延長
その他 • 破産の手続きの停止• 不動産賃借料支払いの猶予• 業界向け支援(自動車、農林水産・食品加工等)
現地政府の企業支援策
経済支援策 支援概要
融資・返済猶予 • 雇用維持のための無利子・低利(2%)融資• 基幹産業関連企業向け運転資金向け低利(5%)融資• 借入返済猶予
出所:ロシア連邦政府
コロナ下の在ロシア日系企業の動向
ロシア:ビジネス活動再開に向けた基本情報
景況感は大きく悪化するも将来性への期待は変わらず
景況感の悪化はリーマンショック並み
• 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響を受け、在ロシア日系企業の景況感が著しく悪化。在ロシア日系企業景況感調査(2020年5月)では前回調査に比べ、最近の状況・景況見通しのいずれも前回を60ポイント近く下回った。
• 4月、5月のCOVID-19拡大に伴う外出禁止措置などによる経済活動の制限のほか、3月からの原油価格の暴落による通貨ルーブル安が影響した。
市場ポテンシャルへの期待は依然として高い
• 1~2年後の事業展開見通しについては、引き続きロシア市場のポテンシャルを評価し、8割が現状維持または事業拡大を想定。その一方で今後の事業展開をより慎重に見通す傾向が拡大(事業の「拡大」との回答は33%→16%と半減)。
• COVID-19が収束しても経済回復の時期が読めない、との声がある一方、状況が落ち着けば引き続き潜在的な需要が望める、事業ポートフォリオの見直し・組み換えを図り経済回復に備えるといった、中長期的な視点で事業展開の継続を考える企業も。
オンライン販売導入、調達先見直しなど新たな事業戦略に取り組む
• COVID-19を意識した今後の「ニューノーマル」に、約半数は今後の事業戦略やビジネスモデルの見直しに取り組む。販売戦略を見直す企業が多く、消費財を扱う企業を中心にオンライン販売の導入を検討する動きもみられる。
日本人の入国再開によるビジネス進展に期待の声
• 日本人に対する入国制限の解除は、ビジネスの停滞を緩和・除去するものとして歓迎の声が上がっている(一例は以下のとおり)。
• 工場を建設中で、日本本社からの機械据え付けや技術指導を行う専門家の派遣が急務。今回の措置は状況改善に向けて期待が持てる(機械メーカー)
• 過去の経験からビジネス拡大は本社からの出張者が増えないと進まないことは明らか。経営幹部も含めたロシア訪問について本社と調整している(大手商社)
コロナ禍による通関実務への支障はなし
• 2020年8月に在ロシア日系企業向けに実施した通関アンケートでは、COVID-19による通関の遅れを指摘する声はなく、むしろこの時期でも粛々と実務に取り組むロシア税関への肯定的な評価が見られた。
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(2020年10月26日時点)
モスクワ事務所長梅津 哲也
第2四半期経済成長は▲8.0%(速報値から0.5ポイント改善)
• 4月以降の外出禁止措置や企業活動の制限・停止により市場が「消失」。• 政府は大規模財政支出で雇用確保、所得維持⇒市場の早期回復に腐心。• 消費・投資の激減で第2四半期のGDP成長は大幅下落(▲8.0%、前年同期比、統計局改訂値)だが速報値から0.5ポイント改善。製造業や消費は4月を底に回復基調。ただし、製造業は9月に入りやや鈍化。
• モスクワでは6月以降の商業再開で経済活動が一気に加速。「ロシア全体」のみでなく「特定地域」の動向も要注視。
• 「withコロナ」でオンライン化が急速に進展。独自技術のテック系/デジタル系企業に改めて注目 ⇒ 新たな商機の芽
• 他方、新たな参入障壁となりかねない産業保護政策の議論も。
市場回復と新規ビジネスへの期待
現地の視点