guidance of software engineering: ソフトウェア工学概論 ガイダンス

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Copyright © 2013-, Susumu Yamazaki, All Rights Reserved. ソフトウェア工学概論 ガイダンス 北九州市立大学 山崎 SlideShare 公開版 (2013) 1 zacky1972

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北九州市立大学の大学院科目,ソフトウェア工学概論の授業の仕組みについて紹介するスライドです。反転授業を独自にアレンジして,自律的な深い学びを促進する仕掛けをふんだんに取り入れました。

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ソフトウェア工学概論 ガイダンス北九州市立大学 山崎 進

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授業の概要(ねらい,テーマなど)

• シラバスよりソフトウェア工学は,ソフトウェア開発の理論と実践の両面の知恵を結集した知識体系です。実際のソフトウェア開発ではプログラミングだけでなく様々な作業を行います。この授業では,ソフトウェア開発がどのように行われているか概観します。大学院生ともなれば,能動的・自律的に深く学べる能力を身につけることが欠かせません。この授業では,ソフトウェア工学を学ぶことを通して,能動的・自律的な深い学びかたを習得します。技術は急速に進化するので知識は陳腐化していく運命にありますが,だからこそ,技術ではなく技術の学び方を学ぶことが強く求められます。この経験は,大学院での研究活動におおいに役立つことでしょう。

✓英訳はシラバスを読んでくださいhttp://zacky-sel.blogspot.jp/2013/02/2013-syllabus-software-engineering.html

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到達目標1.与えられたソフトウェア工学関連トピックについて,教員と教科書の助けを得ながら,自分の言葉で要約や解説を記述できる。

2.与えられたソフトウェア工学関連トピックについて,自分の言葉でリサーチクエッションを記述できる。

3.到達目標 2 のリサーチクエッションについて,教員の助けを得ながら,独自に調査してプレゼンテーションと解説記事を記述できる。

✓英訳や学位授与方針との関連はシラバスを読んでくださいhttp://zacky-sel.blogspot.jp/2013/02/2013-syllabus-software-engineering.html

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教科書• S. L. Pfleeger and J. Atlee

“Software Engineering --- Theory and Practice”

• ソフトウェア工学 理論と実践

• 原著または和訳書の少なくとも一方を必ず入手しておくこと

• この授業では,この教科書を隅から隅まで読んでもらいます

4Photo by Amazon

Photo by Amazon

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授業コンセプト~ MSQRP アプローチ1.メタファー Metaphor

2.要約 Summarization

3.クエッション Question

4.リサーチ Research

5.プレゼンテーション Presentation

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Metaphor メタファー• 到達目標1与えられたソフトウェア工学関連トピックについて,教員と教科書の助けを得ながら,自分の言葉で要約や解説を記述できる。

• ソフトウェア工学の各トピックを次のような物に例える

• 一般的な大学院生にとって身近な題材

• 一般的な大学院生が経験したこと

➡教科書に書かれていることを直観的に理解できるようにする

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Summarization 要約• 到達目標1与えられたソフトウェア工学関連トピックについて,教員と教科書の助けを得ながら,自分の言葉で要約や解説を記述できる。

• 要約: 教科書の要約を書くことで,基本事項を理解する。

• 解説: あるキーワードについて学生目線で Wikipedia よりもわかりやすい解説記事を学習者に書くことで,深い理解につなげる。

➡毎週の授業の課題

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Question クエッション• 到達目標2与えられたソフトウェア工学関連トピックについて自分の言葉でリサーチクエッションを記述できる。

• リサーチクエッション: 発問することで深い学びにつなげる

• うまく発問するためには,最低限,概要程度の理解が必要なので,質問を考えるために教科書をよく読むようになる。

• リサーチクエッションを後で自分で調べることで深い学びを促進する

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Research リサーチ• 到達目標3到達目標 2 のリサーチクエッションについて,教員の助けを得ながら独自に調査してプレゼンテーションと解説記事を記述できる。

• 教員がリサーチクエッションを調べるために必要なガイドを提示する

• 必要に応じてリサーチクエッションを明確化する

• キーワードを提示する

• 必要に応じて参考資料を提示する

• リサーチクエッションについて各自が研究を進める

• 必要に応じて教員がさらにフォローアップする9

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Presentation プレゼンテーション• 到達目標3到達目標 2 のリサーチクエッションについて,教員の助けを得ながら独自に調査してプレゼンテーションと解説記事を記述できる。

• 研究成果を発表し,教員や他の学生と議論する。

• 議論によってさらに学びを深める

• さらに議論のまとめと,研究成果を紹介する解説記事を書く。

• わかりやすくまとめるために,さらなる理解が必要とされるので,一層学びを深められる

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授業スケジュール (全体)

• Part I (概要の学習): MSQR

1.ガイダンス

2.概論

3.プログラミング (1)

4.システム設計 (1)

5.要求開発 (1)

6.ソフトウェアテスト (1)

7.プロセスのモデル化とライフサイクル (1)

8.プロジェクトの計画と管理 (1)

• Part II (ポスター発表): RP

9.振り返り (1)

10.要求開発 (2)

11.システム設計 (2)

12.プログラミング (2),ソフトウェアテスト (2)

13.プロセスのモデル化とライフサイクル (2)

14.プロジェクトの計画と管理 (2)

15.振り返り (2)

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Part I の授業方法• 到達目標

1.与えられたソフトウェア工学関連トピックについて,教員と教科書の助けを得ながら自分の言葉で要約や解説を記述できる。

2.与えられたソフトウェア工学関連トピックについて自分の言葉でリサーチクエッションを記述できる。

✓毎週,次の1-4を繰り返す。

1.講義       M: Metaphor

2.自習課題     S: Summarization → Moodle へ提出

3.自習課題     Q: Question → Moodle へ提出

4.講義・オンライン R: Research → youRoom を使用

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Part II の授業方法• 到達目標

3.到達目標 2 のリサーチクエッションについて,教員の助けを得ながら,独自に調査してプレゼンテーションと解説記事を記述できる。

• 振り返り (発表のテーマとスケジュール決定): 1回のみ

✓次の1−3を繰り返す。1人あたり2テーマ担当する。

1.発表準備 R: Research

2.ポスター発表・議論 P: Presentation

3.議論のまとめ,紹介記事 → Moodle へ提出

• 振り返り (全体の総括): 1回のみ

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前提知識• 次の経験の少なくともどちらか一方があることを前提にしています。経験ない場合には補習をしますので,学期が始まる前に担当教員に相談してください。

• プログラミングなどのソフトウェア開発をした経験がある

• 卒業研究などのプロジェクト活動を行った経験がある

• 授業中に日本語によるプレゼンテーションを行います。必要な日本語能力がない場合には,学期が始まる前に担当教員に相談してください

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成績評価

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• 到達目標1

• 各トピックの要約もしくはトピック中のキーワードの解説を記述したレポート(Part I の毎週): 30%

• 到達目標2

• 各トピックのリサーチクエッションとその動機を記述したレポート(Part I の毎週): 20%

• 到達目標3:

• リサーチクエッションについて調査したポスター発表(2回): 20%

• ポスター発表での議論の総括を記述したレポート(2回): 10%

• リサーチクエッションの研究成果の解説を記述したレポート(2回): 20%