libreoffice conference 2013 in milano 参加報告

38
LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告 in 2013年度ODPG2回定例会 2013/12/19 榎 真治 ([email protected]) LibreOffice 日本語チーム This work is licensed under a Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 Unported License.

Upload: shinji-enoki

Post on 21-May-2015

556 views

Category:

Technology


1 download

DESCRIPTION

2013年9月にミラノであった第3回LibreOffice Conferenceレポートです。KOF、九州LibreOffice勉強会、日本OSS推進フォーラム、関西LibreOffice勉強会、ODPGと少しずつ資料を増やしながらお話した最後の版です。

TRANSCRIPT

Page 1: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

LibreOffice Conference 2013in Milano 参加報告in 2013年度ODPG第2回定例会2013/12/19

榎 真治 ([email protected])LibreOffice 日本語チーム

This work is licensed under a Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 Unported License.

Page 2: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

2

自己紹介

LibreOfficeコミュニティ

LibreOffice日本語チーム(主にイベントで活動)関西LibreOffice勉強会

その他のコミュニティ日本UNIXユーザー会、KOFスタッフ、LILOなど

フリーでLibreOfficeのサポート、コンサルティング、トレーニング、執筆

Page 3: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

3

LibreOfficeカンファレンスの概要

年1回開催されるグローバルなLibreOfficeコミュニティのイベント2011年パリ、2012年ベルリン、今年で3回目

日時:2013年9月25日(水)-27日(金)場所:イタリア・ミラノ(ミラノ大学)参加者:約150名(日本人2名、日本からは1名)

Page 4: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

4

今回の印象

去年まで見かけなかった新しいコントリビュータが目だった

ボランティアのコントリビュータ、CloudOnのフルタイマー(たぶん4名)など

ハッカソンを行うなど実質的な路線になってきた

Page 5: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

5

3トラック、68セッション

一般:7基調講演やクロージング

開発:26コミュニティ:22

マーケティング、QAなどベストプラクティス&マイグレーション:8

日本の事例も紹介ODF:5

参考:カンファレンス資料ページ http://conference.libreoffice.org/talks/2013/

Page 6: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

6

会場 | 1日目午前中

カ・グランダ(カ・グランダ(14561456年に建設が開始された旧マッジョーレ年に建設が開始された旧マッジョーレ病院。現在はミラノ大学)病院。現在はミラノ大学)

Page 7: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

7

受付と廊下

Page 8: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

8

ウェルカムセッションウェルカムセッション

ボチボチ人が入ってきていますボチボチ人が入ってきています

Page 9: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

9

基調講演:基調講演:Migrating to LibreOffice in ItalyMigrating to LibreOffice in ItalyOsvaldo GervasiOsvaldo Gervasi

2つあった基調講演のうちの1つ2つあった基調講演のうちの1つ

イタリアのウンブリア州の事例イタリアのウンブリア州の事例

自治体行政組織や学校向け自治体行政組織や学校向け

TDFTDFとコラボレーションとコラボレーション

先に上層部やミドル層に、その後エンドユーザー向けに先に上層部やミドル層に、その後エンドユーザー向けにマーケティングキャンペーンマーケティングキャンペーン

トレーニングプログラムを実施トレーニングプログラムを実施

Page 10: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

10

LibreOffice: State of the ProjectLibreOffice: State of the ProjectItalo Vignoli, Italo Vignoli, Florian Effenberger, Michael MeeksFlorian Effenberger, Michael Meeks

このこの11年にあったこと、イベントなどを紹介年にあったこと、イベントなどを紹介

日本の日本のminiconfminiconfも紹介されたも紹介された

アドバイザリーボードがアドバイザリーボードが8->148->14に増えたに増えた

コードのコミッター数コードのコミッター数//コミット数もコミット数も緩やかに増加緩やかに増加

Page 11: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

11

The Governance & Economics of the The Governance & Economics of the EcosystemEcosystemMichael MeeksMichael Meeks

コミュニティのコントリビュータや組織(コミュニティのコントリビュータや組織(TDFTDF)、お金)、お金の流れなど生態系についての流れなど生態系について

ロングタームサポートはロングタームサポートはTDFTDFが出すべきか?は興味が出すべきか?は興味深い深い

Page 12: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

12

開発

当然ながら一番セッション数が多いカテゴリOOXMLの相互互換性の話が2つ

CloudOnとLanedo(コミュニティに分類)開発に関するツールや環境に関するものも多かった印象

git,gbuild, tinderboxes,リリース・パッケージング

Page 13: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

13

New document storage in CalcKohei Yoshida

Page 14: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

14

Widget Layout, status and gtk3Widget Layout, status and gtk3Caolán McNamaraCaolán McNamara

昨年の続き。昨年の続き。ダイアログのダイアログのサイズが固定されてサイズが固定されていたものを自由にいたものを自由に動かせるように動かせるように

大分進んだが大分進んだが引き続き開発に引き続き開発に参加してね、とのこと参加してね、とのこと

Page 15: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

15

Adam FyneAdam FyneOOXML interoperabilityOOXML interoperability

CloudOnCloudOnによるによるLibreOfficeLibreOfficeののOOXMLOOXML相互互換性の取り相互互換性の取り組みのお話組みのお話

Page 16: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

16

Improving interoperability as a businessImproving interoperability as a businessLionel Dricot, Pierre-Éric Pelloux-PrayerLionel Dricot, Pierre-Éric Pelloux-Prayer

LanedoLanedoによるによるLibreOfficeLibreOfficeととMicrosoft OfficeMicrosoft OfficeとのとのOOXMLOOXML相互互換性相互互換性への取り組みへの取り組み

自動的なテストも自動的なテストも

Page 17: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

17

コミュニティ | 多種多様なセッション

マーケティング戦略ワークショップQAセッション4つ?Webまわり:Silverstripe、Plone(テンプレートサイト)新しくコントリビューターになる話LibreOffice Magazine(ブラジル)

Page 18: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

18

LibreOffice Localization Project at LibreOffice Localization Project at KACST in Saudi ArabiaKACST in Saudi ArabiaAhmed Abdulmajeed, Ahmad H. Al Ahmed Abdulmajeed, Ahmad H. Al HarthiHarthi

サウジアラビアの行政機関によるプロジェクトサウジアラビアの行政機関によるプロジェクト

RTLRTLのバグに対する修正パッチを書いているのバグに対する修正パッチを書いている

Page 19: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

Robinson TryonRobinson TryonTo infinity minus one: Improving the To infinity minus one: Improving the tools we use for QAtools we use for QA

QAでどんな活動をしているか、どんなツールを使っているかの説明質疑応答からQAラウンドテーブルになだれ込む展開

Page 20: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

20

QAQAの状況の状況

QAQAチームでは、チームでは、joeljoelととRobinsonRobinsonのアメリカ在住コンビがのアメリカ在住コンビが引っ張っている引っ張っている

バグトリアージに注力バグトリアージに注力

LibreOfficeLibreOfficeからレポートできる、からレポートできる、Bug Submission Bug Submission AssistantAssistantもあるもある

MoztrapMoztrapはあまりプッシュする人がいなくなったはあまりプッシュする人がいなくなった

OpenOffice.orgOpenOffice.org時代の時代のTCMTCMのテストケースをインポートのテストケースをインポートしただけでメンテナンス出来てないしただけでメンテナンス出来てない

Page 21: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

21

発表概要|Case Studies of migrating to LibreOffice in Japan

会津若松市とJA福岡市のエクセレントユーザー2つをピックアップしつつ、日本の事例を紹介コミュニティへの参加・コラボレーションの重要性について質疑応答で出た話

日本のコミュニティの規模日本での英語ブログについてMarketing MLでも日本の事例についての情報共有をして欲しい

Page 22: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

22

発表について|感謝

小笠原さんにスライドの英訳をしていただきましたKoheiさんに質疑応答で助けていただきましたお二人の助力でどうにかできました

Page 23: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

23

発表してみて

ギリギリまでスライドをいじっていてぶっつけ本番予行演習もせずに、人生初の英語プレゼンをやった

スライドに全部書いておいて、読み上げる作戦はわりと有効ボロボロだったが、どうにか最後まで持ちこたえた聴衆は20名以上いて、関心度合いはそこそこ高かった上手く伝えられず反省点も多いが、日本の事情を少しでも伝えられたので、やってよかった

Page 24: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

24

セッションに聞きにきてくれて日本からのセッションに聞きにきてくれて日本からのTTシャツをプレゼントしたシャツをプレゼントしたPhilipp RiemerPhilipp Riemerとと

PhilippPhilippははMy first year as a core contributorMy first year as a core contributorというセッというセッションで、どのようにコミュニティに参加すればよいかというションで、どのようにコミュニティに参加すればよいかというお話もお話も

Page 25: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

25

LibreOffice3LibreOffice3周年のお祝い周年のお祝い

Page 26: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

26

Board of DirectorsBoard of Directorsメンバーに対するメンバーに対するQ&AQ&A

Michael MeeksとItalo Vignoliは写真の枠外

Thorsten Behrens はこの日は見かけず。コミュニティミーティングの日には来ていた

Florian Effenberger

Olivier Hallot

Andreas MantkeJesús CorriusCaolán McNamara

Bjoern Michaelsen

参考 http://www.documentfoundation.org/foundation/board/

Page 27: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

27

22夜連続でハッカソン夜連続でハッカソン

今年は公式パーティはなし今年は公式パーティはなし

11日目の夜:日目の夜:CloundOnCloundOnスポンサーのハッカソンスポンサーのハッカソン

OOXMLOOXML関連の課題リストを渡されて挑戦するスタイル関連の課題リストを渡されて挑戦するスタイル

22日目の夜:日目の夜:GoogleGoogleスポンサーのハッカソンスポンサーのハッカソン

お題は特になしで好きなテーマに挑戦お題は特になしで好きなテーマに挑戦

Page 28: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

28

ハッカソン会場(ハッカソン会場(22部屋の部屋の11つ)つ)

みんな疲れもみせずにチャレンジみんな疲れもみせずにチャレンジ

機内食のような?食事付き機内食のような?食事付き

無線無線LANLANが繋がりにくくて苦戦が繋がりにくくて苦戦

Page 29: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

29

Page 30: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

30

コミュニティミーティング

カンファレンス前日9月24日(火)に開催Board of Directors

TDFの意思決定機関TDFメンバーの投票で選出毎週電話会議(今回はオフラインだが非公開)

Engineering Steering Committee技術的な調整・決定をするチーム現在18名今回は公開で開催通常はメンバーのみの電話会議(毎週)

Page 31: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

31

Engineering Steering Committeeの様子

前に座っている人たちがESCメンバー

Page 32: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

32

BoDが開催されているため、部屋の外の廊下で

ミーティング前の雑談中の様子。

Page 33: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

33

Kohei & Jihui ChoiKohei & Jihui Choi

コミュニティミーティングの後にみんなでご飯に行った時のコミュニティミーティングの後にみんなでご飯に行った時の様子様子

Page 34: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

34

SUSEからCollaboraへ

カンファレンスの前に、SUSEからCollaboraへ大半のメンバーが移籍してLibreOfficeビジネスを引き継いだと発表

8名ほど移籍したようだが、ほぼ全員カンファレンスに来て発表していたCollaboraのWebをみると、GSoCの学生もメンバーとして追加されている模様(インターン?)開発自体は順調に続けているようだSUSE時代と違って、サポートビジネスに力を入れていくようだった(今までと違って、LibreOfficeビジネスでチームを維持する必要がある)

Page 35: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

35

新しいコントリビューター

ボランティアもPhilipp Riemerなど初めて会うメンバーも多かった。QAのRobinson Tryonもカンファレンスには初参加フルタイマーではCloudOnメンバーが初参加

一方でClayton Cornellは、2010年以来久しぶり(元Sun/Oracle社員で今回はボランティアとして)

Page 36: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

36

まとめにかえての感想

コミュニティガバナンスはわりとうまく回っている多様なコントリビュータが参加できている

コアの改善や機能追加もゆっくり目だが進んでいる開発速度を上げたり、大きなのタスクを片付けるには、フルタイマーが必要

TDFのアドバイザリーボードは増えているが(年会費増)、寄付とあわせても金額は少ない。現在TDFのフルタイマーは2名サポート企業はヨーロッパでは最低限のビジネスは成り立っているようだが、まだまだこれから。

パソコン上でのオフィスソフトという位置付け自体がレガシーになりつつあるが、クラウドやスマートフォンなどへの取り組みはそれほど進んでいない(そこにフォーカスすべき?)

Page 37: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

37

Enjoy LibreOffice Life!Thank you!

Page 38: LibreOffice Conference 2013 in Milano 参加報告

38

おまけ:ミラノの様子

地下鉄に加えて、市電とバスが充実していて便利!でもどれに乗っていいのか調べてないと迷う車が多くて危ない。普通に大都市だったおしゃれなところとは無縁だったのでよくわかりませんDoumoあたりの中心部が観光ポイント

ミラノのDoumoは登ってみたけれど、立派だった