我が国のスマートコミュニティ事業の現状 ~実装事...

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我が国のスマートコミュニティ事業の現状 ~実装事業の例~ 平成28年6月7日 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 資料5

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Page 1: 我が国のスマートコミュニティ事業の現状 ~実装事 …...我が国のスマートコミュニティ事業の現状 ~実装事業の例~ 平成 28 年6月7日

我が国のスマートコミュニティ事業の現状 ~実装事業の例~

平成28年6月7日 資源エネルギー庁

省エネルギー・新エネルギー部

資料5

Page 2: 我が国のスマートコミュニティ事業の現状 ~実装事 …...我が国のスマートコミュニティ事業の現状 ~実装事業の例~ 平成 28 年6月7日

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実装事業の例 ●電気に着目した事例

【複合市街地】 柏の葉スマートシティ 【戸建住宅】 Fujisawaサスティナブル・スマートタウン 【集合住宅】 パークタワー西新宿エムズポート

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実装事業の例

【複合市街地】 田町スマエネパーク 【複合市街地】 千住テクノステーション 【複合市街地】 芝浦二丁目スマートコミュニティ計画 【商業施設】 堺鉄砲町地区スマートコミュニティ 【大学施設】 中部大学キャンパススマートグリッド 【工業団地】 第二仙台北部中核工業団地(F-グリッド) 【地域】 長崎県島原市 【地域】 栃木県下都賀郡

●熱に着目した例

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【複合市街地】 柏の葉スマートシティ 柏市のつくばエクスプレス沿線における土地区画整理事業(約273ha)を軸に新しいまちづくりを推進。

経済産業省では、平成24年度から次世代エネルギー技術実証事業により、複数のオフィスや商業施設における街区間電力融通に係る実証を支援。

平常時は、太陽光や蓄電地等の分散電源の電力を街区間で融通し、街区で26%のピークカットを見込む。

非常時は、地域に分散設置した発電・蓄電設備の電力を特定供給により住民の生活の維持に必要な設備に供給し、街の防災力を高める。

地域内の最適エネルギーマネジメント ゲートスクエア全景

[出典]三井不動産資料

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【戸建住宅】 Fujisawaサスティナブル・スマートタウン すべての戸建住宅で太陽光発電システムと蓄電池を備え、エコキュートやエネファーム、エアコンなどを制御可能なHEMSを標準装備し、太陽光発電、家庭内蓄電池と連携する独自の創蓄連携システムを家庭内に構築。

非常時には、太陽光と蓄電池を連携させた独自の創蓄連携システムで生活の継続性を確保する。 タウンマネジメント会社を設立し、自治会会費や独自の運営収入により自治会運営支援や各種サービスを行う。

本取組は、スマートコミュニティ構築の一環として行われるものであり、個別のスマートハウス建築に関する取組ではない。

開発所在地 神奈川県藤沢市辻堂元町6丁目4番1号

面積 約19ha(約6万坪)

計画地用途 住宅(約1,000戸)/商業/公益施設

計画人口 約3,000人

スケジュール 2014年春 街びらき

総事業費 約600億円

整備全体図 施設間連携イメージ

[出典] パナソニック資料

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【集合住宅】 パークタワー西新宿エムズポート 大型蓄電池制御などを行うMEMSと各住戸のHEMSの連携や、電力需給ピーク情報に応じたディマンドリスポンスなど、マンション全体の電力の最適化する最新のエネルギーマネジメントシステムを導入。

ディマンドリスポンスによる電力使用量低減に対して居住者の電気料金割引のインセンティブを還元する仕組みを構築。

HEMSが使用電力量の分析により、居住者ごとのライフスタイルを分析し、居住者のライフスタイルに合わせて生活に密着した多様なサービスをレコメンドするなどHEMSに省エネ以外の価値を付加。

【共用部 蓄電システム】 (マンション全体のDRに利用)

【HEMS(ディマンドリスポンス時のエアコン運転設定サンプル画面】 [出典]三井不動産レジデンシャル資料

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【複合市街地】 田町スマエネパーク 港区、愛育病院、東京ガスエンジニアリングソリューションズ、東京ガス等の官民が連携し、田町駅東口北地区において、低炭素で防災に強いまちづくりを行うためにスマートエネルギーネットワーク(※1)を構築。

SENEMS(※2)を活用し、外気状況・空調機等建物のエネルギー利用状況・熱源機の運転状況等を把握した上で、スマートエネルギーセンターから、リアルタイムに空調機制御を行う等の需給の最適制御を行い、エリア全体の低炭素化を図る。

エネルギーのネットワーク システムフロー

※1 大規模集中型電源と分散型エネルギー(熱と電気)を、エネルギーネットワークおよびICTを活用し賢く使うことで省エネ、省コストを実現するとともに、BLCP(Business & Life Continuity Plan)への貢献や安心・安全といった新たな価値の提供を行うもの。

※2 ICTを活用し、建物とスマートエネルギーセンターを連携し、エネルギー需給を一括管理・最適制御するシステム。Smart Energy Network Energy Management Systemの略。

※3 B棟(オフィス棟)は平成31年度竣工予定。

港区しばうら保育園等 愛育病院 みなとパーク芝浦

第1スマート エネルギーセンター [出典]東京ガス資料

【公共街区(東側)】 平成26年度 供給開始済み

【民間街区(西側)】 平成30年度 供給開始予定 (※3)

民間街区外観

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【複合市街地】 千住テクノステーション 従来のエネルギーシステムを最新ガスシステム(発電効率40%超高効率ガスエンジン、廃熱利用高効率空調システム)に更新し、更に太陽光発電システム・太陽熱集熱システムを導入。

電力・熱を複数建物間で融通する最適統合制御を実施。

<実績> 省エネ率:13.6%(目標 12%) CO2 削減率:35.8%(目標 34%)

所在地 東京都荒川区南千住

設備

コージェネ:370kW×1、700kW×1 太陽光発電システム:106.7kW(5台計) 太陽熱集熱システム:約166kW(2台計) その他熱源機(ヒートポンプ等)

実証期間 2010年4月~2013年3月 補助 事業名

経済産業省 「分散型エネルギー複合最適化実証事業」

再生可能エネルギーとコージェネレーションの組み合わせで省エネ性とエネルギーセキュリティ向上を実現

施設間の熱融通により地域全体でのエネルギー利用効率を最大化

東京ガス資料より

区が運営する老人ホームへの熱供給事業のため、区道(公道)に導管を通す際の道路占有許可はスムーズに行われた。

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【複合市街地】 芝浦二丁目スマートコミュニティ計画 公道を挟む既存の市街地3街区における事務所2棟、集合住宅1棟の計画。 複数建物での電力一括受電とコージェネレーションを活用した電力・熱供給の面的な電力・熱融通を行うともに、CEMSによる発電・熱利用制御、空調・照明の省エネルギー制御等を行う。

非常時には、電力を街区間で融通し、街区全体のエネルギー自立性を向上させるほか、港区との防災協定に基づいた帰宅困難者対策支援を行うなど、地域防災に貢献する。

[出典](独)建築研究所ホームページ

所在地 東京都港区芝浦2丁目

用途 延べ床面積

A棟 中規模事務所 13,060.08 ㎡

B棟 集合住宅 6,155.46 ㎡

C棟 小規模事務所 2,182.11 ㎡

約25

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【商業施設】 堺鉄砲町地区スマートコミュニティ 官民連携による下水再生水の高度複合利用 (下水再生水を商業施設の給湯・空調の熱源として利用、熱源として利用後、施設内のトイレ洗浄水、せせらぎ及び

施設外にある内川緑地せせらぎ水路の水源として利用) 水資源の有効活用と先進的省CO2の導入 (ディマンドリスポンスに最適な内外併用式氷蓄熱槽、全館LED化、高効率空調) 地域資源の活用による公共性の高いまちづくり (赤煉瓦建物の有効活用、地場産業の活用) 一時避難所としての地域防災への貢献 (避難エリアの設定、避難エリアの電力・水確保)

[出典] 関西電力資料

一時避難所としての 地域防災への貢献

旧ダイセル工場跡地の 赤煉瓦建物。大阪府の「大阪ミュージアム」にも登録されている

下水処理水 の高度熱利用

水の 有効活用

せせらぎ

防災用水

赤煉瓦

内川緑地 せせらぎ水路

トイレ 洗浄水

スマート BEMS

官民連携による 下水再生水の高度複合利用

※国内初の取組み

水資源の有効活用と 先進的省CO2技術の導入

地域資源の活用による 公共性の高いまちづくり

レジリエンス性

公共性

技術性・先駆性・革新性

技術性・先駆性・革新性

氷蓄熱

三宝下水 処理場 ■ 商業施設計画概要

所 在 地 :大阪府堺市堺区鉄砲町1番地 施設名称 :イオンモール堺鉄砲町 敷地面積 :約102,000㎡ 延床面積 :約135,000㎡ 駐車台数 :約2,600台 開 店 日 :2016年3月19日

R26

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【大学施設】 中部大学キャンパススマートグリッド H27年度末までに下図STEP8まで導入完了

H28年度中にSTEP11(全行程)まで完了予定※下図はH28年度末の想定図

スマートグリッドを導入した春日井キャンパス以外(中部大第一高校・恵那研修センター)ともクラウドで連携している為、互いのエネルギー使用量を確認可能

太陽光

蓄電池 スマートグリッド モニター

コージェネ

スマートグリッドモニター(不言実行館)

ecoBCPクラウド(春日井キャンパス及び遠隔キャンパス)

17号館

11号館 工学部等 STEP3

体育・文化 センター等

STEP4 体育・文化センター

生命健康科学部 STEP1

14号館

応用生物学部 STEP2

不言実行館 STEP5

現代教育 学部等

STEP6

72号館

71号館 70号館

21号館

22号館

総合情報 センター

経営情報 学部等

STEP7

国際関係 学部等

STEP8

20号館 10号館

19 号 館

工学部等 STEP9

3号館

7号館

新5号館

5 号 館

8号館

STEP11

附属三浦記念 図書館

事務 食堂等

1号館

2号館

人文 学部等

STEP10

25号館

26号館

27号館 28号館

不言 実行館

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【工業団地】 第二仙台北部中核工業団地(F-グリッド) 工業団地内の需要側と供給側が一体となった事業体「F-グリッドLLP」を組織し、マイクログリッドを運営

F-グリッドLLPの自家発電により作った電気・熱をCEMSで制御し、工業団地内の需要家へ効率的にエネルギー融通(特定供給)するとともに、エネルギーマネジメント事業(見える化・平準化)を実施

非常時はF-グリッドで発電した電力を防災拠点等に回す等、周辺地域との連携を図る

[出典] トヨタ自動車資料

運営組織 事業イメージ

▽F-グリッド宮城・大衡有限責任事業組合(LLP) ▽13年4月よりオペレーション開始 ▽代表:トヨタ 出資金:948百万円

F - グリッドLLP 工業団地企業への電力/熱供給 エネルギーマネジメント(見える化・ 省エネ等)の実施主体

トヨタ自動車

豊田通商

トヨタ自動車 東日本

トヨタ関連会社

工業団地内事業者

統括

事業協力

電力利用/見える化・省エネサービス利用

東北電力

仙台市ガス局 地域エネルギー事業者

電力供給 バックアップ

ガス供給

トヨタ紡織東北

トヨタ輸送

ベジ・ドリーム栗原

中央精機東北

ビューテック

すかいらーく

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【地域】 長崎県島原市 工場の未利用熱である工場排水(約60℃)を、温泉給湯所に供給し、ヒートポンプにより温泉を加温する。

従来方式と比べ、省エネ効果(原油換算)約45%、エネルギーコスト約58%削減を目指す。

[出典]島原市資料

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【地域】 栃木県下都賀郡 再生可能エネルギーを含む複数の熱源を、複数の建物間で一つの水ループ(熱媒)を用いて接続し、季節毎にベストミックスし熱融通させることで、熱利用効率の向上が期待できる。

システム全体としての省エネ効果は、空冷HPシステムに比べて約28%を目標としている。

[出典]杏林製薬資料

隣接する2つの建物間(共有棟と研究棟)において、地中熱や未利用エネルギーであるターボ冷凍機排熱等からなる複数の熱源と複数の熱利用機器(空調、給湯)を1つの水ループ(熱媒)に接続し、熱融通することによって熱利用効率を向上させる。