part Ⅰ 生命維持機能 - 重症心身障害理学...

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Life Inventory to Functional Evaluation version 0.5 (pilot version) 重症心身障害児(者)のための生活機能評価表 Life Inventory to Functional Evaluation for Individuals with Severe Motor and Intellectual Disabilities version 0.5 (pilot version) Part Ⅰ : 生命維持機能 A.呼吸器感染および発熱の既往 1.この 1 年間で抗生剤投与を必要とした肺炎や気管支炎などの呼吸器感染、または、無気肺になった回数 (3)この 1 年間で 0 (2)この 1 年間で 1 (1)この 1 年間で 2 回、または、半年に 1 回の頻度 (0)この 1 年間で 3 回以上、または、4 ヶ月に 1 回以上の頻度 2.この 1 年間で 38.5℃以上の高熱が出た回数(明らかなこもり熱、筋緊張亢進による熱は除く) (3)この1年間で 1 回以下 (2)この 1 年間で 2 回~5 回、または、3 6 ヶ月に 1 回の頻度 (1)この 1 年間で 6 回以上(12 回未満)、または、2 ヶ月に 1 回以上(1 ヶ月に 1 回未満)の頻度 0)この 1 年間で 12 回以上、または、1 ヶ月に 1 回以上の頻度 B.呼吸機能 3.動脈血酸素飽和度(SpO2)のモニター (3)普段の生活において動脈血酸素飽和度(SpO2)をモニターしていない (2)毎日ではないが、普段の生活において動脈血酸素飽和度(SpO2)をモニターしている (1)終日ではないが、1日に一定の時間、動脈血酸素飽和度(SpO2)をモニターしている (0)終日、動脈血酸素飽和度(SpO2)をモニターしている

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Life Inventory to Functional Evaluation

version 0.5 (pilot version)

重症心身障害児(者)のための生活機能評価表

Life Inventory to Functional Evaluation

for Individuals with Severe Motor and Intellectual Disabilities

version 0.5 (pilot version)

Part Ⅰ : 生命維持機能

A.呼吸器感染および発熱の既往

1.この1年間で抗生剤投与を必要とした肺炎や気管支炎などの呼吸器感染、または、無気肺になった回数

(3)この1年間で0回

(2)この1年間で1回

(1)この1年間で2回、または、半年に1回の頻度

(0)この1年間で3回以上、または、4ヶ月に1回以上の頻度

2.この1年間で38.5℃以上の高熱が出た回数(明らかなこもり熱、筋緊張亢進による熱は除く)

(3)この1年間で1回以下

(2)この1年間で2回~5回、または、3~6ヶ月に1回の頻度

(1)この1年間で6回以上(12回未満)、または、2ヶ月に1回以上(1ヶ月に1回未満)の頻度

(0)この1年間で12回以上、または、1ヶ月に1回以上の頻度

B.呼吸機能

3.動脈血酸素飽和度(SpO2)のモニター

(3)普段の生活において動脈血酸素飽和度(SpO2)をモニターしていない

(2)毎日ではないが、普段の生活において動脈血酸素飽和度(SpO2)をモニターしている

(1)終日ではないが、1日に一定の時間、動脈血酸素飽和度(SpO2)をモニターしている

(0)終日、動脈血酸素飽和度(SpO2)をモニターしている

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4.動脈血酸素飽和度(SpO2)の値

※人工呼吸器または/と酸素投与による呼吸管理下にない状況での値を評価対象とする。人工呼吸器または

/と酸素投与による呼吸管理を行っている場合、点数は「0」となる

(3)普段の生活においてSpO2は95%以上で安定している

(2)普段の生活においてSpO2が95%未満の状態となることがあるが10%未満である

(1)SpO2が95%未満の状態が普段の生活において10%以上ある(SpO2が90%未満の状態は10%未満)

(0)SpO2が90%未満の状態が普段の生活において10%以上ある

5.人工呼吸器、酸素投与、エアウェイ、ポジショニング等による呼吸管理の必要性

(3)普段の生活においていずれの呼吸管理も必要としない

(2)1日に一定の時間以上、エアウェイやポジショニング等による呼吸管理を必要とする

(1)終日ではないが、1日に一定の時間、人工呼吸器と/または酸素投与による呼吸管理を必要とする

(気管切開をしており、かつ、人工呼吸器と/または酸素投与による呼吸管理を行っていない場合もこの

点数)

(0)終日、人工呼吸器と/または酸素投与による呼吸管理を必要とする

6.喘鳴の有無

(3)普段の生活において痰や唾液、食物残渣が気道・喉頭・咽頭に貯留することによる喘鳴(喉や胸のゼロゼ

ロ、ゴロゴロといった音)はない

(2)毎日ではないが、普段の生活において痰や唾液、食物残渣が気道・喉頭・咽頭に貯留することによる喘鳴

がある

(1)常にではないが、痰や唾液、食物残渣が気道・喉頭・咽頭に貯留することによる喘鳴が毎日ある(食事

中や食後など)

(0)痰や唾液、食物残渣が気道・喉頭・咽頭に貯留することによる喘鳴が常にある

7.咳の機能

(3)痰や唾液、食物残渣が気道・喉頭・咽頭に貯留していると(喉や胸のゼロゼロ、ゴロゴロといった喘鳴が

あると)咳によって口腔内まで上げてくることができ、自ら吐き出したり、飲み込んだりして適切に処理

できる

(2)痰や唾液、食物残渣が気道・喉頭・咽頭に貯留していると咳によって口腔内まで上げてくることができる、

しかし、自ら吐き出したり、飲み込んだりして適切に処理できない(口から出してあげることや口腔内の

吸引が必要かもしれない)

(1)痰や唾液、食物残渣が気道・喉頭・咽頭に貯留していると咳をする。しかし、口腔内まで十分に上げてく

ることができない(咽頭、気管の吸引を必要とするかもしれない)

(0)痰や唾液、食物残渣が気道・喉頭・咽頭に貯留していても、全く咳はみられない

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8.痰の吸引(または、咳介助)を行う回数

(3)痰の吸引(または咳介助)は行っていない

(2)1日に1回~5回、または、感染時のみ痰の吸引(または咳介助)を行っている

(1)1日に6回以上(1時間に1回未満)、痰の吸引(または咳介助)を行っている

(0)1時間に1回以上、痰の吸引(または咳介助)を行っている

C.摂食・嚥下機能

9.一日の必要量の栄養摂取にかかる時間

(3)1日に3時間未満

(2)1日に3時間以上6時間未満

(1)1日に6時間以上

(0)必要量の栄養(カロリー)摂取ができていない

10.栄養摂取の方法

(3)栄養摂取はすべて経口による

(2)栄養摂取は経口と経管を併用している

(1)栄養摂取はすべて経管栄養または経静脈栄養によるが、おやつや味見などの嗜好を目的とした経口摂取は

行っている

(0)栄養摂取はすべて経管栄養または経静脈栄養による

11.固形物および半固形物の経口摂取における咀嚼・嚥下機能

(3)一口大のもの、きざみを含む食材を適切に(誤嚥や誤嚥が疑われるむせ、えずきがなく)食べることがで

きる

(2)軟食(舌や歯茎で押しつぶせる)を適切に食べることができる

(1)ペースト食または嚥下食を適切に食べることができる

(0)いかなる食形態も適切に食べることができない

12.水分(液体)の経口摂取における嚥下機能

(3)水分(液体)を適切に(誤嚥や誤嚥が疑われるむせ、えずきがなく)連続飲みすることができる

(2)水分(液体)を一口ずつ適切に飲むことができる

(1)増粘剤によって調整された、または、ゼリー状の水分(液体)を適切に飲むことができる

(0)いかなる形態においても適切に飲むことができない

D.消化・排泄機能

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13.嘔吐の有無

(3)普段の生活において嘔吐はない

(2)周期的ではないが普段の生活において嘔吐することがある

(1)周期的に嘔吐(血性嘔吐でない)がある

(0)周期的に血性嘔吐がある

14.排便のコントロール

(3)薬を使わず、排便のコントロールができている(問題となる便秘や下痢はない)

(2)内服薬にて排便のコントロールができている

(1)内服薬のみでのコントロールは難しく、浣腸等によってコントロールできている

(0)内服薬、浣腸等によっても排便のコントロールは十分でない(摘便している)

E.睡眠機能と意識機能

15.睡眠時間

(3)夜間 7時間以上まとまった睡眠がとれている

(2)夜間 7時間以上の睡眠はとれているが、入眠困難(寝付くのに 1時間以上かかる)、または、中途覚醒(2

回以上目覚める)がある

(1)一日を通して、7 時間以上の睡眠時間はとれているが、夜間にまとまっていない(夜間の入眠時間に数時

間以上のずれがあることが固定化している、または、非 24時間周期の睡眠覚醒リズムとなっている、また

は、睡眠が細切れ:24時間で 3回以上の短時間睡眠になって昼夜を問わず一定の時間帯にまとまらない等)

(0)一日を通して、7時間以上の睡眠がとれていない

16.意識機能

※意識レベルについての評価

(3)身体への刺激や呼びかけがなくても覚醒している状態が維持できる

(2)呼びかけによって一時的に覚醒する、しかし、その状態を維持することは難しい

(1)身体を動かしたり、叩いたりすることによって一時的に覚醒する、しかし、その状態を維持することは難

しい

(0)覚醒状態が明確でない(大きな音にも反応を示さない、有意な眼瞼運動が見られない、痛み刺激に対する

反応が乏しい、または、反射的な運動や表情変化、緊張の亢進のみである等)

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Part Ⅱ : 姿勢と運動

A.背臥位における姿勢と運動

17.背臥位における姿勢の保持と変換

(3)対称的な背臥位姿勢から他の姿勢に意図的に変わることができ、再び対称的な背臥位姿勢に戻ることがで

きる

(2)背臥位から他の姿勢に意図的に変わることができる(対称的でなくてもよい)

(1)安静時において背臥位姿勢で落ち着いていられる

(0)安静時においても背臥位姿勢で落ち着いていることが困難(定期薬または臨時薬を必要とするかもしれな

い)

18.背臥位における頭部の運動

(3)頭部を随意的に空間に持ち上げることができる

(2)頭部を随意的に回旋することができ、再びもとの位置に戻すことができる

(1)頭部をわずかでも随意的に動かすことができる

(0)頭部の肢位は固定的である(運動がみられたとしても不随意な運動や筋収縮のみである)

19.背臥位における骨盤および下肢の運動

(3)両側の下肢を随意的に空間に持ち上げることができる

(2)下肢の一部を随意的に空間に持ち上げることができる

(1)骨盤および下肢をわずかでも随意的に動かすことができる

(0)骨盤および下肢の肢位は固定的である(運動がみられたとしても不随意な運動や筋収縮のみである)

20.背臥位における上肢の運動

(3)両側の上肢を随意的に空間に持ち上げることができる

(2)上肢の一部を随意的に空間に持ち上げることができる

(1)上肢をわずかでも随意的に動かすことができる

(0)上肢の肢位は固定的である(運動がみられたとしても不随意な運動や筋収縮のみである)

B.腹臥位における姿勢と運動

21.腹臥位における姿勢の保持と変換

(3)腹臥位姿勢から他の姿勢に意図的に変わることができる

(2)平らな床面の上で腹臥位姿勢を保持できる

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(1)ポジショニングや姿勢保持具の使用により、腹臥位姿勢を保持できる

(0)腹臥位姿勢を保持できない

22.腹臥位における頭部の運動

(3)頭部を随意的に10秒以上持ち上げることができる

(2)頭部を随意的に回旋することができ、再びもとの位置に戻すことができる

(1)頭部をわずかでも随意的に動かすことができる

(0)頭部の肢位は固定的である(運動がみられたとしても不随意な運動や筋収縮のみである)

23.腹臥位における骨盤および下肢の運動

(3)四つ這い姿勢を10秒以上保持できる

(2)骨盤を随意的に空間に持ち上げることができる

(1)骨盤および下肢をわずかでも随意的に動かすことができる

(0)骨盤および下肢の肢位は固定的である(運動がみられたとしても不随意な運動や筋収縮のみである)

24.腹臥位における上肢の運動

(3)両手支持にて10秒以上腹臥位姿勢を保持することができる

(2)上肢支持にて(頭部と胸部が床面に接することなく)10秒以上腹臥位姿勢を保持することができる

(1)上肢をわずかでも随意的に動かすことができる

(0)上肢の肢位は固定的である(運動がみられたとしても不随意な運動や筋収縮のみである)

C.座位における姿勢と運動

25.座位における姿勢の保持と変換

(3)マットまたはベンチに座って上肢の支えなしに30秒以上座位姿勢を保持することができる

(2)マットまたはベンチに座って両上肢で支えれば30秒以上座位姿勢を保持することができる

(1)介助または器具によって支えられて座位姿勢を保持できる

(0)介助または器具によって支えられても座位姿勢を保持することができない

26.座位における頭部の運動

(3)体幹を介助または器具によって支えられて頭部を30秒以上正中位で持ち上げることができる

(2)体幹を介助または器具によって支えられて頭部を30秒以上持ち上げることができる(頭部は正中位に

なくてもよい)

(1)体幹を介助または器具によって支えられて頭部を随意的に少しでも持ち上げることができる

(0)体幹を介助または器具によって支えられても頭部を全く挙上することができない

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27.座位における体幹および下肢の運動

(3)上肢の支えがなくても、重心を前後に制御することができる(体幹を前方に傾け、再び体幹を起こしても

とに戻ることができる、または、背もたれにもたれた姿勢から背中を背もたれから離し再び背もたれにも

たれられる)

(2)上肢の支えがあれば、重心を前後に制御することができる

(1)体幹を介助または器具によって支えられて、重心を支持基底面内におくことができる

(0)介助または器具によって支えられても、重心が支持基底面外にあり、重心を支持基底面内におくことがで

きない(下肢伸筋の筋緊張の亢進により、股関節が十分に曲がらないなど)

28.座位における上肢の運動

(3)座位姿勢を保持したまま上肢を随意的に空間に持ち上げることができる(一側でもよい)

(2)介助または器具によって姿勢を保持されれば、上肢を随意的に空間に持ち上げることができる(一側でも

よい)

(1)介助または器具によって姿勢を保持されれば、上肢をわずかでも随意的に動かすことができる

(0)介助または器具によって姿勢を保持されても、上肢の肢位は固定的である(運動がみられたとしても不随

意な運動や筋収縮のみである)

D.立位における姿勢と運動

29.立位における姿勢の保持と変換

(3)介助なしで台に手をついて、または、手すりを持って立位姿勢を10秒以上保持できる

(2)バランスを助ける程度の介助で(体重は自ら支持し)、台に手をついて、または、手すりを持って立位姿勢

を10秒以上保持できる

(1)体幹を支えれば、部分的に体重を自ら支持し、立位姿勢をとることができる

(0)介助においても立位姿勢をとることはできない

30.立位における下肢の運動

(3)介助または器具によって姿勢を保持されれば、前方に 10 歩以上のステップすることができ、かつ、下肢

の運動によって身体の向きを変えること、または、身体の向きに下肢の向きを合わせることができる

(2)介助または器具によって姿勢を保持されれば、前方に10歩以上のステップすることができる

(1)介助または器具によって姿勢を保持されれば、前方に足を1~9歩、ステップすることができる

(0)介助または器具によって姿勢を保持されても、前方に足をスッテプすることはできない

E.上肢および手の機能的運動

31.上肢のリーチ運動

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(3)一定の位置(通常偶然では届きえない位置)にある対象物に対して触れようと手を伸ばし、確実に触るこ

とができる

(2)一定の位置にある対象物に対して触れようと手を伸ばすが、触れるときと、触れないときがある

(1)一定の位置にある対象物に対して触れようと上肢をわずかでも随意的に動かすことができる

(0)一定の位置にある対象物に対して触れようとする上肢の随意的な運動はみられない

32.手の巧緻運動

(3)スプーンやペンなどの道具を持って操作することができる

(2)随意的に対象物を握ったり、離したりできる

(1)手指をわずかでも随意的に動かすことができる

(0)手指の随意的な運動はみられない

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Part Ⅲ :日常生活活動場面における機能的活動

A.目的をもった感覚的経験

33.目的をもった視覚経験

(3)必要な情報を得ること(人を見つけるなど)や楽しみ(好きなテレビを見るなど)のために、注意を持続

させて視覚を用いることができる

(2)よく知る人の顔やなじみのあるものや場所などとその他のものを視覚的に識別することができる

(1)光や動くものなどのはっきりとした視覚刺激に対して明確な反応を示す

(0)いかなる視覚刺激に対しても反応を示さない、または、反応が明確でない

34.目的をもった聴覚経験

(3)必要な情報を得ること(会話の内容を知るなど)や楽しみ(好きな音楽を聴くなど)のために、注意を持

続させて聴覚を用いることができる

(2)よく知る人の声やなじみのある音や音楽などとその他の音を識別することができる

(1)鈴の音や人の声などのはっきりとした聴覚刺激に対して明確な反応を示す

(0)いかなる聴覚刺激に対しても反応を示さない、または、反応が明確でない

35.目的をもった手の感覚経験

(3)必要な情報を得ること(ものの形を調べるなど)や楽しみ(おもちゃで遊ぶなど)のために、注意を持

続させて手の感覚を用いることができる

(2)たたいたり、触ったり、握ったりすることに通して手の感覚を用いる(持続的でないかもしれない)

(1)触覚素材や冷たいものなどのはっきりとした手への感覚刺激に対して明確な反応を示す

(0)いかなる手への感覚刺激に対しても反応を示さない、または、反応が明確でない(刺激に対する反応が反

射的な運動や表情変化、緊張の亢進のみの場合もこの点数に該当する)

B.コミュニケーション

36.他者への関心

(3)なじみの少ない人からの働きかけに対して交流しようとする(声を出す、視線を送る、手を伸ばす)

(2)慣れ親しんだ人からの働きかけに対して交流しようとする

(1)他者からの働きかけに対して関心を示す(微笑んだり、動きを止める、注意を向ける)

(0)いかなる他者からの働きかけに対しても関心を示さない、または関心を示しているかどうか明らかでない

37.話し言葉および非言語メッセージの理解

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(3)時間や出来事の順序を含む簡単な話題について理解できる

(2)目の前の人やものの関係性や特性、または、簡単な質問やお願いについて理解できる(4~5語の文章を

理解する)

(1)日常に関する簡単な話し言葉や書き言葉、ジェスチャー、シンボル、サインなどの言語メッセージおよび

写真や絵などの非言語メッセージを理解できる(自分や親しい人の名前、日常なじみのあるものなど2つ

以上の理解が可能)

(0)いかなる話し言葉や書き言葉、ジェスチャー、シンボル、サインなどの言語メッセージおよび写真や絵な

どの非言語メッセージの理解もできない

38.要求と問題の表出

(3)さまざまな要求および痛みや不快感、困っていることなどの問題があると、要求や問題を特定して伝える

ことができる

(2)さまざまな要求および痛みや不快感、困っていることなどの問題があると、明確な行動を示し、慣れ親し

んだ人であれば、要求や問題を特定することができる

(1)さまざまな要求および痛みや不快感、困っていることなどの問題があると、泣く、声を出す、身体を動か

すなどの明確な行動によって、他者に気づかれるが、要求や問題を特定しにくい

(0)さまざまな要求および痛みや不快感、困っていることなどの問題があっても、明確な行動を示すことがで

きず、他者に気づかれにくい(他者が要求や問題の有無に注意しておく必要がある)

39.話し言葉および非言語メッセージの表出

(3)時間や出来事の順序を含む簡単な話題や自分の感情あるいは考えについて伝えることができる

(2)目の前の人やものの関係性や特性、または、簡単な質問やお願いを伝える(4~5語の文章の表出ができ

る)

(1)言葉や書き言葉、ジェスチャー、シンボル、サインなどの言語メッセージまたは写真や絵などの非言語メ

ッセージを用いて、ものやひとの名前、要求を伝えることができる(自分や親しい人の名前、日常なじみ

のあるものなど2つ以上の表出ができる)

(0)いかなる話し言葉や書き言葉、ジェスチャー、シンボル、サインなどの言語メッセージまたは写真や絵な

どの非言語メッセージの表出もできない

C.日常生活活動における課題

40.移乗動作(いす、ベッド、床の間の移乗)

(3)移乗動作において、部分的な介助や見守りが必要であるが、動作の大半をひとりで行うことができる(介

助量は課題動作の50%未満である)

(2)移乗動作において、部分的な動作が行える(起き上がる、手すりを持って立つなどの部分的な動作が行え

る。介助量は課題動作の50%以上である)

(1)移乗動作において、少しでも有意義な動作ができる(起き上がろうとする、お尻を前方にずらす等)

(0)移乗動作は全面的な介助による(いかなる有意義な動作もできない)

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41.室内および屋内の移動

(3)屋内で意図した場所に移動することができる(部屋から部屋への移動など)

(2)室内で意図した場所に移動することができる

(1)ある場所から他の場所へ少しでも動くことができる(意図した場所には行けないかもしれない)

(0)移動は全面的な介助による

42.食事動作

(3)スプーンや箸などの道具や手を使ってすべてひとりで食べられる(食べこぼしがあってもよい)

(2)スプーンや箸などの道具や手を使って、半分以上ひとりで食べられる

(1)スプーンや箸などの道具や手を使って、少しでも食べられる

(0)食事動作は全面的な介助による(経管栄養の場合もこの点数)

43.更衣動作

(3)更衣動作において、部分的にまたはそれ以上の動作をひとりで行える(シャツをひとりで脱ぐ、など)

(2)更衣動作において、少しでも有意義な動作ができる(シャツの袖から腕を抜く、ズボンをあげるために臀

部を浮かす等)

(1)更衣動作は全面的な介助によるが、介助に困難を伴わない

(0)更衣動作は全面的な介助により、かつ、介助に困難を伴う(緊張や強度の関節拘縮などにより、通常の介

助よりも時間がかかる等)

44.排泄管理

(3)排泄管理(尿意や便意があるときやおむつや下着が汚れたときに他者に伝えること、トイレの時間まで我

慢すること等)ができ、下着を汚すことはない

(2)おむつや下着を汚さないよう、部分的に排泄管理が行える(下着を汚すこともあるが、尿意を明確に伝え

てトイレで用を足すことができる、トイレの時間まで我慢することができる等)

(1)排泄管理において、少しでも有意義な行動がみられる(おむつや下着が汚れると、不快感や落ち着きのな

さを示し、他者に伝えようとする等)

(0)排泄管理は全面的に介助者の管理による(ストマや導尿の全面的な管理もこの点数)

D.その他の日常生活場面における活動に関わること

45.日中の傾眠

(3)起床時間から就寝時間までの時間帯において、傾眠または睡眠状態にあるのは2時間未満である

(2)起床時間から就寝時間までの時間帯において、2時間以上(5時間未満)、傾眠または睡眠状態にある

(1)起床時間から就寝時間までの時間帯において、5時間以上、傾眠または睡眠状態にある

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(0)起床時間から就寝時間までの時間帯において、半分以上、傾眠または睡眠状態にある(意識が明確でない

場合もこの点数に該当する)

46.時間の概念

(3)予定を気にかけて時計をみたり、時間を尋ねたりする(1時間単位の時計の理解ができる)

(2)活動や出来事を特定の時間帯と結びつける(夕方には好きなテレビ番組がある等)

(1)一日の食事の時間や日課をおおまかに認識している(食事の後に歯磨きをすることや入浴の後にパジャマ

に着替える等、生活上のできごとの流れを認識している)

(0)一日の食事の時間や日課を認識することができない、または、不明確である

47.数の概念と計算

(3)一桁の数字の計算(足し算、引き算)ができる、または、ごく簡単な買い物ができる(500 円でジュース

やお菓子を買えることを認識している等、お釣りの計算はできなくてもよい)

(2)「10」以上の数が分かる(「何個あるか数えて」で10数えることができる等)

(1)「2」以上の数が分かる(「・・・から2個とって」で2個が分かる等)

(0)数を認識することができない、または、不明確である

48.安全性

※転倒の危険があるにもかかわらずひとりで立ち上がったり移乗したりすることや、食べ物でないものを口

に入れてしまうなど、重大な事故に結びつく危険性のある行動に対して必要な見守りや援助について評価

する

(3)特別な見守りや援助は必要ない

(2)少なくともある1つの状況で見守ったり、援助したりする必要がある(援助や身守りがなければ、自らの

行動によって危険にさらされてしまう)

(1)2つ以上の状況で見守ったり、援助したりする必要がある

(0)常に見守る必要がある、または、事故を予防するためやむをえなく行動範囲を限定している

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Part Ⅳ :生産的活動場面における参加

このパートでは、生産的活動場面における参加について評価する。

「生産的活動」とは、目的や楽しみのある活動であり、障害のある人々が、ただ生存するだけでなく、生命や

生活に尊厳や意味を与えるものでなければならない(NCMRR,1993)。生産的活動の場には、家庭や学校、施設、

コミュニティ等があり、仕事(報酬を伴う仕事と報酬を伴わない仕事)、教育、レジャー、レクリエーション等の

内容が含まれる。また、家族や知人、医療従事者、サービス提供者、学校教諭、コミュニティの人々等との社会

的な関わりが含まれる。

「参加」とは、生活・人生場面への関わりのことである。

LIFE試行版では、生産的活動として「感覚的経験」、「学習や知識の応用、会話や議論、レクリエーションやレ

ジャー(スポーツ等を除く)」、「スポーツやフィットネス、その他の身体運動を目的とした活動」、「商業・娯楽・

文化・運動施設などの施設の利用」に焦点をあて、活動の遂行やその場面への関与について評価する。それぞれ

の項目でまず、現在行っている活動や関与している活動の内容、場所、場を共有する人、および頻度について質

問する。さらに質問で確認された活動内容に関して環境因子に焦点をあて、「生産品と用具」、「支援」、「本人の意

思と関わる人々の態度」、「医学的管理および医療的ケア」について評価する。活動の遂行やその場面への関与を

促進あるいは阻害する環境因子を把握することは、参加が環境因子によって大きく影響される重症心身障害児

(者)にとって重要である。

「生産品と用具」とは、障害のある人々が使用する、特別に生産されたあるいは一般的に利用し得る、あらゆ

る生産品、器具、装置あるいは技術システムであり、障害を予防し、代償し、監視し、軽減し、中和化するもの

である。

「支援」とは、家族や知人、サービスを提供する人々やコミュニティの人々などから提供される身体的あるい

は心情的な支援である。

「本人の意思と関わる人々の態度」の「態度」とは、家族や知人、後見人、サービスを提供する人々やコミュ

ニティの人々等、本人に関わる人々が本人やその他の事柄(社会的、政治的、経済的な問題)について持つ、全

般的なあるいは特定の意思や信念で、個々の行動や行為に影響を及ぼすものである。

「医学的管理および医療的ケア」とは、生命維持、健康維持のために行われている医師による医学的管理、お

よび、医師の指導の下に、看護師や家族、サービスの提供者等が日常的、応急的に行っている経管栄養、痰の吸

引等の医療的ケアである。

A.感覚的経験

みる、きく、においを嗅ぐ、味わう、肌で感じる、揺れを感じるなどの感覚的経験

質問 現在行っている活動や関与している活動の内容、場所、場を共有する人、および頻度について答えてくだ

さい

活動内容 場所 場を共有する人 頻度

例)触覚あそび

例)味見

例)スヌーズレン

通園保育室

病棟食堂

施設のスヌーズレンの部屋

保育士、通園児

看護師、ST

入所者、介護福祉士

週3回

週1回

2週間に1回

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Life Inventory to Functional Evaluation

version 0.5 (pilot version)

以下の項目では、質問で確認された活動内容に関する「生産品と用具」、「支援」、「本人の意思と関わる人々の態

度」、「医学的管理および医療的ケア」について評価します。活動内容が複数あり、それぞれで点数が異なる場合

には、全般的にみて最も多く利用されている環境支援や遂行状況を表している点数をつけてください。現在行っ

ている活動や関与している活動が「なし」の場合は、項目 49から項目 52の点数はすべて「0」になります。

49.感覚的経験における「生産品と用具」

※感覚的経験のために使用される「生産品と用具」を評価対象とする。生命維持のための医療機器等は評価

の対象でない。

※「特別な加工や工夫」とは障害を軽減したり、代償したりするための特別な加工や工夫である。

(3)一般的に利用されている「生産品と用具」に特別な加工や工夫を加えず利用して経験を得ている

(2)一般的に利用されている「生産品と用具」に特別な加工や工夫を加えて利用して経験を得ている

(1)一般的に利用されている「生産品と用具」ではなく、福祉用具など(感覚刺激を目的とした玩具、スヌー

ズレンの道具、味わうための増粘剤など)の支援的な「生産品と用具」を利用して経験を得ている

(0)いかなる「生産品と用具」を利用しても経験を得ることが困難、または、必要な「生産品と用具」を得る

ことが困難

50.感覚的経験における「支援」

※感覚的経験のために提供される「支援」を評価対象とする。移乗や移動の際の身体的な「支援」、および

意思決定の際の心情的な「支援」等は評価の対象でない。

(3)人からの「支援」を受けず経験を得ている

(2)家族や障害に関わる専門家以外の人(々)からの「支援」を受けながら経験を得ている

(1)家族や障害に関わる専門家(療法士など)からの「支援」を受けながら経験を得ている

(0)いかなる「支援」によっても経験を得ることが困難、または、必要な「支援」を受けることが困難

51.感覚的経験における「本人の意思と関わる人々の態度」

※感覚的経験のための活動やその場面への関与についての意思決定に影響を与える「本人の意思と関わる

人々の態度」を評価対象とする。

(3)本人の意思に基づいて決定している(本人の意思には、その活動を行うことの意思だけでなく、やらない

ことや、活動の開始や終了の意思も含む)

(2)部分的には本人の意思に基づき、部分的には主な代弁者(家族など)や本人に関わる人々(後見人、サー

ビス提供者、学校教諭など)の意思や信念に基づいて決定している

(1)本人の意思に基づいて決定することが困難であるが、主な代弁者や本人に関わる人々の意思や信念に基づ

いて決定している

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(0)本人の意思に基づいて決定することが困難、かつ、主な代弁者や本人に関わる人々の意思や信念に基づい

て決定することが困難

52.感覚的経験における「医学的管理および医療的ケア」

※感覚的経験のための活動やその場面への関与の際の「医学的管理および医療的ケア」の体制を評価対象と

する。

(3)「医学的管理および医療的ケア」を必要としない

(2)医療職種でない人(家族、学校教諭、介護福祉士等)による「医療的ケア」を受けている

(1)医師や看護師等の医療職種による「医学的管理および医療的ケア」が部分的に提供される体制にある(例:

医師や看護師がすぐに対応できない場において、一定の時間、活動を遂行したり、活動場面へ関与したり

している)

(0)医師や看護師等の医療職種による「医学的管理および医療的ケア」がすぐに提供される体制にある(例:

病院や施設で人工呼吸器管理下にあり、急変に備え、医師や看護師がすぐに対応できる体制にある)

B.学習や知識の応用、会話や議論、レクリエーションやレジャー(スポーツ等を除く)

読む、書く、作る、理解する、操作する、話す(会話する)、考える、決めるなどを主目的とした学習や知

識の応用、会話や議論、レクリエーションやレジャー(遊び、芸術、文化、工芸、趣味、社交を含む、スポ

ーツ、フィットネスなど身体を動かすことを目的とした活動を除く)の活動および行事への参加

質問 現在行っている活動や関与している活動の内容、場所、場を共有する人、および頻度について答えてくだ

さい

活動内容 場所 場を共有する人 頻度

例)絵を描く

例)紙すき

例)パソコン

例)仲間との会話

プレイルーム

プレイルーム

学校

食堂

OT

入所者、介護福祉士、OT

学校教諭

入所者、介護福祉士

2週間に1回

月1回

週3回

2週間に1回

以下の項目では、質問で確認された活動内容に関する「生産品と用具」、「支援」、「本人の意思と関わる人々の態

度」、「医学的管理および医療的ケア」について評価します。活動内容が複数あり、それぞれで点数が異なる場合

には、全般的にみて最も多く利用されている環境支援や遂行状況を表している点数をつけてください。現在行っ

ている活動や関与している活動が「なし」の場合は、項目 53から項目 56の点数はすべて「0」になります。

53.学習や知識の応用、会話や議論、レクリエーションやレジャー(スポーツ等を除く)における「生産品と用

具」

※学習や知識の応用、会話や議論、レクリエーションやレジャー(スポーツ等を除く)のために使用される

「生産品と用具」を評価対象とする。生命維持のための医療機器等は評価の対象でない。

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※「特別な加工や工夫」とは障害を軽減したり、代償したりするための特別な加工や工夫である。

(3)一般的に利用されている「生産品と用具」に特別な加工や工夫を加えず利用して遂行している

(2)一般的に利用されている「生産品と用具」に特別な加工や工夫を加えて利用して遂行している

(1)一般的に利用されている「生産品と用具」ではなく、福祉用具など(特殊な描画用または手書き用の用具、

パソコンに用いるスイッチやスイッチアーム、意思伝達装置など)の支援的な「生産品と用具」を利用し

て遂行している

(0)いかなる「生産品と用具」を利用しても遂行することが困難、または、必要な「生産品と用具」を得るこ

とが困難

54.学習や知識の応用、会話や議論、レクリエーションやレジャー(スポーツ等を除く)における「支援」

※学習や知識の応用、会話や議論、レクリエーションやレジャー(スポーツ等を除く)のために提供される

「支援」を評価対象とする。移乗や移動の際の身体的な「支援」、および意思決定の際の心情的な「支援」

等は評価の対象でない。

(3)人からの「支援」を受けず遂行している

(2)家族や障害に関わる専門家以外の人(々)からの「支援」を受けながら遂行している

(1)家族や障害に関わる専門家(療法士など)からの「支援」を受けながら遂行している

(0)いかなる「支援」によっても遂行することが困難、または、必要な「支援」を受けることが困難

55.学習や知識の応用、会話や議論、レクリエーションやレジャー(スポーツ等を除く)における「本人の意思

と関わる人(々)の態度」

※学習や知識の応用、会話や議論、レクリエーションやレジャー(スポーツ等を除く)のための活動やその

場面への関与についての意思決定に影響を与える「本人の意思と関わる人々の態度」を評価対象とする。

(3)本人の意思に基づいて決定している(本人の意思には、その活動を行うことの意思だけでなく、やらない

ことや、活動の開始や終了の意思も含む)

(2)部分的には本人の意思に基づき、部分的には主な代弁者(家族など)や本人に関わる人々(後見人、サー

ビス提供者、学校教諭など)の意思や信念に基づいて決定している

(1)本人の意思に基づいて決定することが困難であるが、主な代弁者や本人に関わる人々の意思や信念に基づ

いて決定している

(0)本人の意思に基づいて決定することが困難、かつ、主な代弁者や本人に関わる人々の意思や信念に基づい

て決定することが困難

56.学習や知識の応用、会話や議論、レクリエーションやレジャー(スポーツ等を除く)における「医療的管理

および医療的ケア」

※学習や知識の応用、会話や議論、レクリエーションやレジャー(スポーツ等を除く)のための活動やその

場面への関与の際の「医学的管理および医療的ケア」の体制を評価対象とする。

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(3)「医学的管理および医療的ケア」を必要としない

(2)医療職種でない人(家族、学校教諭、介護福祉士等)による「医療的ケア」を受けている

(1)医師や看護師等の医療職種による「医学的管理および医療的ケア」が部分的に提供される体制にある(例:

医師や看護師がすぐに対応できない場において、一定の時間、活動を遂行したり、活動場面へ関与したり

している)

(0)医師や看護師等の医療職種による「医学的管理および医療的ケア」がすぐに提供される体制にある(例:

病院や施設で人工呼吸器管理下にあり、急変に備え、医師や看護師がすぐに対応できる体制にある)

C.スポーツやフィットネス、その他の身体運動を目的とした活動

姿勢を保持する、運ぶ、投げる、蹴る、押す(四肢を伸ばす)、引く(四肢を曲げる)、寝返る、起き上がる、

這う、歩く、登り降りする、泳ぐ、滑る、跳ねるなどを主目的としたスポーツやフィットネス、その他の身

体を動かす活動および行事への参加

質問 現在行っている活動や関与している活動の内容、場所、場を共有する人、および頻度について答えてくだ

さい

活動内容 場所 場を共有する人 頻度

例)ボッチャ

例)トランポリン

例)歩行器歩行

例)運動会

ホール

プレイルーム

病棟

ホール

入所者、介護福祉士、PT

入所者、介護福祉士

介護福祉士、PT

家族、入所者、介護福祉士、看護師、PT

2週間に1回

月1回

毎日

年1回

以下の項目では、質問で確認された活動内容に関する「生産品と用具」、「支援」、「本人の意思と関わる人々の態

度」、「医学的管理および医療的ケア」について評価します。活動内容が複数あり、それぞれで点数が異なる場合

には、全般的にみて最も多く利用されている環境支援や遂行状況を表している点数をつけてください。現在行っ

ている活動や関与している活動が「なし」の場合は、項目 57から項目 60の点数はすべて「0」になります。

57.スポーツやフィットネス、その他の身体運動を目的とした活動における「生産品と用具」

※スポーツやフィットネス、その他の身体運動を目的とした活動のために使用される「生産品と用具」を評

価対象とする。生命維持のための医療機器等は評価の対象でない。

※「特別な加工や工夫」とは障害を軽減したり、代償したりするための特別な加工や工夫である。

(3)一般的に利用されている「生産品と用具」に特別な加工や工夫を加えず利用して遂行している

(2)一般的に利用されている「生産品と用具」に特別な加工や工夫を加えて利用して遂行している

(1)一般的に利用されている「生産品と用具」ではなく、福祉用具など(ボッチャのランプス、歩行器、特殊

な浮き具、チェアスキー、特殊なマットや台など)の支援的な「生産品と用具」を利用して遂行している

(0)いかなる「生産品と用具」を利用しても遂行することが困難、または、必要な「生産品と用具」を得るこ

とが困難

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58.スポーツやフィットネス、その他の身体運動を目的とした活動における「支援」

※スポーツやフィットネス、その他の身体運動を目的とした活動のために提供される「支援」を評価対象と

する。移乗や移動の際の身体的な「支援」、および意思決定の際の心情的な「支援」等は評価の対象でない。

(3)人からの「支援」を受けず遂行している

(2)家族や障害に関わる専門家以外の人(々)からの「支援」を受けながら遂行している

(1)家族や障害に関わる専門家(療法士など)からの「支援」を受けながら遂行している

(0)いかなる「支援」によっても遂行することが困難、または、必要な「支援」を受けることが困難

59.スポーツやフィットネス、その他の身体運動を目的とした活動における「本人の意思と関わる人(々)の態

度」

※スポーツやフィットネス、その他の身体運動を目的とした活動やその場面への関与についての意思決定に

影響を与える「本人の意思と関わる人々の態度」を評価対象とする。

(3)本人の意思に基づいて決定している(本人の意思には、その活動を行うことの意思だけでなく、やらない

ことや、活動の開始や終了の意思も含む)

(2)部分的には本人の意思に基づき、部分的には主な代弁者(家族など)や本人に関わる人々(後見人、サー

ビス提供者、学校教諭など)の意思や信念に基づいて決定している

(1)本人の意思に基づいて決定することが困難であるが、主な代弁者や本人に関わる人々の意思や信念に基づ

いて決定している

(0)本人の意思に基づいて決定することが困難、かつ、主な代弁者や本人に関わる人々の意思や信念に基づい

て決定することが困難

60.スポーツやフィットネス、その他の身体運動を目的とした活動における「医療的管理および医療的ケア」

※スポーツやフィットネス、その他の身体運動を目的とした活動やその場面への関与の際の「医学的管理お

よび医療的ケア」の体制を評価対象とする。

(3)「医学的管理および医療的ケア」を必要としない

(2)医療職種でない人(家族、学校教諭、介護福祉士等)による「医療的ケア」を受けている

(1)医師や看護師等の医療職種による「医学的管理および医療的ケア」が部分的に提供される体制にある(例:

医師や看護師がすぐに対応できない場において、一定の時間、活動を遂行したり、活動場面へ関与したり

している)

(0)医師や看護師等の医療職種による「医学的管理および医療的ケア」がすぐに提供される体制にある(例:

病院や施設で人工呼吸器管理下にあり、急変に備え、医師や看護師がすぐに対応できる体制にある)

D.商業・娯楽・文化・運動施設などの施設の利用

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レストラン、スーパー、ショッピングセンター、映画館、美術館、スポーツセンター、公園、水族館、テー

マパーク、カラオケ、図書館、ホテル、民宿などの商業、娯楽、文化、運動、娯楽、教育、宿泊、観光施設

などの施設の利用

質問 この一年間で商業・娯楽・文化・運動施設など利用した施設の利用目的、施設、場を共有する人、および

頻度について答えてください

利用目的 施設 場を共有する人 頻度

例)家族旅行

例)水泳

例)外食

例)買い物

ホテル、テーマパーク

スポーツセンター

ファミリーレストラン

ショッピングセンター

家族

入所者、医師、介護福祉士、PT

ガイドヘルパー

ガイドヘルパー

年1回

年4回

月1回

月1回

以下の項目では、質問で確認された内容に関する「生産品と用具」、「支援」、「本人の意思と関わる人々の態度」、

「医学的管理および医療的ケア」について評価します。内容が複数あり、それぞれで点数が異なる場合には、全

般的にみて最も多く利用されている環境支援や遂行状況を表している点数をつけてください。この一年間で利用

した施設が「なし」の場合は、項目 61から項目64の点数はすべて「0」になります。

61.商業・娯楽・文化・運動施設などの施設の利用における「生産品と用具」

※商業・娯楽・文化・運動施設などの施設の利用のために使用される「生産品と用具」を評価対象とする。

生命維持のための医療機器等は評価の対象でない。

(3)福祉用具(車いす、福祉車両など)および施設の利用を容易にする設計・建設用の「生産品と用具」(エレ

ベーター、スロープ、障害者用トイレ、自動扉などバリアフリー化された建物など)のうち2つまでの器

具、設備によって施設を利用している

(2)福祉用具および施設の利用を容易にする設計・建設用の「生産品と用具」のうち3~4つまでの器具、設

備によって施設を利用している

(1)福祉用具および施設の利用を容易にする設計・建設用の「生産品と用具」のうち5つ以上の器具、設備に

よって施設を利用している

(0)いかなる「生産品と用具」によっても施設を利用することが困難、または、必要な「生産品と用具」を得

ることが困難

62.商業・娯楽・文化・運動施設などの施設の利用における「支援」

※商業・娯楽・文化・運動施設などの利用のために提供される移動や移乗などの身体的な「支援」を評価対

象とする。

(3)ひとりの人の「支援」によって施設を利用している

(2)医療職種を含まない複数の人の「支援」によって施設を利用している

(1)医師や看護師等の医療職種を含む複数の人の「支援」によって施設を利用している

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(0)いかなる「支援」によっても施設を利用することが困難、または、必要な「支援」を得ることが困難

63.商業・娯楽・文化・運動施設などの施設の利用における「本人の意思と関わる人(々)の態度」

※商業・娯楽・文化・運動施設などの施設の利用について意思決定に影響を与える「本人の意思と関わる人々

の態度」を評価対象とする。

(3)本人の意思に基づいて決定している(本人の意思には、その活動を行うことの意思だけでなく、やらない

ことや、活動の開始や終了の意思も含む)

(2)部分的には本人の意思に基づき、部分的には主な代弁者(家族など)や本人に関わる人々(後見人、サー

ビス提供者、学校教諭など)の意思や信念に基づいて決定している

(1)本人の意思に基づいて決定することが困難であるが、主な代弁者や本人に関わる人々の意思や信念に基づ

いて決定している

(0)本人の意思に基づいて決定することが困難、かつ、主な代弁者や本人に関わる人々の意思や信念に基づい

て決定することが困難

64.商業・娯楽・文化・運動施設などの施設の利用における「医療的管理および医療的ケア」

※商業・娯楽・文化・運動施設などの施設の利用の際の「医学的管理および医療的ケア」の体制を評価対象

とする。

(3)「医学的管理および医療的ケア」を必要としない

(2)医療職種でない人(家族、学校教諭、介護福祉士等)による「医療的ケア」を受けている

(1)医師や看護師等の医療職種による「医学的管理および医療的ケア」が部分的に提供される体制にある(例:

医師や看護師がすぐに対応できない場において、一定の時間、活動を遂行したり、活動場面へ関与したり

している)

(0)医師や看護師等の医療職種による「医学的管理および医療的ケア」がすぐに提供される体制にある(例:

病院や施設で人工呼吸器管理下にあり、急変に備え、医師や看護師がすぐに対応できる体制にある)