quantum phase transition and continuous observation of...
TRANSCRIPT
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Quantum Phase Transition andContinuous Observation of Spinor Dynamics
in an Antiferromagnetic Condensate
平野研究室 11-041-046 鍋田慧太
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反強磁性凝縮体における量子相転移とスピノールダイナミクスの連続的な観測
Y. Liu, S. Jung, S. E. Maxwell, L. D. Turner, E. Tiesinga, and P. D. LettPhys. Rev. Lett. 102, 125301 (2009).
-
論文の概要
スピノール(スピン自由度のある)BECの
時間発展を観測した。
2
2次ゼーマン効果・スピン交換衝突によって特徴づけられる。
-
発表の流れ
•予備知識• BECについて•スピノールBECについて
•スピノールBECの時間発展•ラーモア歳差運動と2次ゼーマン効果•スピン交換衝突
•スピノールBECの観測方法•ファラデー回転
•実験手順
•実験結果
•まとめ
3
-
ボーズ・アインシュタイン凝縮(BEC)とは
ボーズ粒子を冷却すると巨視的な数の粒子が
最低エネルギー状態になる現象。
エネルギー
冷却
• 中性原子では温度が100nK〜1𝜇Kという超低温気体である。
• 論文ではこの凝縮体を光トラップで捕え、スピノールBECというスピン自由度を持ったBECを扱う。
4
-
・23Naのエネルギー構造 𝐿は軌道角運動量 𝑆は電子スピン 𝐼は核スピン
( 23Naの場合は, 𝐼 =3
2, 𝑆 =
1
2)
全スピン 𝐹 = 𝐿 + 𝑆 + 𝐼
スピノールBECとは
磁気副準位は磁場かけると縮退が解ける。(ゼーマン分裂)
𝑚𝐹(磁気副準位)
−1
+1
0 +1−1
𝐹 = 2
5
𝐹 = 1
3
2+
1
2= 2
3
2−
1
2= 1
𝑆𝐼 𝐹
-
𝐹 = 1スピノールBECは𝑚𝐹 = −1 , 0 ,+1の3つの内部自由度を持つBECである。
時間発展は2次ゼーマン効果とスピン交換衝突によって特徴づけられる。
6
𝜉(𝑡) =
𝜌−1(𝑡)𝑒𝑖𝜃−1 𝑡
𝜌0(𝑡)𝑒𝑖𝜃0 𝑡
𝜌+1(𝑡)𝑒𝑖𝜃+1 𝑡
𝜌𝑚𝐹:占有率
𝜃𝑚𝐹:位相
スピノール
𝜌−1 + 𝜌0+𝜌+1= 1
スピノールBECとは
-
発表の流れ
•予備知識• BECについて•スピノールBECについて
•スピノールBECの時間発展•ラーモア歳差運動と2次ゼーマン効果•スピン交換衝突
•スピノールBECの観測方法•ファラデー回転
•実験手順
•実験結果
•まとめ
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-
スピノールBECの時間発展
𝑚𝐹 = +1 𝑚𝐹 = −1, 0, +1 𝑚𝐹 = −1スピン状態
・ラーモア歳差運動 静磁場の周りのスピンの回転
𝐹𝑥 −𝐹𝑦平面を歳差運動する
スピン
磁場
𝐹𝑧
𝐹𝑥
𝐹𝑦 𝐹𝑦
𝐹𝑧
𝐹𝑥 𝐹𝑥
𝐹𝑧
𝐹𝑦
8
磁場と垂直なスピン状態は1
2𝑒𝑖(𝜃−1−𝜃0)| − 1 > −
𝑖
2|0 > −
1
2𝑒−𝑖(𝜃0−𝜃+1) | + 1 > とかけるので
3成分の位相が時間発展している
-
𝑚𝐹
𝐸 𝐹,𝑚𝐹 = 𝐸 𝐹 + 𝐸𝐿𝑍𝐸 + 𝐸𝑄𝑍𝐸
磁場の2次までのエネルギーは
−10
+1
𝑚𝐹−1
0 +1
ここで 𝐸𝐿𝑍𝐸 = 𝑚𝐹𝑔𝐹𝜇𝐵𝐵
𝐸𝑄𝑍𝐸 ∝ 4 − 𝑚𝐹2 𝑔𝐹𝜇𝐵
2𝐵2
1次ゼーマン効果
𝐸−1 − 𝐸0 = 𝐸0 − 𝐸+1 𝐸−1 − 𝐸0 ≠ 𝐸0 − 𝐸+1
ゼーマン効果
9
スピノールBECの時間発展
𝜇𝐵はボーア磁子
𝑔𝐹はランデの𝑔因子(𝐹 = 1の時𝑔𝐹 = −1)
2次までのゼーマン効果
-
2次ゼーマンまで考えると間隔は等しくない
𝜃−1 − 𝜃0 ≠ 𝜃0 − 𝜃+1(相対位相 Θ = 𝜃−1 + 𝜃+1 − 2𝜃0が0でなくなる)
𝐹𝑦
𝐹𝑧
𝐹𝑥
スピンベクトルの大きさを変えながら𝐹𝑥 −𝐹𝑦 平面を歳差運動する。
10
スピノールBECの時間発展
𝐸−1 − 𝐸0 ≠ 𝐸0 − 𝐸+1
-
スピン交換衝突𝑚𝐹 = +1
𝑚𝐹 = 0
𝑚𝐹 = 0
𝑚𝐹 = −1
占有率𝜌−1, 𝜌0, 𝜌+1が時間変化すると予測できる。
𝑚𝐹 =0
𝑚𝐹 = −1
𝑚𝐹 = +1
𝑚𝐹 = 0
全角運動量保存の法則を満たす衝突が起こる。
11
スピノールBECの時間発展
-
外部磁場が大きくなると
2次ゼーマン効果により磁気副準位間の間隔が線形でなくなる。
𝑚𝐹−1
0+1
2次までのゼーマン効果
スピン交換衝突が起こらなくなる。
𝑚𝐹 = +1 → 𝑚𝐹 = 0𝑚𝐹 = −1 → 𝑚𝐹 = 0
𝑚𝐹 = 0 → 𝑚𝐹 = +1𝑚𝐹 = 0 → 𝑚𝐹 = −1
小
大
小
大
エネルギー
12
スピノールBECの時間発展
エネルギーが保存されなくなり
スピン交換衝突
-
まとめると
2次ゼーマン効果とスピン交換衝突によって占有率𝜌−1, 𝜌0, 𝜌+1と位相𝜃−1, 𝜃0, 𝜃+1が時間発展する。
磁場が小さいときはスピン交換衝突が支配的になり、磁場が大きいときは2次ゼーマン効果が支配的になると考えられる。
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スピノールBECの時間発展
磁場 2次ゼーマン効果 スピン交換衝突
小さい 小さい 大きい
大きい 大きい 小さい
-
発表の流れ
•予備知識• BECについて•スピノールBECについて
•スピノールBECの時間発展•ラーモア歳差運動と2次ゼーマン効果•スピン交換衝突
•スピノールBECの観測方法•ファラデー回転
•実験手順
•実験結果
•まとめ
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-
磁化している物質に直線偏光を入射すると偏光面が回転する現象。
ファラデー回転とは
磁化
𝜑
BEC直線偏光非共鳴光
15
直線偏光は右回りと左回りの円偏光の重ね合わせである。
右回りと左回りの円偏光に対する屈折率が異なるため偏光面が回転する
磁化している物質を通るとき
BECの観測方法
-
磁化
𝜑
BEC直線偏光非共鳴光
磁化している物質に直線偏光を入射すると偏光面が回転する現象。
ファラデー回転角の大きさ∝磁化の光進行方向成分の大きさそして、磁化はスピンに比例する。
光を吸収しにくいためBECは壊れにくい
ファラデー回転角の大きさを測定することで、スピンの光進行方向成分の大きさを観測できる。
ファラデー回転とは
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BECの観測方法
繰り返し測定できる。
-
発表の流れ
•予備知識• BECについて•スピノールBECについて
•スピノールBECの時間発展•ラーモア歳差運動と2次ゼーマン効果•スピン交換衝突
•スピノールBECの観測方法•ファラデー回転
•実験手順
•実験結果
•まとめ
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-
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実験手順
1. 作成したBECを光トラップで捕える。
2. 𝑧軸方向に外部磁場をかける。
3. 1次ゼーマン分裂に共鳴なrf(ラジオ周波数10~100kHz)パルスを当て初期状態を用意する。
4. 𝑥軸方向にファラデービームを当てる。
5. 光電流の差でファラデー信号を検出する。
-
1. 作成したBECを光トラップで捕える。(双極子力のポテンシャルは光強度に比例する。)𝑥
𝑦
𝑧• BECの大きさを表すトーマスフェルミ半径は7.2μm
• 原子数は約15万個
19
BEC
実験手順
-
2. 𝑧軸方向に外部磁場をかける。𝑥
𝑦
𝑧 • BECの大きさを表すトーマスフェルミ半径は7.2μm
• 原子数は約15万個
20
BEC
B
実験手順
-
実験手順
𝑥
𝑦
𝑧
21
BEC
B • BECの大きさを表すトーマスフェルミ半径は7.2μm
• 原子数は約15万個
スピン状態:𝑚𝐹 = +1 スピン状態:𝑚𝐹 = −1,0, +1
3. 1次ゼーマン分裂に共鳴なrf(ラジオ周波数10~100kHz)パルスを当て初期状態を用意する。
振動磁場
-
𝑥
𝑦
𝑧
22
B • BECの大きさを表すトーマスフェルミ半径は7.2μm
• 原子数は約15万個
4. 𝑥軸方向にファラデービームを当てる。
BEC スピン状態:𝑚𝐹 = −1,0, +1
実験手順
ファラデービーム
直線偏光、225GHz非共鳴ビーム径は1mm強度は50mW
ファラデービーム
-
5. 光電流の差でファラデー信号を検出する。
ファラデー信号
PD
レンズ
直線偏光、非共鳴ビーム径は1mm強度は50mW
互いに垂直な偏光に分ける。
𝑥
𝑧
ファラデービーム Wollaston prism
23
PD
レンズ
BEC
B
実験手順
-
実験結果
ファラデー信号の測定(初期状態は𝑚 = 0 , 𝜌0 = 0.5 , Θ = 0)
この結果を理解するためにシングルモード近似を使用する
周期的に0を取る
𝐵 = 26𝜇T 𝐵 = 40𝜇T
𝑚 = 𝜌+1 − 𝜌−1
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𝑚𝐹 = −1,0, +1
-
スピノールBECの状態
𝛹 𝑟, 𝑡 = Φ 𝑟 × 𝜉(𝑡)
すべてのスピン状態は同じ空間依存性を共有すると仮定する近似。
𝐸 = +
𝐸qz:2次ゼーマンエネルギー
𝐸qz = 1.834 × 10−23 × 𝐵2 Hz (𝜇T)
2
𝑐:スピン依存衝突エネルギー
𝜉(𝑡) =
𝜌−1(𝑡)𝑒𝑖𝜃−1 𝑡
𝜌0(𝑡)𝑒𝑖𝜃0 𝑡
𝜌+1(𝑡)𝑒𝑖𝜃+1 𝑡
スピノール
𝐸qz 1 − 𝜌0 𝑐𝜌0 1 − 𝜌0 + 1 − 𝜌02 − 𝑚2 cos Θ
2次ゼーマン効果による項スピン交換衝突による項
シングルモード近似(SMA: single-mode approximation)
25
W. Zhang et al., Phys. Rev. A 72, 013602
S. Yi, Ö. E. Mustecaplıoğlu, C. P. Sun, and L. You, Phys. Rev. A 66, 011601R 2002.
スピノールBECのエネルギー
𝑐 = 𝑐2 𝑛
𝑐2 > 0のとき反強磁性
BECのエネルギーは
𝑐2 < 0のとき強磁性
(𝐹 = 1 23Naは反強磁性である)
-
𝐹𝑥 = 𝜉 𝐹𝑥 𝜉
=1
2
𝜌−1(𝑡)𝑒𝑖𝜃−1 𝑡
𝜌0(𝑡)𝑒𝑖𝜃0 𝑡
𝜌+1(𝑡)𝑒𝑖𝜃+1 𝑡
†
0 1 0
1 0 1
0 1 0
𝜌−1(𝑡)𝑒𝑖𝜃−1 𝑡
𝜌0(𝑡)𝑒𝑖𝜃0 𝑡
𝜌+1(𝑡)𝑒𝑖𝜃+1 𝑡
= 2 𝜌0 𝜌+1cos(𝜃0 − 𝜃+1) + 𝜌−1cos(𝜃0 − 𝜃−1)
ここで𝜌+1 − 𝜌−1 = 𝑚 , 𝜌+1+𝜌0 + 𝜌−1 = 1から
2𝜌+1 = 1 + 𝑚 − 𝜌0 , 2𝜌− = 1 − 𝑚 − 𝜌0 またΘ = 𝜃−1 + 𝜃+1 − 2𝜃0より
𝐹𝑥 = 𝜌0 1 + 𝑚 − 𝜌0 cosΘ+𝜃+1−𝜃−1
2+
26
ファラデー回転角 ∝スピンの光進行方向成分
ファラデー信号の導出
-
ここで𝑚 = 0の時、 𝐹𝑥 の2乗は
𝐹𝑥2 = 4𝜌0 1 − 𝜌0 cos
2Θ
2cos2
𝜃+1 − 𝜃−12
短時間平均をとって
ファラデー信号の値は
𝐹𝑥2 = 𝜌0(1 − 𝜌0) cos
2Θ
2
ラーモア歳差運動による早い振動成分
スピンの大きさが変化する遅い振動成分
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ファラデー信号の導出
-
𝐸 = 𝐸𝑞𝑧 1 − 𝜌0 + 𝑐𝜌0 1 − 𝜌0 + 1 − 𝜌02 − 𝑚2 cos Θ
上式で𝑚 = 0 , 𝑐 ℎ = 33Hzのときの等エネルギー線を表している。
明るい→エネルギー高い
暗い→エネルギー低い
赤点線:初期状態(𝜌0 = 0 ,Θ = 0 )の等エネルギー線
エネルギー分布からどのように𝜌0とΘが変化するかが分かる
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エネルギー相図
相対位相Θ = 𝜃−1 + 𝜃+1 − 2𝜃0
-
Θは𝜋より小さく0付近の値をとる
𝐹𝑥2 = 𝜌0(1 − 𝜌0) cos
2 Θ
2より
ファラデー信号は常に0より大きくなる
ファラデー信号の最小値
𝐸 = 𝐸𝑞𝑧 1 − 𝜌0 + 𝑐𝜌0 1 − 𝜌0 + 1 − 𝜌02 − 𝑚2 cos Θ
上式で𝑚 = 0 , 𝑐 ℎ = 33Hzのときの等エネルギー線を表している。
29
𝐵 = 26𝜇T
-
Θは制限されず − 𝜋~𝜋全ての値を取る
𝐹𝑥2 = 𝜌0(1 − 𝜌0) cos
2 Θ
2より
ファラデー信号は周期的に0になる
𝐸 = 𝐸𝑞𝑧 1 − 𝜌0 + 𝑐𝜌0 1 − 𝜌0 + 1 − 𝜌02 − 𝑚2 cos Θ
上式で𝑚 = 0 , 𝑐 ℎ = 33Hzのときの等エネルギー線を表している。
30
𝐵 = 40𝜇T
ファラデー信号の最小値
-
磁化𝑚 = 0と𝑚 = 0.3でファラデー信号の最小値を磁場の関数として表している。
実線はSMAの予測
磁場依存性について
ファラデー信号の測定によって観測されるスピノールダイナミクスは、SMAの予測とよく一致している。また制限される位相と制限されない位相の境界を見つけられる。
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-
• 𝐹 = 1スピノールBECのスピンダイナミクスをファラデー回転を用いた測定によって連続的に観測できた。
•スピノールBECの時間発展は2次ゼーマン効果とスピン交換衝突によって特徴づけられる。
•磁場が小さいときはスピン交換衝突が支配的になり、磁場が大きいときは2次ゼーマン効果が支配的になる。
•制限される位相と制限されない位相の境界を見つけられた。
まとめ
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-
定常状態での𝜌0を吸収イメージング法を用いて測定
2成分BEC(𝜌0 = 0)から3成分BEC(𝜌0 ≠ 0)へ相転移している
有限の温度で量子相転移が観測された
実験結果
33
-
𝐵 = 0𝜇𝑇
𝜌0Θ
B = 40𝜇𝑇
𝜌0
𝐵 = 30𝜇𝑇
𝜌0
𝐵 = 10𝜇𝑇
𝜌0
反強磁性-磁場依存性
34Θ
Θ
Θ
-
反強磁性と強磁性
35
𝐵 = 0𝜇𝑇
𝜌0Θ
𝐵 = 0𝜇𝑇
Θ𝜌0
反強磁性(𝑐 > 0) 強磁性(𝑐 < 0)
-
𝐵 = 0𝜇𝑇
𝜌0Θ
𝐵 = 10𝜇𝑇
𝜌0
Θ
実験結果
初期状態𝜌0 = 0.5 , 𝜃 = 0の場合𝜌0とΘはほとんど変化しないので
ファラデー信号はほとんど振動しないと予測できる
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-
B = 40𝜇𝑇
𝜌0Θ
𝐵 = 30𝜇𝑇
𝜌0Θ
実験結果
𝜌0 = 0でのエネルギーが𝜌0 = 0.5のときのエネルギーより大きくなるとΘの制限がなくなりファラデー信号は大きく振動する
37
-
𝐵 = 0𝜇𝑇
𝜌0Θ
強磁性-磁場依存性
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𝐵 = 25𝜇𝑇
𝜌0
Θ
B = 40𝜇𝑇
𝜌0Θ
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磁化𝑚 = 0と𝑚 = 0.3でファラデー信号の最小値を磁場の関数として表している。
実線はSMAの予測
実験結果
𝑚 = 0.3 , 𝐵 = 10𝜇𝑇
𝜌0𝜃
SMAの予測とよく一致しているのでファラデー信号の測定はスピノールダイナミクスを観測できる。また制限される位相と制限されない位相の境界を求められる。
39
-
ブロッホ球表示 • 𝐹𝑥 −𝐹𝑦平面上のスピンは |↑ と|↓の重ね合わせで表せる。
• 𝜃は |↑ と|↓ の位相差を表している。
3成分𝑚𝐹 = −1,0,+1では
𝜃
スピン状態 |+1 |+1 と |0 と |−1 の重ね合わせ |−1
𝐹𝑥
𝐹𝑦
𝐹𝑧
𝐹𝑥
𝐹𝑧
𝐹𝑦
40
-
不均一磁場
𝑚𝐹 = −1,0, +1
𝑚𝐹 = +1 0 -1
原子に光を吸収させて、影を測定することによってBECを観測する方法
光(共鳴光)
BEC
光トラップから解放し、不均一磁場中を落下させると各成分の分布を測定できる。
CCDカメラ
原子は光を吸収して温度が上がるためBECは壊れてしまう。
吸収イメージング
吸収イメージング法とは
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BECの観測方法
-
実験手順
5. 光電流の差でファラデー信号を検出する。
ファラデー信号
Wollaston prism
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𝐹𝑥(𝑓𝐿)𝑓𝐿𝐹𝑥
2 (𝑓𝐿) 𝐹𝑥2 (𝑓𝐿)
ラーモア歳差運動周波数𝑓𝐿の周辺1kHzの周波数だけを取り出す
信号を2乗しローパス回路で平均をとる
-
ドップラー冷却
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原子の共鳴する周波数(𝜔𝐴)よりもレーザーの周波数 (𝜔L)を小さくしている。
𝜔Lは大きくなり共鳴周波数に近づく
𝜔Lは小さくなり共鳴周波数から遠ざかる
逆の場合も同様
共鳴する光を入射すると輻射圧を受ける。いま右向き輻射圧の方を大きく受けるので減速し冷却される。
ドップラー効果により
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蒸発冷却
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rfパルスエネルギー
エネルギーの大きい原子に共鳴なrfパルスを当てる
-
𝐼 𝑟 :レーザーの強度
𝛿 = 𝜔𝐴 − 𝜔𝐿𝜔𝐴: 原子の共鳴周波数𝜔𝐿: レーザー光の周波数レーザー周波数を共鳴周波数よりも
小さくしたとき(𝜔𝐴 − 𝜔𝐿 > 0のとき)
レーザー強度の強い方向に原子が引き付けられる
𝑈 ∝ −𝐼(𝑟)
𝛿
光トラップ
𝐼 𝑟
位置
位置𝑈
原子が感じるポテンシャル𝑈は