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「2018年度QCプロジェクト優秀報告選考会の結果」
マツダ病院では、改善力のある人材育成と病院最適化に向けた改善活動の推進を目的として「QC*1プロジェクト活動」を展開し、報告会を開催しています。
2019年2月12日(火)開催されたプロジェクト最終報告会では、7チームから活動が報告されました。参加者は100名にのぼりました。この報告会を受けて開催された優秀報告選考会の結果は下記に示すとおりです。最優秀賞のテーマは11月に開催される「医療の改善活動」全国大会in仙台で報告予定です。
*1.Quality Control(品質管理)
QC推進チーム 原田 靖子
左から、山田さんの代理の尾崎看護部長(優秀賞)横山さん(最優秀賞)、田村院長、森江さん(優秀賞)
選考結果 テーマ チーム名(所属) リーダー
最優秀賞 入院処方の薬剤費削減SKYACTIV-X
(薬剤部)横山 匠太
優秀賞脊椎圧迫骨折患者の受け入れ件数の増加
~退院を見据えた受け入れ体制の整備~c!c!c!
(看護部)山田 直美
優秀賞信頼される胃がん検診を目指して
~胃エックス線撮影検査における検査精度のバラツキをなくそう~
ピロリ・バスターズ
(画像診断科)森江 博
PT・OT・STの専門性を生かした適正介入率の向上
~適正介入に向けたシステムづくり~
スリーピース
(リハビリテーション科)中村 泰隆
腹部超音波検査における
患者サービスの向上と技師負担の低減
予約マイスターズ
(臨床病理検査室)荻野 昌信
口腔内汚染人数の低減オーラルケア
(看護部)新家 さち子
減らそう!健診前の電話の問合せ件数K・A・D・O・門とその仲間たち
(事務グループ)石井 裕子
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入院処方の薬剤費削減 マツダ株式会社マツダ病院 薬剤部 横山
よ こ や ま
匠
しょう
太
た
1.テーマ選定理由
日本では、同種同効薬の使用順序を示す考え方は、確立されていない。欧米では、臨床的・経済的な観点から薬剤を
選択する手法が活用されており、近年、聖マリアンナ医科大学病院が国内で初めてこの手法を取り入れ、薬剤費の削
減につなげた。一方、当院では、薬剤師から医師に対して、患者の状態だけでなく、コストまで意識した処方提案を徹
底できていなかった。そこで今回、薬剤部の方針管理活動として、本テーマに取り組むことが決定した。
リーダー:横山匠太(薬剤師) メンバー:医師 1名、薬剤師 4名 アドバイザー:看護師 1名
チーム名:SKYACTIV-X 会合回数:14回(平均会合時間 60分)
2.QC ストーリー判定
3.活動スケジュール(2018年 6月~2019年 1月)
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4.あるべき姿 『コストを意識した処方・提案』 と 『現状』 とのギャップ分析
5.攻めどころの設定 ◎:5点 〇:3点 △1点
6.攻めどころの詳細調査(使用金額順の医薬品の抽出)
薬剤選択基準の作成、安価な代替薬の調査の対象となる候補薬を見出すため 3 ヵ月間の入院処方を調査した。
(PPI:プロトンポンプ阻害薬、 P-CAB:カリウムイオン競合型アシッドブロッカー、 ARB:アンジオテンシン II 受容体拮抗薬)
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※注射薬においても 3 ヵ月間の使用実績を調査したが、対象となる候補薬がなかった。
7.医師アンケート調査
薬価を意識した同種同効薬の処方を心がけているかを調査するため、医師にアンケート調査を行った。
対象:各診療科主任部長 14名(眼科、麻酔科、画像診断科は除く) 回収率:86%(14名中 12名)
⇒アンケート調査より、薬価を意識した入院処方が不十分であることが浮き彫りとなった。
※PPI&P-CAB と保湿剤で、「問題あり」と回答した医師がそれぞれ 1名いた。
(専門医として先発品の必要性がある症例に処方しており、優先使用順序の設定は不要という旨のコメントあり)
8.目標値の設定
ARB、PPI&P-CAB、保湿剤、湿布剤の先発品処方割合を『半減』させる。
9.方策の立案と成功シナリオの追求
薬価を意識した入院処方を徹底できているか
できている 1名
少しできている 5名
あまりできていない 5名
全くできていない 0名
分からない 1名
薬剤選択基準の作成 特に問題ない 問題あり
ARB 12名 0名
PPI&P-CAB 11名 1名
湿布剤 12名 0名
保湿剤 11名 1名
内服薬・外用薬のうち以下の薬剤を対象とした。
薬剤選択基準作成の候補薬:PPI&P-CAB、ARB
理由① 幅広い科で処方され、使用金額も多い
理由② 先発品と後発品が混在する
安価な代替薬調査の候補薬:保湿剤、湿布剤
理由① 幅広い科で処方され、使用金額も多い
理由② 国内に安価な代替薬が存在する
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10.成功シナリオの追求と実施
【攻め所:薬剤選択基準の作成、安価な代替薬の採用】
【攻め所:処方画面に同効薬を表示】→ 処方メッセージ機能の活用
11.院内での承認プロセス
・個別もしくはカンファレンスで関係医師・専門医と協議
・8月の薬事委員会で安価な保湿剤と湿布剤の新規採用を審議
・9月の医局会で本対策を説明し、承認を得たのち、9月 18日に対策開始
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12.効果の確認
対策前:4~8月(5 ヵ月平均) 対策後:10~1月(4 ヵ月平均)
※目標未達の PPI&P-CABに関しては、12月の時点で先発品の処方割合が上昇傾向であった。
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13.PDCAサイクルを回す
14.PDCAサイクルの効果(入院処方)
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15.有効性・安全性の確認
後発品の使用率を高めるだけではなく、薬効・副作用のモニタリングによって安全性を担保しつつ、
患者に対して最も有効で経済的な医薬品の使用方針の普及に取り組むことが重要である。
16.医薬品購入費抑制金額の年間予想(薬価ベース)
ARB:23.1万円
PPI&P-CAB:33.8万円
湿布剤:7.7万円
保湿剤:7.1万円 ⇒年間で約 72万円の薬剤費削減見込み
17.標準化・定着化
18.振り返り
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QCサークル紹介
本部登録番号 サークル結成時期 平成30年4月23日
構成人員 8名 月あたりの会合回数 3回
平均年齢 42歳 1回あたりの会合時間 1時間
最高年齢 54歳 会合は(就業時間 内 or 外)
最低年齢 31歳 テーマ歴(このテーマで) 1件目
<発表形式:○を記入> OHP プロジェクター
就業時間内
サークル名:c!C!C!(シー!シー!シー!)
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脊椎圧迫骨折患者の入院受け入れ件数の増加
~退院を見据えた受け入れ体制の整備~
会社名:マツダ株式会社マツダ病院所 属 :看護部
サークル名 :c!C!C!(シー!シー!シー!)
発表者 :山田 直美やまだ なおみ
※MSW:医療ソーシャルワーカー ※DPCデータ:包括医療費支払い制度に基づく診療情報データ※EVE:DPC分析ベンチマークシステム
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※急性期:病気が発症し急激に健康が失われ不健康となった状態をいい、発症後おおよそ14日間以内が急性期の目安とされている。※DPC入院期間:疾患毎に全DPC病院のデータをもとに決定されている現在のDPC病院の標準入院期間であり、目指すべき指標。Ⅱの期間は全国の平均在院日数、Ⅲの期間は平均在院日数+2SDで設定。
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⑱※クリニカルパス:産業界におけるクリティカルパスの手法を医療に導入したもの。主に、診療に必要な治療・検査やケアなどを縦軸に、時間(日付)を横軸にとった診療スケジュール表。クリニカルパスを使用することで、医師・看護師・医療スタッフ間での情報共有と連携を図り、モレのない診療行為を効率的に行なうことができる。
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26※地域連携パス:疾患別に、病院と地域のかかりつけ医の役割分担を明確化し、診療目標や注意点等について情報共有することにより、地域で効率的で質の高い医療を提供する仕組み
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