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これ何だか判ります？

Ans.

中国微粉メーカーで生産された【微粉 TALC】を

林化成で特殊加工されたその粗粉

HAYASHI KASEI CO.,LTD.

HEAD OFFICE TOKYO BRANCH 2-7, TENJINBASHI 1-CHOME, KITA-KU, OSAKA 2-6, SHIBAKOEN 1-CHOME, MINATO-KU, TOKYO 530-0041 JAPAN 105-0011 JAPAN PHONE:+81-6-6351-3073 PHONE:+81-3-5402-6373 FAX:+81-6-6352-1404 FAX:+81-3-5402-6707

微粉 TALC 中に含有する異常な粒子形状について ―電顕観察と XMA 分析よりー 2008 年 9 月 1 日林化成株式会社常務取締役置田勝己はじめに TALC の結晶構造は三層構造をなし、層間はﾌｧﾝﾃﾞﾙﾌｧｰﾙｽ力で結合され層間剥離は容易に行われる。その為、TALC 粒子形状は板状、プレート状となりその形状特性を活かされて各用途に利用されています。特にその用途の中で、ﾎﾟﾘﾌﾟﾛﾋﾟﾚﾝ、ﾅｲﾛﾝ、ﾎﾟﾘｶｰﾎﾞﾈｰﾄ等他並びにこれらのﾎﾟﾘﾏｰｱﾛｲ樹脂に多様化され、機能性付与のみでなく、造核剤・結晶促進剤としての役目も兼ね合わせ作用している場合もあります。ご存知の様にこれらに使用される多くの TALC は、中国遼寧省の海城地区のものが大多数を占めており、ｼﾞｪｯﾄﾐﾙ（JM）粉砕後、その状態または圧縮状態で利用、活用されています。しかしながら滑石の随伴鉱物として、ﾏｸﾞﾈｻｲﾄ､ﾄﾞﾛﾏｲﾄ、方解石、石英等が混在しこれらを完全に除去するという事は非常に難しく、時としてこれらが混入した状態で微粉砕され、自動車部材、 OA 機材他に用いられているのが現状です。 TALC の粒子形状は、板状、プレート状に対しこれらの随伴鉱物の粒子形状は、立方体、粒状を成しています。（TALC と随伴鉱物の特性差・・粒子形状、磨耗度、へき開性、熱分解温度等）また中国、日本における JM は、空気―粉の衝撃粉砕である為 TALC の層間剥離・へき開特性を活かされないで、【微粉砕】されている現状である。その微粉砕の中で【粉体層】としては板状、ﾌﾟﾚｰﾄ状の粒子形状ではあるが、粉体層中にはいびつな形状例えば【く】、【L】【し】状等に折れ曲がった形状もまた含まれる。これら異常な TALC 粒子形状、及びタルク以外の随伴鉱物が含まれている時、評価物性で【役目】がが果たされても、今後の機能性付与、例えば薄肉化、軽量化等への【役目】及び、自動車材等の長期

安定性に疑問が残る。特に造核・結晶促進効果として何らかの影響が想像される。林化成は TALC 微粉の販売に当たり、滑石産地の特有を見極めこれらの TALC 粉中の異常な粒子形状を除去しなければならない事を見出し、生産・販売としている。また滑石の特性である【剥離】微粉砕技術を（JM 含め）確立させ、デラミ型【微粉 TALC】を開発した。これらを TALC 粉の電顕写真と XMA 分析を提示しながら立証いたすものである。


HEAD OFFICE TOKYO BRANCH 2-7, TENJINBASHI 1-CHOME, KITA-KU, OSAKA 2-6, SHIBAKOEN 1-CHOME, MINATO-KU, TOKYO 530-0041 JAPAN 105-0011 JAPAN PHONE:+81-6-6351-3073 PHONE:+81-3-5402-6373 FAX:+81-6-6352-1404 FAX:+81-3-5402-6707 1)微粉 TALC の製品化一般に【微粉 TALC】と称される品質は特に、粒度分布で示されその平均粒子径（ﾚｰｻﾞｰ法）は概ね、４～６μ前後のものを示し、色差計で L＊＝７４～７７、ｂ＊＝２～５のグレードは、主にナチュラル用として用いられている。これらの製品化は、

①中国で JM 生産された【微粉 TALC】製品の輸出入販売、 ②中国で JM 生産された【微粉 TALC】製品を、中国又は日本で篩過、その製品の輸出入販売。 ③中国で JM 生産された【微粉 TALC】製品を、中国又は日本で、更に特殊加工しその製品販売。 ④中国で JM で中間粉砕品（500～1800mesh）とし、日本へその中間粉砕品を輸入し、

JM で微粉砕、その製品の販売及び、 ⑤中国より滑石原石を輸入し、日本で JM 微粉砕、その製品販売、と区分される。林化成の【微粉 TALC】は全て③で製品化されている。 JM で生産された【微粉 TALC】製品には随伴鉱物の異常な粒子形状の含有以外に、下記事態が想像される。中国並びに日本の JM には、分級機ﾛｰﾀｰが内蔵されているが分級機通過粒子のみが製品化され、分級粗粉は粉砕機内部で更に粉砕される（工程外に排出される事はない）分級機の負荷が下がれば、原料が投入されるシステムで品質安定化のためには、この分級機のローター回転数が一定でなければならない。分級機ローター回転数が高い程、微粉砕品が得られる。電圧が下がる事により、ローター回転数は低下し始める。（粗粒子が製品に混入する）停電時、当然分級機のロータ回転が停止する事となる。（粗大粒子が製品に混入する）分級機ローターのブレードが磨耗する事による粗粒子の製品への混入。

中国式 J M カゴ型ロ－ター分級機（ローター磨耗が確認される）林化成は、中国で JM 生産された【微粉 TALC】を中国及び日本で特殊加工としている。特殊加工された製品のみを【MICRON WHITE】（MW）の商標としている。


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HEAD OFFICE TOKYO BRANCH 2-7, TENJINBASHI 1-CHOME, KITA-KU, OSAKA 2-6, SHIBAKOEN 1-CHOME, MINATO-KU, TOKYO 530-0041 JAPAN 105-0011 JAPAN PHONE:+81-6-6351-3073 PHONE:+81-3-5402-6373 FAX:+81-6-6352-1404 FAX:+81-3-5402-6707 ３）異常な粒子形状の確認 ①日本のタルクメーカーのカタログよりの電顕写真古いカタログからの抜粋であるが【タルクの特殊結晶】と説明されているが、写真左のキュービック状の介在粒子は、タルク粒子ではないであろう（層状が観察されない）また、右側の【く】状部分の層状が観察される。【く】の内側は折れ曲がった為か、ｷｭｰﾋﾞｯｸ状粒子が介在し外れたものではと各々想像される。キュービック状＝マグネサイト？ ②中国で JM 生産された【微粉 TALC】別紙① 電顕写真及び XMA 分析 ③中国より滑石原石を輸入し日本で JM 粉砕された製品別紙② 電顕写真及び XMA 分析 ④林化成で特殊加工された製品【MWHS-T】別紙③ 電顕写真及び XMA 分析 ⑤林化成で特殊加工された粗分別紙④ 電顕写真及び XMA 分析 TALC の主成分と随伴鉱物の組成（％） TALC・・・SiO2 / ６３ MgO / ３２ H2O / ５ DOLOMITE・・・ CaO / ３０ MgO / ２２ CO2 / ４８ MAGNESITE・・・ MgO / ４８ CO2 / ５２ QUARTZ・・・ SiO2 / ９９ CALCITE ・・・ CaO / ５６ CO2 / ４４

撮影日：撮影日：2008.08.27

電子顕微鏡写真　及び　ＸＭＡ分析林化成株式会社

②中国でＪＭ生産された【微粉TALC】

技術部

2008.08.28

視野 ①

別紙①T e c h n i c a l &Q u a l i t y Con tr o l D e p a r t m e n t

T e c h n i c a l &Q u a l i t y Con tr o l D e p a r t m e n t

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016Mgリッチ (ﾏｸﾞﾈｻｲﾄ）

015Si, Mg(ﾀﾙｸ）

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別紙①T e c h n i c a l &Q u a l i t y Con tr o l D e p a r t m e n t


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020Mg, Caリッチ (ﾄﾞﾛﾏｲﾄ）

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撮影日：撮影日：2008.08.27

③中国より滑石原石を輸入し日本でＪＭ粉砕された製品

2008.08.28別紙②

電子顕微鏡写真　及び　ＸＭＡ分析林化成株式会社

技術部

視野 ①



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別紙②

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T e c h n i c a l &Qu a l i t y C on tr o l D e p a r t m e n t




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別紙②

視野 ②



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別紙②

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撮影日：撮影日：2008.08.27

林化成株式会社技術部

別紙③2008.08.28

④林化成で特殊加工された製品【MW HS-T】

電子顕微鏡写真　及び　ＸＭＡ分析

視野 ①





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視野 ②

別紙③

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別紙③T e c h n i c a l &Qu a l i t y C on tr o l D e p a r t m e n t


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撮影日：撮影日：2008.08.27

2008.08.28

⑤林化成で特殊加工されたその粗粉


視野 ①


別紙④T e c h n i c a l &Qu a l i t y C on tr o l D e p a r t m e n t




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030Si, Mg(ﾀﾙｸ） 041Si, Mg(ﾀﾙｸ）

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036Si リッチ (シリカ）

042Si リッチ (シリカ）

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いることになる。

また、ブロワーシフター方式の【篩過】工程では、フルイ網目より細かいものは通過し製品中に混在する事となろう（異物黒点、工程磨耗鉄粉を含めて）。こういった異常粒子が存在する事により、自動車部材、ＯＡ機材の外観表面を損ねたり、剛性不足、亀裂発生という事も予測される。また造核作用にも影響、結晶開始温度に影響ということが想像される。４）終わりに

林化成では、中国でいち早くＪＭでの微粉砕製品の購入としているが、こういった滑石産地の特有である随伴鉱物の介在という欠点を見極め、これらの TALC 粉中の異常な粒子形状を除去としている生産工程は、工程で造り出される品質に見えない隠れた品質管理であることもご理解願えれば幸いである。

滑石価格が高騰する中で、中国微粉タルクメーカーは、二級品、三級品の滑石原石を偽って配合使用される事も考え合わさねばならない。（当初のその粗粉は、Talc リッチ？）林化成は『全量テスト』を特殊加工により品質管理をしているとも言える。【MICRON WHITE】、即ち特殊加工製品の品質管理は基より、その粗粉の管理を行う事により中国微粉タルクメーカーから、継続安定した【微粉 TALC】の提供を求める事につながります。また、前述にも少し触れましたが滑石の特性である【剥離】微粉砕技術を確立させ、更により層間剥離・へき開性の高い滑石産地との併用で、『物』、『材』との融合、ハイブリッド技術で

デラミ型ハイ・アスペクト【微粉 TALC】を開発した。（その J M 微粉砕システムはノウハウ事項にて除きます）

そのようにして得られた製品の粒子形状を下記に電顕写真で示します。


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不純物マグネサイト、ドロマイト、石英等 XMA 分析で検出出来なかった(添付)。これらは、プレゼン時に説明致しました様に、滑石の生成過程、それによる随伴鉱物の差ではなかろうか。

では、いったい何％ぐらいの不純物、Talc 以外の不純物、マグネサイト、ドロマイト、石英等が現在の、『中国で JM 生産された【微粉 TALC】製品』に含有されているのか？

分析する方法は？、定量法は？、各社【微粉 TALC】製品の良し悪しは？、特徴は？。以上

撮影日：撮影日：2008.08.27

デラミ型ハイ・アスペクト【微粉TALC GHｸﾞﾚｰﾄﾞ】

2008年9月11日

林化成で特殊加工された粗粉


視野 ①


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撮影日：撮影日：2008.08.27 視野 ②

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