安心してください!! 効果的な血糖管理してます...
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<はじめに>
〈 はじめに 〉
社会医療法人社団陽正会寺岡記念病院は、府中・福山二次医療圏内の中核医療機関のひとつで
ある。福山市北部に位置し、府中市や神石高原町など中山間地域の医療の柱となり、病院理念の“トー
タル&シームレスケア”の元、全人的で切れ目のない医療提供を推進している。急性期から回復期、慢
性期から在宅療養介護まで、幅広い医療を提供し地域医療を積極的に支援している。脳神経外科、内
科、外科、整形外科、泌尿器科をはじめ 10 の標榜科を有している。当院の急性期病棟では ICU8 床、
HCU33 床で稼働しています。全科の重症患者の入院や術後患者など急性期にある患者様の集中ケア
を行っています。
〈 テーマ選定理由 〉
血糖チェックに関するインシデント報告件数が多く、正確な血糖管理が行えないと高血糖や低血糖の
危険性があります。血糖コントロール不良状態が続くと効果的な治療ができないと考えました。
〈 活動計画表 〉
3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
予定
実施
予定
実施
予定
実施
予定
実施
予定
実施
予定
実施
予定
実施
予定
実施
効果確認
項目/期間
ステップ
標準化と管理の定着
2015年
テーマ選択
現状把握
目標設定
要因解析
対策立案
対策実施
安心してください!!
効果的な血糖管理してますよ!!! 寺岡記念病院 急性期病棟 小野田美紀
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<チーム紹介>
チーム名・メンバー人数 とにかく明るい急性期病棟/26 名
活動の場/所属部所 急性期病棟/看護部
活動回数 初回
チームリーダー 藤原 真紀(看護師)
<現状把握>
☞当院での血糖チェックについて・・・
★食前血糖チェック(7:30、11:30、17:30)と欠食血糖チェック(6:00、14:00、22:00)の 2 パターンあり、
食事の有無で血糖チェック時間が異なります。
★院内スライディングスケール表という院内で決められたスライディングスケールを使用し、血糖値指示
範囲外の場合は決められたインスリンの投与を実施。医師の指示により患者専用のスライディングスケ
ールを使用する場合もあります。
【平成 27 年 4 月 1 日から 6 月 30 日まで血糖チェックに関するインシンデントを集計】
血糖チェックの時間変更忘れ 10 件
血糖チェック忘れ 6 件
インスリン量誤認投与 3 件
➔食前血糖チェックと欠食者血糖チェックの時間が異なるため、食事開始時などのチェック時間変更忘
れから時間誤認での血糖チェック、検査による遅食患者に対しても血糖チェックをせず食事をしてしまう
インシンデントが発生しています。
またスライディングスケール表で本人スケールと院内スケールの見間違いにより、インスリン量誤認投与
のインシデントが発生しています。
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〈 目標設定 〉
何を 血糖インシデントを減らす。
インシンデント件数:19 件→10 件以下に
いつまでに 2015 年 9 月 30 日までに
どうする ①遅食カードの作成
②血糖チェック患者表の見直し
③血糖チェック個人用作成(バット使用(時間の色わけ、SS スケール個
別化へ)
④電子カルテ上の看護ケア項目へ「血糖時間の確認」立案
根拠 血糖測定時間の変更や測定忘れ、インスリン誤認投与により効果的イン
スリンコントロール治療ができない。
〈 要因解析図 〉
<重要要件の検証〉
★重要要因★ ★検証方法★ ★結果★
インスリン量誤認投与、
血糖測定忘れ、チェック
時間変更忘れ
インシンデント件数の集
計
正確な血糖測定ができ
ないことから血糖コント
ロールができず、効果
的な治療ができない。
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〈 対策の立案と実施 〉
何を なぜ 誰が いつ どこで どうする
検査台 乱雑になっているため 看護師 4月 病棟 整理整頓
個別化にバット作成
血糖チェック表
血糖カード
分かりにくいため 看護師 4月 病棟 見直し・作成
血糖患者
遅食患者
測定患者、遅食患者の把握 看護師 4月 病棟個別化にバット作成
個人用バット使用
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意識 意識して使用できるよう
になりました
血糖チェック表を
見直しました!
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改善前
とても見やすくなりました
改善後
ここ
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〈 効果の確認 〉
有形効果
➔インスリン誤認投与 3 件→2 件
➔遅食患者の測定忘れ 6 件→0 件
➔血糖チェック時間変更忘れ 10 件→5 件
インシンデント件数が減りました。
検査台は整理整頓
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無形効果
スタッフアンケート実施
活動を実施してよかったか?⇒26 人中、26 人が「よかった」と返答あり
具体的理由として・・・
・活動前はリーダーが認識できて活動前はリーダーが認識できておらず検査係に
まかせきりだったが、ケア項目に立案することでリーダーの認識(意識づけ)
ができるようになりました。
・個人バッドを使用することで誤認防止につながりました。
・個人バッドの色わけにより一目で時間帯が分かりました。
波及効果
・血糖測定時間カード使用により、患者からは測定時間がわかるようになったとの声あり。
・検査台の整理整頓は維持できています
・他部署から血糖測定時間カードなどの使用に対して「いいね」をいただきました。
〈 まとめ 〉
TQM 活動を行って・・・
誤認防止ができ、インシンデントの減少することができました。またスタッフの血糖チェックに対
しての意識変化もでき、患者自身も測定時間を認識することで意識づけすることができました。
しかし、まだ食事開始時間の確認不足のインシンデントがあり、また TQM 活動を行うことで業務
増加(看護ケアの立案やバットの準備など)による負担もでてきました。
【今後の課題として・・・】
・食事変更時のインシデントを回避できる方法を検討していきます。
・業務内容を整理しスタッフの業務負担を軽減に努めます。