石巻日日こども新聞

東京・横浜研修 報告書 石巻復興支援ネットワーク

今井優作

はじめに

目的： • 石巻日日こども新聞が慶応大学日吉キャンパスで開催された第8回ワークショップコレクションで配布されるにあたって、子どもたちも参加して石巻の現状、感謝の想いを伝え、届ける。

• 六本木ヒルズ、震災復興公園として整備された元町公園、山下公園を視察することで、子どもたち自身によるまちづくりへの参加の助けとする。

参加者： • 石巻復興支援ネットワーク

兼子佳恵、渡部慶太、今井優作

• 石巻日日こども新聞子ども記者（ニックネーム）

カルボ、冷凍みかん、板んジョ、焼き肉特攻隊長

現地受入、協力団体： • 森ビル株式会社、一般社団法人助けあいジャパン、一般社団法人キッズ・メディア・ステーション

日程

１日目： • 六本木ヒルズ見学

• 元町公園（文京区）見学

• 山下公園（横浜市）見学

• 中華街散策

２日目： • 第8回ワークショップ・コレクション参加

六本木ヒルズ見学

・六本木ヒルズの開発に携わった森ビル株式会社から、六本木ヒルズの都市づくりについてお話を伺った。

・森ビルの都市づくりにおけるミッションの一つとして、災害時に「逃げ出す街」ではなく、「逃げ込める街」を取り上げ、災害などによる停電を未然に防ぐ自家発電システムや地震時に建物の揺れを軽減する仕組みなどについてお話を伺い、災害に備えてビルの地下に備蓄されている物資倉庫や建物の屋上に作られた畑などを見学させていただいた。

担当者から、森ビルの都市づくりのミッションについて説明を受ける。

災害に備えて備蓄されている水や食料

六本木ヒルズ見学（子ども記者のコメント） ・「逃げ込める街」という六本木ヒルズのスローガンは印象的だった。（全員）

・日本の技術の結晶という感じがした。これからの石巻に、こういう建物を作る考え方もいいと思う。（カルボ）

・ただビルを建てるのではなく、将来のことや周りのことを考えている。地震を防ぐ設計が印象的だった。どこかしらに自然を取り入れているのがいい。石巻にはもともと自然があるけど、もっと考えたらいいと思う（冷凍みかん）

・建物の立て方や施設一つ一つに目的があることが印象的だった。たとえば環境への配慮の部分や、もともと住んでいた人や周りの人と協力しながらやっているところ、災害に備えて電力を自前で供給しているところなどが印象的だった。（焼き肉特攻隊長）

・面積の広さや、美術館やいろんな施設が入っていることにびっくりした。上の方は揺れやすいイメージがあったけれど、揺れを防ぐ仕組みがあるのがよかった。意外と緑があると思った。（板んジョ）

建物の屋上に作られた庭園と畑。作物づくりなどは周辺の住民や小学校の生徒たちによって毎年実施されている。

災害時の備えについてお話を伺う

元町公園 元町公園は、関東大震災後に整備された52の小公園のうち、当時の様子に最も近いものとして知られています。

・今、公園を作ったらああいう感じにはならないので、新鮮だった。

・子どもたちの遊び場としては、階段もいいし、遊具が少な目でボールで遊べそうでよかった。

・落ち着く。緑の中に広場があるのがいい。

・水飲み場の水道は高さよし、デザインよしでだれでも使えそうでよかった。（カルボ）

・小学校とセットで公園があって、校庭以外で遊べる場所があるのがよかった。

・木があったのは、昔なら木登りができるし、今でも見て和むことができるのがいいと思った。（板んジョ） 公園に隣接する旧元町小学校（現在は廃校）

広場には防音、防火効果が高い常緑樹が植えられている。

年齢にかかわらず飲みやすいように改修された水飲み場

建設当時の姿を伝えるカスケード（水階段）

元町公園 ・西洋の感じがして、多文化共生の面でもいいと思った。

・小さい公園が避難場所にもなって、逃げられるようになっているのがよかった。（焼き肉特攻隊長）

・日本っぽさがないところがよかった。左右対称の滑り台が思ったより高かったし、楽しかった。

・昔のものも多かったけど、現代の遊具もあって、今の子供も遊べそうだと思った。（冷凍みかん）

山下公園 ・景色がいい。片側を見ると観覧車、もう片側を見るとベイブリッジが見えて、贅沢。（冷凍みかん）

・今の時点では一番実現できそうだと思った。山下公園石巻バージョンとかができそう。

・毎年植樹祭をやって、木を増やせたら。これから復興に数十年かかるから、数十年かけてちゃんとした公園になっているようにできたらと思う。（カルボ）

中華街散策

・神戸の中華街が落ち着いていて人が少なかったのに対して、横浜が中華街全体が明るかった。

・横浜は中華街の周辺に洋風の建物が多かった。

・神戸は食べ歩きするところというか、商業施設だけで娯楽がほとんどなかった。

8月に神戸を視察した参加者に、神戸の中華街との印象の違いを聞いてみました。

第8回ワークショップコレクションwithモノづくり体感スタジアム

・子どもたちが自ら取材して製作された石巻日日こども新聞は、2月25日の石巻日日新聞に折り込まれたほか、慶應義塾大学日吉キャンパスで開催された「ワークショップコレクション」でも来場者に約1万部配布されました。

・当日のスペシャル企画として、石巻日日こども新聞が製作されるまでの様子が紹介されたほか、被災地の子どもたちに向けたメッセージの募集や、募金も実施されました。

・立ち寄ってくださった多くの来場者の方が、メッセージを書いてくださいました。

・中には、自分の財布からお金を取り出して寄付してくれた小さい子どももいました。

・新聞を配って、受け取ってもらえたのがよかった。新聞を読んで、内容を伝えてもらえたらと思う。（カルボ）

・新聞を受け取ってもらえてよかった。より石巻のことを知ってもらえたかなと思う。（焼き肉特攻隊長）

・新聞をもらった人からありがとうと言われたり、関心を持ててもらえてよかった。（板んジョ）

・戻ってきて受け取ってくれる人がいて、気にしてくれていると感じた。小さい子も読んでくれると思うと、いいなあと思う。会った人や寄せ書き、募金をしてくれた人が多かったのがすごかった。（冷凍みかん）

第8回ワークショップコレクションwithモノづくり体感スタジアム

（子ども記者のコメント）