150214 ポートフォリオ 医学教育 _抜粋版
TRANSCRIPT
修了生コンピテンシーに 基づいたmahara活用
熊本大学大学院教授システム学専攻での事例報告
自治医科大学 メディカルシミュレーションセンター淺田義和
概要• 熊大での事例
1. コンピテンシーを基盤にして課題、授業を作成 (教授システム学専攻の立ち上げ時)
2. 各コンピテンシーに基づいてポートフォリオを作成(最終試験として、修士課程終了時に提出、評価)
• これを医学部に適応すると、どうなるか?
• コアカリ、国際認証などとの関連付け
• 実習記録から診療科ごとのレポート(達成度評価)まで
熊本大学 教授システム学専攻
• 完全eラーニングによる修士・博士課程
• 基本的な学習はLMS(moodle)上で実施
• 修士研究についてもLMS上で進捗報告(毎週)、必要に応じてオンラインで同期ディスカッション
• 終了時の最終試験として、コンピテンシーの達成度をまとめたレポート(ポートフォリオ)を提出
ポートフォリオ導入の下準備1. 修了生に期待する像を検討
2. 修了生のコンピテンシーを作成
3. コンピテンシーを充足させるための課題を作成
4. 課題を組み合わせて授業を作成
教授システム学専攻の場合は専攻新設時に上記の手順で設計された
http://www.gsis.kumamoto-u.ac.jp/concept/concept_2/
中間報告 / 最終試験• 専攻で学んだこと(What & How)
• 今後の計画
• 各コンピテンシーの充足度(自己評価)
• 4段階での達成度
• その達成度を選択した理由
• その達成度を満たすとするエビデンス
maharaの利用• 日々の学習記録として「日誌」をつける(ワークプレース ポートフォリオ)
• 各日誌に対して、コンピテンシーのタグを付ける
• 最終試験(ショーケース ポートフォリオ)のエビデンスとして、各タグのついた記事を抽出する
日々の記録
「日誌」として学習記録日誌:ブログ的な機能
自由な区分で作成可能
日誌自体は必須ではない(ただし、無いと非常に大変)
本文(詳細は省略可)
タイトル(授業名+課題名)
タグ
本文
タイトル(セミナーや学会名)
タグ
資料の埋め込み
最終試験(ポートフォリオ)
各コンピテンシーの 「ページ」を作成
達成度の自己評価
エビデンス(関連タグのある日記を自動抽出)
達成度判断の理由
ページ:1枚のWebページ
「コレクション」として統合コレクション:複数のページをまとめたもの(Webサイト的)
コレクションに含まれるページ一覧
今開いているページの情報
達成度自己評価(手動で作成)
何を学んだか:What
どう学んだか:How
今後の計画:Next Action
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ショーケース ポートフォリオ
医学部ではどうする?
導入の下準備1. 修了生に期待する像を検討
2. 修了生のコンピテンシーを作成
3. コンピテンシーを充足させるための課題を作成
4. 課題を組み合わせて授業を作成
各診療科の達成すべきコンピテンシーを作成
コンピテンシー充足のための課題(知識、技能、態度)および評価方法(総合試験、PCC OSCE等)を作成
実習前の授業・シミュレーションや参加型臨床実習の内容を検討
理想の医師像 / 大学としての使命や教育成果
導入の下準備1. 修了生に期待する像を検討
2. 修了生のコンピテンシーを作成
3. コンピテンシーを充足させるための課題を作成
4. 課題を組み合わせて授業を作成
各診療科の達成すべきコンピテンシーを作成
コンピテンシー充足のための課題(知識、技能、態度)および評価方法(総合試験、PCC OSCE等)を作成
実習前の授業・シミュレーションや参加型臨床実習の内容を検討
モデル・コア・カリキュラム(各科の目標、評価基準の例)
理想の医師像 / 大学としての使命や教育成果医学教育分野別評価基準日本版
医学教育分野別評価基準日本版
医学教育分野別評価基準日本版
eポートフォリオの利用• 日々の学習記録として「日誌」をつける(ワークプレース ポートフォリオ)
• 各日誌に対して、コンピテンシーのタグを付ける
• 最終試験(ショーケース ポートフォリオ)のエビデンスとして、各タグのついた記事を抽出する
各臨床実習の内容について、日誌(あるいは学生カルテ)として記録をまとめる
症例別、診療科別などのタグを付ける
各科の実習終了時のレポートとして、1つの科が終わるごとにコンピテンシー充足度をまとめる
学生・教員の負担軽減• 学生
• 新しい課題が追加されるわけではない(従来のレポートの置換)
• 日々の記録を残す意義(レポートが楽になる)
• 教員
• 毎日の日誌は必ずしも見なくても良い(見てコメントした方が、学生には好評だが)
• 最終レポートは統一フォーマットとして実施できる
余談:記録媒体• すべてを1つのシステムに残さなくてもよい※個人情報、機密 という点を無視した場合
• 熊大での淺田の例
• 普段はEvernoteに学習記録を記載
• 半期ごとなど、タイミングを見てmaharaに転記
• 利点:使い慣れたシステムで記録ができる
• 欠点:先生の目に触れない=フィードバックがない
• 利点と欠点のトレードオフは学生(と教員)に任せられる