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20年度 管内事故事例 Copyright(c)Chubu Kinki Industrial Safety and Inspection Division All Rights Reserved

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20年度管内事故事例

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【受電電圧】6.6kV

【受電電力】33kW

【主任技術者選任形態】専任

【事故発生月・天候】7月・晴れ 【使用電圧】:6.6kV

【事故発生の電気工作物】

高圧ケーブル(6.6kV)

【事故原因】作業準備不良

【被害内容】感電負傷 【経験年数】-

主任技術者が把握していない中で活線近接作業を行ったことによる

感電負傷事故

<事故概要>

・当該事業場は6 6kV受電の高圧需要家である

<事例1>

当該事業場は6.6kV受電の高圧需要家である。・当該事業場において、通信線を布設する工事がされており、被災者(請負会社所属)は高所作業車において構内第一柱へ接近し、第一柱へ通信線を布設していた。

・被災者はケーブル敷設のため既設の装柱金物の間隙(ボルト接続部)に巻きつけ、グリップ(金属製)を上下させながら上から入れようとした際に、グリップが電力需給用計器用変成器(VCT(PCT))2次側の高圧ケーブルと接触し、感電負傷した。

・電流は巻きつけグリップ経由で左手の指より流入し、メッセンジャーワーヤーが接触していた右上腕部より流出した。

・被災者の服装は、作業着(長袖上下)、運動靴、ヘルメット(電気用)を着用していたが、手袋の着用はなかった(素手)。 Copyright(c)Chubu Kinki Industrial Safety

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<事故原因>

・構内第一柱に関わる作業にもかかわらず、設置者の当該工事担当部署は、その内容について、主任技術者等に事前協議を行っていなかった(主任技術者は事故発生後はじめて当該工事を認識)。

・設置者担当者および関連する業者において活線近接作業であるという認識がなかったため、施工方法等における活線工事への配慮がなかった。

【図】感電事故発生時想定図

<再発防止>

・設置者職員に対し、施工計画書の段階で電気工作物の把握を行い、関連する工事は必ず主任技術者とも協議を行うよう周知した。

・電気工作物に近接して行われる工事は全て停電して行うこととした。

・当該工事の再開に当たっては、関連する作業員に保安教育を実施した。

【図】感電事故発生時想定図

【写真】事故発生工作物Copyright(c)Chubu Kinki Industrial Safety

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【受電電圧】6.6kV

【受電電力】495kW

【主任技術者選任形態】外部委託

【事故発生月・天候】5月・晴れ 【使用電圧】:6.6kV

【事故発生の電気工作物】

電気炉(600V)【事故原因】作業方法不良

【被害内容】感電死亡 【経験年数】-

電源を落とさないまま充電部露出箇所近傍の作業を行ったことによる

感電死亡事故

<事故概要>

・当該事業場は6.6kV受電の高圧需要家である。気 接続 給 が 業者

<事例2>

・電気炉に接続している給水ラインより水が漏れていたため、現場作業者より連絡を受けた被災者(従業員)は水漏れ個所を確認するため、電源を落とさないまま、炉体充電部保護カバーを外し、目視点検により水漏れ個所の特定を行った。

・被災者は作業者に工具を事務所に取りに行かせたが、その作業者が現場に戻ってきた時点においては、被災者は充電部側に倒れこんでいた。(救急車で搬送されたが、電撃症により7日後に死亡)・左手中指・薬指と右膝に感電痕が確認された。・被災者の服装は、作業着、作業帽、軍手、安全靴を着用していた。

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<事故原因>

・操作用スイッチを切らず、活線のまま取付作業を行おうとした。

・度々ある不具合のため、電気炉の修理手順(取り扱い方法)についての慢心があった。

<再発防止>

・必ず操作用スイッチを落とし、スイッチに操作禁止札をかけ、充電部の検電を実施後に作業を行うこととした。

・炉体の点検は複数の作業員で実施することとした。

・外部委託先との連絡先を掲示し、職員で共有できるようにした。 【図】現場状況

(炉体充電部)

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<事例3>職員が不用意にキュービクルを覗き込んだことによる感電負傷事故

【受電電圧】6.6kV

【受電電力】258kW

【主任技術者選任形態】許可

【事故発生月・天候】5月・晴れ 【使用電圧】:6.6kV

【事故発生の電気工作物】

(キュービクル内LBS 6.6kV)【事故原因】被害者の過失

【被害内容】感電負傷 【経験年数】-

<事故概要>

・当該事業場は6.6kV受電の高圧需要家である。

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・被災者は設置者の従業員である。

・当日、被災者は電力モニタの機能確認のためキュービクルの扉を開け、中を覗き込んだところ、LBSの電力ヒューズに頭部が当たり、感電負傷した。

・被災者の服装は、長袖作業服、ゴムシューズを履き、帽子を着用していた(手袋なし)。

・方向地絡継電器が作動し、上位LBSが遮断したため、需要家のみの停電であった。

<事故原因>

・電気主任技術者の了解を得ずキュービクルの扉を開け、活線のまま内部を確認した。

・被災者は、業務上電気に関して詳しいという慢心があった。

・保護用アクリル板の面積が足りなかった

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・保護用アクリル板の面積が足りなかった。

<再発防止>

・従業員等関係者を対象に保安教育を実施した。

・施錠管理を強化した(キュービクルの取っ手をチェーンで結び、施錠し、さらに鍵を主任技術者の管理とした)。

・保護アクリル板を大きなものに変え、危険表示札を取り付けた。

【写真】被災状況(想定図)

<事例4>作業者が電気工事の基本手順を怠ったことによる感電負傷事故

【受電電圧】77kV

【受電電力】14,868kW

【主任技術者選任形態】専任

【事故発生月・天候】8月・晴れ 【使用電圧】:210V

【事故発生の電気工作物】

蛍光灯電源ケーブル

【事故原因】作業準備不良

作業方法不良

【被害内容】感電負傷 【経験年数】2年6か月

<事故概要>

・当該事業場は77kV受電の特別高圧需要家である。

・被災者は設置者の依頼を受けた電気工事業者の従業員である

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・被災者は設置者の依頼を受けた電気工事業者の従業員である。

・当日、設置者は工事業者の作業責任者へ蛍光灯器具の依頼を行った(ブレーカをOFFにするように指示した)。

・被災者は、作業責任者が別現場で作業をしていたため、電源が既に切られていると判断し(検電せず)、脚立の上で一人で取り換え作業を開始した。

・被災者は、作業が実施しにくいとの理由から安全帯を外し、手袋も汚れていたため外している状況で作業を開始し、ケーブルを手で手繰り寄せた際に、右手人差し指が充電端子部に触れ、感電した(左手人差し指より流出)。両腕がしびれ離れなくなり、被災者は脚立(高さ2.6m)から飛び降りた(電撃症及び胸椎圧迫骨折により入院)。

・被災者は長袖長ズボンの作業着、電気用ヘルメットと安全靴を着用していた。

<事故原因>

・作業責任者はKYを実施しておらず、構内で使用することになっている工事点検チェックリストを使用していなかった。

・被災者は検電を実施せず作業を行い、また安全帯と手袋を使用していなかった。

・設置者の指示(ブレーカOFF)が作業責任者に伝わっておらず、また設置者も工事業者もブレーカを確認しなかった。

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<再発防止>

・構内へ出入りする工事業者へ、既にある作業ルールを再度徹底させた。

・工事点検チェックリストを見直し、電気に係る項目を明確にするとともに、作業内容に関係なく使用することとした。

・至近年で他工場でも感電事故があったことから、本社より他工場へ水平展開し、同様にの不備事項がないか確認をすることとした。

【写真】被災状況(想定図)

<事例5>電気設備付近で行われた工事の作業員がケーブルラックを梯子代わりに使用したため

充電部に接触したことによる感電負傷事故

【受電電圧】77kV

【受電電力】9,000kW

【主任技術者選任形態】専任

【事故発生月・天候】8月・曇り 【使用電圧】: 3.3kV

【事故発生の電気工作物】

柱上気中負荷開閉器

【事故原因】作業準備不良

作業方法不良

【被害内容】感電負傷 【経験年数】-

<事故概要>

・当該事業場は77kV受電の特別高圧需要家である。

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・被災者は設置者の依頼を受けた配管工事業者の従業員である。

・当日、配管工事業者の従業員(被災者)は配管ラックの上で配管設置作業を行っていたが、休憩の際に下へ降りようとした際、梯子ではなく、近傍の電気ケーブルのケーブルラックを梯子代わりにして降りた。この際、近傍にあった負荷開閉器(二次側接続部)の充電部露出していた箇所に左足の脛があたり感電、その衝撃で転落し骨折した(入院6週間)。

・被災者は上下長袖作業服、ヘルメット、靴、皮手袋、安全帯(使用せず)を着用していた。

<事故原因>

・高圧電気設備接近作業という前提での事前調整が設置者と工事業者との間でなされていなかった(工事における事前確認体制が工事開始前のみであった)。

・被災者が本来使用してはならないケーブルラックを利用して下に降りようとした。

・柱上負荷開閉器付近に囲いを設けていなかった。

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<再発防止>

・事業場内での工事管理体制を全体的に見直し、工事の準備段階より安全対策が確認できるようにした。

・工事安全指示書の中で電気設備の近接について確認できるようにし、また作業日毎にも確認できるようにした。

・負荷開閉器が直接触れることのないよう、フェンスを設置予定(暫定的に防護ネットにより囲った)。

【写真】現場状況(丸印が負荷開閉器、丸印の右側がケーブルラック)

<事例6>設置者の管理がされていない中で実施された電気工事において、活線の配線を切断したことによる感電死亡事故

【受電電圧】6.6kV

【受電電力】1,500kW

【主任技術者選任形態】専任

【事故発生月・天候】8月・晴れ 【使用電圧】:200V

【事故発生の電気工作物】

充電中の不要配線

【事故原因】作業準備不良

作業方法不良

【被害内容】感電負傷 【経験年数】-

<事故概要>

・当該事業場は6.6kV受電の高圧需要家である。

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・被災者は設置者発注の電気工事に係る下請け業者の従業員である。

・当日、3階フロアから立ち上がっている配線を撤去するため、被災者は2階の天井裏点検口から入り、切断作業を開始した(検電は実施していない)。

・三相のうち1本目に切断したケーブルはたまたま電源と接続されていなかったが、2本目を切断した際に被災し、感電死亡した。

・被災者は上下長袖作業服、皮手袋、安全靴、ヘルメット(ヘッドランプ付き)であった。

<事故原因>

・活線作業の実施に対する要領を定めておらず、設置者として監督・指導しなかった。

・当日請負業者から出された工事内容に変更があった場合の手続きが明確でなく、予定外作業が実施された。

・撤去する不要配線に接続されている開閉器を確認しないまま活線での作業を開始した。

・活線作業としての保護具が十分でなかった。

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<再発防止>

・工事業者に対して、工事施行ルールの徹底と安全な作業の実施に係る教育を実施した。

・設置者において活線工事に係る手引を作成し、活線作業の場合は事前承認がない場合は行えないこととした。

・設置者部署内において必要に応じ情報共有が図られる仕組みを作った。 【写真】現場状況(概要図)

<事例7>未熟な従業員に作業をさせたことによりアークが発生し火傷を負ったことによる感電以外の負傷事故

【受電電圧】6.6kV

【受電電力】659kW

【主任技術者選任形態】外部委託

【事故発生月・天候】5月・晴れ 【使用電圧】:200V

【事故発生の電気工作物】分電盤内ナイフスイッチ付きヒューズ

【事故原因】被害者の過失

【被害内容】感電以外の負傷(アークによる火傷)

【経験年数】-

<事故概要>

・当該事業場は6.6kV受電の高圧需要家である。

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・被災者(4月入社の従業員)の上司は、工場内の水銀灯が消灯しているのに気づき、被災者にヒューズの取り換えを指示した。

・被災者は、その指示を受け、分電盤(床上約1m)内にある当該ナイフスイッチを調べたところヒューズが切れていることを確認した。

・被災者はヒューズを取り替え、ナイフスイッチをONにしたところヒューズが短絡し、アークが発生し、被災した。

・被災者は作業着、ヘルメット、安全靴、軍手を着用していた。

・被災者は右手親指、中指、薬指及び手首内側に熱傷を負い、7日間入院した。

<事故原因>

・ヒューズ取り換えの際、溶断していたヒューズを残したままヒューズを取り付けた(状況による推測)。

・作業者本人の力量を確認しないまま作業を指示し施行させた。

・初動対応で外部委託先、設置者双方の連携が悪く通報が遅れた。

<再発防止>

修理作業に いては担当部署職員に依頼

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・修理作業については担当部署職員に依頼することを徹底した。

・当該スイッチについてはMCCB(+負荷毎にブレーカー)に取り替え、その他のナイフスイッチについても計画的にNFB,MCCBへ取り換える。

・電気に関係した職員を対象にした教育を実施。

・設備不良や事故発生時には、ただちに外部委託先に連絡を行い、連携をとりながら対応にあたる。

【写真】現場状況

【最大蒸発量】85t/h

【定格圧力】8.92MPa

【主任技術者選任形態】専任

【事故発生月・天候】12月・晴れ(事故発生時)

【使用電圧】-

【事故発生の電気工作物】

ボイラー

【事故原因】

施工不完全

【被害内容】- 【経験年数】-

<事例8>ボイラー節炭器管漏洩事故(火力発電所)

<事故概要>

運転中のところ「ドラム水位高」警報が発報し 続いて「ドラム水位高高」警・運転中のところ「ドラム水位高」警報が発報し、続いて「ドラム水位高高」警報が発報した。

・現場を確認したところ、節炭器下部ケーシングより水が外部へ漏れ出しているのを確認した。・警報発報から4分後、ボイラーを消火し、冷却を開始した。

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<事故原因>・管の溶接線にピンホールが発生し、噴出した高圧水により、隣管が摩耗減肉し噴破に至ったと推定。

・起点となった管のピンホールは、平成20年3月に行った溶接工事の溶接線(新管と既設管との溶接)で発生しており、溶接不良があったものと考えられる。

<再発防止策>・溶接作業手順書を作成し、作業の基準化及び管理の強化を図る。・溶接部の検査については、1層目及び最終層について計2回PT検査を実施し、溶接欠陥の防止を図る。

節炭器内部(損傷箇所)

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【発電電圧】 690V

【定格出力】 2,000kW

【主任技術者選任形態】

専任

【事故発生月・天候】

11月・小雨(事故発生時)

【使用電圧】

【事故発生の電気工作物】

発電機

【事故原因】

調査中

【被害内容】- 【経験年数】-

<事例9>発電機回転子巻線断線(風力発電所)

<事故概要>故障警報発生後風車が自動停止・故障警報発生後風車が自動停止。・ナセル内点検を開始したところ、外観目視点検においては異状なし。

・発電機回転子巻線回路(スリップリング~対地間)絶縁抵抗測定を実施したところ、絶縁抵抗値の低下が確認された。・スリップリング周り分解、清掃を実施したが絶縁抵抗値回復せず。

・後日発電機回転子巻線抵抗測定を実施したところ、異常(断線・接地)を確認。

・発電機分解調査を実施し、回転子巻線の1相(k相)が、中性点リングとの接続部において溶断・変形し、他相コイルと接触していることが確認された。

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<事故原因(推定)>・回転子巻線の溶断箇所(中性点リングと口出し導体の接続部)は、銀ロー付けと推定される。製作時の銀ロー付けに何らかの不具合があったものと推定される。

<再発防止策>・原因究明が判明し次第、同型の機種に防止対策を実施予定。

回転子損傷箇所 Copyright(c)Chubu Kinki Industrial Safetyand Inspection Division All Rights Reserved

<事例10>SOGが雷撃を受けて内部短絡したことによる波及事故

【受電電圧】6.6kV

【受電電力】105kW

【主任技術者選任形態】外部委託

【事故発生月・天候】8月・雷雨 【使用電圧】:6.6kV

【事故発生の電気工作物】SOG 【事故原因】自然現象-雷

【被害内容】3,500kW,69分 【経験年数】-

<事故概要>・当該事業場は6.6kV受電の高圧需要家である。

当該事業場を含む配電線が停電した 当該事業場の外部委託先が調査の結果 構内

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・当該事業場を含む配電線が停電した。当該事業場の外部委託先が調査の結果、構内第1柱上のSOGが雷撃により内部短絡となったことにより配電線がOCトリップしたものと判明。

・電力会社のASを開放して配電線が復旧し、翌日、事業場の損傷機器を取り換えた上で、事業場への送電を再開した。

<事故原因>

・構内第1柱のSOGが雷撃により内部短絡になったが、地絡継電器の保護範囲外のため、波及事故となった。

<再発防止>

・構内第1柱に避雷器を設置する。

・・・・と事故報告書(詳報)にて設置者が約束したにもかかわらず 後に予算の都合により

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【写真】損傷したSOG

したにもかかわらず、後に予算の都合により、設置を次年度に先送りした。

<事例11>故障原因を特定せずSOGの制御電源を落としたまま再投入したことによる波及事故

【受電電圧】6.6kV

【受電電力】630kW

【主任技術者選任形態】兼任

【事故発生月・天候】8月・雷雨 【使用電圧】:6.6kV

【事故発生の電気工作物】SOG、高圧引込ケーブル

【事故原因】故意・過失-作業者の過失

【被害内容】500kW,43分 【経験年数】-

<事故概要>・当該事業場は6.6kV受電の高圧需要家である。

・当該事業場を含む配電線が停電した。当該事業場の保守担当従業員が到着し、SOG

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当該事業場を含む配電線が停電した。当該事業場の保守担当従業員が到着し、SOGが切れていることを確認したため、構内の絶縁測定を実施したところ、他の個所は10MΩ以上あるのと比較して、SOG2次側~受電盤断路器1次側間が1MΩであったが、これは雨による測定誤差範囲であって、停電原因は地絡継電器の誤動作ではないかと勝手に判断し、これ以上の原因追及をしなかった。

・復電する際、SOGの操作電源が電灯用トランスの2次側から供給されているの事を忘れ、当該トランス1次側のLBSに加え、VCB、及びVCB2次側にある断路器も切った状態でSOGを再投入させ、波及事故となった。

・電力側のASを開放し、構内の詳細点検を実施したところ、VCT(計器用変成器)1次側の高圧引込ケーブルに樹木が接触したことにより地絡したことが判明した(他に近傍のPJコネクタカバーにも地絡箇所があった)。・なお現地対応をした従業員から主任技術者への連絡は、事故発生後であった。

<事故原因>

・地絡原因を除去せず、安易な判断で復旧させた。

・SOGを再投入するに当たっては、操作電源を確保した後に投入することを忘れていた。

・平素の点検において、樹木等の接触物がないことについての確認があいまいだった。

<再発防止>【写真】構内第1柱周辺

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・SOGの操作手順書を作成し、関係職員に教育を実施した。

・停電復旧作業は主任技術者指揮のもと実施することをルール化した。

・月例点検表に点検項目として樹木接触の確認項目を追加した。

【写真】事故点(VCT1次側)