特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食...

81
とく てい のう 1号 ごう いん しょく りょう ひん せい ぞう ぎょう のう そく てい けん がく しゅう よう テキスト しょ はん (2019年 ねん 9月 がつ いっ ぱん ざい だん ほう じん しょく ひん さん ぎょう センター

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Page 1: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

特とく

定てい

技ぎ

能のう

1号ごう

飲いん

食しょく

料りょう

品ひん

製せい

造ぞう

業ぎょう

技ぎ

能のう

測そく

定てい

試し

験けん

学がく

習しゅう

用よう

テキスト

初しょ

版はん

(2019年ねん

9月がつ

一いっ

般ぱん

財ざい

団だん

法ほう

人じん

食しょく

品ひん

産さん

業ぎょう

センター

Page 2: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 2

<はじめに>

飲いん

食しょく

料りょう

品ひん

製せい

造ぞう

業ぎょう

技ぎ

能のう

測そく

定てい

試し

験けん

学がく

習しゅう

用よう

テキストは、特とく

定てい

技ぎ

能のう

1号ごう

として飲いん

食しょく

料りょう

品ひん

製せい

造ぞう

業ぎょう

(食しょく

品ひん

工こう

場じょう

など)で 働はたら

くために必ひつ

要よう

となる基き

本ほん

的てき

な知ち

識しき

と技ぎ

能のう

を紹しょう

介かい

するもので

す。また、このテキストで使つか

われている日に

本ほん

語ご

についても、

飲いん

食しょく

料りょう

品ひん

製せい

造ぞう

業ぎょう

分ぶん

野や

(食しょく

品ひん

工こう

場じょう

など)で働はたら

くうえで必ひつ

要よう

となる基き

本ほん

的てき

なものです。

※飲いん

食しょく

料りょう

品ひん

とは飲いん

料りょう

と食しょく

料りょう

品ひん

のことです。

このテキストでは、業ぎょう

務む

に必ひつ

要よう

とされる基き

本ほん

的てき

な知ち

識しき

技ぎ

能のう

などを紹しょう

介かい

していますが、内ない

容よう

によっては実じっ

際さい

に働はたら

勤きん

務む

先さき

のルールなどと違ちが

う場ば

合あい

があります。基き

本ほん

的てき

な考かんが

方かた

は同じでも、勤きん

務む

先さき

によってやり方が違ちが

うことがあります。

その場ば

合あい

は、勤きん

務む

先さき

のルールに従したが

ってください。

Page 3: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 3

<目もく

次じ

第だい

1章しょう

食しょく

品ひん

安あん

全ぜん

、品ひん

質しつ

管かん

理り

の基き

本ほん

的てき

な知ち

識しき

1. 食しょく

品ひん

安あん

全ぜん

はなぜ大たい

切せつ

2.安あん

全ぜん

な食しょく

品ひん

を提てい

供きょう

するための全ぜん

体たい

像ぞう

3.食しょく

中ちゅう

毒どく

に関かん

する基き

礎そ

知ち

識しき

4.食しょく

中ちゅう

毒どく

防ぼう

止し

の3原げん

則そく

5.食しょく

中ちゅう

毒どく

を起お

こす微び

生せい

物ぶつ

が増ぞう

殖しょく

する3つの要よう

素そ

(1)温おん

度ど

(2)水すい

分ぶん

(3)栄えい

養よう

分ぶん

6.微び

生せい

物ぶつ

を増ぞう

殖しょく

させないための温おん

度ど

と時じ

間かん

の管かん

理り

(1)微び

生せい

物ぶつ

の増ぞう

殖しょく

には温おん

度ど

と時じ

間かん

が関かん

係けい

(2)カビの問もん

題だい

(3)食しょく

品ひん

の製せい

造ぞう

では温おん

度ど

と時じ

間かん

の管かん

理り

が大たい

切せつ

第だい

2章しょう

一いっ

般ぱん

衛えい

生せい

管かん

理り

の基き

礎そ

知ち

識しき

1.作さ

業ぎょう

場じょう

に入はい

る前まえ

に 行おこな

うこと

Page 4: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 4

(1)健けん

康こう

管かん

理り

と衛えい

生せい

管かん

理り

(2)作さ

業ぎょう

服ふく

の着ちゃく

用よう

について

(3)粘ねん

着ちゃく

ローラー、エアーシャワー、手て

洗あら

い、

作さ

業ぎょう

靴くつ

の扱あつか

いなど

2.作さ

業ぎょう

前まえ

に行おこな

うこと

(1)作さ

業ぎょう

内ない

容よう

の確かく

認にん

(2)機き

械かい

、装そう

置ち

、器き

具ぐ

の使し

用よう

前まえ

の確かく

認にん

(3)機き

械かい

、装そう

置ち

、器き

具ぐ

の洗せん

浄じょう

と殺さっ

菌きん

3.作さ

業ぎょう

中ちゅう

の注ちゅう

意い

事じ

項こう

(1)一いっ

般ぱん

的てき

な注ちゅう

意い

事じ

項こう

(2)機き

械かい

操そう

作さ

に関かん

する注ちゅう

意い

事じ

項こう

(3)作さ

業ぎょう

中ちゅう

の衛えい

生せい

上じょう

の注ちゅう

意い

事じ

項こう

(4)作さ

業ぎょう

中ちゅう

の製せい

品ひん

の取とり

扱あつか

い 上じょう

の注ちゅう

意い

事じ

項こう

4.作さ

業ぎょう

後ご

に行うこと

5.5S活かつ

動どう

の取と

り組く

6.異い

物ぶつ

混こん

入にゅう

の問もん

題だい

と管かん

理り

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p. 5

第だい

3章しょう

製せい

造ぞう

工こう

程てい

管かん

理り

の基き

礎そ

知ち

識しき

1.原げん

材ざい

料りょう

の管かん

理り

(1)原げん

材ざい

料りょう

管かん

理り

の基き

本ほん

的てき

な考かんが

え方かた

(2)原げん

材ざい

料りょう

の受うけ

入い

れ検けん

査さ

2.製せい

造ぞう

工こう

程てい

の管かん

理り

と注ちゅう

意い

事じ

項こう

(1)原げん

材ざい

料りょう

・仕し

掛かかり

品ひん

(中ちゅう

間かん

製せい

品ひん

)の保ほ

管かん

(2)加か

熱ねつ

工こう

程てい

(3)冷れい

却きゃく

工こう

程てい

(4)凍とう

結けつ

工こう

程てい

(5)包ほう

装そう

工こう

程てい

3.製せい

品ひん

の管かん

理り

(1)製せい

品ひん

の微び

生せい

物ぶつ

検けん

査さ

(2)製せい

品ひん

を保ほ

管かん

管かん

理り

するときの注ちゅう

意い

事じ

項こう

(3)保ほ

管かん

サンプルを管かん

理り

するときの 注ちゅう

意い

事じ

項こう

(4)輸ゆ

送そう

時じ

の温おん

度ど

を管かん

理り

するときの 注ちゅう

意い

事じ

項こう

4.アレルギー食しょく

品ひん

の管かん

理り

(1)管かん

理り

の対たい

象しょう

となるアレルギー物ぶっ

質しつ

(2)交こう

差さ

汚お

染せん

の防ぼう

止し

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5.薬やく

剤ざい

の管かん

理り

(1)薬やく

剤ざい

専せん

用よう

の保ほ

管かん

場ば

所しょ

を作つく

(2)薬やく

剤ざい

の入にゅう

出しゅっ

庫こ

台だい

帳ちょう

に記き

録ろく

する

(3)容よう

器き

に薬やく

剤ざい

名めい

などを書か

第だい

4章しょう

HACCP による製せい

造ぞう

工こう

程てい

の衛えい

生せい

管かん

理り

に関かん

する知ち

識しき

1.HACCP とは?

2.危き

害がい

要よう

因いん

を知し

3.HACCP の7つの原げん

則そく

4.製せい

造ぞう

現げん

場ば

に任まか

されている重じゅう

要よう

なこと

(1)どこが重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

かを知し

(2)管かん

理り

基き

準じゅん

の設せっ

定てい

値ち

を知し

(3)重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

を監かん

視し

(モニタリング)する

(4)モニタリング結けっ

果か

を記き

録ろく

し、保ほ

管かん

する

第だい

5章しょう

労ろう

働どう

安あん

全ぜん

衛えい

生せい

に関かん

する知ち

識しき

1.作さ

業ぎょう

場じょう

には、様々さまざま

な危き

険けん

がある

2.「かもしれない」で危き

険けん

を意い

識しき

する

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3.安あん

全ぜん

な作さ

業ぎょう

は正ただ

しい服ふく

装そう

から

4.決き

められた作さ

業ぎょう

手て

順じゅん

を守る

5.5S活動をしっかりやり安あん

全ぜん

を高たか

める

6.安あん

全ぜん

な作さ

業ぎょう

をみんなで実じっ

施し

し作さ

業ぎょう

場じょう

を安あん

全ぜん

7.もし異い

常じょう

事じ

態たい

や労ろう

働どう

災さい

害がい

が発はっ

生せい

したら!

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p. 8

第だい

1章しょう

食しょく

品ひん

安あん

全ぜん

、品ひん

質しつ

管かん

理り

の基き

本ほん

的てき

な知ち

識しき

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p. 9

1.食しょく

品ひん

安あん

全ぜん

はなぜ大たい

切せつ

食しょく

品ひん

工こう

場じょう

は 消しょう

費ひ

者しゃ

が安あん

心しん

して、おいしく食た

べられ

る食しょく

品ひん

を作つく

らなければなりません。

消しょう

費ひ

者しゃ

は安あん

全ぜん

で安あん

心しん

できる食しょく

品ひん

を求もと

めています。

安あん

心しん

して食た

べられる食しょく

品ひん

とは、消しょう

費ひ

者しゃ

の健けん

康こう

を守まも

ために安あん

全ぜん

が確かく

保ほ

された食しょく

品ひん

のことです。

もちろん、おいしく食た

べられる 食しょく

品ひん

でなければ買か

てもらえません。

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安あん

全ぜん

でない食しょく

品ひん

を作つく

ると、それを食た

べた人ひと

が 病びょう

気き

になる

などにより、消しょう

費ひ

者しゃ

が不ふ

安あん

になり、食しょく

品ひん

に対たい

する不ふ

信しん

感かん

高たか

めます。結けっ

果か

として社しゃ

会かい

全ぜん

体たい

に大おお

きな影えい

響きょう

を与あた

えること

になります。それだけではなく、その商しょう

品ひん

が売う

れなくなり、

会かい

社しゃ

の信しん

用よう

がなくなり、自じ

分ぶん

たちの職しょく

場ば

にも影えい

響きょう

が及およ

びま

す。

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p. 11

2.安あん

全ぜん

な食しょく

品ひん

を提てい

供きょう

するための全ぜん

体たい

像ぞう

消しょう

費ひ

者しゃ

に安あん

全ぜん

な食しょく

品ひん

を提てい

供きょう

するためには、安あん

全ぜん

な原げん

材ざい

料りょう

・きれいな製せい

造ぞう

環かん

境きょう

・食しょく

品ひん

の衛えい

生せい

的てき

取とり

扱あつか

いの3 条じょう

件けん

がピラミッドのように組く

み合あ

わさっていることが必ひつ

要よう

です。

重じゅう

要よう

なことは、図ず

のように原げん

材ざい

料りょう

の受うけ

入いれ

から、一いっ

般ぱん

的てき

衛えい

生せい

管かん

理り

、HACCP管かん

理り

を組く

み合あ

わせて製せい

造ぞう

することです。

<安あん

全ぜん

な食しょく

品ひん

を提てい

供きょう

するための全ぜん

体たい

像ぞう

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p. 12

3.食しょく

中ちゅう

毒どく

に関かん

する基き

礎そ

知ち

識しき

食しょく

中ちゅう

毒どく

は、有ゆう

害がい

な微び

生せい

物ぶつ

や化か

学がく

物ぶっ

質しつ

などを含ふく

む飲いん

食しょく

物ぶつ

を食た

べたために健けん

康こう

障しょう

害がい

を起お

こすことです。

食た

べ過す

ぎや飲の

み過す

ぎでおなかが痛いた

くなったり、下げ

痢り

になる

こともありますが、これは食しょく

中ちゅう

毒どく

とは言い

いません。

(1)食しょく

中ちゅう

毒どく

の原げん

因いん

となる物ぶっ

質しつ

食しょく

中ちゅう

毒どく

の原げん

因いん

となる物ぶっ

質しつ

は、細さい

菌きん

やウイルスなどの微び

生せい

物ぶつ

や、化か

学がく

物ぶっ

質しつ

などがあります。

ここでは、食しょく

中ちゅう

毒どく

の原げん

因いん

になることの多おお

い細さい

菌きん

とウイル

スについて紹しょう

介かい

します。

(2)食しょく

中ちゅう

毒どく

の分ぶん

類るい

微び

生せい

物ぶつ

によって引ひ

き起お

こされる 食しょく

中ちゅう

毒どく

は、細さい

菌きん

による

食しょく

中ちゅう

毒どく

とウイルスによる食しょく

中ちゅう

毒どく

に分ぶん

類るい

されます。

このうち細さい

菌きん

による食しょく

中ちゅう

毒どく

は、「感かん

染せん

型がた

食しょく

中ちゅう

毒どく

」と「毒どく

素そ

型がた

食しょく

中ちゅう

毒どく

」の2種しゅ

類るい

に分わ

けられます。

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p. 13

「感かん

染せん

型がた

食しょく

中ちゅう

毒どく

」は、食た

べた 食しょく

品ひん

についていた細さい

菌きん

ヒトのおなかの中なか

で増ふ

え、細さい

胞ぼう

を破は

壊かい

したり、毒どく

素そ

を作つく

って

健けん

康こう

障しょう

害がい

を起お

こすものです。腸ちょう

管かん

出しゅっ

血けつ

性せい

大だい

腸ちょう

菌きん

、サルモ

ネラ属ぞく

菌きん

、カンピロバクター属ぞく

菌きん

や腸ちょう

炎えん

ビブリオと呼よ

ばれ

る細さい

菌きん

が代だい

表ひょう

例れい

です。

「毒どく

素そ

型がた

食しょく

中ちゅう

毒どく

」は、食しょく

品ひん

の中なか

で細さい

菌きん

が増ふ

えて毒どく

素そ

作つく

り、その食しょく

品ひん

を食た

べて、健けん

康こう

障しょう

害がい

を起お

こすものです。黄おう

色しょく

ブドウ球きゅう

菌きん

、ボツリヌス菌きん

、ウエルシュ菌きん

、セレウス菌きん

と呼よ

ばれる細さい

菌きん

が代だい

表ひょう

例れい

です。

「ウイルス」による食しょく

中ちゅう

毒どく

の場ば

合あい

は、その多おお

くの原げん

因いん

なっているのがノロウイルスです。牡か

蠣き

などの二に

枚まい

貝がい

に存そん

在ざい

し、主おも

にヒトの手指て ゆ び

や 食しょく

品ひん

等とう

を通つう

じて感かん

染せん

します。強つよ

い感かん

染せん

力りょく

があるため、集しゅう

団だん

感かん

染せん

が起お

こりやすいのが特とく

徴ちょう

です。

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p. 14

食しょく

中ちゅう

毒どく

を引ひ

き起お

こす主おも

な細さい

菌きん

とウイルス

分ぶん

類るい

細さい

菌きん

たはウ

イルス

名めい

原げん

因いん

になりや

すい食しょく

品ひん

主おも

な症しょう

状じょう

主おも

な予よ

防ぼう

対たい

策さく

感かん

染せん

型がた

の食しょく

中ちゅう

毒どく

腸ちょう

管かん

出しゅっ

血けつ

性せい

大だい

腸ちょう

菌きん

(O157な

ど)

野や

菜さい

食しょく

肉にく

(牛ぎゅう

肉にく

井い

戸ど

水みず

など

激はげ

しい下げ

痢り

血けつ

便べん

腹ふく

痛つう

食しょく

材ざい

は、中ちゅう

心しん

部ぶ

まで

十じゅう

分ぶん

に加か

熱ねつ

します。

75℃以い

上じょう

、1分ぷん

以い

上じょう

加か

熱ねつ

します。

調ちょう

理り

器き

具ぐ

などを洗せん

浄じょう

します。

サルモ

ネラ属ぞく

菌きん

野や

菜さい

食しょく

肉にく

(鶏とり

肉にく

)

鶏けい

卵らん

など

下げ

痢り

腹ふく

痛つう

発はつ

熱ねつ

食しょく

材ざい

は、中ちゅう

心しん

部ぶ

まで

十じゅう

分ぶん

に加か

熱ねつ

します。

75℃以い

上じょう

、1分ぷん

以い

上じょう

加か

熱ねつ

します。

調ちょう

理り

器き

具ぐ

などを洗せん

浄じょう

します

カンピ

ロバク

ター

属ぞく

菌きん

食しょく

肉にく

(鶏とり

肉にく

下げ

痢り

腹ふく

痛つう

発はつ

熱ねつ

食しょく

材ざい

は、中ちゅう

心しん

部ぶ

まで

十じゅう

分ぶん

に加か

熱ねつ

します。

75℃以い

上じょう

、1分ぷん

以い

上じょう

加か

熱ねつ

します。

調ちょう

理り

器き

具ぐ

などを洗せん

浄じょう

します

腸ちょう

炎えん

ブリオ

海かい

水すい

の魚ぎょ

介かい

類るい

刺さし

身み

寿す

司し

など

激はげ

しい下げ

痢り

腹ふく

痛つう

食しょく

材ざい

は、中ちゅう

心しん

部ぶ

まで

十じゅう

分ぶん

に加か

熱ねつ

します。

75℃以い

上じょう

、1分ぷん

以い

上じょう

加か

熱ねつ

します。

魚ぎょ

介かい

類るい

は真ま

水みず

でよく洗せん

浄じょう

することが大たい

切せつ

す。

Page 15: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 15

毒どく

素そ

型がた

の食しょく

中ちゅう

毒どく

黄おう

色しょく

ドウ球きゅう

菌きん

傷きず

のある人ひと

手て

で調ちょう

理り

れたもの

おにぎり

寿す

司し

弁べん

当とう

など

吐は

き気け

おう吐と

腹ふく

痛つう

加か

熱ねつ

しても菌きん

が作つく

った

毒どく

素そ

は分ぶん

解かい

しません。

食しょく

材ざい

を低てい

温おん

の状じょう

態たい

保たも

ち、毒どく

素そ

を作つく

らせな

いようにします。

手て

や指ゆび

に傷きず

のある人ひと

調ちょう

理り

しないようにしま

す。

ボツリ

ヌス菌きん

缶かん

詰づめ

びん詰づめ

真しん

空くう

パック

食しょく

品ひん

など

吐は

き気け

おう吐と

呼こ

吸きゅう

困こん

難なん

など

死し

ぬ場ば

合あい

あります。

細さい

菌きん

は熱ねつ

に強つよ

い芽が

胞ほう

(※)の状じょう

態たい

になりま

す。

缶かん

詰づめ

や真しん

空くう

パック食しょく

品ひん

などは 120℃以い

上じょう

、4分ふん

以い

上じょう

で十じゅう

分ぶん

加か

熱ねつ

調ちょう

理り

します。

ウエル

シュ菌きん

肉にく

類るい

や野や

菜さい

類るい

を使つか

って大たい

量りょう

に調ちょう

理り

保ほ

存ぞん

された

食しょく

品ひん

煮に

物もの

カレー

など

腹ふく

痛つう

下げ

痢り

細さい

菌きん

は熱ねつ

に強つよ

い芽が

胞ほう

状じょう

態たい

になります。

100℃で1~6時じ

間かん

の加か

熱ねつ

でも芽が

胞ほう

は生い

き残のこ

ます。

調ちょう

理り

したらすぐに食た

るようにします。

または、調ちょう

理り

後ご

に早はや

20℃以い

下か

に冷れい

却きゃく

し、保ほ

存ぞん

することなどが必ひつ

要よう

です。

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p. 16

セレウ

ス菌きん

米こめ

や小こ

麦むぎ

など

を使つか

って調ちょう

理り

された食しょく

品ひん

弁べん

当とう

炒ちゃー

飯はん

ピラフ

パスタ

など

吐は

き気け

おう吐と

を起お

こすも

下げ

痢り

腹ふく

痛つう

を起お

こすも

細さい

菌きん

は熱ねつ

に強つよ

い芽が

胞ほう

状じょう

態たい

になります。

90℃、1時じ

間かん

の加か

熱ねつ

も芽が

胞ほう

は生い

き残のこ

りま

す。

調ちょう

理り

したらすぐに食た

るようにします。

または、調ちょう

理り

後ご

は早はや

低てい

温おん

に冷れい

却きゃく

し、保ほ

存ぞん

ることなどが必ひつ

要よう

す。

ウイル

スによ

る食しょく

中ちゅう

毒どく

ノロウ

イルス 牡か

蠣き

などの二に

枚まい

貝がい

に存そん

在ざい

ます。

牡か

蠣き

などを食た

べて感かん

染せん

した

人ひと

が調ちょう

理り

た食しょく

品ひん

や水みず

から感かん

染せん

しま

す。

感かん

染せん

力りょく

が強つよ

く集しゅう

団だん

感かん

染せん

します。

下げ

痢り

、おう

吐と

、腹ふく

痛つう

発はつ

熱ねつ

を起お

します。

少しょう

量りょう

のウイルスで調ちょう

理り

などを通つう

じ感かん

染せん

しま

す。

下げ

痢り

のある人ひと

は食しょく

品ひん

扱あつか

わないようにしま

す。

手て

洗あら

いを徹てっ

底てい

し、調ちょう

理り

器き

具ぐ

をなどの洗せん

浄じょう

と殺さっ

菌きん

を行おこな

います。

食しょく

材ざい

は、中ちゅう

心しん

部ぶ

まで

十じゅう

分ぶん

に加か

熱ねつ

します。

85℃~90℃以い

上じょう

90秒びょう

以い

上じょう

加か

熱ねつ

しま

す。

(※)芽が

胞ほう

とは、一いち

部ぶ

の細さい

菌きん

が生せい

育いく

しにくい環かん

境きょう

になったときに作つく

る殻から

を被かぶ

た種たね

のようなものです。熱ねつ

や乾かん

燥そう

などに耐た

えます。生せい

育いく

しやすい環かん

境きょう

なると通つう

常じょう

の状じょう

態たい

に戻もど

ります。通つう

常じょう

の状じょう

態たい

では熱ねつ

で死し

にます。

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p. 17

4.食しょく

中ちゅう

毒どく

防ぼう

止し

の3原げん

則そく

つけない

これは清せい

潔けつ

なものに微び

生せい

物ぶつ

をつけない、汚お

染せん

させないとい

うことです。

自じ

分ぶん

自じ

身しん

で健けん

康こう

管かん

理り

と衛えい

生せい

管かん

理り

をして清せい

潔けつ

にしていれば、

難むずか

しいことではありません。

⚫ 手て

洗あら

いを徹てっ

底てい

します。

⚫ 使し

用よう

器き

具ぐ

、装そう

置ち

、機き

械かい

などを常つね

に清せい

潔けつ

にしておくことが

必ひつ

要よう

です。

⚫ 作さ

業ぎょう

場じょう

を常つね

に清せい

潔けつ

に保たも

つことが必ひつ

要よう

です。

⚫ 作さ

業ぎょう

場じょう

には外そと

から細さい

菌きん

を持も

ちこまないようにします。

⚫ おなかをこわした場ば

合あい

には、 必かなら

ずすぐに 職しょく

場ば

の責せき

任にん

者しゃ

に報ほう

告こく

します。細さい

菌きん

やノロウイルスによる 食しょく

中ちゅう

毒どく

の危き

険けん

性せい

があります。

⚫ 加か

熱ねつ

前まえ

の 食しょく

品ひん

と加か

熱ねつ

した後あと

の 食しょく

品ひん

を接せっ

触しょく

させないよ

うに区く

別べつ

します。

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p. 18

増ふ

やさない

微び

生せい

物ぶつ

は温おん

度ど

、水すい

分ぶん

、栄えい

養よう

分ぶん

の存そん

在ざい

などによって増ぞう

殖しょく

ます。この増ぞう

殖しょく

を防ふせ

ぐことが重じゅう

要よう

です。冷れい

凍とう

、冷れい

蔵ぞう

で微び

生せい

物ぶつ

の増ぞう

殖しょく

を抑おさ

えることができます。

⚫ 食しょく

品ひん

は適てき

切せつ

な温おん

度ど

で保ほ

管かん

します。

⚫ 加か

熱ねつ

した食しょく

品ひん

はできるだけ速はや

く冷れい

却きゃく

します。

⚫ 冷れい

蔵ぞう

庫こ

、冷れい

凍とう

庫こ

は適てき

切せつ

な温おん

度ど

で管かん

理り

します。

⚫ 製せい

造ぞう

に使し

用よう

した器き

具ぐ

、装そう

置ち

、機き

械かい

などは、汚よご

れを落お

として、

よく乾かわ

かします。

殺ころ

す(やっつける)

微び

生せい

物ぶつ

を殺ころ

すことは最もっと

も効こう

果か

がある 食しょく

中ちゅう

毒どく

予よ

防ぼう

の方ほう

法ほう

です。

⚫ 殺さっ

菌きん

方ほう

法ほう

、殺さっ

菌きん

剤ざい

に関かん

して正ただ

しい知ち

識しき

を身み

につけて、適てき

切せつ

な殺さっ

菌きん

を行おこな

います。

⚫ 食しょく

品ひん

を加か

熱ねつ

して殺さっ

菌きん

するときは適てき

切せつ

な温おん

度ど

と時じ

間かん

で 行おこな

います。

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p. 19

5.食しょく

中ちゅう

毒どく

を起お

こす微び

生せい

物ぶつ

が増ぞう

殖しょく

する3つの要よう

素そ

(1)温おん

度ど

⚫ 一いっ

般ぱん

的てき

な微び

生せい

物ぶつ

は 30℃~40℃で急きゅう

速そく

に増ぞう

殖しょく

します。

⚫ 4℃以い

下か

、60℃以い

上じょう

ではほとんど増ぞう

殖しょく

しません。

⚫ 食しょく

品ひん

を加か

熱ねつ

することで殺さっ

菌きん

できます。

(2)水すい

分ぶん

⚫ 微び

生せい

物ぶつ

は水すい

分ぶん

がなくては増ぞう

殖しょく

できません。

⚫ 製せい

造ぞう

に使し

用よう

した器き

具ぐ

、装そう

置ち

、機き

械かい

などはよく洗あら

って栄えい

養よう

分ぶん

になる汚よご

れれ

を落お

として、乾かん

燥そう

しておく必ひつ

要よう

があります。

(3)栄えい

養よう

分ぶん

⚫ 微び

生せい

物ぶつ

が増ぞう

殖しょく

するには栄えい

養よう

分ぶん

が必ひつ

要よう

です。 食しょく

品ひん

は微び

生せい

物ぶつ

の栄えい

養よう

源げん

です。特とく

に水すい

分ぶん

が多おお

く、栄えい

養よう

バランスのよい水すい

産さん

物ぶつ

では増ぞう

殖しょく

しやすいです。

⚫ 製せい

造ぞう

に使し

用よう

した器き

具ぐ

、装そう

置ち

、機き

械かい

などはよく洗あら

って、栄えい

養よう

分ぶん

になる汚よご

れを落お

とす必ひつ

要よう

があります。

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p. 20

6.微び

生せい

物ぶつ

を増ぞう

殖しょく

させないための温おん

度ど

と時じ

間かん

の管かん

理り

(1)微び

生せい

物ぶつ

の増ぞう

殖しょく

には温おん

度ど

と時じ

間かん

が関かん

係けい

⚫ 多おお

くの微び

生せい

物ぶつ

は 60℃以い

上じょう

で増ぞう

殖しょく

をしにくくなります。

しかし、完かん

全ぜん

に殺ころ

すために必ひつ

要よう

な加か

熱ねつ

時じ

間かん

と温おん

度ど

は、そ

れぞれの微び

生せい

物ぶつ

で異こと

なります。加か

熱ねつ

時じ

間かん

などは微び

生せい

物ぶつ

完かん

全ぜん

に殺ころ

すために設せっ

定てい

されています。 従したが

って加か

熱ねつ

温おん

度ど

が低ひく

かったり、加か

熱ねつ

時じ

間かん

が短みじか

かったりすると、微び

生せい

物ぶつ

残のこ

っていることがあります。加か

熱ねつ

して殺さっ

菌きん

をする時とき

は、

決き

められた温おん

度ど

と時じ

間かん

を必かなら

ず確かく

認にん

します。

⚫ 温おん

度ど

が 10℃~60℃の 間あいだ

では、微び

生せい

物ぶつ

は増ぞう

殖しょく

しますが、

最もっと

も増ぞう

殖しょく

が速はや

いのは 30℃か

ら 40℃の間あいだ

です。 このため、

加か

熱ねつ

した 食しょく

品ひん

を室しつ

温おん

で長なが

く放ほう

置ち

して、温おん

度ど

をゆっくり下さ

げる

と、その間あいだ

に微び

生せい

物ぶつ

は増ぞう

殖しょく

する可か

能のう

性せい

があります。加か

熱ねつ

び せいぶつ ぞうしょくきょくせん

微生物の 増 殖 曲 線

Page 21: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 21

た食しょく

品ひん

の冷れい

却きゃく

は、できるだけ速はや

く行おこな

うことが 重じゅう

要よう

です。

⚫ 4℃以い

下か

では多おお

くの微び

生せい

物ぶつ

は増ぞう

殖しょく

しにくくなりますが、

死し

滅めつ

することはありません。したがって冷れい

蔵ぞう

庫こ

に保ほ

存ぞん

た食しょく

品ひん

を外そと

に出だ

して、長なが

く放ほう

置ち

すると微び

生せい

物ぶつ

が増ぞう

殖しょく

始はじ

めます。また冷れい

蔵ぞう

庫こ

の温おん

度ど

管かん

理り

も大だい

事じ

です。冷れい

蔵ぞう

庫こ

ドアを長なが

く開あ

けたりしないようにします。

⚫ 微び

生せい

物ぶつ

の増ぞう

殖しょく

は、次つぎ

の図ず

で示しめ

されるように、ある一いっ

定てい

時じ

間かん

で倍ばい

になります。これを世せ

代だい

交こう

代たい

時じ

間かん

とよびます。

その同おな

じ時じ

間かん

でさらに倍ばい

になり、微び

生せい

物ぶつ

の数かず

は倍ばい

、倍ばい

急きゅう

激げき

に増ふ

えていきます。微び

生せい

物ぶつ

をコントロールするた

めには時じ

間かん

もコントロールする必ひつ

要よう

があることがわか

ります。

最さい

初しょ

20分ふん

後ご

40分ふん

後ご

世せ

代だい

交こう

代たい

時じ

間かん

Page 22: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 22

(2)カビの問もん

題だい

カビも微び

生せい

物ぶつ

です。カビの中なか

にはカビ毒どく

を作つく

る種しゅ

類るい

もある

ので、発はっ

生せい

を抑おさ

えることが重じゅう

要よう

です。

豆まめ

、穀こく

類るい

、野や

菜さい

、果くだ

物もの

などがカビに汚お

染せん

されやすいので、

保ほ

存ぞん

に気き

をつけましょう。これらを原げん

材ざい

料りょう

として使つか

うとき

は、十じゅう

分ぶん

に洗あら

って使つか

うようにしましょう。カビはほとんど

のところに存そん

在ざい

します。これを完かん

全ぜん

になくすことはできませ

ん。食しょく

品ひん

はできるだけ低てい

温おん

で保ほ

存ぞん

し、カビの増ぞう

殖しょく

を防ふせ

ぎま

しょう。

(3)食しょく

品ひん

の製せい

造ぞう

では温おん

度ど

と時じ

間かん

の管かん

理り

が大たい

切せつ

食しょく

品ひん

の製せい

造ぞう

では、決き

められた温おん

度ど

と時じ

間かん

が守まも

られている

かどうかを、手て

順じゅん

通どお

りに観かん

察さつ

し、記き

録ろく

することが重じゅう

要よう

です。

もし、決き

められた温おん

度ど

と時じ

間かん

が守まも

られていないときには、

責せき

任にん

者しゃ

に直ただ

ちに報ほう

告こく

し、製せい

造ぞう

を中ちゅう

止し

することが必ひつ

要よう

です。

その製せい

品ひん

は不ふ

適てき

合ごう

品ひん

として除じょ

外がい

し、責せき

任にん

者しゃ

の指し

示じ

に 従したが

って

処しょ

理り

する必ひつ

要よう

があります。

そして正ただ

しい温おん

度ど

と時じ

間かん

になっているか確かく

認にん

します。

Page 23: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 23

第だい

2章しょう

一いっ

般ぱん

衛えい

生せい

管かん

理り

の基き

礎そ

知ち

識しき

Page 24: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 24

1.作さ

業ぎょう

場じょう

に入はい

る前まえ

に行おこな

うこと

(1)健けん

康こう

管かん

理り

と衛えい

生せい

管かん

理り

⚫ 個こ

人じん

で健けん

康こう

管かん

理り

をしっかり行おこな

います。

・ 体たい

調ちょう

が悪わる

かったり、おなかをこわした

り、風か

邪ぜ

を引ひ

いている時とき

は、必かなら

ず自じ

分ぶん

職しょく

場ば

の責せき

任にん

者しゃ

に報ほう

告こく

し、指し

示じ

に 従したが

いま

す。

⚫ 個こ

人じん

で衛えい

生せい

管かん

理り

をしっかり行おこな

います。

・ 手て

などにケガをしている場ば

合あい

も、 必かなら

ず自じ

分ぶん

の職しょく

場ば

の責せき

任にん

者しゃ

に報ほう

告こく

し、指し

示じ

に従したが

ます。

・ 体からだ

の清せい

潔けつ

に気き

を付つ

け、爪つめ

などを伸の

ばさないようにします。

⚫ 私し

物ぶつ

の持も

ちこみはしないようにします。

・ 時と

計けい

、宝ほう

石せき

類るい

、装そう

飾しょく

品ひん

などは体からだ

からはずし、ロッカーに

保ほ

管かん

しておきます。これらはできるだけ家いえ

に置お

いてくる

ようにします。

Page 25: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 25

(2)作さ

業ぎょう

服ふく

の着ちゃく

用よう

について

⚫ 作さ

業ぎょう

服ふく

は正ただ

しく着ちゃく

用よう

します。

作さ

業ぎょう

服ふく

はいつも清せい

潔けつ

物もの

を着き

ます。

ロッカーで汚よご

れた作さ

業ぎょう

服ふく

ときれいな作さ

業ぎょう

服ふく

くっつかないようにしま

す。

汚よご

れた作さ

業ぎょう

服ふく

は決き

めら

れた場ば

所しょ

に置お

いて洗せん

濯たく

出だ

します。

帽ぼう

子し

、マスクは決き

まり通どお

りに着ちゃく

用よう

します。

洗髪せんぱつ

は定期的ていきてき

に行おこな

います。2日か

に一いち

度ど

が目め

安やす

です。

帽ぼう

子し

は清せい

潔けつ

なものを正ただ

しく使つか

います。

香こう

水すい

は使し

用よう

しません。

髪かみ

が帽ぼう

子し

からはみ出だ

していません。ネットを内うち

側がわ

に使し

用よう

します。

マスクをつけます。

Page 26: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 26

イアリング、ネックレスなどの装そう

飾しょく

品ひん

は身み

につけません。

長なが

めの髪かみ

はたばねます。

作さ

業ぎょう

服ふく

はポケット、ボタンのないものを着ちゃく

用よう

します。

作さ

業ぎょう

服ふく

の下した

にTシャツなどボタンの無な

いものを 着ちゃく

用よう

ます。

作さ

業ぎょう

服ふく

は清せい

潔けつ

なものを着ちゃく

用よう

します。

時と

計けい

、マニキュア、指ゆび

輪わ

などをつけません。

作さ

業ぎょう

服ふく

の袖そで

はゴムなどで絞しぼ

りがあるものを使し

用よう

します。

爪つめ

は短みじか

く切き

ります。

清せい

潔けつ

なはきものをはきます。

Page 27: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 27

⚫ 作さ

業ぎょう

服ふく

の正ただ

しい着き

方かた

作さ

業ぎょう

場じょう

に入はい

る前まえ

に作さ

業ぎょう

服ふく

を着き

るときは、できるだけ毛もう

髪はつ

が食しょく

品ひん

に混ま

ざらないように気き

をつけるようにします。次つぎ

に示しめ

す方ほう

法ほう

が一いっ

般ぱん

的てき

な着き

方かた

です。鏡かがみ

を見み

てよく確かく

認にん

します。

ヘアーネットを着つ

ける時とき

の注意点ちゅういてん

髪かみ

の毛け

をよくブラッシングし

ておきます。

ヘアーネットをかぶ

ります。

帽子ぼ う し

をきちんとかぶり

ます。

作業服さぎょうふく

を着き

ます。ボタ

ン、ジッパーはきちん

と留と

めます。

最後さ い ご

に服装ふくそう

が正ただ

しい

かどうか確認かくにん

します。

毛髪もうはつ

がはみでてい

るのはダメ

Page 28: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 28

(3)粘ねん

着ちゃく

ローラー、エアーシャワー、手て

洗あら

いい

、作さ

業ぎょう

靴ぐつ

の 扱あつか

いなど

≪粘ねん

着ちゃく

ローラー≫ ≪エアーシャワー≫

髪かみ

の毛け

やほこりなどを粘ねん

着ちゃく

ローラーやエアーシャワーで

落お

として作さ

業ぎょう

場じょう

に入はい

ります。

Page 29: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 29

≪手て

洗あら

い≫

使つか

い捨す

てペーパーか

エアータオルで拭ふ

き取と

水みず

で十じゅう

分ぶん

に洗あら

流なが

洗せん

剤ざい

をつけしわ、爪つめ

の中なか

まで

念ねん

入い

りに洗あら

う 水みず

で汚よご

れを十じゅう

分ぶん

に落お

とす

消しょう

毒どく

液えき

をすりこみ

消しょう

毒どく

する

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p. 30

≪作さ

業ぎょう

靴ぐつ

の扱あつか

いい

作さ

業ぎょう

場じょう

に入はい

る前まえ

に通つう

勤きん

靴ぐつ

から作さ

業ぎょう

靴ぐつ

に履は

き替か

えます。

作さ

業ぎょう

靴ぐつ

は常つね

に清せい

潔けつ

にしておきます。

作さ

業ぎょう

靴ぐつ

は汚お

染せん

区く

から非ひ

汚お

染せん

区く

に入はい

時とき

には 必かなら

ず、決き

められた 消しょう

毒どく

液えき

を使つか

った洗せん

浄じょう

装そう

置ち

で消しょう

毒どく

します。

2.作さ

業ぎょう

前まえ

に行おこな

うこと

(1)作さ

業ぎょう

内ない

容よう

の確かく

認にん

自じ

分ぶん

の担たん

当とう

の場ば

所しょ

を配はい

置ち

表ひょう

で確かく

認にん

します。

仕し

事ごと

に必ひつ

要よう

なマニュアル(作さ

業ぎょう

手て

順じゅん

書しょ

)を確かく

認にん

します。

(2)機き

械かい

、装そう

置ち

、器き

具ぐ

の使し

用よう

前まえ

の確かく

認にん

汚よご

れや不ふ

備び

がないかなどを点てん

検けん

します。

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p. 31

もし点てん

検けん

表ひょう

があれば、それを使つか

って

確かく

認にん

をすることも必ひつ

要よう

です。

(3)機き

械かい

、装そう

置ち

、器き

具ぐ

の洗せん

浄じょう

と殺さっ

菌きん

洗せん

浄じょう

剤ざい

、殺さっ

菌きん

剤ざい

は使し

用よう

方ほう

法ほう

を確たし

かめ

てから使し

用よう

します。

使し

用よう

濃のう

度ど

も決き

められたとおりかどう

か確かく

認にん

します。

洗せん

浄じょう

剤ざい

、殺さっ

菌きん

剤ざい

が残のこ

らないように、

よく洗あら

い流なが

します。

3.作さ

業ぎょう

中ちゅう

の注ちゅう

意い

事じ

項こう

(1)一いっ

般ぱん

的てき

な注ちゅう

意い

事じ

項こう

作さ

業ぎょう

中ちゅう

によそ見み

をしないようにします。

作さ

業ぎょう

場じょう

でのムダ話ばなし

は止や

めます。

作さ

業ぎょう

場じょう

では走はし

らないようにします。

不ふ

自し

然ぜん

な姿し

勢せい

での作さ

業ぎょう

は止や

めます。

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p. 32

共きょう

同どう

でする作さ

業ぎょう

では、連れん

絡らく

や合あい

図ず

を確かく

実じつ

に 行おこな

います。

作さ

業ぎょう

は必かなら

ず作さ

業ぎょう

手て

順じゅん

を守まも

って行おこな

います。

危き

険けん

な箇か

所しょ

が見み

つかったら、責せき

任にん

者しゃ

にすぐに報ほう

告こく

します。

他ほか

の人ひと

が危き

険けん

な作さ

業ぎょう

をしているのを見み

たら 注ちゅう

意い

します。

無む

断だん

で職しょく

場ば

を離はな

れないようにします。

確かく

認にん

のために指し

差さ

呼こ

称しょう

(※)を行います。

※指し

差さ

呼こ

称しょう

危き

険けん

を予よ

知ち

するために、信しん

号ごう

、 標ひょう

識しき

、計けい

器き

、作さ

業ぎょう

対たい

象しょう

などを安あん

全ぜん

確かく

認にん

などの目もく

的てき

で、指ゆび

で指さ

す動どう

作さ

を行おこな

い、その

名めい

称しょう

と状じょう

態たい

を声こえ

に出だ

して確かく

認にん

すること。

(2)機き

械かい

操そう

作さ

に関かん

する注ちゅう

意い

事じ

項こう

機き

械かい

の下した

は決けっ

してくぐらないようにします。

運うん

転てん

方ほう

法ほう

のわからない機き

械かい

の操そう

作さ

はしてはいけません。

動うご

いている機き

械かい

には絶ぜっ

対たい

に手て

を入い

れてはいけません。

機き

械かい

の異い

常じょう

が見み

つかった時とき

は、機き

械かい

を止と

めて、すぐに責せき

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p. 33

任にん

者しゃ

に報ほう

告こく

します。

停てい

電でん

の場ば

合あい

はスイッチを切き

ります。

(3)作さ

業ぎょう

中ちゅう

の衛えい

生せい

上じょう

の注ちゅう

意い

事じ

項こう

汚お

染せん

区く

と非ひ

汚お

染せん

区く

の区く

別べつ

をはっきりと認にん

識しき

するようにし

ます。

汚よご

れた使し

用よう

器き

具ぐ

などは決き

められた場ば

所しょ

に置お

きます。

トイレに行い

った後あと

は、 必かなら

ず洗せん

剤ざい

で手て

を洗あら

います。次つぎ

に、

アルコールなどの 消しょう

毒どく

液えき

で 消しょう

毒どく

しま

す。

髪かみ

の毛け

や鼻はな

などに触ふ

れた手て

で作さ

業ぎょう

をし

てはいけません。

作さ

業ぎょう

服ふく

などで手て

を拭ふ

いてはいけません。

(4)作さ

業ぎょう

中ちゅう

の製せい

品ひん

の取とり

扱あつか

い上じょう

の注ちゅう

意い

事じ

項こう

製せい

品ひん

に水みず

がかからないようにします。

加か

熱ねつ

したものや、冷れい

却きゃく

したものを長なが

く室しつ

温おん

で放ほう

置ち

しない

ようにします。

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p. 34

原げん

材ざい

料りょう

などと接せっ

触しょく

しないように、製せい

品ひん

を決き

められた場ば

所しょ

に置お

きます。

製せい

品ひん

に異い

常じょう

が見み

つかった時とき

は、製せい

造ぞう

ラインを止と

め、責せき

任にん

者しゃ

にすぐに報ほう

告こく

します。

4.作さ

業ぎょう

後ご

に行おこな

うこと

洗せん

浄じょう

の前まえ

には、機き

械かい

または装そう

置ち

のスイッチが確かく

実じつ

に切き

れているかどうかを指し

差さ

呼こ

称しょう

で確かく

認にん

します。

汚よご

れた機き

械かい

、器き

具ぐ

などは 必かなら

ず洗せん

浄じょう

て片かた

付づ

けます。

使し

用よう

器き

具ぐ

なども決き

められた場ば

所しょ

に戻もど

ます。

作さ

業ぎょう

場じょう

の清せい

掃そう

も決き

められたとおり行おこな

い、いつも清せい

潔けつ

します。

シフト交こう

代たい

のある場ば

合あい

は、必かなら

ず必ひつ

要よう

なことを申もう

し送おく

りし

ます。

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p. 35

汚よご

れた作さ

業ぎょう

着ぎ

は、必かなら

ず洗せん

濯たく

します。

汚よご

れた作さ

業ぎょう

靴ぐつ

も洗せん

浄じょう

して乾かん

燥そう

させます。

5.5S活かつ

動どう

の取と

り組く

5S活かつ

動どう

とは整せい

理り

、整せい

頓とん

、清せい

掃そう

、清せい

潔けつ

、習しゅう

慣かん

(5つのサ

行ぎょう

の言こと

葉ば

)を意い

味み

します。

この5S活かつ

動どう

は製せい

品ひん

の安あん

全ぜん

、品ひん

質しつ

保ほ

持じ

につながる一いっ

般ぱん

衛えい

生せい

管かん

理り

の上うえ

で重じゅう

要よう

な活かつ

動どう

です。

整せい

理り

― 必ひつ

要よう

なものは保ほ

管かん

し、不ふ

要よう

なものを捨す

てて整せい

理り

する。

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p. 36

整せい

頓とん

― 必ひつ

要よう

なものがすぐに取と

り出だ

せるように、置お

き場ば

所しょ

を決き

めておく。

清せい

掃そう

― 作さ

業ぎょう

場じょう

とその 周しゅう

辺へん

をいつもきれいに掃そう

除じ

る。

清せい

潔けつ

― 整せい

理り

、整せい

頓とん

、清せい

掃そう

がされてきれいな状じょう

態たい

に保たも

つ。

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p. 37

習しゅう

慣かん

― 決き

められたことを常つね

に守まも

って実じっ

行こう

する習しゅう

慣かん

つける。

6.異い

物ぶつ

混こん

入にゅう

の問もん

題だい

と管かん

理り

⚫ 製せい

品ひん

中ちゅう

に金きん

属ぞく

やガラス、髪かみ

の毛け

や虫むし

などの異い

物ぶつ

が入はい

って

いると、健けん

康こう

被ひ

害がい

の要よう

因いん

になります。また、消しょう

費ひ

者しゃ

に不ふ

安あん

感かん

や不ふ

快かい

感かん

を与あた

えることになります。異い

物ぶつ

混こん

入にゅう

で特とく

多おお

いのは、髪かみ

の毛け

と虫むし

です。

⚫ 異い

物ぶつ

混こん

入にゅう

による健けん

康こう

被ひ

害がい

が起お

きると、 消しょう

費ひ

者しゃ

が不ふ

安あん

なり、会かい

社しゃ

の信しん

用よう

を落お

としたり、損そん

害がい

賠ばい

償しょう

を求もと

められた

りします。

⚫ このため、異い

物ぶつ

の混こん

入にゅう

防ぼう

止し

を徹てっ

底てい

しなければなりません。

⚫ 原げん

材ざい

料りょう

の検けん

査さ

を行おこな

い、注ちゅう

意い

深ぶか

く異い

物ぶつ

が入はい

っていないか

※職しょく

場ば

によっては「 習しゅう

慣かん

」の替か

わりに「しつけ」という時とき

もあ

ります。このテキストでは「習しゅう

慣かん

」といいます。

このテキストでは「習慣しゅうかん

」とい

います。

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p. 38

どうかを確たし

かめます。

⚫ 作さ

業ぎょう

中ちゅう

での異い

物ぶつ

混こん

入にゅう

防ぼう

止し

に努つと

めます。それには自じ

分ぶん

異い

物ぶつ

混こん

入にゅう

を起お

こさないように、注ちゅう

意い

します。

⚫ また注ちゅう

意い

深ぶか

く観かん

察さつ

し、異い

物ぶつ

が入はい

りそう、または入はい

ってい

るのがわかったら、直ただ

ちち

に作さ

業ぎょう

を止と

めて責せき

任にん

者しゃ

に報ほう

告こく

ます。

⚫ 虫むし

を製せい

造ぞう

エリアに入い

れないようにするには、外がい

部ぶ

からの

侵しん

入にゅう

を防ふせ

ぐとともに、工こう

場じょう

内ない

で発はっ

生せい

させないようにす

ることが必ひつ

要よう

です。

Page 39: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 39

第だい

3章しょう

製せい

造ぞう

工こう

程てい

管かん

理り

の基き

礎そ

知ち

識しき

Page 40: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 40

1.原げん

材ざい

料りょう

の管かん

理り

(1)原げん

材ざい

料りょう

の管かん

理り

の基き

本ほん

的てき

な考かんが

え方かた

安あん

全ぜん

で品ひん

質しつ

の良よ

い製せい

品ひん

を作つく

るには、安あん

全ぜん

で品ひん

質しつ

の良よ

い原げん

材ざい

料りょう

を使つか

うことが不ふ

可か

欠けつ

です。なぜなら、食しょく

品ひん

の場ば

合あい

、原げん

材ざい

料りょう

の品ひん

質しつ

が製せい

品ひん

の品ひん

質しつ

に大おお

きな影えい

響きょう

を及およ

ぼすからです。そ

のため、製せい

造ぞう

工こう

程てい

の始はじ

めの段だん

階かい

となる原げん

材ざい

料りょう

の管かん

理り

は大たい

変へん

重じゅう

要よう

です。

原げん

材ざい

料りょう

の管かん

理り

を適てき

切せつ

に行おこな

うためには、原げん

材ざい

料りょう

における

危き

害がい

の要よう

因いん

を明めい

確かく

にすることが必ひつ

要よう

です(第だい

4 章しょう

HACC

Pによる製せい

造ぞう

工こう

程てい

の衛えい

生せい

管かん

理り

に関かん

する知ち

識しき

で紹しょう

介かい

します)。

Page 41: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 41

(2)原げん

材ざい

料りょう

の受うけ

入い

れ検けん

査さ

原げん

材ざい

料りょう

の受うけ

入い

れ検けん

査さ

の結けっ

果か

は、その後ご

の製せい

造ぞう

工こう

程てい

でどの

ように対たい

処しょ

すべきかを判はん

断だん

する重じゅう

要よう

なデータです。

上うえ

の図ず

で示しめ

したように原げん

材ざい

料りょう

の危き

害がい

要よう

因いん

を定てい

量りょう

的てき

に明めい

確かく

化か

した上うえ

で、それに応おう

じた受うけ

入い

れ検けん

査さ

を行おこな

い、問もん

題だい

のな

い原げん

材ざい

料りょう

を受う

け入い

れるように心こころ

がけます。

Page 42: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 42

2.製せい

造ぞう

工こう

程てい

の管かん

理り

と注ちゅう

意い

事じ

項こう

(1)原げん

材ざい

料りょう

・仕し

掛かかり

品ひん

(中ちゅう

間かん

製せい

品ひん

)の保ほ

管かん

ア)微び

生せい

物ぶつ

の増ぞう

殖しょく

と温おん

度ど

微び

生せい

物ぶつ

の増ぞう

殖しょく

は図ず

のように温おん

度ど

と密みっ

接せつ

な関かん

係けい

があります。

微び

生せい

物ぶつ

が増ぞう

殖しょく

する 10℃~60℃の温おん

度ど

にある時じ

間かん

をでき

るだけ短みじか

くすることが重じゅう

要よう

です。そのためには

⚫高こう

温おん

で保ほ

管かん

する

⚫すぐに食た

べる

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p. 43

⚫速すみ

やかに冷れい

却きゃく

する

⚫冷れい

蔵ぞう

や冷れい

凍とう

で保ほ

管かん

する

ことが必ひつ

要よう

です。

イ)冷れい

凍とう

庫こ

、冷れい

蔵ぞう

庫こ

の管かん

理り

食しょく

品ひん

衛えい

生せい

法ほう

の規き

定てい

では、冷れい

凍とう

庫こ

は-15℃以い

下か

、冷れい

蔵ぞう

庫こ

10℃以い

下か

で保ほ

管かん

しますが、食しょく

肉にく

、魚ぎょ

介かい

類るい

は 4℃以い

下か

で保ほ

管かん

します。

庫こ

内ない

の温おん

度ど

は定てい

期き

的てき

に測そく

定てい

し、その結けっ

果か

を記き

録ろく

します。

(2)加か

熱ねつ

工こう

程てい

ほとんどの微び

生せい

物ぶつ

は 75℃、1分ぷん

間かん

の加か

熱ねつ

で死し

滅めつ

します。

しかし、100℃以い

上じょう

でも死し

滅めつ

しない芽が

胞ほう

菌きん

(※)など熱ねつ

に強つよ

い微び

生せい

物ぶつ

があります。このため、加か

熱ねつ

による殺さっ

菌きん

は適てき

切せつ

な温おん

度ど

と時じ

間かん

を設せっ

定てい

しなければなりません。

(※)芽が

胞ほう

菌きん

:芽が

胞ほう

をつくる細さい

菌きん

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p. 44

(3)冷れい

却きゃく

工こう

程てい

加か

熱ねつ

後ご

に生い

き残のこ

った微び

生せい

物ぶつ

の増ぞう

殖しょく

を防ぼう

止し

するためには、

速すみ

やかに増ぞう

殖しょく

が抑おさ

えられる温おん

度ど

まで冷れい

却きゃく

することが必ひつ

要よう

です。主おも

な冷れい

却きゃく

方ほう

法ほう

には「風かぜ

を当あ

てて冷ひ

やす方ほう

法ほう

」や「冷れい

水すい

で冷ひ

やす方ほう

法ほう

」などがあります。

(4)凍とう

結けつ

工こう

程てい

食しょく

品ひん

をゆっくり凍とう

結けつ

させると、風ふう

味み

やテクスチャ―など

の品ひん

質しつ

が劣れっ

化か

します。このため、できるだけ凍とう

結けつ

温おん

度ど

を低てい

温おん

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p. 45

にして、短たん

時じ

間かん

で凍とう

結けつ

することが必ひつ

要よう

です。また 急きゅう

速そく

凍とう

結けつ

するためには、できるだけ凍とう

結けつ

前まえ

の温おん

度ど

を下さ

げておくことが

重じゅう

要よう

です。

(5)包ほう

装そう

工こう

程てい

包ほう

装そう

工こう

程てい

での重じゅう

要よう

な管かん

理り

事じ

項こう

は、金きん

属ぞく

検けん

出しゅつ

器き

やX線せん

異い

物ぶつ

検けん

出しゅつ

器き

の管かん

理り

、そして期き

限げん

表ひょう

示じ

管かん

理り

です。

金きん

属ぞく

検けん

出しゅつ

器き

は危き

害がい

を起お

こす異い

物ぶつ

である金きん

属ぞく

を検けん

出しゅつ

する

管かん

理り

機き

器き

として、多おお

くの製せい

造ぞう

ラインで使つか

われています。

X線せん

異い

物ぶつ

検けん

出しゅつ

器き

は金きん

属ぞく

以い

外がい

の異い

物ぶつ

である石いし

やガラスなど

の危き

険けん

異い

物ぶつ

を検けん

出しゅつ

することができます。最さい

近きん

では原げん

材ざい

料りょう

受うけ

入い

れ管かん

理り

や製せい

造ぞう

工こう

程てい

での危き

険けん

異い

物ぶつ

を見み

つける有ゆう

効こう

な手しゅ

段だん

として普ふ

及きゅう

してきました。また、その特とく

性せい

により製せい

品ひん

の入いり

数すう

不ぶ

足そく

のチェックや形けい

状じょう

不ふ

良りょう

品ひん

のチェックなどにも使つか

れています。

期き

限げん

表ひょう

示じ

管かん

理り

においてミスが多おお

いのは日ひ

付づけ

管かん

理り

です。賞しょう

味み

期き

限げん

などの期き

限げん

表ひょう

示じ

のミスは、商しょう

品ひん

回かい

収しゅう

の中なか

で 最もっと

も多おお

いとされています。日ひ

付づけ

管かん

理り

ミスの原げん

因いん

の多おお

くは勘かん

違ちが

いなど

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p. 46

のケアレスミスです。このケアレスミスを起お

こさないための

工く

夫ふう

が必ひつ

要よう

です。例たと

えば、包ほう

装そう

ラインに当とう

日じつ

の 賞しょう

味み

期き

限げん

ロットナンバーなどを掲けい

示じ

すること、さらに実じっ

際さい

に印いん

字じ

した

包ほう

装そう

フィルムなどを切き

り取と

って記き

録ろく

として残のこ

しておくこと

などです。

3.製せい

品ひん

の管かん

理り

(1)製せい

品ひん

の微び

生せい

物ぶつ

検けん

査さ

検けん

査さ

項こう

目もく

と基き

準じゅん

は、法ほう

律りつ

で定さだ

められている場ば

合あい

はそれに

従したが

います。

自じ

主しゅ

的てき

な検けん

査さ

を 行おこな

う場ば

合あい

の一いっ

般ぱん

的てき

な検けん

査さ

項こう

目もく

は、一いっ

般ぱん

生せい

菌きん

数すう

、大だい

腸ちょう

菌きん

、大だい

腸ちょう

菌きん

群ぐん

を主しゅ

体たい

としています。必ひつ

要よう

に応おう

て黄おう

色しょく

ブドウ球きゅう

菌きん

、サルモネラ属ぞく

菌きん

、カンピロバクター属ぞく

菌きん

なども検けん

査さ

します。

(2)製せい

品ひん

を保ほ

管かん

管かん

理り

するときの注ちゅう

意い

事じ

項こう

保ほ

管かん

温おん

度ど

は法ほう

律りつ

やガイドラインで定さだ

められている場ば

合あい

は、

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p. 47

それに 従したが

います。法ほう

律りつ

などで定さだ

められていない場ば

合あい

は、

一いっ

般ぱん

的てき

に冷れい

凍とう

庫こ

は-15℃以い

下か

、冷れい

蔵ぞう

庫こ

は 10℃以い

下か

が基き

準じゅん

となっています。

製せい

品ひん

の納のう

入にゅう

期き

限げん

を管かん

理り

するため、先さき

入いれ

先さき

出だし

(先さき

にできた

製せい

品ひん

から出しゅっ

荷か

すること)を行おこな

います。

(3)保ほ

管かん

サンプルを管かん

理り

するときの注ちゅう

意い

事じ

項こう

製せい

品ひん

出しゅっ

荷か

後ご

、クレームなどが発はっ

生せい

した場ば

合あい

に備そな

えて、製せい

造ぞう

した製せい

品ひん

の中なか

から保ほ

管かん

用よう

のサンプルを一いっ

定てい

の割わり

合あい

抽ちゅう

出しゅつ

して保ほ

管かん

しておきます。

保ほ

管かん

サンプルは製せい

造ぞう

日び

ごとにまとめて保ほ

管かん

することが望のぞ

ましいです。

(4)輸ゆ

送そう

時じ

の温おん

度ど

を管かん

理り

するときの注ちゅう

意い

事じ

項こう

製せい

品ひん

の輸ゆ

送そう

時じ

の温おん

度ど

変へん

化か

によって品ひん

質しつ

が劣れっ

化か

しないよう

に温おん

度ど

管かん

理り

を徹てっ

底てい

します。

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p. 48

冷れい

蔵ぞう

車しゃ

または冷れい

凍とう

車しゃ

には輸ゆ

送そう

中ちゅう

の温おん

度ど

を記き

録ろく

する装そう

置ち

が付つ

いていますので、この温おん

度ど

記き

録ろく

を定てい

期き

的てき

に確かく

認にん

しま

す。

4.アレルギー食しょく

品ひん

の管かん

理り

(1)管かん

理り

の対たい

象しょう

となるアレルギー食しょく

品ひん

食しょく

品ひん

表ひょう

示じ

法ほう

に基もと

づき、特とく

にアレルギーの発はっ

症しょう

件けん

数すう

が多おお

いものや非ひ

常じょう

に重おも

い 症しょう

状じょう

になるおそれのある 7種しゅ

類るい

食しょく

品ひん

は、特とく

定てい

原げん

材ざい

料りょう

として表ひょう

示じ

する義ぎ

務む

があります。ま

た、特とく

定てい

原げん

材ざい

料りょう

と比くら

べ、発はっ

症しょう

件けん

数すう

が少すく

なく、重おも

い症しょう

状じょう

なることの少すく

ない 21種しゅ

類るい

の食しょく

品ひん

についても、 表ひょう

示じ

するこ

とが望のぞ

ましいものとして指し

定てい

されています。

≪特とく

定てい

原げん

材ざい

料りょう

として表ひょう

示じ

義ぎ

務む

がある食しょく

品ひん

① えび、②かに、③小こ

麦むぎ

、④そば、⑤たまご、⑥乳にゅう

、⑦落らっ

花か

生せい

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p. 49

≪表ひょう

示じ

することが望のぞ

ましいとされる食しょく

品ひん

① アーモンド、②あわび、③いか、④いくら、⑤オ

レンジ、⑥カシューナッツ、⑦キウイフルーツ、

⑧牛ぎゅう

肉にく

、⑨くるみ、⑩ごま、⑪さけ、⑫さば、

⑬大だい

豆ず

、⑭鶏とり

肉にく

、⑮バナナ、⑯豚ぶた

肉にく

、⑰まつたけ、

⑱もも、⑲やまいも、⑳りんご、㉑ゼラチン

(2)交こう

差さ

汚お

染せん

の防ぼう

止し

アレルギー 食しょく

品ひん

が他た

の製せい

品ひん

に混こん

入にゅう

することにより交こう

差さ

汚お

染せん

が起お

きます。原げん

材ざい

料りょう

の取とり

扱あつか

いと製せい

造ぞう

ラインでの汚お

染せん

主おも

な原げん

因いん

ですので、注ちゅう

意い

しましょう。

ア)原げん

材ざい

料りょう

の区く

分ぶん

保ほ

管かん

アレルギー食しょく

品ひん

を含ふく

む原げん

材ざい

料りょう

は、

含ふく

まない原げん

材ざい

料りょう

と区く

分ぶん

して保ほ

管かん

しま

しょう。

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p. 50

イ)使し

用よう

する器き

具ぐ

の区く

分ぶん

製せい

造ぞう

工こう

程てい

で使し

用よう

する容よう

器き

や器き

具ぐ

などは、アレルギー 食しょく

品ひん

含ふく

む原げん

材ざい

料りょう

と含ふく

まない原げん

材ざい

料りょう

で使つか

い分わ

けします。

容よう

器き

や器き

具ぐ

を色いろ

分わ

けしたり、

マークをつけることが必ひつ

要よう

です。

ウ)製せい

造ぞう

ラインの洗せん

浄じょう

同おな

じラインで製せい

造ぞう

する他た

の製せい

品ひん

が、アレルギー 食しょく

品ひん

を含ふく

む原げん

材ざい

料りょう

の場ば

合あい

は、洗せん

浄じょう

の徹てっ

底てい

によりアレルギー 食しょく

品ひん

残のこ

らないようにします。また、特とく

定てい

原げん

材ざい

料りょう

を含ふく

む製せい

品ひん

を製せい

造ぞう

する場ば

合あい

は、一いち

日にち

の終お

わりに製せい

造ぞう

するなど、工く

夫ふう

をするこ

とが望のぞ

ましいです。

エ)その他た

注ちゅう

意い

事じ

項こう

特とく

定てい

原げん

材ざい

料りょう

は、他ほか

の原げん

材ざい

料りょう

などの上うえ

に重かさ

ねて置お

かない

こと。

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p. 51

開かい

封ふう

済ず

みのものは、中なか

身み

がこぼれて混こん

入にゅう

する可か

能のう

性せい

があ

るので、特とく

に注ちゅう

意い

すること。

5.薬やく

剤ざい

の管かん

理り

洗せん

浄じょう

剤ざい

や殺さっ

菌きん

剤ざい

を誤あやま

って使つか

い、食しょく

品ひん

に混こん

入にゅう

したり、故こ

意い

に混こん

入にゅう

させてしまうことがあります。こうした事じ

故こ

や事じ

件けん

などを防ぼう

止し

するためには適てき

切せつ

な保ほ

管かん

や使つか

い方かた

が 重じゅう

要よう

です。

(1)薬やく

剤ざい

専せん

用よう

の保ほ

管かん

場ば

所しょ

を作つく

薬やく

剤ざい

を適てき

切せつ

に保ほ

管かん

するためには、作さ

業ぎょう

現げん

場ば

とは別べつ

の場ば

所しょ

に薬やく

剤ざい

専せん

用よう

の保ほ

管かん

場ば

所しょ

を作つく

ることが必ひつ

要よう

です。作さ

業ぎょう

現げん

場ば

は必ひつ

要よう

な量りょう

だけを出だ

し、使し

用よう

しないで残のこ

った薬やく

剤ざい

が作さ

業ぎょう

現げん

場ば

に放ほう

置ち

されないようにします。

(2)薬やく

剤ざい

の入にゅう

出しゅっ

庫こ

台だい

帳ちょう

に記き

録ろく

する

薬やく

剤ざい

の使し

用よう

量りょう

や残のこ

った量りょう

を適てき

切せつ

に把は

握あく

するため、使し

用よう

るごとに薬やく

剤ざい

の入にゅう

出しゅっ

庫こ

台だい

帳ちょう

に書か

いて記き

録ろく

することが必ひつ

要よう

です。

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p. 52

また、台だい

帳ちょう

に書か

かれている在ざい

庫こ

の数すう

量りょう

と実じっ

際さい

の数すう

量りょう

同おな

じかどうか保ほ

管かん

場ば

所しょ

を調しら

べべ

て確かく

認にん

することも重じゅう

要よう

です。

(3)容よう

器き

に薬やく

剤ざい

名めい

などを書か

薬やく

剤ざい

の誤あやま

った使し

用よう

を防ぼう

止し

するために、薬やく

剤ざい

の容よう

器き

には必かなら

ず「薬やく

剤ざい

名めい

」、「使し

用よう

方ほう

法ほう

」などを書か

きます。また、容よう

器き

に薬やく

剤ざい

のラベルを貼は

ったり、容よう

器き

の色いろ

を薬やく

剤ざい

ごとに変か

えたりする

ことで、誤あやま

った使し

用よう

がさらに防ぼう

止し

できます。

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p. 53

第だい

4章しょう

HACCPによる製せい

造ぞう

工こう

程てい

の衛えい

生せい

管かん

理り

に関かん

する知ち

識しき

Page 54: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 54

1.HACCPとは?

HACCP(ハサップ)とは Hazard Analysis Critical

Control Point の略りゃく

語ご

です。「HA」とは危き

害がい

要よう

因いん

分ぶん

析せき

のこ

とで、何なに

が危き

害がい

要よう

因いん

になるのかを明あき

らかにします。また「C

CP」とは製せい

造ぞう

工こう

程てい

の中なか

で、ミスすることができない重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

のことです。

すなわち、原げん

材ざい

料りょう

の受うけ

入い

れから最さい

終しゅう

製せい

品ひん

の 出しゅっ

荷か

までの

工こう

程てい

ごとに、微び

生せい

物ぶつ

による汚お

染せん

や異い

物ぶつ

の混こん

入にゅう

などの危き

害がい

予よ

測そく

した上うえ

で、危き

害がい

を防ぼう

止し

するために特とく

に重じゅう

要よう

な工こう

程てい

を監かん

視し

(モニタリング)し、記き

録ろく

することにより、製せい

品ひん

の安あん

全ぜん

確かく

保ほ

する衛えい

生せい

管かん

理り

手しゅ

法ほう

です。最さい

終しゅう

製せい

品ひん

の抜ぬき

取とり

検けん

査さ

に比くら

べて、

より効こう

果か

的てき

に安あん

全ぜん

性せい

に問もん

題だい

のある製せい

品ひん

の出しゅっ

荷か

を防ぼう

止し

できる

とされています。

Page 55: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 55

2.危き

害がい

要よう

因いん

を知し

HACCPで対たい

象しょう

とする健けん

康こう

危き

害がい

要よう

因いん

には次つぎ

の3つがあ

ります。

(生せい

物ぶつ

的てき

危き

害がい

要よう

因いん

有ゆう

害がい

な細さい

菌きん

(腸ちょう

管かん

出しゅっ

血けつ

性せい

大だい

腸ちょう

菌きん

O157、黄おう

色しょく

ブドウ 球きゅう

菌きん

、カンピロバクター属ぞく

菌きん

など)やノロウイルスなどによっ

て起お

こる危き

害がい

の要よう

因いん

Page 56: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 56

(化か

学がく

的てき

危き

害がい

要よう

因いん

原げん

材ざい

料りょう

に入はい

っていた農のう

薬やく

や抗こう

生せい

物ぶっ

質しつ

、作さ

業ぎょう

場じょう

で使し

用よう

る洗せん

浄じょう

剤ざい

や殺さっ

菌きん

剤ざい

などによって起お

こる危き

害がい

の要よう

因いん

(物ぶつ

理り

的てき

危き

害がい

要よう

因いん

金きん

属ぞく

、石いし

、ガラス、硬こう

質しつ

プラスチックなどの危き

険けん

異い

物ぶつ

の混こん

入にゅう

によって起お

こる危き

害がい

の要よう

因いん

3.HACCPの7つの原げん

則そく

HACCPには、「7つの原げん

則そく

」があります。

≪原げん

則そく

1≫危き

害がい

要よう

因いん

分ぶん

析せき

(HA)

危き

害がい

要よう

因いん

分ぶん

析せき

は重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

(CCP)を決き

めるために必ひつ

要よう

です。危き

害がい

要よう

因いん

分ぶん

析せき

では、まず始はじ

めに原げん

材ざい

料りょう

及およ

び製せい

造ぞう

工こう

程てい

から考かんが

えられる危き

害がい

をリストアップします。次つぎ

にその危き

害がい

要よう

因いん

がどれくらい 重じゅう

要よう

か、どのように管かん

理り

して危き

害がい

を防ふせ

ぐかを決き

めます。

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p. 57

≪原げん

則そく

2≫重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

(CCP)の決けっ

定てい

危き

害がい

要よう

因いん

を管かん

理り

するため、特とく

に 重じゅう

要よう

な工こう

程てい

を 重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

(CCP)とします。例たと

えば、加か

熱ねつ

殺さっ

菌きん

工こう

程てい

や金きん

属ぞく

検けん

出しゅつ

器き

X線せん

検けん

出しゅつ

器き

などです。

≪原げん

則そく

3≫管かん

理り

基き

準じゅん

(CL)の設せっ

定てい

製せい

造ぞう

工こう

程てい

で 食しょく

品ひん

の安あん

全ぜん

を確かく

保ほ

するための基き

準じゅん

を管かん

理り

基き

準じゅん

(Critical Limit)として設せっ

定てい

します。

≪原げん

則そく

4≫監かん

視し

(モニタリング)方ほう

法ほう

の設せっ

定てい

重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

(CCP)が適てき

切せつ

に管かん

理り

されているかどうか

を監かん

視し

(モニタリング)する方ほう

法ほう

を設せっ

定てい

します。モニタリン

グ方ほう

法ほう

は連れん

続ぞく

的てき

または適てき

切せつ

な頻ひん

度ど

でチェック、記き

録ろく

できるこ

とが必ひつ

要よう

です。

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p. 58

≪原げん

則そく

5≫修しゅう

正せい

措そ

置ち

の設せっ

定てい

モニタリングの結けっ

果か

、管かん

理り

基き

準じゅん

が守まも

られていないことが

確かく

認にん

された場ば

合あい

に、正ただ

しい状じょう

態たい

に戻もど

すための手て

順じゅん

や、その

時とき

に製せい

造ぞう

された製せい

品ひん

の処しょ

置ち

について事じ

前ぜん

に決き

めておきます。

≪原げん

則そく

6≫検けん

証しょう

方ほう

法ほう

の設せっ

定てい

HACCPの計けい

画かく

が適てき

切せつ

に作さく

成せい

され、適てき

切せつ

に実じっ

施し

されてい

るかどうかを確かく

認にん

する方ほう

法ほう

を決き

めます。

≪原げん

則そく

7≫記き

録ろく

の維い

持じ

管かん

理り

モニタリングや修しゅう

正せい

措そ

置ち

の記き

録ろく

を取と

り、それを保ほ

管かん

して

おきます。

記き

録ろく

の保ほ

管かん

については保ほ

管かん

管かん

理り

責せき

任にん

者しゃ

、保ほ

管かん

期き

間かん

、保ほ

管かん

場ば

所しょ

を明めい

確かく

にしておくことが必ひつ

要よう

です。

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p. 59

4.作さ

業ぎょう

現げん

場ば

に任まか

されている重じゅう

要よう

なこと

(1)どこが重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

かを知し

HACCP原げん

則そく

2で決き

めたた

重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

は、特とく

にしっかり

管かん

理り

する必ひつ

要よう

がある工こう

程てい

です。

自じ

分ぶん

の担たん

当とう

する製せい

造ぞう

工こう

程てい

のどこが 重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

になってい

るかを知し

り、万まん

が一いち

、重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

で異い

常じょう

を発はっ

見けん

した場ば

合あい

すぐに管かん

理り

者しゃ

に報ほう

告こく

します。

重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

は、食しょく

品ひん

を食た

べることで起お

きるかもしれない

食しょく

中ちゅう

毒どく

やケガ等など

の発はっ

生せい

を防ふせ

いだり、影えい

響きょう

ないレベルまで

下さ

げるために設せっ

定てい

された重じゅう

要よう

な工こう

程てい

です。

例たと

えば、加か

熱ねつ

殺さっ

菌きん

工こう

程てい

は重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

の代だい

表ひょう

例れい

です。

加か

熱ねつ

殺さっ

菌きん

工こう

程てい

は食しょく

品ひん

に存そん

在ざい

する微び

生せい

物ぶつ

を減へ

らし、あらか

じめ設せっ

定てい

した賞しょう

味み

期き

限げん

や消しょう

費ひ

期き

限げん

を保ほ

証しょう

するためにとて

も重じゅう

要よう

な工こう

程てい

です。

また、金きん

属ぞく

検けん

出しゅつ

器き

やX線せん

異い

物ぶつ

検けん

出しゅつ

器き

は、金きん

属ぞく

やプラスチ

ック等など

の危き

険けん

異い

物ぶつ

を監かん

視し

するために設せっ

定てい

された工こう

程てい

で、これ

も重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

に設せっ

定てい

することがあります。

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p. 60

重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

は、それ以い

降こう

の工こう

程てい

では危き

害がい

の発はっ

生せい

を防ぼう

止し

きない最さい

後ご

の工こう

程てい

でもあります。

(2)管かん

理り

基き

準じゅん

の設せっ

定てい

値ち

を知し

HACCP原げん

則そく

3で決き

めた管かん

理り

基き

準じゅん

は、危き

害がい

要よう

因いん

分ぶん

析せき

特とく

定てい

した重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

を適てき

切せつ

に管かん

理り

するための基き

準じゅん

です。す

なわち、製せい

品ひん

の安あん

全ぜん

を確かく

保ほ

する上うえ

で重じゅう

要よう

な工こう

程てい

です。

加か

熱ねつ

殺さっ

菌きん

工こう

程てい

の管かん

理り

基き

準じゅん

は、例たと

えば「温おん

度ど

が 80℃~90℃

の範はん

囲い

になった後あと

、5分ふん

間かん

以い

上じょう

保ほ

持じ

する」というように設せっ

定てい

します。また、金きん

属ぞく

探たん

知ち

器き

の管かん

理り

基き

準じゅん

は、一いっ

定てい

の大おお

きさ

のステンレスか鉄てつ

を検けん

知ち

し、排はい

除じょ

できるように設せっ

定てい

します。

これらの管かん

理り

基き

準じゅん

の管かん

理り

は作さ

業ぎょう

現げん

場ば

で 働はたら

く人ひと

が担たん

当とう

る、非ひ

常じょう

に重じゅう

要よう

な業ぎょう

務む

です。

(3)重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

を監かん

視し

(モニタリング)する

HACCP原げん

則そく

4の監かん

視し

(モニタリング)は、 重じゅう

要よう

管かん

理り

点てん

(CCP)を連れん

続ぞく

的てき

または決き

められた頻ひん

度ど

でチェックし、

管かん

理り

基き

準じゅん

が守まも

られているかどうかを確かく

認にん

します。

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p. 61

モニタリングでは、どの担たん

当とう

者しゃ

が、何なに

を、どのような頻ひん

度ど

で、どのようにチェックするかが、しっかりと決き

められてい

ます。

モニタリングは管かん

理り

基き

準じゅん

が守まも

られていることを確かく

認にん

する

非ひ

常じょう

に重じゅう

要よう

な業ぎょう

務む

です。

(4)モニタリング結けっ

果か

を記き

録ろく

し、保ほ

管かん

する

HACCP原げん

則そく

7の記き

録ろく

は、HACCPの取とり

組く

みの証しょう

拠こ

です。また、食しょく

品ひん

の安あん

全ぜん

性せい

に問もん

題だい

が生しょう

じた場ば

合あい

には、安あん

全ぜん

でない食しょく

品ひん

の範はん

囲い

を特とく

定てい

したり、原げん

因いん

を追つい

究きゅう

したりするた

めの重じゅう

要よう

な情じょう

報ほう

になります。

したがって、記き

録ろく

はルールに従したが

って正せい

確かく

に書か

くことが求もと

められる非ひ

常じょう

に重じゅう

要よう

な業ぎょう

務む

です。

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p. 62

第だい

5章しょう

労ろう

働どう

安あん

全ぜん

衛えい

生せい

に関かん

する知ち

識しき

Page 63: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 63

<労ろう

働どう

安あん

全ぜん

衛えい

生せい

について>

飲いん

食しょく

料りょう

品ひん

製せい

造ぞう

業ぎょう

の事じ

業ぎょう

者しゃ

は、労ろう

働どう

安あん

全ぜん

衛えい

生せい

法ほう

に基もと

づい

て、働はたら

く人ひと

達たち

の安あん

全ぜん

と健けん

康こう

を守まも

らなければなりません。

このため、事じ

業ぎょう

者しゃ

は作さ

業ぎょう

場じょう

ごとに安あん

全ぜん

管かん

理り

者しゃ

や衛えい

生せい

管かん

理り

者しゃ

などの責せき

任にん

者しゃ

を定さだ

め、働はたら

く人ひと

達たち

の安あん

全ぜん

と健けん

康こう

を守まも

って

います。

働はたら

く人ひと

達たち

は、決き

められたことを自みずか

ら守まも

るほか、事じ

業ぎょう

者しゃ

などが行おこな

う労ろう

働どう

災さい

害がい

の防ぼう

止し

の取とり

組くみ

に協きょう

力りょく

しましょう。

働はたら

いた経けい

験けん

が少すく

ない人ひと

達たち

は、作さ

業ぎょう

に慣な

れておらず、また、

危き

険けん

に気き

がつきにくいので、長なが

く 働はたら

いている人ひと

よりも労ろう

働どう

災さい

害がい

が起お

こりやすいです。

飲いん

食しょく

料りょう

品ひん

製せい

造ぞう

業ぎょう

はいろいろありますが、ここでは、ど

んな仕し

事ごと

にも 共きょう

通つう

する作さ

業ぎょう

場じょう

の労ろう

働どう

安あん

全ぜん

衛えい

生せい

について

紹しょう

介かい

します。

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p. 64

1.作さ

業ぎょう

場じょう

には、様さま

々ざま

な危き

険けん

がある

・ 働はたら

いた経けい

験けん

が少すく

ない人ひと

達たち

の災さい

害がい

が多おお

く起お

きています。

・ 職しょく

場ば

には様さま

々ざま

な危き

険けん

があります。

・ 働はたら

いた経けい

験けん

が少すく

ない人ひと

達たち

の労ろう

働どう

災さい

害がい

は多おお

い順じゅん

に、「はさ

まれ・巻ま

き込こ

まれ」、「転てん

倒とう

」、「切き

れ・こすれ」などです。

・ 作さ

業ぎょう

手て

順じゅん

書しょ

には、危き

険けん

な作さ

業ぎょう

を避さ

ける方ほう

法ほう

が含ふく

まれて

いるので、必かなら

ず作さ

業ぎょう

手て

順じゅん

を守まも

りましょう(安あん

全ぜん

装そう

置ち

非ひ

常じょう

スイッチの確かく

認にん

)。

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p. 65

2.「かもしれない」で危き

険けん

を意い

識しき

する

「かもしれない」を意い

識しき

して作さ

業ぎょう

することが重じゅう

要よう

です。

「かもしれない」意い

識しき

で作さ

業ぎょう

をしましょう!

「かもしれない」

人ひと

・ はさまれる

・ 巻ま

き込こ

まれる

・ 当あ

たる

・ ころぶ

・ 落お

ちる

・ やけどする

・ 感電かんでん

する

・ 腰こし

を痛いた

める

・ ガス中ちゅう

毒ど く

になる

・ 酸欠さんけつ

になる

・ 有ゆう

害がい

物ぶつ

にやられる

モノは

・ 動うご

・ 回まわ

・ 飛と

・ 落お

ちる

・ 抜ぬ

ける

・ 燃も

える

・ 倒たお

れる

・ くずれる

・ 爆ばく

発はつ

・ 漏も

れる

「かもしれない」

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p. 66

3.安あん

全ぜん

な作さ

業ぎょう

は正ただ

しい服ふく

装そう

から

【安あん

全ぜん

な作さ

業ぎょう

は正ただ

しい服ふく

装そう

から始はじ

まる】

・ 作さ

業ぎょう

をする時とき

には、定さだ

められた安あん

全ぜん

な服ふく

装そう

を 着ちゃく

用よう

する。

・ 作さ

業ぎょう

服ふく

は体からだ

の大おお

きさに合あ

った軽けい

装そう

なものとする。

・ 長なが

袖そで

の場ば

合あい

には袖そで

口ぐち

を締し

め、上うわ

着ぎ

の裾すそ

はズボンの中なか

に入い

れる。

・ 刃は

物もの

やドライバーなどをポケットの中なか

に入い

れて作さ

業ぎょう

ない。

・ タオルや手て

ぬぐいを首くび

に巻ま

いたり、えり巻ま

き、ネクタイ

など巻ま

き込こ

まれるおそれのあるものは着ちゃく

用よう

しない。

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p. 67

【保ほ

護ご

具ぐ

は正ただ

しく着ちゃく

用よう

する】

・ヘルメットのあごひも、ゆるみをチェックする。

・古ふる

いもの、傷きず

つい

ていないことを確かく

認にん

する。

・化か

学がく

物ぶっ

質しつ

や薬やく

剤ざい

使し

用よう

するときに

は、防ぼう

護ご

眼め

鏡がね

や手て

袋ぶくろ

を着ちゃく

用よう

する。

4.決き

められた作さ

業ぎょう

手て

順じゅん

を守まも

【注ちゅう

意い

事じ

項こう

・決き

められた作さ

業ぎょう

手て

順じゅん

をきちんと守まも

り、それ以い

外がい

の方ほう

法ほう

作さ

業ぎょう

しない。

袖そで

を締し

める

耳みみ

栓せん

安全あんぜん

靴ぐつ

保ほ

護ご

帽ぼう

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p. 68

・安あん

全ぜん

装そう

置ち

の必ひつ

要よう

性せい

を十じゅう

分ぶん

理り

解かい

し、外はず

したり、無む

効こう

にした

りして作さ

業ぎょう

しない。

・作さ

業ぎょう

手て

順じゅん

書しょ

に書か

かれている作さ

業ぎょう

手て

順じゅん

を繰く

り返かえ

し練れん

習しゅう

し、よく覚おぼ

える。

・安あん

全ぜん

上じょう

やるべきこと、やっては

いけないことをよく理り

解かい

する。

・作さ

業ぎょう

手て

順じゅん

が分わ

からない時とき

は、

そのままにせず、責せき

任にん

者しゃ

に必かなら

ず確かく

認にん

する。

・慣な

れによるケガに 注ちゅう

意い

し、軽かる

はずみな動どう

作さ

や強ごう

引いん

な動どう

作さ

をしない。

5.5S活動をしっかりやり安あん

全ぜん

を高たか

める

5S活かつ

動どう

については、「第だい

2章しょう

一いっ

般ぱん

衛えい

生せい

管かん

理り

の基き

礎そ

知ち

識しき

の「5.5S活かつ

動どう

の取と

り組く

み」でも紹しょう

介かい

しました。この活かつ

動どう

をしっかりやることで安あん

全ぜん

を高たか

めることができます。5S

活かつ

動どう

と労ろう

働どう

安あん

全ぜん

との関かん

係けい

を以い

下か

に示しめ

しました。

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p. 69

⚫ 整せい

理り

必ひつ

要よう

なものは保ほ

管かん

し、不ふ

要よう

なものを捨す

てて整せい

理り

する。

→作さ

業ぎょう

効こう

率りつ

があがり、転てん

倒とう

災さい

害がい

の危き

険けん

も減へ

りま

す。

⚫ 整せい

頓とん

必ひつ

要よう

なものをすぐに取と

り出だ

せるように置お

き場ば

所しょ

を決き

めておく。

→ムダな時じ

間かん

が減へ

り、製せい

品ひん

の品ひん

質しつ

も向こう

上じょう

します。

⚫ 清せい

掃そう

作さ

業ぎょう

場じょう

とその 周しゅう

辺へん

をいつもきれいに掃そう

除じ

る。

→機き

械かい

、設せつ

備び

の機き

能のう

が維い

持じ

され、転てん

倒とう

災さい

害がい

の危き

険けん

も減へ

ります。

⚫ 清せい

潔けつ

整せい

理り

、整せい

頓とん

、清せい

掃そう

がされて、きれいな状じょう

態たい

を保たも

つ。

→製せい

品ひん

の品ひん

質しつ

向こう

上じょう

、食しょく

中ちゅう

毒どく

予よ

防ぼう

、異い

物ぶつ

混こん

入にゅう

防ぼう

止し

に効こう

果か

があります。

⚫ 習しゅう

慣かん

決き

められたことを常つね

に守まも

って実じっ

行こう

する習しゅう

慣かん

つける。

→繰く

り返かえ

すことで、意い

識しき

しなくても自し

然ぜん

に安あん

全ぜん

衛えい

生せい

的てき

な行こう

動どう

ができるようになります。

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p. 70

6.安あん

全ぜん

な作さ

業ぎょう

をみんなで実じっ

施し

し作さ

業ぎょう

場じょう

を安あん

全ぜん

(1)「はさまれ・巻ま

き込こ

まれ」災さい

害がい

防ぼう

止し

のポイント

⚫ 機き

械かい

の清せい

掃そう

、修しゅう

理り

は止と

めてから!

コンベア、ロールなどの清せい

掃そう

調ちょう

整せい

は 必かなら

ず止と

めてから 行おこな

いましょう。

⚫ 機き

械かい

を止と

めた作さ

業ぎょう

は不ふ

意い

起き

動どう

を防ぼう

止し

「修しゅう

理り

中ちゅう

」などの表ひょう

示じ

、起き

動どう

スイッチを作さ

業ぎょう

者しゃ

が保ほ

管かん

したりすることで、不ふ

意い

の起き

動どう

を防ぼう

止し

しましょう。

⚫ 囲かこ

いい

、安あん

全ぜん

装そう

置ち

などはその機き

能のう

を殺ころ

さない!

点てん

検けん

、整せい

備び

で機き

能のう

が有ゆう

効こう

かどう

か確かく

認にん

しましょう。

(2)「転てん

倒とう

」災さい

害がい

防ぼう

止し

のポイント

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p. 71

⚫ 床ゆか

は常つね

に「整せい

理り

」「整せい

頓とん

」「清せい

掃そう

」「清せい

潔けつ

」で安あん

全ぜん

に!

床ゆか

の濡ぬ

れをきちんと拭ふ

き取と

りましょう。清せい

掃そう

中ちゅう

の箇か

所しょ

床ゆか

が濡ぬ

れているところに注ちゅう

意い

しましょう。

不ふ

要よう

なものがあると「つまずき」、転てん

倒とう

の原げん

因いん

になります。

⚫ 大おお

きい物もの

、重おも

い物もの

を運はこ

ぶときは「台だい

車しゃ

を使し

用よう

しましょう!

・ 台だい

車しゃ

を使つか

えないときは、二ふた

人り

で持も

つか、

何なん

回かい

かに分わ

けて運はこ

びましょう

⚫ 移い

動どう

するときは物もの

を持も

たないようにしましょう!

物もの

を持も

って移い

動どう

すると「転てん

倒とう

」の危き

険けん

が大おお

きくなります。

⚫ 通つう

路ろ

の照しょう

度ど

は十じゅう

分ぶん

確かく

保ほ

しましょう!

(3)「切き

れ・こすれ」災さい

害がい

防ぼう

止し

のポイント

⚫ 加か

工こう

機き

械かい

の刃は

部ぶ

の清せい

掃そう

に注ちゅう

意い

機き

械かい

の点てん

検けん

、掃そう

除じ

、修しゅう

理り

は、機き

械かい

を停てい

止し

し、完かん

全ぜん

に止と

っていることを確かく

認にん

してから作さ

業ぎょう

しましょう。特とく

に、食しょく

品ひん

を加か

工こう

する機き

械かい

などでは、大たい

変へん

重おも

い災さい

害がい

が多おお

く発はっ

生せい

Page 72: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 72

ています。

⚫ 包ほう

丁ちょう

を使つか

うう

ときは置お

き方かた

、置お

き場ば

所じょ

を安あん

全ぜん

に!

5S(整せい

理り

、整せい

頓とん

、清せい

掃そう

、清せい

潔けつ

、習しゅう

慣かん

)を徹てっ

底てい

し、使つか

終お

わった包ほう

丁ちょう

はきちんと片かた

づけましょ

う。

(4)「熱ねっ

中ちゅう

症しょう

」災さい

害がい

防ぼう

止し

のポイント

高こう

温おん

多た

湿しつ

な作さ

業ぎょう

場じょう

では「熱ねっ

中ちゅう

症しょう

」の危き

険けん

があります。

⚫ 熱ねっ

中ちゅう

症しょう

を予よ

防ぼう

しましょう!

・ 睡すい

眠みん

不ぶ

足そく

など体たい

調ちょう

の変へん

化か

に気き

をつけます。 周しゅう

囲い

にも気き

を配くば

りましょう。

通つう

気き

性せい

のよい、吸きゅう

湿しつ

性せい

・速そっ

乾かん

性せい

のある服ふく

を着き

ましょう。

こまめに休きゅう

憩けい

と水すい

分ぶん

補ほ

給きゅう

をしましょう。

⚫ 次の症しょう

状じょう

があると「熱ねっ

中ちゅう

症しょう

」のおそれがあります!

Page 73: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 73

めまい、立た

ちくらみ、手足て あ し

のしび

れ、筋きん

肉にく

のこむら返がえ

り、気き

分ぶん

が悪わる

頭ず

痛つう

、吐は

き気け

、嘔おう

吐と

、倦けん

怠たい

感かん

、虚きょ

脱だつ

感かん

、いつもと様よう

子す

が違ちが

⚫ 次つぎ

の 症しょう

状じょう

があるときは重おも

い熱ねっ

中ちゅう

症しょう

のおそれがあります。

返へん

事じ

がおかしい、意い

識しき

消しょう

失しつ

、けいれん、からだが熱あつ

い。

⚫「症しょう

状じょう

」のある人ひと

が出で

たときには、責せき

任にん

者しゃ

に連れん

絡らく

し、次つぎ

の措そ

置ち

をとります!

涼すず

しい場ば

所しょ

へ避ひ

難なん

させます。

衣い

服ふく

をゆるめ、からだを冷ひ

やします。特とく

に、首くび

まわり、脇わき

の下した

、足あし

の付つ

け根ね

を冷ひ

やします。

水すい

分ぶん

や塩えん

分ぶん

、または水みず

に食しょく

塩えん

とブドウ糖とう

を溶と

かした飲の

物もの

を与あた

えます。

自じ

力りき

で水みず

が飲の

めない、または意い

識しき

がない場ば

合あい

は、すぐに

救きゅう

急きゅう

車しゃ

を呼よ

びます!

Page 74: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 74

(5)「腰よう

痛つう

症しょう

」災さい

害がい

防ぼう

止し

のポイント

⚫ 重おも

い物もの

を取と

り扱あつか

う場ば

合あい

の作さ

業ぎょう

姿し

勢せい

や動どう

作さ

できるだけ重おも

い物もの

に 体からだ

を近ちか

づけ、 重じゅう

心しん

を低ひく

くするよう

な姿し

勢せい

で取と

り扱あつか

います。

【重おも

い物もの

を持も

ち上あ

げる場ば

合あい

片かた

足あし

を少すこ

し前まえ

に出だ

し膝ひざ

を曲ま

げ、腰こし

を 十じゅう

分ぶん

に下お

ろして 重おも

い物もの

を抱かか

え、膝ひざ

を伸の

ばすことによって立た

ち上あ

がります。

重おも

い物もの

を持も

ち上あ

げるときは、呼こ

吸きゅう

を整ととの

え、おなかに 力ちから

を入い

れて行おこな

うようにします。

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p. 75

【重おも

い物もの

を持も

っての移い

動どう

移い

動どう

距きょ

離り

を短みじか

くし、重おも

い物もの

を持も

って階かい

段だん

を昇のぼ

り、降お

りする

ことは避さ

けます。

⚫ 腰よう

痛つう

予よ

防ぼう

のための体たい

操そう

ストレッチを 中ちゅう

心しん

とした腰よう

痛つう

予よ

防ぼう

のための体たい

操そう

をしましょ

う。

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p. 76

7.もし異い

常じょう

事じ

態たい

や労ろう

働どう

災さい

害がい

が発はっ

生せい

したら!

(1)もし異い

常じょう

事じ

態たい

や労ろう

働どう

災さい

害がい

が発はっ

生せい

したら!

①異い

常じょう

事じ

態たい

を発はっ

見けん

したら、まず何なに

が起お

こっているかをすば

やく確かく

認にん

します。

②まわりにいる責せき

任にん

者しゃ

や同どう

僚りょう

に大おお

きな声こえ

で知し

らせます。

③必ひつ

要よう

なときは非ひ

常じょう

停てい

止し

ボタンで機き

械かい

を止と

めます。

④責せき

任にん

者しゃ

の指し

示じ

を聞き

き、同どう

僚りょう

と協きょう

力りょく

して適てき

切せつ

な処しょ

置ち

を取と

ります。

⑤一ひと

人り

で勝かっ

手て

な行こう

動どう

はしません。

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p. 77

【知し

らせよう!】

機き

械かい

の状じょう

態たい

がいつもと違ちが

っていたら、責せき

任にん

者しゃ

など、まわ

りの人ひと

にすぐに知し

らせましょう。

(2)労ろう

働どう

災さい

害がい

が発はっ

生せい

したら

◆労ろう

働どう

災さい

害がい

発はっ

生せい

の可か

能のう

性せい

をゼロにはできない!

◆日ひ

頃ごろ

から非ひ

常じょう

時じ

、災さい

害がい

時じ

の訓くん

練れん

を!

◆万まん

一いち

、労ろう

働どう

災さい

害がい

が発はっ

生せい

したら、次つぎ

の対たい

応おう

を!

レバーが ぐらぐらします

赤あか

いランプが ついています

変へん

な 音おと

がします

青あお

いランプが

消き

えています

さわると 熱あつ

いです

○○が ありません

変へん

な においがします

ランプが 点てん

滅めつ

しています

Page 78: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 78

労ろう

働どう

災さい

害がい

発はっ

生せい

時じ

の対たい

応おう

(例れい

Page 79: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 79

<おわりに>

この学がく

習しゅう

用よう

テキストは、一いっ

般ぱん

財ざい

団だん

法ほう

人じん

食しょく

品ひん

産さん

業ぎょう

センタ

ーによる「HACCP基き

盤ばん

強きょう

化か

のための衛えい

生せい

・品ひん

質しつ

管かん

理り

実じっ

践せん

マニュアル」、厚こう

生せい

労ろう

働どう

省しょう

他ほか

による「製せい

造ぞう

業ぎょう

向む

け 未み

熟じゅく

練れん

労ろう

働どう

者しゃ

に対たい

する安全あんぜん

管理か ん り

マニュアル」などを参さん

考こう

に、外がい

国こく

人じん

の方かた

が理り

解かい

しやすいように作さく

成せい

しました。

このテキストは、食しょく

品ひん

企き

業ぎょう

、食しょく

品ひん

企き

業ぎょう

団だん

体たい

、学がく

識しき

経けい

験けん

者しゃ

のご協きょう

力りょく

を得え

て、一いっ

般ぱん

財ざい

団だん

法ほう

人じん

食しょく

品ひん

産さん

業ぎょう

センターが取と

りまとめました。

このテキストの作さく

成せい

にご協きょう

力りょく

いただきました関かん

係けい

者しゃ

に、

改あらた

めて御おん

礼れい

申もう

し上あ

げます。

Page 80: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 80

注ちゅう

意い

事じ

項こう

⚫著ちょ

作さく

権けん

について

「飲いん

食しょく

料りょう

品ひん

製せい

造ぞう

業ぎょう

技ぎ

能のう

測そく

定てい

試し

験けん

学がく

習しゅう

用よう

テキス

ト」の著ちょ

作さく

権けん

は、一いっ

般ぱん

財ざい

団だん

法ほう

人じん

食しょく

品ひん

産さん

業ぎょう

センター(以い

下か

、「当とう

センター」という。)に帰き

属ぞく

します。

⚫リンクについて

リンクを 行おこな

う場ば

合あい

の許きょ

可か

や連れん

絡らく

は必ひつ

要よう

ありません

が、リンクの設せっ

定てい

をする際さい

は、「一いっ

般ぱん

財ざい

団だん

法ほう

人じん

食しょく

品ひん

産さん

業ぎょう

センターホームページ」へのリンクである旨むね

を明めい

示じ

してください。

⚫出しゅっ

典てん

の記き

載さい

について

このテキストの内ない

容よう

を利り

用よう

する場ば

合あい

には 出しゅっ

典てん

を記き

載さい

してください。また、このテキストの内ない

容よう

を編へん

集しゅう

加か

工こう

等とう

して利り

用よう

する場ば

合あい

には、 上じょう

記き

出しゅっ

典てん

とは別べつ

に、

編へん

集しゅう

・加か

工こう

等とう

を行おこな

ったことを記き

載さい

してください。ま

た、編へん

集しゅう

・加か

工こう

した情じょう

報ほう

をあたかも当とう

センターが作さく

成せい

したかのような態たい

様よう

で公こう

表ひょう

・利り

用よう

してはいけませ

ん。

Page 81: 特定技 1号 食 料品製造 技 学習用テキスト...p. 2 <はじめに> 飲 いん 食 しょく 料 りょう 品 ひん 製 せい 造 ぞう 業 ぎょう 技 ぎ 能

p. 81

⚫免めん

責せき

について

当とう

センターは、利り

用よう

者しゃ

がこのテキストの内ない

容よう

を用もち

て行おこな

う一いっ

切さい

の行こう

為い

(このテキストの内ない

容よう

を編へん

集しゅう

・加か

工こう

等とう

した情じょう

報ほう

を利り

用よう

することを含ふく

む。)について何なん

責せき

任にん

を負お

いません。またこのテキストの内ない

容よう

は、予よ

告こく

なく変へん

更こう

、移い

転てん

、削さく

除じょ

等とう

が行おこな

われることがあります。